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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 フランス民間機関が脱原発スケジュール公表 – 2033年までに全原子炉を廃炉に 】〈後編〉

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原発を廃炉にするのに、右も左も関係ない
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第9回〉]
ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 1月3日

[ネガワット]は2011年8月29日パリで原子力発電の終了についてのプレゼンテーションを行いました。
「フランスの原子力発電所の80%は1977年と1987年の間に完成し操業を開始しました。」
WISE(エネルギー問題に関し世界的に情報の分析・提供を行う独立機 関)のパリオフィスの代表を務め、[ネガワット]の原子力発電の専門家であるイヴ・マリニャックが述べました。
「これらの原子力発電所の平均寿命を40年と定義すれば、フランスの原子力発電は2027年に終了しなければならないことを意味します。」
マリニャックによれば、フランスは新しい原子炉を建設しない場合、2027年 から6年以内に現在の一連の原子力発電設備を段階的に廃止する必要があります。

「再生可能エネルギーが軌道に乗るまでには時間がかかりますので、原子力発電所の停止を前倒しして行うことは不可能ですが だからと言って安全性の観点から、これ以上この問題を放置することは許されません。」
マリニャックはこう述べています。

▽ タブーを破る

原子力発電を話題にすることは、フランスではタブーです。

昨年末、フランスの野党社会党と緑の党は、原子力に関する国の依存度を逆転させる運動を一緒に展開することに合意しました。
彼らは2025年にはフランスの電力需要に占める原子力発電の割合 を現在の75%から50%まで削減するという共通の政策を掲げることを約束しました。
この政策は原子力発電に対するフランスの政治的コンセンサスの終了を意味し、サルコジ政権による強い批判にさらされています。

この政策はまた、フランスのエネルギー需要が高まっているとする主張が、まやかしであることを証明できるかもしれません。
この部分はまさに[ネガワット]が強く指摘する部分です。

「技術が進歩することによって、エネルギー需要は大幅に削減することができます。」

[ネガワット]のマーク・ジェドリツカが話してくれました。
技術の進歩には建物の断熱効果の向上、電気自動車への切り替え、職住近接の実現などが含まれます。
「私たちのスローガン『もっと節約できます!』は、フランスの人々に生活の仕方について、もう一度見直すことを提案しているのです。」
ジェドリツカはドイツの原発全廃の取り組みが、フランスの前例として生かされることになるだろう、と話しました。

彼はまた、人為的に合成されたメタンガスから発電する方法についても、学ぶべきことが多くある、と話します。
「ドイツとフランスでは政治背景が異なるものの、ドイツはこの分野でも先駆的役割を果たしています。」

フランスのムードも徐々に変化してきました。
[ネガ ワット]のキャンペーンは、今や左右両陣営から関心を集めています。

ビジネス雑誌の『シャラージュ(英語のChallenge)』は、[ネガワット]の提案は「前向きな新たな道」であり、「発電分野における地殻変動」であり、「この方法による原子力発電の廃止」は来たる べきフランスの大統領選挙において、決定要因の一つになることは間違いない、と述べています。
〈 完 〉

http://www.dw-world.de/dw/article/0,,15641172,00.html

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第一部が後篇で、第二部は前篇で、と面倒な構成になり、恐縮です。
第一部、フランスの脱原発への具体的プランが、民間から提示されたことは、何ともうらやましく思います。
「お上がやったことは、お上が何とかしてくれるだろう。」
昨日も書きましたが、この考え方を捨てない限り、日本を未曾有の不幸が襲うことになりかねません。
すでに大量の核廃棄物、放射性廃棄物、放射能汚染水の行き場が無くなってしまった日本。
ここをうやむやにさせては、次以降の世代の未来はあまりに不幸です。

第二部、赤ちゃんが大笑いする動画を見て、喜んでいる場合ではありませんでした。
今週初めからツイッターなどもオーロラの話題が増えていたことには気がついていましたが、オーロラが美しいというだけの話ではないと知り、少々あわてました。
大量の放射線が地球に降り注いでいたのですね。
自然界にもこれだけのリスクがある、そんなことを深く考えもせず、『地震列島』の上に原子力発電所のようなそれだけで人間がにっちもさっちもいかなくなるようなものを次々建設し、実際に進退窮まってしまった日本。

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【 太陽で大規模爆発が発生、放射線が地球を直撃 】 〈前篇〉

アメリカCBS放送 2012年1月24日

この6年間で最大となる、太陽で起きている急激な動きを見せる爆発によって太陽嵐が発生し、そこから放たれた放射線の地球への衝撃が続いています。
太陽で発生したフレア(巨大な炎がぱっと燃え上がる現象)は、1月22日・日曜日午後11時(世界標準時4時 : 日本時間午前11時)に発生、3回にわたる発生により、地球に3度の衝撃を加えました。

コロラド州にある国立海洋環境研究所の宇宙天気予報センターによると、最大の問題は放射線です。
アメリカ気象庁の宇宙気象予報センターが24日火曜日に公開した、地球の極点の大気の上層部分に太陽の放射線嵐が達している図を見ると、太陽嵐の概要を理解することができます。

放射線によって宇宙にある人工衛星が制御不能に陥ること、そして宇宙飛行士に対する影響も懸念されています。
宇宙気象センターの物理学者ダグ・ビーゼッカーはこの影響により、極点を通過する航空機で 通信障害が発生する恐れがある、と語っています。
日曜日に太陽で発生したフレアは約一時間後には地球に到達しますが、この状態が25日水曜日まで続くものと思われます。

観測された放射線レベルは強いものですが、さらに深刻な嵐がこの後発生する見込みです。
国立海洋環境研究所が設けた基準で2段階上回る、深刻であり極端とも言える放射線が到達する恐れがある、とビーゼッカー氏が語りました。
今回到達したものですでに2005年5月以来、最も強力な放射線量を記録しているのです。
この放射線は陽子の形で、太陽から時速9,300万 マイル(時速1億5,000万キロ)のスピードで飛び出します。

一方、NASAは現在のところ、宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士に危険はない、とコメントしました。
「地球と木星の間の宇宙空間も陽子に満たされており、このようなものから逃れる術は無いのです。」
ビーゼッカー氏はこのように語り、あと二日ほどはこの状態が続く、と語りました。

NASAの宇宙飛行管理官と太陽の専門家が太陽のフレアが引き起こす影響について検討した結果、国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士6人については、今のところ特別な対応策は必要ない、と結論した、と国立海洋環境研究所宇宙気象予報センターの広報官ロブ・ナビアス氏が語りました。
〈つづく〉

【 フランス民間機関が脱原発スケジュール公表 – 2033年までに全原子炉を廃炉に 】〈前編〉

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[フランスで盛り上がる徹底した節電による『脱』原発運動]
「私たちは反核団体ではありませんが、原子力発電はもはや限界です」
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第8回〉]

ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 1月3日

エネルギーの専門家とエンジニア、そして建築家のチームは、2050年までに原子力発電に依存する状態からフランスを解放したいと考えています。
選挙の年の今年、節電への訴えが左右両陣営から前向きな注目を集めています。

▽ すべては名前に込められている

昨年秋以来、フランスの組織[negaWatt ネガワット]は今後フランスがこの国の経済とエネルギー問題をどうするか、というビジョンを協力してつくりあげるため、独自のツール・ド・フランスを開催しています。

アイデアの基は1989年に[ネガワット]の考え方を提唱した、アメリカの環境保護活動家のエイモリー・ロビンスから来ています。
この考え方は環境保全、省エネと電力需要の効率的配分を組み合わせることにより構成されます。

国内電力需要の3/4を原子力発電威力発電によって賄っているフランスですが、2011年3月の福島第一原発の事故以来、省エネと電力需要の効率的配分の考え方が広く支持されるようになりました。
「私たちは反核団体ではありません。しかし、原子力発電はもはや永続的な発電手段ではありません。」
[ネガワット]の副代表、ティエリー・サロモン氏がこう語りました。

[ネガワット]が昨年開催したイベントでは、その存在感が大きくクローズアップされまし た。

▽ 視覚的表現

[ネガワット]は地下鉄の路線図のような2つのグラフを使って、そのビジョンを説明しています。

左側はエネルギー源をリストアップし、右側はエネルギーの用途を表しています - 暖房、輸送、電気のようなもの。

グラフの左側はフランスの現状。ウラン - 原子力発電(黄色のバー)、石油(紫色のバー)、ガス(黄土色のバー)グラフ上の太いバーは、採用されている発電手段の代表的なものを表しています。原子力発電や火力発電などと比較すると、再生可能エネルギーによる発電が極めてか細いものであることがわかります。

再生可能エネルギー(緑色のバー)は、火力発電の33%、原子力発電の40%と比較して、フランスの総エネルギー需要の約6%を満たしているに過ぎません。

フランスは一時間当たり1927テラワットの電力を消費しますが、 [ネガワット]の計算によると、国は2050年までに、この消費電力量を現在の半分の一時間当たり849テラワットにまでこれを減らすことが可能です。
この図では2050年時点で最も重要な発電手段はバイオマス、バイオガス、風力エネルギーを利用した再生可能エネルギーに代わり、原子力発電は消滅しています。
〈 続く 〉

http://www.dw-world.de/dw/article/0,,15641172,00.html
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諸外国のニュースの翻訳を始めたころ、東京工業大学の原子力が専門の教授の発言を翻訳したことがありました。
「原子力発電をやめる、というのは感情的過ぎる決断だ。日本人はフランス人を見習うべきだ。」
その後、世論調査を行った結果、フランスでは「原発を廃止すべきだ」という意見が、全体の7割近くを占めていることが明らかになりました (http://kobajun.biz/?p=1107)。

そして今回の記事。
大統領周辺を除き、フランスでは政治思想に関係なく、国民全体が『脱原発』を目指し始めていることが明らかになりました。
前出の教授の揚げ足を取る気はありませんが、「フランス人を見習いたい」ものです。

アメリカが奴隷制度を廃止するまで、イギリスが世界中の植民地の大半の独立を認めるまで、それぞれ長い時間がかかりました。
奴隷制度が廃止されるには、リンカーンという偉大な政治家の登場も必要でした。

一方、ドイツで原発を止める直接のきっかけを作ったのは、市民25万人が参加したデモでした(http://kobajun.biz /?p=1669)。
そして、フランスでも現在と将来について客観的な分析を行い、原発全廃への具体的提言を行っているのはネガワットという民間の団体。

私たち日本人に、国とマスコミが長い間行ってきた洗脳状態から、もはや脱却しなければならない時が来たことを告げたのが、3.11なのではないでしょうか?

何十年もたった日本で、国内至る所に処理できなくなった放射性廃棄物が散らばり、多くの日本人が放射線の後遺症に苦しむ中、
「あの時、ドイツでは国民が大規模デモを敢行し、イタリアでは国民投票が行われ、フランスでは民間からの提言によって、それぞれ原子力発電を全廃した。」
「なのに日本だけが『お上のなさることには逆らえない』、そういって今日の惨状を招いてしまった。」

そんな事にならないよう、今、私たちが何とかしなければなりませんね。

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【 大統領の鼻歌着メロ、ダウンロードできます!】

アメリカNBCニュース 1月23日

オバマ大統領の再選を目指す特命チームは、大統領が先週寄付金を募るためアポロ劇場で演説を行った際に何気なく口ずさんだ、「I'm so in Love with You」の1節を最大限利用しようとしています。

大統領が口ずさんだアル・グリーンの往年のヒット曲のワンフレーズが、キャンペーンのウェブサイト上でダウンロード可能な着信音として提供されています。
この試みは大統領と支持者とを結びつけるきっかけになれば、とキャンペーン事務局が考えた結果のようです。

http://www.msnbc.msn.com/id/3032619/ns/nightly_news/#46107882

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【 核廃棄物 – これ以上もう貯蔵する余裕が無くなっている 】〈後編〉

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「長い間放置されていたために、今や緊急、かつ深刻な問題になってしまった」
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第7回〉]
ニューヨークタイムズ 2011年11月27日

さらに日本には、福島第一原発によって汚染された地域の土壌をどうするか、という課題が積み上がっています。

『福島後の世界』では、核廃棄物をどこに、どのように処分するのか、という議論が、原子力発電の安全性のすべての問題に関わりを持ってくる、と専門家が指摘しています。

「使用済み核燃料を処理するための、もっと良い方法があるのか無いのか、再検討せざるを得ないでしょう。」
米国原子力規制委員会のかつての委員長で、現在はテキサス大学エネルギー研究所の副所長であるデイル・クラインはこう述べました。

米国は長い間ネバダ州ユッカ・マウンテンで永久的な処分を続けるつもりでしたが、地元住民の反対により政治的問題化しており、恐らくは処分所としての利用継続は困難であると思われます。
ネバダ州ラスベガスでは2012年の大統領選挙に向け、2011年の秋、比較的早く共和党の大統領予備選挙のための公開討論が行われましたが、多数の候補者が使用継続提案を非難しました。
ネバダ州選出の上院民主党院内総務、上院議員ハリー・リードもまた、ユッカマウンテンの使用継続に反対しています。

原子力規制委員会はユッカマウンテンの使用継続が、安全であるかどうかを評価する『機会を与えられなかった』と、クライン氏は敗北感を表明しました。
一方で彼は福島の事故が『多くの原子力発電所と原子炉』について、緊急事態が発生すれば使用済み燃料プールからの漏出が発生する可能性がある、という認識を作ったために、固化廃棄物ドラム缶をいち早く移動する事の長所と短所を比較検討せざるを得なくなった、と語りました。

一部の国々は、もうこれ以上先延ばしにはできない、という理由だけで廃棄物処理の問題に対処し始めています。

これはイギリスではすでに始まっており、ロンドンに拠点を置く世界原子力協会の主席報道官のイアン・ホーア-レイシーはこう語りました。
「長い間放置されていたために、今や緊急かつ深刻な問題になってしまった。」

サンディエゴ州立大学のジェネクス教授はこう説明しました。
「アメリカ国内、そしていくつかの国の原子力発電所では、これ以上もう核廃棄物を貯蔵する余裕が無くなってしまっている。」

ドイツでは新たな議論の結果、北ドイツのエルベ川河畔にあるゴールベン村への圧力が緩和されることになりそうです。
すでにある程度の量の核廃棄物が、この数年間、暫定的にこの村の施設に貯蔵されていますが、抗議行動を呼び起こしました。

ゴールベン村周辺の地域には岩塩ドームの地層が含まれ、ドイツ長い目で見て恒久的な核廃棄物処理施設になり得ると考えています。
しかしながら現在の所は、ドイツ当局者はまだ複数の候補を検討中です。

すべてのドイツの原子力発電所の計画的な閉鎖は、廃棄物処理の最終的な解決策を検討するために必要な『政治的な場』をつくり出す、とベルリンの非営利環境研究所の責任者、R.アンドレアス・クレーマーが語りました。

「しかしながら当分の間は、核廃棄物はそれを排出した原子力発電所内に留まる事になります。しかし、原子力発電所は本来、核廃棄物の保管場所として設計されてはいません。」クレーマー氏が電子メールの中にこう記しました。

「発電所内での核廃棄物の保管が危険である事は、福島の事故の検証の結果明らかになりました。そして、現在の貯蔵方法につきまとう安全上と保安上の懸念が、国が運営する恒久的処理施設という形で、核廃棄物の処理方法を見つけるよう圧力を強めているのです。」


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ユッカ・マウンテンの話はこれまで2度登場しました。
1度目(http://kobajun.biz/?p=712)は昨年の7月、
「ワシントンDCの米国最高裁判所は、「核廃棄物の処分・貯蔵については、原子力規制委員会(NRC)が最終的に責任を持つべきであると判決を下した。」
というものでした。
アメリカは原子力発電を持つ州が行き場が無い核廃棄物を、このユッカ・マウンテンに押しつけようとし、州同士が互いに訴訟を繰り返す泥仕合に陥ってしまったのです。
これに対し、核廃棄物をきちんと処理する責任は誰にあるのか、という問題で、アメリカの最高裁は結局国が責任を取るべきである、と結論を出したのです。
結局、国民の税金が使われる事になりました。
もう一度は、【ついに連続殺人鬼の正体を現した、核の『平和』利用・原子力発電】(http://kobajun.biz/?p=1606)の執筆者、チップ・ウォード氏が、このユッカ・マウンテン問題の活動家でした。

これに対し、日本は原子力発電の「産業廃棄物」である「核廃棄物」だけでなく、福島第一原発の事故による大量の放射能汚染物質も抱え込んでしまいました。
政府はもちろん、日本のマスコミも取り上げませんが、これが途方も無い緊急事態である事は世界の専門家が指摘する通り。
こんな状態で原発を再稼働させてしまえば、日本のこの狭い国土のそこら中に核廃棄物があふれる事態になりかねません。
「日本全国、どこでメルトダウンが起きてもおかしくない国、日本…Cool Japan?!」

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【お父さんの不採用通知】

8ヵ月になる男の赤ちゃん、ミカーは父親が紙を破くたびに大笑い。
そのわけは?
専業主夫のお父さんが破っているのは、不採用通知の手紙だったのですが......

【 核廃棄物 – これ以上もう貯蔵する余裕が無くなっている 】〈前編〉

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[ 日本が抱え込んだ大量の核廃棄物・放射能汚染廃棄物、「処理は不可能…」サジを投げる世界の専門家 ]
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第6回〉]

ケイト・ガルブレイス / ニューヨークタイムズ 2011年11月27日

2011年3月に福島で発生した原子力災害は、原子力発電事業を志向する世界中の国々に再考を促すことになりました。
そしてもう一つ、真剣に考えなければならない問題があります。
原子力発電所が排出し続ける核廃棄物をどうするのか?という議論です。


〈核廃棄物輸送に反対するため集まった大量のトラクター : ドイツ〉

典型的な例としては福島で起きた部分的な原子炉のメルトダウンの後、2022年までにすべての原子力発電所の閉鎖を決めたドイツです。
この決定は、ドイツ人は原発の廃棄物の永久処分場に的をしぼった、冷静な議論をすることを容易にするものだ、と専門家が指摘しました。

ベルリンにある再生可能エネルギーを専門に調査研究とコンサルティングを行っている、オッコ研究所の経営最高責任者マイケル・ザイラーによれば、以前は原子力発電反対派は、廃棄物の恒久的な解決策をバックアップすることは、原子力発電所の存続に貢献すると考えていました。
ザイラー氏によれば原子力発電に反対の立場をとる政治家は、もし自分たちが恒久的廃棄物処理施設の完成に賛成すれば、「原子力発電推進派が、最も厄介な難題を解決してしまうことになる。」と考えていました。

核廃棄物問題に対する抗議活動はドイツでは長い伝統になっており、現在も続いています。
最近ではドイツの処理施設に向って核廃棄物を輸送する列車に対し、ドイツ、フランス双方の反核運動家が抗議活動を行い、警官隊と衝突しました。
この廃棄物はドイツで排出されたものをフランスで再処理を行い、再びドイツの処理施設に輸送途上でした。

そうであってもドイツは現在、廃棄物の問題を前に進めています。
今月初め、ドイツ全土の首長などリーダーが集まり、永久的な処分の解決策について議論しました。
ザイラー氏によるとこの会議では、全国に潜在的なサイトの数を確認し、最終的にどのサイトの運営を続けるのか、科学的根拠に基づく意思決定を行うことに合意しました。
同氏によればこの取り組みは、以前に比べ内容的に格段の進歩を遂げています。

他の国々でも『福島後の世界』における、核廃棄物の取り扱いについて模索が続いています。
今この瞬間にも世界中の原子力発電所で核廃棄物が排出され、そのほとんどが原子力発電所内、使用済み燃料プールや冷却済み固化廃棄物ドラム缶の形で貯蔵されています。
専門家は分散貯蔵法は高価である一方、一カ所に集積して保管する方法の方が安全であるとの指摘をしています。

いくつかの数少ない国々は、スウェーデンとフィンランドは除きますが、恒久的に廃棄物を貯蔵するために設計された、地中深くに集中して貯蔵する施設に積極的です。

フランスでは、ブレから北東方向に遠く離れた村の近くに、使用済み燃料の永久処分場建設を検討しています。
フランスでは、消費電力のほぼ4分の3を原子力発電所で発電、使用済み燃料の再処理も行っています。
フランスで採用されている方法では核廃棄物の質量を減少させる事が可能ですが、費用が高くつく上、この処理を行う事により核兵器に転用可能なプルトニウムを手に入れる事ができます。

日本もまた貯蔵施設を建設し、今後数十年間の核廃棄物を地中深く埋設する処理を目指しています。

しかしながら、日本における原子力発電のあらゆる関連事業 - 廃棄物貯蔵施設を含む - は3月に発生した巨大地震と津波が引き起こした福島の災害により、形勢が180度逆転しました。
事故の結果、サンディエゴ州立大学の核専門家であるマレー・ジェネクス教授によれば、日本は未使用核燃料と高レベル廃棄物を普段の2倍から3倍抱え込む事になってしまいました。
原子力タービンを収容する建物の類いまでが汚染されてしまった、と彼は指摘しました。

「このため日本では核廃棄物・放射性廃棄物を貯蔵する施設の確保が切実な問題になっていますが、いったいどうすればそれが可能なのか、私にも見当がつかない程困難な問題です。」
ジェネクス教授はこう語りました。


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先週から続く[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! ]シリーズ。
先週は「前段」として、色々な「現実」をご確認いただきました。
今週は、次々結論を出していきます。

ということで月曜日から、日本が暗然とならざるを得ない内容で申し訳ありません。
しかし、世界中の核科学者がさじを投げる程、日本は今深刻な状態にある、その事を私たち日本人は肝に銘じなければなりません。
この状態で『原発再稼働』などしてしまったら、日本は汚染列島どころか、国民があらゆる種類の放射能被害に冒される核廃棄物列島になってしまう可能性があります。

原発施設内、六ヶ所村などの廃棄物処理施設、そして輸送中の核廃棄物。
今や日本は、何かあればどこでメルトダウンが起きてもおかしくない。
いったいなぜ私たち日本人は、そこまでの危険を背負わなければ無いのでしょうか?


〈ドイツの核廃棄物輸送列車と警戒にあたる警官〉

福島は今や日本だけでなく、世界にとって脅威になっているのに、日本の政府機関がまったくの無能をさらけ出している。
あげく、「日本の原発は安全だから、買ってくれ」と売って回ろうとすらしている。
毎日様々な世界の報道をチェックしていますが、これらの事に世界がいら立ちどころか、憎悪すら感じ始めている事が伝わってくるようになりました。

フクシマ、世界が私たちを見る目がどんどん冷たくなっている事を、日本人は正面から受け止めなければなりません。
こう書くと見当違いの外国批判を始める人がいます。
そのロジックは決まっています。
日本も○○かもしれないが、アメリかだって□□だろう、ドイツなんか△△じゃないか…
こんな批判をしたって、核廃棄物も放射能汚染物質も1グラムも減らないし、福島第一原発の原子炉の温度も下がりません。

世界標準から見て明らかに時代遅れの原子炉を、ずさんな管理の下に稼働させていたのは日本、この責任ばかりはどこにも転嫁できません。

さて、後半のニュース。
お断りしますが、これ、オバマ大統領だから歓声が上がったのです。
どこかの国の不人気な首相がこれをやったら、世界中が凍りついてしまうだろうことをお忘れなく。
まして今、日本は第一級の寒気団の下。
絶対に真似しないでください。
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【 大統領のハスキーボイス 】

アメリカNBCニュース 1月20日

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今日はあっという間に世界に広まっているビデオをご紹介します。
昨日19日夜、オバマ大統領は一連の募金活動のため、ニューヨークを訪れていました。
彼の演説はハーレムにある世界的に有名なアポロ劇場で行われましたが、ソウル界伝説の巨人、アル・グリーンの物まねをしてみせました。
聴衆が大喜びする様子を見て、大統領は2小節程歌声を披露しました。

オバマ大統領「♫ ぼくは君と恋におちてしまったのさ…♩」

アポロ劇場のオバマ大統領でした。

【 そろそろ?世界の終りが一層近づいてしまった… 】[ザ・インデペンダント]

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[ 世界の終わりの日までを刻む時計の針を進めてしまった、フクシマ ]

ザ・インデペンダント(英国) 1月12日

度重なる自然災害を目の当たりにした人々に とって、昨年発生した福島第一原発の原子力 – 核災害と金融危機を見ても、いまや地球最後の日に向け時を刻み続けている、『終末時計』通りに一分刻みに事態が進行しているだけのこと、とさほど驚かなかったかもしれません。

『終末時計』はその概念が生まれてから64年になりますが、核兵器の開発と気候変動により『誰も望まない進行』が続いている、と科学者たちが指摘しました。
今やこの時計は世界の終りに向け、残り5分を指しています。

「2年前、私たちが地球全体の危機に直面する可能性がある、と世界の指導者が声明を発することになるかもしれないという事態が現れました。しかしこの時は多くのケースでその傾向は続かなかったか、あるいは逆転されましたが…」
と『核科学者会報(BAS)』には 書かれています。

BASは危険を示す尺度を引き上げた理由のリストを公開し、中東、北東アジアと南アジアにおける核紛争の可能性が憂慮すべき状態にあると認めたためだ、述べています。
この会報はさらに、米国、中国、イラン、インド、パキスタン、エジプトとイスラエルが包括的核実験禁止条約に基づいて行動しようとしなかった、と名指しで非難した上で、北朝鮮の核兵器開発計画についても非難しています。

また2011年の日本の地震と津波によって引き起こされた福島第一原発における大事故は、原子力発電の安全性について『重大な問題を提起している』と指摘しています。
地球の気候変動に対する正しい対応の欠如が、問題を引き起こし続けていることを警告しています。

この会報はアメリカが日本に原子爆弾を投下した2年後に、危機時計を考案したシカゴ大学の科学者たちによって作られまし た。
この時計を考案した専門家の一部は、原爆製造に関わっていました。

1947年に、終末時計は地球最後の日まで7分前を表示した状態で公開されました。
この分針は、様々な危機が発生するたび進められ、そしてそれが落着すると戻される、という形で20回にわたり動かされました。
この分針は始めのころは核兵器の脅威によって動かされるはずでしたが、2007年になって気候変動も人類にとって致命的な脅威になりうる、とその分針を動かす定義の幅が広げられることになりました。

http://www.independent.co.uk/news/science/is-that-the-time-end-of-world-draws-nigher-still-6288161.html?origin=internalSearch

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そういえば、そんなものがあったな、というのが世界終末時計。
そんなことをしていたら、地球環境や人類が被害を被るよ、と警鐘を鳴らすのが目的のはずですが、
アメリカやソ連(当時)が原爆、水爆と競って核兵器開発競争を行っていた当時は、核戦争による地球滅亡、というのはあり得る話、と誰もが考えていたことを覚えています。
と、言っても福島の16万人もいる避難民の動向より、お気に入りの芸能・お笑い番組の方が気になる、という人々の方が多数派であることは、今も昔もあまり変わりはありません。

私たち日本人は「議論すること」を教育されてきませんでした。
ですから意見が言いたくてもいざ議論の場では気おくれがしてしまい、後で陰口を言ったり、ああ言えばよかった、なんてことばかりです。
原発の問題はみんながきちんと議論を繰り返し、その中で方向を見出すべきだと思っています。
ただし、議論というのは罵倒し合う事ではありません。
話し合うテーマについて事前の下調べを十分に行い、そして議論を行う。

この『星の金貨』はその下調べを皆さんにしてもらうためのもの、そう考えています。

そして後半、翻訳したのは一番目の動画、つまりは短い方になります。(ズルい?)
後半のビデオはドキュメンタリー丸ごと、コマーシャル抜きの30分番組がフルになっていますので、半日で翻訳はちょっと…(言い訳?)

非常に大きな問題で、きちんと勉強したわけでもありませんので、軽々にコメントをするのは控えます。
ただ、これまでの「アフリカ援助」で疑問に思っているのは、命を救うだけでこどもたちが救えるのか、という事です。
教育環境の整備を、同時に行う必要があると思います。
もっとも、もっと根源的な問題、自給自足の部族社会の人々を資本主義社会に組み込んだ事がどうだったのか…

経済はすべてに優先するのか?
人類が抱き始めた疑問のひとつだと思います。

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【 金鉱堀のこどもたち 】

アメリカNBCニュース 2011年12月5日

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年の瀬のホリデー・シーズンはもうすぐです。
そして、多くの人々がこの季節、金や宝石を買い求めます。
貴金属のコマーシャルは、クリスマスの朝の驚きと喜びを披露して見せますが、どうやって金を掘り出すのか、その仕事までは見せてくれません。

金の鉱脈にたどり着くことは汚くて、危険な仕事ですが、その仕事をしている子供たちがいます。
詳しい報道は今夜後ほど[ロックセンター]の番組の中で、自分の目で現状を確認するためアフリカのマリに調査に出向いたリチャード・エンゲルがご紹介する予定です。

レポー ター : 私はこれから地中に入ります。まず最初にロープをチェックしましょう。

レポー ター : 最初左右の足を穴の中に足場に沿って降ろすことは簡単なようです。しかし、足場は地上から20フィートほど降りたところで無くなります。

足場はもうありません。私は背中を穴の反対側に押し付けて体を支えながら、ロープだけを頼りに降りています。オーケー、もうすぐです。
やっと底に着きました。
6人の子どもの作業員がいて、ピッケルを岩に打ちつけています。
この坑道を支えているのは、何箇所かにあるきわめて原始的な木の支柱だけです。
岩以外の場所は表面が柔らかい泥に覆われ、とても危険な感じです。
私の印象では、この坑道はいつ崩壊しても不思議ではありません。

レポーター : 「「ここに金があるの?」
「ほんとう?この中に金が含まれているんだね?」
掘り出された金鉱石は袋に入れられます。
そうならないことを祈るしかありませんが、この坑道は今にも崩れ落ちそうです。
早々に退散することにしましょう。

「幸いなことにリチャード・エンゲルは無事スタジオに戻り、こうして報告をしています。」

レポー ター : 世界の金の12% がご覧いただいたような、手掘りの鉱山から掘り出されています。
マリだけでざっと20,000人から40,000人の子供たちが、こうした鉱山で働いています。
金と結合する水銀を驚くほど多量に使用するため、たくさんの子供たちが鉱毒に侵されてしまっています。
しかし金そのものはマリを離れると、溶かされて商品として国際市場で取引されるだけで、子供たちの実情を伝えたりはしません。

今夜遅くの番組でこうした実態が、どのような結果につながるか、議論したいと思います。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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