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【 日本の新たな危機 : 放射性廃棄物処理の見通し立たず 】

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「 最高4,500万立方メートルの放射性廃棄物の処理に窮する日本 」

アメリカCBSニュース 11月4日

日本は津波によって制御不能となっている福島第一原子力発電所を安定させる方向へ一定の進歩をしましたが、今新たな危機に直面しています。
災害がつくりだしたすべての放射性の廃棄物をどうするか、という問題です。

11月4日金曜日、細野原子力問題担当大臣は、3月11日以来たまり続けている放射能で汚染されたがれきや焼却灰などの廃棄物の処理方法について、総合的な計画の見通しが立たないことを公表しました。
細野大臣は東京電力が破綻する事無く、巨額の事故処理費用を負担できるよう国が9,000億円の資金援助を行うことを発表した後、この見通しについて発表しました。
政府当局者は今回の資金供与が緊急援助であるという批判を否定し、今回の資金が電力会社と共同で設立した基金から拠出され、政府が金利ゼロで負担した分は全額返還される点を強調しました。

今回の災害は日本の東北太平洋側沿岸でほぼ20,000人にのぼる犠牲者を出し、東京の北東にある福島第一原子力発電所で、チェルノブイリ以来最悪となるメルトダウン、火災、そして放射能漏れ事故をひきおこすきっかけとなりました。

当局者は事故後約8カ月を経過した現在、原子炉は修理の結果安定した状態に向かい、以前に比べ放射線の漏出もはるかに低い状態に抑えられている、と発表しました。
政府は年内に原子炉の温度が摂氏100度以下になる、『冷温停止』を目指しています。

しかし同日、細野大臣はAPの質問に対し、大量の放射能に汚染された廃棄物を安全に処理することは現在の技術では不可能 – これまでには存在しない技術と処理方法を必要とする、という新たな危機が生まれてしまっていることを認めました。

「我々にはこれらの廃棄物を処理するための、総合的な見通しはありません。」
「数年間の研究・開発が必要となるでしょう。例として、その場から持ち出すことのできない大量の廃棄物を、圧縮する技術も開発する必要があります。」

環境省によると、日本は福島とその周辺の都道府県で、最高4,500万立方メートルの放射性廃棄物の処理に窮している可能性があります。
これらの処理を海外に持ち出して行うことは検討していない、と細野大臣は答えました。

福島第一原子力発電所から漏れ出した放射線の総量は未だにわかっていません。
そして福島周辺で低量放射線に長期間さらされることが、人体にどのような結果をもたらすかについて、科学的な結論は出ていません。
80,000人を超える人々が自宅からの避難を強いられ、福島第一原子力発電所の周囲20kmは未だに立ち入りが禁止されています。
汚染された地域を元に戻し、住民に補償するには何兆円もの資金が必要です。
局所的に放射線量の高いホットスポットは、数百マイル離れた場所でも報告されました。
これらの問題を調査するため、専門の委員会が組織されたと細野大臣が語りました。

9,000億円の資金供与が発表された後で、東京電力は今後10年間で2兆5000億円以上(320億ドル)の経費を削減し、7,000人以上の従業員のリストラに同意しました。

東京電力は今回の災害について、透明性の欠如と緩慢な対応につき、厳しい批判を受けてきました。
住民と企業が補償を求めるための手続きについても、きわめて煩雑であるとも指摘されています。

論争の的となっている基金は、東京電力が破綻することなくその責任を果たすことができるよう、設立されたものです。

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やっぱり、と言うべきか、果然と言わなければならないのか、「除染」が結局は「汚染の移動」に過ぎないことが
「大量の放射能に汚染された廃棄物を、安全に処理することは現在の技術では不可能」
という部分に、端的に表されているのではないでしょうか。

これは大変なことです。
「我々にはこれらの廃棄物を処理するための、総合的な見通しはありません。」と音をあげてしまっているのですから。

もしもう一度原発事故が起きてしまったら、日本国内には「処理できない」放射性廃棄物があふれ、大げさでもなんでもなく、日本は滅亡の縁へ追い込まれることになってしまうでしょう。

ところが、日本国内で今、あちこちで停止中の原子炉再稼働への動きが始まっています。
これはもう常軌を逸していると言うべきだと思うのですが、そのように伝えるマスコミはありません(原発推進を訴えてはばからない某新聞社は論外)。
どころか「電力会社の事情を考えれば、まずまず仕方の無いこと」という、「情状酌量」すら垣間見えています。

「より一層安全に配慮すれば、原発は安全」という主張には、この記事があります。
「技術がどんなに進歩しても、原子力発電固有の危険性は決して無くならない - 米国CNN(http://kobajun.biz/?p=1083)」

福島第一原発の事故を見て、直ちに原子力発電から手を引くことを決めたドイツ、イタリア、スイスなどの国々の感覚の方が、きわめて健康的である、私はそう思います。
福島の事故から1年も経たないうちに、原発最稼働を「仕方ない」と容認する感覚は、明らかに病んでいます。

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【 路上強盗の子どもたちを、音楽で救った女性 】
[2011年 大統領市民勲章の授与]

アメリカNBCニュース 2011年10月20日

ホ イトハウスで10月20日「この国を良くするために貢献したアメリカ人」を称える儀式が開催され、大統領市民勲章メダルが授与されました。
受賞者の1人は、ロス・アンジェルスでストリート・ギャングをしている子どもたちを路上から救い出し、かわりに美しい音楽を演奏することを教える組織の設立者に贈られました。
NBCのジョージ・ルイスが今夜お伝えします。

「アメリカ大統領市民勲章、マーガレット・マーティン博士。」

レポーター:ジョージ・ルイス
「つらく厳しい境遇を、美しいハーモニーに変えた女性に大統領市民勲章が授与されました。」

マーガレット「2001年に36人の子供たちと一緒に始めたことなんです。現在のメンバーは1,500名です」。

>>レポーター:マーガレットマーティンは、これらの若者は、単に音楽を演奏することより、ずっと多くを学んだと語ります。
マーガレット「ここの子どもたちは自分の時間を費やして、持続すること、信頼、そして説明責任を学ぶのです。」

レポーター:ハーモニー・プロジェクトに受け入れられた子どもたちは、学校に在籍していれば、無料で楽器を与えられ、個別の音楽指導を受けることになります。

男子生徒「おかげで僕が本当にしたい、と思うことができるんだ。」

女子生徒「私という人間の質を高めてくれるし、悪いことをしようなんて気にはまったくならないわ。」

レポーター:マーガレット・マーティンはつらい時を知っています。
若い母親として、彼女は虐待を伴う結婚生活からのがれ、家具など何も無い空きビルで、子どもと2人で暮らしていた時期がありました。
マーガレット「これも貧困の一つの姿です。」
記者「しばらくして彼女は公衆衛生学の博士号を取得し、人生を転換させたのです。
そして彼女は社会に、何かを還元したいと考えるようになりました。」

マーガレット「私がハーモニープロジェクトを始めたのは、農民市場の前で一人の小さな子がブラームスのヴァイオリン曲を演奏しているのを、不良少年たちがじっと聴き入っているのを見かけたのがきっかけでした。」

記者「実はその子はマーガレットの息子のマックスでした。音楽にうっとりと聴き入っていた不良少年たちは、マックスのバイオリン・ケースにお金を入れ始めました。」
マーガレット「彼らのそうした姿は、本当はマックスがしているようなことをしたいのに、これまでそうしたチャンスすら与えられたことが無いのだ、ということを私に教えてくれました。」

記者「チャンスを提供するために、彼女のハーモニー・プロジェクトが始まりました。」
マーガレット「子供たちは、私たちが期待するレベルにまで到達することが可能です。私たちはそれを、楽しみに待っているだけでいいのです。」

記者「今、彼女は他の都市にも、この取り組みが広がっていくことを期待しています。」

レポーター:ジョージ・ルイス、NBCニュース、ロス・アンジェルス

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【 福島沖には驚くべき事実が隠されている – 海洋汚染の実態 〈後編〉】

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「福島第一原発沖合の海洋汚染状況がなぜそれほどひどいのか、という事実も含め、さらなる海洋調査が緊急に必要」

ニューヨークタイムズ 9月28日

東京大学とコロンビア大学を含む他の機関の科学者とともに調査を行い、6月、 ビュッセラー氏率いるウッズ・ホール研究グループは日本の東北地方沖で15日間を過ごしました。
そして、この地域における放射性物質の拡散状況と海洋生物に対する影響について調査しました。

プロジェクトは日本政府が資金の拠出を拒否した後、ムーア財団によって後援され、7月まで日本の調査船からサンプルを受け取り続けました。

ビュッセラー氏は分析が完了し報告書が公刊される前に、調査結果の詳細を明らかにすることは拒否しましたが、 幅広い深刻な影響がみられると語りました。
「私たちが数字を確かめたとき、数億ベクレルという値ですが、これはかつてない規模の海洋汚染であることがわかりました。」
「どれほどの汚染規模なのか、見当がつきません。」
ビュッセラー氏は5ガロンの海水を分析しましたが、自然界に存在する核物質、および核兵器の実験による核物質を取り除いた上で計測を行いました。

ビュッセラー氏は放射線が海流によって拡散されたせいで、2、3ヵ月の間に海洋の放射線濃度が著しく低下したと考えています。
「汚染に対する海の解決方法は、希釈なのです。」
幸いなことに、沖合20マイルから400マイル(50~1,000km)の間の沖合の放射線量は、直ちに人間の健康に影響を与える程のレベルではないことを、研究者たちが確認しました。
しかし、歓迎されざる驚きもありました。
「観測を始めた4月初旬から7月下旬にかけては、放射線量はゼロに向かって下がるのではなく、逆に一立方メートル当たり10,000ベクレルの値まで上昇し続けたのです。」
「この事実はこの時点まで、放射能漏れの問題が解決していなかったことを示すものです。」
「このことによって得られる仮説は、海岸近くに存在する沈殿した放射性物質と汚染水が海を汚染し続けている、ということです。」

国際チームも研究のため、プランクトンと小魚のサンプルを収集しました。
ビュッセラー氏は最も大きな懸念は、食物連鎖における放射性物質の凝縮、特に福島第一原子力発電所近くの海草と数種の甲殻類にある、と語りました。

商業用に漁獲される魚類への影響については、これから後の数年間にわたる海洋中の食物連鎖についての検証が、何回もなされた後でなければ、完全な解明はできない、とも語りました。
「私たちは地層堆積物にどれほど放射性物質が集中しているか検証できません、そのため海底生物の被ばく線量が高くなっていて、それが人間の食用に具される場合、懸念が生じます。」
ビュッセラー氏は電子メールの後半、海底生物について言及した部分にこう書いています。

研究はまた、最も高濃度のセシウム汚染を確認するのに、福島に最も近い場所のサンプルにこだわる必要のないことを明らかにしました。
数箇所で、沖合の海流が放射性物質の希釈を妨げる働きのあることが判明したからです。

「今回の調査結果は、先に行われた日本の科学者による解明結果と、全体的には一致していました。」
とビュッセラー氏は語ります。
「しかし、福島第一原子力発電所沖合の海洋汚染状況がなぜそれほどひどいのか、という事実も含め、さらなる海洋調査が緊急に必要です。」
「日本の調査は全体をリードしていますが、どの国よりも、どの調査機関よりも、もっと多くの調査を行うべきなのは日本です。
そうすることで、状況が明らかになるのです。」

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もう、本当にがっかりします。
私が住んでいる宮城県の場合、沿岸の市町村の震災からの『復興』については、漁業の再生が不可欠です。
「私たちが数字を確かめたとき、数億ベクレル(hundreds of millions of becquerels)という値ですが、これはかつてない規模の海洋汚染であることがわかりました。」
このくだりを翻訳した時は、誇張でなくめまいがしました。
研究は分析が完了していないため、(場所の特定など)詳細はわかりませんが、容易ならない結果が出るのが心配でなりません。
福島第一原発の事故は、復興のあらゆる局面に暗雲を垂れ込めさせています。

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【 いま、あなたの頭上をよぎる黒い影 】
小惑星、地球と月の間を通過中

アメリカABCニュー ス 2011年11月7日

NASAによると、私たちはお客さんを迎えることになります。
『2005YU55』という名の大きめの小惑星が地上約201,700 イル(512,300km)の地点を、11月8日(日本時間9日)通過していきます。
この地点は月の周回軌道よりわずかに内側になります。
小惑星は時折このぐらいまでやって来ることがありますが、そのほとんどは小さなものです。
数えきれないほど多くの星の破片が大気中に突入し、地上に到達する事無く燃え尽きます。
もしそれらが地上近くで砂粒ぐらいの大きさがあれば、多分、そして運が良ければ、私たちは流れ星として見ることができます。

しかし『2005YU55』 はレーダーの解析によれば、少なくとも1,300フィート(約400メー トル)ほどの大きさ(航空母艦よりも大きい)があります。
これほどの大きさの小惑星が最近地球をかすめたのは過去には1976年、 そして次は2028年になるまで見ることはできないだろうとNASAが発表しました(この間思いがけない小惑星の飛来もありましたが、遠くからその存在が確認できるほど大きなものはありませんでした)。

この接近通過がCタイプの小惑星についてより多くを学ぶよい機会であると、カリフォルニア州パサデナにあるNASAの飛行物体研究所・地球近接物体解析オフィスの責任者ドン・ヨーマンズは語ります。
CタイプのCはカーボン、すなわち炭素組成物のことであり、「我々の太陽系が何によって、いつのようにできたのか」を解き明かすための手掛かりを与えてくれます。

ヨーマンズ博士とそのチームは地球近接物体の解析を行い、予測しうる将来においてこれらの小惑星がアメリカ国土に衝突する可能性についての計算に、数年間を費やしてきました。

こうした小惑星はおよそ数十億年前、地球の生成期にたびたび衝突しました。
そして地球上に有機物 – 炭素生成物を運び込み、生命誕生のきっかけをもたらしました。
「このタイプの小惑星の衝突が無ければ、いま私たちは地球上に存在していなかったでしょう。」

しかし、地球が現在の姿になってからの衝突は、破滅的な結果をもたらしました。
こうした衝突は数回ありましたが、特筆すべきは6,500万年前、恐竜時代の終わりの衝突は地球上の何種類もの生命体を絶滅させました。

世界安全保障基金と呼ばれる組織の長であるレイ・ウイリアムソンは『2005YU55』の存在が、将来への有意義な警鐘となってほしいものだと語ります。
将来、地球に向け大きな小惑星が接近してきたときに、世界の国々が結束して事態の解決に当たれるように。
「恐ろしい事態が発生しうる、ということを思い起こさせるものとして、『2005YU55』 の存在は意義があります。」と、彼は言いました。
「それがいつ起きるのかは、我々にはわかりません。」
小惑星の軌道を修正させるさまざまなスキームが提案されました – 進 化したロケットエンジンによってゆっくりと軌道を変えさせる方法から、核兵器によって吹き飛ばす方法まで。

NASAのレーダー解析によると、小惑星『2005YU55』 は概ね球形をしており、ゆっくりと自転しています。
そして漆黒の闇に覆われています。

地球上から詳細な観察が可能な現代では、この小惑星の接近はとりわけ一部の研究者にとってエキサイティングなものです。
以前なら無人宇宙船を近づけて観察する以外、方法はありませんでした。1976年の小惑星接近時に比較すれば、技術は驚くほど進化しています。

小惑星『2005YU55』­は肉眼ではとらえられません。
口径が6インチ(15cm) 以上の凹面鏡を備えた反射式望遠鏡を持っているアマチュアの天体観測マニアの方なら、観測することができます。

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【 福島沖には驚くべき事実が隠されている – 海洋汚染の実態〈前編〉 】

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「福島沖の海洋汚染 : 正常時1.5ベクレル → 事故後100,000ベクレル」

ニューヨークタイムズ 9月28日

事故から6ヵ月が経過した福島第一原子力発電所については、報道も少し下火になってきました。
しかし、海中の放射性物質のに関する科学的研究は、やっと実を結び始めたところです。

しかし、現地の状況は予断を許さない程悪いものです。
すでに報道されていますが、日本政府は原子力発電所近くで収穫されたコメの、放射線汚染濃度が上昇していることを確認しました。
警戒すべき放射線量はこれまで牛肉、ミルク、ホウレンソウ、そして茶葉から検出され、これまで製品の回収や移 送禁止の措置が取られてきました。

沖合では、早い段階に膨大な量の放射性物質が放出され、さらなる漏出も続いている可能性があります。
そして広範囲に汚染が広がっていくことよりも、一部のエリアに大量の放射性物質が蓄積されことの方が、今、懸念されています。

こうした汚染は原子炉を冷やすために使われた水、そして燃料プールからもたらされ、結果的に原子力発電所内のあらゆる汚染された物質を海洋に投棄することになりました。
さらに破損した原子炉から直接漏れ出したものが加わり、汚染の大部分を構成しています。

日本政府と電力業界関連の科学者は9月、地震・津波が発生した3月11日から5月後半までに海に流れ込んだセシウム137の総量は、3,500テラベクレルに上ると見積もりました。
それ以外さらに10,000テラベクレルのセシウム137が、原子力発電所から直接海洋に放出されています。

漏出は現在も続いているものと思われます。
9月20日に原発の管理者・東京電力は、1日あたり200~500トンの地下水が破損した原子炉とタービン建屋に注水のため使われ続けている、と語りました。

ウッズ・ホール海洋画像研究所の科学者ケン・ビュッセル研究員は1986年、 チェルノブイリの事故の際、黒海の調査を行いましたが、福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の海洋流入はチェルノブイリよりもはるかに大規模なものだと語りました。
チェルノブイリの事故によって黒海に流入した放射線量は1立方メートルにつき1,000ベクレル程度で、1986年にピークに達したと、マサチューセッツ州のウッズ・ホール海洋画像研究所のオフィスのインタビューで語りました。
これと比較すると、4月初旬、福島県沖で計測された放射線量は、1立方メートルにつき100,000ベクレルに達した、と語りました。
事故以前の日本の沿岸部で計測された放射線量は、1立方メートルにつき1.5ベクレルであった、と明かしました。
「すべてにおいてチェルノブイリの事故は福島第一原子力発電所の事故の5倍の規模でしたが、海洋汚染に関してはチェルノブイリの方がはるかに小さなものです。」

東京大学とコロンビア大学を含む他の機関の科学者とともに調査を行い、6月、 ビュッセラー氏率いるウッズ・ホール研究グループは日本の東北地方沖で15日間を過ごしました。
そして、この地域における放射性物質の拡散状況と海洋生物に対する影響について調査しました。

プロジェクトは日本政府が資金の拠出を拒否した後、ムーア財団によって後援され、7月まで日本の調査船からサンプルを受け取り続けました。

〈つづく〉
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〈 国民と国土を守るためには科学的検証こそ必要なのに、政治と商売ばかり気にする日本政府 〉

まったくの正論、がここには述べられています。
驚かされるのは、「調査プロジェクトに対し、日本政府が資金の拠出を拒否」したというくだりです。
中国やロシアの調査ならいざ知らず、実績のある日米の機関の共同の調査であり、本来なら「渡りに船」とばかりに資金を提供し、未解明の事実を可能な限り明らかにすべきだったでしょう。

少なくとも東京電力に対する「資金供与」より、いま日本にとって本当に必要なことのひとつに思えます。
「もはやこれ以上国民が騒いだり、原発再開や原発輸出に差し支えるような調査はやめさせたい」という底意が丸見えではないでしょうか?

今必要とされる汚染実態の科学的な解明に、これ以上政治や商売を持ち込むのをやめさせなければなりません。
いくら隠そうとしたところで隠しおおせはしない、そのことは世界の国々の日本「製品禁輸」措置によって明らかです。
通産省は世界中の「日本製品に対する輸入禁止措置」について、一覧表にして公表すべきではないでしょうか?

そしてアメリカの『占拠せよ!』抗議者に関する報道。
アメリカは決して理想社会ではありませんが、この8ヶ月翻訳を続けて来て、その『報道姿勢』は民衆の側にある、と実感しています。
その一例がこの報道です。
アメリカでは三大ネットワークがほぼ毎日、『ウォール街を占拠せよ!』関連の報道を行っていますが、日本のマスコミは『反原発』『反TPP』の人々の取り組みを、きちんと伝えているでしょうか?
日本のマスコミは本来この国の主役であるべき人々の取り組みをきちんと伝えず、政治家の姿ばかりを大写しにし、この国の主役が誰であるか誤解させようとしている、そんな気すらするのです。

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【 完全防備の警察、抗議者20人を逮捕 – ジョージア州アトランタ 】
〈 アメリカのマスコミは警察の横暴に対する監視者 〉

アメリカABCニュース 11月6日

19人の『アトランタを占拠せよ』の抗議者は抗議する騒乱が続いた夜が明けた後、今日警察の拘留を解かれました。
抗議を行っていた人々は、11時の閉園時間までに彼らをウッドラフ公園から退去させるために呼び出された完全防備の騎乗の、あるいはオートバイに乗った警官隊と小競り合いを演じました。

「暴力行為が夜中続きましたが、すべて警官隊が行いました。警官たちはただ経済的不公正に対する抗議の意思を表明していただけの、無抵抗の抗議者たちに襲いかかったのです。完全な不法行為であり、市当局は恥を知るべきです。」
抗議者の一人、ティム・フランゼンはこう語りました。

20歳の抗議者のブランドン・トレンブレーは20人目の逮捕者ですが、オートバイに乗った警官に対する重い暴行行為の嫌疑を受け、拘留が続いています。
インターネット上で公開されたビデオでは、一人の男性がオートバイに乗った警官の前に立ちはだかっています。
男性はそのまま前進しようとするオートバイを、押し戻そうとしているように見えます。ビデオの中の人物がトレンブレー青年かどうかは不明です。
デモの組織者は警官の側に過失があると主張します。
「一人の警官がオートバイに乗ったまま抗議者の中に突入しようとするまでは、平和は保たれていたのです。」
『アトランタを占拠せよ』の抗議者側はインターネット上に声明を発表しました。
トレンブレー青年は月曜日、公開聴聞のため月曜日、法廷に出廷する予定です。

一方、『アトランタを占拠せよ』の人々は今日も抗議を行う予定であり、夜には再びウッドラフ公園に向かっての抗議行動を計画しています。
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【 津波の後の姉妹都市 】第3回〈最終回〉

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「太平洋を隔てた遥か遠くの町の人々が、東日本大震災の被災地を助けるために立ち上がる」

アメリカCBSニュース 10月2日

彼女は大槌町の副町長に贈り物をする際、日本の人々に対する彼女の悲しみを打ち明けました。
副町長のかつての上司の写真、大槌町の町長は津波を生き延びることができませんでした。
彼は町役場の二階にとどまり、町民の避難の指示をしていました。
デイビス「その後町長は彼の部下に、屋上に避難するよう命じました。その指示を行っている最中に津波にのまれ、20名の役場の人々とともに命を失ったのです。」

サイモン「屋上に避難した人は助かったんですか?」
デイビス「助かりました。」
サイモン「どう表現していいかわからない程の英雄的行為だね。」。
デイビス「彼は英雄的な死をとげてしまいました。」

海岸沿いのすべての町がそうであるように、大槌町にも防潮堤がありました。しかし、海はそれを軽々と乗り越えるほどの波を起こすことがあります。
大槌の防潮堤は子供が砂浜に作る砂のお城よりも、はるかに素晴らしい働きをすることはできませんでした。
津波は恐ろしく巨大であり、海から船を持ち上げ、建物の屋上に放り上げました。
そしてこの船の写真は、日本全体の悲劇の象徴となったのです。

サイモン「これは本物の船だったんですよね?」
デイビス「この船は今回の大災害の象徴になってしまいました。」
サイモン「あなたが大槌町を去る直前、あなた方はこの船上で談笑し、ダンスをしていたんでしょう?」
デイビス「その通りです。」

この船こそは5ヶ月前、フォートブラッグの送別会が開催された船だったのです。
この船が再び海に浮かぶことは無いでしょう。
廃棄処分を待つだけです。

時折、もはや二度と見ることができないものを探しながら、あてどなくさまよう老人たちに出会います。
我々が大槌町にいたのは津波が襲ってから3カ月たっていましたが、遺体の発見はなお続いていました。
公式な報告によれば、大槌町の死者は1,500名に上ります。

サイモン「正確な数字なのでしょうか?」

デイビス「私は本当にどうなのかわかりません。私は日本人の中でいったい誰が亡くなったのか、特定するために行うべき作業はまだまだたくさんあると思います。誰かが指摘するまで、いったい誰がいなくなっているか、確認しようがないのです。
家族全員が津波にのまれてしまったら、それを報告すべき人はもう残っていないのです。

無くなってしまったのは人だけではありません、家族の思い出もまた、泡とともに波にさらわれて行ってしまいました。
毎週土曜日、がれきの間から見つかった写真が高校で公開されます - 生まれたばかりの新しい妹、新しい髪形でおめかしして。
幸せとは自分の思い出を取り戻すことなのです。

すべてのがれきを片付けるためには、数年かかります。
時にはその作業は有史以前の方法に頼らなければなりません、がれきを手で持ち上げて。
彼らは漁業組合の人々です。津波を防ぐことができず、彼らを今の立場に追い込んだ防潮堤に沿って、彼らは海岸の片づけを行っています。

これは、エアロバイクではありません。ここはガソリンスタンドです。
ペダルを踏んで、ガソリンをくみ出しているのです。この光景が伝えるものは、この町の人々の決してあきらめない、という姿です。
これはほんの一例です。

この町の人々には、遠く離れた友人からも援助の手が差し伸べられました。
フォートブラッグの人口はたった7,000人ですが、その町から約1,400万円が寄付されました。
この町には便せんもなければ、ましてやグリーティング・カードなどは手に入りません。
そこでこの町の人々はその手に残された唯一の字を書けるもの、防水シートに「ありがとう!」と書きました。

この人々を見ている限り、彼らがどれほどの体験をさせられたのかわからないでしょう。
ここ日本では、自分自身のトラウマにこだわり続けることは、ほめられたことではないのです。

サイモン「こうしてここに座って周りを見渡すと、あなた方が何もかも失ってしまったことが、よくわかりますね。」
佐々木「その通りです。」
サイモン「でもあなたは笑顔でいる。どうしたらそんなふうにできるんですか?」
佐々木「泣くことができないんですよ。わかります?泣きたくなんかないんです。私たちに必要なのは笑顔、そして笑うことなんです。」

我々が去る前、ケンさんは彼の家があった場所で、がれきの間から芽が出ているところを私たちに見せようとしました。

佐々木「ほら、これを見て...」

ア ジサイが芽吹いていました。
佐々木「これも希望の一つですよ。新たな命の…」
サイモン「あなたが家を建て直すのがいつになるかはわからないと思うけど、もしそうなったらまたアジサイを植えようと思いますか?」
佐々木「ええ、できるといいですね。私たちは生きているんですから。」
サイモン「ここでは新たな人生が始まる?」
佐々木「その通りです。」
〈完〉

【 福島 – それでも原子力発電に未来はあるのか?〈後編〉 】

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「このまますべての原子炉の最稼働が阻止されれば、2012年9月には日本で稼働中の原子炉は1基だけになる」

ステファニー・クック / ニューヨーク・タイムズ / 2011年10月10日

4基の原子炉について、何らかの対応を迫られている台湾は、がけっぷちに立たされているように見受けられます。
しかし、それでも最近造られたばかりの5番目の原子炉の稼働は許可されることになりそうです。

ベネズエラとイスラエル、両国は核開発に関する野心を隠してきましたが、結局、原子力発電についてはこれを放棄することを決定しました。
「我が国は天然ガスを選択することになると思います。」
ベンヤミン・ネタニヤフ首相はCNNに話しました。
「私は、我々は核開発を見送ることになると思います。」

もちろん、日本での影響が最も劇的でした。
13基の原子炉が地震が襲った際に自動停止しました。14基目の原子炉はメンテナンスを終えたばかりでした。その他の15基の原子炉が、定期点検と燃料補給のため停止中でした。
この国に54基ある原子炉のうち、稼働中の原子炉は25基にまで減少することになりました。
5月に、政府はさらに3つの原子炉(一基はすでに点検のため停止していました)の閉鎖を浜岡原発に命じました。
この原子力発電所は、東京に近く、特に被害を受けやすい地震帯の上に位置していました。

原子力の「能力要因」 - 原子力発電所がどれくらいの割合で、電気を供給できるかという基準 - は急激に低下しました、2月の71パーセントから5月の51パーセントまで、しかし、この影響はその後の数か月に及ぶことになります。

2011年の夏の間、大規模な電力不足の見込みに直面させられ、日本の政治指導者たちはより多くの原子力発電所に対し、一時閉鎖するよう命令する勇気を持つことができませんでした。
しかし、その必要はありませんでした。
13ヵ月ごとの点検を必要とする規則により、より多くの原子炉は次々に停止状態に置かれることとなったのです。

現在、わずか11基の原子炉だけが稼働しています。
(日本原子力産業フォーラムは19基の原子炉により、供給総量の34パーセントを原子力発電によって供給していることを報告したのを最後に、7月以降月報の発行を中止しています。)
確かに電力不足という状況はありましたが、予想された停電などは起こさずに、日本はこの夏を乗り切ったので す。
正常な状態の原子炉は数週間の停止の後、再稼働されました。

しかし、日本はもはや正常な時代などではありません。
再稼働は関連する地方自治体の承認を必要としますが、災害以降、再稼働を承認した自治体はありません(この部分、北海道泊原発の再開が見落とされています:訳者注)
まだ運転中の11台 の原子炉は2012年の9月までの間、メンテナンスのために停止することになります。
このままでいけば、それまでに稼働中の原子炉は(再稼働されたばかりの泊原発を除けば:訳者注)ゼロの状態になることになります。
しかし、いくつかの都道府県知事の原子力びいきの感情と、日本政府の再稼働への圧力を考えれば、これはありそうにないシナリオのようです。

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【シボレー100周年】

アメリカABCニュー ス 11月3日


ゼネラルモーターズのシボレー部門は、世界中の誰もが無理せず購入できる者集を提供し、アメリカ自動車界の歴史と地位を象徴しています。
カーレーサーのルイス・シボレーは1911年、夢のレースカーを製作することを目的として、ウィリアム・デュラントとシボレー・モーター・カンパニーを設立しました。
シリーズCの『クラシック6』が1912年に公開され、2,150ドルで発売されました。
ルイスはレースに専念するため、1913年に社を去りましたが、デュラントに対し引き続き発売される車種にシボレー名を使用し続ける権利を許諾しました。
シボレーは、彼ら自身のポリシーに基づく車作りにこだわります。
個性があり、新旧のシボレー愛好者に受け入れられる車 - すなわちダイナ・ショアがかつて歌ったような『アメリカらしさにあふれた車』作りです。

ゼネラル・モータースのデザイン部門の副支配人、エド・ウェルバーンは初めてシボレーを見た時のことが忘れられません。
彼が6歳のとき、母親と2人でフィラデルフィア郊外の街路樹のある通りを歩いていると、55年型コルベットが角を曲がってやって来て、道に落ちた枯れ葉を巻き上げながら、走り去っていったのです。

コルべットのピカピカの、スポーティなフレームは幼いウェルバーンの心にも長く残る印象を与えました。
そして、数年後11歳になった彼は車を設計することに興味があること、そして車のデザイナーになるためにはどうすれば良いか、ゼネラル・モーターズへの手紙を書きました。
しばらくしてウェルバーン少年はどんな勉強と訓練が必要か、詳しく説明する手紙をGMから受け取ったのです。
彼はそのことを心に刻み込みました。そしてワシントンDCにあるハワード大学を卒業した後、GMでのインターンシップを経た後、フルタイムの従業員として採用されたのです。
2010年型のシボレー・カマロは、ウェルバーンが参加してデザインされた車のひとつです。

過去一世紀の間、シボレーは時代を象徴する車を何種類も世に送り出し、GMのラインナップを革新し続けました。
シボレーはアメリカのポップカルチャーの中でも特異な地位を獲得し、ドン・マクリーン、ビーチ・ボーイズ、エルトン・ジョン、ブルース・スプリングスティーンやプリンスの歌の中にも登場しました。

シボレーの最初のサバーバン・キャリーオールの発売は、シボレーのラインナップを変えてしまっただけでなく、アメリカの自動車業界全体に影響を与えました。1936年型のサバーバンは乗用車とトラックの両方の性格を併せ持つ世界初の多目的自動車であり、SUV市場のパイオニアとなりました。
そして1960年代のピックアップ・トラックや1950年代のコルベット、スポーツクーペなど、シボレーは個性豊かな車を生み出し続けたのです。
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【 キセノン検出 – 新たな核分裂の脅威を軽視する東京電力 】

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ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 11月2日

東京電力は福島第一原子力発電所でのさらなる問題の発生を確認しました。
発電所の技術者が放射性キセノンの存在を確認し、制御不能が続く同発電所の問題をさらに難しいものにする恐れが出てきました。

事故を起こした福島第一原発は、東京電力が原子炉2号機から核分裂の副産物として生成される放射性キセノン133と135の存在を報告したことで、またもや目が離せない状況に陥りました。
東電は冷却水にホウ酸の注入を開始しました。
ホウ酸は核分裂における中性子の放出速度を遅くし、核反応の加速による危険を減少させるために用いられます。

キセノンは最近行われた原子炉2号基の格納容器から、除去される放射性物質のサンプルの徹底的なテストの結果見つかったものです。

東京電力のスポークスマンは少量のキセノンの検出は、大規模なメルトダウンを証明するものではない、と強調しました。
原子炉内の温度と圧力は未だに安定しており、放射能の漏出量も増えてはいない、とも述べています。
キセノンの検出は福島第一原子力発電所の詳細な監視を行っている、日本の原子力安全保安院によっても確認されました。

キセノンの検出とその結果生じた核反応の脅威は、年末までに破壊された原子力発電所を制御下に置く、という日本政府とその計画に対する障害になるかもしれません。

3月11日 の地震と津波の後、福島第一原子力発電所の冷却システムは停止し、原子炉1号基、2号基、3号基の燃料棒は部分的に、あるいは完全にメルトダウンを起こしました。

水素爆発が原子炉を覆っていた建屋にさらなるダメージを与えました。
続く数カ月間の間、現場作業員が大量の海水を注水することにより、先週になってやっと原子炉の安定化の第一段階である、圧力容器内の温度を摂氏100度以下まで下げることができました。
加えて原子炉1号基のタイヤを再建、原子炉をすっかり覆うことによって、放射能漏れ減少させたところでした。

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今日は【福島 - それでも原子力発電に未来はあるのか?〈後編〉】をお贈りする予定でしたが、キセノン検出のニュースがドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)に掲載されましたので、いつものことですが予定を変更し、こちらをお送りします。
これで掲載中の未完の原稿が、
▽【 放射能のない日本への戦い [ 苦難の道を歩む東北地方のコミュニティ ]】
▽【 3.11 津波の後の姉妹都市 】
▽【福島 - それでも原子力発電に未来はあるのか?】
いずれも翻訳は完了していますので、順次掲載をさせていただきます。

加えて情けないニュースを下記に掲載します。
このパフォーマンスは英国BBC放送、米国NBCニュースで取り上げられましたが、当然のことですが賞賛などはありません。
こうした安手のパフォーマンスは、これまでこの[星の金貨]で繰り返しご紹介して来た被災地の方々の苦しみや不安に対し、どんな解決にも慰めにもなりません。

どころかアメリカ・イギリスのキャスターたちが眉をひそめるように、
「いったい何をしたいのだ?!」
という、困惑だけを世界中から買ったかもしれません。
この方は日本の衆議院議員です。
世界は別の意味で驚いたと思います。

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【 福島第一原子力発電所内の水を飲む日本政府当局者 】

英国BBC放送 11月1日

日本政府の当局者が、昨日、制御不能となっている福島第一原子力発電所内で、放射能を帯びた水槽から採取した1杯の水を飲みました。
テレビの画面は、民主党衆議院議員の園田康博(内閣の議会内スポークスマン)氏が、地域から汚染を除かれた水の安全についてジャーナリストによって疑問を呈された後、意を決してコップの水を飲むシーンを放映しました。
立ち入り禁止区域は3月11日 の地震と津波の後、福島第一原子力発電所の周囲に設定されました。
当発電所は3基の原子炉でメルトダウンを引き起こしています。

BBCのローランド・バーク特派員(東京)は、この水は人間の飲用には明らかに適さないと語りました。

【 決死の?!パフォーマンス、しかし得たものは… 】

アメリカNBCニュース 11月2日

私たちに言えることは、水を飲むなら飲むのにふさわしい水を飲んだ方がいい、ということです。
昨日公衆の面前で、日本の国会議員が福島第一原子力発電所内の貯水槽の水を、コップ一杯飲んで見せました。
やって見せた理由は汚染除去作業が順調に進み、このエリアの水道水が安全なことをアピールするためでした。

しかし今日になって、原子炉2号機からの放射性物質キセノンの漏出への対応に大わらわになっていことが新たに報告されました。
原子炉内で核分裂反応が続いていることが懸念されています。

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【 福島 – それでも原子力発電に未来はあるのか?〈前編〉 】

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「福島の事故に対する一般の人々の反応は、ちょっと冷静すぎませんか?」

ステファニー・クック / ニューヨーク・タイムズ / 2011年10月10日

3月11日の福島第一原子力発電所の大事故の2か月後、アメリカの原子力の専門家が興味深い質問をしました。

「福島の事故に対する一般の人々の反応は、ちょっと冷静すぎませんか?」
「スリーマイル島事故、チェルノブイリ事故への反応に比べ、この事故に対する反応だけがなぜこのように違うのでしょう?」
彼はこのように電子メールの中に書きました。

「あなたは、福島は今どんな状態だと思っていますか? なぜ、それほど冷静なのでしょう?」

私には、確かなことは何も言えませんでした。
確かにアメリカ国内の反応は、彼の言う通りだったのです。

しかし、この事故はいったん原子力発電所で事故が発生すれば、どのような恐ろしいことになるか人々に思い知らせることとなり、その影響はドイツ、中国、そしていくつかの他の国に重大な影響を与えました。

ドイツ(アンゲラ・メルケル首相も国の最も古い原子炉の8台の即時運転停止を要求しました)では段階的な廃止が決定し、スイスがこれに続きました。
中国は安全チェックまで新しい原子炉のために承認を停止しました。しかし、伝えられるところでは、承認作業は現在は完了しています。
福島の事故以前は中国では2020年までに86ギガワットを供給できる原子力発電施設を建設する予定でしたが、これは下方修正されることになりました。
現在では(現状の12ギガワット前後から引き上げられ)、およそ60ギガワット、あるいはそれより少しだけ高い出力規模に落ち着きそうです。

イタリアは再び新しい原子炉に『ノー』を突きつけました。
そして、チェルノブイリ以降長い間の凍結の後、原子力事業推進派との比較的短い期間のせめぎ合いに決着をつけました。

「イタリアの原子力発電の未来には、0.01パーセント未満の可能性しかない、と私は思います。」

と、ミラノにあるブッソーニ大学のエネルギー経済学専攻のルイージ・デ・パオリ教授がロイター通信に語りました。

〈つづく〉
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最近思うことは「日本はいつから〈死の商人〉になった?!」ということです。
トルコの大地震は死者が400人を超えてしまったようですが、そのニュースを訳した際、トルコが日本と同等、あるいはそれを上回る地震発生国であることを知り、その国に『原発輸出』を目論む日本政府に心底がっかりしました。
そして、インド、ベトナム。

上記の3ヶ国は実は世界でも貴重な親日国家です。
親日感情をこういう形で利用されてしまっては、私たち日本国民のモラルも地に墜ちてしまいます。

チェルノブイリでも、スリーマイルでも起きなかった、3基もの原子炉のメルトダウン。
その「真最中」に、「安全なクリーン・エネルギー / 原子力発電」を売って回る姿を見て、
「日本人は発狂したのか?」
思う人々が、世界中にいると思うのですが?

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【 70億人目の赤ちゃんはどこで生まれましたか? 】
「いまや中国語を話す人は、英語・スペイン語を話す人の4倍」

アメリカABCニュース 10月30日

国連によると、10月30日月曜日、世界で70億人目となる赤ちゃんが地球に誕生しました、この地球上の人口にとって重要な瞬間です。

地球の人口の対象に選んで、指数ペースで成長し続ける国連によると、70億人目の赤ちゃんは、月曜日に世界に迎え入れられます。
実際、地球の人口は驚くべきペースで増え続けています。
あなたもご自分が地球で何番目に生まれた人間なのかを知ったら、きっと驚かれることでしょう。

ちょうど12年前、国連によると、地球の人口は60億人でした。
さらに、1960年代までさかのぼるとに、地球の人口はその半分しかなかったのです - そう、30億人。
そしてこの地球に文明が築かれた時代の地球には、ちょうど10億人の住民が暮らしていました。

誰もこの70億人目の赤ちゃんが誰であるか、あるいは、彼らがどこで生まれるかはっきりとは断定することなど不可能です。
しかし、科学者は彼らには、理にかなった推測するための方法があると語ります。
数学的に突き詰めていくと、その場所はインド。
現在世界一速いスピードで成長を続けているインドでは、ほぼ毎秒一人ずつ赤ちゃんが生まれています。

インドの人口は、今から14年後には中国(現在世界で最も人口の多い国)の人口を凌ぐと見られています。

10年後には我々の地球は80億人目の人を、世界に迎え入れる準備をすることになる、と科学者は語ります。
それがビスマルク(アメリカ・ノースダコタ州)なのか、バンガロール(インド南部の都市)なのか、はっきりしたことは全く分かりません。

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【 東日本大震災で地球の重力配置が変わった 】

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Our Amazing Planet(私たちの素晴らしい地球) 10月5日

今年始めに日本を襲った東日本大震災の巨大地震は、地震が発生した区域で重力配置を変えてしまう程強力なものだったことが、科学者の研究により、新たに解りました。

質量を持つすべての物体は引力を持ち、対象となる物体を自分の方に引きつけます。
この引力の強さは、その物体の質量によって変化します。
地球の引力は、均等に分布している訳ではありません。その意味するところは、地球の引力はある部分では強く、ある部分では弱い、ということになります。
3月に発生したマグニチュード9.0の東北太平洋沖地震は、これまで日本を襲った地震の中で最も大きく、地球上で記録の残っている地震の中で5番目に大きな地震でした。

この地震が地球をどのように変形させたのかを確認するため、科学者は重力・天候観測を行うGRACE人工衛星を使い、地震の前と後では地球の重力配置がどのように変化したのかを分析しました。

その結果、東北太平洋沖地震は地震発生エリアの地殻を薄くし、そのことによってこのエリアの重力が平均で百万分の2ガル減少しました。
比較すると、地球表面の引力の大きさは980ガルです。
「私たちの研究結果の中、最も重要な示唆は今回の巨大地震は地表だけでなく、地球内部の構造まで大きく変化させてしまった、という点です。」
日本の北海道大学の地球物理学研究者、松尾功二氏( http://www.sci.hokudai.ac.jp/~kouji-matsuo/index_J.html )が Our Amazing Planet に語りました。

GRACE人工衛星はかつて2004年に発生した、史上3番目の大きさのマグニチュード9.1と9.3を記録したスマトラ-アンダマン地震に起因する重力変化をとらえました。史上8番目のチリ地震の際にも、重力変化は起きています。
これらの地震が重力を減少させた過程は、東北太平洋沖地震のものとたいへん良く似通っており、このことからこの3つの地震が同じタイプのものであることが解ります。

研究者は地殻の復元運動によって、地震発生以前に重力変化が起きるかどうか、この点に注目しています。

松尾功二氏と彼の同僚日置幸介氏は、9月22日付けのオンライン上のジャーナル地球物理学的研究報告で彼らの調査結果を詳述しました。


図解説明〈 近年の地震のマグニチュード 〉
アメリカ地球日本最大の島、本州の東海岸を襲った地震は世界史上5番目の巨大地震であり、日本では記録が始まって以来最大の地震です。
この地震を他の有名な地震と比較すると :
地震のエネルギー
マグニチュードは1段階ごとに10倍強力なものになります。円の大きさは地震のエネルギーのや大きさを表現しています。

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ご覧いただいている【星の金貨】を改めて確かめてみると、3.11震災以来、どうやら翻訳したニュースその他は200本を超えているようです(自分でも数えるのはもう不可能です)。
しかし、未だに訳すことができずにいるフレーズがあります。
それが後半のアメリカNBCニュースのシリーズ・タイトル[ Making a Difference(メイキング・ア・ディフェレンス)]です。

ある取り組みをしたことによって、周囲の人々や地域社会が豊かになった、救われた人々がいた、といった内容の番組です。
これまでご紹介した中では、「レイチェルの願い」「価格の無いレストラン」や「ステイ・ハングリーが彼女の人生を変えた」などが代表的な作品です。

訳すと「成果が上がりました」「効果がありました」ということになりますが、このタイトルでは番組から伝わる登場した人々への愛情のようなものが、希薄になってしまうような気がします。
という訳で、しばらくはそのまま[ メイキング・ア・ディフェレンス ]としてご紹介させていただくことにしました。

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【 この星を守ること、それはこの星を愛すること 】

アメリカNBCニュース 9月26日

メイキング・ア・ディフェレンスの時間です。
今回は学習と教育についてです。
ただし、今回は学校の敷地の壁の内側でのお話ではありません。
でも、最良のクラスルームかもしれません。
環境問題担当特派員、アン・トンプソンがお送りします。

手つかずの美しい自然から遥か遠くの場所にあるのは、落書きや傷だらけのブロンクスのコンクリートの壁です。
新進の環境保護活動家を見つけるには一番意外な場所かも知れません。
「もっと良い環境にすることができると思いますか?」
「できると思っています。これは一人の人間が他のメンバーをその気にさせたことから始まりました。そして私は他の人々からやる気をもらったのです。」

レポーター「前進せよ、一歩一歩進め、という訳です。」
ジャージー海岸に沿って、彼女にやる気を起こさせるものがたくさんあります。開発のため伐採された樹が再び植樹されています。
彼女は泳げないのに、パドル・ボードの上に立ち上がっています。

レポーター「パドルボードだってできるなら、もう何でもできるんじゃないの?」
エメリン「やろうと思えば、できないことは無い。だったらボートもこげるはずだと思ったのよ。」

レポーター : エメリンは自然環境を守るための、将来のリーダーを育成するための『リーフ・プログラム』に参加する、72名の有給研修生の一人です。

リーフ・プログラム監督官・ブリジット・グリスウォルド「私たちは野外活動に若者を参加させるだけではなく、それ以外の活動も行っています。私たちは、自然の中で生きていく方法、科学的に捉える考え方、自然を大切にする当考え方などについても、子どもたちに伝えているのです。

レポーター「生徒たちは環境問題について学習している高校生たちです。20の州からやってきました。彼らは様々なテーマごとに科学者と一緒に活動します。
ジャージーのこの川の中で、17歳のエメリンと彼女の仲間はトンボを捕まえています。
「このトンポは頭が青くて、しっぽは緑色をしている。」
「きれいね。」

レポーター : 彼ら研修生にとって、自然界はとんぼや水質、そこで暮らす生き物などについて学ぶための、最高の教育の場となっています。彼らは始めは怖がっていましたが、克服するのに...
研修生「ほうら、見て、見て」
レポーター : ...それほど長くはかかりませんでした。
研修生「とってもいい気分だわ。まるで専門家になったみたい!」

レポーター「リーア・ベネットは、いちばん最初の研修生の一人で、現在はバージニア州北部の中学校で理科の先生をしています。」
レポーター「ここの少女たちに、あなたは何を学んでほしいと思っていますか?」
リーア「私は、彼女たちはきちんと自立していくための方法、そして挑戦を続ける姿勢を学んでいくものと考えています。」

レポーター
「彼らはここで学んだ様々なスキルや自然についての問題意識を自宅に持ち帰り、周囲の人々にそれを伝えていくことになるでしょう。
自然の美しさへの感動は、単なる夏の思い出にとどまるのではないのです。」

アン・トンプソン、NBCニュース、ジャージー海岸にて。

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【 放射能のない日本への戦い 】第6回

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[ 苦難の道を歩む東北地方のコミュニティ ]

アルジャジーラ 2011年9月

入所者の平均年齢が84.7歳 という、飯舘村の特別養護老人ホームの総務部長の佐々木さんは、『計画的避難区域』内に帰ってくることにした少数の人々の中のひとりです。

『計画的避難区域』内にある特別養護老人ホームの運営を続ける、という決定は単独で決めたわけでもなく、簡単な決定であったわけでもありません。
患者とその家族に相談し、代わりになる収容施設についても検討しました。さらに、リスクについても検討を行いました。
「私たちは患者さんの安心と安全の、両方を考えなければなりませんでした。
屋内の放射線の内部のレベルはそれほど悪いわけではなく、また、他の施設で入所者を移動させた際に死亡者が出ていたので、移動は困難だと判断したのです。」
佐々木さんは語ります。
「そのため、私たちはここに留まることにしました。その方が家族の方も見舞いに来やすいですから。」
佐々木さんは自ら訴えようとはしませんでしたが、その顔には明らかに苦悶の表情が浮かんでいました。

放射線が漏れ始めてから、一部のスタッフは辞めていきました。
残ったスタッフは、ガイガーカウンターを携行しています。
佐々木さんは今以上に状況が悪化し、100人ほどの入所者を避難させなければなくなった時、いったいどうしたらいいのか、と懸念しています。
「たぶん私はここにいる皆さんを、一度に収容できる施設を見つけることはできないでしょうから、少人数のグループに分けなければならなくなります。」
これは患者さんにとって大きなストレスとなるだけでなく、10パーセントの人は車いすで移動しなければならないなど、それぞれのグループが独自の看護師や設備を必要とするので、同様に主要な人員配置の問題を提起することになるでしょう。

彼はそれをやってのけることができたとしても、患者にとっては環境の変化自体が有害である可能性があります。

「今のところ、入所されている皆さんの環境は変わりないと思います。」
こう佐々木さんは言いますが、もちろん、これからもそうである保証はありません。

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【ピーナッツ・バターはもはや手軽な食材ではなくなります】

アメリカNBCニュース 10月30日

現在スーパーマーケットで起きている、何ともいただけない価格上昇のお話です。
つい最近の食料品の購入明細を見て、あなたは合計金額が高くなっていることに気がつかれるかもしれません。
原料価格の高騰が、メーカーからあなたの家庭に転嫁されようとしています。一部の家族にとってはお気に入りの食品の価格が高騰しようとしています。
NBCのジャネット・シャムリアンから報告してもらいましょう。

レポーター「家族が学校のカフェテリアや食堂で好んで注文する、主要食材の一つ。アメリカの家庭なら9割の食品貯蔵庫にそれはあるはずです。
主婦にとっては、ありがたい存在でもあります。」

しかし、しばしば手軽なタンパク源として利用されてきましたが、価格が一気に高騰しようとしています。明日という早いタイミングで、メーカーは価格を引き上げようとしています。
あるメーカーは価格を4割引き上げようとしています。
一家の主婦ティナには、ハロウィーンのキャンディのような物が大好きな2人の子供がいます。
「4割も値段が上がったら、誰だって気がつくでしょうに。特にピーナッツバターとなれば、誰もがショッピングカートに入れたくなるような商品でしょ。」

リポーター「農民の側では、今年の落花生の収穫は13%減少となっており、そのことも需給関係に影響を与えています。」
全米ピーナッツ生産者組合 / ラファエラ・マリー・フェン「燃料価格の上昇、熱波、そして干ばつが手をつないでやってきたのです。」
リポーター「特にジョージア、テキサス、アラバマ各州の収穫は、仮借ない熱波により大幅に落ち込みました。この結果、落花生の価格が高騰することとなりました。
2010年には1トン当たりの価格が450ドルであったものが、今年2011年にはほぼ1,200ドルにまで上昇しました。この商品については、小幅な値上がりですら家計に響くことでしょう。
平均的な子供は中学校を卒業するまでに、1,500回ピーナッツ・バターのサンドウィッチを食べる、という統計があるのです。こうした数字は下がらざるを得ないでしょう。
最近の研究では、アメリカではその商品の価格が上昇すると、3分の2の消費者が買うのを思いとどまる傾向がある、という結果が出ています。」

消費者「我が家ではもはやピーナッツバターは必需品としてではなく、ときおり楽しむ贅沢な食品になるかもしれませんね。」

リポーター「今のところその値段はまだ、許せる範囲にとどまっています。しかし、『子供たちのランチトレイ』 という名のブログも書いているテキサスのこのお母さんは、いずれピーナッツバターについては、今様に気軽に使うことをやめなければならない、と語ります。」
ティナ「価格はあまりにも高くなっています。私はこの価格高騰はたくさんの困っている人々を、さらに困らせることになると思います。」

リポーター「南部で発生した干ばつが北部の落花生の価格を高騰させ、またもや主要食材に対する家庭の出費を増やすことになりました。」

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【 放射能のない日本への戦い 】第5回

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[ 苦難の道を歩む東北地方のコミュニティ ]
「福島で開催された非公開の国際放射線防護委員会は、住民が感じている不安には耳を貸そうとはしなかった」

アルジャジーラ 2011年9月

確かにこの半年間は日本人にとって、懸念の上に、さらに懸念を積み重ねてきた6ヵ月間だったのです。

浄土真宗本願寺派の僧侶松村さんは、心の奥深い部分で、国民の苦悩と向かい合っています。

「私たちは仮設住宅が建てられた地区のコミュニティセンターを訪れ、お茶や軽食を一緒にとるのです。」
松村さんは普段は京都を拠点にしていますが、現在は寺の災害救援の事務所で働も働いています。
「人々がリラックスして私たちと話しをするうちに、自然に私たちに助けを求めるようになるかもしれません。」
「今人々が最も強く求めているのは、亡くなった大切な人々に対する祈りなのです。」
しかしあまりに大きな損失と、これからやらなければならない山のような仕事を前に、人々はどうすれば苦痛を和らげることができるというのでしょう?
「地震と、津波と、そして原子力災害によって破壊されてしまう文明を、これまでずっと築き上げてきたことについてもう一度考え直す、よい機会かもしれません。」
松村さんはこう、仙台市でアルジャジーラに話しました。
「文明の発展によってだけでは私たちの幸せを築けないのなら、本当の幸せとはいったいなんでしょう?」

④ 不安定な生存

国際放射線防護委員会(核ロビー、いわゆる原子力ムラやそこに属する専門家の幹部により構成される)は、9月11日福島市に集まり、放射線被ばくのリスクが一般の人々にほとんど誤解されている、と結論づけました。
しかし、誤解をしていようがしていまいが、すべての一般の人々は、福島での日常生活に対処していかなければなりません。

この会議は非公開で行われましたが、福島という場が使われたにもかかわらず、集まった専門家は住民が感じている不安に耳を貸そうとはしなかった、と感じた福島の住民を憤慨させることになりました。

⑤しかし、人々の営みは続く

住民が避難を余儀なくされている浪江のような町は、いまだにほとんど住民は暮していません。一方で福島第一原発から30キロの『計画的避難区域』とされている地区に、あえてとどまり続けている人々がいます。
ここでは、住民は避難するよう勧告を受けていますが、原発から20km圏内の日本人が『警戒区域』と呼ぶものとは違って、数名の人々が例外的に残留しています。

『計画的避難区域』とされる飯舘村車で通過すると、亡霊の町を通りすぎるのに本当によく似ています。商店の窓は打ち付けられた板で覆われ、外を歩く人の姿は見当たりません。作業目的の車両が通りすぎていくだけです。

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【 末期がん患者の85歳の女性 - 人生の最後に望んだものは 】

アメリカNBCニュース[メイキング・ア・ディフェレンス] 9月27日

今夜のメイキング・ア・ディフェレンスのレポートはアーカンサスからです。
このレポートを受け取った時、私たちは迷い無くこの話を皆さんと共有すべきだと考えました。
NBCのアン・トンプソンが「今は私は、満たされている」と語る女性の物語をお伝えします。

レポーター:これは楽しくなる騒音です。

レポーター:マーティ・バレットは、残り少ない人生の時間に、再びこのバンドの演奏を聴けるとは思っていませんでした。

マーティ「私にとって一番のスリルだわ。」

レポーター:ロジャース記念ハイスクール・バンドで孫のアンソニーが誇らしげに演奏するのは、マーティが買ってあげたトランペットです。

彼女は今、癌の最末期、ホスピスのケアの下にいます。
マーティは、アンソニーがフットボールの試合で演奏する様子を見に行くことができません。
彼女にはもう時間が残されていませんが、もう一度だけハイスクール・バンドの演奏を聴きたいと思っていました。

その願いを知った120人のメンバー全員が今週、彼女のもとにやって来たのです。
もちろん、アンソニーが今日の主役として、ひときわ目立つ場所にいます。

85歳のマーティは伝説のビッグバンド時代(1930~50年代)に生きた女性です。
一番のお気に入りはベニー・グッドマン。
でももうずいぶん時間が経ちました。

マーティの息子(アンソニーの父)「これほどのことをしてもらって、ほんとうに言葉もありません。」

マーティの顔に浮かぶのは、カーニバルが始まったことに興奮する子どものような表情です。
音楽を聴ける喜びと孫に対する誇り。

「愛してるよ、おばあちゃん」
「わたしもよ」

彼女にはまたひとつ、生きた証となる思い出ができました。

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このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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