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「医療は限界!」「オリンピックは中止を!中止!」6割〜7割の日本人が中止を望む

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「大会開催は『人々を非常な不安に陥れる!』開催そのものについて話し合うべき時が来ている!」
感染者が急増の大阪、病院のベッドは満床、新型コロナウイルスと診断された13,000人以上が自宅待機を求められている

                       

                     

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2021年5月10日

                    

東京オリンピックへの準備作業は開催まであと3ヶ月という段階で、日本の60%近くの国民が中止を望んでいることが世論調査で明らかにされ、さらなる障害が立ちふさがることになりました。
国内では東京を始め複数の府県で非常事態宣言が5月末まで延長されることになりました。

                    

背景には、新型のより伝染性の強い変異ウィルスによって引き起こされた新型コロナウイルス感染者の急増を抑えきることができず、医療関係者が日本の医療が一部の地域において崩壊寸前の危機にあることを警告していることがあります。

                   

                    

新型コロナウイルスの世界的感染拡大により1年延期された東京2020オリンピックは7月23日に開幕する予定で、国際オリンピック委員会(IOC)と日本の大会組織委員会は、アスリートやその他の来会者、そしてナーヴァス担っている日本国民の安全を確保するため万全の措置を講じると主張しています。

                   

政府寄りの論調を展開する読売新聞が5月7日から9日にかけて行った調査では、大会の中止を望む人は59%で、開催すべきだと答えたのは39%でした。
IOCによって除外された「延期」は選択肢には含まれていませんでした。

大会準備にを進めるべきだとかいうした人のうち、23%が観客なしで開催すべきだと答えました。
外国人の観客は禁止されていますが、日本人の観客に関する最終決定は6月に行われます。
TBSが5月初旬に実施した別の世論調査では、65%が大会の中止または延期を望んでいました。
37%が大会の完全な中止に投票し、28%が再度の延期を求めています。
共同通信が4月に行った同様の世論調査では、70%がオリンピックの中止または延期を望んでいることが明らかにされました。

            

                 

開催に反対する人々は開催するかどうかの最終決定は開会式の約70日前にははっきりさせる必要があるとしており、IOCと日本政府は最終的を行なうべき責任者について、互いにさまざまなメッセージを送っているように見えます。
IOCのジョン・コーツ副会長は5月8日、大会に関する日本の感情は「懸念されるものがある」が、最大規模のスポーツイベントを中止するというシナリオは考慮に入っていないと語りました。
「日本の首相は2、3週間前、米国大統領に同じ趣旨の発言を行いました。IOCにも同じ内容を伝え続けています。」
コーツ氏はこう語りました。

                          

しかし10日、日本の菅義偉首相は自らの政権は国民の生命と健康より大会開催を優先してはいないと主張し、最終決定権を持つのはIOCになるだろうと述べました。
国会の委員会で新型コロナウイルス感染者が急増してもオリンピックの開催準備を進めるのかどうかを尋ねられた菅首相は、「オリンピックを最優先したことは一度もない」と答えました。

                  

菅首相は次のように付け加えました。
「私の優先課題は日本国民の生命と健康を守ることです。まず第一に、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ必要があります。」
しかし菅首相はCovid-19の症例が急拡大していたにもかかわらず、飽くまでオリンピックの開催準備を進めることを繰り返し主張していました。

                 

                   

TBSの調査では、菅内閣の支持率は40%であり、今年初めに記録された最低値に近いことがわかりました。
フジ・ニュースネットワークは9日月曜日、5月に来日を予定していたIOCのトーマス・バッハ会長が6月に来日する予定であると報じました

                  

日本のメディアはバッハ会長が5月17日に広島で開催される聖火リレーイベントに参加すると報じていましたが、東京2020組織委員会はそうした訪問予定は確認したことがないと述べました。
フジテレビはバッハ会長の訪問の前提条件は、日本の非常事態宣言が解除されることだと伝えました。

               

今夏に開催される大会に公然と反対する有名アスリートはいませんが、日本のテニススターである大坂なおみ選手は、パンデミックの真っ只中にイベントを開催することのメリットについて話し合うべき時が来たと語りました。

                    

世界ランキング第2位の彼女は、大会を開催することが「人々を非常に不安に陥れる」ことである以上、開催そのものについて話し合うべきだと述べた。
「もちろん、オリンピックが開催され自分も参加したいのは山々ですが、現在非常に深刻な問題が進行中であり、特に昨年は非常に重要な問題が起きたと考えています。」
大坂なおみ選手はイタリアオープンに先立って記者会見でこのように語りました。
「多くの予期せぬことが起こりました。私としては、この問題が人々を危険にさらしているのではないかと考えています…だとしたら間違いなく議論すべきです。それは今すべきことだと思います。結局のところ私はただのアスリートであり、パンデミックは世界規模で起きている問題であり、なおさらそう考えています。」

                 

                  

感染拡大は聖火リレーと予選競技会にも混乱をもたらしました。
先週カナダの体操協会は、新型コロナウイルスへのの懸念を理由に、6月にリオデジャネイロで開催されるラストチャンスのオリンピック予選にチームを派遣しないことを決定しました。
これにより男子体操競技、女子体操競技、新体操の選手が東京2020には事実上参加しないことを決定したと発表しました。

                    

日本は60万件以上の新型コロナウイルス感染症例と10,500人以上の死亡を記録しており、東アジア地区で最も多い数字を記録しています。

                  

8日には、1日で7,000件を超える感染が報告され、これは1月以来の最悪となりました。
さらに、新たに新型コロナウイルスに感染していると診断された人々のための病床を確保するのが困難になってきましたが、2月に開始されて以来、日本の1億2,600万人の人口のうち、少なくとも1回のワクチン接種を受けたのは2パーセント以下にとどまっています。

                      

東京都立川市の病院は、医療能力が限界に達したことを警告する横断幕を掲げています。
「私たちも休憩が必要です!オリンピックは不可能です!」

                 

                  

厚生労働省のデータでは感染者が急増している大阪府では病院のベッドが満床になっているため、新型コロナウイルスと診断された13,000人以上が自宅待機を求められています。

                     

https://www.theguardian.com/sport/2021/may/10/tokyo-olympics-poll-shows-60-of-japanese-people-want-games-cancelled

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ここ、そして前回の記事に掲載されている新型コロナウイルス患者の治療にあたっておられる医療従事者の写真の数々。

これらはGoogleの画像検索『exhausted medical worker』の表示結果から得られたものです。

こうした人々に対し

『東京オリンピック開催期間中、500人の看護師をホランティアとして差出せ』

と本当に要求したのだとすれば、私たちは

『お前、正気か?!』

と問いたださなければなりません。

                   

なぜなら私たちは、人々の命を救うために疲弊の極に達している医療関係者の方々に、大規模イベントで「ボランティアとして働け」と言うほど狂ってはいないからです。

「中止だ!中止!」東京2020、開催中止を求める署名に数十万人

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収容先がないまま自宅で死亡する新型コロナ患者が出る中、東京2020組織委員会は医療関係者10,000人の派遣を要求
公表されているだけで準備に1兆7,000億円を費やした日本、東京2020はその行為の価値を問われる場と化した

                      

                   

影山ゆり、スティーヴン・ウェイド/ AP通信 2021年5月6日

                        

東京2020オリンピックの中止を求めるオンライン署名が日本国内で開始され、わずか数日で数十万件の署名を獲得しました。
こうした展開は新型コロナウイルスの特に変異ウィルスが猛威を振るい、感染が急拡大している非常事態宣言下の東京、大阪などの地域を中心にみられています。

                         

当初非常事態宣言は5月11日に終了する予定でしたが、現状を見る限り非常事態は延長される可能性が高いとみられています。

                        

延期されたオリンピックは、7月23日、3カ月弱ほど後に開幕する予定です。
署名は5月後半に日本を訪問する予定だった国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長に宛てられています。
バッハ会長は5月17日に広島県内で行われる聖火リレーに立会いり、小規模な反オリンピック・デモが計画されている東京にも足を踏み入れる予定でした。

                   


世論調査の結果、日本人の70%から80%の人々がオリンピックを中止または延期したいと表明していますが、こうした意見が現実に取り上げられる可能性は今の所ありません。
日本の菅義偉首相、東京組織委員会の橋本聖子会長、そしてバッハIOC会長は東京2020大会は予定通りに開催されると繰り返し述べています。

                      
主催者とIOCは先週、いわゆるプレイブックを公表し、新型コロナウイルスのパンデミックの只中にオリンピックを開催する具体的手法を解説するために、アスリートやその他の人々に守るべきルールについて説明しました。

                      

これまでの数日間、いくつかのテストイベントが実施されましたが、主催者はほとんど問題を報告していません。
オリンピック聖火リレーは約1か月間日本各地の会場を走り続けています。
主催者によると、リレーに参加したランナーのうち8人が新型コロナウイルスの検査で陽性と判定されてました。

                

                        
公表されているだけで準備に1兆7,000億円を費やした日本にとって、東京オリンピックはどうすれば面子を保てるかという試練の場と化しました。

                  

収入の73%がテレビ放映権の販売によるものであるIOCにとって、東京オリンピックを開催することは非常に重要です。
主催者側は東京オリンピックが「安心できる安全な大会」になるだろうと述べていますが、こうした見方については日本国内の医療専門家から疑問を突き付けられた上、4月発行のブリティッシュ・メディカルジャーナルの社説でもオリンピックのような大規模なイベントにおいて「安心できる安全な」状況はありえないと批判されました。

                        

主催者側はオリンピックの開催を支えるため10,000人の医療従事者が必要になると述べています。
主催者側は大会中、さらに500人の看護師と200人のスポーツ医学の専門家を派遣するよう要求しましたが、看護師協会は当惑しています。

                   

                  

今回の署名は東京知事選挙にに数回出馬した経験を持つ弁護士の宇都宮健児氏が立ち上げました。
開始後24時間で約50,000件、5月10時点では340,000件以上の署名を獲得しました。

                  

「日本政府の政策はオリンピックありきで進められ、コロナウイルスの感染爆発を抑え込むための対策はなおざりにされたままです。」
と宇都宮弁護士はAP通信の取材にこう語りました。
「医療機関はギリギリの状態で対応を迫られ、自宅にとどめ置かれたまま亡くなってしまった人もいます。

                        

署名キャンペーンの英語の見出しには、「私たちの命を守るために東京オリンピックを中止してください」と書かれています。

                       

                     

キャンペーンのメッセージにはオリンピックを安全に開催することは不可能だと訴え、オリンピック開催を強行すれば新型コロナウイルス・ワクチンの接種範囲の拡大など感染防止策として使われるべき国の資金を浪費することになると述べています。
これまで日本国内では新型コロナウイルス・ワクチンの接種を受けたのは国民のわずか2%にとどまっています。
日本国内では新型コロナウイルスにより10,500人の人が亡くなっていますが、世界全体と比較すれば少ない方ですが、近隣のアジア諸国ほど少ないわけではありません。

               

『東京オリンピック・パラリンピックを7月に開催するためには、大勢の医療従事者の方々、また医療施設や医療設備などの貴重な資源、その他のさまざまなリソースを割かなければなりません。』
署名キャンペーンの趣旨にはこう記されています。

               

毎日新聞が行った調査では、9つの都道府県知事が試合の中止または延期を望んでいることが明らかにされました。
その他の知事のほとんどは、自分には意思決定権がないと語り回答を拒否しました。

                      

https://apnews.com/article/olympic-games-health-coronavirus-pandemic-sports-8ec45735a8373f0468cca346a0298849

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今必死に人々の命を救おうと働いていただいている医療従事者の方々の命と健康を守る、そして私たち自身の命と健康を守るため、東京2020は中止すべきであることは明々白々。

                                  

そんなことが解らない政治家は現実を見る目すら持っていない、ということになり、すなわちその目は節穴だということになるでしょう。

『500人の看護師をボランティアとして差出せ』東京2020 – 怒りの声を挙げる日本の看護師たち – 国民の生命よりオリンピック成功を優先

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真夏のオリンピック「大会開催中は10,000人の医療従事者が必要」患者も看護師も健康と生命が危険にさらされている状況下で

                     

写真 : 新型コロナウイルスCOVID-19ワクチンの初回接種を受ける看護師

            

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2021年5月3日

                    

日本看護協会に対し500人の会員看護師を東京2020に派遣するよう求める東京オリンピック組織委員会の要請に対し、医療関係者の怒りの声がわき上がっています。

                  

この要請は、開催国である日本で新型コロナウイルスの感染拡大が悪化の一途をたどる中、ただでさえ過剰な負担を強いられている医療関係者にこれ以上を負担を強いるべきでないという警告が繰り返されていたにもかかわらず、飽くまで大会開催を推進しようとする国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック組織委員会が行ったものです。

                 

日本国内での新型コロナウイルスによる死亡者の総数は、つい最近10,000人を超えました。
日本の死亡者数は極東アジア地域で最も多数にのぼりますが、メディアの報道によれば新型コロナウイルスの重症患者の数は昨週末には記録的な1,050人に達しました。
東京その他の患者が急増している地区の医療スタッフは、新型コロナウイルス患者に加え、感染拡大により適切な治療が受けられなくなっている他の病気の人々に専門的な治療を行うための態勢づくりが急務だと述べています。

                      

             

日本の第四波の震源地となった大阪府は、重病患者を収容するためのベッド数が不足し、新型コロナウイルスに感染・発症した人々は、入院する前に救急車で何時間も待つことを余儀なくされています。

                

さらに世界の中で大きく出遅れた日本のワクチン接種の対応は、オリンピック開催にさらなる暗雲を呼び込みました。
オリンピック大会組織委員会の関係者は、一年で最も暑い真夏に開催される東京オリンピックの大会中は、10,000人の医療従事者が必要になると述べています。

               

しかし、最近行われた日本看護協会に対する500人の会員看護師の東京2020への派遣要請は、ソーシャルメディアで『新型コロナウイルスの感染拡大の影響で忙しすぎて、オリンピックに時間を割くことができない』などと悲鳴に似た声を挙げる看護師などの渦を巻くような怒りの声に遭遇しました。

                    

オリンピック開催のための役割分担を求められることに反対を表明した地元の医療組合連合によるツイートは、数日で数十万のリツイートを受け取るほどの反響がありました。

                

日本医療従事者組合事務局長の森田進氏は、新型コロナウイルスへの対応を優先すべきだと語りました。

                 

                  

「新型コロナウイルスの急激な感染拡大と闘いのため深刻な状況を置かれている看護師を、オリンピックにボランティアとして派遣するという提案を私たちは阻止しなければなりません。」
声明のなかで森田氏はこう述べました。
「患者も看護師も健康と生命が危険にさらされている状況下で、飽くまでオリンピックの開催を主張する姿勢に激怒しています。」

       

2月中旬にワクチンの接種を開始した日本で、医療従事者は最初のグループでしたが、多くはまだ1回目の接種すら受けていません。
森田氏は、適切な予防措置を得ていない医療スタッフは、患者の治療やワクチンの投与中にウイルスに感染することを恐れていると述べました。

                  

これまで少なくとも1回のワクチン接種を受けたのは、1億2,600万人の日本の人口の2%未満です。
この数字はOECD諸国の中で最低です。

      

「怒りを感じるだけでなく、(要求の)あまりの鈍感さに驚きました。」
名護市の中心部で暮らす看護師の池田みきとさんはAP通信の取材にこう答えました。
「それは国民の生命がいかに軽視されているかを具体的に示すものです。」

                   

                 

過重なストレスや性も根も尽き果てたという形で仕事を辞めざるを得なかった事例も含め、仕事をやめた看護師をボランティアとして東京2020に参加させることを提案した菅義偉首相の発言が国内の反発を招きました。
「私が知る限りでは多くの医療従事者が休暇を取っており、それは可能であるはずです。」

                  

鳩山由紀夫元首相は次のようにツイートしました。
「今、日本の人々は新型コロナウイルスに感染して死ぬのか、それとも経済的困窮の末死ぬのだろうかと、ほとんどの人が追い詰められた状況にいます。そして大阪その他の場所では看護師たちに助けを求めています。さらにワクチン接種の場に看護師は必要ないのでしょうか?」

                  

野党国会議員の田村智子氏は、次のように述べています。
「事態は極めて深刻です。看護師のみなさんは、どうすればこの状況に対処できるかわからなずにいます。物理的にも不可能です。」

                    

菅義偉首相はIOCと組織委員会による「81日以内に安全で快適なオリンピックを開催することが可能である」という主張をそのまま繰り返し述べていますが、医療の専門家の疑問は深まる一方です。

               

                   

                      

4月のBMJ(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル。1988年からBMJが正式名称となっているイギリスの医学誌)の記事は、日本はオリンピックの開催を「考え直す」べきであり、「国際的規模の大集会イベントは…まだ安全でも快適でもない」と述べています。

                 

東京医師会の尾崎晴夫会長は、最近累積症例数が60万人を超えた日本で、より伝染性の高いウイルスの亜種が蔓延している今、オリンピックを開催することは「非常に難しい」と語りました。
5月2日日曜日、日本は5,900の新たな感染とさらに61人の死亡を報告しました。
「大会開催を望むという精神論はもう十分に聞きました。」
尾崎氏はこう語りました。
「国内外で感染者数を増やすことなく、大会開催をすることなど非常に困難です。」

                 

菅義偉首相は先月、感染者数の急増を抑制するために東京、大阪、その他2つの感染が拡大している自治体で非常事態を宣言し、酒類を提供するレストランは少なくとも5月11日まで閉店するか営業時間を短縮し酒類の提供を行わないよう要請しました。

                    

                    

https://www.theguardian.com/sport/2021/may/03/japan-nurses-voice-anger-at-call-to-volunteer-for-tokyo-olympics-amid-covid-crisis

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自民党の改憲案に含まれる『緊急事態条項』。

この提案をする彼らの『緊急事態』というものが、国民の生命財産が危険にさらされることではなく、オリンピックという一大利権イベントが開催できなくなることを指すのだということを痛感させられる記事です。

戦後70年以上の時間をかけて日本の民主主義を進歩発展させようとしてきた努力を土足で踏みにじる気満々です。

事故前も隠蔽を繰り返し、事故後も隠蔽を続ける、それが日本の原発 – 100年災害!福島第一原発の崩壊《4》

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福島第一原発事故の真実を明らかにするための研究・科学的努力について、日本は国を挙げて妨害している

福島から避難した被災者の生徒が受けた差別は、広島長崎への原爆投下によって『被爆者』にされてしまった人々が直面した差別と同様のものである

処理済み放射能汚染水は実際には高レベルのストロンチウム90やその他の放射性物質で汚染されている可能性がある

『原子力、明るい未来のエネルギー』- 明るい未来とは双葉町・大熊町のゴーストタウンのことであったのか?!

                    

                   

トーマス・A・バス/ 原子力科学者会報 / フェアウィンズ 2021年3月10日

                      

放射線被ばくについて一般的に認められている安全基準は、年間1ミリシーベルトまたは1000分の1シーベルト以内です。
国によって基準は異なりますが、米国の原子力規制委員会は、一般市民の偶発的な放射線被ばく線量が自然界に存在する放射線量を上回る量を年間1ミリシーベルト(1,000マイクロシーベルト)以内に制限するよう、原子力発電所の運営者に要求しています。
年間のバックグラウンド放射線の制限値として、この数値はある程度国際標準になっています。
(比較のために記すと、バックグラウンド放射線の自然レベルは通常、年間平均で最大3.1ミリシーベルトの範囲に収まります。)

                     

しかし福島第一原発の事故後数ヶ月、日本政府が緊急事態に対処するためにあわててやったことは、この被ばく線量の許容値を引き上げた、それだけだったのです。(福島第一原子力発電所は廃炉にされることが決定し、現在そのための作業が行われています。
日本政府は現在、福島県の一般市民の偶発的な放射線被ばく線量が自然界に存在する放射線量を上回る量を年間20ミリシーベルトにまで引き上げた、アメリカの学術誌 Scientific Americanはこう報告しました。

                     

年間20ミリシーベルトという数値は、年間1ミリシーベルトという国際的標準値とかけ離れています。
許容被ばく線量20ミリシーベルトという数値は、福島県の子ども達は原子力発電所でフルタイムで働いている大人と同じ量の放射線にさらされる可能性があるということを意味します。

                    

福島の周辺地域を除く日本の他の地域の制限は、年間1ミリシーベルトのままです。
これはまるで被爆者の21世紀版ともいうべき状況であり、福島の許容放射線被ばく線量が一気に20倍にひきあげられたことに反対する人は誰でも『有害な噂 - 風評被害』を煽っていると批判されることになります。
中国や他の50カ国が放射能汚染の可能性があるという理由で福島県および周辺地域の食品の輸入を禁止した後、日本当局は激しく反応し、福島に関連するあらゆるものの取り扱いに対する日本政府の対応について批判をした人々は経済的妨害者のように扱われたのです。

                     

同様に、福島県から避難した人々は日本国内の他の地域で侮蔑的扱いを受け、それについて朝日新聞は「避難者の広範囲にわたるいじめと差別」の状況について報じました。

               

                    

こうした事実については英国の新聞ザ・インディペンダント(The Independent)も同様の見解を示し、
「福島から避難した避難者の生徒が受けた差別は、第二次世界大戦の原爆投下によって『被爆者』にされてしまった人々が直面した差別と同様のものである」と述べています。

                  

福島出身の女性は結婚相手として敬遠され、子供を福島第一原発からできるだけ遠ざけたいと願う妻と元の場所に戻ろうとする夫との間で新しい種類の福島型離婚という問題が出現しました。

                 

「原発事故の真実を明らかにするための研究・科学的努力について、日本は国を挙げて妨害している。」
核戦争防止国際医師会のドイツ支部共同議長を務める小児科医のアレックス・ローゼン氏がこう語りました。
「人類が共有することができる人体の健康への影響に関する公開された研究結果や文献はほとんどありません。これまで公表されているものは、日本国内で『ミスター100ミリシーベルト』の異名を持つ山下俊一氏を中心とする福島県立医科大学の少数の研究者グループが行ったものだけです。」

                       

山下氏は福島第一原発崩壊の巨大災害の初期日本政府のスポークスマンを務めており、2013年に辞任を余儀なくされる前に2年間福島県内で行われた健康調査を主導していました。
福島第一原発の事故以前の山下氏自身の研究とそのスタッフへの指導に反して、山下氏は100ミリシーベルトの放射線被ばくは無害であると日本国民に伝えました。
そして甲状腺がんを予防するためのヨウ素錠剤投与をしないよう勧め、放射線障害に対する最善の予防方法は笑顔で幸せに暮らすことだと主張したのです。

                   

                

今も事態の悪化が止まらない福島第一原発では、事故収束・廃炉作業のために毎日4,000人が働き続けています。
彼らは、損傷した建物の崩壊を防ぐのに苦労しながら、冷却水を炉心と燃料プールに送り込み続けています。
その結果オリンピックサイズのプール480杯分に相当する10億リットル以上の汚染水が、敷地内の錆びたタンクに貯めこみ続けなければならなくなりました。
東京電力は、このタンクの設置スペースが不足していると主張し、この水を直接海に放出することを計画しています。

                          

東京電力はこれまでずっと、比較的安全であると言われている水溶性の放射性同位体であるトリチウムを除き、福島第一原発の敷地内に貯蔵された水から放射性物質を除去したと主張してきました。

                     

しかし2014年、東京電力は汚染水の処理プロセスが失敗したことを認めざるを得なくなり、福島の処理済み放射能汚染水は実際には高レベルのストロンチウム90やその他の放射性物質で汚染されていることが判明したのです。

                

実は福島第一原発は操業開始当初から、近くの山から流れ落ちて工場内を流れる地下水を封じ込めるのに苦労していました。
今日の福島第一原発の敷地の下は、ストロンチウム、トリチウム、セシウム、その他の放射性物質で汚染された地下水と冷却水、すなわち放射能汚染水の泥地と化しています。
エンジニアは水路、ダム、排水ポンプ、および排水溝を張り巡らせてきました。

                            

2014年、東京電力は福島第一原発の地下を氷壁で囲むために300億円の公的資を与えられました。
凍土壁計画です。
しかし日本の原子力規制委員会はこのプランも失敗に帰したと認めています。
「効果があったとしても限られたものでしかなかった。」
原子力規制委員会委員長がこう認めました。

                 

http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/landwardwall/index-j.htmlより

                     

                       

2019年、日本経済研究所は福島第一原発の事故収束・廃炉作業にかかる費用は約80兆円に達する可能性があると推定しました。
しかし現実問題として、それで福島第一原発の事故崩壊がすべてカタがつくはずがありません。
溶け落ちた放射性核燃料、放射能に汚染されたコンクリートの残骸や金属片などはこれから何万年もの間、人が近づけばたちまち死に至る放射能を帯び続けます。

                     

チェルノブイリでは溶岩の塊のような溶け落ちた核燃料の塊は「ゾウの足」と呼ばれ、コンクリートを山のように盛り上げた下に埋め込まれました。
『石棺』と呼ばれるこの方法は一度では放射能を抑え込むことができなかったため、欧州連合が約1,600億円の資金提供して2度目の作業が行わました。

                  

まるで原子力発電の失敗の象徴を作るかのような方法を嫌った日本は、福島に同様のコンクリートの石棺を建設することを拒否しました。
その代わりに東京電力は、いまだ考案もされていない可能かどうかもわからない技術を使ってメルトダウンした原子炉から溶け落ちた核燃料を搔き出し、確保の見通しもない最終処分場に永久に保管することを計画しています。
それまでの間、福島第一原発は日本の太平洋岸に開いたままの傷口のように鎮座し続けるでしょう。

                      

一度は避難していなくなった住民を福島に呼び戻すために、2つの施設が作られました。
福島第一原発のすぐ南にある富岡町内には、かつてのエネルギー博物館が東京電力廃炉資料館と呼ばれるものに改築されました。
1つのフロアでは東日本大震災の災害シーンを再生する映画を上映し、別のフロアでは東京電力による『廃炉作業の進捗状況』を伝えています。
一方。、日本政府は福島第一原発の真北にある双葉町に東日本大震災・原子力災害伝承館という名称の3階建ての建物を建てました。

                 

                        

                    

福島第一原発・第二原発の労働者で賑わうかつてのブームタウンであった双葉町のメインストリートには大きなアーチ型の看板が設置され、太字で「原子力:明るい未来のエネルギー」と宣言していました。

                    

大沼雄二さんは中学3年生の時、課題を与えられこのスローガンを考えました。
大沼さんは町から表彰されました。
現在、大沼さんは福島から遠く離れた場所で暮らし、ソーラーパネルを設置する事業を営んでいます。
そして震災から数年後のある日、双葉町を訪れました。
その時の写真には、白い防護服を着込み、ブーツ、帽子、フェイスマスクを身に着けた大沼さんが写っています。
大沼さんの後ろには、崩れかけた建物が立ち並び、雑草が生い茂る双葉町のメインストリートが見えます。
大沼さんは東京電力の費用負担によって設置されたアーチ型の看板の上に、自分で制作した赤い文字が書かれたプラカードをかがけました。
そこには『原子力:制御できないエネルギー』と書かれていました。

                  

この後、アーチ型看板は撤去され、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館内に保管されています。

                       

大沼さんはこの看板が廃墟と化した故郷の町に再び設置され、『明るい未来』とはこのゴーストタウンの姿であったのか、人々に問いかけ続けるよう望んでいます。
そして当時の原子力発電の推進が正しかったのかどうか、人々が答えを出すよう願っています。

                  

                          

町中に再び設置されることは無理でも、この看板が少なくとも原子力災害伝承館内に展示されることを願っています。
「私は間違ったスローガンを作りました。」
彼は最近、アメリカからやってきたインタビュアーに語りました。
「でも、生きている間に自分の間違いに気がついて良かったと思っています。」

                        

《完》
https://www.fairewinds.org/demystify/fukushimas-first-decade-in-a-100-year-long-catastrophe?ss_source=sscampaigns&ss_campaign_id=604974fba3438c548995b0b4&ss_email_id=60497ef445867a5842acaa5a&ss_campaign_name=Fukushima%E2%80%99s+First+Decade+in+a+100-year+Long+Catastrophe&ss_campaign_sent_date=2021-03-11T02%3A22%3A59Z
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事故前も隠蔽を繰り返し、事故後も隠蔽を続ける、それが日本の原発 – 100年災害!福島第一原発の崩壊《3》

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所要時間 約 12分

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日本は地質学的に不安定な沿岸部に54基の原子炉を建設することに伴うリスクを、すべて隠蔽した可能性がある
福島の子供たちの甲状腺がんの急増という事実、日本政府は調査対象の数が多すぎた調査エラーとして却下した
『放射線障害』診断は認めない、『放射線恐怖症』と書き換えろ! : 保険請求を認めない厚生労働省
考案もされていない・可能かどうかもわからない技術を使ってメルトダウンした原子炉から溶け落ちた核燃料を搔き出し、確保の見通しもない最終処分場に永久に保管することを計画している日本

                   

                       

トーマス・A・バス / 原子力科学者会報 / フェアウィンズ 2021年3月10日

                     

では、現在、福島第一原発の溶融メルトダウンした原子炉から放出されている放射線量はとの程度なのでしょうか?
原子炉2号機が放出している放射線量の『最新の』測定値は、1時間あたり530シーベルトです。
これは原子炉2号機の炉心は、原子力発電所作業員の年間許容被ばく線量の10,000倍以上の放射線を1時間のうちに放出していることを意味します。

                   

福島第一原発の原子炉はまだまだ高い放射能を放出しています。
原子炉2号機に近づこうとする人間にとって十分に致命的であり、溶け落ちた核燃料の状態を確認するため送り込まれたロボットですらたちまち機能しなくなるほどなのです。

                    

2017年、東京電力はわずか2週間で2台のロボットを失ってしまいました。
しかし福島第一原発周辺の一部の居住困難区域は、少なくとも公式には、元の住民の帰還が認められ、日本政府はこの地域に移り住んだ人々には200万円を支払っています。

                  

原子炉内部ではありませんが事故現場では、これまでのべ約10万人の作業員が放射能に汚染された土地の表面を削り取り、袋詰めするのに10年を費やしました。
その結果、福島の沿岸部ではかつてエメラルドグリーンに輝いていた水田が、放射性廃棄物を詰め込んだ黒いプラスチックのゴミ袋が山のように積み上げられ、いっぱいになっています。

                

                     

Jヴィレッジでの聖火点灯式の後、オリンピックの聖火リレーが福島の帰還困難地域を3日間をかけて駆け抜けて行きました。
帰還困難地域は現在、アコーディオン・フェンスで囲まれた中にあり、閉鎖されたままの修復エリアやその他の場所がまるでチェッカーボードのように点在しています。

                            

日本は改装された学校や市庁舎、運行を再開した鉄道の駅、福島に建設された2つの新しい展示施設の方に人々の視線を集め、廃墟となった住宅や放射能に汚染のために放置されている廃車などがテレビカメラに映らないよう願っています。

                    

オリンピックの聖火は北西約65キロ離れた場所の福島市に運ばれますが、そこでは7月23日にオリンピックが正式に開幕すれば、ソフトボールと野球の最初の6試合が行われる予定です。

                

しかし、アスリートを帰還困難区域に送りこむことによって、日本のいわゆる『復興』の後押しをさせることは安全なのでしょうか?
帰還困難区域内は整備が進み、福島第一原発から放出されているセシウムの最新のデータを表示するLEDモニターが点在しています。
この計測機器は世界の他の地域でも大気中の放射線レベルを測定する機器同様のものです。

                

しかしこうした大気中の放射線量は放射能汚染全体の一部に過ぎず、さらには最も注意すべき部分でもありません。
2013年、科学者たちは爆発した福島第一原発の原子炉が、放射性セシウムとウランに汚染された微粒子、あるいは極小のガラスビーズ状物質を日本国内各所に拡散させた事実を発見しました。
こうした微粒子のホットスポットは、東京から遠く離れた地区で掃除機の集塵バッグや自動車のエアフィルターに存在が確認されました。

                  

福島県内ではこのように高い放射能を放つホットスポットが多数確認され、県の70%を占める森林に覆われた山々から微粒子が雨などによって洗い流されるにつれ、ホットスポットも移動を続けているとする報告が、ネイチャー・リサーチ社によって刊行されているオンラインの学術雑誌『Scientific Reports』に掲載されました。

                  

2019年にはグリーンピースが手がけた調査によりJ-ヴィレッジの駐車場でホットスポットの存在が確認されました。
その場所では、ユースサッカーの試合に参加している子供たちが昼食を食べていました。

                    

グリーンピースは、1時間あたり71マイクロシーベルト(1マイクロシーベルトはシーベルトの100万分の1、または1000分の1ミリシーベルト)の放射線量を測定しました。
これは福島第一原発事故前のこの地域の通常の測定値である1時間あたり約0.04マイクロシーベルトの実に1,775倍です。

                      

この測定値の上昇は1年間に換算すると約0.62シーベルトに相当し、J-ヴィレッジの競技場周辺でほこりなどを吸い込んでしまった場合、誰もが放射性粒子により体内被曝している可能性があることを意味します。
この調査以降、研究者たちの手により福島市のあずま球場とオリンピック聖火ランナーが通過したルートの至る所で放射性ホットスポットの存在が確認されています。

                

放射線に対するこうした無頓着な態度は日本国内に広く行き渡っています。
「世界の動向に無知であり、一般市民の安全を軽視していたことは明らかである。」
福島第一原子力発電所事故に関する国会独立調査委員会の報告書はこう述べています。
「原子力を取り扱う誰にとっても、どんな組織にとっても、無知と傲慢さは許されないということを委員会全員が確認した。」
報告書はこのように結論付けました。

                     

報告書はさらに次のように述べています。
「非常に苦痛なことですが、今回の事故は『メイド・イン・ジャパン』の災害であるということを認めなければなりません。」

                   

日本は地質学的に不安定な海岸沿いに54基の原子炉を建設することに伴うリスクを隠蔽していた可能性がありますが、結果的にその隠蔽は現在も続いています。

                      

日本政府が主導する福島県の放射線被ばくに関する研究は、人々の被ばくリスクを3分の2近く過小評価していました。

                    

核兵器廃絶国際キャンペーン(2017年ノーベル平和賞を受賞)の共同創設者であるオーストラリアのティルマン・ラフ医師は私に書簡を送付し、被災地で診療を行っている医師が鼻出血、流産、およびその他の病気の原因を放射線に起因するものだと診断した場合には日本政府が医療保険の支払いを拒否しているため、複数の医師たちが現地を去らざるをえない状況に置かれていると伝えてきました。
(日本政府が受け入れる診断結果は『放射線恐怖症』、神経質、ストレスのみです。)

                    

福島の子供たちの甲状腺がんの急増という事実については、調査対象の子供たちの数が多すぎたために生じた調査エラーとして却下されてしまったのです。

                        

                   

日本政府は福島で疫学調査を一度も実施していません。
福島第一原発の崩壊による災害の前と後の一般市民の健康状態を比較するための基礎すら確立されていないのです。
代わりに日本政府は全国の建設現場で、福島から排出された放射能によって汚染された土壌の使用を推進することにした、とジャパンタイムズは報じました。

                     

《4》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/fukushimas-first-decade-in-a-100-year-long-catastrophe?ss_source=sscampaigns&ss_campaign_id=604974fba3438c548995b0b4&ss_email_id=60497ef445867a5842acaa5a&ss_campaign_name=Fukushima%E2%80%99s+First+Decade+in+a+100-year+Long+Catastrophe&ss_campaign_sent_date=2021-03-11T02%3A22%3A59Z
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福島第一原発の崩壊・事故以降、電力料金の引き上げが繰り返され、福島第一原発の崩壊・事故のツケは確実に私たちに回ってきています。

国の予算からも福島第一原発の事故収束・廃炉作業・除染作業などのために多額の支出が続き、私たちは福島第一原発の崩壊・事故のツケを二重に負担させられているのです。

原発推進を決めた電力会社幹部の報酬はどうなっているのでしょう?

電力会社から繰り返し政治献金を受け取っていた政治家はどう責任を取ったのでしょう?

責任を取らされているのは原子力発電というものに無関心であり、原子力発電の推進を実質的に黙認していた私たち一般市民の方です。

                        

それでも原発難民にされてしまった人々がしっかり救済されているのなら、納得のしようもあります。

しかし現実に聞こえてくるのは差別やいじめなどの問題。

それに加え、現地の医師が『放射線障害』と診断すると医療保険の支払いを拒否され、医師は患者が来たら『放射線恐怖症』と診断することを無言のうちに要求されているという現実は、許し難いものです。

                     

安倍政権以降、政治に両親というものが感じられなくなった…

そう考えているのは私だけでしょうか?

事故前も隠ぺいを繰り返し、事故後も隠ぺいを続ける!それが日本の原発 – 100年災害!福島第一原発の崩壊《2》

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所要時間 約 10分

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10年が過ぎた現在も福島第一原発のいずれの原子炉炉心には近づくことすらできず、どこに何があるのかも正確にわからない
原子炉2号機の炉心はいまだに、原子力発電所作業員の年間許容被ばく線量の10,000倍以上の放射線を1時間のうちに放出している
福島はすでに推定されたよりも高い線量の、しかも予想を上回る量の放射能汚染物質を抱えこんでいる

                    

                        

トーマス・A・バス/ 原子力科学者会報 / フェアウィンズ 2021年3月10日

                    

福島第一原発を運営していた東京電力は職員に対し崩壊の始まった福島第一原発からの避難、放棄を命じました。
当時の菅首相は夜明けに東京電力本社に行き、社内の管理体制を再構築した上で、福島第一原発のこれ以上の崩壊を食い止めるよう要求しました。
その結果、志願した年齢の高い職員が自発的に崩壊を食い止めようと奮闘することになりました。

                  

『フクシマ50(フィフティ)』(実際には69人)として世界的に知られる事になった彼らは、約200km南にある東京から運び込まれた消防車を使って原子炉を冷却しようとしました。
危機管理のためのコマンドセンターはJ-ヴィレッジに移されました。

                  

福島第一原発がいったいどれだけの量の放射性物質を放出し、それがどこに固着したのかを正確に知る方法はありません。
ただ大部分は当時の東向きの風に乗って太平洋上に飛散しました。

                       

どれだけ世界中に汚染を広げたのかという点について、予測のうち最大のものは、福島第一原発はチェルノブイリよりより大きな被害をもたらした可能性があるとしています。
逆に原子力エネルギー研究所の最小に見積もられた数値では、福島第一原発が放出した放射性物質はチェルノブイリでの事故の10分の1です。

                      

2019年に著書『チェルノブイリ』を刊行したマサチューセッツ工科大学のケイト・ブラウン教授は、ロシアと中央ヨーロッパに5,000万から2億キュリーの放射性物質を散乱させたと推定しています。(1キュリーは370億ベクレルに相当します。)

                    

                   

この数値についてわかりやすくするために国際原子力機関(IAEA)のガイドラインで換算すると、広島型原爆400発分に相当します。
ノーベル賞受賞文学者の大江健三郎氏の表現を借りれば、広島や長崎とは違い、福島第一原発の崩壊は日本は自分自身に核攻撃を行った結果でした。

                 

放射能汚染の実態が不明という事態を招いたものは、津波によって福島第一原発内の線量計のほとんどが流されてしまったかあるいは機能しなくなっていたためでした。
上空を飛ぶ米軍機や沖合を航行する船からの測定した値は、東京電力が報告したものとは劇的に異なっていました。

                     

同じことが、福島第一原発周辺の大気中の線量測定と土壌サンプルの検査にも当てはまります。

                   

チェルノブイリや福島などでの原子力災害の実態を解き明かす際の鍵になるのが、「ソースターム」と呼ばれるものです。
これは崩壊した原子炉の炉心にはどんな核物質がどれだけの量存在し、事故によって何がどれだけ環境中に放出されたかをモデリングして得られるものです。

こうして造られたモデルは、風によってどの程度拡散したのかやその他の要因について詳しく検証する事により見直しを行い、精度を高めていきますが、それでも結局はモデルにすぎません。

                  

理想的には、原子炉の炉心自体を調べるのが一番です。

                  

                    

残念ながら、10年が過ぎた現在も福島第一原発のいずれの原子炉炉心に近づくことすらできず、どこに何があるのかさえ正確にわかりません。

                  

朝日新聞は2020年12月、日本の原子力規制委員会(NRA)が福島第一原発の事故収束・廃炉作業の進行状況について、「非常に深刻な」状況にあると判断した記事を掲載しました。。
福島第一原発の実情はこれまで考えられていたよりもはるかに悪いものである事が確認されたのです。

                         

東京電力は原子炉を覆っている巨大なシールドプラグ(原子炉格納容器の上部に設置されるコンクリート製の遮蔽構造)が1時間に10シーベルトの放射線を放出していることを確認しました。
これは人間が浴びたらたちまち死に至る放射線量です(ただし炉心内での検証作業はロボットにより行われています。しかしあまりに放射線量が高く、ロボットも度々故障に見舞われています)。

                   

福島はすでに過去に推定されたよりも高い線量のしかも予想を上回る量の放射能汚染物質を抱えこんでいるため、
「今回の問題は廃炉作業の全プロセスに大きな影響を与えることになるだろう。」
原子力規制委員会の更田委員長はこう述べました。

                     

人間に障害を起こしたり殺したりする放射線の実効線量は、放射線エネルギーの致死効果を初めて検証したスウェーデンの物理学者、ロルフ・シーベルトにちなんで名づけられた単位・シーベルトで表わされます。
0.75シーベルトの放射線を被ばくすると、人間は吐き気と免疫力の低下を引き起こします。
(シーベルトは人体に加えられた相対的な生物学的損傷を測定するために使用される単位です。一方、ベクレルとキュリーは放射性物質が放出する放射線量を表す単位です。)
一度に10シーベルトの被ばくをしてしまうと、人間は死亡します。

                    

                    

0.75から10シーベルトの間の放射線を被ばくした場合、その人が30日以内に死ぬ確率・生存確率は5分5分です。

                     

原子力産業に従事する労働者のガイドラインは、最大年間線量を0.05シーベルトまたは50ミリシーベルトを限度としています。(これは、一般の人々の許容被ばく線量の年間1ミリシーベルトと比較すると高い数値になっています。業界に詳しい物理学者は、原子力業界の労働者はリスクを引き受ける代わり暗黙のうちにいわば危険手当を支払われていると考えられていると説明しました。 )
これはCTスキャンを5回受けた際の被ばく線量に相当します。
出典はいずれもハーバード・ヘルスパブリッシングです。

                     

《3》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/fukushimas-first-decade-in-a-100-year-long-catastrophe?ss_source=sscampaigns&ss_campaign_id=604974fba3438c548995b0b4&ss_email_id=60497ef445867a5842acaa5a&ss_campaign_name=Fukushima%E2%80%99s+First+Decade+in+a+100-year+Long+Catastrophe&ss_campaign_sent_date=2021-03-11T02%3A22%3A59Z
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『廃炉完了まで30年〜40年』という『見通し』が原子力発電に知識を持たない『一般大衆』をなんとなく納得させるためのフィクションでしかないことに、改めて気づかされます。

不得要領(ふとくようりょう)という言葉はまさにこういう時に使うのでしょう。

考えてみれば福島第一原発の崩壊以降、日本政府と東京電力の話は不得要領ばかりです。

人間が近づくことができない極めて危険な溶け落ちた核燃料、それが「10年が過ぎた現在も福島第一原発のいずれの原子炉炉心に近づくことすらできず、どこに何があるのかさえ正確にわからない」状況なのに、作業完了の目安だけが示されています。

                    

東京電力がメルトダウンした核燃料について『2021年』、すなわち今年中に取り出しを開始すると公表していたことを私たちは忘れないようにしましょう。

事故前も隠ぺいを繰り返し、事故後も隠ぺいを続ける!それが日本の原発 – 100年災害!福島第一原発の崩壊《1》

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福島第一原発・福島第二原発の10基の原子炉が全てメルトダウンしていれば、北半球全体が『帰宅困難地域』になっていた
莫大な費用を要しながら死にゆく宿命を背負いこんだ原子力産業に固執し続ける日本
1950年代に計算尺を使って設計された古くて時代遅れの20世紀の方法論、それが原子力発電

                    

                      

アーニー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2021年3月10日

                 

福島第一原子力発電所事故の発生からちょうど10年が経過した今日という日も、私たちの心と思いは、日本全体で進行している放射能汚染の影響を受けている人々、そして2011年3月11日を境に半永久的避難を強いられることになってしまった人々と共にあり続けています。

                    

ご紹介したことがありますが、作家でジャーナリストのトーマス・バス氏がかつて彼の著作のために福島第一原発の事故をどう分析しているのか、フェアウィンズにインタビューしたことがありました。
私たちフェアウィンズのメンバーは彼の研究方向が的を得たものであり、原子力科学者会報(BAS)に掲載された彼の最新記事においてもその傾向が変わっていないことを確認しました。

                     

福島第一原子力発電所の3基の原子炉のメルトダウンしてから10年が経過したことに関するトーマスのBASの記事を読んだとき、フェアウィンズが2011年の段階で提唱していた先駆的な分析と解説が、ついに福島第一原発事故の一連のストーリーの核心の部分として公認のものになったことに感銘を受けました。

                      

                    

フェアウィンズを核としたコミュニティの長年のメンバーは、福島第一原発の廃炉に必要な本当の金額、ホットパーティクル(高温微粒子)による汚染、デトネーション(超音速衝撃波爆発)、女性と子供たちを優先して避難させるべき必要性、その他様々な事実についてフェアウィンズが先駆的な分析を行ってきたことを覚えておられるに違いありません。

                   

私たち、そして世界にとって幸いなことに、福島第一原子力発電所におけるメルトダウンはそれ以上の破壊は行いませんでした。
そして現実になれば地球の北半球全体に人間が住めなくなる福島第一原発・福島第二原発の10基の原子炉が全てメルトダウンするような事態も起きませんでした。

                    

私たちが使命感に燃えて提示した先駆的な見解と考察については、数百本という単位のビデオ、著作『福島第一原発 / 真相と展望』、そして数百回に及んだメディア・インタビュー(CNN、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、その他多くの新聞各紙、テレビ、ラジオ、インターネットメディア)に記録されています。

                     

その結果としてフェアウィンズが注視すべきであると指摘した数々の問題、先駆的な言語、および原子力工学に関する評価について、2011年3月から今日に至るまで世界が福島第一原発事故をどうとらえるか評価する際の基準の一つとなっていることを誇りに思います。

                 

                   

そして改めてここに妻のマギー・ガンダーセンと彼女が設立した組織、コンセプト、タスクモデルに敬意を表します。
そのおかげで私たちは、福島第一原発の事故が進行している間、常にリアルタイムで的確な対応をすることが可能になりました。
さらに何より、フェアウィンズに寄付をしてくださっている皆さん、私たちの仕事を支援し続けている財団、そして私たちと協力しながら大切な研究を続けてくれている科学者の同僚のみなさんに特別な感謝を捧げます。

                    

私たち単独ではここまでの仕事をすることはできませんでしたし、成果もあげられなかったでしょう!
世界を見渡した時、原子力発電、核廃棄物の貯蔵、廃坑になったウラン鉱山からの放射能の漏出、そして実験用原子炉の著しい危険性を軽視する傾向を変えるため、私たち全員が協力し続ける必要があります。

                     

莫大な費用を要しながら死にゆく宿命を背負いこんだ原子力産業に固執し続けることは、世界に進むべき道を誤らせることになります。
私たちが進むべき方向には地球環境と地球上の生命にとって安全で、完全に持続可能で、数十億ドルの費用を節約することができ、新しい雇用を生み出し健全な経済を形成できる発電技術があるべきです。

                   

1950年代に計算尺を使って設計された、古くて時代遅れの20世紀の方法論から脱出すべき時が来ています。
早く21世紀にふさわしい場面に移りましょう。
私たちはすでに20年以上の時間を失ってしまっているのです!

                   

では2020年5月に発行された原子力科学者会報(BAS)に掲載された、トーマス・バス氏の手による『メイド・イン・ジャパン』という題名の記事をお読みください。
トーマス・バス氏の記事はみずみずしい筆致の挿絵、そして福島の犠牲者が毎日直面しなければならない現実を鮮やかに描き出し、読み手を魅了していきます。

                   

                      

福島は今、森に覆われた丘陵地帯と深い緑色の水を湛えた川が流れる谷間に潜むすべての死に対して奇妙な静けさを保っています。

                  

これからの2か月間、フェアウィンズ・エナジー・エデュケーションは日本の福島第一原子力発電所、米国ペンシルベニア州スリーマイル島原子力発電所、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所、それぞれにおいて発生したメルトダウンとそれによって引き起こされた人災のフォローアップを継続していきます。

                  

さらに原子力発電は世界の緊急課題である気候変動の解決策のひとつであるという考え方が明確な誤りであるということを指摘し、議論していきます。

                   

私たち人類は、何百万人もの雇用を生み出し、環境を汚染したり極めて毒性の高い核廃棄物で地域社会を汚染したりしない、再生可能で持続可能なエネルギーに焦点を当てるべきです。

                     

放射線に国境など関係ないということを、どうか忘れずにいてください!
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福島の現在(いま):「生きているうちに自分の過ちに気づいて良かった…」
トーマス・A・バス/ 原子力科学者会報 2021年3月10日

                   

                      

福島の原発事故の後、周辺から避難した人々は一時的な仮住まいをするのだと思っていた仮設住宅に収容されました。
仮設住宅は福島県の内陸部の市町村の郊外にある駐車場や畑に建てられました。

                   

薄っぺらな鉄板を使って造られた仮設住宅は、日本の伝統的な畳数を基準に設計されました。
福島県の場合、畳1枚の大きさは通常は182cm×91cmです。
しかし結局小林武則さんと朋子さん夫妻は8畳の部屋しかない仮設住宅でその後5年間暮らす羽目になりました。
原発事故から避難した人々は一様に広さ12平方メートル程の居住空間で暮らすことになったのです。

                   

2016年、小林夫妻は福島第一原発の周囲20 km圏の立入禁止区域の端にある小高地区の、朋子さんが3代目の女将を務める旅館を営む自宅に戻ることを許されました。
小林さん夫婦が営む小さな旅館は共同浴場、そして家族連れその他の宿泊客が一緒に食事を摂る長いテーブルを備えた食堂のある伝統的旅館でした。

                    

朋子さんはボランティアを募って旅館を掃除したり、道端に花を植えたり、ギフトショップをオープンさせたり、この地区を特徴づける『サムライ馬』の救助に努めました。
しかし現在、この地域の有名な「侍馬」の何頭かの馬体には放射線を浴びたことを示す白いマークがつけられています。

                   

                  

昨年の9月、小林さん夫妻が経営する旅館は私の研究助手を務める阿部勇樹さんなどの宿泊客で賑わいを取り戻しました。
(現在は新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大のため、日本国籍を持っていない人は、たとえ長期ビザ保有者であっても日本への入国は許可されていません。)

                    

彼らは、アブラナ科アブラナ属の菜の花の秋の植え付けを記念する毎年恒例の祭りに来ていました。
セシウムに汚染されている土壌で菜の花を栽培することには2重のメリットがあります。
一つは土壌中のセシウムを吸収して土地を浄化してくれること。
さらにセシウムは油には溶けない性質を持つため、セシウムに汚染されている土壌で育った菜の花から採取された菜種油はセシウムには汚染されていないのです。

                    

この地域の伝統的な稲作農業を菜の花栽培に置き換えるというアイデアは、放射能で汚染された地域での生活方法を学ぶため、小林さんとその友人たちがチェルノブイリを訪れた際に手に入れたものです。

                      

小林さんたちは他にもチェルノブイリから重要な教訓を持ち帰りました。
妻の朋子さんが経営する旅館の周囲で忙しく飛び回っていた間、武則さんの方は南相馬市の郊外に放射線の検査施設を開設しました。
研究施設はテレビの特別番組を通して、資金、設備、そして人員の寄付が集まって出来上がった小林さんの検査施設は、土壌サンプルや栽培されたキノコ、さらには食料品店の店頭にある汚染された可能性のある食品などを持参してくる人々を誰でも受け入れました。

                   

                      

「チェルノブイリから得た教訓、それはすべてを測定し、測定作業を継続する必要があるということです。」
小林さんがこう語りました。

                  

チェルノブイリは福島第一原発の25年前に事故を起こしました。
しかし原発事故は数年で片がつく問題ではなく、チェルノブイリの周辺で暮らす人々にとって長期的な影響を抱えてどう生きていくかというのは、今まさに直面している問題なのです。
日本政府はすべてが正常に戻ったという公式見解を繰り返し表明し、2020年に開催予定だったオリンピックを「復興オリンピック」として宣伝してきました。

                    

しかし福島での生活は正常とはほど遠い状況にあります。

                      

新型コロナウイルスの感染拡大により開催は1年延期されましたが、現在もその名称は「オリンピック2020」ですが、オリンピックの聖火は、2021年3月25日に日本サッカー協会の所属選手の訓練施設であるJ-ヴィレッジで点灯される予定です。

                   

J-ヴィレッジは福島第一原発の南方約20kmの場所に位置しますが、2021年3月は別に大切な意味があります。
福島第一原子力発電所(F1)で6基の原子炉のうち3基がメルトダウンしてからちょうど10年の節目を迎えるのです。

                      

2011年3月11日、マグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が時速800キロ(ジェット機と同じ速度)で日本の東北地方の太平洋岸に向け、最大で高さ40メートルの津波を殺到させました。
津波は18,000人以上の命を奪い、原子炉でメルトダウンが発生、爆発し始めたのです。

                             

津波到達以前、福島第一原発はすでに地震によって被害を受け、高レベルの放射線を放出していました。
そこに襲い掛かった津波はバックアップ発電機と冷却システムを破壊しました。
原子炉の爆発が始まった事を受け、風向きと雨量によって破壊された原子炉から放出されたセシウム、プルトニウム、ストロンチウム、ヨウ素131、およびその他の放射性物質の堆積量に応じて、日本政府当局は福島第一原発を中心とする最大半径100キロメートル以内を指定避難区域としました。
福島県内の指定避難区域からは合計16万人が避難することになりました。

                    

                      

それから10年後、避難した人々のほとんどは小林さん夫妻とは異なり、いまだに避難生活を続けており、かつての自宅は都市の廃墟に巣を作る野生のハクビシン、サル、その他の動物の住み処となり、捨てられた町や村独特の不気味な風景を作り出しています。

                      

※英文からの翻訳のため、個人のお名前、固有名詞等の漢字が間違っている場合があります。

《2》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/fukushimas-first-decade-in-a-100-year-long-catastrophe?ss_source=sscampaigns&ss_campaign_id=604974fba3438c548995b0b4&ss_email_id=60497ef445867a5842acaa5a&ss_campaign_name=Fukushima%E2%80%99s+First+Decade+in+a+100-year+Long+Catastrophe&ss_campaign_sent_date=2021-03-11T02%3A22%3A59Z
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この稿はもっと早くご紹介するつもりでしたが、みなさんもご存知の松山英樹選手のマスターズ優勝で翻訳の手が止まったりしたため、このタイミングでのご紹介になりました。

加えてフェアウィンズの記事は速訳では文章にしたくないという気持ちもあります。

そのため要所要所を検証しながら翻訳作業を行い、自分として満足できるクオリティに仕上げたいと常々考えています。

みなさんにとって読む価値のある翻訳であることを願うのみです。

崩壊から10年 :『復興』の現実は無い《後編》

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所要時間 約 13分

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日本を福島第一原発の崩壊以前の状態に戻すことはできない
福島第一原発の崩壊という事実を記憶から消し去り、すべてを無かった事にしてしまいたい原子力行政と産業界
福島第一原発の放射能によって汚染された被災地は、オリンピック開催にとって邪魔な存在でしかない

約1,000万個の大きな黒いバッグにいれられ、福島県内各所に『一時』保管されている放射性廃棄物

                    

                      

アーニー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2021年3月30日

                   

2. 関東以北の放射能汚染は解決していない

                      

核分裂の連鎖反応が停止した時点で、それまでに分裂したウラン原子の危険な残骸は婉曲的に『核分裂生成物』と呼ばれ、何世紀にもわたって放射能を出し続けます。
2011年3月の福島第一原子力発電所1号機、2号機、3号機の3回に及ぶメルトダウンと爆発により、これらの核分裂生成物が環境中に大量に放出されました。

                     

当時吹いていた風がこの放射性物質の80%を太平洋に運び出し、残りの20%が関東以北の各地に降下し、約16万人の日本人が先祖伝来の土地から避難せざるを得なくなりました。

                   

人の手が入らなかった場所では、汚染物質の半数以上を占めていた崩壊年数の短い放射性物質は、これまでの9年間ですでに放射性崩壊を終え、さらに多くの放射性物質が台風や雨風によって太平洋に流れ込みました。
日本政府により除染作業が行われた場所では汚染物質がさらに減少しました。
初戦の結果1000万トンを超える放射性物質が収集され、数百カ所に及ぶ一時保管場所で約1,000万個の大きな黒いバッグに保管されています。

                    

                     

しかし福島県の70%以上は山岳地帯のため、除染されていません。
福島県の70%以上は今後も除染されることはないのです。

                     

日本政府による放射能汚染を取り除く除染の取り組みは、メルトダウンによって住民が避難せざるを得なくなった都市部や住宅地にのみ焦点を当てていました。
我々は人間の居住地域と非居住地域、そして福島県内のオリンピック聖火リレーの予定通過道路を調査しました。

                   

聖火リレーの予定路線の10メートル以内は除染作業が行われたために放射能汚染が比較的少ないことがわかりましたが、同じ計測方法を用いて調査した路線から30メートル離れた森の中の汚染レベルは5倍近く高いことが判明しました。

                   

福島県内全域を完全に除染する事になればその労力も費用も天文学的な高さになるため、日本政府は人間の居住地域のみの除染に力を注いできました。

                

最初の限られた範囲での除染の後、避難によって放棄された市町村の再居住を促すため、放射線被ばくの『安全基準』を年間1ミリシーベルトから20倍の20ミリシーベルトに引き上げました。
20倍の量の放射線を浴びるようになれば、放射線が誘発するがんの発症確率は20倍に上ります。
制限が一気に引き上げられた事により危険性が高まってしまった事を認識したかなりの割合の住民が、もう戻らないという選択をしました。

                     

3. 再び放射能に汚染された『除染完了』地区

                       

                   

南相馬市は福島第一原子力発電所崩壊の危機が頂点に達した際、放射能に汚染され、全域から住民が避難しました。
数年後、市内の除染作業が完了し、かつての住民の再居住が許可されました。
南相馬市役所も除染が行われ、2011年のメルトダウンを受け、新たにエポキシ樹脂の屋根が設備されました。

                          

フェアウィンズのチームは2016年と2017年、すでに『除染が完了』した4階建ての屋根からサンプルを収集し、どこにでもあるはずの放射性セシウムが比較的少ない状態で高レベルのアルファ線の存在を確認しました。
これは除染が行われていない地域からの風などによって汚染物質が飛来し、居住可能であると宣言された地域を再日汚染していると解釈するしかありません。

                     

4. 汚染が残る福島県のオリンピック会場

                      

東京郊外は、福島第一原発の原子炉から約200km離れた場所にあります。
東京都内のオリンピック会場における放射線量は、世界中の他の都市と比較しても正常範囲内であることがわかりました。
しかしオリンピック会場以外の場所は、会場と比べ7倍の放射能汚染があることが確認されました。

                    

                  

今回のオリンピックは福島の復興を世界にアピールする事に利用される事になっていますが、福島県のオリンピック会場は東京の会場よりも汚染されていました。
これら福島県内のオリンピック会場は、『ホットパーティクル(放射能汚染濃度の高い微細な粒子)』に関して平均で東京の会場より2~3倍汚染されていることがわかりました。

                  

さらに福島県の国立サッカー総合施設であるJヴィレッジでは、少量ではありますが統計的に有意なレベルのプルトニウムを検出しました。

                     

日本政府はこれら福島県内各所について徹底的に除染したと主張していますが、福島のオリンピック会場が汚染された状態にあることは驚くべきことではありません。
前述のように県内全域が除染される訳ではないため、除染が行われていない場所から風によって放射性物質が運ばれてくる状態が今後何世紀にもわたって続く事になるでしょう。

                 

▽ 靴ひもの科学

                    

福島第一原子力発電所の崩壊が続いていた当時、米国の原子力発電推進擁派はワシントン州議会で次のように証言していました。
日本の原子力発電所の全てが問題なわけではなく、原子力発電所で働くことは「トイザらスで働くより安全である」と…
当然のことながら、この当時と同じ原発推進派の人間たちは、福島の3基の原子炉のメルトダウンの直接の影響により癌によって死亡する人間が増えることはないと主張しています。

                  

                

しかし私たちが調査によって問題の存在を明らかにしたホットパーティクルによる汚染を除いても、国連は福島第一原子力発電所のメルトダウンは数千人から数万人の死者を生む可能性があると結論を出しました。

                         

さらに私たちを含め様々な分野の研究者が、実際には福島第一原発のメルトダウンによる癌の増加は、ホットパーティクル(高放射性微粒子)が環境中に散らばったことにより、10万人以上の死者の増加をもたらす可能性があると信じています。

                    

福島第一原子力発電所の3基の原子炉が立て続けにメルトダウンしてから10年が経ち、日本の放射能汚染の状況は当時と比べ改善したことは間違いありません。
しかし私たちの調査研究結果は、日本はまだ『復興』していない、そしてもちろん福島第一原発の崩壊以前の日本に戻ることはできないことを示唆しています。

                     

原子力発電の利害関係者による広報キャンペーンも、今後も発生し続ける福島第一原発周辺の人々が生活する空間の再汚染を隠蔽すことはできません。

                       

福島第一原発が崩壊した当時、福島第一原発近くのコミュニティの区長を務めていた長谷川氏はこう語っています。
「原発は私たちからすべてを奪いました……そして今、私たちはオリンピックにとって邪魔な存在です。結局、福島第一原発の放射能によって汚染された地域は、オリンピック開催にとって邪魔な存在でしかないのです。」
「彼らは福島第一原発の崩壊という事実を記憶から消し去る事によって、その事実が無かった事にしてしまいたいのです。」

                     

「こぼしたものをきれいにする最善の方法は、こぼれるようなものは置かないようにすることだ」というあまり使われなくなった古い格言があります。
規模ははるかに巨大ですが、これは福島第一原発崩壊の被災地全域の除染が経済的に実現不可能な日本にそのまま当てはまります。

                 

日本が放射能に汚染されたままである、その仮説が正しいかどうかを検証するため、あるテストを行う事を提案します。
それはオリンピック選手と福島第一原発周辺地区を訪れた人の靴ひもの放射線量を測定する事です。
靴ひもという織物は道路にあるほこりを閉じ込める性質があり、ある意味便利です。
このテストは東京と比較し、福島第一原発周辺の人口集中地域の汚染の程度を判断するのに役立つ可能性があります。

                

《完》
https://www.fairewinds.org/demystify/fairewinds-nuclear-spring-series-japan-hasnt-recovered-10-years-after-fukushima-meltdowns?ss_source=sscampaigns&ss_campaign_id=60635f5d4fab780f88c38da6&ss_email_id=6063713ec1bf7f39008bac2e&ss_campaign_name=Fairewinds+Introduces+New+%23NuclearSpringSeries&ss_campaign_sent_date=2021-03-30T18%3A43%3A37Z

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前回、相対性理論の公式 E = mc2 に関する個人的な話をご紹介しましたが、原子力発電もこの公式に基づくものであることは皆さんもご存知の通りです。

しかしアインシュタインが E = mc2 という仕組みを解き明かしたものの、人類はそれを完全に制御できるだけの公式を持っていません。

なのに世界中で原子力発電所を建設している人間の行為が、少し角度を変えて見てみれば、取り返しのつかないほど危険な行為である事に気づかされます。

福島第一原子力発電所の崩壊はそれを現実として私たちに突きつけました。

原子力発電は止めなければならない、それが良心の科学の答えであるはずです。

崩壊から10年 :『復興』の現実は無い / 福島第一原発《前編》

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所要時間 約 16分

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直接放射能汚染の被害を受けた場所は、何事もない穏やかな春を取り戻すため大変な苦労をする事になる

日本の放射線マップは、放射線被ばくの重要な要因を無視して作られている
被ばくすると健康に深刻な影響が及ぶアルファ線の存在の確認と線量を測定する必要がある

                    

2021年3月7日、福島県双葉町の集合住宅の前に置き並べられた放射性廃棄物の入った黒い袋

                 

マギー・ガンダーセン / フェアウィンズ 2021年3月30日

                     

日に日に空気が暖かくなり、いたるところから鳥たちのさえずりが聞こえ、太陽が明るさを増してきました。
皆さんと同様、私も春の訪れを感じています!
心も体も自分たちの庭でゆったりと時間を過ごす事を楽しみにしています。
サウスカロライナ州にある自宅で私は芝の手入れを始めました。
手入れされたばかりの芝生やクローバーから醸し出される空気は新鮮な香りに満ちています。

                        

しかし私を含めたフェアウィンズのメンバーにとって残念な事に、『原子力の春』は私たちの生活を永久に変えてしまいました。
私たちにとって『原子力の春』は、発生から何年も過ぎた過去の悲惨な原子力の悪夢の記憶を呼び覚まし、春が来る度、原子力 = 核エネルギーが私たちが住む地球の運命を永遠に変えてしまった事を改めて認識する季節になりました。

                       

                    

過去42年間、5回に渡り原子炉がメルトダウンを引き起こしましたが、発生はすべて春だったことはご存知ですか?

                      

3月は、それは2011年3月11日の福島第一原子力発電所での3基の原子炉のメルトダウンが発生した月です。
同じ3月、1979年3月28日はスリーマイル島でメルトダウンが発生しました。
そして史上最も悪名高いチェルノブイリ原子力発電所でのメルトダウン事故が発生したのは4月28日(1986年)の事でした。

                        

私たちの多くが福島、スリーマイル、チェルノブイリで原子炉のメルトダウンという悲劇がいつ始まったかを知っています。
しかしいずれの大惨事もどれも終わっていないので、いつ終わったかは誰にもわかりません。

                     

いずれのメルトダウンについても、その影響は今の今まで発生場所の周辺はもちろん世界的にも残っています。
大量の高レベル放射性物質が放出されたため、これらのメルトダウンの影響はわたしたちの大切な地球全体に何千年という単位で長く残る事になり、とりわけ直接放射能汚染の被害を受けた場所では、何事もない穏やかな春を取り戻すため大変な苦労をする事になります。

                   

                 

フェアウィンズのメンバーにとっては、春は報道機関の問い合わせに応え、原子力業界や各国政府が人為的に核反応を引き起こすときにもたらされる危険について、知っている限りの真実を話すという使命を果たすべき季節です。

                   

しかし1979年7月16日に米国ニューメキシコ州のナバホ・ネイションで発生したチャーチロック原発事故に言及しない事には、波のタイミングで5度にわたって発生したメルトダウンの忌むべき記録も不完全なものでしかないことにご注意ください。
チャーチロック原発事故が起きたのは1979年7月、スリーマイル島事故のわずか3ヶ月前の事です。

                         

しかし、どんな犠牲を払っても原子力の使用を続けるという典型的な近視眼的なやり方で、米国政府はまるで深刻なことなど何も起きなかったかのように行動しました。
各国の政府も原子力発電所によって生成された核物質をそのまま核兵器製造に転用する手法に磨きをかける中、どの国の政府も認めようとしない隠れた原子力災害とほとんど認識されていない大惨事が存在するのです。

                   

                        

この春、ご紹介した6度にわたる原子力災害を念頭に、フェアウィンズではあなたを含めた読者、サポーター、そして私たち自身が記憶を正確なものにするため、現在であると過去のものであるとを問わず、資料へのリンクを多数投稿していきます。

                     

気候変動の危機の解決策であるかのように喧伝される高度な新型原子炉については、それらは新しいものでも高度なものでもないことということを忘れないようにしてください!。
世界中に散らばる400以上の原子力発電所がすべて閉鎖された時はじめて、心穏やかに庭を手入れし、屋外の美しい景色を楽しみ、鳥のさえずりに耳を傾ける事ができるようになるのです。
私たち全員がこうして心から春を喜んで歓迎することができるようになるのです。

                   

今回は2011年3月11日に発生した日本の福島第一原子力発電所の3基の原子炉のメルトダウンの10周年に合わせ、Truthoutが公開した『福島メルトダウン・10年後の今も未解決』の記事をシリーズ掲載します。

                        

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【 発生から10年・未解決のままの福島第一原発・原子炉メルトダウンによる大崩壊 】

                     

                       

アーニー・ガンダーセン 2021年3月31日

                          

宮城県沖を震源とする巨大地震とそれによって引き起こされた巨大な津波が東北太平洋岸を文字通り壊滅させ、福島第一原子力発電所において3基の原子炉で炉心溶融を引き起こしました。
2020年の東京オリンピックが新型コロナウイルスの感染拡大を受けて1年間延期されるまで、日本政府はこのイベントを『復興オリンピック』と表現していました。
これは2011年に壊滅的な打撃を受けた東日本大震災の被災地の復興が実現した事を、オリンピックを利用して世界的に宣伝することを狙いとしたものでした。

                      

しかし、日本は本当に「復興」したのでしょうか?

                     

最近、フェアウィンズ共同研究者であるウースター工科大学のマルコ・カルトフェン博士、フェアウィンズ・エナジー・エデュケーションのマギー・ガンダーセンと私アーニー・ガンダーセンは、日本の科学者と一般市民のみなさんのを協力を得て主に東北地方で収集した数百点の放射性物質サンプルを分析した、2番目となる査読付きジャーナル記事を公表しました。
ほぼ10年間に5回のサンプリングを行いましたが、延べにすると合計70日間の地上でのサンプリングを行いました。

                      

以下は私たちが確認検証した4つの項目です。

                    

1. 既存の日本の放射線マップは、放射線被ばくの重要な要因を無視している

                       

                       

北日本の放射線マップのほとんどは、市民や科学者が携帯用機器を使って測定した外部放射線量に基づいています。
外部放射線量は、その測定結果を大規模なデータベースにダウンロードされてGPS座標にリンクしていきます。
直接的な外部放射線に関するこうした情報は確かに重要ですが、日本の場合は被災した市町村のどこを再び居住可能地域にするのかその政策を決定する人間が最終的なデータ作成を行っています。

                      

こうしたやり方ではどのような政策を採用すべきかについて限られた選択肢しか提供できず、しかも2つの理由から被曝をしている可能性のある人の人数について最小の値しか提示しないことがわかりました。

                   

第1に外部線量計の測定結果は人体とは無関係に単に地面の上の放射線量を測ったものであり、「ホットパーティクル」として人体に吸着あるいは吸入された場合の放射線量などは無視しています。

                   

第2に、東北地方で指標として主に使われている放射線量は、外部測定された放射性同位元素のひとつであるセシウム137(Cs-137)から放出された放射線、その1種類だけに基づくものです。

                     

                  

これに対し、私たち(マルコ・カルトフェン博士、マギー・ガンダーセン、アーニー・ガンダーセン共著)の論文は、携帯型ガイガーカウンターでは検出できない、あるいは外部計測では検出不可能な多種多様な放射性物質に関する検証に基づき作成されました。。
そして被災地の人びとが吸い込む、あるいは飲み込んだりして体内に入り込んだ放射性ダストの中に存在し得る、あらゆる種類の放射性物質についても検証しました。

                    

私たちの論文で指摘してる事ですが、問題の放射性ダスト粒子の中には放射能濃度の差は100万倍にまで広がっています。
そして放射性ダスト粒子の中に5パーセントの割合で含まれている『ホットパーティクル』は平均値の10,000倍の放射能を持っています。

                 

私たちが調査した中で最も放射性が高い放射性ダスト粒子は、メルトダウンした福島第一原発から約480km離れた場所で採集されたものです。

                 

さらに私たちの調査では福島第一原発が放出した放射線のアルファ線、ベータ線、ガンマ線の各汚染物質は、それぞれが異なる拡散パターンを持っていた事が確認されました。

                     

                 

これはすなわち、セシウム137のようにベータ線だけを放出する放射性物質、あるいはガイガーカウンターを使った場合のように総ガンマ値のみを測定するだけでは、すべての放射性物質がどのような拡散固着したのか結果を完全にマッピングするのには十分ではないということを証明するものです。

                     

市民の健康と安全を確保するためには、アルファ線の線量も測定する必要があります。
アルファ線に被ばくすると健康に深刻な影響が及ぶ可能性があり、このことは特に重要です。

                   

《後編》に続く
https://www.fairewinds.org/demystify/fairewinds-nuclear-spring-series-japan-hasnt-recovered-10-years-after-fukushima-meltdowns?ss_source=sscampaigns&ss_campaign_id=60635f5d4fab780f88c38da6&ss_email_id=6063713ec1bf7f39008bac2e&ss_campaign_name=Fairewinds+Introduces+New+%23NuclearSpringSeries&ss_campaign_sent_date=2021-03-30T18%3A43%3A37Z

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実を申し上げると私はフェアウィンズの原稿を翻訳するのを楽しみにしています。

海外メディアの報道記事を翻訳している時とは少し異なる愉悦感のようなものがあります。

フェアウィンズの記事は長文のものが多いのですが、一向に苦になりません。

『良心の科学』に接しているという実感があるのかもしれません。

                        

私は父親が数学者の端くれ、息子は工学博士で一見理系の家系ですが、私自身は高校2年の物理でつまづいて以降、そっちの方はさっぱりの頭です。そのかわり世界史人物辞典を読みだすと面白くてやめられなくなるという文系の典型のような人間です。

アインシュタインの相対性理論の公式 E = mc2 について、私は速度の二乗という概念がどうしても理解できず、当時東北大工学部の博士課程にいた息子に「この公式について説明できるのか?」と尋ねた事があります。

息子は「できるよ。」と即答しました。

そして、「説明しても良いけど、父、説明されて理解できるの?」と逆に尋ねられました。

私は少し考えて、「説明してくれなくていい。」と答えました。

あの時程、自分の理科的能力の限界を思い知った時はありませんでした。                       

                        

そんな私ですが、アーニー・ガンダーセン氏の『科学』はすいすい頭に入ってきます。

平易でわかりやすいという事は、ごまかしが無い、という事の証明では無いでしょうか?

だからこそ福島第一原子力発電所の崩壊が続いていたあの時、ニューヨークタイムズやCNNやAPなどの米国メディアはもちろん、英国メディアもガンダーセン氏の見解を真っ先に引用していたのだと思います。

荒れ果てた故郷、目に見えない恐怖:2011年東日本大震災・福島第一原子力発電所の崩壊《後編》

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所要時間 約 9分

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崩壊によってむき出しになった原子炉が、致命的な量のヨウ素-131、セシウム-134、セシウム-137を大気中に噴きあげた

避難した先で『放射線の運び屋』呼ばわりされ、嘲られた原発難民

                      

                   

スティーヴ・チャオ / アルジャジーラ 2021年3月10日

                

破壊はそこで終わりませんでした。
地震と津波により何もかも破壊された後、今度は目に見えない恐怖を伴う徹底的な破壊が襲ってきたのです。

                   

東北太平洋岸で徹底的な破壊を行った津波は、福島第一原子力発電所において原子炉を損傷させ、1986年のチェルノブイリ原発事故に次ぐ前例のない3基の原子炉のメルトダウンという世界最悪の原子力災害の1つを発生させたのです。

                   

▽ 放射能汚染と混乱

                     

福島第一原子力発電所の崩壊により、急いで避難する人びとの車列

                     

放射能による汚染によって大きな混乱とパニックが引き起こされた事を、私は記憶しています。

                   

崩壊によってむき出しになった原子炉から大気中に噴きあげられたのは、致命的な量のヨウ素-131、セシウム-134、そしてセシウム-137でした。

                     

日本政府は当初、住民に屋内に避難するように告げましたが、福島第一原発の周囲20キロメートルに立入禁止区域を設置することを発表しました。
その範囲は30キロメートル、さらに80キロメートルと瞬く間に拡大していきました。

                   

そして約160,000人の住民に対し、通知からわずか数時間のうちに荷造りを済ませて自宅を放棄して避難するよう勧告が行われたのです。
その際、再び自宅に戻る事ができるかどうかについては何も知らされませんでした。

                    

                    

大規模な避難が行なわれてから数週間、避難先の市町村でまるで厄介者扱いを受けた経験がある、アルジャジーラの取材に避難民となった家族の多くがそう語りました。

                   

避難民の複数の家族が子供たちが転校先の学校でいじめに遭い、『放射線の運び屋』呼ばわりされ嘲られた経験を持っていました。

                  

そして10年が過ぎた今、人びとの中の恐怖は目に見えにくくなりました。
差別についても同様です。

                          

日本政府と関係当局は福島県内の放射能汚染地域の除染に何千億円もの費用をつぎ込んできました。
人が住む事ができない帰還困難区域は約307平方キロメートルに縮小しました。
10万人以上の住民が帰還を果たしました。

                       

「福島第一原子力発電所の崩壊が始まった当時、これ程の悲劇、その規模の大きさを忘れることなど考えられませんでした。」
とアルジャジーラの朝倉ディレクターがこう語りました。
彼女は2011年以降、取材スタッフを率いて被災地を何十回も訪れてきました。
「その記憶は一面に広がるとても広大なものであり、今なお私たちの心のから消える事はありません。しかし今では、多くの日本人にとってその記憶は遠いものになっています。今私たちが一番懸念しているのは新型コロナウイルスの方です。」

                       

                   

東京電力は崩壊した福島第一原発の事故収束・廃炉作業と放射性核廃棄物の安全な処分を行わなければなりませんが、その現状に関する報道はほとんどが新聞の中面の目立たない場所に小さく掲載されているだけです。

                   

しかし、福島の問題ははまだ何も終わっていません。

                   

3基の原子炉がメルトダウンしたことによって引き起こされた放射能汚染の脅威は残されたままです。

      

▽ 犠牲者を追悼する

                    

昨年、東京電力と日本政府は放射能汚染水125万トン以上(オリンピックサイズのプール約500個分の水量に相当)を太平洋に放出したいと発表しました。
理由は福島第一原発の敷地内にこれ以上保管場所を確保できなくなったことが理由です。

                     

これに対し様々な環境保護団体に加え、国連もこの決定を批判しました。

                      

                   

福島から放出された放射能はすでに広範囲にわたる漁業資源の汚染を引き起こしており、カリフォルニア沖で漁獲されたマグロからも検出されています。

                      

日本政府の発表を聞いて、私は田所忠義さんのことを思い浮かべました。
福島第一原発の原子炉がメルトダウンしてから数ヶ月後、私は彼が操船する漁船に乗っていました。
日本政府当局は福島県沖のすべての漁獲を禁止していたために、田所さんと船の乗組員たちは魚種ごとの放射性セシウムについてテストする見返りに、政府から少額の金銭的補償を受けていました。

                        

福島第一原発を正面に見ながら流し釣りをしながら原子力発電所の反対側をトローリングしていた際、誇り高き漁師の一団から尊敬されていた田所さんは、彼の家族と彼自身が経験している経済的困難について語りました。
田所さんは福島の海で生計を立てる漁師の家系が自分の代で終わってしまう事を心配していました。

                   

数年後、日本政府は福島県沖で漁獲された魚を再び市場で販売することを許可しました。
しかし計画されている放射能汚染水の放出が現実になれば、田所さんを初めとする漁業関係者は福島県沖での漁獲を再び諦めざるを得ない状況に追い込まれるでしょう。

                   

                  

日本政府は10周年を機に、東日本大震災の犠牲者を追悼する政府主催の公式の式典を終了させると述べています。

                     

先に進むことの大切さを認めながらも、東北地方太平洋岸のコミュニティは忘れられてしまうことへの懸念を表明しました。
多くの人が死者を悼むために、そしてさらに重要な意義として災害の教訓を忘れないようにするために、独自に追悼式典を主催し続けることを検討しています。

                       

※スティーヴ・チャオは、日本での3重災害発生当時、アルジャジーラのアジア特派員でした。
エミー賞にノミネートされた経験を持つジャーナリストであるチャオは現在、ドキュメンタリー映画の製作者として活躍しています。

《完》
https://www.aljazeera.com/news/2021/3/10/devastated-communities-unseen-fear-japan-tsunami-2011

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2011年3月11日に始まった福島第一原子力発電所の大崩壊を、人として忘れて良いのか?!

声を大にして言いたいのはその事です。

暮らしを、住む場所を、家族というつながりを台無しにされた原発難民の人びと。

私は絶対あのような形で自分の人生を壊されたくない!

そう痛感するから、こうして福島第一原発の問題を取り上げている海外の記事をいちいち翻訳しているのです。

                       

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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