ホーム » エッセイ » 【 東日本大震災で地球の重力配置が変わった 】
Our Amazing Planet(私たちの素晴らしい地球) 10月5日
今年始めに日本を襲った東日本大震災の巨大地震は、地震が発生した区域で重力配置を変えてしまう程強力なものだったことが、科学者の研究により、新たに解りました。
質量を持つすべての物体は引力を持ち、対象となる物体を自分の方に引きつけます。
この引力の強さは、その物体の質量によって変化します。
地球の引力は、均等に分布している訳ではありません。その意味するところは、地球の引力はある部分では強く、ある部分では弱い、ということになります。
3月に発生したマグニチュード9.0の東北太平洋沖地震は、これまで日本を襲った地震の中で最も大きく、地球上で記録の残っている地震の中で5番目に大きな地震でした。
この地震が地球をどのように変形させたのかを確認するため、科学者は重力・天候観測を行うGRACE人工衛星を使い、地震の前と後では地球の重力配置がどのように変化したのかを分析しました。
その結果、東北太平洋沖地震は地震発生エリアの地殻を薄くし、そのことによってこのエリアの重力が平均で百万分の2ガル減少しました。
比較すると、地球表面の引力の大きさは980ガルです。
「私たちの研究結果の中、最も重要な示唆は今回の巨大地震は地表だけでなく、地球内部の構造まで大きく変化させてしまった、という点です。」
日本の北海道大学の地球物理学研究者、松尾功二氏( http://www.sci.hokudai.ac.jp/~kouji-matsuo/index_J.html )が Our Amazing Planet に語りました。
GRACE人工衛星はかつて2004年に発生した、史上3番目の大きさのマグニチュード9.1と9.3を記録したスマトラ-アンダマン地震に起因する重力変化をとらえました。史上8番目のチリ地震の際にも、重力変化は起きています。
これらの地震が重力を減少させた過程は、東北太平洋沖地震のものとたいへん良く似通っており、このことからこの3つの地震が同じタイプのものであることが解ります。
研究者は地殻の復元運動によって、地震発生以前に重力変化が起きるかどうか、この点に注目しています。
松尾功二氏と彼の同僚日置幸介氏は、9月22日付けのオンライン上のジャーナル地球物理学的研究報告で彼らの調査結果を詳述しました。
図解説明〈 近年の地震のマグニチュード 〉
アメリカ地球日本最大の島、本州の東海岸を襲った地震は世界史上5番目の巨大地震であり、日本では記録が始まって以来最大の地震です。
この地震を他の有名な地震と比較すると :
地震のエネルギー
マグニチュードは1段階ごとに10倍強力なものになります。円の大きさは地震のエネルギーのや大きさを表現しています。
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ご覧いただいている【星の金貨】を改めて確かめてみると、3.11震災以来、どうやら翻訳したニュースその他は200本を超えているようです(自分でも数えるのはもう不可能です)。
しかし、未だに訳すことができずにいるフレーズがあります。
それが後半のアメリカNBCニュースのシリーズ・タイトル[ Making a Difference(メイキング・ア・ディフェレンス)]です。
ある取り組みをしたことによって、周囲の人々や地域社会が豊かになった、救われた人々がいた、といった内容の番組です。
これまでご紹介した中では、「レイチェルの願い」「価格の無いレストラン」や「ステイ・ハングリーが彼女の人生を変えた」などが代表的な作品です。
訳すと「成果が上がりました」「効果がありました」ということになりますが、このタイトルでは番組から伝わる登場した人々への愛情のようなものが、希薄になってしまうような気がします。
という訳で、しばらくはそのまま[ メイキング・ア・ディフェレンス ]としてご紹介させていただくことにしました。
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【 この星を守ること、それはこの星を愛すること 】
アメリカNBCニュース 9月26日
メイキング・ア・ディフェレンスの時間です。
今回は学習と教育についてです。
ただし、今回は学校の敷地の壁の内側でのお話ではありません。
でも、最良のクラスルームかもしれません。
環境問題担当特派員、アン・トンプソンがお送りします。
手つかずの美しい自然から遥か遠くの場所にあるのは、落書きや傷だらけのブロンクスのコンクリートの壁です。
新進の環境保護活動家を見つけるには一番意外な場所かも知れません。
「もっと良い環境にすることができると思いますか?」
「できると思っています。これは一人の人間が他のメンバーをその気にさせたことから始まりました。そして私は他の人々からやる気をもらったのです。」
レポーター「前進せよ、一歩一歩進め、という訳です。」
ジャージー海岸に沿って、彼女にやる気を起こさせるものがたくさんあります。開発のため伐採された樹が再び植樹されています。
彼女は泳げないのに、パドル・ボードの上に立ち上がっています。
レポーター「パドルボードだってできるなら、もう何でもできるんじゃないの?」
エメリン「やろうと思えば、できないことは無い。だったらボートもこげるはずだと思ったのよ。」
レポーター : エメリンは自然環境を守るための、将来のリーダーを育成するための『リーフ・プログラム』に参加する、72名の有給研修生の一人です。
リーフ・プログラム監督官・ブリジット・グリスウォルド「私たちは野外活動に若者を参加させるだけではなく、それ以外の活動も行っています。私たちは、自然の中で生きていく方法、科学的に捉える考え方、自然を大切にする当考え方などについても、子どもたちに伝えているのです。
レポーター「生徒たちは環境問題について学習している高校生たちです。20の州からやってきました。彼らは様々なテーマごとに科学者と一緒に活動します。
ジャージーのこの川の中で、17歳のエメリンと彼女の仲間はトンボを捕まえています。
「このトンポは頭が青くて、しっぽは緑色をしている。」
「きれいね。」
レポーター : 彼ら研修生にとって、自然界はとんぼや水質、そこで暮らす生き物などについて学ぶための、最高の教育の場となっています。彼らは始めは怖がっていましたが、克服するのに...
研修生「ほうら、見て、見て」
レポーター : ...それほど長くはかかりませんでした。
研修生「とってもいい気分だわ。まるで専門家になったみたい!」
レポーター「リーア・ベネットは、いちばん最初の研修生の一人で、現在はバージニア州北部の中学校で理科の先生をしています。」
レポーター「ここの少女たちに、あなたは何を学んでほしいと思っていますか?」
リーア「私は、彼女たちはきちんと自立していくための方法、そして挑戦を続ける姿勢を学んでいくものと考えています。」
レポーター
「彼らはここで学んだ様々なスキルや自然についての問題意識を自宅に持ち帰り、周囲の人々にそれを伝えていくことになるでしょう。
自然の美しさへの感動は、単なる夏の思い出にとどまるのではないのです。」
アン・トンプソン、NBCニュース、ジャージー海岸にて。
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