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事業の安定化・効率化に、再生可能エネルギーが大きく貢献

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【 太陽エネルギーは、発展途上国の電力安定化に貢献 】

マーク・セラスオロ / AOLエナジー 2012年11月1日


インドは国内の電源開発と送電網の整備への取り組みが、経済成長のスピードに追い付けないでいることを、この夏の大規模停電によって、世界に知られることになりました。
この夏最も暑い時期に、インドでは3つの送電網に不具合が発生し、5億人以上の人々がまる二日間、電気無しの生活を強いられました。
世界の人々はこの報道により、インドでは電気関連設備に一切問題が起きていない日でも、数多くの国民が電気の無い暮らしを送っていることを、改めて思い出すことになりました。

今、インドでは太陽光発電が、この問題の解決に一役買っています。

インドや同じように経済発展が進む途上国では、急速に成長する経済により、エネルギー源の獲得競争に走らざるを得ない状況にあります。
インドは中国、日本、韓国などと化石燃料の獲得競争を繰り広げていますが、入手可能なエネルギー源のパイそのものが縮小する傾向にあり、特にイラン産原油の入手は経済制裁により難しいものになっています。


一方で、インド国内の地方における電力供給設備の整備は、人口の増加による需要増に追いついたためしがありません。
インドの電力供給は常に不安定であり、メンテナンスについても、これを維持し続けるだけの体制が整っていません。
激増を続ける人口に対応して、世界標準レベルの電力供給体制を整備するには、高額な費用、そしてものすごい手間がかかります。
メンテナンスと支持のための本当の集中化なしで、これらの格子は不安定です。 彼らを標準に達しているようにすることはひどく高価で、複雑です。

7月に発生した大停電を受け、インド国内にはさらなる石炭や天然ガスの輸入拡大を訴える人がいますが、国政に携わる指導的立場の人々は再生可能エネルギーの可能性に着目し始めています。
ビジネスウィーク誌によれば、現在インドで行われている太陽光による発電量はわずか1ギガワットで、国内需要のわずか0.5%を供給しているに過ぎません。
しかしインドの太陽光発電能力は成長を続けており、政府は国営電力会社に対し、再生可能エネルギーにより発電された電気を、積極的に買い入れるよう奨励しています。

▽ もっとも効率的な、再生可能エネルギーの利用とは?

非常に多くの電力消費者がいるインドでは、ひとつの企業だけで国内すべての場所に電力をいきわたらせる事が、果たして最良の方法なのかどうか、検証作業が行われていることと思います。
マランカラ・ティー・プランテーションは、かつては公立のゴム・プランテーション会社でした。
今日、建ててから86年が経過した歴史的建造物である、オフィスビルとして存在しています。
ここで働いている45人は、過去何年も、安定しない電力供給が原因の停電に度々見舞われてきました。
停電になると、マランカラ・ティー・プランテーションは備え付けのディーゼル発電機を作動させます。
こうして同社は多数のエアコンディショニング・システム、水道用のポンプ、3台の梱包機械、IT機器にネットワーク・システム、そして照明用の電気を確保します。


しかし上がり続ける電気料金、値上がりが続くディーゼル用軽油、いずれにしても経費の増加から免れることはできないと悟った同社は、ある一つの決断をしました。
度々停電を起こされ、その都度仕事に支障をきたすような状況に陥ることなく、日常必要な電気を確保するための別の方法は無いのか?

同社はインド政府が行っている、太陽光発電システム導入補助制度を利用することにしました。
この制度は1ワットの発電能力ごとに90ルピーの補助金が交付され、最高で設備投資額の30%を補助するものです。
この太陽光発電システムの導入し、電気を自前で管理することにより、同社は不安定な送電システムとは縁を切り、インドで最初のゼロ・エネルギー・ビルディングの仲間入りを果たしたのです。
さらにはビル全体の二酸化炭素排出量を、年間47トンも削減するという、おまけまでついてきました。

▽ 時代遅れの大規模送電システム

マランカラ・ティー・プランテーションの成功には、国の制度を上手に利用したことが貢献しました。

インドは2012年夏に経験したような大規模停電が2度と起きないように、インフラの整備に特に力を入れてきました。

しかし、実はこれは短期的対応なのです。
大規模停電を防ぐため、どれ程送電網の整備に力を入れたところで、100万単位で増え続ける人口、そして企業がそれぞれの事情に応じて電気を使ったり使わなかったりでは、設備投資をいくらやっても追いつくはずがありません。


インドのエネルギー産業が直面する課題は、かつて同国の通信事業会社が遭遇した課題に似ています。
インドでは当初、西側社会の国々がかつてそうしたように、ケーブルを張り巡らせて国内の通信網を整備しようとしました。
しかし無線技術の発達した今、電線を延々とつないでいくような作業はやめにして、最も進んだ無線技術を駆使して通信網を整備してはいけないという理由はあるでしょうか?
かくしてインドでは、より広範囲に、誰もが利用でき、信頼性の高い再生可能エネルギーによる発電システムの整備のチャンスが巡って来たのです。
そして赤道に近いという地理的条件と気候的条件から、太陽光発電をメインに据えたのです。

インドで最近発生した大規模停電は、インド国民、そして周辺国に、持続可能エネルギーの大切さを実感させることになりました。
再生可能エネルギーにより、必要とする場所場所で発電を行うことにより、化石燃料の使用を減らし、うだるように暑い夏に数億人を電気無しの状況に追い込んだ、信頼性の低い大規模送電網と縁を切ることができたのです。

マーク・セラスオロはアウト・ブラック・パワー[闇の電力(権力)から抜け出そう、という意味]社でマーケッティングを担当する一方、再生可能エネルギー機器と他のエネルギー機器の理想的な組み合わせを行うための設計製作者として働いています。
以前はレヴィトン・マニュファクチャリング、ハーマン・インターナショナル、ボーズ社(いずれも著名な音響機器メーカー)でマーケッティング部門の責任者を務め、あめりか全米家電協会(CEA)でも活動していました。

http://energy.aol.com/2012/11/01/solar-energy-could-solve-developing-nations-infrastructure-prob
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ついに衆議院の解散・総選挙の日程が決まり、すべてが回りだしてしまった観があります。
『脱原発派』の糾合・集約がならぬまま、選挙戦が始まってしまうのは何とも残念ですが、こうなれば脱原発の志を持つひとりひとりが草の根運動をしていくしかありません。
間違っても『原子力ルネッサンス』の復活などが起きないよう、そんな議員は一人も当選させない意気込みで、自分の周囲に声をかけていきましょう。

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【先週のスポーツから】

アメリカNBCニュース 11月12日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)


世界ラリー選手権・ステージ9ファイナル、スペインで疾走するハンス・ウェイジス。11月10日。


11月5日ロンドンで開催されたATPワールドツアー決勝、トーマス・ベルディッチを相手にサーブを打ち込むアンデイ・マレー。


11月9日開催されたバークレイズ・シンガポール・オープンでのひとコマ。ゴルフカートの上に立って、自分のボールを探すリカルド・カールベルグ。


11月10日アメリカ、フロリダ州キイラーゴ。フロリダ・キーズ海上高速道路のキイラーゴ橋を渡り、ジュウフィッシュ・クリーク橋の中間点に到着したランナーたち。
885名が参加したハーフマラソン大会のひとコマ。


11月11日、スペインのチェステで開催されたバレンシア・モーターサイクル・グランプリで転倒するヤマハ・モトGP世界選手権の覇者リカルド・トルモ。
リカルドはシーズン最後の故郷での戦いを制することはできなかった。

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