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【 2016年ヒロシマの誓い 】《前篇》

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所要時間 約 6分

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オバマ大統領が承認を予定している核兵器開発予算は、ヒロシマの演説よりも人類を長い間支配することになる
憲法第9条の存在が核武装を頑として許さない日本、その第9条廃止を目論む安倍首相の真意は

 

トム・リー / ワシントンポスト 5月27日

広島14
5月27日に、アメリカのオバマ大統領は日本の安倍晋三首相とともに広島への歴史的な訪問を実現させました。
現地で行われた演説は、原爆がもたらした悲劇的状況について詳述し、誰もが願う核兵器のない世界の実現を求めた感動的なものでした。

1945年に米国が投下した原子爆弾によって完全に破壊された2都市のうちの1つを訪問することにはどんな意味があるのでしょうか?
アメリカ、そして日本の軍事政策に注目すべき機会が訪れたようです。

一部の関係者はオバマ大統領の今回の広島訪問を、2009年にプラハで行ったスピーチによって始まった核兵器廃絶を訴えるキャンペーンの集大成であると見ています。
あの時、オバマ大統領はプラハで次のように訴えました。
「原子力エネルギーを核兵器として実際に使用した国家として、アメリカ合衆国は核兵器廃絶に向け行動を起こす道義的責任を負っています。しかし我々はアメリカ単独でこの取り組みを成功させることはできません、しかし、我々はそれを主導することはできます、そしてそれを始めることができます。」

オバマ広島訪問02
別の学者たちのグループは、第二次世界大戦の歴史的意義を再検証する機会として、この訪問を歓迎しています。
たとえば何人かは、日米の同盟関係を新たな路線に乗せるため安倍首相は真珠湾を訪問すべきだと主張しました。
しかし肯定的な評価ばかりではありません。日本の一部にある第二次世界大戦の歴史を歪曲しようという動きにアメリカが支持を与える結果になりかねないと主張し、広島訪問にはもっと慎重を期すべきだったとの批判が他のアジア諸国で起きました。

しかし理屈抜きに、オバマ大統領の広島訪問は、世界の再先進国の2人のリーダーが核兵器時代に平和と安全を実現させるためのきっかけの一つを提供したことは間違いありません。

米国が核兵器の保有量を全体的に減らすことに取り組み、日本は憲法第9条の存在が核兵器所有を頑として妨げています。
しかしオバマ大統領も、安倍首相も、実際には核不拡散の精神とは逆の動きを見せていました。

▽ 軍備に新たな核兵器を加えるアメリカ

冷戦ミサイル
米国は保有する核兵器を『一新』するため、これからの10年間に3,500億ドルという巨額の予算を計上しています。
いくつかの試算によれば、アメリカが今後30年間で核兵器開発と製造に費やすコストは1兆ドルにまで急増する可能性が有ります。
最良のシナリオが実現すれば、核兵器は埃をかぶったまま死蔵されることになります。
最悪のケースが現実になれば、先進国社会の人間は絶滅させられることになります。

これらの予算項目をオバマ大統領が承認することによって作り出される核兵器は、2009年のスピーチより、2016年の広島訪問の際のスヒーチより、はるかに永い間人類を支配することになります。

世界中で、核兵器は増殖し続けています。
核保有国は核兵器保有規模を拡大させ、性能の改良も続けています。

冷戦ミサイル2
アメリカとロシアは相互協定の締結により、互いの核兵器保有量をかなりの規模で減少させました。
しかし現在、2国間の関係は非常に緊張しています。
国際社会との協力関係を弱め続けているロシアは、2016年4月に開催された核安全保障サミットをボイコットしました。
いくつかの核兵器監視団体は米国主導のサミットを、加盟国が核兵器の保管について適切な安全対策を取り入れるための真剣な取り組みを行っていないと批判しました。

アメリカはさらに広範囲な拡散防止運動であり、100カ国以上の国と多数のNGOが参加するジュネーブに拠点を持つ国連の『多国間の核軍縮交渉を前進させるための制限のない専門調査委員会( http://www.unog.ch/oewg-ndn )』への参加を拒否しました。
この委員会は核拡散防止条約と相容れない内容を持つというのがその主張でした。

〈 後篇に続く 〉
https://www.washingtonpost.com/news/monkey-cage/wp/2016/05/27/heres-the-real-benchmark-of-obamas-visit-to-hiroshima-nuclear-nonproliferation/
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【 一瞬の自然現象をとらえる!世界空と夜の写真コンテスト 】《3》

アメリカNBCニュース 6月14日

Star08
中国、アルヴィン・ウーの『イルカのような銀河』
2015年4月、ハワイのマウナキア天文台で撮影。画面の左隅にあるのは同天文台のジェミニ・ノース望遠鏡。(写真上)

タイのサナクリット・サンティクナポーンの『スヴァールバルからの皆既日食』。
2015年3月20日のノルウェーで、3分おきにシャッターを押し撮影した写真を合成したもの。(写真下・以下同じ)
sky09
中国、スン・グオ・ツァイの『六盤山の星の軌跡』。
2015年10月に寧夏ウィグル自治区でさつえいされたもの。
sky10
http://www.nbcnews.com/slideshow/world-night-winners-show-sky-s-fragile-wonders-n592046

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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