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垂れ込めるスキャンダルの暗雲、安倍首相は振り払うことができるか?

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安倍首相は批判の矛先を『防波堤』である麻生財務大臣に集中させるつもり?

野党分裂 / 衆院選の投票率の低さ / 北朝鮮の核兵器・ミサイル開発の脅威 - あらゆる材料を動員した安倍政権支持率の回復

 

リンダ・ジーグ / ロイター 2018年3月20日

2012年の政権復帰以降、安倍晋三首相は夫人の昭恵氏が個人的に関係のある森友学園に国有地を売却した問題の疑惑の渦中にあり、現在最大の政治危機に直面しています。

 

安倍首相は、国有地が法外に安く森友学園に払い下げられた経緯に昭恵氏が関わったこと、そして一連の取引について記録した公文書を改ざんしたこと、そのいずれに対しても関与を否定しました。

 

そして政権が発足して以降、安倍政権を支えてきた一人である麻生財務大臣も、部下である財務省官僚が行なった記録文書の改ざんについて関与したことも責任をとることも否定しました。

しかし3月中旬に行われた世論調査では、安倍首相の支持率は31%まで低下したという結果が明らかになりました。

低下している支持率は、2018年9月に行われる自民党総裁選挙で3回目3年の任期の獲得という安部首相の期待を打ち砕く可能性もあります。

仮に安倍首相が勝利すれば、彼は日本の政治史上で最長の首相としての任期を手にすることになります。

以下、今後の『あり得るシナリオ』について検証した結果についてご紹介することにします。

▽ 安倍首相の支持率が回復し、自民党総裁としての任期を手中にした場合

 

昨年安倍首相(63歳)の支持率は森友学園への国有地払下げ問題や加計学園への便宜供与疑惑などによって著しい低下を経験しました。

その結果与党自民党は東京都議会選挙で歴史的な敗北を喫しました。
しかしその後の世論調査では安倍政権の支持率は回復し、野党の分裂と投票率の低さに助けられ、さらには北朝鮮の核兵器とミサイル開発の脅威に対して厳しい姿勢をとることにより、10月の衆議院の解散総選挙で3分の2という「圧倒的過半数」の議席を獲得しました。
もし森友問題においてこれ以上大きな事実が暴かれたり別のスキャンダルが明らかにならなければ、再び昨年と同じような展開になる可能性があります。

安部首相が外交問題において何らかの手腕を発揮すれば、その傾向は一層強まることになるでしょう。

 

さらに安倍首相は批判の矛先を辞任の意向について否定している麻生首相に集中させることを決心する可能性があります。

しかしそんなことをすればかえって一般市民の怒りを安倍首相に集中させる結果となり、麻生氏がその役割を担っている「防波堤」を失ってしまう可能性があります。

自民党の支持率が回復し、党内の支持者が態度を変えなければ安倍氏は自民党総裁として第3期目の任期を獲得し、2021年まで首相の座に座り続けることが可能です。

▽ 9月以前の辞職

 

安倍政権の支持率がさらに下がりそのまま回復しなければ、過去に首相を辞任した経験があり、二度とそんな目にはあいたくないと思っていても、9月に行われる自民党総裁選挙の投票前に辞任することを決心するかもしれません。

安部首相は2007年の第一次安倍内閣の発足後、閣僚の相次ぐスキャンダルと議会の機能停止により、自らの健康上の問題を理由に、首相就任後1年で辞職を余儀なくされました。

 

辞任することになれば、安倍首相は現在自民党の政策責任者を務めている岸田文夫元外務大臣(60歳)に政権を譲り渡そうとすると見られますが、その際、連立与党の公明党のバックアップに大きく依存しなければなりません。

この場合自民党は特別な形で総裁選挙を行なわなければならないでしょうが、一般党員を含めない形で国会議員だけの投票によって総裁を選ぶことになるでしょう。

この総裁選で選ばれるのは一般党員の間では一定の評価があるものの同僚議員の間ではあまり人気が無く、安部政権とはっきり距離を置いている石破茂元防衛大臣ではなく、どちらかといえば目立たない存在であり、安部首相のようなタカ派ではない岸田元外務大臣だと見られています。

岸田氏も石破氏も、日本の公的負債が膨み続けていることに懸念を表明している点は同じです。

▽ 9月までの任期を何とかこなしきった場合

 

影響力を失った安倍氏が右往左往迷走しながらも9月までの総裁任期を全うする可能性もあります。

その場合、石破茂元防衛大臣との激しいつばぜり合いに直面する可能性があります。

 

他のライバルたちも安部首相への挑戦を決心すれば、反安倍票が割れて、安倍氏が予想外の勝利を手にしてしまう可能性があります。

しかしそのような形で3期目を手に入れても、様々な点で問題視されている平和主義に基づく戦後憲法、平和憲法の改定や労働市場の規制緩和などの方針を思うように進められなくなる状況が考えられます。

 

通常の形で選挙が行われれば衆参両院の議員と一般党員の投票によって自民党総裁が決まることになりますが、その場合は石破茂元防衛大臣(61歳)の勝利の可能性が高くなります。

野田誠子総務大臣(57歳)も立候補の希望を表明していますが、勝利の可能性は低いとみられています。

 

https://uk.reuters.com/article/uk-japan-politics-scenarios/uncertainty-prevails-as-scandal-clouds-japan-abes-future-idUKKBN1GW10U

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今回の記事は翻訳していてさっぱり面白くありませんでしたが、解ったことは今私たちが目の当たりにしている安倍政権というものが史上最低の自民党によって支えられているということでした。

私の中では自民党イコール利益誘導というイメージがありますが、これほど低次元の腐敗・汚濁にまみれた政権運営は自民党といえど史上初めてなのではないでしょうか?

例えば大平正芳元首相とか、鯨岡兵輔氏とか、潔癖な姿勢とヒューマンな精神を持った保守政治家などはもういないということに痛恨の思いがします。

安倍氏が失脚しても「核兵器の装備を検討すべきである」と語っている石破氏が首相になったら、日本はもっと危ないことになってしまうような気がします。

しかしこのまま安倍政権が続けば、国際社会において日本人そのものへの評価が暴落するに違いありません。

腐敗については正す、そしてその後どうすべきなのかということも考えなければなりません。

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