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【あの日の福島第一原発 – 所長の悲痛な叫び】[FOXニュース]

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3号基の爆発前、事故現場の実情にそぐわない指示を繰り返していた原子力安全・保安院

アメリカFOXニュース(AP通信社) 8月6日


昨年発生した福島第一原発の事故で、破壊された原子力発電所の内の一基の原子炉で水素爆発が起き、発電所の所長が「大変です!大変です!」と叫び、緊急司令室を激震が襲った時の様子を、公開されたビデオが明らかにしました。

東京電力は当初このビデオの公開を拒否していましたが、国有化されてしまった今となっては、公開命令を拒むことはできなくなりました。

3月14日月曜日の場面は東京の東京電力本社と、福島第一原発のスタッフとの電話会議のやり取りを主に映し出しています。福島第一原発の原子炉は、3月11日に襲った巨大地震と巨大津波により深刻な被害を受けていました。

ビデオの中では、福島第一原発の吉田正夫所長が首相官邸に対し、電話で状況を説明しても実態が伝わらないことに不満を述べ、そして原子力安全・保安院の職員が福島第一原発の実情に合わない技術的指示を出してくることに対し、いらだちを見せていました。

そして3月15日午前11時頃、東京電力本社に対し、吉田所長の緊迫した訴えが届きました。
「大変です、大変です、3号機、水素爆発と思われます。たった今、爆発が起きました。」

ビデオが映し出す背景では、別の職員が大声で質問を発していました。
放射線量はどうなっている?!
その他の数値は?!

東北地方を襲った巨大地震と巨大津波は、本来核物質を安定状態にしておくべき冷却システムを動作不能に陥らせ、その結果3基の原子炉の炉心でメルトダウンが発生、膨大な量の放射性物質を大気中・海洋中に放出しました。


「煙がひどくて、ここからは何も見えません。」
爆発の後、吉田所長がこう話しました。
現場の職員たちは事態を把握しようと悪戦苦闘していましたが、メディアの報道よりも後手に回る有り様でした。
爆発をテレビのニュースで知った、というオフサイトセンターの職員の声が収録されていました。

ガスが密閉された3棟の原子炉建屋内に充満し、水素爆発が起きました。このため、放射性物質があたり一面にばらまかれ、復旧作業を遅らせることになりました。
これ以上の爆発を防ぐため、ヘリコプターからハンマーで建屋に穴を開けることまで検討されましたが、この案は危険すぎるため取り上げられませんでした。

ビデオは福島第一原発と政府の緊急対策室とのコミュニケーションがうまく行っていない様子、緊急事態に対応するための職員の知識の欠如、そして放出された放射線の危険性について、外部に正しい情報提供が行う取り組みの遅れなどの問題を浮き彫りにしています。

3号機爆発の直後、発電所の職員と東京電力本社の役員が、この爆発を水素爆発とすべきかどうかの議論がありました。
別の場面では、東京電力の外部職員と近隣の住民に対し、他の原子でメルトダウンが発生したことを伝えることを失念してしまっている様子、そして、避難のための重要なデータの提供を忘れている様子が映し出されています。


3月14日に2号機でメルトダウンが発生した際、東京電力の武藤副社長が他の職員達とこう話している様子が映っています。
「このことを公表すべきだろうか?」
氏名不詳の発電所の職員が、それを否定しました。
一方では別の役員である小森常務が、職員がいくつかの地点から撤退すべきかもしれないとして、直ちに放射線量の測定を行うよう指示を与えていました。
小森常務は職員を原子炉の制御室から、避難させる必要があるかもしれないと語りましたが、東京電力の一人の職員は、緊急時マニュアルの避難方法の中身については知らない、と答えました。
「すみません、記憶にありません。」

3月12日の1号機の爆発の後、数十名の作業員が大量の放射線を浴びてしまいました。しかし東京電力の職員たちは、放射線障害などを引き起こさない程度に、何とか被ばく線量の上限を引き上げられないかどうか、話し合いをしていました。
氏名不詳の職員が「家に帰って風呂に入れば、毛穴が開いて」浴びた放射線を洗い流せるのではないか、と発言していました。
この職員は入浴の後に健康チェックを受けさせれば、全身の放射線量計測を行っても、測定値は下がるだろうと話しました。しかし別の職員が、我々は規則を守らなければならない、と発言しました。
数日後、日本政府が緊急作業員の被ばく線量の上限を、平時の倍以上にまで引き上げたのです。


事故発生直後は、2号機の状態が最も深刻であり、この状況を吉田所長は「ぎりぎりの状況」と表現していました。
「放射線量が異常に高くなっています。この場所にいないとわからないでしょうが、本当にぎりぎりの状況です。作業員はごくわずかな時間しか作業ができません。そしてすぐ後退させる必要があるのです。」

そして3月15日には、当時の菅前首相が東京電力本社に乗り込んで行った様子を伝えています。
その場の職員たちを非難し、もっと懸命に働くよう要求しました。
しかしこの部分の音声は消されてしまっていました。
菅前首相が演説を行っていた20分間、福島第一原発の現場での作業は中断され、現場の職員と作業員、そして東京電力本社の役員たちは姿勢を正して椅子に座り、菅前首相の話を静かに傾聴させられたのです。

ビデオでは菅前首相は後ろから撮影されていましたが、興奮した様子で、時折腕を上げ下げしていました。
政府及び国会の事故調査佐委員会の報告書によれば、東京電力の役員たちが福島第一原発の完全放棄を行うつもりだと信じ込んでいた菅前首相は、東京電力の役員たちを怒鳴りつけ、命がけで福島第一原発を制御下に置く努力を行うよう、要求しました。
ビデオの別の部分で東京電力の役員が撤退について言及している部分がありますが、それが部分的撤退なのか、全面撤退を意味するのか、明らかではありません。

伝えられるところでは、菅前首相はこれ以上事態が悪化すれば、日本そのものが破壊されてしまう、との危機感を露わにしました。

結局、後に『福島第一原発の50人の英雄たち』として有名になった、71人が事態のこれ以上の悪化を防ぐため、現場に留まることになりました。

12月になり、福島第一原発の冷温停止『状態』が宣言されました。
そしてさらなる作業員たちが福島第一原発に送り込まれ、これから何十年もかかる事故の収束作業に骨身を砕いています。


すでに160人を超える作業員が法廷被ばく線量を超える被ばくをし、これ以上福島第一原発で働くことができなくなりました。
この被ばくにより、放射線障害を引き起こした作業員がいなかったことは、すでに伝えられている通りです。

予め登録されている在京の報道関係者のみが150時間のビデオを見ることを許されていますが、東京電力はこれをさらに90分間に編集したものを、ダウンロードできるようにしています。
中身は大幅にカットされ、作業員の顔や名札は白くマスキングされ、発言の一部、そしてさまざまな音声が信号音で消された状態になっています。

昨年菅前首相は、チェルノブイリ以来最悪と言われる福島第一原発の事故対応の誤りを非難され、辞任に追い込まれました。
時をほぼ同じくして吉田所長はがんを発症し、東京電力を去ることになりました。

http://www.foxnews.com/world/2012/08/06/after-tsunami-nuke-plant-chief-in-japan-calls-damage-serious/#ixzz22pgPUbv4
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[ アメリカ農務省、トウモロコシの凶作を予想 ]
本格的値上がりは来年、植物油から

アメリカABCニュース 8月10日


アメリカがこれほどの干ばつに見舞われるのは56年ぶりの事です。
今日発表されたアメリカ農務省の農産物収穫予想によれば、今回の大干ばつにより、トウモロコシと大豆の生産量が深刻な打撃を受ける事になりそうです。

トウモロコシの収穫は、2011年から13パーセント低下します。
8月1日現在、予想される収穫量は1ヘクタールあたり約8トンと、2011年度より0.65トン減少しています。
もしこの通りになれば、1995年以来、最低の平均生産量になります。
「トウモロコシの生産は大切です。」
オマハで商品取引と経営に関するコンサルタント業務を行うアドバンスト経済研究所の所長、ビル・ラップが語ります。
「例年、アメリカ国内で生産される穀物の半分以上はトウモロコシです。従ってトウモロコシが凶作になってしまえば、全米の食糧生産が減少する事になり、それた直ちに消費者の食卓にも影響する事になります。」
「トウモロコシがくしゃみをすれば、他の生活必需品が風邪をひく」というわけです。


そこで親愛なる消費者の皆さん、皆さんにはとのような影響が及ぶのでしょうか?

シカゴの代表的新聞であるモーニングスターの経済部門論説委員長のエリン・ラッシュは、長期的ではなく、短期的視点 - 数週間から2、3ヵ月の間は、街の食料品店の販売価格に目立った変化は起きないだろう、と語ります。
「これからの数ヶ月間は、消費者向けの食料品を生産する企業は、客離れを防ぐために販売価格の維持に努めるとともに、生産者に対しては買い上げ条件として、固定価格の適用を求める事になると思われます。」
「その結果、直近の四半期、あるいは次の四半期に、現在続いている穀物価格の高値が - 今のまま干ばつが続けば高値のまま推移するでしょうが、直接に消費者市場の販売価格に跳ね返る事はないでしょう。」

では中長期的にはどうなのでしょう?
見通しは明るいものではありません。

ビル・ラップは来年になればまず、植物油の値上がりが始まるだろうと予測します。
引き続き小麦、米、ライ麦や大麦の価格が上昇します。
「これらの価格が予想通り上昇すれば、アメリカの消費者は300億ドル(約2兆4,000億円)ほどの余分な出費を求められる事になるでしょう。」
「アメリカの食料品小売価格は、最大で平均4.5パーセント上昇すると予想されます。」

どうすればいいのか、ですか?
とりあえずは、チョコレートを食べるようにしてください。

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http://abcnews.go.com/blogs/business/2012/08/new-usda-crop-report-production-estimates-bad-for-corn/

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