星の金貨 new

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

ホーム » エッセイ » 【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《9》

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《9》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 6分

広告
広告

一向に解決の糸口が見えない福島第一原発の事故
「事実を明らかにして自分に注目が集まるのが怖かった…」「組織の上層部から真実を公表することを禁じられた…」
原子力発電の恩恵を受けるのは発電所の所有者、市民は得るものより失うものの方が多い

 

フェアウィンズ 4月5日

多数の日本政府当局者が福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質による健康被害について、調査検証をしたり、議論をしたり、あるいは報道したりしないように、医師、科学者、教師、ジャーナリストなどに強い圧力をかけ続けています。
こうした政治的状況の犠牲になるのは、とりわけ放射線の被害を受けやすい子供達、なかでも少女とその母親たちです。
彼女たちこそ、これから何十年と続くことになる放射線災害の本当の被害者になってしまう危険性があります。

101601
一向に解決の糸口が見えない福島第一原発の事故について私たちフェアウィンズは、少なくとも100,000人の人命が失われ、100万件のガン発症の原因になる可能性があると見積もっています。
そして周辺住民をはじめ日本の人々の細胞を損傷する危険性があるホット・パーティクルの存在については、世界中の原子力発電業界関係者が完全な無視を続けています。
福島第一原発から放出されたホット・パーティクルの存在と危険性について言及した科学者は、私が初めてでした。
ホット・パーティクルについては、日本は世紀を超えてその脅威にさらされることになるでしょう。

マギー・ガンダーセンと私アーニー・ガンダーセン、そしてフェアウィンズのスタッフたちはこれからも、原子力産業界の内部関係者や政府関係者や科学者が明らかにしようとしなかった重要な事実について、何十という重大な問題について、その存在と詳細な情報提供や出版を続けていくつもりです。

廃炉01
私たちは幾度となく彼らから直接話を聞いたことがあります。
彼らが異口同音に語るのは、そうした事実を明らかにして自分に注目が集まるのが怖かった、あるいは雇い主や資金提供者から公表することを禁じられたという事です。

私たちはみなさんに真実を伝え続けてきたことを誇りに思っていますが、大手報道機関のほとんどが人類史上最悪の産業事故を起こしたフクシマで起きている事実を伝えようとはしていないことについて、幻滅し失望しています。

私たちと同じ世代の人間たちは3基の原子炉が同時にメルトダウンするという未曽有の事故から、いったい何を学んだのでしょうか?

まず最初に学んだことは、福島第一原発で一度現実になった以上、今後も同じ事故が別の場所でも起こり得るという事です。

TEPCO01
2番目に学んだことは、現在原子力行政に関わっている官僚たちが一般市民の安全や健康よりも業界の利害を優先しているという事実から、将来再び事故が発生した場合には緊急避難計画がまた機能しない可能性があるという事です。

第3は福島第一原発の事故では原子炉格納容器や圧力容器が『保たなかった』ことに象徴されるように、崩壊が始まってしまえば放射線の漏出を止めることも封じ込めることも、まったく不可能だったという事です。

第4は、原子力行政を担当する官僚たちがチェルノブイリでもスリーマイル島でも『直接の死亡者はいなかった』と主張していますが、多量の放射線の放出は結果的には少なくとも100万人規模の死の原因を作るであろうという事です。

NYT03
第5、それは原子力発電によって最大の恩恵を受けるのは発電所の所有者であり、私たち市民は得るものより失うものの方が多いという事です

第6は、福島第一原発の3基の原子炉のメルトダウンという人類が経験したことの無い事故により、莫大な量の放射性物質の放出は、太平洋でも1世紀以上にわたって放射能汚染が故続くだろうという事です。
そして最後に、福島第一原発で繰り返されている数々の失敗を防止するロードマップなどは存在しないという事です。
福島第一原発の事故収束・廃炉作業は気が遠くなるほど困難な事業なのです。

再生可能エネルギーは原子力発電と比べればはるかに安全で、建設コストも非常に安価な発電手段です。
であるにもかかわらず、そしてスリーマイル、チェルノブイリ、そして現在進行形のフクシマの悲劇的状況を目にしながら、なぜ世界はさらなる原子力発電所の建設を進めようとしているのでしょうか?

100310
そして原子炉の老朽化が進み安全性能が低下し続け、気候変動によって世界各地で洪水が発生し、津波、ハリケーン、台風などの自然災害が年々ひどくなり、さらには世界各地で地震を引き起こしている地殻構造プレートの沈み込みなどが起きているこの地球上至る所で、なぜ未だに原子力発電所が稼働を続けているのでしょうか?

フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンがお伝えしてきました。
これからも必要なときに必要な情報を提供してまいります。

- 《完》 -
http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//arnie-gundersen-on-cctv-nuclear-free-future-fukushima-at-5-and-the-vermont-yankee-shutdown-what-do-they-mean

広告
広告

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事に関連する記事一覧

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
最近の投稿
@idonochawanツィート
アーカイブ
広告
広告
カテゴリー
メタ情報