星の金貨 new

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

ホーム

【 憲法改定の『家業』に精を出す安倍首相 】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 5分

『憲法9条を無効に!』未完のファミリー・ビジネスにばかり熱心な安倍首相

国民の57%が憲法第9条の改定に反対、賛成は25%留まり、現実は安部首相の見解とはおよそ逆

 

エコノミスト 2017年5月4日

 

今週ずっと、東京の国立公文書館で展示されている黄ばんだ文書を見るために、大勢の人々が静かに並んで順番を待っていました。

1946年アメリカ軍の占領下にあった当時、うだるように暑い日々に起草され、戦争の放棄を宣言した日本国憲法は多くの日本人にとってある意味神聖な価値を持つものです。

しかし日本の安倍晋三首相は、その条文を改めたいという強い願望を、これまでほとんど隠そうとはしませんでした。

 

そして今年、東京がオリンピックを主催する2020年までに憲法の改定を確実なものとしたいという決意表明をするために、安倍首相は現在の憲法が公布されて70周年を迎える5月3日を選んだのです。

憲法の改定を実現させるためには衆参両院の過半数の承認と、国民投票による同意が必要になります。

ただでさえ異論の多いこの議論をつづけるためには多大な政治的エネルギーを費やさざるをえず、必然的にこれからの3年間、安部首相が繰り返し約束した弱体化した日本経済の立て直しは後回しにされることになります。

 

安部首相が望むのは日本国憲法の平和条項として有名な第9条を改定し、現在は軍隊という位置づけでは無い日本の自衛隊について合法性を確保するとともに、名実ともに日本の正規軍としての地位を確立させることです。

日本国憲法は陸、海、空の常備軍の保持を禁止していますが、このために日本の自衛隊の250,000人以上の兵員、1,600基の航空機、そしてその威力を誇示している4隻の大型ヘリ空母などは居心地の悪い思いをしています。

こうした問題に加え憲法第9条の条文は、たとえば国連の平和維持活動に自衛隊が参加することは違法か適法かという終わりの無い議論を続けさせる結果にもつながっています。

 

安部首相が率いる自民党はこれまで何十年もの間、憲法第9条を戦勝国アメリカが日本に押しつけた屈辱の産物とみなしてきました。

つまるところ、同党の古屋圭司衆議院議員の言葉を借りれば、自民党はこの日本国憲法の改定を明確な目標として1955年に誕生しました。

安部首相の祖父である1950年代当時の岸信介首相は、在任中に憲法の改定を実現させようと懸命の取り組みを行いましたが果たせませんでした。

安部首相はこれまで環境づくりに精力的に取り組み、足場を固めた上で憲法改定に乗り出しました。

「憲法を不朽の大典とみなす国民は、今や少数派になりました。」

安部首相は支持者に対し、こう語りかけました。

 

安部首相が自信を持ってこう語る背景には理由があります。

安部首相が率いる連立与党は日本の衆参両院の議席の絶対多数を占めており、同じく憲法改定に前向きな他の党の同意を得れば、国民投票実施のために必要な国会の議席3分の2以上の確保は充分に可能だと判断したのです。

北朝鮮が頻繁に繰り返すミサイル発射実験も、安部首相の主張に貢献する結果となっています。

 

しかし安倍首相の目論見通り事が運ぶかどうかは未だ解りません。

 

NHKが行なった最新の世論調査では、国民の57%が憲法第9条の改定に反対している一方、賛成派は25%に留まり、現実は安部首相の見解とはおよそ逆になっています。

 

憲法改正に対する支持が日本国内でピークを迎えたのは10年以上前のことです。

社会学者の小熊英二慶応大学教授は、特に現代の若者は、外国との外交紛争に慎重な見方をするようになったと語りました。

そして安倍首相自身も、日本国民にとっての最大の懸念は安全保障問題ではなく、経済問題だという事を認めています。

 

未完のファミリー・ビジネスにばかり熱心に取り組むようなことになれば、安部首相の『悲願』は再びその手からこぼれ落ちることになるかもしれません。

 

http://www.economist.com/news/asia/21721690-voters-are-up-arms-about-idea-shinzo-abe-sets-date-revising-japans-pacifist?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227

【 見つからない!高レベル放射性核廃棄物の最終処分場 : 日本 】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 8分

処分の見通しもない大量の高レベル放射性核廃棄物を抱え込んでいる日本に、これ以上原発を稼働させる余裕は無いはず

最終処分場は地震が多発する不安定な日本の国土で、100,000年の間、高レベル放射性核廃棄物を『完全に』安全な状態で保管し続けなければならない

福島第一原発事故の被災地は汚染のひどさを理由に、他の原発の高レベル放射性核廃棄物まで背負わされる可能性が高い

 

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ  2017年5月5日

 

日本の原子力産業界が作り出している高レベル放射性核廃棄物の処分場建設の候補地に挙げられている地方自治体が次々と拒否を表明する中、日本政府は尚も最も安全にこれらを埋設できる地下処分場の建設予定地を探し続けています。

 

これから100,000年の間、18,000トンの高レベル放射性核廃棄物を安全に保管できる廃棄物処分場を建設可能だと専門家が考える候補地について、日本政府はこれらを地図に落とし込む作業の総仕上げに入っています。

この地図は2017年6月に公開される予定になっていますが、日本政府は同時に日本全国でシンポジウムを開催し、なぜこうした施設が必要なのか説明した上で、この計画に対する国民の支持を得ようと考えています。

 

2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故の記憶は生々しく、未だに多くの被災者が苦境に立たされていることを考えれば、日本政府のこうした計画が国民の理解、あるいは支持をそう簡単に取り付けられるとは考えられません。

 

原子力発電所が排出する高レベル放射性核廃棄物の最終処分場を造る計画が日本の原子力産業界から最初に示されたのは2002年のことでした。

しかしその当時でも、この計画の受け入れについて具体的検討を行った地方自治体はほとんどありませんでした。

 

それから 15年が経過し、その間発生した福島第一原子力発電所の事故により、いくつかの原子炉の永久廃炉が決定し、高レベル放射性核廃棄物の最終処分場建設はいっそう差し迫った問題になっています。

 

▽ 放射能もれ

 

巨大地震によって日本列島の沖合で発生した高さ13メートルの津波が4基の原子炉に襲いかかり、大量の放射性物質が環境中に放出された福島第一原発の事故は、日本という国が多発する地震によっていかに不安定な状態にあるのかをあらためて強く認識させることになりました。

最終処分場はそうした国土で100,000年の間、高レベル放射性核廃棄物を『完全に』安全な状態で保管し続けなければならないのです。

 

京都に本部を置いて反原子力発電運動を続けるグリーン・アクション・ジャパンのアイリーン・ミオコ-スミスさんは、日本政府にはそれ程の事業を成し遂げる能力は無いと考えています。

「2011年に起きたことは、日本中のどこであってもこうした天災から逃れることはできないという事を教訓として私たちに伝えました。それ以外の都合の良い事実があるなどと考えることは、」

ドイチェ・ヴェレの取材にアイリーンさんがこう答えました。

福島第一原発の事故以降、原子力発電に対する国民の不信と反対意見は高いままですが、アイリーンさんは日本政府は対象となった自治体が首をたてに振るまで、補助金や補償金を釣り上げる使い古された手段を使って処分場の候補地を手に入れようとするだろうと考えています。

 

▽ 公金

 

「彼らはこれまでずっと何とか最終処分場の建設予定地を確保しようとしてきました。そしてその土地が候補地として充分な安全を確保できるかどうか、調査を受け入れただけで町や村に対して多額の資金を提供してきたのです。」

アイリーンさんがこう語りました。

「こうした資金欲しさからこれまで何人かの自治体の首長が調査を受けて入れてきました。最終的に処分場建設を受け入れるつもりは無かったとしても、調査が行なわれると決まっただけで、住民たちは直ちに激しく反発したのです。住民たちは激しい怒りを隠そうともしませんでした。」

「結局すべてのケースで自治体の首長は決定を翻しました。政府の提案を受け入れた自治体はただの一か所もありませんでした。」

「しかし私が現在恐れているのは、遅かれ早かれ日本政府が場所を決定し、自治体に対してはその受入れを一方的に命令することになる事態です。」

 

日本政府は最終処分場の安全確保には万全を期すと語っています。

そして活断層や火山活動による地震の影響がない場所の、地表から300メートル以上の地下に作られることになっています。

そして浸食や風化の恐れが無く、さらには油田や石炭層からも離れ場所に位置しなければなりません。

交通アクセス条件も考慮される必要があり、さらには海岸線から20km以内の場所が望ましいとされています。

 

▽ 高レベル放射性廃棄物

 

建設される最終処分場はガラス固化された高レベル放射性廃棄物を詰めたキャニスターを25,000個収容する能力が必要です。

2011年に福島第一原子力発電所が事故を起こしてから国内の原子炉はそのほとんどが停止していましたが、マグニチュード9.0の地震規模の天災にも耐えられるよう求める新たな安全基準をクリアした原子炉から順次稼働させる現在の政策が続けば、高レベル放射性核廃棄物の量は今後さらに増え続けることになります。

国際基督教大学で国際関係論を専攻するスティーヴン・ナジ准教授は、どの自治体が処分場建設を受け入れることになっても、日本政府が多額の補償金を支払わなければならないことだけははっきりしていると語りました。
「これまで全ての政権がそうしてきたように、あらゆる地方自治体に対し処分場建設を受け入れれば、地域活性化のために多額の政府資金を提供すると言って回ることになるでしょう。しかし福島の事故を目の当たりにした日本人の多くが、原子力発電に拒否感情を持つようになっており、行く先々で激しい抵抗に会うことになるでしょう。」
「私は日本政府内においても、原子力発電を段階的に廃止する方が望ましいという意見が強まっていると考えています。しかし現段階でそこまで踏み切るのは現実的ではないことが明らかです。」

 

政府が「最適候補地」を発表した段階で明らかになるでしょうが、高レベル放射性核廃棄物の最終処分場の建設にふさわしいとして挙げられるのは、本州の中心部ではなく、多分比較的人口の少ない東北地方か北海道ということになるでしょう。
東北・北海道ともに、地方の活性化対策が死活問題になっている市町村が多数存在します。

そしてさらに残酷な展開が予想されます。
福島第一原子力発電所周辺の放射能汚染は極めて深刻なため、結局、最終候補地として選ばれるのは事故の被災地にされた福島県内の市町村の可能性が高いのです。

 

http://www.dw.com/en/japan-seeks-final-resting-place-for-highly-radioactive-nuclear-waste/a-38709488

【 憲法改定を求める動きを加速させる『北朝鮮の脅威』】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 11分

戦争を放棄している日本国憲法は、多くの日本人にとって誇るべきものである

いかなる武力紛争にも関わらないとする平和主義は、実際に70年間日本が戦争と無関係な国家であることを可能にしてきた

 

 

ジュリアン・ライオール / ドイツ国際放送 2017年5月3日


日本国憲法が施行されて70周年を迎えた5月3日、安倍首相は第二次世界大戦に敗北して以降ずっと日本政府のすべての行為に制約を課してきたこの憲法に変更を加えたいという願望を改めて表明しました。

 

安倍晋三首相は保守派の政治家としてこれまでずっと、国家の安全保障と防衛政策について規定する日本国憲法の一部を書き直したいという『宿願』を繰り返し表明してきましたが、これまではその宿願を実現できる環境を手に入れることができずにいました。

しかしアジア太平洋地域、特に東北アジア地区における外交・安全保障上の状況はこれまでとは異なり、日本人は自分たちが脅威にさらされていると感じるようになりました。

 

特に日本人が恐れるのは核兵器とそれを搭載でき日本を射程圏内に収める弾道ミサイルを手にする北朝鮮の独裁体制です。
日本人のもう一つの大きな懸念は、近隣諸国が領有権を主張している南シナ海の島々を実力で支配下に置き次々と軍事施設等の建設を続けている中国の軍事的台頭です。

中国政府は日本と領海を接する東シナ海においても、沖縄県にある無人の尖閣諸島(中国名は釣魚台列島についても同様に領有権主張をしています。
中国の沿岸警備艦はこの島々がある日本の領海に頻繁に侵入しては出て行くという示威行動を繰り返し、領海から出て行くよう求める日本側の警告を無視する行動を繰り返しています。

 

北朝鮮が挑発的行動をエスカレートさせ緊張が高まる中、米国のトランプ大統領はアジアの同盟国との関係を重視する姿勢を具体化させています。(写真上)

 

▽ 手直しが必要?

平均的日本人にとって現在は北朝鮮や中国との関係が『懸念される時代』であり、交付されてから70年が経つ現在の憲法は今日の状況には合わなくなってきており、見直すことが必要であるという提案が説得力を持つようになっています。
そして変えることが最も『必要な』部分は、日本は「永遠に戦争を放棄する」こと、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と規定している第9条です。

日本の歴代の政権はこの条文について日本の国土を防衛する権利までは制限していないと解釈し、実質的な軍隊である自衛隊の存在は合法的であるという見解を引き継いできました。
そしてその結果。自衛隊はその規模も戦力も拡大を続けてきました。

 

しかし自衛隊の戦力がどれほど大きくなろうとも、日本国憲法第9条はその軍事力の行使については厳しく制限しています。

憲法記念日の数日前に共同通信社が実施した世論調査によれば、回答した人の49%が、第9条を見直す必要があると回答し、いかなる変更にも反対すると答えた47%を上回りました。
安倍氏の首相就任後の2012年12月に実施された世論調査では、国民の51%が第9条の改定に反対し、45%が改定を支持していました。

 

安倍首相は長年の『宿願』に対する支持が高まったことを受け、憲法改定についての議論を開始することを誓いました。
安倍晋三首相は自民党が主導する会合で、「日本国民に対し自信を持って、この国の未来がどうあるべきかという私たちのビジョンと理想的な憲法のあり方」を自信をもって示すべきだと語りました。

 

▽ 平和で豊かな
安倍首相は東アジア地区で高まっている安全保障上の脅威から、日本国内の人口減少や労働力の縮小に至るまで、国が抱える課題について具体的に言及し、自分が「平和で豊かな日本の未来を切り開いていく」と語りました。

保守派の人間の多くは、現在の憲法が太平洋戦争後の混乱の中、強大な力を持っていた同盟国によって敗戦国の日本に課せられたものであり、今日の現実を反映する必要があると感じています。

福井県立大学国際関係学部の島田洋一教授はドイチェ・ベレの取材に「第9条は何年も前に改訂されるべきだったと思う」と答えました。

 

「日本が脅威に直面していることは明らかであり、その状況は年を追うごとに深刻になっています。」

奥村教授がこう語りました。

「生物兵器や化学兵器はもちろんのこと、核兵器とミサイルを装備した北朝鮮がもうそこまで迫ってきているのです。キム・ジョンウン体制の北朝鮮がこれらすべての兵器を開発済みであることは疑いないのです。」

「北朝鮮問題は目前に迫った脅威ですが、長期的視野に立った場合日本の主権を脅かすことになるのは中国の領土的野心です。その実例を南シナ海を囲む各国は厳しい教訓とともに突きつけられました。」

「現在の憲法は私たちが基本的に隣人を信用しなければならないとしています。しかし、中国、北朝鮮、あるいはロシアといった国々を信頼するよう求められることは非現実的な事ではないでしょうか。」

そして奥村氏は最後にこうつけ加えました。

「私たちは自分自身で身を守る能力を身に着ける必要があります。」

 

国際基督教大学で国際関係論を専攻するスティーヴン・ナジ準教授は、安倍首相が長年望んできた日本国憲法を改定するための諸条件を初めて揃えることができたと確信しています。

「日本人を悩ませている短期要因は北朝鮮です。北朝鮮はすでに核弾頭や化学兵器を日本国内の目標に打ち込むことを可能にする各種のミサイルを開発済みです。」

ドイチェ・ヴェレの取材にナジ準教授はこう答えました。

 

「日本が脅威に直面していることは明らかであり、その状況は年を追うごとに深刻になっています。」

奥村教授がこう語りました。

「生物兵器や化学兵器はもちろんのこと、核兵器とミサイルを装備した北朝鮮がもうそこまで迫ってきているのです。キム・ジョンウン体制の北朝鮮がこれらすべての兵器を開発済みであることは疑いないのです。」

「北朝鮮問題は目前に迫った脅威ですが、長期的視野に立った場合日本の主権を脅かすことになるのは中国の領土的野心です。その実例を南シナ海を囲む各国は厳しい教訓とともに突きつけられました。」

「現在の憲法は私たちが基本的に隣人を信用しなければならないとしています。しかし、中国、北朝鮮、あるいはロシアといった国々を信頼するよう求められることは非現実的な事ではないでしょうか。」

そして奥村氏は最後にこうつけ加えました。

「私たちは自分自身で身を守る必要があります。」

 

国際基督教大学で国際関係論を専攻するスティーヴン・ナジ准教授は、安倍首相が長年望んできた日本国憲法を改定するための諸条件を初めて揃えることができたと確信しています。

「日本人を悩ませている短期要因は北朝鮮です。北朝鮮はすでに核弾頭や化学兵器を日本国内の目標に打ち込むことを可能にする各種のミサイルを開発済みです。」

ドイチェ・ヴェレの取材にナジ准教授はこう答えました。

 

▽ 長期的課題

 

「日本にとっての長期的課題は中国の存在です。東アジア地区において急速に存在感を大きくしている中国は、私たちがこの目で見てきたように南シナ海で、そして東シナ海でも軍事的な圧力を大きくし続けています。

「安部首相はこうした状況に、力で対決するため日本の軍隊の存在を正式に認めさせることについて、重要性と合理性があると考えるようになったのです。」

ナジ准教授はこう強調しました。

 

しかし日本国憲法によって保障され、いかなる武力紛争にも関わらないとする平和主義は、実際に70年間日本が戦争と無関係な国家であることを可能にしました。

そして現在、平和主義に対する世論の支持はむしろ上昇傾向にあります。

戦争を放棄している日本国憲法は多くの日本人にとって誇るべきものです。

こうした日本の人々の意識こそ、安部首相が憲法第9条の内容を大幅に変えてしまう事は不可能だと、ナジ准教授が信じる最大の理由です。

 

「安部首相はこの数年、日本の安全保障政策の一環として日米同盟の重要性を強調してきました。そのためには日本の自衛隊が同盟国、実際には米軍と協同の軍事行動を行う上で障害となる制約を取り払う必要があります。そのために憲法第9条の条文の変更が必要なのです。」

 

日本政府は自国の軍事力を法的に正式に規定した上で国際舞台での軍事行動を可能にするする法律の整備にこだわりを持ち続けており、こうした部分の法整備を今後も続けて行くことになるだろうと付け加えました。

「私は安倍首相が日本国憲法に思い切った改変を加えることができるとは考えていません。

しかし防衛能力と日米の軍事同盟を強化することによって、現実を変えていくことは可能だと考えています。」

 

http://www.dw.com/en/japans-new-drive-to-rewrite-constitution-amid-north-korea-threat/a-38672296

+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

 

日本の人びとだけでなく、世界の心ある人々も人類の理想だと考えているのが日本国憲法第9条です。

日本国憲法の成立の経緯がどのようなものであれ、ベトナム戦争に参戦「してしまった」韓国などと比べても、70年もの間平和主義を貫いてきた日本は、世界中から特別の尊崇を受けてきました。

それほど価値あるものを、北朝鮮の半分狂人としか思えない体制に振り回された挙句捨ててしまうなど、許されて良い話ではない、個人的にはそう考えています。

【 安倍首相、憲法の改定を宣言 】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 7分

戦争の完全放棄を宣言していることで世界的に有名な第9条、日本の平和主義は憲法によって守られている

安倍首相の改憲の決意表明に対し、ソーシャル・メディア上には大量の反対意見が書き込まれた

世論調査では回答者の82パーセントが「平和主義を国是とする現在の憲法を誇りに思う」と回答した

 

モトコ・リッチ / ニューヨークタイムズ 2017年5月3日

 

日本の安倍晋三首相は5月3日水曜日、アメリカ軍の管理下に置かれていた1947年に制定された日本の平和憲法を改定する計画を発表しました。
憲法制定70周年を迎え保守系の民間団体が主催した式典で紹介されたに送りつけられたるビデオ・メッセージで安倍首相は憲法を2020年までに改定すると明言し、自衛隊として知られる日本の軍隊の地位を「明文として書き込む」と発言しました。
日本が北朝鮮から継続的な安全保障上の脅威を受け続けている状況の中、227,000人以上の現役兵士で構成されている「自衛隊が違憲かもしれない」という状況をこれ以上放置できないと強調しました。

 

北朝鮮が挑発的行動を繰り返し、安全保障上の懸念が高まっているとする安倍政権は、日本の軍備の増強を進めています。
つい最近では朝鮮半島の沖合で訓練を行うアメリカの航空母艦カール・ヴィンソンの護衛艦としての役割を果たすため、日本は海上自衛隊の2隻の駆逐艦を派遣しました。
そして5月1日海上自衛隊の駆逐艦2隻は空母カール・ヴィンソンと3隻の軍艦のアメリカ海軍攻撃機動艦隊の補給艦1隻とともに航行を始めました。

 

戦争を完全に放棄することを宣言していることで世界的にも有名な第9条があることで、日本の平和主義は憲法によって守られています。
日本国憲法第9条は戦後、日本は平和主義国家であるべきだと考える多くの日本国民の拠り所となってきましたが、この条項を変えてしまいたいというのは安倍首相の長い間の宿願でした。

これまで日本国憲法を改変しようという動きは国内においても、そして韓国や中国からも、かつての軍国主義の復活を意図するものだとして疑いの目を向けられてきました。

 

歴代の日本の政権は同じ考え方を持つ学者たちとともに、憲法は国家の自衛権を認めている以上、自衛隊の存在は合法的なものだと主張してきました。

しかし安倍首相は憲法第9条について、広範囲に『解釈の変更』を進めるとともに、2年前には『集団的自衛権』という考えのもとにこれまで認められていなかった、同盟国の軍隊とともに海外での戦闘を可能にする安全保障関連法案を国会で成立させました。

 

この法律の成立に対しては何日にもわたる国会での攻防とともに、かつてない大規模な、そして長期間の一般市民による抗議活動が展開されました。

憲法の改定を提案するというのは政治的に周到で万全な配慮を必要とするという認識に立ち、安倍首相はメッセージの中で日本は「平和主義に徹するという姿勢を堅持しなければならない」とつけ加えることを忘れませんでした。

しかし専門家はこの発言は憲法改定の真意を疑っている人々をとりあえず安心させ、憲法改定を可能にする道筋をつけるための周到な計算のもとに行われたものだと指摘しました。
安倍首相とその政権は「日本国憲法第9条は日本国民に広く支持されているため、これを廃棄しようとすれば憲法の改定が非常に困難になるということに気がついたのです。」
上智大学で政治学を専攻する中野孝一教授がこう語りました。

 

憲法記念日の直前、公共放送局NHKによる世論調査が行われ、回答者の82パーセントが「平和主義を主唱する現在の憲法を誇りに思う」と回答したことが明らかにされたのです。

安倍首相の提案は「一見すると合理性があるようにも考えられますが、まず最初に憲法を破壊した上で、次に憲法が定める『事後法の禁止』行為によって憲法改定を図っている点、批判は避けられないでしょう。」

中野教授がこう語りました。

東京都内では約55,000人が憲法改定に反対する集会に出席し、ソーシャル・メディア上には大量の反対意見が書き込まれました。
「日本国民の多くがどんな犠牲を払ってでも、憲法を変えるべきだと熱心に望んでいるのでしょうか?私はそんな『大勢の意見』など聞いたことはありません。』
ツイッターでトモ・キムラさんがこう発言しました。
しかし別の1人は、安倍首相は憲法を現実に合わせようとしているだけだと発言しました。「私は日本の安全保障環境が劇的に変わったという現実に合わせ、憲法を改正しなければならないと思います。」
匿名のハンドルネーム500円未満さんがツイッターにこう書き込みました。

 

前大阪府知事の橋下徹大阪市長は、読売新聞の取材に対し、今や憲法を改正すべき時が来ていることは明らかだと答えました。
「自衛隊は太平洋戦争直後は憲法に違反していたかもしれません。」
「しかし自衛隊が現在合法な存在であるということは疑いのない事実です。」

 

元政府官僚で明治大学国際総合研究所の客員研究員の奥村準氏は、安倍首相は改憲案を設立させることはおそらく可能だろうと語りました。
昨年7月の参議院選挙では連立与党とその同調勢力は議席の3分の2を獲得し、憲法を改定するための発議権を手に入れることに成功しました。

どのような変更でも、憲法の条文を変更するためには国民投票で過半数の賛成を得なければなりません。
共同通信社が5月に入って発表した世論調査は、日本国憲法の平和主義的な条項を書き変える必要があるかどうかという問題について、回答者はほぼ半数対半数に意見が真っ二つに分かれているという結果を明らかにしました。

 

https://www.nytimes.com/“Shinzo Abe Announces Plan to Revise Japan’s Pacifist Constitution”

【 平和憲法の改変、民主主義プロセスの破壊を続ける安倍政権 】(再掲載)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 11分

憲法第9条により平和主義は戦後日本の復興の礎となり、平和国家日本の再建は確実に進んでいった
軍国主義が一般国民に強制したものは極端な服従、戦争末期の玉砕や特攻による集団自殺
軍国主義に縛りつけられていた日本の潜在能力に、躍進する自由を与えた平和憲法

多くの日本人は長く続いた平和な黄金時代に、幕を下ろすことなど一切望んではいない

 

ピーター・ポッパム / インディペンダント  2014年7月17日

安倍&豪州首相
日本の安倍晋三首相は与党が過半数を制する国会の議席数を利用し、日本は集団的自衛権を行使し得るとする憲法の「再解釈」を行いました。
この決定は国民の大きな怒りを買い、その怒りは時間が経っても容易には収まりそうにありません。

日本の現在の憲法は西側の法律家たちによって考案され、敗戦によって自信を喪失していた国に対し施行が課せられ、完全な平和主義の国家の再建設がすすめられることになりました。

 

憲法第9条の条文は次の通りです。
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

この憲法の発布以来、日本の国家主義者たちはその規定する内容について「屈辱的な」ものであると憤懣を募らせ続けてきました。
しかし平和主義は戦後日本の復興の礎となり、平和国家日本の再建は確実に進んでいったのです。

日米安保条約に基づくアメリカの軍事力の傘の下にいることも日本人に軍事力の不必要さを感じさせてきましたが、それ以上に多くの国民が日本は平和国家に生まれ変わったのだという認識を持ったことにより、戦前の軍国主義がもたらした様々な恐怖や悲劇からいち早く立ち直ることを可能にしたのです。

大東亜共栄圏03

第二次世界大戦中に日本軍の占領地区における残虐行為などが戦後明らかにされると、当時詳しい事情も知らずに大日本帝国の戦争推進政策に賛同していた一般国民は、驚きと恐怖に打ちのめされました。

『大東亜共栄圏』こそは大日本帝国が創り出した壮大な規模の欺瞞でした。
アジア各国と対等の同盟関係を結ぶ振りをしながら、日本人は各国民に対し人種的に優位に立っているという真意を隠し持ち、天皇を神格化して様々な形で利用しようとしていました。

軍国主義が一般国民に強制したものは極端な服従、戦争末期の玉砕や特攻による数多くの若い人々への集団自殺の強制、さらには日本中の都市が壊滅寸前に追い込まれ、多くの民間人が犠牲になったアメリカ軍による空襲、猛爆でした。

 

東南アジア諸国は大日本帝国の侵攻により、西欧の帝国主義国家の植民地からの脱却を果たしたため、当初は恩恵があるように感じた国々もありました。
しかし独立の喜びに浸っていたのもつかの間、間もなく彼らはいやでも日本の醜い真意に気づかざるを得ない状況に追い込まれていきました。
以後彼らは二度と大日本帝国の『恩恵』について、口にすることはなくなったのです。

大東亜共栄圏02
マッカーサー元帥が統治責任者を務める中で公布された平和憲法は、軍国主義に縛りつけられていた日本の並外れた潜在能力を自由にしました。

そのエネルギーは産業の復興に向かい、日本経済を泥沼から引き出しただけでなく、生活水準の改善を著しく改善することになりました。

日本人は別に自画自賛することが大好きな訳ではありませんが、しかし一面では真実です。

1930年代に誇らしげに語られた『大東亜共栄圏』構想は、結局は日本に膨大な数の死と惨めな敗戦をもたらしただけでした。

 

1930年代の軍国主義国家を、1950・60年代の平和主義国家日本と比較してみたらどうなるでしょうか?

『トランジスタ・セールスマン』は、当時の池田勇人首相が推進した高度成長政策について、フランスのド・ゴール大統領が日本人を幾分かの軽蔑を込め揶揄した言葉でした。
しかし日本は近代国家史上2回目となる繁栄を謳歌し、戦時中と異なり日本人が東南アジアで忌み嫌われることはもはや無くなりました。
事実、日本の海外投資のあり方は綿密に調査に基づく緻密なものであり、この点往々にして高圧的であり相手を小ばかにしたような中国のやり方とは対照的なものでした。

憲法第9条01
東南アジア、東アジア地区において平和主義国家日本が半世紀の間続けてきた、現地の人びととの融和を大切にする友好的な政策が生み出したこのような高い評価を、簡単に台無しにする方法があります。

それが安倍首相とその支持者たちが天性持っている国家主義的思考であり、彼らが今進めている国家主義的政策です。

 

東南アジア、東アジア地区において平和主義国家日本が半世紀の間続けてきた、現地の人びととの融和を大切にする友好的な政策が生み出したこのような高い評価を、簡単に台無しにする方法があります。
それが安倍首相とその支持者たちが天性持っている国家主義的思考であり、彼らが今進めている国家主義的政策です。

それこそが今日本が外交的に危機的状況に追い込まれている本当の理由なのです。

そして安倍首相が憲法第9条の解釈の変更を行うことにより日本という国家の性格と政策を一変させてしまおうとしていることに対し、国内から広範囲な反対が巻き起こっていることの原因です。

 

国内において国民の大きな反発を引き出したものは、安倍首相が行ったそのやり方でした。
巧妙に仕組まれたごまかしというべきかもしれません。
安倍氏はかつて一度、短期間首相の座にいたことがあります。
その時は目立つほどの業績も無く、その後数年間は注目を浴びることもありませんでした。
そして2012年、1980年代半ばから停滞が続いている日本経済を復活させるため、新しい政策を大胆に実行するという公約を掲げて政権の座に返り咲きました。

集団的自衛権01
その政策のシナリオはきわめて複雑なものでしたが、これまで試されたことは無いというメリットを持っていました。
そして今のところ、完全な失敗に終わったということにはなっていません。
しかし東アジア地区において拡大を続ける中国の覇権と争うため、再び日本を強大な軍事力を持つ国家に変貌させる、そのためには日本の国のあり方まで変えてしまうという政策は、本来含まれてはいなかったはずでした。

コンセンサスについての考え以外は、日本の民主主義は完ぺきというには程遠いものなのでしょうか?

 

日本では実業界においても、そして政界においても、民主主義の理念とは相いれないものが奥深く存在するのではないでしょうか?

こうした事情から経済発展の早さと比較して、日本の政治社会の進歩は世界の中でむしろ遅い方だと見られています。 - 多くの場合、日本の企業や政治組織などにあって何か特別な状況が発生した場合には、誰もが同じ方向を向き、上からの命令に喜んで従うという態度を示さなければなりません。
このやり方で安倍首相は日本の平和憲法を踏みにじりました。

日本のニュース解説者などが指摘しているのは、安倍首相の「内閣による解釈の変更」という民主主義とは相いれない手法です。

2007年の第1次安倍内閣の当時、安倍首相は国民投票法を含め思い切った憲法の改変を提案しました。
もし当時の議会の承認が得られれば、成功していたかもしれません。

憲法解釈変更 7
しかしそこに至るまでのあまりに困難な道のりを考え、今回は自分たちにとって簡便な手法を用いることにしたのです。
これによって安倍首相は、本来なら必要とされる国民の合意を取りつけることなく、自らが増強に心血を注いでいる日本の軍事力を海外で行使できるとする解釈を成立させたのでした。

この過程において安倍首相は、民主主義国家において本来許されないはずの行為を繰り返し行いました。
フィナンシャルタイムズの記事にもあった通り、日本の経済を再生するとする安倍首相の取り組みはまだ道半ばです。
その実現のためには、政権をしっかりと支える多くの政治的資本を必要とします。

 

しかしその好戦的、すなわち戦争を挑発して回るような安倍政権の政治姿勢に対する国内外の反感は、本来の目的であったはずの日本の経済再生を失敗に終わらせ、元の木阿弥にしてしまう可能性があります。

なぜ日本はアメリカが主導する軍事行動に、歩調を合わせ続けなければならないのでしょうか?
平和主義は日本にとって、慣れぬ新しい概念ではありません。

16世紀にキリスト教宣教師を追い出した後、日本は世界との交易の扉を閉ざした上で銃器の使用を厳しく制限し、武士が帯びていた刀はやたらと振り回す武器ではなく、名誉の象徴としての位置付けに変わりました。
鎖国と呼ばれるこの政策は、国家間の戦争が多発した時代において、長く平和な時代を日本にもたらしました。

沖縄戦01

戦後の平和主義は経済が停滞していた時期にも、日本人に長い間平穏な生活を保障してきました。

多くの日本人は、必要とされる適切な議論が行われないまま長く続いた平和な黄金時代に幕を下ろすことなど、一切望んではいないのです。

 

原題 : Shinzo Abe’s way of reinterpreting Japan’s pacifist constitution won’t wash
He has bitten off more than he can chew
http://www.independent.co.uk/voices/comment/shinzo-abes-way-of-reinterpreting-japans-pacifist-constitution-wont-wash-9613153.html
+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
最近の投稿
@idonochawanツィート
アーカイブ
カテゴリー
メタ情報