星の金貨 new

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

ホーム » エッセイ » 入国管理局『落書き』ツイート騒動

入国管理局『落書き』ツイート騒動

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 7分

広告
広告

難民歓迎の落書きを批判した東京入国管理局のツイート、難民への冷酷な扱いが焦点に

自殺を含め2006年以降14人が死亡した収容施設での難民に対する拘禁同様の厳しい扱い

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年11月22日

 

東京入国管理局が難民の権利を支持する落書きを非難するツイートを行い、難民申請を行っている人々の待遇より街の舗道の状態の方に気を使っているとの非難を集め、多くの人々がオンラインで激しい議論の応酬を行っています。

 

東京入国管理局の公式アカウントのツイートは舗道や歩道橋に「難民を自由の身に!」「難民を歓迎する」などと落書されている写真を掲示しまし、次のようにコメントしました。
「表現の自由は重要ですが,公共物です。」
「少しひどくはないですか?」

 

このツイートには13,000以上の『いいね』が押され、2,000件以上のコメントが寄せられました。

東京入国管理局職員を擁護する書き込みもありましたが、同局の難民申請者に対する非人道的扱いについて非難するコメントも寄せられました。

 

日本の法務省によれば、東京入国管理局は2017年に19,628件の難民入国申請を受け付けましたが、受け入れが許されたのは20名だけでした。
また人道的な理由で45人に日本国内に滞在するこ許可がおりました。

他のツイッター・ユーザーは、数人の自殺者を含め2006年以降14人が死亡した収容施設での難民に対する拘禁同様の厳しい扱いについて言及しました。
「落書きを批判する前に、まず人権侵害を止めるべきである。」

 

別の1人は落書きの問題が人権問題よりも重要なのかどうか疑問を投げかけました。
「あなた方は落書きを消すことはできるかもしれないが、人生を破壊されてしまった人をただの一人も救うことができない。」

 

2016年に大阪にある難民収容施設では劣悪な生活環境や医療基準の低さに抗議するため、40人以上の拘留者がハンガー・ストライキを行いました。
今年4月、東京近くの収容所でも1人のインド人の収容者が釈放申請を却下された翌日に自殺したことをきっかけに数十人がハンガー・ストライキを行いました。

さらに収容されていた難民は2年以上留置されている人もいることを指摘し、長期拘留は行わないよう要求する申立てを行いました。

 

東京入国管理局の関係者の一人は、月曜日に掲載された同局のツイートは、落書きが主張する中身に反論するものではなかったとツイートしました。
同局の関係者は共同通信の取材にこう答えました。
「入国管理局き移民政策に対する批判については、受けとめる義務があります。しかし落書きという行為は、難民問題には係わりがない人々にまで迷惑をかける可能性があります。」

弁護士の児玉浩一氏は東京入国管理局の落書きに対する反応は 『幼稚なものだ』と語りました。

 

安倍晋三首相の支持者を自認するツイッター・ユーザーは、日本の入国管理局の扱いが批判されるように劣悪なものなら、難民申請をするに人間は一人もいないはずだと推測し、次のように付け加えました。
「日本の人々は入国管理官の勤勉さを高く評価している。」

 

人権団体は2017年、日本が本当に救済を必要としている人々に対し不当にその扉を閉ざしていると非難しました。
安倍首相は2015年にシリアから難民を受け入れるべきかどうかという問題が持ち上がった際、自国民、特に女性や高齢者の生活を改善する方を優先すべきだと発言し、論議を呼びました。

 

ある地方メディアは今年10月、日本はアジアから受け入れる難民の数を2020年から年間60人にまで倍増させることを検討していると伝えました。

 

https://www.theguardian.com/world/2018/nov/22/japan-immigration-bureau-criticises-pro-refugee-graffiti

+ - + - + - + - + - + - + - + - + - + - + - + - + - + - +

 

手塚治虫氏の生涯をかけた大作『火の鳥』のテーマは永遠の命というものでしたが、人類滅亡後にたった一人生き残った主人公の悲惨さが印象的でした。

アメリカ映画『グリーンマイル』でも、望んでもいないのに永遠の命を得てしまった主人公が、息子を看取らなければならなかった時どれほど辛い思いをしたか振り返るシーンが心に残りました。

人間、『一人では生きられない』ということを改めて痛感させられました。

 

現代の世界、民族ということでも事情は似ているのではないでしょうか?

我々日本人も、アメリカ人、中国人、韓国人、台湾人、オーストラリア人、イギリス人、ドイツ人、エジプト人、パプアニューギニア人、ブラジル人など、どの国の人々が欠けても、良い意味での今の生活水準は維持できなくなるに違いありません。

今や互いが気付かぬところで依存し合っている世界において、より適合性の高い生存のために民族の形が変わっていくのはあり得る話なのかもしれないと思っています。

 

異常なほどの少子高齢化を続けながら大和民族の純血を守った先に、明るい未来があるとは考えられません。

私自身は隣の鈴木さんのお宅のお孫さんがペルー人混血で、向こう隣の高橋さんのお孫さんがインドネシア混血でも、町内に子供がいないよりずっと楽しいはずだと思っています。

外国人が増えると犯罪件数も増える、というのは論理のすり替えではありませんか?

日本よりアメリカを例にとるとわかりやすいと思うのですが、人間を殺傷する事件が多発するのは、移民が多いからではなく銃社会だということが第一の原因ではないでしょうか?

日本国内のアメリカ軍基地関係者の犯罪件数が多いのも、彼らがアメリカ人だからではなく米軍関係者に特権意識を持たせてしまっている(日米地位協定?)ことが最大の原因であるはずです。

 

ただし、お断りしておきますがこの考えを誰かに押しつけるつもりはありません。

 

 

広告
広告

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事に関連する記事一覧

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
最近の投稿
@idonochawanツィート
アーカイブ
広告
広告
カテゴリー
メタ情報