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広島、長崎の被爆者が警告する、原子力発電の危険[フランス24]

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福島は広島、長崎に次ぐ第3の核=原子力の犠牲者

フランス24 8月7日

坪井直さんが第二次世界大戦終了間際、広島の原子爆弾投下によってひどい放射線熱傷を負ったとき、彼は20歳という若さでした。2011年3月25日に西日本にある彼のオフィスで、福島第一原発の事故について話す坪井さんの顔に未だに残る傷跡は、原爆の被害のむごたらしさの一端を物語ります


当時広島市内にいた多数の人々が、原子爆弾が放つ凄まじい熱線により一瞬のうちに死に絶え、その後数日、数ヶ月のうちに放射線障害によりさらに多くの人々が死に追いやられ、結局アメリカの爆撃機が投下した原爆による犠牲者は140,000人という数に上りました。

原爆投下からもうすぐ70年を迎えますが、日本は未だに2011年3月に襲った津波が引き起こした数々の惨禍に苦しんでいる中、減少を続ける生存する被爆者の一人として、坪井さんは原子力発電への反対の声を挙げ始めました。
「核の犠牲者であるという点から見れば、私たちは同じなのです。」
87歳になった坪井さんは、福島第一原発事故の被災者についてこう語りました。
原爆が投下され、閃光が走り辺り一面何も見えなくなり、折からの暑熱を地獄の業火へと変えた8月6日、坪井さんは大学への通学途上にありました。

重度の火傷を負った上、放射線被ばくの影響と考えられる大腸がんも発症した坪井さんは、核兵器と原子力発電による被ばくとの危険性について、ほとんど差は見られないと語ります。
「核 = 原子力技術というものは、人知の及ばない場所にあります…。私は自分が生きている間に、核 = 原子力の無くなった世界の実現を見届けたいと思っています。」

現在50基ある日本の原子炉を今後どうするかという点については、激しい議論が巻き起こっています。これらは日本の電力需要の約3割を賄ってきましたが、福島第一原発の事故の後、いったんすべて停止しました。
かつて見られなかった大きな規模で、人々が原子力発電への反対の声を挙げているにもかかわらず、
電力不足への懸念を理由に、日本政府は2基の原子炉の再稼働を強行しました。

第二次世界大戦の最中、広島や長崎で原爆投下の被害にあった人々は、テレビで見る福島の惨状は、自分たちの忌まわしい体験を思い起こさせるものだ、と語っています。
「テレビに映し出された福島の様子を見て、あの日の広島と長崎のことを思い出してしまいました。」
広島と長崎で、2度被ばくして生き残るという稀有な体験をした、82歳の佳谷みさこさんが涙を流しながらこう語りました。

佳谷みさこさんは、2010年8月1日に広島の市役所で、原爆投下の恐怖、むごたらしさを伝えるため描いた絵画を展示しました。広島、長崎、両方の原子爆弾の投下を乗り切った恐怖体験と、福島第一原発の事故の印象には重なり合うものがある、と佳谷さんは語ります。


公式には福島第一原発の事故によって、死亡した人はいません。
しかしこの場所を避難したたくさんの人々、そして発電所施設に残って復旧作業にあたる作業員の人々に、長期的にどのような影響が現れるかはわかっていません。

巨大地震によって引き起こされた津波が福島第一原発の冷却システムを破壊し、その結果三基の原子炉でメルトダウンが発生、大量の放射性物質を環境中に放出し、何万人もの人々が避難を強いられることになりました。

科学者たちは、一部の人々が自宅に戻れるようになるまでには、何十年もの時間がかかるだろう、と警告しています。


6日月曜日の式典に参加した数万人の人々の中に、福島から避難してきた佐藤さちこさんの姿がありました。
「私たち福島の避難民は、広島や長崎の人々と悲しみを共にすることができると思います。」
「私の心の中では、福島は広島、長崎に次ぐ第3の核=原子力の犠牲者です。」

原爆生存者の一人、70歳の三巻としゆきさんはこう付け加えました。
「私たち被爆者は、今回の福島の被災者と連携し、核の無い世界の実現に向けともに努力していきたいと願っています。」

しかし一部の年老いた被爆者にとって、1945年と2011年には類似するところはほとんどありません。
「私が体験したことは、他に比較のしようがありません。」
広島で被爆した79歳の米倉しげじさんはこう語りました。
「戦争中に原爆の被害に遭った我々を、助けてくれる者はいませんでした。しかし福島の事故は平和な時代に発生し、たくさんの援助の手が差し伸べられました。」

原爆投下を正当化する人々は、当時の日本政府に降伏の決心を早めさせたことにより、多数の人々の命が救われた、と主張します。
この年の後半、連合軍の日本本土上陸により、双方に数百万の犠牲が出るものと予想されていました。

自身の経験にもかかわらず、資源に乏しい国である日本が原子力を捨てることができない可能性について、米倉氏はあきらめを持っています。
「原子力は、必要悪なのかもしれません…。」と、彼が語りました。


70,000人が犠牲になった長崎原爆の生存者である城代みやこさんは、福島の事故は原子力発電に対する彼女の考え方を変えた、と語ります。
事故を検証したたくさんの報告が、事故の対応にあたった日本政府と東京電力に対し、厳しい批判を行いました。
国会事故調査委員会の報告書は、福島第一原発の事故が「人間の手によって作られたものだ」と結論しました。
「私は日本の原子炉は安全だという説明を信じ、原子力の平和利用は受け入れなければならない、と思っていました。」
城代さんがこう語りました。
「けれども福島第一原発の事故処理を見て、そうした私の思いが完全に裏切られたことが解ったのです。」

http://www.france24.com/en/20120807-japan-bomb-survivors-warn-against-nuclear-power
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以下の記事については、すでにアメリカCNNの記事をご紹介しましたが、ニューヨークタイムズ、英国のガーディアン、その他世界中のメディアが取り上げており、今日はフランス24の記事をご紹介します。
この研究結果については日本国内に批判があるのに、なぜ掲載するのか、とのご指摘をツイッターでいただきました。
こうした新たな研究に対しては、批判があるのはいつもの事であり、それに応えるためさらに研究の精度が高められていく。
その繰り返しによって学問は進化していく訳ですから、お知らせしない方が問題があると思っています。

【星の金貨】は世界中の信頼されるメディアが大きく取り上げているのに、日本の大手メディアは取り上げない、そうした話題を中心に翻訳し、ご紹介しています。
不都合な真実を封殺させない。
そのためのささやかな取り組みなのです。

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【フクシマ - 3世代にわたる蝶の、遺伝上の突然変異種の発生を確認】

フランス24 8月24日

破壊された福島第一原発周辺で、3世代にわたる蝶の遺伝上の突然変異種の発生を確認した、と科学者たちが発表し、他の生き物たちへの放射線の影響が懸念されています。
福島第一原発が放出した放射性廃棄物に、幼虫のときに被ばくしたヤマトシジミチョウの約12パーセントに、正常よりも小さな羽、障害を持つ目などの突然変異による奇形が認められました。
これらの昆虫は放射性物質が降り注いだ地区の、外側にある研究施設で飼育されましたが、第二世代では18パーセントに同様の突然変異が認められた、と研究者の大滝譲二琉球大学准教授が語りました。

これが第三世代になると、つがいのうち片方の親は放射性物質による影響を受けていない個体であるにも関わらず、突然変異の発現率は34パーセントにまで上昇しました。
研究者たちは事故から半年後の昨年の9月、さらに240匹の蝶を採集しました。
この時の突然変異の発現率は52パーという効率に上り、「著しく高い比率が記録される事になった。」と大滝准教授がAFP通信に語りました。
この研究結果は、科学雑誌ネイチャーのオンライン・ジャーナルである『サイエンティフィック・レポーツ(Scientific Reports – 科学的報告)』に発表されました。
大滝准教授は比較のため、放射線の影響を受けていない蝶に、長期間の低線量の被ばくをさせたところ、同じような突然変異の発現が見られた、と語りました。
「ここに到り、福島第一原発から放出された放射線がこの種に対し、生理的ダメージ、遺伝子的ダメージを与えたという結論を、私たちは確信することになりました。」

福島では2011年3月、地震によって引き起こされた津波が発電所内の原子炉の冷却装置の機能を完全に奪い去り、3基の原子炉がメルトダウンし、この四半世紀で最悪の原発事故になりました。
今回の研究結果は福島第一原発の事故後、放出された放射性物質が広い地域を汚染し、数万人の人々が非難を余儀なくされただけに、数週間にわたり福島第一原発が放出した放射性物質に被ばくしてしまった人々に、大きな不安を与える事になります。

第二次世界大戦でアメリカが原爆を投下した広島と長崎では、被ばくによる障害が世代間で遺伝していく、という観察結果がある、という主張があります。
しかし大滝准教授は今回の研究結果が直ちに人間を含む他の生物にも当てはまる、と結論するのは性急に過ぎる、と警告しています。
大滝准教授と彼の研究チームは今後、他の生物についても同様の追跡調査・研究を行う予定である、とつけ加えました。

福島第一原発の事故が直接の原因となって、死亡したという公式記録は1例もありません。
しかしこの場所から避難していった人々も、そして福島第一原発の作業員も含めこの場所に留まり続けている人々も、長期間の被ばくの結果、自分や家族がどうなってしまうのか、心配は消えません。

科学者たちが、福島では場所によってはこれから数十年の間、人間が暮らすのには危険である、と警告しています。

http://www.france24.com/en/20120814-fukushima-caused-mutant-butterflies-scientists

総選挙を前に、人々をこれ以上刺激しないように、それだけだった野田首相[ニューヨーク・タイムズ]

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所要時間 約 9分

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【 脱原発抗議の人々、野田首相と会談 】

ヒロコ・タブチ / ニューヨークタイムズ 8月22日


首相官邸前における反原発抗議行動が数か月前に開始して以来初めて、12名の抗議を行っている人々が官邸内での野田首相との30分間の会見にこぎつけ、少人数から始まった活動がひとつの実を結びました。

この会談は日本国民の反原発感情が膨れ上がり、どうやら年内に総選挙がありそうだ、という観測が出てきたタイミングで行われました。

野田首相は毎週開催される首相官邸前の反原発抗議行動について、「大きな雑音」の一言で片づけて国民を怒らせましたが、世論は首相に対し、これら抗議を行う人々と誠実に向き合うことを求めてきました。

抗議活動を行っている人々は、2011年に発生した福島第一原発の事故以降、初めて再稼働された大飯原発の2基の原子炉を直ちに停止させること、そして国内にある54基の原子炉をすべて廃炉にすることを求めています。
人々は地震が多発する国土において、そして国が福島第一原発の事故を防ぎ得なかった状況下、これらの原子炉を再稼働することは危険である、と主張しています。


7月に野田首相が大飯原発の原子炉の再稼働を命じて以来、首相官邸前の抗議行動に参加する人々の数は数百人から数万人規模に、目に見えて増え続けました。
「再稼働反対!」口々にそう叫びながら、人々は行進しています。警察側は参加者数が100,000人にまで拡大している、と語っていますが、主宰者側は少なくともその倍の人々がこの場にいる、と語っています。

今回の会談の様子は、22日水曜日、首相官邸ホームページで実況中継が行われました。
抗議を行っている人々の代表でイラストレーターのみさおレッドウルフさんは、顔をこわばらせて向かい側に座っている野田首相に対し、こう語りました。
「もっとたくさんの人々が、首相官邸前のこの抗議行動に参加してくれるよう願っています。」
「福島第一原発事故の収束もままならない中、何の教訓も得ず、運転再開ありきで再稼働を強行した野田政権に対する怒りが噴出し、抗議行動の規模は拡大を続けています。」と、彼女が語りました。
「これは大きな雑音などではありません。これはひとり一人があげている、人間の声なのです。」


これに対し野田首相は、将来のこの国のエネルギー政策に道筋をつけるため、様々な意見を取り入れていくつもりである、と語りました。
専門家による委員会は、原発による発電割合をゼロにすることから20~25%の割合で維持することまで、2030年までにこの国のエネルギー政策をどうするかについて、討議しています。
福島第一原発の事故以前、この国は必要とする電力の30%を原子力発電によって得ていました。

21日火曜日には古川元久国家戦略担当大臣が、記者団に対し、彼自身としては原発を段階的に順次廃止していく選択を望んでいる、と語りました。
これに対し細野豪志原発事故担当大臣は、原発の廃止については軽々に論ずべきでないと、直ちに反論しました。

野田首相は大飯原発の再稼働と言う選択について自ら弁護する一方、日本は国内の原子力発電については縮小していく方針である、と述べました。
会談の後、参加した人々は、経済界の代表と会う時のような挨拶も笑顔も無かった、と語りました。


「我々は安全を確保するために、最大限の努力を行います。」
と野田首相が語りました。

先月、保守王国と思われていた山口県で、脱原発を掲げる新人候補者が予想を超える支持を集め、長く政界で生きてきた人々を驚かせました。
日本では年内に総選挙が行われることが予測されていますが、日和見的態度を非難されながらも、鳩山由紀夫元総理大臣のような大物政治家も、首相官邸前の抗議行動に姿を見せるようになりました。
さらには、政権からの脱落が必至と見られている以上、野田政権が選挙前に掲げる政策は、長期的な国家戦略ではありえず、目先の選挙が焦点とならざるを得ません。

一方、抗議活動を続ける人々は、日本の様々な立場のグループの参加が続く中、従来通りの整然とした、平和な抗議行動を継続するために骨を折っています。
今回抗議を行っている人々は、1960年代、1970年代に日米安保条約に反対するため行われた、人々の記憶に鮮明に焼き付けられた過激な暴力的な抗議行動との間に、明らかな一線を画したいと願っているのです。


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英国の有名な経済学者は3.11の直後、「日本の政治家の近視眼ぶりには、言葉も無い。まともな議員たちが国会に居並ぶまでに、日本はこれから2世代かかるだろう。」と語りました。
しかしこの記事を読んでおわかりいただけるかもしれませんが、2世代入れ替わるのを待っていたら、日本で再び多数の原発が再稼働してしまう懸念があります。
何度か書きましたが、民主、自民、公明は原発ルネッサンスの『担い手』だったのであり、河野 太郎議員や平 智之議員(離党しましたが)ら良識ある議員は少数に過ぎません。
私は忘れる事が出来ないのですが、3.11の後、隣県の福島で第一原発の事故が続き、ここ仙台ではほとんどの家庭で水道が止まっている状況下、自民党の女性議員が国会で当時の菅前首相に対し
「原発を止めてしまって、電気が不足したらどうするつもりなんだ?!」
と詰め寄ったシーンが忘れられません。

自民・公明がだめだから民主、その民主もだめだったからまたぞろ自民・公明。
それを私たち国民が繰り返している間は、原発が止まるはずが無いのです。
責任を持って原発を止め、これ以上もう放射性廃棄物を増やさない。
そう明言できる議員が多数を占めないうちは、原発は止まりません。
レッドウルフさんを見習い、わたしたちも「不退転の決意」を行動に結びつけなければなりません。

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【この夏、人々の集まったところ】
アメリカNBCニュース 8月20日

スペイン、エル・ロシオからアルモンテに行幸するロシオの聖母と巡礼者たち。8月19日


20日、ラマダンが明けたことを祝うインドのイスラム教徒



インド・ニューデリー市内の正装したイスラム教徒のこどもたち


中国、シーチョワン自治区のプール


8月20日、帰国したオリンピック選手を迎える銀座4丁目の人の波


出迎えられたロンドンオリンピック・女子バドミントンのコンビ

【 生まれてしまったフクシマ・ミュータント 】[米国CNN]

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所要時間 約 8分

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蝶の突然変異種の高率の出現は、明らかに福島第一原発事故の影響

アメリカCNNニュース 8月14日


福島第一原発の事故が周辺の生態系を『変えて』しまっている最初の兆候として、科学者たちは蝶の突然変異種の発生を確認しました。

科学雑誌ネイチャーのオンライン・ジャーナルである『サイエンティフィック・レポーツ(Scientific Reports - 科学的報告)』で発表された研究によれば、福島で採取された蝶の中に、脚部、触手、そして胴体に異常があるもの、本来均等に膨らんでいるはずの眼にへこみがあるものが見つかりました。
さらにその羽に、大きさ、色のパターンが変化しているもの、模様が消えてしまったり、本来は無いシワができている蝶がいることを、研究者たちが確認しました。

この研究は2011年3月に巨大地震が発生し、東北の沿岸地帯一帯を津波が襲い、福島第一原発の事故が発生した2か月後に開始されました。
福島第一原発の事故では大量の放射性物質が環境中に放出され、近隣の住民10万人以上が避難のための移住を強いられ、1986年にウクライナで発生したチェルノブイリ以来最悪の原子力発電所事故となりました。


2011年5月、研究者たちは福島県内で100匹以上のヤマトシジミ蝶を採取し、そのうち12%が変異体であることを確認しました。
研究によれば、これらの蝶が交配して生まれた子供の突然変異率は、18%に上昇し、この他に成虫に達する前に死亡した例もありました。
この福島第一原発の事故の影響を受けた蝶を、事故の影響を受けていない蝶と交配されたところ、突然変異種の発生率は34%に上昇しました。
この事実は一方の遺伝子に原発事故による損傷があれば、他方の親が全く健康体であっても、高い率で突然変異率が遺伝していくことを証明しています。

科学者たちは長期間の世代交代による影響に関する追跡調査を行うべく、2011年9月には200匹以上の蝶を採取しました。
研究によれば、この時28%の蝶に突然変異が認められましたが、その次の世代の突然変異率は52%にまで急上昇してしまいました。
この結果については、成虫になってから放射線を被ばくした第一世代と比べ、第二世代方は幼虫の時から被ばくしたために、被ばく期間が長期化し、その結果突然変異率も上昇したものと考えられます。


福島第一原発の事故が突然変異の主原因であることを証明するため、研究者たちは福島第一原発の事故の影響を受けていない蝶に放射線を照射して『長期の低線量被ばく』をさせ、類似した結果が得られることを確認しました。
「ここに到り、福島第一原発から放出された放射線がこの種に対し、生理的ダメージ、遺伝子的ダメージを与えたものと、私たちは結論を出すことになりました。」
と研究結果に記されています。

今回の研究結果から懸念されるのは、福島第一原発の事故の影響が予想されるものよりも大きなものになるのではないか、という事であり、日本の生態系と周辺地区の環境に対する打撃は避けられない、という事です。
と同時に私たちは、原子力発電所の事故がどれ程の影響をもたらすものであるか、将来に対する教訓とする必要があります。


「私たちの研究結果は、人間が作り出した放射性物質による汚染により、蝶の個体数が著しく影響を受ける、というチェルノブイリでの現地調査に基づく事前の予想と、一致することになりました。」
研究結果にはこう述べられています。
「チェルノブイリの研究結果と今回の研究結果、その双方を合わせて得られる結論は、日本の環境がどの程度放射性物質によって汚染されているかを示すものとして、ヤマトシジミチョウは格好の指標となるだろう、という事です。」

研究者の一人、沖縄にある琉球大学の大滝譲二準教授は取材に対し、蝶は最も優れた指標となり得るものであり、今回の研究がさらに多くの生物に対する放射能汚染の解明につながっていくことを願っている、と語りました。
「被ばくに対する生物の影響にはばらつきがあります。そのため、他の生物についても、放射線被ばくに対する影響を調査する必要があるのです。」
大滝準教授はジャパンタイムズにこう語りました。

大滝準教授はまた、数多くの生物に関する放射線被ばくの影響について研究が行われなければならないが、この種の突然変異が人間にも起きる、という懸念をたくさんの人が持つことがあってはならない、とも語りました。
「人間と蝶では生物としての成り立ちが全く異なっており、(放射線に対する抵抗力にも)明らかな違いがあります。」


Mutant butterflies a result of Fukushima nuclear disaster, researchers say
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日本政府は原子力発電の問題を、「経済面」だけに矮小化しようとしています。
しかしこの問題は、首相官邸前で声を挙げておられる方々が主張するように「命の問題」であること、それもそこに住む人間、そしてあらゆる生き物、木々や植物、山や川、地球上のすべての「命」にかかわる問題であることが、この記事を読むとわかるのではないでしょうか。

これ程大規模に地球上の命を脅かすことになる、原子力発電を止めることができるのなら、
「ちょっと電気代が上がるぐらいなんだ、喜んで払ってやろうじゃないか!」
そう啖呵を切られた方がいらっしゃいましたが、私も同意見です。
まあそれよりも、早いところ再生可能エネルギーによる自家発電装置を設備して、電力会社から電気を買うことをやめたいものですが…

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【南米エクアドルの火山噴火と北米最古の帆船の航海】
アメリカNBCニュース 8月19日

8月19日、噴火したエクアドルのドゥンガラワ火山


日中のトゥンガラワ火山噴火の様子


刈取りの始まったドイツで、干し草のロールを作るトラクター


自ら航行し、ボストン港に入港するUSSコンスティチューション


1812年当時のアメリカ海兵隊警護隊( Marine Guard )のいでたち


今あらめて振り返る、広島と長崎の悲劇[ドイツ国際放送]

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所要時間 約 13分

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日本は世界の核兵器廃絶運動の、先頭に立たなければならない
【広島原爆追悼式典は今年67回目】

ドイチェベレ(ドイツ国際放送)8月6日


数万人の人々が参加した原爆追悼式典が広島で開催され、参加者した人々はこの地球上の核兵器廃絶を祈念しました。
広島原爆は戦時攻撃として過去においても、そして現在も世界史上、最悪のものです。

広島では原爆投下の後、2ヵ月で約14万人が犠牲となりました。
今年は約5万人が参加して、67回目となる原爆犠牲者追悼式典が広島市で開催されました。
その後生き延びた人々のうち、数万人に上る人が放射線による障害に関係する病を発症し、死んでいきました。

式典に参加した人々は、原爆が投下された1945年8月6日午前8時15分にあわせ、1分間の黙祷を捧げました。

アメリカの爆撃機B-29[エノラ・ゲイ]が投下した原爆は、爆心から半径1マイル(約1.6キロメートル)の地上にあるすべての物を物理的に消滅させ、半径4.4マイル(約7キロメートル)に渡り広島市内を破壊しつくし、焼きつくしたのです。
リトルボーイと名付けられたこの原爆はウラン235の核分裂を利用した物であり、この原爆による破壊は広島市内の69パーセントに及びました。

松井和美広島市長は、日本は世界の核兵器廃絶運動の先頭に立たなければならない、と述べました。
一方、野田首相は広島が与えた教訓を忘れてはならない、と語りました。

▽ 拡大する反原発運動

この後、福島第一原発の事故で3基の原子炉がメルトダウンした事を受け、約700人の人々が、訴えを脱原発に絞ったデモ行進を行いました。
2011年3月11日に日本の東北地方を襲った巨大地震と巨大津波は、福島第一原発の冷却システムを破壊し、その結果、いくつもの原子炉で深刻な事故を引き起こしました。
津波そのものも、19,000人の犠牲者を生みました。

日本は核兵器をこれまで開発した事はありませんが、化石燃料資源がほとんど存在しない事と高い人口密度を理由に、原子力に対する依存をどんどん高める政策をとり続けてきたのです。
福島第一原発の事故を受け、一時日本国内に50基あるすべての原子炉が停止しましたが、野田首相が今年6月、大飯原発の2基の原始と炉の再稼働を命令し、7月に実際の稼働が始まりました。
この措置に対し、大規模な抗議行動が、日本国内で起きています。

広島に原爆が投下された3日後の8月9日、アメリカが今度は九州にある長崎市に原爆を投下しました。
日本は正式には1945年9月2日、降伏文書に正式に署名しましたが、今日までその惨禍の後遺症が続く2発の原爆投下が影響した事は否定できません。
原爆投下の是非については日本列島全体を巻き込む議論が現在も続いていますが、連合国側は原爆投下により、日米をはじめ多くの人命が救われる事になった、と主張しています。

続く数十年間、米ソの冷戦時代に、世界各国で莫大な量の核兵器が作られましたが、しかし人口が密集する場所に核爆弾を投下するような事は、二度と行われませんでした。

http://www.dw.de/dw/article/0,,16146408,00.html
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【長崎市、67回目の原爆犠牲者追悼式典】

ドイチェ・ベレ 8月9日 


日本では今後原子力発電を廃止すべきか継続すべきか、将来のエネルギー政策に関する議論が白熱する中、長崎市ではアメリカによつて原子爆弾を投下されてから67回目となる追悼祈念式典が開かれました。
1945年8月、広島市の原爆犠牲者追悼式典が開催された3日後、長崎市に投下された原爆により74,000人が犠牲になった事を悼み、式典は9日木曜日に開催されました。

田上富久長崎市長は、日本政府に対し、核の恐怖が存在しない未来社会の創造を求めました。
市長は政治家たちが「放射能汚染の心配の無い社会建設のため、新たなエネルギー政策を策定しなければならない」と語りました。
そして原爆投下について、たとえ戦時であっても許されない野蛮な行為であると批判しました。

野田佳彦首相も式典に出席していましたが、核兵器の廃止を要求するスピーチを行いました。
犠牲者の記憶を大切にし、生存する被爆者が高齢になっても原爆攻撃の記憶は風化させない、と誓いました。

▽ 原子力発電に関する議論

2011年3月11日に日本の東北地方を襲った巨大地震と巨大津波が、福島第一原発の冷却システムを破壊し、3基の原子炉でメルトダウンが発生した事故以来、国民の原子力発電への不信感が高まり続ける中、日本は使用来のエネルギー政策の見直しを行っています。

福島第一原発の事故以降、日本は国内の50基の原子炉をすべて停止していましたが、この7月、多くの国民の反対を押し切って2基の原子炉が再稼働されました。

1945年8月、アメリカ軍は『ふとっちょ』のニックネームを持ったプルトニウム爆弾を、長崎市に投下しましたが、以来毎年爆心地近くで、犠牲者を追悼するための式典が開催されています。
原爆投下は日本が無条件降伏するわずか数日前に行われ、たった一秒で長崎市の北半分を壊滅させたのです。

式典には広島、長崎への原爆投下を命じた米国大統領ハリー・トルーマンの孫で、55歳のクリフトン・トルーマン・ダニエル氏が出席しました。
原爆は広島で140,000人、長崎では74,000人の命を奪ったのです。

http://www.dw.de/dw/article/0,,16152972,00.html
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ツイッターによる「親切なアメリカ人」「粗野なアメリカ人」の分布図

スザンヌ・コーニー / アメリカNBCニュース 8月20日

お行儀のよいツイッターの利用者もいれば、そうでない利用者もいます。
数枚のアメリカ合衆国のツイッター利用者地図が、どこに礼儀正しい利用者が多く、そうでない利用者はどの場所に多いのか、明らかにしました。

『ヴァータラブ(Vertalab)』が作った『ツイッター・ヒートマップ』は、良く使われる二つのフレーズ『Good morning(おはよう)』と『Fuck you(死んじまえ!くたばっちまえ!)』を選び、今年7月の数日間、全米462か所でこの言葉がツイートされた回数をカウントしました。
「この地図を作成するための充分なデータを得るべく、我々はほぼ一時間おきに調査地点でのツイートをチェックしました。」とヴァータラブがサイト上で述べています。

さて結果は?

7月1日、Good morningときちんとあいさつした人が一番多かった場所はテキサスでした。
そしてワシントンDCからニューヨークにかけての一帯の人々もきちんと挨拶ができたようです。その他の場所では南西部一帯、すなわちテキサス、フロリダ、南カリフォルニアあたりの人々が礼儀正しいことを証明しました(と言っても飽くまでツイッターの上での話ですが)。

7月1日、ツイッターでGood Morningのフレーズが多用された場所


では逆にお行儀の悪いFuck youがたくさん使われた場所はどこだったのでしょうか?
7月のそれぞれ別の日、2つの場所が非常に険悪なムードに包まれていたようです。
7月14日の南カリフォルニアは不愉快な空気に満ち、28日にはテネシーで人々が怒りを募らせていたようです。

7月14日、ツイッターでいけない言葉が連発した場所


同じく28日、ツイッターでテネシー州辺りに険悪な空気が漂っている


月日の変化とともに、これらの場所も変化します。
カイア・クラークが非公式の『グーグル・マップス・マニア』サイトにこんなコメントを寄せました。
「行儀の悪い粗野なアメリカ人が、一番多くいる場所はいったいどこなのか?その判断はあなたにお任せします。」
マップス・マニア・ブログにこんなコメントがありました。
「カナダとの国境を超えた途端、Fuck youの代わり、『I beg your pardon’s(えっ、それってありえないでしょ?)』という表現が使われるようになっているよ。」

http://www.nbcnews.com/technology/technolog/twitter-maps-show-where-rudest-friendliest-americans-may-live-954362?__utma=14933801.872747386.1345507985.1345507985.1345518076.2&__utmb=14933801.1.10.1345518076&__utmc=14933801&__utmx=-&__utmz=14933801.1345507985.1.1.utmcsr=msn.com|utmccn=%28referral%29|utmcmd=referral|utmcct=/&__utmv=14933801.|8=Earned%20By=msnbc|cover=1^12=Landing%20Content=Mixed=1^13=Landing%20Hostname=www.nbcnews.com=1^30=Visit%20Type%20to%20Content=Earned%20to%20Mixed=1&__utmk=76773653

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【独立65周年を迎えたインド】

アメリカNBCニュース 8月16日

青空にはためくインド国旗を表現する、学校の子供たち


インド軍兵士たちによるデモンストレーション


整列する警察学校の生徒たち


トランペット吹奏の態勢をとる警官隊と少女


インドは2012年8月15日、65回目となる独立記念日を迎えた

【中国と日本の領土問題、対立が先鋭化】[ガーディアン]

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所要時間 約 11分

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タニア・ブラニガン(北京駐在)ザ・ガーディアン(英国)8月19日

広東省深圳で金属製のパイプで、ホンダ・ブランドの警察車両を破壊する中国のデモ参加者

東シナ海上、中国・日本の中間点にある島の帰属をめぐり争いが先鋭化する中、日本の活動家らが島に上陸したことに抗議し、中国全土で大規模なデモ隊が通りを占拠し、日本製の車両を破壊し、日本がオーナーになっている会社や商店を襲撃しました。

中国外務省は活動家らが尖閣諸島に上陸し、日本の国旗を打ち振るなどしたことについて日本政府を非難しました。

先週、香港の活動家らが中国の主権を主張し、尖閣諸島に上陸しましたが、日本側に逮捕され、強制送還されました。

日本はこれらの島々を尖閣諸島として実効支配していますが、中国、台湾も魚釣島として自国の主権を主張しています

東シナ海は豊富なエネルギー資源が埋蔵されている上、豊かな漁場としての価値もあります。
多くの中国人が第二次世界大戦の日本軍の残虐な行為について、謝罪も賠償も行っていない、という不満を持っています。
一方日本側は、異例の速さで進む中国の軍事力強化に対し、不安を募らせています。

南部沿岸地区の深浅市では最大で2,000人のデモ隊が旗や横断幕を掲げて、日本車をひっくり返し、日本食レストランを破壊、日の丸に火をつけるなどしました。
北部のハルビン市から南西部の成都市まで、中国全土で小規模な集会などが開催されましたが、比較的規模の大きい集会が青島、太原、そして杭州市で発生しました。
広州と瀋陽市では、デモ隊が日本の領事館に押しかげました。

2年前、中国人船長が日本の巡視艇に体当たりをして逮捕された際も、似たような騒ぎが起きています。
しかし今回の抗議行動は、数週間にわたり反日デモが繰り返された2005年以来、規模的には最大のものとなったようです。
中国当局は、他の抗議行動と比較し、こうした国家主義的抗議行動については、著しく寛容な態度を取り続けて来ました。

今回の中国国内の抗議行動は、20隻の艦船に分乗して尖閣諸島にやって来た日本の国家主義者のうち、10名が泳いで魚釣島に上陸し、日本の国旗を掲げたことがきっかけとなり、発生しました。
「四日前に中国の活動家が不法入国したことに対し、この場所が日本の領土であることをはっきりさせるため、我々はここにやって来た。」
艦船に乗ってやって来た一人、民主党の保守派、向山好一衆議院議員がAP通信の記者にこう述べました。
「ぐずぐずせずに、やるべきことをやったまでである。」
グループのリーダーの一人、田母神俊夫元航空自衛隊幕僚長はロイター通信にこう語りました。

日本政府は、このグループに対し、尖閣諸島への上陸許可を与えませんでした。
付近にいた海上保安庁の艦船の職員が、活動家に対する事情聴取を行いました。

国家主義者である東京都知事が、現在民間の所有物である尖閣諸島を都で買い上げる、との提示を行ってから、領土問題は一気に熱を帯びることになりました。この発言の後、日本政府も国による買い上げを表明しました。

「日本の右翼の違法な行動は、中国の領土主権を侵害している」として、中国の外務省が今回の上陸について日本の大使に強く抗議したと発表しました。
中国国営新華社通信は以下のように論評し、日本側に警告しました。
「日曜日に行われた上陸は、他の度重なる挑発行為とともに、日中の経済的、政治的連携を高めてゆこうとする双方の努力に水を差し、友好的雰囲気に代わり、無用の険悪さを作り出すものである。」

台湾政府は、「挑発的な」行為について抗議を申し入れるため、台北に日本の代表を呼び出したと、公表しました。
日本の野田首相は、日本名竹島、韓国名独島の領土問題についても、対立する韓国に対し厳しい姿勢をとるよう求められています。

今月初め、韓国の李明博大統領は今年の後半行われる総選挙において、国家主義者からの支持を取り付けるため竹島を訪問しました。
そして同志30人とともに、記念碑を公開するための式典を日曜日に開催しました。

http://www.guardian.co.uk/world/2012/aug/19/china-protest-japan-senkaku-diaoyo-island
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日本は直接争わず、ベトナム、インド、フィリピンなどと連携し、中国の「領土的野心」を国際問題化すべき?!

尖閣諸島の問題に関し、アメリカのメディアによる報道は比較的接する機会が多いと思いますので、英国メディア、やはりザ・ガーディアンとザ・インデペンダントの報道をご紹介します。
何と言っても英国は「外交国家」ですから。
尚、そのアメリカのメディアもCBS、NBC、ABCの3大ネットワークの放映によるワールドニュースは、いずれもこの話題を取り上げていません。

英国の有名な政治家が
「外交とは内政である」
と語っています。
しっかりした内政を行い、国が良く治まっていて初めて、外交も有効に機能する、という意味です。
言い換えれば内政がガタガタでは、強力な外交などできるはずがない、ということです。

尖閣諸島の問題に関しては、現日本政府が国民の支持を失っているのに、原子力発電問題、消費税問題、沖縄の基地問題など難問を抱え込み、どうにもならなくなっているのを見て、中国側が「ゆさぶり」をかけているのは明らかなように思います。
さらには「原子力発電を再稼働させないなら、生産拠点を中国に移すぞ。」
と日本国民を脅した企業に代表されるような、経済界の安易な中国依存も、中国を一層強気にさせていると考えられます。

これに対し「やられたからやり返してやるんだ」では、政治でもなければ外交でもない、と言わざるを得ません。
原発問題でも私たちは痛感させられていますが、一部のこの国の「議員」のレベルには深刻な問題があります。

中国政権が自国民の扇動にどこまでかかわっているか、そこまでは解りませんが、今回の日本側の尖閣上陸は、中国国民の扇動を日本が買って出たような結果になったことだけは間違いありません。
もっと厄介なのは、ケンカに勝つ極意は相手が作った土俵では決して勝負しないことなのに、中国側が作った土俵にうかうかと乗ってしまったため、国際世論もこの問題を日中の領土紛争と捉えてしまったことです。

尖閣諸島をすでに合法的、かつ実効支配しているのであれば、日本は中国の「領土的野心」の方を国際問題化すべきなのではないでしょうか。
一度書いたことがあるように思いますが、日本と関係が良好で、同じように中国の「領土的野心」に脅かされているインド、ベトナム、フィリピンなどと連携し、これにアメリカの後援を加え、中国の「領土的野心」は、アジアの安定に対する脅威に他ならない、そのことを国際問題化すべきではないでしょうか。
極東・東南アジア諸国が、中国の「領土的野心」を共通認識として問題にしない限り、根本的解決はあり得ないと思います。

中国国内の暴動については、明末の『魏忠賢現象』を思い出し、中国国民の特徴の一つとしていちいち反応せず、冷静に対処すれば良いだけの話であると思うのですが…いかがでしょうか。
『魏忠賢現象』とは貪官汚吏(たんかんおり)の代表的宦官である魏忠賢が、国の実権を握って専横を行った際、その不公正さ・残虐さを知りながら、中国国民が争うようにこの男の像を収めた祠を中国全土に建設した、大規模な『阿諛追従』現象のことです。
文化大革命の際の紅衛兵による知識人・良識派への弾圧と迫害は、さらに記憶に新しいところです。

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【 孤島にひるがえる日本の国旗 】

デイヴィッド・マクニール / ザ・インデペンダント(英国)8月20日


日本の国家主義者たちが日本政府の制止を振り切り、中国との間で領土問題の原因となっている尖閣諸島に上陸して国旗を掲げたことにより、両国間の紛争は拡大に向かうことになりました。

幾人かの地方議員を含む150人の国家主義者が分譲した20隻の船団が現在中国との領土紛争の舞台となっている尖閣諸島に向かい、上陸した数人が日本の国旗を打ち振りました。
「尖閣諸島は間違いなく日本の領土である。」
東京都の小坂英二荒川区議会議員がAP通信にこう語りました。

日本政府は先週、第二次世界大戦における日本の降伏を祝う67回目の光復節に、尖閣諸島に上陸し、中国と台湾を国旗を掲げた香港の活動家たちを国外追放処分にしました。
彼らは先週金曜日帰国しましたが、故国で英雄扱いを受けました。

中国と台湾は、豊かな漁業資源と天然資源に恵まれた尖閣諸島の領有権を、長い間主張し続けています。
中国では魚釣島の名称で知られるこの島を、日本は1890年代の日清戦争の勝利により自国の領土とし、以来現在は無人島のこの島を実効支配しています。
中国の新華社通信は、2010年以来となる反日暴動が中国各地で発生した、と伝えました。
この週末、中国国内の少なくとも8つの都市で反日暴動が発生、日本製の自動車やレストラン、その他の施設などを破壊しました。

今回の争いは、東京の石原慎太郎知事が東京都による個人の持ち物である尖閣諸島の買い上げを表明したことにより、一気に激化しました。
野田佳彦首相は、この発表後しばらくして、日本政府による買い上げの方針を明らかにしました。

http://www.independent.co.uk/news/world/asia/japanese-hoist-flags-on-islands-claimed-by-china-8061621.html

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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