ホーム » エッセイ » 【 ファシズムは認めない!- 市民たちの『手づくりの』抗議活動 】
私たちの民主主義を独裁者から守るため、もっともっと多くの人が立ち上がろう
人権を踏みにじる不当な政治を終わらせるために、今自分ができる形で抵抗運動を始めよう
テッサ・ワインバーグ / シカゴ・トリビューン 2018年7月7日
7月7日土曜日、数十人の抗議者がシカゴ市内ミシガン・アベニューにあるミレニアム・パークに沿って市内中心部をドラム・ビートに合わせてデモ行進し、ドナルド・トランプ大統領体制を終わらせるよう要求しました。
「フェイシズムを拒否する」と大きく書かれたプラカードを掲げながら、デモの参加者はイスラム教徒から科学に至るまでのすべてに敵対的姿勢をとり続けるトランプの政策を非難し、中でも喫緊の問題として移民問題に対するトランプの対応を批判しました。
シカゴ市内の住宅地から親子で参加したドレクセル・クレイトン(16歳)さんと父親のエリック・クレイトン(50歳)さんは、アメリカ南部の国境地帯で両親から引き離された子供たちを再び両親と一緒にするよう要求していました。
二人は家族が寄り添って立つイラストの脇に「家族はひとつ」と大きく書かれた傘を捧げ持っていました。
「残念ながら、僕と同年代の人がこの問題てについて話し合っているのを見たことがありません。」
ドレクセル・クレイトンさんがこう語りました。
「でも私たち自身が未来であり、未来を担う私たちは今何が起こっているのかを知る必要があり、非人道的行為に対してははっきりと反対を言うことが大切なことです。」
晴れた午後、市の繁華街を行き交う人々にデモの参加者がビラを渡そうとすると頭を振って断る人もいました。
しかし自らデモに加わり、
「子供たちを檻に入れるのは、不当な行為だ!」
と一緒に声をあげる人々もいました。
市内メルローズ・パークに住むエドゥアルド・モレノ(31歳)さんは、胸にステッカーを貼った姿で立ち止まってデモ行進を見ていました。
バラク・オバマ大統領時代を含め約10年間を陸軍で過ごしたモレノさんは、こうした抗議活動を支持していると語りました。
ただ、こうした活動がどれだけ現実を変えることができるか、それはわからないとも語りました。
モレノさんはトランプについてこう語りました。
「私はトランプがこの国の大統領を務めているということに、敬意を表するつもりは全くありません。」
「その思いを形にしてトランプを弾劾するためには、もっともっと多くの人々が立ち上がらなければなりません。トランプも多くの支持者を持っているのですから。」
「悪魔のような振る舞いを止めさせよう!」
「ピルグリム(アメリカ大陸への最初期の移民)たちも不法移民だったのか?!」
などと書かれたプラカードを掲げ、約50人の参加者はイーストコングレスパークウェイからミシガンアベニューを抜け、マディソンストリートまで5ブロックを歩き、プラカードを掲げながらマイクで抗議の声をあげ、ビラを配るなどしてデモを行いました。
このグループに参加して1年になるトリセイ・モレリ(61歳)さんは、デモを行うために必要なボードやスピーカーを購入する費用に充てるため、自作のボタンを販売しています。
非正規雇用の美術教師であるスーザン・ゴメスさんは、「渡航禁止は不要!メキシコ国境の壁も不要!」「抵抗しよう!」などのフレーズが書かれた自作のボタンを販売していました。
ゴメスさんは自ら働いた収入で生活する一方、毎月ACLU(米国自由人権協会)に寄付をしています。
いくつかの抗議集会ではだいたい12ドル程度の売り上げがありましたが、中には900ドルを売り上げた時もあったと語りました。
「毎日プラカードを掲げていることはできませんが、ボタンだったら常に身につけていることかできます。」とゴメスさんがこう語りました。
「小さなことですが、これが私にできる行動です。」
自転車に乗った6名の警官を随行させているシカゴ警察によると、午後3時30分現在、逮捕された人はいません。
http://www.chicagotribune.com/news/local/breaking/ct-met-group-gathers-to-protest-president-policies-20180707-story.html
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【 NHK世論調査「安倍政権支持率44%」のウソ 】
『安倍政権を支持するという意思を確認できたのは全体の26%』と言うべき
まずひとつ目。シカゴ・トリビューンといえばアメリカではニューヨークタイムズやワシントンポストに次ぐ、アメリカを代表する新聞のひとつ。
その7日付の電子版の第一面に出ていたのが、この記事です。
約50人の抗議活動の記事です。
たかが50人、されど50人、この抗議活動の報道が電子版の第1面となった理由はなんでしょう?
ところで7月9日月曜日、NHKの7時のニュースを見ていたら、
最新の NHK世論調査「安倍政権の支持率が44%に回復した。」と伝えていました。
え?
よく見ると回答率は59パーセントとあります。
調査対象の人のうち、「安倍政権支持」の態度を明確にしたのは
0.59 × 0.44 = 0.2596
です。
つまり、
「安倍政権を支持するという意思を確認できたのは、調査対象とした全体のうち26%」
と言うべきでしょう。
回答しなかった41%の人々の方が、NHKや安倍政権に対する拒否感情が強いことは容易に想像できます。
だいたい『RDD(ただのRandom Dial)』という方法が今ひとつ信用性に欠ける上、
NHK内部では調査オペレーターに「安倍政権を支持しない」と回答した相手にはわざと苛立たせるような対応をして、回答サンプルをペケにするよう図りなさいと密かに支持している『かもしれません』し、
逆に支持すると答えたら、他に不備があっても有効票として必ずカウントしなさいと密かに支持している『かもしれません』。
大体私にしてみれば『微温的』と思っていた『クローズアップ現代』ですら、安倍政権の圧力で実質的に『オシマイ』にしてしまったNHKの報道をそのまま信じるというのは、知性を否定するのに等しい行為のように思います。
上のシカゴ・トリビューンの記事を読んで、私たちも世論調査をしちゃえば良いのだ、と思いました。
私たちも身の回りにいる人を対象に『安倍政権の支持率』世論調査をやって、どんどん公表すれば良いのです。
「友達10人に聞きました!」
「同僚5人に聞きました!」
それらをまとめた方がNHKのRDDよりずっと信頼できる、そうは思いませんか?