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再稼働さえしてしまえば、大方の日本人はあきらめてくれるだろう…

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【 国中から反対の声が上がる中、日本は原子炉再稼働を強行 】

チコ・ハーラン / ワシントンポスト 7月1日

東京の首相官邸前の広い通りが、抗議の声を上げる人々で埋め尽くされました。
福井県の大飯原発の入り口から400メートルほどの場所には、日本中から人々が集まってきました。
日本の報道によれば、彼らは大飯原発の職員の通勤を妨げ、出入りができないようにするため入口の前に車両を停め、口々に「再稼働、反対」と唱えていました。

しかし職員はすでに、原発内で再稼働の準備に取り掛かっていました。

西日本の沿岸にある大飯原子力発電所では日曜日、福島第一原発の事故以来停止していた日本の原子炉の中、最初に再稼働を行うべく、関西電力の職員たちが技術的手順を次々とこなしていました。

大飯原発の再稼働は、日本国内の他の原子炉再稼働への道を開く可能性があります。
野田首相は国民に対しては、夏場予想される電力不足による日本経済への打撃を避けるため、大飯原発の再稼働を行う、と話しています。
しかし今回の再稼働は、原子力発電所の廃止または維持で国論が二分していた状況下、原子力発電の安全性に疑いを持ち反対する人々を増々増やす結果になり、決定的に現政府を見限らせることになりました。

一部の政治評論家は、2週間前の野田首相の大飯原発の2基の原子炉の再稼働の発表(次に大飯原発4号機が7月末に再稼働を予定している)が、国民の怒りを鎮静化させるかもしれない、と語っていました。
「再稼働さえしてしまえば、大方の日本人はあきらめてくれるだろう…」

しかし、結果は全く逆でした。
野田首相が目にしたものは、インターネットのソーシャルメディアを通しての呼びかけにより、数百人だった抗議者の数が百倍にも、一千倍にも増えたことだったのです。
6月29日土曜日夜、大飯原発の再稼働に抗議するために首相官邸前に集まった人々の数は警察の発表によれば17,000人、主宰者の発表では200,000人に上りました。

しかし日本政府はこれまで、どれほど多くの一般の国民が声を上げたところで、大飯原発再稼働の方針を変えようとはしませんでした。

日本国内に広く、深く広がり続けている今回の抗議活動は、人々が権力の命令にはおとなしく従う傾向の強い日本では珍しいことです。
野田首相は消費税増税問題でも一部国民の反発を受けていますが、明らかに原子力産業界寄りであるその政治姿勢は、より広範な国民の怒りを買うことになりました。

アメリカの首都ワシントンに本社があるPEW調査センターが、日本国民を対象に6月5日に実施した世論調査では、70%を超える国民が、日本は原子力発電依存から脱却すべきである、と答えていました。
再稼働を宣言するまでに、日本政府は何カ月もかけて大飯原発周辺の自治体の説得に当たり、了解を取り付けていました。

大飯原発では7月1日日曜日、関西電力の技術者が燃料の間から制御棒を取り除きました。共同通信社によれば、4日水曜日までに1,180メガワットの送電が始まることになります。

福島第一原発で原子炉が次々にメルトダウンを起し、100,000人を超える人々が避難を強いられる以前、日本はその電力の30%を54基ある原子炉に頼っていました。
しかし福島第一原発の事故が発生すると、これらの原子炉は安全性への懸念、あるいは定期点検のため、次々に停止していきました。
そして5月初め、最後に北海道泊原子力発電所の4号機が停止し、日本には短い間でしたが、原子力発電が全く行われない時が訪れたのです。

その状態をいち早く破ったのが野田首相でした。
野田首相は国民に向け、こう語りました。
あなた方もわかっているだろうが、原子炉を再稼働させなければ、日本国民の生活がおびやかされることになる、と。

日本政府は日本の長く暑い夏がやってくれば、電力不足は避けられず、特に原子力発電所への依存率が高い関西地区では15%の電力が不足する、と予測していました。
政府が大飯原発3号機と4号機を最初に再稼働させたのは、関西地区に電力を供給していること、そして災害の対応能力を検証するためのストレステストに合格していたこと、この二つが理由でした。

日本にいる政策立案者がこの国の将来のエネルギー政策を検討しているこの瞬間に、大飯原発は再稼働します。
エネルギーと環境問題について検討を行っている委員会は、この国の原子力政策について、3つの選択肢を提示しました。
2030年までに原子力発電への依存率を
1. 20-30%にする
2. 15%にする
3. 0にする
日本の報道機関によれば、その決断は8月に下されることになります。

http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/1st-nuclear-reactor-to-go-back-online-since-japan-disaster-meets-with-protests/2012/07/01/gJQAdlHZFW_story.html
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日本の報道機関はさっぱりですが、日本の原発問題について、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツのメディアは次々と鋭い切り口を見せています。

ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送)の
「日本の電力業界は福島第一原発の事故について、それをさほど大きな失敗としては認めていません。そのために、彼らが福島第一原発の事故から学んだものなど、基本的にはゼロなのです。」
→ http://kobajun.biz/?p=845

フランスのル・モンド・ディプロマティークは
「死の灰が大量に降り注がなかったのは、現場の緊急作業員の献身的作業、そしてただの偶然」 【 日本人の静かな怒り 】〈 日本の原子力発電に幻滅はつきもの 〉 → http://kobajun.biz/?p=1074

イギリスのザ・ガーディアンは
「家族を、家を、故郷を奪われ呆然自失する被災者に、大量の放射能を浴びせた福島第一原発・政府機関は言い逃れに躍起」[ フクシマ、それは津波と言う地獄を見た日本人が、決して見たくなかったもの ] → http://kobajun.biz/?p=1664

そして何と言ってもニューヨークタイムズとワシントンポストの報道には、何度も感心させられました。
6月29日の首相官邸前の抗議行動の真実の姿を、世界に向け発信したニューヨークタイムズ。

そして今回のワシントンポストの記事は、なぜ日本政府がこれほどまでに国民の声を無視し続けるのか、
「再稼働さえしてしまえば、そのうち、大方の日本人はあきらめてくれるだろう…」
という『政治評論家』の都合の良い解釈を、拡大解釈した日本政府の姿がはっきりと見えました。
そこには政治家としての国民に対する誠実さなど、かけらほどもありません。
「熱しやすく冷めやすい」と言われる国民性に、たかをくくり、あたかもこううそぶいているようです。
「これまで通り、やりたいようにやらせてもらうさ…」

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【北部スペインの住宅ローン支払い不能の追い立てに抗議する人々】
アメリカNBCニュース 6月27日



抗議を行っている人々は、スペイン北部のオビエドでエクアドル人の一家族が住宅ローンの返済を続けることができなくなり、追い立てられようとしていることに、反発しています。
ホルヘ・コルデロとその妻、そして5歳になる娘のアマンダの3人家族は、サハスツール銀行に対する住宅ローンの返済の継続ができなくなり、購入したマンションからの退去を求められました。
17人の活動家がこのマンションを占拠し、マンションの所有者を含む200人ほどが強制退去を阻止しようと、集まりました。
ホルヘの妻と幼い娘は強制退去が行われる間、別の場所にいました。
機動隊とのもみあいの後、20名が逮捕されました。

スペインでは疲弊する経済により、100万人以上の人々が住宅ローンの返済に窮している、と言われており、国民の間には増加する強制退去に対する反発と抗議運動が広がり続け、政治的にも見過ごせない事態となっています。

【7月4日アメリカ独立記念日に向けて】
アメリカNBCニュース 7月3日

【 抜き足・差し足…、原発回帰へと歩み始めた日本 】&大飯原発再稼働実施

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「核物質を人為的に分裂させ、そこからエネルギーを取り出す、複雑な仕組みを持った機械の操作を、政府機関と電力会社に任せきりにして大丈夫なのか?!」

ワシントンポスト 6月23日

日本の野田首相はついに、政治的な冒険航海に乗り出しました。
彼は勇敢にも消費税増税、そして原子力発電所の再稼働に踏み切ったのです。
日本国内のすべての原子炉は、福島第一原発の巨大災害の後しばらくして、すべてが停止していました。
いずれの選択も野田首相にとっては危険な賭けになります。彼の5人の前任者たちで、15カ月以上首相の椅子に留まることができた者はいないのです。

野田首相の原子力発電所再稼働という選択は、国内にとどまらず、世界中に波紋を広げました。
1979年のスリーマイル島事故で、住んでいた家から追い出された人々が、事故後心に刻み込んだ疑問が、人々の怒りとともに再び姿を現しました。

「核物質を人為的に分裂させ、そこからエネルギーを取り出す複雑な仕組みを持った機械の操作を、政府機関と電力会社に任せきりにして大丈夫なのか?!」

真実を口にすることができる専門家が、こう語りました。
「原子力発電が抱える危険性というものは、他の技術とは比較にならない程、大きく深いのです。」

今日のデジタル化された世界にあっては、福島第一原発が生み出した巨大な惨禍、悲劇、そして混乱は瞬く間に世界に伝播していきました。
ドイツは国内にある17基の原子炉のうち、まず老朽化した8基を停止しました。
しかしアメリカ国内では、原子力発電に対する評価がそれほど大きく揺らいだようには見えません。しかし、国民の原子力発電に対する信頼を、揺るぎないものにする必要性があるのかどうか、それは定かではありません。
地球温暖化との戦いという側面において、原子力発電は低カーボン・エネルギー源としての必要性を認められ、アメリカ国内ではこれからも長く利用されていく可能性もあります。

日本では福島第一原発の事故以前、国内の電力需要の30%を原子力発電によって賄ってきました。
産業界と政府機関の『緊密な連携』により、国民の間に『原子力発電の安全神話』を植えつけ、資源のない国日本にとっては必要なのだという事を、信じるがままにさせてきたのです。
2005年の世論調査では、国民の実に8割以上が原子力発電所の増設、そして原子力発電の継続に賛成していました。

そして今、そうした支持は吹き飛んでしまいました。

アメリカ・ワシントンに本拠を置くPewリサーチセンターが世界規模で行った世論調査によれば、日本では回答者の7割が、日本は原子力発電をやめるべきだ、と答えています。
そして回答者の8割が、日本政府の福島第一原発の事故対応は、非常にお粗末なものだったと考えています。

3月11日に襲った巨大地震と巨大津波、そして福島第一原発の事故から受けた衝撃を考えれば、こうした感想を国民が持つのは当然のことです。
福島第一原発の事故がもたらした危機の全容がまだ明らかにされていない段階で、政府が国民に適切な情報提供を行わなかったことは、政府機関に対する評価を決定づけることになりました。
何も知らない何千人もの人々が、風が放射性物質を運んでいる、その方向に向けて避難をしていったのでした。
これでは未だに国民が怒りを露わにするのも、無理はありません。

日本では核監視機関 - 原子力安全・保安院に対する国民の不信があまりにも大きいことを受け、その組織変更に着手しましたが、今度の組織は強化された安全対策がきちんと実施されているかどうか、文字通り「監視する」機関でなければなりません。
6月中旬、野田首相は国内の稼働可能の50基の原子炉のうち、2基の再稼働に踏み切りました。
しかし、その決断に対しては、多くの国民から疑問の声が突きつけられました。
スリーマイル島で起きたメルトダウンと、チェルノブイリの大事故は、いったん失われた信頼を取り戻すことが如何に難しいか、その教訓を残しました。
ソビエト連邦のような強権国家・閉ざされた国家であっても、ミハイル・ゴルバチョフが思い知らされたように、原子力災害は隠しおおせるものでは無いのです。

スリーマイル、チェルノブイリ、フクシマ…
原子力発電が持続可能エネルギーの一つだと主張し、これからも続けようとするなら、この3つの事故が与えた教訓を真摯に受けとめる必要があります。

核分裂を人為的に行うつもりなら、細心の上にも細心であらねばならない。
そして常に正しい情報を、隠すことなく開示しなければなりません。

http://www.washingtonpost.com/opinions/japans-cautious-return-to-a-nuclear-powered-future/2012/06/22/gJQAQZK4vV_story.html

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「抜き足・差し足…」と訳した部分、原題は「cautiously」ですから、直訳すると「慎重に、用心深く」という意味になります。
しかし【 慎重に、原発回帰に歩み始めた日本 】では、記事の内容とは明らかに異なり「様々な安全対策をすべて、充分に検証した上で」という意味にとられかねません。
しかし、記事が伝えているのは、世界から向けられる厳しい視線をかいくぐり、国内に燃え広がる反対意見が見えないふりをして、再稼働に踏み切った日本政府の姿です。

7月1日夜、大飯原発の再稼働を伝えるFテレビのニュースは、以下の発言こそが地元を代表するかのように伝えました。
「再稼働大歓迎、40年間稼働して来て、何の問題も起きてないんだから、これからも大丈夫。」

しかし、『事実』について伝ええている各種の書籍などを読めば、大飯原発が度々問題を引き起こしいたにもかかわらず、Fテレビなどを始めとする日本の大手メディアが、その事実を知りあげず、報道しては来ませんでした。
結果、テレビのニュースがこの世界の大切な出来事はすべて伝えている、と信じている人々にとっては、
「40年間稼働して来て、何の問題も起きてない」
という事になってしまいました。

日本政府と一部の大手メディアに共通するもの、それは
「見ない、見せない」
という、前時代的政治手法、情報操作です。

明治政府成立当初、国権の頂点にいた大久保利通は
「現在の日本がごとき、愚昧なる人民に選択権を与えることの危険」
に鑑み、日本はよろしく有司専制(国家の方針を官僚がすべて決めてしまう事)であるべき、と考え、それを実行しました。
これは封建社会から急に近代社会に転換した当時の状況に基づき、日本人に近代国家の概念が徐々に形成されていく、その進行度合いを人民の権利に反映させるべき、という考えでした。
これは大久保自身には「ほとんど私心が無い」という、稀有な資質によって成り立っていました。

しかし現在の権力機構には「私心ばかりが目立つ」にもかかわらず、
「現在の日本がごとき、覚醒したる人民に選択権を与えることによる、真の民主主義社会の成立への危険」
に鑑み、日本はよろしく有司専制であるべき、と考えているようです。

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【 日本、福島第一原発の事故以降初めて、原子力発電所を再稼働 】
ヨーコ・ワカツキ / アメリカCNNニュース 7月2日

東京(CNN)-昨年、巨大津波が襲い、福島第一原発で巨大原子力災害が発生して以来、日本ではすべての原子炉が稼働を停止していましたが、7月1日日曜日、初めてとなる原子炉の再稼働が行われました。

発電所の周囲で大勢の人々が抗議の声を上げる中、関西電力によれば、日曜日夜、大飯原発3号機が再稼働しました。
大飯原発の周囲には日曜日の朝早くから人々が集まり、パフォーマンスを行ったり、抗議のシュプレヒコールを繰り返したり、あるいは歌を歌いながら続けられ、まさに予定通り再稼働が実施されることに対する抗議が続けられました。
楯を装備した警官隊が、「再稼働反対」と唱え、抗議を続ける人々を包囲していました。

原子炉の再稼働はまず制御棒を取り除くことから始められ、それにより核分裂の連鎖反応が可能になります。この作業に数時間かかります。
3号機は7月4日水曜日には、日本で2番目に大きい大阪市を含む関西地区に、電力の供給を開始する見込みです。
続いて4号機が7月24日に再稼働を始めることになっています。

日本に50基ある商業用の原子炉は、安全性のチェックのため、今年の5月5日からすべて停止していました。
政府は昨年発生した福島第一原発の事故により、国民の原子力発電に対する不安が増大していることに鑑み、安全性に関する一連のシュミレーション検査を実施してきました。
2011年3月の福島第一原発の事故以前、政府統計によれば、日本は電力需要の30%を原子力発電に依存していました。
福島第一原発の事故による直接の死亡者は確認されていませんが、3月11日に襲った巨大地震と巨大津波は確認されているだけで15,000人以上の人命を奪ったのです。
そして破壊された福島第一原発は大量の放射性物質を放出し、数万人が住んでいた場所を追われ、避難を余儀なくされました。

http://edition.cnn.com/2012/07/01/world/asia/japan-nuclear-power/index.html?eref=editionJapanは、

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【ロンドン・オリンピックの聖火リレーと少女】
アメリカNBCニュース 7月1日

70日間にわたるロンドン・オリンピックの聖火リレーの43日目。
この日は戦没者記念碑の前を、イギリス軍人の最高の栄誉であるビクトリア勲章を持つジョンソン・ビハリーが、聖火ランナーとして戦闘服を身に着けた儀仗兵の前を走ります。
その姿を一目見ようと、居並ぶ儀仗兵の脚の間から、ひとりの少女が顔をのぞかせました。
イングランド、スタッフォードシャーにて。

【路上生活をする子供たちの読書】
アメリカNBCニュース 7月1日

インド・ムンバイ、発展する経済のはざまで

(写真はすべて、クリックすると拡大画像を見ることができます)

【 大飯原発は、政府が言うほど安全なのか?】

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その危険性を証拠立てる資料は、建設申請時、闇に葬られてしまった…

ヨーコ・マスダ / ウォールストリート・ジャーナル 6月28日

日本が再稼働の準備を進めている2基の原子炉は、「当然そうあるべき」というほど完全な検査が行われないまま、承認が与えられた。
少なくとも地震に関する地質学的立場からはこう言える。
2人の著名な地震学者がこのように指摘しました。

地震学者で神戸大学の石橋克彦名誉教授、そして地殻構造上を専門とする地質学者の東洋大学・渡辺満久教授は、6月26日、政府が再稼働の承認を与えた大飯原発について、それぞれの立場から内在する危険性に関する講演を行いました。
その危険は安全性評価において見落とされ、まさに今、大飯原発が抱えているものです。

大飯原発が立地する、若狭湾周辺における政府が示した『安全性』の見解は、2つの活断層が周辺水域に存在し、この活断層が引き起こす可能性のある地震に対する対策は『すべて』施されている、という認識に基づいています。

しかし石橋教授は政府の見解は、これらの活断層が引き起こす地殻変動の威力に関し、過小評価をしている、と主張しています。
26日、東京で海外の記者団に対して行われた講演で、石橋教授は『第三の活断層』が存在する可能性について言及しました。
石橋教授によれば、仮にこの三つの活断層が同時に動いた場合、地震の規模は政府が予測したものよりもはるかに大きなものになる可能性があります。

そして大飯原発を取り巻くこの三つの活断層が同時に動く可能性については、渡辺教授がこのように説明してくれました。
「この三つの活断層が、連鎖的に地殻変動を起こす可能性を否定する証拠は、どこにもありません。」
この見解に基づけば、若狭湾一帯で発生する可能性がある地震は、予想の規模を超えたものになります。

どうしてこの二人の研究者が提示した見解は、政府のそれと異なり、活断層の危険性を高く評価しているのでしょうか?

その答えは以下のようになります。
渡辺教授は大飯原発の真下を通る『F-6』という名の活断層が、『見逃された』ことを指摘しました。
関西電力はこの地に原子力発電所を建設する申請を初めて行った際、1980年代に作成し、原子力安全・保安院に提出するつもりで、2種類の活断層に関する地質図を持っていました。
渡辺教授によると、この2枚の地質図のうち、北西部分を表示した地質図には、地殻変動が起きる可能性を表示しています。
しかしもう一枚の南東部分を表示した地質図には何も表示されていません。

この2枚のうち関西電力が原子力安全・保安院に提出したのは、活断層に関する表示の無い、南東部分を表示した地質図だけだったのです。
「当時、大飯原発建設のため、調査を行い、評価をくだした『専門家』の専門性と中立性には、非常に疑わしいものがあります。」
渡辺教授はこう指摘しました。
「従って日本政府は、再稼働の承認を与える前に、この問題についてさらに精査する必要があるのです。」
石橋教授、渡辺教授はともに、政府と電力会社は大飯原発の地震の危険性に関する調査について、外部の専門家によりやり直す必要がある、と異口同音に語りました。

関西電力の広報担当者は、当時南東部分の地質図のみを提出したことを認めましたが、隠ぺいする意図は無かった、と語りました。
そして「飽くまで原子力発電所の建設許可が出た場合の例の一つとして」地質図を提出した、とウォールストリート・ジャーナル『ジャパン・リアルタイム』の取材に答えました。
そして2010年に新しい安全基準が適用された際の再検証において、これらの活断層はこれまで12万年から13万年の間、活動した実績が無いことを確認した、と語りました。

原子力安全・保安院の広報担当者は、現在は原子力発電所の施設が建設されてしまっているため、活断層に関する新たな地質図を作成することは不可能だ、と『ジャパン・リアルタイム』の取材に答えました。
そしてこの問題に関してはさらに調査を行っており、関西電力に対し、これらの地質図を作成した当時に撮影した写真を提出するよう求めている、と語りました。
これに対し関西電力からは、当時撮影した写真はすでに紛失した、という答えが返ってきました。
原子力安全・保安院はさらに検証を行うよう求めている、とのことです。

http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2012/06/28/fukushima-watch-are-the-oi-reactors-as-safe-from-earthquakes-as-the-government-says/?mod=WSJBlog&mod=WSJ_Japan_JapanRealTime
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世界ではどう見ても大飯原発の再稼働を『断固決断』した日本政府に対し、疑問を突きつける報道が数多く行われています。
しかし当の日本国内では、消費税法案に絡む『政局』にばかり焦点を当てた報道が続いています。

そんな中、与党民主党は「身を切る」改革として、国会議員の定数削減を行う際、比例代表議席を大幅に削減しようとしています。
何のことは無い、「改革」と称して共産党や社民党、みんなの党など、自分たちの邪魔をする少数政党の議席を減らし、邪魔者を排除しようという意図が見え透いています。

「二大政党制」は私たち日本人の、共有する目標でしょうか?

自民党・公明党は、福島第一原発の事故が発生する直前まで「原子力ルネッサンス」を主唱し、原子力発電所の増設を主張していましたが、事故後も「あれはやめた」とは一言も言ってはいないはずです。
そして民主党政権というものが、「一般」国民の願いをどのように扱う政権か、今回私たちは思い知らされました。

その民主、自民の「二大政党制」になったら、日本中の原子炉に「再び火が灯る」ことになりかねません。

原発推進を掲げる新聞の購読料。
国民の抗議の声を黙殺し続ける放送局のCM。
選挙まで待たなくとも、今すぐできる選択もあるはずです。

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【ますます拡大する、日本の反原発抗議行動】
大飯原発再稼働に反対し、行動する人々の戦い

アルジャジーラ/アメリカCBSニュース/フランス24(共通)ザ・ガーディアン(英国)は抜粋掲載 7月1日
動画はフランス24

数百人の日本の人々が、再稼働を決めた大飯原子力発電所の門の前でパフォーマンスを繰り広げ、抗議行動を行いました。
同発電所は福島第一原発の巨大原子力災害以降、すべて停止していた日本の原子炉の中で、初めて再稼働します。

大飯原発3号機は西日本の福井県にあり、非常に多くの日本国民が強い反対意見を持っているにもかかわらず、1日日曜日、再稼働に踏み切りったのです。

6月、野田首相は大飯原発3号機、4号機の再稼働を命じました。原子力発電なしには「人々の生活を守ることができない」というのがその理由です。
しかしその「人々の」多くは、福島第一原発の事故が繰り広げた大惨禍を目の当たりにし、原子力発電所を再稼働させることには反対しています。

何万人もの人々が29日金曜日夕方、野田首相がいる官邸前に集まり、口々に「再稼働反対」と訴え、原子力発電所の再稼働にNOを突きつけました。
規則に従順だと言われることもある日本人が、これ程の数だけ集まり、一斉に抗議行動を行うのは珍しいことです。
そして野田首相の辞任を求める東京における大集会が、有名な公園で開催されました。

▽有名人たちによる支持

始まった時には日本のほとんどのメディアはこれを無視しましたが、原子力発電に対する反対・抗議活動は、ソーシャルメディアを通して拡大を続けてきました。
抗議活動の中には世界的に有名な人々の姿もあります。
ノーベル賞受賞者の大江健三郎氏、『ラスト・エンペラー』の映画音楽制作を手掛けた坂本龍一氏などです。

日本で現在稼働が可能な50基の原子炉は、昨年襲った巨大地震と巨大津波により発生し、チェルノブイリ以来世界史上最悪となった、福島第一原発の事故で三基の原子炉がメルトダウンして以来、徐々に停止していきました。

しかし一方で暑い夏がやって来た時の、電力不足に対する懸念も高まってきました。石油の輸入量も急増し、一部地域では、電の発生について警告する自治体も現れました。
日本政府は新たな安全基準の作成を行う一方で、大飯原発3号機と4号機については、その安全性は十分に確保されている、と語っています。

▽核反応

大飯原発前で200人の仲間とともにバリケードを築き、抗議活動を行っている41歳の音楽家である河野たいすけさんは、そのような保証を受け入れることができない一人です。
「原子力発電がクリーンエネルギーである、などと言うのはうそです。」
「広島と長崎に原爆を投下されたのに、日本は原子力発電がほしい、などと思うことが本当にあるでしょうか?」

関西電力は日曜日、今回の再稼働に関し、なかなかコメントを発表しようとしませんでした。
結局関西電力はそのウェブサイトで、大飯原発3号機において、発電を始める際の要となる核分裂(連鎖反応)が始まった、と伝えただけでした。

2011年3月11日に襲った巨大地震と巨大津波は、福島第一原発の冷却装置を破壊し、3基の原子炉でメルトダウンを引き起こし、建屋を爆発させました。

この福島第一原発における、最新の問題が日曜日、明らかになりました。
4号機使用済み核燃料プールの冷却装置が故障し、急きょ応急のシステムがセットアップされたのです。
使用済み核燃料プールの温度は上がり続け、70時間以内に冷却装置の修理を終わらせる必要がありました。
でなければ使用済み核燃料プールの温度は限度を超えて上昇し、再び放射性物質を放出するところだったのです。

http://www.aljazeera.com/news/asia-pacific/2012/07/201271102219570481.html
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【タイガー・ウッズ、AT&Tナショナルで優勝、史上単独2位の74勝を達成・今期3勝目】
アメリカPGAツアー・オフィシャル 7月1日

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【あまりの暑さに、働き者もひと休み】
アメリカNBCニュース 7月1日

大学のキャンパスにある泉で、のどを潤すミツバチ。
アメリカ・ノースキャロライナ州。

【スペインの勝ち!】
アメリカNBCニュース 7月1日

UEFA EURO 2012の決勝戦で、イタリアを4-0で下し、狂喜するスペインのサポーター。

(いずれの写真も、クリックすれば拡大画像が見れます。)

【 29日金曜日夜、数万人が首相官邸前に参集!心優しき人々の猛抗議 】

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「『大きな音』、しかし抗議行動は礼儀正しい日本人そのものの、整然としたもの」
「あちこちで、道行く人に進路を譲る姿。整然と解散し、立ち去った後にはごみひとつ落ちていなかった」

マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 6月29日

反原発のスローガンを叫びながら、ドラムを叩きながら、数万の人々が29日金曜日夜首相官邸前に参集し、原子力発電所の再稼働に対し、これまでで最大規模となる抗議行動を展開、一般市民の怒りが爆発しました。

警察が非常線を張る中、女性、小さな子供たち、仕事帰りのスーツ姿の男性、様々な姿の人々が国会議事堂と首相官邸の間の広い通りを埋め尽くし、口々に
「ノー・モア福島!」
の叫び声をあげていました。

参加者の人数は主催者側の発表で約150,000人、これに対し警察側の発表は17,000人とばらつきがあります。
地元のテレビ局などは、参加者数を20,000~45,000人と推定していますが、いずれにしても1960年代以来、東京では最大規模の抗議行動となりました。
長く人々が政治に対して無関心であった日本においては、どのような抗議行動も珍しいといわなければなりません。
しかし日本政府の野田首相が今月、関西地区の大飯原発の再稼働を指示して以来、首相が原子力発電に対する人々の懸念と不安を、無視していることに対する憤りは膨らむ一方でした。

大飯原発は西日本にあります。
福島第一原発の事故により、日本国内にある稼働可能な50基の原子炉がすべて停止した中、大飯原発は日本で最初に再稼働する原子力発電所になります。
原子力発電は日本の国内の電力の30パーセントを供給していました。
福島第一原発の事故では、地震と津波が安全設備の要である冷却装置を稼働不能にしてしまい、3基の原子炉がメルトダウンしました。

野田首相はうだるように暑い日本の夏、電力不足により停電が発生し、日本の産業が打撃を受けるのを避けるため、大飯原発の2基の原子炉の再稼働を指示した、と語りました。
しかし世論調査により日本の国民の3分の2は再稼働に反対しており、政治評論家の多くは、大飯原発において十分な安全対策がとられていることを納得させるには至っておらず、一般の反発を警告していました。

金曜日多くの人々が、野田首相は強大な権限を持つ官僚と大企業の経営者が、国民の意思を無視して密室で協議し何もかも決めてしまう、「いつもの日本の姿」に戻そうとしている、と非難しました。
幾人かの人々は、人々の願いを踏みにじり再稼働を決めた横暴さに対する怒りが、政治的な目覚めのきっかけになった、と語りました。
だからこそ今、この場所にやってきたのだ、と。

「今まで日本人は、中央政府に直接抗議することはありませんでした。」
1才の息子を連れて抗議行動に参加した29才の主婦、中島ようこさんがこう語りました。
「でも今は違います。はっきりと意見を口にする必要があります。でないと政府は、私たち国民を危険にさらしてしまいます。」

「安全対策を強化せず、そのまま再稼働を許すなんて狂っているとしか言いようがありません。」
初めてデモに参加した、主婦の山崎なおみさんはこう話しました。
「安定した電力供給と職を確保するため、原発が必要だ、という話も分かります。でも日本の政府機関は、今や私たち国民を守るつもりが無いことが明らかになりました。もう政府は信じられません。」

こうした政府への不信が、3月以来毎週行われてきたこの抗議行動の参加者を瞬く間に増やしたのだ、と主宰者は語りました。
この抗議行動は数百人の規模から始まりました。
しかし野田首相が再稼働を指示するや、たちまちに数千人の規模に膨らんだ、と主宰者のひとり、東京を活動拠点とするイラストレーターのミサオ・レッドウルフさんが語りました。

日本政府が福島第一原発の事故後、国民の健康を守るための適切な対策をとらず、原子力発電所の再稼働ばかりを急いだ、それに対する不満がこの抗議行動につながった。東京に拠点を置くエネルギー政策グループ、持続可能エネルギー政策研究所の飯田てつやさんがこのように指摘しました。
「これは人々の怒り、そして政府の信頼失墜を表しています。」
「この動きが後戻りすることは無いでしょう。こうした運動は、今後も続いていくものと思っています。」

野田首相自身は、この夜の抗議行動に動じていないかのように振る舞いました。
「大きな音だね」と、首相官邸に向かう道すがら、傍らにいた記者にこう漏らしました。

この夜の抗議は確かに大きな音を立てていたかも知りませんが、その行動は礼儀正しい日本人そのものの整然としたものでした。
多くの場所で、抗議行動に参加した人々が、通りかかった通行人に道を譲る姿が目撃されました。
そして歩道からはみ出さないよう、気を使っていました。

午後8時、抗議行動が予定通り終了すると、主宰者は参加者に向かい、直ちにメガホンを使うのを止め、速やかに退去するよう指示しました。

彼らが立ち去った後には、ゴミひとつ、落ちてはいませんでした。


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[ アーロン・コープランド作曲 : 名も無き市民のためのファンファーレ ]

このニューヨークタイムズの記事を訳していて、最後の部分にさしかかったとき、涙がこぼれそうになりました。
参加した方々の真摯な思いと、正しい態度で正しいことを伝えようとする熱意。
そしてその真実の姿を、世界に向け伝えようとする「真のジャーナリズム」。

3.11直後、世界が感動した被災地の人々の「礼儀正しさ」と「思いやり」、9日夜、デモに参加した人々にそれと同じ「礼儀正しさ」と「思いやり」をニューヨークタイムズが認めてくれたことは、この抗議運動の「歴史」にとって非常に意義が大きい、そう言えるのではないでしょうか?
そして「金曜日の夜の首相官邸前で抗議する人々」に、世界が共感し始めている、ということなのではないでしょうか?

またひとつ、翻訳しながら感動してしまう記事と出会うことができました。

取り急ぎ、推敲なしの一発翻訳で掲載いたしました。
文章の多少の乱れは、ご容赦ください。
なお、この緊急掲載をもって日曜日の掲載にかえさせていただきます。


[ ジョン・ウィリアムズ作曲 : 自由へのファンファーレ ]

▽アーロン・コープランド( 1900年 - 1990年 アメリカ)
アメリカの古謡を取り入れた、親しみやすく明快な曲調で「アメリカ音楽」を作り上げた作曲家として知られる。
代表作には美しい自然と市井の人々の暮らしを丹念に、感動的に描き上げた「アパラチアの春」などがある。

▽ジョン・アィリアムス( 1932年 - アメリカ)
現代のアメリカを代表する作曲家、指揮者。代表作はスターウォーズ、スーパーマン、未知との遭遇、インディー・ジョーンズ、ET、ホーム・アローン、ハリー・ポッターなど映画音楽に関しては枚挙に暇が無い。
一方シリアスなクラシック分野にも『ニューイングランドへの賛歌』など優れた作品が多い。作品に共通するのはヒューマニズムに対する強い共感である。
指揮者としても非凡で、ガーシュイン、コープランドなど、アメリカの近代物の解釈に優れる。

【 低線量被ばくの真実、隠し続けるべきなのか?】[フォーブズ]&『核家族』は時代遅れ?[NBC]

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所要時間 約 13分

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「政府発表を検証もせず、右から左に垂れ流す大手メディアの無責任」

ジェフ・マクマオン / フォープズ 5月29日

2011年春、明らかに福島第一原発の事故が原因と思われる、全米各地における雨水、飲料水、そして牛乳からの放射性物質の検出が始まった時、多くの米国メディアはこの問題を無視しました。

この問題は確かに取材・報道するのが難しい題材です。アメリカ環境保護局は決まって終末の金曜日、それも不定期に計測された数値をそのまま公表するだけでした。
このため報道する側も、ピコキュリー、ミリシーベルト、MCLs(maximum contaminant level : 最大汚染濃度)などの単位で表現される、汚染の拡散状況や汚染経路などに関する相応の専門知識を身に着けないと、報道することが出来ませんでした。
このため報道各社は政府当局が発表する「環境中に存在する放射性物質の量は、安全基準をはるかに下回っている」という政府当局の発表をそのまま鵜呑みにしました。

こうした現実は汚染の真実について、報道関係者があえて一般の人々の注意を喚起することの無いように願う、原子力産業界と政府機関にとっては、願っても無い状況だったのです。

しかし低線量放射線被ばくの専門家である科学者なら、こう指摘するはずです。「安全だ」と公表している政府当局者自身、本来必要とされる、低線量被ばくが人間の健康に与える影響に関する知識など持ってはいないのだ、と。
そしてこれ以上の被ばくをすることになれば、癌の発症割合は目に見えて上昇することになると。

「被ばく線量ゼロを起点にして、放射線被ばく量が上がれば上がる程、将来のガン発症リスクも上がっていく。これが今日の放射線被ばくに関する、科学的に合意が成立しているごく一般的な学説です。」
『The Bulletin of the Atomic Scientists : アメリカ核科学者協会会報』の5・6月号で、アメリカ資源・安全保障研究所長のゴードン・トンプソン氏がこのように語りました。
この学説は『ゼロからしきい値に至る線形法(LNT理論)』と呼ばれ、被ばく線量が限りなくゼロに使い状態においてのみ、健康上の安全は確保される、というものです。

政府機関と原子力産業界はこのような指標があるにもかかわらず、放射線被ばくについてはことさらに過小評価を行い、大手メディアがこれに追随し、一般の人々から真実を隠す共犯者となりました。
これに対し、トンプソン氏は以下のように指摘しました。
「政府機関・原子力業界・大手メディアによる隠ぺい工作は、一般市民を気遣うかのように装って行われます。しかしインターネットの普及により、市民が正しい情報を迅速に手にできる時代に、こうした行為は明らかに時代遅れであり、科学に対する信頼までも失わせてしまいます。」

一般市民の放射線被ばくに対する懸念に対し、LNT理論を隠し続けることに正当な理由などはありません。
一部の専門家を使って真実を覆い隠そうという試みは、逆効果になるでしょう。
結局、真実は明らかにされるはずです。
隠ぺいに加担した専門家、そして彼らが関わっていた『科学』は、一般の人々からの信頼を失うことになります。
こうして一般の人々の懸念は、一層深まっていく可能性があります。
そして専門家は一般市民の懸念について真剣に受け止め、それぞれが属する機関の最新の見解を公表するべきです。
過去何年間も、医師は患者が過度に反応しないよう、ガンの告知を行わないようにしてきました。しかし現代にあっては、このような対応は、誤った温情に基づく、事態遅れの対応だとみなされるでしょう。

▽『ねつ造』アメリカ核科学者協会会報

こうした対応を政府や自治体の職員が行っていることが事実であれば、大手メディアもまたこうした行為に加担していることは明白です。
メディアは本来監視者としての立場に立つべきであり、政府や自治体の職員の行動や発言内容などを詳細に調べ抜かなければならないはずです。

しかし福島第一原発が放出した放射性物質がアメリカ国内でも検出された時、そのような対応を取った大手メディアはありませんでした。
放射性ストロンチウムがハワイ・ホノルル近郊のヒロで牛乳の中から検出された時、当地の代表的メディアの『スター・アドバタイザー』は記事の見出しの中で、「心配するには及ばない」と伝えました。
これは『ゼロからしきい値に至る線形法(LNT理論)』が伝える、科学的真実と相いれません。
この記事を書いたウィリアム・コールはその根拠を、ハワイ環境健康管理局のリン・ナカソネ管理官の見解によっています。
ナカソネはコールにこう伝えたのです。
「牛乳の安全性には、全く問題が無い。」
コールは右から左にそのまま伝えただけだったのです。

もちろん、科学的には牛乳の安全性には疑問があります。

なぜ政府や自治体の職員は、市民に本当の危険性を伝えようとしないのでしょうか?
つまりは牛乳の商品価値の方を、重視しているのです。放射性ストロンチウムの存在により、牛乳が売れなくなることの方を先に心配しているのです。

アメリカ核科学者協会会報の中でゴードンは以下のように書いています。
「経済的動機に基づく政治的圧力が、低線量放射線被ばくによる健康被害に関する政策を、たびたび捻じ曲げてしまっている。」

環境行政の政治的圧力により捻じ曲げられた専門家の見解に対する疑問のひとつが、低線量被ばくが引き起こす健康被害に関し、『ゼロからしきい値に至る線形法(LNT理論)』を無視している、という点です。
この理論に基づけば、たとえ低線量の被ばくであっても、被ばくしている期間が長引くことにより、罹病率が上がり、何人もの人々が死んでいく可能性があります。

これは専門家の見解を伝えている、報道各社についても言えることです。
長期間にわたる低線量被ばくにより、人々の死亡の危険性が高まっていく、そのことを我々報道に携わる者は、これからも公にはしないままで良いのでしょうか?
福島第一原発の事故により、アメリカの13の都市で水道水から放射性物質が検出され、ヴァーモント州では牛乳からセシウム137が検出されています。

▽ジェフ・マクマオンからのメッセージ
「1985年、私が通っていた大学で、誰も見ていない場所で大学当局が放射性廃棄物を一般ごみと一緒に捨てている現場を目撃してから、人間と自然環境との必ずしもうまく行っていない関連性について考えるようになりました。
そしてアリゾナ州を皮切りに、エネルギーと環境問題に関する取り組みが始まったのです。
そしてアリゾナ州とカリフォルニア州で記事を提供し、その中にはニュータイムズやニューシティなどの週刊誌、トゥルー/スラントのようなオンライン事業、ウェザー・チャンネルが運営するフォーキャスト・アース、そしてニューヨーク・タイムズ社が運営するライフ・ワイアなどが含まれます。
また取材で派遣された場所にはニカラグアの反革命戦争、サンフランシスコの世界地震会議、コペンハーゲンでの地球候変動会議などがあります。
またここ数年はシカゴ大学でジャーナリズム、ノンフィクション文学の講義も行っています。

http://www.forbes.com/sites/jeffmcmahon/2012/05/29/should-we-hide-low-dose-radiation-exposures-from-the-public/
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【 『核家族』は時代遅れ? 】

アメリカNBCニュース 4月22日

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子どもたちを育てるための素晴らしい方法が、毎日のように新たに発見されているようです。
今回は尊敬すべきおじいちゃん・おばあちゃんたちが、新たに生を受けた赤ちゃんに彼らの優れた体験を伝えるべく腰を上げました。
NBC放送のケビン・ティブルズがお伝えいたします。

「そろそろお目覚め?いいわよ、可愛らしいお嬢ちゃん!」

レポーター:赤ちゃんのソフィアは生まれて一週間を過ぎたばかり、そして祖母のアンは初めての孫を前におばあちゃんとしての彼女の新しい役割を愛しています。

「私はこうしているときが一番幸せ。」

アン自身が子供を産んだのはもう30年以上も前。
そしてソフィアが生まれる以前、息子のマークとその妻デニスがシアトルのスウェーデン医療センターで『新しいお父さん・お母さんのための教室』に通っている間、アンも子育てに参加する決心をしましたそして彼女自身のスキルを磨くため、『新しいおじいちゃん・おばあちやんのための教室』に通ったのです。
「ここで祖父母としての資質を磨くのです。」
「30年前に私たちが経験した育児方法より、今はもっと優れたノウハウがあるのよ。」

レポーター : 新しく祖父母になる人々が、赤ちゃんのくるみ方について教習を受けています。」

「こうして赤ちゃんの肩まできちんとくるむのです。」

レポーター:赤ちゃんに必要な栄養の問題から、昼寝の時間に至るまで。

「私が子供を育てたていた時分にはドクター・スポックの育児書ぐらいしかなかったのよ。」

レポーター:物事は確実に進歩しています。
おじいちゃん、おばあちゃんのためのTIPS
ベビーベッドの中に大きなものを置いてはいけません。
おもちゃや携帯電話もだめ。
寝かせるときは背中を下にします。
ベッドの中でうつぶせにして、ハイハイの練習をさせてはいけません。
これでマークとデニス、そしてソフィアも、おばあちゃんの育児にいつも最高の評価を与えることになるでしょう。

「妊娠中からすでに、こうしたアンおばあちゃんの準備は始まっていました。」
「彼女はずっと孫の誕生を待ちわびていたのです。」

レポーター : そしていよいよアンが磨き上げられた祖母の役割を果たす時がやって来ました。
「さあ、ひとつひとつをもっとレベルアップしていくわよ。お人形を使って練習を重ねてきたけど、これからはこの可愛らしい小さなかわいい命を大切に守っていかなければならないわ。」

レポーター : 新しいおばあちゃんのアンが
>>レポーター:おばあちゃんアンが最新式の育児法を身に着ける一方、デニスの父エリック・チャンは彼の母国台湾の伝統の習慣や伝統料理を新米の母親である娘に伝えようとしています。
彼はまた、孫のために子守唄を歌って聞かせます。

レポーター:足りないところを補い合い、睡眠不足に陥りがちの新しい両親を手助けするために何でもこなしています。
「両方の祖父母が赤ちゃんと一緒に時間を過ごすことができ、本当に幸せです。孫に対する愛情も深まるばかりです。」

「だからと言って溺愛するだけのおばあちゃんにはなりませんよね?」
「だれが?私?」

レポーター : もちろん彼女が、です。
「さあ、出かけるわよ。」

レポーター :彼女がこの点に関する知識も改めているのはもちろんです。
ケビン・ティブルズ、NBCニュース、シアトル。

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