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【 福島の被災地に忍び寄る残酷な運命 】

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所要時間 約 11分

福島第一の被災地は、放射性核廃棄物の処分場になることを運命づけられてしまったのか?

日本の原発官僚たちは、官僚の典型的手口である『先送り』を繰り返し、問題の存在をあいまいにしてきた

地上で最も危険な放射性廃棄物を、最も悲劇的状況に追い込まれた福島第一原発の被災地に押しつけようとしている日本の官僚たち

 

ピーター・ウィン・カービー / ガーディアン 2018年3月16日
福島県飯舘村の核廃棄物保管場所(写真:クリスチャン・アスランド / グリーンピース)

周辺の数百平方キロメートルの範囲を一面放射能で汚染された廃棄物で覆うことになった、福島第一原発の3基の原子炉のメルトダウンと爆発事故から7年が経過した2018年3月、日本の政治家と役人たちは福島の豊かな未来を希望させる言葉を口にしました。

しかしながら福島の未来に関わる最も重要な問題には触れずじまいでした。

それは人が入ることが許されない指定避難区域内が、まるで日本国内の放射性廃棄物を引き受ける処分場の様相を呈しているという事実です。

 

この事実を日本政府関係者は少なくとも公然とは認めていません。

原子力発電所が出す核のゴミ、放射性核廃棄物を安全にほかし続けることが出来る施設を確保することは、日本列島にとって長い間実現不可能な目標でした。

しかし本が原子力発電所から排出された使用済み核燃料を約17,000トンも抱え込んでいることを考えると、こうした施設を確保することは必要不可欠です。

現在日本国内にある使用済核燃料棒の大半は、地震が多発する国土の頭上にある核燃料プールの中に、危険と隣り合わせの状態で保管されているのです。

 

日本の官僚や自治体の役人は福島の短期的および中期的な見通しについて希望を抱かせるようなメッセージを強調し、被災地の安全性に疑問を抱く人々に『修復された』地域への段階的帰還を促しています。

その際強調されているのが経済発展の優先的位置づけです。

しかし福島第一原発の事故で最も被害の大きかった市町村への帰還率はわずか15%です。

避難指定区域内と周辺の地域における安全は再び確保されたとする日本政府の宣言は住民が仕事をする上での障害がなくなったという事を暗に言っているのかもしれませんが、その実態は人間らしい生活とはあまり関係の無い不吉な未来に向かっているように見えます。

福島県当局は現在、イノベーション・コーストという名称の計画を推進しています。

これは福島第一原子力発電所の事故によって誰にとっても問題だらけの場所になってしまった地域を、最先端技術の開発拠点のひとつに変えようとする取り組みです。
その目的の主なものは「ロボット関連産業集積地」の成立であり、ロボットの実験場などの開発拠点を設けることです。
実験場は、まさに現在福島第一原子力発電所の事故処理現場で現実になっている様々な困難な課題や障害のような、災害時に必要とされるロボット技術の開発です。
実験施設のうちのひとつである巨大な水槽は、ガレキと化した福島第一原子力発電所の地下いたるところにある汚染水に関しこれまで明らかにされた問題を再現しています。

 

これまでの数年間にメルトダウンの事故現場に投入されたロボットは、すべて高い放射線量のため機能不全に陥りました。
実験場の他の場所は、破壊され廃墟と化した建物やその他の障害物が散乱する場所を移動しなければならないロボットの性能を視線するために用意されたものです。
災害用ロボットはねじれた鉄筋、コンクリートの破片やその他のガレキを避けながら事故現場を移動しなければなりません。
まあたらしい滑走路とその周囲の放射能に汚染されたエリアは、人口密度の高い日本の国土で、あらゆる気象条件の下様々困難な任務をこなさなければならない無人飛行機の実験のため特別に用意されました。

 

この場所に隣接して、海岸沿いに幅13kmに渡り人間が全く入れないあるいは入るのが難しい汚染区域を上空から調査するためのテストエリアが設けられています。

当然ながら、これらのロボットは福島第一原子力発電所の周囲の放射線量が高く人間が活動しづらい場所で威力を発揮することになります。

そして福島県当局者はこうしたことに加え、福島第一原子力発電所の周辺の被災地が放射性廃棄物の長期保管施設など、人間の手をあまり必要としない設備の設置場所となる可能性のあることを示唆しました。
このような状況について、福島県を誇りにしてきた住民たちの側から見ると、故郷が東京によって『植民地化されてしまう』と感じています。
それは福島第一原子力発電所という悪運に取り憑かれた発電所が、そもそも地元ではなく東京に住む人間に利便性を与えるために東京の人間たちの手で建設されたものであったのと同様に、最先端技術の開発も何も福島以外の場所で役立てるためのものであるというこれまでのパターンがまた再現されるということを意味しています。

 

これまで何年も続けられてきた除染作業は、被災地の森林、公園、農場、道端、学校など、あらゆる場所から放射線によって汚染された物質を掻き取ってきました。
この1,600万立方メートルにもおよぶ放射性廃棄物は指定避難区域内の各所に仮置きされたまま、未だに確保の見通しがほとんど立っていない中間貯蔵施設に移動されるのを待っています。
指定避難区域となった市町村の土地は、まだ半分以上が人間が入れないままになっています。

 

日本政府は30年以内に福島県内の汚染土をすべて取り除くと約束し、こと土壌の問題に関する限りこの点は間違いがないと慎重な言い方で主張してきました。
しかし約17,000トンの高放射性廃棄物、すなわち使用済核燃料を抱え込んでしまっている日本ですが、その中間貯蔵施設については建設予定の候補となる場所すら見つけられずにいます。
このような事情を考えると、日本の政治家が福島県民への約束を反故にし、福島第一原発周辺の汚染された場所を中間貯蔵施設の設置場所にすると考えを変えるのは時間の問題だと見られています。

原子力発電所が排出する核のゴミ・放射性廃棄物の問題については、担当する部署も含めて日本政府は日本人官僚の典型的手口である『先送り』を繰り返し、問題の存在をあいまいにしてきました。
そうした日本の官僚たちのやり口は実に巧妙なものですが、官僚たちは目立たないようにしかし着実に状況を、原子力発電所の立地イコール多大な便宜を供与するという、かつて使い古された図式に戻そうとしています。
議論の本質を徐々に変えてしまうというやり口により、積みあがったまま処理できない放射性廃棄物の問題、誰もが目を向けようとしない問題について、地上で最も危険な物質である放射性廃棄物を最も悲劇的状況に追い込まれた場所に押しつけようとしているのです。
そして仕方なくではあっても、日本の国民がそうした解決法について受け入れるよう状況を都合よく利用しているのです。

 

2011年に発生した福島第一原子力発電所の事故によって一度汚染されてしまった場所一帯に暮らす住民は極めて少なく、核廃棄物処分場建設への反対も微弱なものになることが予想されます。
原子力発電に関わる利益団体、いわゆる原子力ムラに対しこうした状況は、強硬な反対運動などに遭遇する可能性が低い機会を提供することになります。

こと原子力発電に関する限り、福島は何十年もの間脇に追いやられ、重要な情報も与えられず、そして裏切られ続けてきました。 最終的に福島県はリスクを負わされましたが、福島第一原発で作られた電気はすべて首都に直行していました。

福島は2011年以降、日本政府がそれまで繰り返してきた都合の良い宣伝とはまるで逆に3基の原子炉のメルトダウンがもたらした大災害により何もかも奪われるという悲劇に見舞われ、最低でもこれから数十年間、市民たちは背負いきれないほどの重荷を背負い、苦しみ続けなければならなくなったのです。

 

ピーター・ウィン・カービーはオックスフォード大学で核問題・環境問題を専攻しています

https://www.theguardian.com/environment/2018/mar/16/is-fukushima-doomed-to-become-a-dumping-ground-for-toxic-waste

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この官僚達のやり口、どこかで聞いたり見たりした記憶はありませんか?
「どうせ汚れちまった体だ⋯カネをやるから、黙って言うことを聞きな⋯」
そう、これってヤクザの論理じゃないでしょうか。
福島第一原発周辺一帯の汚染が深刻であることを口実に、
「どうせもう誰も戻れないほど汚染されてしまったのだから、金をもらって放射性核廃棄物を受け入れてしまいなさいよ。」
それが本音ですか⋯
加計学園といい森友学園といい、日本の官僚の腐敗が問題になっていますが、原発行政にはついにヤクザ官僚、官僚ヤクザまで現れたと言うことでしょうか?
劣化したとしか言いようのない自民党の下で腐敗し続ける日本の官僚組織。
彼らの管理の下で原発が次々と再稼働し、処理不可能な放射性核廃棄物が尚も増え続ける日本には、どのような未来が待ち受けているのでしょうか?

 

 

【 追悼 : スタジオジブリ・高畑勲氏の永眠 】

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それまでアニメーションでは不可能と考えられていた表現を実現させ、人々の期待を大きく上回る成果をあげたスタジオジブリ

あなたがもし『火垂るの墓』の兄妹の親であったなら、自分の子供たちにこのような死を強制する国家をどう思いますか?

 

ジャスパー・シャープ/ガーディアン 2018年4月8日

※写真は高畑勲監督1988年の作品、哀切なエピソードに満ちた感動的な反戦映画『火垂るの墓』

2018年4月に82歳で亡くなった高畑勲氏は、日本のアニメが国際的な名声を得ていく過程で50年以上にわたり重要な役割を果たしてきました。
彼は日本のアニメ界を文字通り代表するスタジオ・ジブリを1985年に宮崎駿氏と共に設立しました。
代表作には一人の少女の悲劇的な死を題材にし、世界的にも大変高い評価を受けた反戦映画『火垂るの墓』(1988)、10世紀の日本のおとぎ話を基に伝統的な日本の画法である筆と墨を使ったタッチで描きアカデミー賞にもノミネートされた「かぐや姫」(2013年)などがあります。

 

周囲がデザイン画を基本として様々な技法を用いて作品を量産する中にあって、それとは対照的に高畑氏は自らがペンを持って紙に描くという手法にこだわり続けました。
にもかかわらず高畑氏の洗練された個性豊かな登場人物たちはその都度異なるテーマや美的世界の可能性を大きく広げ、それまでアニメーションでは不可能と考えられていた表現を実現させ、人々の期待を大きく上回る成果をあげたのです。

 

映画『火垂るの墓』は太平洋戦争末期に連合軍の爆撃で母親が殺害され孤児になった兄と妹が、二人きりで自活していかなければならなくなった状況を感動的に、その悲痛さを描いた作品です。

野坂昭之氏の短編小説を原作に置いたこの作品で高畑氏は、自身が9歳の時に体験側した岡山市の夜間爆撃で妹と一緒にパジャマのまま裸足で逃げるため必死に走った体験など、自らの記憶を作品の随所に重ね合わせていました。

1991年の作品『想ひでぽろぽろ』は東京で働くひとりの女性が少女時代を過ごした山形に戻ったとき、周囲を山々に囲まれた風景を見て1960年代後半の高度成長期のこども時代の懐かしい思い出が次々に蘇って来る様子を描きました。

高畑氏は空想的な作品も数多く手がけました。

 

東映動画に入社した高畑氏は長編アニメーション作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』で監督に抜擢されました。
この物語は悪魔の魔術師の手から村を守ろうとする少年の冒険物語で、後にスタジオジブリが設立された際に実現した作風と志向を予測させる作品となりました。
1994年作品の『平成狸合戦ぽんぽこ』は、人間の手によるニュータウン開発の犠牲になる里山のいたずら好きなタヌキたちの物語です。
ここでは環境破壊によって形を変えざるを得なくなった環境を守ろうとする姿が、タヌキという生き物に仮託されて物語性豊かに表現されています。

 

高畑氏は1943年三重県宇治山田に生まれ、7人兄弟の末っ子として生まれ、1943年に家族とともに岡山に移り住みました。
父親が校長を務めていた岡山県立高校を卒業し、1954年に東京大学文学部フランス文学科に進みました。
ここで高畑氏はフランスの詩人・脚本家であるジャック・プレヴェールの作品と出会い、さらにその後の人生を変えることになるフランスのアニメーターであるポール・グリモーと出会います。ジャック・プレヴェールが脚本を手がけたアニメーション『王と鳥』(フランスでは1952年公開、日本公開は1955年)

スタジオジブリは2006年にこの作品のグリモー監督自身によるオリジナル版を公開しました。
同じ年高畑氏はプレヴェールの作品を日本語に翻訳した詩集を出版しました。

大学を卒業した1959年、高畠氏はディズニー映画並みのクオリティのアニメーション制作を目標に掲げる東映動画に入社しました。
1963年『わんぱく王子の大蛇退治』で助監督をと詰めるとともに、テレビシリーズ「狼少年ケン」(1963~65)のうちの数編で監督としてデビューを果たしました。

この年歳下の宮崎駿氏が入社しましたが、このときはまだ主要なシーンの間の作画を担当する低い地位にいました。
しかし高畑氏と宮崎氏はすぐにその50年以上続くことになる緊密な友情と仕事上の協力関係を築くことになりました。

 

高畑氏も宮崎駿氏も、入社した東映が子供向けの映画やテレビ番組により一層力を注ぐようになったのとは対照的に、もっと劇的で壮大なスケールのアニメーション映画を制作したいという野心を共有していました。
高畑氏がアニメ映画の監督としてデビューした当時、宮崎氏はシーンデザインと主要なアニメーション制作という重要な仕事を任されるようになっていました。
しかし制作された作品はどれも予算オーバーの上にスケジュールも遅れに遅れ、その挙句観客の動員にも失敗しました。
その結果東映は数週間後には映画の制作と配給の事業から撤退し、高畑氏はテレビ番組制作部門に降格されてしまったのです。

 

高畑氏と宮崎駿氏は憤慨していましたが、そこに同じ東映のアニメーターである大塚康生氏が加わった3人はAプロダクションに移籍、『ルパン三世 』のテレビシリーズを手がけることになりました。
ルパン三世はモーリス・ルブランの架空の泥棒アルセーン・ルパンの孫という設定の主人公が活躍するモンキーパンチの人気漫画をアニメ化したものです。

さらに高畑氏と宮崎氏はテレビのアニメ史上に残る名作『アルプスの少女ハイジ』(1974年)と『赤毛のアン』(1979年)など古典的名作に題材をとったテレビアニメの分野で互いに協力し、高畑氏は演出を宮崎氏はアートワークを担当しました。

1981年には『じゃりン子チエ』、1982年には宮沢賢治原作の『セロ弾きのゴーシュ』を演出し、そしていよいよ宮崎駿氏の代表的作品のひとつ「風の谷のナウシカ」(1984)のプロデューサーとして活躍しました 。

この映画の大成功はスタジオジブリの設立につながりました。
ジブリとは飛行機愛好家である宮崎駿氏がイタリアの第二次世界大戦中の飛行機の名前からとったものです。

そして高畑氏はスタジオジブリとしての初の大作『天空の城ラピュタ』(1986年)のプロデュースを行いました。

 

高畑氏は『火垂るの墓』を皮切りにスタジオジブリの5つの大作の制作を指揮しました。
しかし1999年公開の『ホーホケキョ となりの山田くん』は評判が悪く商業的にも失敗しました。
この作品は新聞に掲載されていた四コマ漫画そのままに、日本の家族の日常的エピソードをラフスケッチ風に寸劇的なスタイルで表現したものです。

スタジオジブリそのものは宮崎駿氏の作品が国際的な舞台でますます評価が高まって行きましたが、高畑氏はその表舞台から姿を隠すようになりました。

高畑氏は2013年に決定的に高い評価を得た『かぐや姫の物語』で監督としての仕事に復帰しました。
そして2016年、オランダのアニメーター、ミハエル・ドゥドク・ドゥ・ヴィット(MicaëlDudok de Wit)監督によるジブリの初の外国人監督作品「レッドタートル ある島の物語」の制作を行い、ジブリに新たな創作分野を拓くという重要な貢献を行いました。
この映画は会話がなくとも力強い表現が可能だという高畑氏のアイディアが、完全に正しかったことが証明されたのです。

 

https://www.theguardian.com/film/2018/apr/08/isao-takahata-obituary

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恥ずかしい話ですが、私は当時小学生だった長女長男と一緒に映画『火垂るの墓』を初めて見ていて、ラストシーンで少女が高熱を発して亡くなるシーンで涙が止まらなくなり、続きは見たいし子供達の手前どうしようと思ったことを憶えています。

この映画もまた、私の反戦への決意を強くしてくれた主要な動機のひとつを作ってくれました。

でも全編あまりに切ないシーンの連続で、もう一度見るという勇気がありません。

 

ポーランドの作曲家のグレツキーという人の『悲歌のシンフォニー』という作品があります。

ナチスドイツの強制収容所に入れられたユダヤ人少女の日記を題材に作られた交響曲ですが、初めて聴いて『絶望』というものを音楽にしたらこうなるのだなと痛感しました。

聴いているうちに絶滅収容所に入れられた少女の姿が眼前にありありと浮かび上がり、悲しいというより呼吸ができないほど苦しくなりました。

この曲も二度と聴かなくていい、そう思いました。

その代わり自分の中に、民族差別は決して許さないという決心が形成されました。

 

国家というものは古代、共通項を持った部族同士が協力して外敵から自らを守るために形成されていきました。

それを個人に還元すれば、家族と自分の命を守るために国家の形成に参加したということになります。

別の項で描きましたが、人間というのはたった一個の命を授かり、たった一度だけの人生を過ごすことを許された存在です。

ところが太平洋戦争をやった昭和期の軍国主義国家日本は、国民に極端な耐乏生活と隷属的思想教育を強いた上、国民の命をめちゃくちゃに浪費しました。

 

あなたがもし『火垂るの墓』の兄妹の親であったなら、自分の子供にこのような死を強制する国家に何を感じるでしょうか。

わずか小学生かそれ以下の子供たちを飢えたまま放浪せざるを得ない状況に追いやり、命に関わる病気に罹患しても救命措置もしてくれない。

もし私がこの子らの親だったらと考えると、「そんな国は潰れろ!」と叫びたい衝動に駆られます。

実際に軍国主義国家日本は潰れたわけですが、今再び日本をその方向に動かそうという人間が現れ、それが国政の枢要な地位に座っています。

この異常さだけはなんとかする必要があります。

[写真集]津波の後で:巨大防潮堤と人間の暮らし

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所要時間 約 7分

視界を遮る程高い防潮堤「何も悪いことをしていないのに、まるで牢獄に閉じ込められたように感じます。」

防潮堤を超える高い津波が来ても、津波による浸水を遅らせ人々が避難するための時間を稼いでくれるはず…

 

キム・キョン・フーン / ロイター / ガーディアン 2018年3月9日

 

巨大地震と津波が襲ってから7年の歳月が過ぎ、いま東北地方沿岸の被災地の人々は、新たな津波の被害から人々を護るとされる巨大な防潮堤で生活の再建を続けています。

①2011年3月11日、巨大地震が襲った時牡蠣養殖業者の藤田敦さんはいつも通り海辺での仕事をしていました。そして間もなく、真っ黒な津波が自宅のある陸前高田市に押し寄せ、2,000人の市民が命を奪われたのです。(写真上:以下同)

②それから7年、その間巨大な防潮堤の建設が進みました。

「何も悪いことをしていないのに、まるで牢獄に閉じ込められたように感じます。」

藤田さんがこう語りました。

③岩手県宮古市宮古港に建設された防潮堤近くの住宅や工場

④2011年3月11日、宮古市内になだれ込む真っ黒な津波。

⑤陸前高田市の広田湾の防潮堤の前に並ぶ自動販売機。高さ12.5メートルのこの防潮堤は3.11に役に立たなかった高さ4メートルの防波堤に代わり建設されたものです。

⑦3.11直後の陸前高田市内。

⑧巨大地震の発生によって生み出された津波は場所によっては30メートルという高さに達し、東日本太平洋側で18,000人以上が犠牲になり、福島第一原子力発電所では3基の原子炉がメルトダウンする事故を引き起こしました。

⑨防潮堤に開けられた窓を覗き込む男性。

当初被災地の住民たちは以前よりはるかに大きな防潮堤を築くというアイディアを歓迎しましたが、時間の経過とともに批判が増すことになりました。

工事の進め方について事前に充分な打ち合わせも無く、防潮堤建設が優先された結果被災者の住居建設などが遅れる結果となったためです。

⑩2011年3月、気仙沼の市街地に打ちあげられた船。

⑪2011年3月の津波によって破壊された建物の脇に立つ『奇跡の一本松』。背景にあるのは新たに建設された防潮堤。

この松は人々の希望と復興のシンボルとされてきました。

⑫東日本大震災の発生以降、海岸近くの平地での新たな住宅建設は禁止され、住民は高地へ移住させられることになりました。

⑬田野畑村明戸海岸に新たに建設された防潮堤から眺める2011年3月11日に破壊されたかつての防潮堤。

⑭田野畑村に建設中の新しい防潮堤の前に立てられた津波襲来の際の避難場所を指し示す看板。

⑮住民の中には巨大な防潮堤を建設することによる観光資源の喪失を心配する声があります。

「50年ほど前子どもたちを連れてここに来たことがあります。美しい海を眺めながら海岸沿いをドライヴした楽しい思い出がありますが、今はもうその面影はまったくなくなりました。」

防潮堤を越したところにある牡蠣料理店で、関東地方からやってきた旅行者の飯島理恵子さんがこう述懐しました。

⑯津波にのみこまれた防波堤に代わり建設された防潮堤は、これまで総延長が395km、 投じられた費用は1兆3,500億円に上りました。

⑰防潮堤が築かれた宮城県気仙沼湾の夜明け。

⑱「防潮堤は津波を食い止め、土地が浸水するのを防ぐでしょう。

首都圏にある横須賀港湾空港研究所の研究員である河合博康氏がこう語りました。

「仮に防潮堤を超える程高い津波が押し寄せても、防潮堤は津波による浸水を遅らせ、人々が避難するための時間を稼いでくれるはずです。」

⑲藤田氏によると、津波は結果的に海底をかきまわし蓄積した汚泥を取り除いたため、この地域の養殖漁業の環境を改善することになりました。しかし防潮堤は海の自然の水の流れをブロックし、将来の生産に影響を及ぼす可能性があります。

⑳岩手県普代村の普代浜の上空を飛ぶカモメ。

多くの人が巨大な防潮堤のある暮らしを受け入れることは難しいと感じています。

「この地では誰もが何世代にもわたって海とともに暮らしてきました。」

とマグロ漁業会社を経営する臼田宗太郎氏がこう語りました。

「巨大防潮堤はその私たちと海とを隔てています。それは耐え難いことです。」

21.大船渡市の沿岸部に作られた防潮堤のそばを歩く女性。

 

https://www.theguardian.com/world/gallery/2018/mar/09/after-the-tsunami-japan-sea-walls-in-pictures

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3.11発生当時、何百何千という人が亡くなられた宮城県沿岸から10キロと離れていない場所にいて、私たち家族はそんな悲劇が現実に起きているとは夢にも思っていませんでした。

丘陵地帯にある自宅のバルコニーからは晴れた日は仙台港を出入りするフェリーやタンカーを遠望することができますが、東日本大震災当日にそこで起きた無数の悲劇を目の当たりにすることはありませんでした。

そうした現実を実見したのはちょうど1週間後に宮城県牡鹿半島の町に住む知人宅を見舞った時でした。

その知人も自宅を津波で全部無くし、庭先1メートルのところまで津波が押し寄せたもののかろうじて被害を免れたご両親の家に避難していました。

町全体が破壊されるという光景を初めてこの目で見ました。

あの日起きたいちいちの悲劇については7年以上が過ぎた今も言うべき言葉が見あたりません。

同行した妻はあの日以来、宮城県内の海を見ようとはしなくなりました。

この記事は1ヶ月前に掲載準備をしたのですが、森友スキャンダルの記事が世界の各紙に相次いで掲載され、それを紹介していたために掲載するのが遅れました。

【 男女とも日本がダントツで1位、えっ?AI失業の可能性?! 】

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所要時間 約 9分

AIロボットの進化、男女それぞれ失業する可能性が最も高い国はどこ?

女性が多く進出している職種は管理業務のサポートなど、AIロボットによる自動化のリスクが50%を超える分野に集中

 

ミミ・ラウンダー / インディペンダント(英国) 2018年3月28日

最終的にAIロボットが世界を支配するようになれば、女性は少なくとも一度は良い目を見るかもしれません。
多分女性たちは職場で一度は男性たちの上に立つことになるからです。
進化した人工知能を持つロボットが組織の頂点に立つ時、そのすぐ下に位置するのは女性たちになるはずです。
なぜなら女性たちの方が男性よりもそうした環境を受け入れる能力が高いからです。

この予測は社会のロボット化が進むことによって男女間の格差にどのような影響が及ぶかについて研究を続けているウェブサイト・ビルダー・エキスパート(Website Builder Expert - WBE)が行った新しい調査に基づくものです。

 

WBEは研究対象としたOECD加盟33カ国の80%で、男性は女性よりもロボットに仕事を奪われるリスクが高いことを明らかにしました。
そして専門家は800億人分(原文通り: 800,000 million jobs experts - 2015年現在の世界人口は国連の推計によれば約73億人)の専門家の雇用をロボットが引き継ぐことになると予測していることを考えれば、極めて多くの人間の生計手段がたちまちにして奪われてしまうことを予測させるものです。

この調査では自動化の結果、男女それぞれが失業する可能性が最も高い国が明らかになりました。

▽ 女性が人工知能・ロボットの進化により仕事を失う可能性の高い国上位10ヵ国(パーセンテージ)
1位  日本     63.056
2位  チリ     55.726
3位  トルコ    55.584
4位  メキシコ   55.277
5位  スロヴァキア 52.699
6位  韓国     52.692
7位  チェコ    51.851
8位  ハンガリー  51.762
9位  イタリア   51.757
10位  ドイツ    51.217

 

▽ 男性が人工知能・ロボットの進化により仕事を失う可能性の高い国上位10ヵ国(パーセンテージ)
1位  日本     65.257
2位  メキシコ   58.611
3位  チリ     57.602
4位  トルコ    57.004
5位  韓国     56.6
6位  スロヴァキア 56.395
7位  ハンガリー  54.402
8位  ラトヴィア  53.172
9位  ポーランド  52.528
10位  イタリア   52.495

 

性別による給与格差を一掃するために必要なのはロボットだけでしょうか?
問題はそれほど単純ではありません。
男性の農業従事者はAIロボットに取って代わられる重大なリスクにさらされている可能性がありますが、CEOや会社役員の男性のリスクははるかに小さい可能性があります。

一方、女性が多く進出している職種は、管理業務のサポート、サービス業務、技術者など、AIロボットによる自動化のリスクが50%を超える分野に集中しています。
実際に働く女性が占めるすべての職種においてAIロボットによる自動化は次々と実現される段階に入っています。

この状況は男性の場合は少し異なっています。

 

男性がAIロボットによる自動化のリスクにさらされている国では、男女の差はほとんどありません。

技術大国日本は、男女ともにAIロボットが人間の職業を取り上げてしまう可能性が、人間の雇用が維持されるであろう割合を上回る結果になりました。
女性対男性の自動化の可能性は63%対65%です。
日本人女性の大部分(約57%)は、サービス業務または管理業務の補助スタッフとして働いています。
ふたつとも将来のAIロボットによるオートメーション化の可能性が最も高い分野です。

興味深いことに、英国女性の仕事の方が米国女性よりもAIロボットに取って代わられるリスクが高くなっています。
アメリカ女性はランキングで6番目に安全ですが、英国女性は8位です。
これはおそらく、管理職以上の地位にいるアメリカ女性の割合が15%を占めているのに対し、英国女性は8%に留まっているためです。

 

ラトヴィアは男女格差の最大の本拠地となり、研究の結果ラトヴィアの男性は女性よりもロボットに取って代わられる可能性が非常に高苦なっています。
ラトヴィアの男性労働者の職業はAIロボットによるオートメーション化のリスクが高く8位という順位ですが、ラトヴィア女性の職業は23位に留まっています。

 

この研究を率いたのはWBEのアレックス・イングリッシュです。

 

https://www.indy100.com/article/countries-where-women-are-most-at-risk-of-losing-their-jobs-to-robots-8275871

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私が現代の人間について確信していることがあります。

それは文明の進歩と共に人間そのものは退化しているということです。

アフリカ大陸には、今でも10キロ先まで裸眼で物を見分けられる人々が暮らしているという例をわざわざ持ち出すまでもなく、江戸時代、私たち日本人の先祖は日本全国どこへでも歩いて行きました。

今当時の標準とされる日にちをかけて東京・京都間を歩いたら、体調を崩す人が続出するのではないでしょうか?

私たちの生活はたかが50年前と比べても飛躍的に便利になっていますが、それは物やインフラの進化が著しいためであり、人間そのものが進化していることにはなりません。

300年前の日本人は現代人と比べ、体も小さく栄養状態も良くはなく平均寿命も30年も短かったはずですが、変な言い方ですが人間としての機能性はどうだったのでしょう?

AIロボットに労働を任せてしまう社会は、人間にさらなる退化をもたらすのではないでしょうか?

 

ただ一つ、すべてをロボットに任せ、人間が関わらないようにすれば良いと思うものがあります。

戦争です。

これまでの戦争はどうやって敵を効率的に大量に殺すか、ということがテーマでした。

しかし武器がなければ戦うことはできず、その武器はいまやほとんど自動化できるはずです。

国際法で戦争において人間を攻撃の対照に含めることを禁止し、どうしても戦争したいというときはすべてロボット同士にさせれば、人間を殺さなくても済みます。

そうなれば技術力と財力だけの勝負であり、負けた方は戦争を命令した政治家に責任を取らせ、国民は損失と賠償を弁済するために多額の税金を納めることにすれば良いはず。

政治家に戦争することを許した国民は、多額の借金を背負わされ己の愚かさを呪うことになるでしょう。

戦争という手段に訴えなければならなくなるということは外交で解決できなかったということであり、それは失政ということであり、それは政治家の責任であると同時にその政治を選んだ国民の過失です。

だからと言って命まで差し出さなければならないというのは、今の時代、理不尽以外の何ものでもありません。

 

どうしても無人島を守りたいというのなら人工知能による防御システムを完成させれば良いだけの話で、70年間平和を守り続けた憲法を変えてしまったり、国民を徴兵したりする必要など全くない話のはずです。

【 米朝協議と置いてけぼりの安倍首相 】

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所要時間 約 12分

突然決まった米朝会談、安倍首相への期待も居るべき場所も見当たらず
安倍政権のご機嫌取りにうつつを抜かしてきた日本の外務省、外交環境の劇的展開に無能無策

 

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ 2018年3月29日

日本の安倍首相は米国のトランプ大統領と「政策のすり合わせ」のため、急きょワシントンへ行きを調整しなければならなくなりました。
しかし安倍首相は、トランプに対し米国の利益よりも日本の安全保障問題や拉致問題解決のため取り組みを優先させるべきだということを納得させられるのでしょうか?

3月下旬キム・ジョンウン北朝鮮労働党総書記が中国を訪問し、習近平主席と会談を行ったという報道に接すると、安倍首相は直ちに反応しました。
安倍首相は4月中旬にワシントンを訪問し、北朝鮮が核兵器開発とミサイル計画を放棄しなければならないことをドナルド・トランプ米大統領と再確認し、北朝鮮に対する『政策を協調させる』と語りました。

日本の総理大臣は米国の大統領に北朝鮮に対する国際的経済制裁が効果を発揮していると強調した上で強硬姿勢をとり続けるべきだと強く求め、予定されているキム・ジョンウン総書記との首脳会談が実現しても、譲歩したりしないよう強く迫るものとみられています。

韓国政府関係者は4月27日、北朝鮮と韓国が10年以上にわたり途絶えていた首脳会談を再開することを発表しました。

 

安倍首相はトランプ大統領に対し、北朝鮮との首脳会談において日本の拉致問題を交渉のテーブルに乗せるよう求めています。
具体的には北朝鮮によって拉致された日本人全員の帰還を実現するよう求めるものです。

トランプはビジネスマンとしてはやり手で冷酷非情な有能な人間かもしれないものの、彼が相手にしているのは70年にわたり北朝鮮を支配する一族の三代目で、若い割には明らかに国力の劣る北朝鮮が大国であるアメリカと対等に渡り合うだけのスキルを持った人間です。
日本国内にはこれらの点から、拉致問題の行方を不安視する意見があります。

▽ 韓国にとっては渡りに船の北朝鮮の外交攻勢

 

韓国は北朝鮮が本気で南北間の関係を再構築しようとしていると確信しているようです。
中国は現在、北朝鮮から望んでいた通りの外交的提案をを受けています。
一方日本政府は、米国政府がキム・ジョンウン政権と友好関係を構築してしまったら、逆に日本の外交的立場は惨めなものになってしまう可能性があると懸念しています。

 

しかしトランプは何十年もの間、アメリカに取って喉に刺さった小骨のような存在であり、これまでの歴代のアメリカの政権が手にすることができなかった北朝鮮問題に対する外交的勝利を望んでいます。
そのためトランプは日本が北朝鮮に対し抱えている数々の問題の存在が無視して、交渉を一気にまとめようとするかもしれないという懸念もあります。
アメリカ・北朝鮮の合意がまとまれば、トランプの政治家としての評価が飛躍的に高まる可能性があります。

 

テンプル大学日本校の国際関係学部のジェームズ・ブラウン準教授は、ドイチェ・ヴェレの取材に次のように答えました。
「対米関係においても対北朝鮮においても、日本にとってすべてが極めてまずい展開となりつつあることは明らかです。安倍首相はできるだけ早くトランプに会って事態の転換を図らなければならない状況に置かれています。」


「ほんの数週間前まで安倍首相はトランプ大統領の扱い方を知っている人物として「トランプの囁き手」と表現されていました。」
「しかし今回日本はトランプに完全にスルーされました。トランプがキム・ジョンウンとの会談に同意した瞬間に、アメリカはそれまでの最大限の経済制裁を続けるという政策から完全な方向転換をしてしまったからです。」

 

ブラウン準教授はキム・ジョンウンとの会談に同意したことで、トランプはすでに最大限の経済制裁を行う政策からの撤退を宣言したのに等しいとつけ加えました。
ただしジョン・ボルトンを北朝鮮問題の当事者の一人に指名したことにより、トランプはいつでも最大限の経済制裁の実施に舵を戻すことができるようにしている可能性があります。

※ジョン・ボルトン
トランプ大統領がジョン・ボルトンを国家安全保障問題担当顧問に任命したことはたちまち世界中に伝わり、北朝鮮やイランに対する軍事侵攻を主張するタカ派の代表的人物が大統領の耳目として採用されたことに、同盟国は一斉に警戒感を露わにしています。
ドイツ政府、イスラエル政府、韓国政府、そして日本政府はこれまでトランプの予測不可能な政策論理が必ずしも具体策として実行されないことに安心してきましたが、ボルトンの任命を受け一斉に対応に追われることになりました。
同じくタカ派のマイク・ポンペオの国務長官に続きボルトンが顧問に任命されたことで、歴代政権同様の外交路線に乗せようとしてきたジム・マティス国防長官は周囲をタカ派に取り囲まれたことにより、孤立する可能性が出てきました。(2018年3月2日付ワシントンポスト The Return of John bolton より)

 

▽ トランプに泣きつく安倍首相

 

北朝鮮に拉致された被害者とその家族に対し安倍首相の立場を演出するというアメリカ側の配慮についても、トランプが優先度を下げる可能性が高くなりました。
「北朝鮮による拉致は首相に返り咲く前の安倍氏の政治的名声を作るための材料でもあったという点で、日本にとって大きな問題であると同時に、安倍首相にとっては個人的な問題でもあるのです。」
ブラウン準教授がこう語りました。
「他の国々の見解は次のようなものです。拉致された人々とその家族には同情するが、核兵器を搭載した北朝鮮の弾道ミサイルが何百万人という米国市民の安全を脅かしているという脅威を解消する方を優先せざるを得ない…」

最終的に安倍首相にとって現在の最大の懸念は、北朝鮮、韓国、米国、中国という4極体制が形作られつつあり、日本だけが脱落する構図が見えてきたことです。
日本の安全保障上の懸念や拉致された市民の運命が、議論の際に傍においわられてしまうことは避けたいと考えています。

明治大学国際研究所の奥村準教授は、日安倍首相の懸念には十分な根拠があるとドイチェ・ヴェレの取材に答えました。

「安倍首相はワシントンを訪問し、たとえ米朝会談が成功裏終わったとしても、その段階ではまだ北朝鮮は核弾頭を装備したミサイルを廃棄したわけではないのだという現実をトランプに再認識させ、強い圧力をかけたいと考えています。」
奥村教授はこう語り、安倍首相は金正恩が保有する中距離ミサイルはグアムやアラスカを射程圏内に収め、韓国と日本に駐留している米軍を攻撃できる能力を有している点を強調するべきだと語りました。

「さらに安倍首相は、もし金総書記が大量破壊兵器の保有を継続することが可能になれば、核兵器の拡散の危険性が増大する点も強調することになるでしょう。」と語り、そうなれば中東地域のアメリカの権益が脅かされることになるとつけ加えました。

 

しかし中国が突如として再び北朝鮮の支持者としての立場を鮮明にすれば、トランプは金総書記を脅かすだけの能力をもはや失ってしまい、北朝鮮から提示されるいかなる提案も「今後の会談で」のまざるを得ない状況に追い込まれる可能性があることを、奥村教授が指摘しました。
それでもなおトランプは会談の成果を強調するだろうし、そうなってしまえば日本は完全に孤立してしまうだろうと奥村教授は見ています。
「安倍政権は北朝鮮に直接的な影響力を持ったことは一度もなく、米国を通じてしか圧力をかけることができません。私自身としては一方では、このタイミングで安倍首相がワシントンに行くのは馬鹿げていると考えることもできるでしょう。」
奥村教授がこう語りました。


「安倍首相はトランプに泣きついているようにも見えます。しかし結局はトランプは何があっても自分がやりたいようにやるでしょう。」
「米朝協議は日本を一層に不利な立場に置き、気がつけば日本だけが北朝鮮に対し厳しい経済制裁を科している国として『取り残される』可能性が高くなっています。」
とつけ加えました。

 

しかし、北朝鮮が国際社会の一員として再び信頼を取り戻すことができるかどうか、あるいは日本が心配した通りの結果が待っているのか、それはその時になってみなければわかりません。

 

http://www.dw.com/en/after-kim-xi-meeting-abe-eager-to-advance-japans-interests/a-4318170

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安倍政権については、

軽佻浮薄

阿諛追従

貪官汚吏

秩序紊乱

などなど、一国の政府は「そうあるべきでない」という四字熟語がたくさん浮かんできます。

そのことに気がついていないのは『安倍政権を支持』する『40パーセント』の日本の世論調査の回答者のみなさんだけでしょう。

しかし習近平にもトランプにも、そして金正恩にすらそのあたりを見透かされてしまっている安倍政権に、歴史の転換点になりうる場で『役』を与えようとは国際社会の誰も思わなかったのでしょう。

 

幸い、まだ多くの人々が安倍政権について

悪逆無道

と言うほどの有様を見てはいません。

 

しかし戦前戦中、平和主義や基本的人権を口にしただけで一般市民が特高警察に連行され、拷問を加えられてなぶり殺しにされた悪逆無道の時代は一朝一夕に出現したわけではありません。

第一次世界大戦後しばらくして『大陸進出(侵略)』が続いた日本では、大政翼賛会が出現し、治安維持法が制定され、徐々に市民の権利が奪われていき、気がつけば民主主義などかけらも残っていませんでした。

その挙句、多くの一般市民がアジア大陸や中国大陸や旧満州国内、そして南太平洋諸島など日本から遠く離れた場所で、疫病、飢餓、そして集団自殺などによって残酷な死を強いられることになりました。

いわゆる満州引揚者で戦争末期に侵攻してきたソ連軍によって夫と子供を殺された妻の大叔母は、当時のことを決して口にしようとせず、尋ねられても黙り込んだまま首を振るだけだったそうです。

日本国内には米軍のB29戦略爆撃機の大群が連日連夜現れて、子供だろうが女性だろうが無差別殺戮を繰り返し、最後には核爆弾を2回も投下され、いたるところで無残な死が大量生産されました。

 

軽佻浮薄/阿諛追従/貪官汚吏/秩序紊乱……そうした政治の先には、悪逆無道の体制が待ち受けているかもしれない……

それは私たち日本人の祖先が大量の血と涙を流して得た歴史の教訓なのです。

 

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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