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中身のない演出を続け支持を探り続ける安倍改憲

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安倍首相の下で改憲をしてしまえば、日本の軍事力の拡大に歯止めがかからなくなり、平和主義国家から軍事優先国家への質的転換が起きてしまう

取り巻きに対する不当な便宜供与について真実が明らかにされず、ますます疑惑が深まり拡大している、まさにその最中に

 

山口まり / AP通信 / ワシントンポスト 2018年5月1日

安倍晋三首相は、2018年5月1日に声明を公表し、自衛隊について日本の正規軍して憲法の条文化について国民に対し支持を求め、何としても憲法の改定に踏み切る意欲を明らかにました。
憲法改定に反対する人々は、安倍首相の下での憲法改定により日本の軍事力の拡大に歯止めがかからなくなると批判しています。

安倍晋三首相は自らの身辺で発生したスキャンダルが拡大し政権への支持率が低下を続ける中、国際紛争の解決手段として戦争の放棄を宣言している憲法を改定するという自分の長年の目標に国民の支持を求めました。

 

安倍首相は、自衛隊が憲法で日本の正規軍として正式に認められることを希望していると述べました。
これに対し反対派は、安倍首相の推定により現在の制約が取り払われ、日本の軍事力の拡大に歯止めがかからなくなる可能性があると述べています。
「とうとう憲法の改正に取り組むべき時がやってきました。そして国民の皆さん自身が、本来果たさなければならない役割を果たしてください。」
安倍首相は憲法改定を求めて毎年開催されている集会で、こう呼びかけました。

安倍首相は現在中東各国を歴訪中のため、自民党の幹部議員がこのメッセージを代読しました。

この数年、憲法改定を求めるキャンペーンが強力に展開されてきましたが、国民の意見は分かれたままです。

 

憲法改定への機運は安倍首相率いる自民党が中心になって作り上げてきました。

安倍首相率いる自民党は改正案を提出するために必要な衆参両院での過半数を確保していますが、連立与党の公明党は憲法の書き換えには前向きではありません。

 

日本の戦後憲法は国際紛争の解決手段としての戦争を放棄し、軍事量の保有と使用を自衛に限定しているものの、現実には日本は米国と緊密に連携して軍事作戦を実行できるだけの現代的な陸軍、海軍、空軍力を保有しています。

 

自衛隊は日本が太平洋戦争(第二次世界大戦)に敗北して10年が経たないうちに発足し、その当時から賛否両論が別れていました。
当時に比べ現在は日本の正規軍として国民に広く受け入れられています。

 

自民党は以前、戦争放棄を宣言している憲法第9条を無力化し、国民の基本的人権にも制限を加える憲法改定案を明らかにしましたが、国民の支持は得られませんでした。


その結果を見て安倍首相は、現状のままでは多くの日本人憲法学者などが自衛隊を意見と判断し得る状況を変える必要があると主張し、自衛隊を正規軍として合法化しなければならないとして改憲を要求しています。

 

5月1日のメーデーの集会では数千数万の参加者が憲法の改定案に反対する意思表示を行いました。
そして安倍首相の取り巻きに対する不当な便宜供与について真実が明らかにされず、むしろますます疑惑が深まって拡大する様相を見せていることに対し、安倍首相の辞任を求める抗議が繰り返されていました。

 

安倍首相が総裁を務める自民党や国家主義者のその支持者たち、中でも強力な政治力を持つ日本会議などは何年にもわたり日本国憲法の改定を要求し続けてきました。
彼らは、第二次世界大戦に敗戦した後、1947年にアメリカ占領軍によって『押しつけられた』現在の日本国憲法は時代遅れであり、その平和主義的制限により、北朝鮮の安全保障上の脅威から日本を守りきることができないとの主張を展開しています。

 

2012年に自民党が提案した日本国憲法改定案は、天皇を中心とした戦前の価値体系を復活させ、場合によっては国益を個人の権利よりも優先させることを意図していました。

安倍首相は現在は、2018年3月に与党が採択した自衛隊を正規軍として第9条へ明記するという改定を主張しています。

 

https://www.washingtonpost.com/Japan’s Abe seeks support for constitutional revision

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オリジナルの記事に載っているのは冒頭の写真ではないのですが、これ以上もうこの人の写真をクリップするのはゴメンだな、と思い、以前のものから似たような写真を流用しました。

いつにも増して人間的イヤラシさが滲み出ているような写真なので、興味のある方はワシントンポストのページをご覧になってみてください。

 

憲法記念日当日の朝刊を読んでみましたが、憲法の改定についてはまだまだ議論が深まっていない、環境は整っていないというのが大勢の意見のようです。

なぜ今改憲が必要かという主張の最大の理由とされていた『外交環境の劇的変化』、その最大の焦点の北朝鮮問題、これがまずそれこそ劇的展開を見せ、韓国北朝鮮にアメリカを加えた当事国同士がこの機会に「平和的解決」をめざそうということになっています。

 

以前掲載した論評の中に「日本は対中国・対北朝鮮 - 対立・緊張状態を煽り続けることで、自民党一党支配を継続させてきた」という( http://kobajun.biz/?p=32547 )指摘がありましたが、その一方の『大前提』が崩れた以上、『とうとう憲法の改正に取り組むべき時がやってきました。』などという現実は無くなってしまったはずです。

 

まして「民主主義の基本に無理解であり、黒い関係と疑惑がつきまとう人物に、国家の規範を改める資格はあるのでしょうか?!」( http://kobajun.biz/?p=32390 )

 

しかし安倍首相はいつも通り蒙昧な論理(?)を持ち出して、『今こそ!』などと息巻いています。

 

でも私たち一般市民は、それが国民のためなどではなく、まして平和な社会の実現のためなどが目的ではないということをすっかり見抜いてしまっています。

 

では安倍改憲の真の目的とは何なのか?

今後の世界各国メディアの分析に注目し、ご紹介していきたいと思っています。

 

 

 

 

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