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東京オリンピック・パラリンピックの会場で検出された放射性物質について

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福島の福島第一原発周辺 : 東京2020オリンピック開催会場以外の場所は、放射線量が平均して約7倍
いったん除染されても、周辺の未着手の場所から放射性物質が飛来・再汚染される事態に
原子力発電所という誤った選択肢に乗って利益追求に走った挙句、自滅し、取り返しのつかない破壊を行った東京電力

                  

                  

マギーガンダーセン / フェアウィンズ・エナジー・エデュケーション 2020年11月12日

                     

米国マサチューセッツ州ウースターのウースター工科大学物理学部マルコ・カルトフェン博士が執筆し、第三者による検証を終えたジャーナル記事がJournal of Environmental Engineering Science(ジャーナル・オブ・エンバイロメンタル・エンジニアリング・サイエンス : 環境工学・環境科学雑誌)に掲載されました。

                 

2020年10月末に公開された投稿要約の中で強調されているように、フェアウィンズ・エナジー・エデュケーションはデータを公開するとともに、ウースター工科大学物理学部マルコ・ポール・ヨハン・カルトフェン博士とフェアウィンズのチーフ・エンジニアであるアーニー・ガンダーセンが執筆したJournal of Environmental Engineering Scienceに掲載された査読記事へのリンクを公開します。

                     

                      

以下、マギー・ガンダーセン
「気候変動、環境リスクの評価と管理、グリーン・テクノロジー、持続可能エネルギー、環境政策を網羅した、大気、水、土地の汚染と廃棄物処理の問題に対する画期的な解決策の探求」で知られる『環境技術科学(Environmental Engineering Science)』は、メアリー・アン・リーバート社から出版されています。

                     

『福島県と東京のオリンピック会場・パラリンピック会場で測定された「放射性同位元素」』と題された研究は、「日本国内のオリンピック開催予定会場で中程度の放射能汚染を検出し、国立トレーニングセンターにおいては重大なアルファ、ベータ、ガンマ線放射能汚染を検出した。」という報告を行っています。

                  

「福島第一原子力発電所の原子炉のメルトダウンに関連する放射能汚染を評価するため、首都圏と福島県並びに両方の場所のいわば回廊ともいうべき北関東地区において、合計146か所からそれぞれ異なる土壌と粉塵のサンプルが収集されました。

                  

                  

さらに代々木国立競技場、潮風公園(東京港埠頭)、オリンピック村、皇居庭園(すべて東京)、福島県のあずまスタジアム、J-Villageオリンピック・パラリンピック国立トレーニングセンターなど、2020年のオリンピック/パラリンピック会場36からもサンプルが収集されました。 」
『環境技術科学』の要約にはこう記されています。

                   

フェアウィンズ・エナジー・エデュケーションとマルコ・カルトフェン博士による日本国内のオリンピック会場と日本の本州北部全体での放射性ダストと汚泥に関する研究については、すでに検証作業が終わっていますが、より、4つの重要な結論が得られました。

さまざまな種類のアルファおよびベータ放射性微粒子がそれぞれ別のタイミングで放出され、日本中のさまざまな場所に飛散しました。
「したがって、内部被ばくおよび外部被ばくの総被ばく線量を調査しないまま、セシウム137ベータ活性レベルデータの調査だけを行えば、被ばく線量に関する調査には測定エラーが発生します。」

                    

「南相馬市内で一度除染が行われた屋根なども、周辺地域に福島第一原発のメルトダウンによって放出された後周辺に散乱していた放射性物質を含め、大気中の放射能を帯びた粉塵によって再び汚染されてしまっています。
こうしたデータが指し示ているのは、福島県内各地での継続的な線量測定と、場合によっては繰り返し除染作業を行う必要性です。」

                     

                  

首都東京圏のオリンピック各会場では、米国内にある観測地点とさほど異ならない測定結果が得られました。
対照的に、福島に近い東北地方から北関東のオリンピック会場では、平均して東京の約2倍の放射能が測定され、Jヴィレッジ国立訓練センターではプルトニウムも検出されました。

                  

日本国内各地のオリンピックとは関係ない場所では、オリンピック会場と比べ平均して約7.0倍のベータ活性が確認されました。
これらのデータは、日本国内で行われた除染作業がオリンピック会場を最優先して行われた事実を証明しています。

                       

フェアウィンズとマルコ・カルトフェン博士が初めて出会ったのは、東京電力福島第一原子力発電所での3基の原子炉のメルトダウンの直に、互いの同僚の紹介によるものでした。
福島第一原子力発電所の3基の原子炉のメルトダウンは、商業用原子炉として人類史上3番目、4番目、そして5番目のものでした。

                      

                

1番目の災害は1979年、米国ペンシルベニア州ハリスバーグ近くのスリーマイル島(TMI)原子炉2号機で発生しました。
2番目の大惨事は1986年、ウクライナのプリピャチにあるチェルノブイリ原子力発電所で発生しました。

                   

そして2011年3月、日本においてほぼ同時に発生した3回のメルトダウンは、電力会社がコストを削減し、利益追求に走ったために、防潮堤などの安全を確保する上で必要不可欠な整備がなおざりにされた結果、原子力発電所がありえないほどの危険を生み出すことを見せつけたものでした。

                  

                  

原子力発電のコストを下げようとする試みは、わずか40年で商業用原子炉の5回のメルトダウンを発生させました。

                   

しかしこれらの5回のメルトダウンには、、フェアウィンズが世界中で調査およびサンプリングしたカリフォルニアのサンタスザーナ・フィールドラボ(SSFL)や英国のセラフィールド/ウィンドスケールなどの原子力発電実験場やその他の多くの核実験施設で発生したメルトダウンや重大な放射能放出は含まれていないのです。

                      

良心に基づく科学には時間とお金がかかります。
フェアウィンズの日本への調査旅行費用とそれに関連するプロジェクト費用を支援するため、一貫して支持・寄付してくださった個人個人の寄付と財団などの支持がなければ、日本で科学的検証作業を行うことはできなかったでしょう。
みなさんが私たちと科学を信じてくれていることに感謝しています。
福島のメルトダウン直後に開始した作業を継続するよう、シンシア・アンド・ジョージ・ミッチェル財団、ウォレス・リサーチ財団、サミュエル・ローレンス財団、タイズ財団、モーニング・サン財団、ボイル財団、リンダ・ルイスソンなど、フェアウィンズ・ジャパン・プロジェクトの寄付者、および時間とお金を寄付してくださった個人の支援者に特に感謝申し上げます。

https://www.fairewinds.org/demystify/radioactive-isotopes-measured-at-olympic-and-paralympic-venues-in-fukushima-prefecture-and-tokyo-japan

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私たち日本人が『福島第一原子力発電所の真実』を知るのに、アーニー・ガンダーセン氏やフェアウィンズ・エデュケーションの皆さんがどれほど大きな貢献したことか!

                          

私たち日本人はいくら感謝してもしきれないと思います。                  

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