先週あたり、アメリカのABCのニュース番組でも「Is This spring ?! - ほんとに春なの?!」と言ってましたが、日本でも特に被災地の寒さが気づかわれていました。
4月5日の今日、やっと仙台の日中の気温も10度を超え、春の到来のようです。
私にとって感覚的に『春』とは、道ばたのあちこちにタンポポが咲き、モンシロチョウがあちこちひらひらと飛び回っている景色です。
私が幼い頃は仙台市内の中心部と言え、幹線道路以外は未舗装の道も多く、春になれば至る所タンポポが咲いていました。別に目的も無く、モンシロチョウが風に流されて飛んで行くのと一緒に何となく広瀬川が流れる方に歩いて行くと、河原近くにはつくしがたくさん生えています。そしてシロツメ草(クローバー)あちこちに群生し、そこにもモンシロチョウが舞っている姿が...
ふんわりと柔らかい草の上に腰をおろし、ぼーっとしながら蝶が舞う姿やタンポポの黄色とクローバーの白い花を眺め、ゆっくりと時間が流れて行くのに身をまかせます。
何をするでも無く、何を考えるでも無く...
そして帰り道、菜の花畑の前を通ると、満開の黄色い花が一面に広がっていました。暮れなずむ夕陽を浴びて、今度の震災では、東北太平洋岸に暮らす人々はそれぞれに心に傷を負いました。
私の家族も例外ではありません。
車なら行くのに10分もかからない仙台市~多賀城・七ヶ浜の東岸には、見る者を戦慄させずにはおかない廃墟が広がっています。
『復興』のためには、この現実をしっかり心にとどめておく必要があるでしょう。
でも、今度の休みには家族を乗せて、たんぽぽとモンシロチョウがいて、そしてできれば桜も咲いている暖かい場所に行き、家族ともども心を休ませたいと思います。
アルゼンチンの春