ホーム » エッセイ » 〈 9.11の再現を呼びかけるアルカイダ 〉
結局、5月にビン・ラディンに復讐した事が、復讐を叫ばせることになってしまいました。
イスラム世界について、かつて司馬遼太郎さんが書いておられたこの言葉を、私は忘れる事ができません。
「イスラム世界は、部外者が決して手を出してはならない世界なのです。」
この言葉が正確に何を意味するかはわからずじまいですが、イラク、アフガニスタン、と続くここ数年のニュースを振り返れば、何となくわかったような気がします。
もうひとつ忘れられない言葉、それはイスラエルと抗争を続けるパレスチナ・ゲリラの言葉でした。
「奴らに1人殺されたら、報復のため、俺たちはイスラエル人を3人殺す。」
この言葉を聞いたとき、「ああ、終わるはずが無い.....」と絶望的な気持ちになりました。
もちろん、9.11テロはそのやり口・結果を見ても、許すべからざる、憎むべき犯罪です。
しかしその論理は、彼らには未来永劫通じないでしょう。
どころか、福島第一原発の事故にヒントを得て、どうやら原発などのエネルギー施設に的を絞って、テロを引き起こそうとしている形跡がある事が報道されました(ビン・ラディンが残した一枚のメモ / 原子力発電所の新たなリスク / いったい、何が、誰が、アルカイダに最悪のシナリオを与えた?! / 対応を急ぐアメリカ国土安全保障省 - http://kobajun.biz/?p=753 )。
しかも、これが日本には絶対に波及しない、という保証はありません。
ともかくも目下はFBI、CIA、そして国土安全保障省などによる、徹底的な防止・抑止を願うしかありません。
しかしその先に、このような負の連鎖を断ち切る人類の英知の『発動』を、願ってやみません。
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【9月11日への新たな懸念】
- アルカイダの新リーダー、アメリカへの攻撃を呼びかけ -
アメリカABC〈グッドモーニング・アメリカ〉2011年8月15日
9月11日の記念日の3週間前に公にされたビデオでは、新しいアルカイダ指導者アイマン・アル・ザワヒリは、米国を標的にし続ける事を支持者に求めました。
白い服を着て、自動小銃を左側に立てかけ、ザワヒリは12分間のビデオの中でアメリカを追いつめるよう「世界中のイスラム教徒の兄弟」に呼びかけました。
「今日のアメリカは崩壊しかかっている。」、ザワヒリは語りかけます。
「あなたが攻撃できるどんな場所からでも、アメリカを打ちのめすのです。打ちのめして、バラバラに切り刻むのです。」
ザワヒリは5月2日、パキスタンでビン・ラディンがアメリカ軍に殺害された後、その地位を引き継ぎました。
「ムジャヒディン(ジハード - 聖戦を行う戦士たち)のイマーム(イスラム世界の指導者)を殺害し、海に彼の体を投げ捨て、彼の妻たちと息子を拉致して行ったアメリカを追いつめなさい。」とザワヒリは語ります。
「殺人国家アメリカが地球上に堕落と腐敗を蔓延させたため、神が敬虔なるイマームに命じ、見せしめのため抹殺した、と歴史が語るまで、アメリカを攻撃しなさい。」
このビデオはいつ制作されたのか明らかではありませんが、アルカイダがいつも投稿を行う月曜日(8月15日・日本時間16日)に公開されました。
ザワヒリがビンラディンの死について言及している事から、それが比較的最近制作された事がわかります。
アメリカ合衆国当局から緊急性の高いメッセージはありませんでしたが、ビン・ラディンの殺害以降、9月11日前後にアメリカを標的とした攻撃の可能性について警告しています。