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加速するドイツの脱原発[ドイツ国際放送] & Macユーザーのみなさま?[NBC]

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ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 5月29日

ドイツの送電設備会社が、送電網の大幅な拡充を発表しました。
この動きは10年以内に原子力発電所を全廃する、というこの国の取り組みのカギを握る重要なものです。

5月29日にドイツ政府が原子力発電を全廃する動きを加速すると発表したのに合わせ、ドイツの送電企業が送電網の拡充に多額の設備投資を行うことを発表しました。これでドイツ政府のプランは後押しを得たことになります。

送電企業テンネットの社長マルティン・フクスはボンで開かれた記者会見で、ドイツの脱原発作業に、これからの10年で約200億ユーロ(約2兆円)の費用を見込んでいる、と語りました。
この費用は主に送電網の更新に必要なものであり、その中には延べ3,800キロメートルの送電網、特に高圧送電網の建設費用が含まれます。

フクスはこれから行うべき作業は決して容易なものでは無い、と語りましたが、改めて以下のようにつけ加えました。
「ドイツは必ずこの取り組みを、成功させることができると思っています。」

他の3つの他の高電圧の送電企業、アンプリゾン、50Hertz(フュンフツィッヒ・ヘルツ)とトランスネットBWがこのプロジェクトに参加しています。

原発依存からの移行を成功させるために、ドイツが解決しなければならない大きな問題の1つが、送電網の整備拡充だと見られています。
「送電網の整備拡充無しに、再生可能エネルギーの進歩は結果を生むことは出来ないのです。」
ドイツ連邦送電網エージェンシーの代表、ヨッヒェン・ホーマンが記者会見でこう語りました。
この記者会見にはアンゲラ・メルケル首相、環境大臣ピーター・アルトマイヤー、財務大臣フィリップ・レースラーも参加していました。

▽ 大きなステップ

メルケル首相は29日、原子力エネルギーの使用を終えるための全体計画の「非常に大きな前進」となるとして、大規模な送電網の拡充計画を明らかにしました。
首相も原子力発電から再生可能エネルギーへの切り替えは、計画通り遅滞なく進行するだろう、との見通しを述べました。
「一年前の福島第一原発の事故直後、策定された計画通りの移行は十分に可能です。」

メルケル首相は自らが属する中道右派による2011年のドイツ国内の9基の原子炉を2022年まで稼働させるのを最後に、永久に原子力発電を廃止する、という決定に言及しました。
8基の老朽化が進んだ原子炉は福島第一原発の事故直後、停止させています。

首相はここ数週間に問題にかかりきりになっていました。
そしてドイツ16州の州知事との定期的な会談を開き、発電手段の切り替えに関連した問題を一つずつ、確認をしながら討議してきました。

これまで首相の支持基盤である中道右派も含め、一部の政治家たちは、原子力発電から再生可能エネルギーへの切り替えを発表されたスケジュール通り実現することが可能かどうか、疑問を呈して来ていたのです。

http://www.dw.de/dw/article/0,,15983761,00.html
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今週【 大企業による電力支配に、ドイツの小さな村が立ち向かう 】の記事中、ドイツでは再生可能エネルギーへの切り替えが、とりもなおさず巨大電力企業による電力支配を、『切り崩していく』ことにつながっていることが紹介されていました。

折しも後編を掲載した27日、日本では沖縄を除く全国の電力会社の株主総会が開催され、『脱原発を目指すべきだ』という株主提案が各地で定終されたものの、すべて否決されました。
全国ニュースでは、東京電力、関西電力の株主総会が取り上げられましたが、被災地の真ん中東北電力の株主総会で、ある動議が否決されました。

それは福島第一原発の事故による被害を大きく被った、福島県浪江町への「小高原発建設計画を白紙撤回せよ」という動議が、反対多数で否決されてしまったことです。
もちろん地元浪江町は反対に回りましたが、注目すべきは宮城県と仙台市が反対に回り、特に仙台市長は地元紙によれば
「原発建設を中止しなければならない、そのことをここで決める必要はない」旨の発言を行いました。

このことに、中央政府だけではない、日本の政治の病根の深さを痛感し、暗然としました。
仙台市にも福島県から避難されてきた方々がいて、日々辛い思いをしていらっしゃいます。
そしてそのことに心を痛めている宮城県人、仙台市民が数多くいます。

東北電力は株主総会で、東通原発、女川原発の再稼働を求めました。
その理由は東北電力という「会社」の経済性の悪化であり、福島第一原発の事故を受け、今後どうあるべきかなどという事は新聞のどこを探してもありませんでした。

仙台市も宮城県も、こうした人々の「心」に対する忖度などは無く、地元の大企業の経済性に対する懸念だけがあったのではないでしょうか?

巨大企業が巨大施設を稼働させなければ、電気は作れないのでしょうか?
全然そんなことは無い、という事が今、ドイツやアメリカで着々と実証されています。
【 大企業による電力支配に、ドイツの小さな村が立ち向かう 】の記事の中の小さな、小さな村の成功を、私たちの現実の中に生かしていきたいものです。

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【 Macユーザーのみなさんには、より多くお支払いただきます 】

アメリカNBCニュース 6月26日

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さて、夏のバカンス旅行の計画を立てる時期がやって来ました。今日、ホテルの予約やショッピングの価格比較を行うorbitz.com(オービッツ.com)を見て明らかになったことがあります。使っているコンピュータの種類によって、違う検索結果が表示されることが解ったのです。
場合によってはあなたは、より高い支払いを求められることになります。
NBCのトム・コステロがお伝えします。

レポーター : 旅行計画を立てるに当たり、アメリカでもっとも利用者が多いのがorbitz.comです。それはとりもなおさずorbitz.comが利用者にとって、最も有利な取引ができる場を提供しているからにほかなりません。
orbitz.comはマッキントュシュ - Macユーザーはウィンドウズマシン - PCユーザーと比較すると、一泊当たり20ドルから30ドル高い支払いをしている、と発表しました。
Macユーザーの40%は、4つ星から5つ星のホテルを予約する傾向があるそうです。
のみならずフォレスター調査会社によれば、Macユーザーである家庭の平均年収が780万円を超えているのに対し、PCユーザーのそれは590万円でした。
orbitz.comはこうした実績から、もしあなたがMacユーザーなら、PCの前に座りなおせば、さらに価格の安いホテルを検索することが可能だ、としています。
ためしにマイアミビーチで検索した場合、Macで表示される上位3件のホテルとPCで表示される上位3件のホテルが違う可能性があります。

orbitz.com「これまで私たちのサイトを訪れた数百万のユーザーの利用実績に基づき、より良い買い物や選択ができるようにしているのです。」
レポーター : 重要なのは同じホテルの同じ部屋について、orbitz.comがMacユーザーにより高い料金を設定している訳ではない、という点です。
ロンドンはこの夏の観光旅行の目的地として、最も人気がある場所のひとつです。
「彼女はマッキントッシュ、それでもって私はPCのユーザー」

リポーター: しかし、orbitz.comの検索結果について懐疑的な人々もいます。
「これ以上orbitz.comに、私たちの好みを決められるのはごめんだわ。」
「知らないところで自分が分析されているなんて、あまり気分の良いことじゃないわね。」

リポーター: 消費問題の専門家は、これこそ我々が日常的に追跡・分析されていることの証拠のひとつだと語ってます。

NBC消費問題解説者「あなたを利用してもっと金を儲けたい、と思っている誰かのバケツの中に、あなたは入れられているのです。」

レポーター : この世界、このようなサイトでは、モラルなどと言う言葉を持ち出すこと自体、事態遅れなのかもしれません。
トム・コステロ、NBCニュース、ワシントンから。

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【 熱帯嵐デビーの襲来 】
アメリカNBCニュース 6月27日




熱帯嵐デビーの襲来から一夜明けた27日、氾濫した川の水がフロリダ州の何千もの家屋を水没させ、道路上にあったものをきれいさっぱり持ち去り、道路を陥没させ、主要国道は通行止めになりました。
フロリダ州のライヴオークでは、数多くの家屋が水没、屋根まで水が来た家もありました。
街の中心部は水没したままで、あらゆる活動が停止しています。

【太陽面暴発が、原子力発電所と大規模送電網に襲いかかる!】[AOLエナジー]

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アメリカが6つの政府機関を動員して、10年に渡り検討してきた原発の安全対策、日本の原発では手つかずではないのか?!

マーガレット・ライアン / アメリカAOLエナジー 6月19日

専門用語で『地磁気妨害』(GMD)、馴染みのある表現なら『太陽面フレア』または『太陽面爆発』。
名称が何であっても、この現象は地球上の大規模な送電システムに悪影響を及ぼし、たった数秒で広範囲にわたる制御不能や突然の停電などをもたらします。
1989年にはカナダのケベック州で太陽面フレアにより、9時間にもわたり送電システムが稼働できなくなりました。

現在、電力供給施設の運営に責任を持つ電力業界や電力施設運営者は、この太陽面フレアによる影響を食い止める、あるいは最小限に抑えるための対策に取り組んでいます。

問題の核心は以下の2つです。
太陽面爆発による最悪の事態とは?
巨大な太陽面爆発の発生頻度は?
この2点について話し合うため、6月15日、アメリカ政府連邦エネルギー規制委員会(FERC)と原子力規制委員会(NRC)の合同会議が開催されました。

記録的な巨大地震、そして大規模な浸水(アメリカの場合は大洪水、日本なら巨大津波)が襲っても、発電設備が耐えることができるよう、技術者たちは数千年間にわたる膨大な量の地質データを解析し、訪れる可能性のある脅威の、その規模を計算しています。

こうした取り組みが、太陽面爆発がもたらす脅威への対抗策の強化についても行われるなら、事実の検証は歴史上初めて通信障害が発生した、1859年にまでさかのぼる必要があるかもしれません。

『地磁気妨害』(GMD)が及ぼす影響は、超高圧トランスの数が多ければ多い程、直流高圧電線が長ければ長い程、大きくなります。
そしてデジタル化が進んでいればいる程、受ける悪影響は大きくなるのです。
これらの条件が揃ってしまうと、太陽面フレアに対する脆弱性は高まる一方になってしまいます。

▽被害は予想の範囲に留まるのか?!

アメリカ電気信頼性評議会のレジス・ビンダーは以下のように話します。
「太陽面爆発によって生じた爆風は、磁気嵐となって2,3日で地球に到達します。しかしその影響は、その時の地球の雲の状態、そしてどの場所に到達したのかによって、著しく違うものになります。そしてそれぞれの条件によって生じる結果は、全く違ったものになります。」
「極性によって、地球の磁場が雲を押し返す働きをするかもしれません。あるいは現在地表に沿って存在している、地球の磁場の流れを変えてしまうかもしれません。」

この磁気嵐の発生を検知できる人工衛星は、現在は一基しかありません。しかもその衛星は、当初設計された耐用年数を超えて利用が続けられています。
これに代わる衛星は2014年まで打ち上げの予定がありません。
アメリカ原子力規制委員会のグレゴリー・ヤッコ委員長に代わる、新しい委員長候補のひとり、クリスティン・スヴィニッキ委員が
「連邦政府の予算削減により、思うに任せない状況なのです。」
と語りました。

これまでの10年間、この問題に取り組んできた合衆国の政府機関は連邦緊急事態管理庁を始め、国土安全保障省、海洋大気局、エネルギー省オークリッジ国立研究所、連邦エネルギー規制委員会(FERC)、原子力規制委員会(NRC)、北米大陸電気信頼性評議会(NERC)などであり、このような地球規模の障害が発生した際、被害を最小限に食い止めるための対策を検討してきました。

北米大陸電気信頼性評議会の副議長マーク・ロビーは、『地磁気妨害』(GMD)タスクフォースが最も起きる可能性が高いと結論付けたのは『電圧崩壊』である、と語りました。
この状況に陥った場合、停電の発生はもちろん、変電所設備が破壊される可能性もあります。

電気信頼性評議会のビンダーによれば、変電設備は必要以上の電流が流れ込んで障害を起こさないように設計されていますが、今後はその変動の幅を大きくし、より大きなダメージにも耐えられるような設計変更が必要になります。
同評議会のロビー副議長は緊急事態が発生した際、直ちに必要な部品を供給できるようにするための、交換部品のデータベース作成に着手した、と語りました。

原子力規制委員会のNRC副事務局長のダン・ドーマンは、9/11同時多発テロの後の対応策として、原子力発電所の周囲に非常用機材を多数配置するようになったが、そのことが『地磁気妨害』(GMD)対策にも援用できる、と語りました。

それに加え、福島第一原発の事故後の対応として、地域ごとに緊急時部品供給センターを設置しているが、『地磁気妨害』(GMD)対策として、これらの設備拡充を図る、と語り、すでに非常用ディーゼル発電機の全原子力発電所への設置は完了している、と語りました。

http://energy.aol.com/2012/06/19/solar-flares-endanger-nuclear-plants-power-grids
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アメリカ、イギリスをはじめとする海外メディアが、今年になって太陽面爆発に関するニュースを大々的に取り上げているのに、日本のメディアは一向に取り上げる気配がありませんでした。
太陽面爆発によって、地球上には宇宙放射線が大量に降り注ぐことから、放射線に関しただでさえ敏感になっている日本では報道しないよう、「統制」されているのかな、と簡単に考えていました。

今にして思えば、それもまた浅はかな見方であったかもしれません。
この記事を読むと、太陽面爆発が原子力発電所にとっていかに危険な現象であるかがわかります。

このためアメリカは6つもの国家機関を動員し、10年間その対策を練り続けてきた…

ところが、たとえば大飯原発の再稼働に関し、太陽面爆発による『地磁気妨害』対策はきちんと取られているのでしょうか?
皆さんの中に、この点に関する情報を確認された方はいらっしゃいますか?

記事中にあります。
「猶予は数秒間…」
大飯原発どころか停止中の原発であっても、数秒のうちに冷却系がダウンしてしまったら、福島第一原発の再来とはならないのでしょうか?
しかもその影響は広範囲に及ぶ、そしてその中には未だ事故が「続いている」福島第一原発も含まれているのです。

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【 超正統派ユダヤ教のユダヤ人の抗議 】
アメリカNBCニュース 6月26日

イェシェバ神学校の生徒に対する政府機関や軍隊からのリクルートに抗議するため集まった超正統派ユダヤ教徒。

【 第4ワールドトレードセンタービル最後の鉄骨 】
アメリカNBCニュース 6月26日



9.11同時多発テロにより破壊された世界貿易センタービル跡地に建設中の、世界貿易センター複合施設。23日、完成間近の第4世界貿易センタービルの最後の鉄骨が、地上300メートルの高さまで釣り上げられていった。
写真はその様子を見守る建設労働者と招待客。
最後の写真は今月23日現在の同センタービル近辺の夜景。
(写真はすべて、クリックすれば拡大画像をご覧いただけます。)

60歳は夢をかなえるべき、絶好のタイミング!&孤児になった子グマ、順調に回復

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アメリカNBCニュース[メイキング・ア・ディフエレンス]

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今夜最後の話題は、51年前に平和部隊を設立したジョン・F・ケネディ大統領の呼びかけに対し、今持っている時間を捧げようと決心するアメリカ人の数が増えている、という話題です。
初期のボランティアのほとんどは若い人々でしたが、ここに来て退職を目前に控えた熟年世代の参加者が大学生世代を上回るようになり、世の中を変えて行きたいと願っています。
NBCの特派員、クリス・ジャンセンがお伝えします。

レポーター : マリー・ロバーツは30年間アメリカ国内で、都市計画の仕事に携わってきました。
今私がいるこの場所にはまったく関わりが無いようなことです。
彼女は今自転車に乗って、ここアフリカのマラウィで急速な広がりを見せる飢餓と闘っています。彼女は58歳で早期退職し、平和部隊にボランティアとして参加しました。

マリー「これは私がずっとやってみたいって、思い続けてきたことなの。」


レポーター : 彼女はケネディ大統領が1961年 に行った平和部隊への参加を呼び掛ける演説の様子を、今でもはっきりと覚えています。

ケネディ大統領「ここに合衆国政府は平和部隊の設立を宣言します。」

レポーター :その結果まず大学生や卒業したばかりの若者がまず、参加しました。そして現在は部隊の500人が50歳を過ぎた人々で占められています、あたかもそのまま時間が過ぎたかのように。
マリーが担当するのは女性と子供たちのための健康、そして栄養補給計画です。現地の女性たち、そして子供たちまでが今ではマリーに信頼を寄せるようになりました。
ここマラウィでは特に、平和部隊は現地の生活の中に溶け込んでいます。
しかし50歳を過ぎた隊員たちが提供するのは高度な技術だけではありません、彼らは豊富な人生経験を持っている人々です。
言い換えれば、彼らは些細なことにこだわりはありません。

「少し暗いけど、どうぞお入りになって。」
レポーター : 彼 女の生活を支えるライフラインは自家発電による電気と冷たい流水だけです。簡素な生活をしています。
「私はすべての物事をゆっくり、確かめながら進めることにしているの。私が簡素な生活にこだわるのはそのためよ。」

レポーター : 今や平和部隊は、年齢も経験も豊富なボランティアを求めるようになりました。
「若くは無いということにも、価値は大いにあるわよ。」

レポーター : 150人の人々がこのカリフォルニア州の募集説明会にやって来ました。彼らもまた、ケネディ大統領の呼びかけを覚えていたのです。
参加女性「70歳になる前にやっておきたかったの。60歳は夢をかなえるべき絶好のタイミングなのよ!」

レポーター : アフリカ、ルーマニアで働いた後、カレンは平和部隊の見通しについて話してくれました。彼女は無給の親善大使です。
「これは本当に素晴らしいチャンスだわ。私だってまだまだお役にたてます、ってとこかしら。」

レポーター : 挑戦は続いています。熟年ボランティアは体力テストに合格した上で、最小限の給付金で生活し、赴任先の言葉も話せるようにならなければなりません。マリー・ロバーツは子供たちの誕生パーティにも、卒業式にも立ち会うことができませんでした。
「人生、ときには失うものもあるわ。でも代わりに得るものもあるはずよ。」

こ こマラウィの部族長の話では、マリーがマラリアとコレラとの戦いを懸命に続けてくれたおかげで、成人できる子供たちが大幅に増えました。
悪くない第2の人生です。
クリス・ジャンセン、アメリカNBCニュース、アフリカ・マラウィから。

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【 孤児になった子グマの順調な回復 】

アメリカABCニュース 6月21日

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オレゴン州の道路脇で重態で発見・救出された、生後6ヶ月のツキノワグマの赤ちゃんが、獣医によるケントンの結果、順調な回復が確認され、保護・救助が大成功をおさめたことが確認されました。
「発見された時、この雌の子グマは脱水症状に陥り、しかも飢餓状態にありました。」
ワシントン州リンウッドPAWS動物保護センターの地域監視センターの責任者、マーク・コールマンがこう話してくれました。
「この子グマは兄弟と一緒に発見されたのですが、そちらの方はすでに手遅れでした。」

この小熊たちはなんにちもの間、母熊からはぐれてしまっていたものと見られています。
「こうしたことはしばしばあることなのです。私たちが子グマを保護するのは、そう珍しいことではありません。」
コールマンはこう語ります。
「母グマが銃で撃たれるか、車にはねられるかしてしまい孤児になってしまう子グマが後を断ちません。」

救出されてかに一ヶ月、これまで発見された中でも最も幼いこの子グマは、現在順調な回復を見せています。
「彼女は見違えるように良くなりました。疥癬の治療も行ったのですが、今や耳の中まですっかりきれいになりました。たとえ50カ所のチェックをしても、全部合格できるだけの状態だと思いますよ。」
コールマンが胸を張ってみせました。
子グマの血液検査の結果も良好です。

「子グマは見違えるほど良くなりました。それとともに、活発に動き回るようになりました。」

一ヶ月前、初めて子クマがこの場所に連れてこられたとき、彼女はまずミルクだけを与えられ、徐々に通常の食事に戻していくプロセスが適用されました。
「幸いにも、子グマはけがはしていませんでした。」


最終的には熊たちを野生に戻す、という目的があるため、クマたちはリハビリセンターに連れてこられると、一頭ずつ隔離して保護されます。

「しばしばあることですが、他にもクマが保護されている場合には、お互い接触しないようにします。そしてできるだけ人間からも遠ざけ、人間に馴れすぎることのないようにします。その方が早く自然界に戻ることができるからです。」
コールマンが語りました。
「人になれているために、キャンプ場などにエサを求めて近寄り、射殺されるようなことにはなってほしくありませんから。」

PAWS動物保護センターで働いている人々は、人間とクマたちの距離が近づかないよう、常に配慮しています。
「ここでは、動物たちに名前をつけることはありません。」と、コールマンは言いました。
「動物たちを野生に戻す際、お互いに未練が残らないように。」

今回の子グマは、2013年春、オレゴン州に送還され、そこで野生に放たれることになります。
「野生に戻す時は、できるだけ発見された場所で行うようにしています。その方が離ればれになった家族と、再び出会う確率が高くなりますから。」

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[我が家の庭で始まったクマの格闘][ガレージから出られなくなった子グマを助けようとする母グマ]

【 もうこれ以上、巨大企業による電力支配を許すな!】[ガーディアン]

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原子力発電・石油エネルギー陣営と、再生可能エネルギーとの戦い
必要な全電力を再生可能エネルギーによって賄い、大企業支配に立ち向かったドイツの小さな村

ダミアン・キャリントン(ドイツ・フェルドハイム)
ザ・ガーディアン(英国) 5月30日

この国は2020年までに全発電量に占める再生可能エネルギーの割合を35%にするつもりです、たとえどれだけコストがかかっても。
ドイツベルリン近郊の村、フェルドハイムには43基の風力タービンが点々と存在し、農家の庭先にある動物たちの排せつ物や堆肥などを天然ガスに変換・発電を行う施設もあります。

澄み渡った青空の下、ドイツは先週末再生可能エネルギーの歴史に、また新たな輝ける実績を書き加えました。20基の原子力発電所に等しい量の発電を、太陽光発電によって成し遂げたのです。
それは原子力発電・石油エネルギー陣営と再生可能エネルギーとの戦いでした。
そして大企業が所有する巨大発電所と、地域のコミュニティが共同で運営する小規模な発電施設との戦いでもあったのです。
再生可能エネルギーの目覚ましい成功により大企業の利益は脅かされ、2013年の選挙で再選を目指すアンゲラ・メルケル首相にとって、エネルギー問題は争点のトップとして避けて通れないものになりました。

「私たちは尚、大企業4社によって支配されています。」
旧東ドイツ地区にある田園地帯の平原に立つ高さ85メートルの風力タービンの下に立ち、ヴェルナー・フローライター氏がこう話しました。
その4社はドイツを4分し、それぞれの場所で独占的に電力供給を行っている、RWE、E.ON、ヴァッテンファル、そしてEnBWです。

ライ麦畑の穂がさざ波を立て、狐の鳴き声が時折聞こえる森の近くにたたずむ小さな村、フェルトハイムはこの大企業支配に立ち向かっていきました。
この村の128世帯の住民たちは43台の風力タービン、ソーラーパネル、そして堆肥や下肥の類をガス化して発電を行う設備を配置し、村の全電力を賄うようにしてしまったのです。

フェルトハイムの村に点在する急勾配の屋根を持った、ずんぐりした格好の家々をつなぐ送電網の使用料金について、この大企業は法外に高額な使用料を請求しました。そのためフローライター氏自らが経営する会社、エネルジーケレは自前の送電網を建設しました。
フェルトハイムの『独立のための戦い』はついに全面戦争の様相を帯びましたが、フェルトハイムを支持する動きはドイツ全土に広まりました。
2011年、再生可能エネルギーはドイツの電力の20%を供給しましたが、その発電手段の主なものは家庭用の太陽光発電装置、農家の風力発電装置、そして地方の農家の庭先の植物を原料とするバイオマス発電装置だったのです。
そして原子力に対する国民の嫌悪感情が福島第一原発の事故により最高潮に達した時、西再生可能エネルギーへの転換はまさに雪崩を打つように早まったのです。しかし再生可能エネルギー発電設備の10分の1弱を大企業4社が握っていることも事実です。

「新しいエネルギー・システムには社会を変えて行く、という側面を持っています。そのことを人々が理解しなければ、変化は起きないのです。」
このように語るのは、ドイツ与党のCDU/CSU党の保守派の議員で、元フォレスター会(慈善団体)のメンバーであるヨセフ・ゲッペル氏です。
ゲッベル氏は所属する政党の中では「ちょっとした宗旨変え」をしたと見られていますが、氏自身はドイツでは保守主義者が環境保護論者であることは別に矛盾しない、と語ります。

「私の村では、住民たちは大企業の支配から独立したいと考えています。」
再生可能エネルギーの人気の別の理由について、環境科学財団代表のアンドレアス・クレイマー氏がこう語りました。
「人々は、4社の巨大エネルギー企業を心から嫌っています。4社がこれまでどれだけ甘い汁を吸ってきたのか、身にしみてわかっているのです。」

しかし与党連合の政治家たち、そして大手エネルギー会社や大企業はこうした考えに異論を唱えています。
再生可能エネルギーによる地域ごとの細分化された発電方法は、従来の大企業が原子力、火力、天然ガスなどを使って一か所の発電所で大規模な発電を行うやり方より、かえって費用が高くつき、しかも安定的な供給能力に問題がある、というのです。
しかし、4大エネルギー企業はドイツのエネルギー政策に関して、新たなプランを提示しているわけではありません。
「私たちは民主的手続きによる、政治的な多数意見に従います。」
E.ONの広報担当者がこのように述べました。同社は現在、大規模な洋上風力発電設備を建設中です。

野党社会民主党の議員ウルリッヒ・ケルバーはこう語ります。
「まだまだ多くの人々は、分散化されたエネルギー・システムというものを、想像できないだけなのです。私たちはすでに分散化されたシステムによって、情報提供の在り方が大きく変わったことを体験しているはずです、インターネットという名の。エネルギー政策においても、こうした効率的で民主的な分散化が必要なのです。」

ドイツのエネルギー政策の転換[Energiewende エナーギーヴェンデ]が目指すところは、大規模で野心的な変革です。
2050年までに全エネルギー消費の50%をカットし、電力の使用量も25%減らそうというものです。
一方、電力消費量がドイツの半分である英国は、2050までに電力使用量が33%から66%の間で増加する、と見込んでいます。
この時点でドイツは全電力の80%を、再生可能エネルギーにより発電する計画です。

ドイツのエネルギー政策の転換は、思い切ったものでした。
ドイツ語で「wende」は、海の上の航行で90度の方向転換を意味します。

福島第一原発の事故を受け、ドイツは原子力発電からの全面撤退を決意しました。
現在すでに半分の原子炉が停止中であり、残りについても10年以内にすべて廃炉作業に入ります。
大企業による独占を嫌う市民たちは、二酸化炭素を排出する火力発電はもちろん、天然ガスによる火力発電からも撤退することを望んでおり、残された現実的な選択肢は再生可能エネルギーしかありません。

福島ともう一つの巨大原子力災害、チェルノブイリを目の当たりにしたドイツ市民は、これからの20年間、ひたすら新たな社会の建設に取り組むことになるしょう。
1986年に発生したチェルノブイリの事故は、直接的にはドイツ初の環境省の設立につながりました。
続く1990年、ドイツは小規模な再生可能エネルギー設備に対する補助金の交付と税制上の優遇を行う[Fitsプラン]を初めて導入、これが再生可能エネルギーの普及に火をつけることになりました。
「ヨーロッパの信用不安問題に次いで、エネルギーの政策転換を成功に導けるかどうかが、アンゲラ・メルケル政権にとって、重要な問題となることは間違いありません。」
ドイツ政府のこうかん高官がザ・ガーディアンのインタビューにこう答えました。

もう一つ、懸念があります。それはドイツの再生可能エネルギーの普及に一役買った、[Fitsプラン]による経費の増大です。
この措置による納税者の負担額は、年間140億ユーロ(1兆4,000億円)に上ります。
財務省の高官は、ドイツ国民が再生可能エネルギーに関するこれ以上の税負担について拒否する態度を明らかにすることなれば、これまでの政策の転換点を迎えることになるだろう、と語りました。

しかし、そうした転換点が訪れるのはまだ先の話のようです。
[Fitsプラン]を終了させ、その支出を止めようという議案は議会を通過しませんでした。
次の戦いは2か月後、夏休みの前になる見込みです。ドイツの中国の太陽光パネルメーカーの安売り攻勢により、ドイツ国内の5社の大きな製造業者のうち、4社までが倒産してしまった問題について、徹底的な議論を行う構えです。
[Fitsプラン]は費用ばかりが高くつく、と批判する地位の高い研究者は、次のように攻撃しています。
「多額の予算を使った挙句、中国に補助金をさらわれてしまう。」

納税者の間にも、批判的な意見があります。
「貧しい人々が支払った税金で、歯科医がソーラーパネルを設備している。」
というものです。歯科医はドイツでは裕福な中間層を象徴する職業です。
しかしグリーンピースのトビアス・ミュンヒマイヤー氏は、以下のように指摘しました。
「電力を多量に使う大企業が、[Fitsプラン]に関する納税義務を負っていないことに留意しなければなりません。」
ドイツの環境行政にまつわる経済的な影の部分にも、批判が向けられています。
ヨーロッパが設定したエネルギー資源政策に反対するものです。
2050年にあらゆる建物からの二酸化炭素排出量ゼロを実現するため、ドイツが目標としているエネルギー政策には、非常な困難が伴います。
これに対しBMV、バイエル、BASFなどの巨大製造業は、自らにその厳しいノルマを課すことに難色を示しています。
「この政策がこの国の経済成長の足かせとなる可能性があり、そのことが各企業との交渉を非常に難しいものにしています。」
財務省の高官がこう語りました。

難しい課題もありますが、それでもドイツが再生可能エネルギー、持続可能エネルギー社会に向かう足取りは力強いものです。
2020年には再生可能エネルギーによる電気の供給は、現在の20%から35%になります。
国民の3分の2は、この目標は確実に達成される、あるいは予定より早く達成される、と考えています。
「それは希望的観測ではありません。再生可能エネルギーへの取り組みを一つずつ積み重ねてきた、その実績がものを言っているのです。」
ベルリンのタグシュピーゲル新聞社の特派員、ダグマー・デメルも同じ意見です。
「ドイツ国民は、ドイツの技術者たちを信頼しています。」

ドイツとは対照的に、英国の再生可能エネルギーによる発電量が全体の9.5%というのは、いかにもぱっとしません。

ドイツ再生可能エネルギー協会会長のライナー・ヒンリクス-ラールヴェスはドイツが[Fitsプラン]を導入後の2010年まで、英国には個人に対しても、地域のコミュニティーに対しても、何の優遇措置も取ってこなかったことを批判しました。
早くにこうした制度を導入していれば、各電力会社もかなりの規模の再生可能エネルギーシステムを構築していたに違いありません。個人や地域のコミュニティーに至っては、どのような配慮も受けることが出来ませんでした。
ドイツでは再生可能エネルギーシステムの所有者の65%が個人か、地域の小さなコミュニティです。
一方の英国の数字は10%未満に過ぎません。

ドイツの初の環境大臣は、クラウス・テップァー(保守派)でした。彼は[Energiewende エナーギーヴェンデ]が直面する問題について、明快な見解を持っています。
「何としても[Energiewende エナーギーヴェンデ]は成功させなければなりません。成功すれば、数限りない恩恵があります。しかしもし失敗すれば、世界におけるドイツの印象が台無しになってしまう事も覚悟しなければなりません。」

再びフェルドハイムの小さな村に目を転じてみましょう。
フローライターはこの村にも、電気代が3割も安くなったにもかかわらず、電力の独立に反対する人々がいることを冷静にとらえています。
「反対する人はどこにでもいますから。この村にも2、3軒、いまだにE.ONから電気を買っている家はあるのです。」

http://www.guardian.co.uk/environment/2012/may/30/germany-renewable-energy-revolution?INTCMP=SRCH
http://www.guardian.co.uk/environment/2012/may/30/germany-renewable-energy-revolution?INTCMP=SRCH

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【フロリダ、アラバマの風景を一変させた熱帯嵐『デビー』】
アメリカNBCニュース 6月24日

叩きつける激しい雨に立ちつくす若い女性。フロリダ州セダーキー。

未だ現実にならない「3.11後のあるべき日本の姿」[インデペンダント]

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【 再稼働のスイッチを、がっちりつかんで離さない日本の電力業界 】
いけにえの町「どうして私たちに、こんな役回りが巡って来たのか…」

デイヴィッド・マクニール / ザ・インデペンダント(英国)6月12日

日本の原子力発電所は福島第一原発が大事故を起こして以来、次々と停止し、現在稼働中のものはありません。しかし、日本政府はここに来て、虎視眈々と原子炉の再稼働を狙っています。

「電力業界は原子力発電所の建設地として、最も美しい自然がある場所ばかりを選んだのです。」
こう語るのは宮崎時空さんです。
この大飯周辺の景色を見渡すと、彼の話にうなずかないわけにはいきません。
京都や大阪といった繁華な街を遠くに追いやるように、山並みは連なり、水田が広がっています。そこから遠くない場所に小さな漁業の町、おおい町は、ごつごつした岩に囲まれた入り江に臨んで、ひっそりとうずくまっています。
絵葉書のように美しい景色の中、オレンジ色の高圧電線鉄柱とケーブルが、小高い場所にある4基の原子炉を擁する大飯原子力発電所に向かって伸びている、その姿だけが浮き上がっています。

1970年代に入るとこれらの送電線は、日本で2番目の規模の人口と工業設備を持つ、広大な関西地区に電気を送るようになりました。
その見返りは大きなものでした。
人口がたった8,800人のこの町に潤沢な原発マネーが流れ込み、経済的な繁栄を謳歌することになったのです。
新しい学校、近代的な病院、そして豪華なレクリエーション・センターが次々と建設
されて行きました。
そしての両側には温泉保養施設と野球場が、電力会社から寄贈されました。

しかし空前とも言える景気の良さを演出していた大飯原子力発電所は、昨年、福島第一原発で大事故が発生して以来、稼働停止状態が続いてきました。
前出の宮崎さんは、長い間日本における原子力発電に対する反対運動を行い、大飯原子力発電所の再稼働に強く反対している人々の中の一人です。
「私は原子力発電近くで暮らすことについて、良い印象を持っていませんでした。しかし、3月11日に襲った巨大地震と巨大津波が、福島第一原発の3基の原子炉でメルトダウンを引き起こすまで、原子力災害というものがいかに恐ろしい事態を引き起こすのか、必ずしも理解していたわけではないのです。」

この25年間で最悪の原子力災害となった、福島第一原発の大惨事が巻き起こした衝撃波は地球全体を駆け巡り、ドイツ、イタリア、スイスなどで、原子力発電からの全面撤退を決心させることになりました。
日本では200,000人規模の人々が故郷を追われ、家を捨て、避難を強いられることになりました。
そして東京の西250マイル(約400km)の場所にあるこのおおい町が、国家的規模で果てしない議論を続けながらも、結論の出ない、誰にとっても苦々しい印象を持たざるを得ない場所になってしまったのです。

原子力発電に反対する人々が、町の中でキャンプを続けています。
スーパーマーケットは、報道関係のリポーターなどが停止中の原子炉に関する意見を求め、店内で顧客にマイクを突きつけたりしないよう、警告する文書を貼り出しました。
そしておおい町役場のすべての電話が、一日中鳴りっぱなしの日々がやって来ました。
たくさんの抗議、大飯原発は再稼働するのかどうか、するとしたらいつなのか、等々。
「どうして私たちにこんな役回りが巡って来たのか、どうしたら良いのかわかりません。」
おおい町の広報を担当する、猿橋やすふみさんがこう嘆きました。

ことが政府の思惑通りに進めば、おおい町は停止中の原子炉が再稼働される、初めての「地元」になります。
8日金曜日、野田首相が「安定した電力供給を行うために、大飯原子力発電所の2基の原子炉をぜひとも再稼働させる必要がある。」と語った様子が、全国にテレビ放映されました。
しかし日本政府が、大飯原子力発電所から電力の供給を受けているとはいえ、周辺の自治体から再稼働への合意を取りつけるためには、困難な道のりをこなさなければなりません。

おおい町はこの地球上でも、最も多くの原子力発電所が集中する地域に含まれています。
日本海海岸のたかだか50kmの範囲に、4か所の原子力発電所に13基の原子炉が集中する、その名も『原発銀座』として知られる場所です。

さらに海岸線を北上すると、そこにあるのは世界最大の発電能力を持つ、7基の原子炉を擁する東京電力柏崎刈羽原子力発電所です。
2011年3月以前日本国内に50基ある原子炉は、福島第一原発の国内の電力需要の3割を供給していました。
それらの原子炉は定期点検、あるいは安全上の懸念から一基ずつ停止していき、1970年台以降初めて、稼働原子炉がゼロの状態が現出したのです。
原子炉を再稼働する前に、関西電力はストレステストに合格し、地元自治体の了承を得る必要があります。

原子力発電に反対する一人、中島てつえんさんは、世界の巨大地震の5分の1が集中する日本の国土で、安全な原子力発電所などと言うものはあり得ない、と語りました。
中島さんが最も懸念するのは、関西地区の1,500万人に生活用水を供給している琵琶湖が汚染されてしまう事です。

しかし中島さんのような意見は、おおい町では必ずしも共感を得ているわけではありません。
NHKが5月に行った調査では、64%の町民が停止中の原子炉の再稼働を支持しており、反対している人々は28%に留まっています。
しかし大飯原子力発電所から10kmにある小浜市では、55%が再稼働に反対しています。
福島第一原発の事故の後、多くの日本の人々が脱原発を口にするようになりました。
しかしおおい町町民の意見は、大飯原子力発電所の再稼働を求めるだけにはとどまりません。
「日本には原子力発電が必要なのです。」
この地で小規模な事業を営む井出いしのぶさんがこう語りました。
「この国には資源がほとんど無いのですから。」

もし原子炉を再稼働させなければ、長く暑い夏を耐え忍ばなければならない、数百万の関西地区の住民がずっとこのように警告を受け続けて来ました。
しかし前出の猿橋さんは、次のように語りました。
もし日本の夏の内最も暑い日、8月15日まで原子力発電所を稼働させずにいることが出来れば、国民は原子炉の再稼働が無ければ日本は立ち行かなくなる、という原子力業界、財界などの脅しが、はったりに過ぎないことを、その目で確かめることができるはずです。
「福島第一原発の事故の後、日本の中で何かが大きく変わりました。」

「しかしそれが何なのか、私たちはまだ見ることが出来ずにいるのです。」

http://www.independent.co.uk/hei-fi/entertainment/japans-power-hub-braced-for-big-switchon-7843894.html?origin=internalSearch
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昨日は日本の脱原発実現のため、本当の民主主義実現のため、ひとり一人が声を上げる必要がある、と書きました。
と同時に、実際に戦っている人々を護り、支えていくことも大切です。
先ごろ民主党を離党された平智之議員、自民党内でたった一人脱原発を明言されている河野太郎議員、長く脱原発を訴え、再生可能エネルギーの活用を主張されてきた日本共産党の吉井英勝衆院議員、そしてこの【星の金貨】でご紹介した、脱原発運動に30年間取り組み続け、68歳の今も「戦い続ける」とおっしゃる宮城県女川町の高野町議( http://kobajun.biz/?p=1324 )のような方々を、しっかり支えていきたいものです。

それでなくとも、海外のメディアが口をそろえて表現する「強大な政治力を持ち続ける、日本の原子力ロビー」が、国民の声と希望を封じ込めている現実が目の前にあります。
今回の記事に出てくる猿橋さんや上記のような方々が受けている『圧力』は、相当なものがあると思います。

こうした方々は、それに耐えて日々戦っていらっしゃるのです。、

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【2012年の夏がやって来た】
アメリカNBCニュース 6月21日


アメリカの首都ワシントンにあるヤーズ公園で、水の壁につっこむ少女たち 6月21日


イタリア・ジリオ港近くの海岸で日光浴をするカップル。
半分沈没しているコスタ・コンコルディアを、再び水面上に浮上させるための準備作業が今週開始された。 6月20日


ポーランドの首都、ワルシャワ上空を走る稲妻 6月20日


インドネシア大学の学生がジョグジャカルタの古都の近く、ガンキダル地区のジョムブラン洞穴へ下利用としているところ。
ジョムブラン洞穴はガンキダル地区にある何百もの洞穴のうちのひとつ。
ジョムブランはジャワ島の中心部から西部にかけて連なるカルスト台地の上にあり、その肥沃な土壌と豊かに繁茂する植物で知られている。 6月20日


テネシー州メンフィスにあるチャーリー・モリス親水センターにて。 6月19日

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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