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【 70年間続いた平和主義は今や日本が誇るべき伝統、時の権力者の勝手な破壊を許していいのか?】(再掲載)

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所要時間 約 12分

わざわざ外国に行って人を殺すような行為はしない、それは日本人にとっての新たな文化、新たな伝統
安倍首相の右傾化政策は、戦前の日本を地獄の業火に引きずり込んだ悲劇的失政に通じる
平和憲法は戦争で殺された300万以上の日本人の、そして2,000万以上のアジア人の犠牲者の上に成立したもの

 

ザ・ガーディアン 2014年7月1日

No War
1943年、石田雄氏が日本軍に徴兵されたとき、彼はアジアを西欧列強の植民地支配から解放するための正義の戦争に参加するのだと信じていました。
彼の中では日本の軍国主義に対する疑いが芽生えていましたが、毎日繰り返される戦闘訓練の中でいつしか彼本来の人間性は鈍麻し、戦争の大義を信じるようになっていたのです。
そして降伏…
軍国主義の厳しいタガが外れると、戦地における日本軍の残虐な行為が次々と明らかになりました。
石田氏は以後の人生を、日本の平和憲法を護ることに捧げる決心をしたのです。
この憲法は当時日本を実質的に統治していた、アメリカ占領軍当局の下で制定・発布されたものです。

そして今、約70年の時間が過ぎた後の日本の防衛政策の劇的な転換を見て、かつての大日本帝国陸軍の士官であった石田氏は、日本の若者が再び海外の戦場に送り込まれる事態が現実となることを恐れています。

 

7月1日、保守タカ派の安倍首相とその内閣は、長い間禁じられてきた日本の海外での武力行使を容認する内閣決議を行いました。
この決定は石田氏が見る限り、日本を再び無謀な戦争に引きずり込んでしまう可能性があります。

「安倍首相がしていることは、私たち日本人の平和憲法の原則を破壊する行為です。」
東京大学の名誉教授である石田雄氏がこう語りました。
「国外において一切人殺しをしない、ある意味でそれは日本人の貴重な遺産の一部分を形成しています。そのような大切な理念を国民が望んだからではなく、ひとりの人間が命令したから捨て去る、なぜそのようなことをする必要があるのでしょうか?」

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現在91歳の石田氏は日本とアメリカの共同作業によって編まれた平和憲法こそが、戦後70年間続いた平和主義の土台を支え続けてきたと考えています。

「戦後私は、軍国主義青年になるために長い間洗脳されていたのだと気がつきました。」
石田氏がこう語りました。
「そのために自分の存在意義についての喪失感に打ちのめされていたとき、私は平和憲法と出会い、目の前が一気に開ける思いがしたのです。」

安倍首相が憲法を解釈しなおし、集団的自衛権の行使は容認されるとしたことで、こうした日本の平和主義的伝統が捨て去られる危険にさらされ、平和主義国家としての基盤が潰え去ろうとしているのです。

 

しかし日本が憲法の改変そのものを行う可能性は無いのでしょうか?
安倍首相は国会内と国民投票で手続きを進めるために必要な賛成票を得ることが出来ないと判断し、憲法の改変という選択肢を本当にあきらめたのでしょうか?

 

国際紛争の解決手段として戦争を放棄し、武力の行使を禁じる憲法第9条の解釈の変更が行われることになっています。

安倍首相率いる自民党と連立を組む公明党合わせた議席数は全体の過半数を上回り、この後、憲法第9条の解釈の変更は議会で承認されることになっています。
そうなれば日本は第二次世界大戦終了後初めて、集団的自衛権の行使が容認されることになります。

実際の運用では国連の平和維持活動、そして本格的な戦争状態には陥っていない、いわゆるグレーゾーンへの武装した自衛隊の派遣が可能になるのです。

しかし最も心配されることは、『強い同盟関係にある』軍隊救援のため派遣された自衛隊が、アメリカ政府の強い要求により本格的な戦闘へと引きずり込まれる危険性がある事である、こうした批判もあります。
実際に安倍首相は第2の任期において防衛予算を増額し、自衛隊の体制と装備の充実に力を注いできました。

そして第二次世界大戦における日本と日本軍の歴史的記録を書き換えようと図る日本の保守派の政治家を代表する人物として、台頭する中国の軍事的脅威と、北朝鮮の核開発計画から日本と同盟国を防衛するためには、現行憲法が邪魔になると主張します。

1日火曜日に行ったテレビ演説の中で、安倍首相は日本が平和主義国家であることに変わりはなく、憲法第9条の解釈の変更により自衛隊が海外の戦闘地帯に派遣される可能性がある事を否定しました。
その代り、日本国民を防衛するためにより優れた態勢が築かれることになると語ったのです。
例えば日本の防衛のため戦闘を行っている米国艦船を、日本の海上自衛隊が防衛することが可能になる、安倍首相はこう説明しました。
「これは、日本人の幸福に資するための対策なのです。」
「平和国家としての日本の立場に変更はありません。」

 

今回の解釈変更について、内閣が作成した文書にはこう書かれています。『我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合に、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない時に、必要最小限度の実力を行使する』

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しかし、20世紀半ば、日本の軍国主義政策の直接の被害者となった近隣諸国からは、批判的な論説が相次ぎました。
「中国政府は、中国の脅威を過剰に煽り立てる日本政府の行為に反対する。」
中国の外務省スポークスマンは北京での記者会見の席上、こう語りました。
「長い間希求し続けてきた平和な世界の実現への取り組みを、日本はもはや捨ててしまったのだろうか?近隣各国がそうした疑問を持つのはごく自然な事です。」

韓国政府のスポークスマンは次のように語りました。
「過去日本の軍国主義の犠牲となった近隣諸国の懸念を払拭し、地域の平和と安定のために平和憲法をこれからどう生かすべきか、日本はそこを原点に議論すべきあると考えています。」

自衛隊に対する制約を取り払おうとする安倍首相の一連の政策に対しては、日本国内でも多くの反対の声が挙がっています。
約10,000の人々が月曜日の夕方、首相官邸前でデモを行いました。

 

同様の集会は7月1日火曜日にも開かれました。

「現在の憲法は、300万人以上の日本人の、そして2,000万人以上のアジア人の戦争の犠牲の上に成り立っているのです。」
74歳になる村田良彦さんがこう語りました。
「私たちはその事を肝に銘じる必要があります。」

 

いくつかの最近の世論調査の結果は、有権者の大部分が集団的自衛権の行使容認には反対していることを明らかにしました。

一方、解釈変更を支持する立場の人々は、不確実性を増すアジア太平洋地区の状況に対応するため、日本は他の見民主主義国家同様の防衛政策を採用しているだけだと語りました。
「地域の平和と安定を守るため、関係諸国と協力しながら共同の枠組み作り上げるために、我々は現在より率先的な役割を演じようとしているのです。」
AP通信の取材に、自民党の安全保障研究委員会の委員長を務める岩屋たけし氏がこう答えました。

憲法解釈変更 7
しかし石田名誉教授が次のように指摘しました。
安倍首相は靖国神社参拝により、あえて日中、日韓の間の緊張関係を演出し、その上で今度は自衛隊に対する最終的な制約を取り払う挙に出た事により、東アジア地区に危険な時代を創り出してしまった、と。

 

かつて徴兵され太平洋戦争の戦場に送り込まれた男性から見れば、昨年末に世論の反対を押し切って特定秘密保護法を成立させたことを始めとする安倍首相の日本の右傾化政策は、かつての日本を地獄の業火に引きずり込んだ悲劇的な失政に通じるものがあります。

「特定秘密保護法の成立を見て、私はすぐに1928年の治安維持法を思い出しました。治安維持法の成立により、反対者を逮捕する事、そして国政に関わる情報を隠してしまう事が極めて容易な事になってしまいました。」
石田名誉教授が当時をこう振り返り、次のように続けました。
「憲法9条の解釈を変更した事により、日本は再び海外に実戦部隊を送り込む事が可能になりました。 歴史が再び繰り返すのではないか、そう心配せざるを得ないのです。」

 

http://www.theguardian.com/world/2014/jul/01/japan-pacifists-military-intervention-shinzo-abe
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2017年の憲法記念日が過ぎ、いよいよ安倍政権の憲法改変への動きが加速しそうな展開となってきました。

連休中ということもあって新規の翻訳作業が思うように進まず、これまで翻訳した中で特に心に残った記事をアーカイブとしてご紹介させていただくことにしました。

以下は翻訳当時の私のコメントです。

 

集団的自衛権の行使容認が閣議決定された後、自民党が多数を占める宮城県議会が『この際、憲法改正までやりましょう』という決議を行いました。
その提案演説を聞くとこれまで各所で語られてきた改憲派の主張と比べて何ら新しい論点などは無く、要するに現在の内閣に「宮城県の自民党はよくやっている」と言われたいがためのこびへつらい、私にはそう見えます。

しかしこういう人間たちが一番怖い、私はそう考えます。
なぜなら長年研究・考察を続けてきた挙句の結論ではなく、ただ権力の一部に連なりたいという『欲』だけが動機であるため、議論などができるはずがないからです。

 

前回も書きましたが、筋の通った国権主義者などならそれなりに研究・考察を続けてきた上での主義・主張なので、対立した立場の人びとともきちんとした議論ができるはずです。

しかし欲が動機の人間たちは、どこかに後ろめたい気持ちがあるのかどうか、そして自分の中で論理が完結している訳でも無いため、反対する市民などには、往々にして高圧的・強圧的な態度をとることになります。
日本の戦時中、気に入らない相手を『非国民』と罵倒して歩いたのは、まさにこのような人間たちです。
実際に権力を握ったとき、この人間たちは特高警察、ゲシュタポなどの組織を使嗾し、民主主義的議論をしたというだけで凄惨な暴行、拷問を加えられる世の中が出現してしまいました。

これ以上の『闇』を広げてはいけないと思います。
私たちはできることを倦むことなく、こつこつと続けていかなければなりません。

【 戦場のヴァイオリニスト 】

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所要時間 約 7分

ISISはイスラム教の何かを代表するものではなく、ただ単に自由を抑圧する無法者に過ぎない

テロリズムに抵抗し、美しい音楽を楽しむ自由すら抑圧しようとするすべてのイデオロギーに反対する

 

ロイター / アメリカNBCニュース 2017年4月20日

 

モスル出身のヴァイオリニスト、アメーン・ムクダッドさんは2年半に及んだイスラム国(ISIS)によるモスル市支配の下で、大切な楽器を破壊されるという経験を強いられましたが、今再びモスル市東部で演奏を始めました。

 

イラクのモスル市内にはイスラム教の聖地に加え、キリスト教の古代の聖地もあります。

ISISとの戦闘で廃墟と化したモスルの街中で、イラクのヴァイオリン奏者アメーン・ムクダッドさん野外の小さなコンサートを開きました。

演奏したのはアメーンさんがISISによる厳しい支配が続く中で、密かに作曲を続けていた自作の曲です。

その間もモスル西部からはアメリカ軍が主導する空爆の轟音、爆発や発砲の音が絶え間く響いてきていました。

 

「この場所は、ひとつのセクトのためのものではありません。すべての人々のための場所なのです。ダーシュ(Daesh : アラビア語の無知で乱暴な人間たちを指す軽蔑語 – 転じてISISの嫌悪・軽蔑的呼称)はイスラム教の何かを代表するものではなく、ただ単に自由を抑圧する人間たちに過ぎません。」

ロイター通信の取材に対し、アメーンさんがこう語りました。

「ダーシュは何もかも間違っています。」

 

ISISの戦闘員たちは彼の家に乱入して、楽器を没収、彼の音楽はイスラム原理主義に対する冒涜だと決めつけました。生命の危険を感じた28歳のアメーンさんは2014年にモスルを脱出し、今回の約1時間のコンサート開催を機に初めて帰還を果たしたのです。

 

アメーンさんがコンサートの場所に選んだのは、宗教を超えた連帯を訴えるため、ヨナスの墓あるいはイスラム教の預言者ユーニスのモスクと呼ばれる場所でした。

「私は自分の演奏を通して世界にメッセージを送りたいのです。テロリズムに対する抵抗、美しい音楽を楽しむ自由を抑圧しようとするすべてのイデオロギーに反対の声を挙げるきっかけを提供したいのです。」

アメーンさんがこう語りました。

「音楽を否定するのはすべて醜い人間たちです。」

 

▽ イスラム国(ISIS)に立ち向かう

 

アメーンさんは、ソーシャルメディアを通してコンサート会場と時間を告知しましたが、この時点でイスラム国(ISIS)がまだチグリス川を挟んでモスルの旧市街の東部を支配下に置いており、自分の命を危険にさらす大胆な行為でした。

 

古代のニネヴェの遺跡の近くにあるコンサート会場を防衛していたイラク政府側の兵士たちは、近くにロケット弾が着弾したことを理由にコンサート中の一般市民の安全を保障できないとして最初、コンサート会場に設定した場所への立ち入りを拒みました。

しかし粘り強い交渉の上、兵士たちはコンサートの開催を受け入れ、演奏が始まると拍手を送る聴衆の中に加わったのです。

 

「夢のような演奏を楽しむことが出来ました。」

イスラム国(ISIS)の市内占領によって大学での勉強を途中であきらめなければならなくなった女性、タハニー・サレハさんがこう感想を述べました。

 

私は戦争がモスルの人々の人生までを奪うことはできなかったのだというメッセージを伝えたかったのです。」
「ご覧のようにモスルの街はめちゃくちゃに破壊されてしまいましたが、それでも私たちは幸せな生活を取り戻したいのです。そのためにも音楽が必要なのです。」

 

イスラム国(ISIS)がこの街を支配していた期間、あらゆるエンターティメントが禁止されていました。
それにもかかわらずムクダッドさんは一人で、あるいは減り続けていた数人の仲間たちと、イスラム国(ISIS)の兵士に探知されないよう窓を閉め切り、用心を重ねながら演奏を続けていました。

「あまりに恐ろしくて、時に私は演奏するのをやめなければなりませんでした。、しかしそんな時でも、アメーンは演奏をやめようとはしませんでした。」
アメーンさんの友人で、一緒に音楽サークルを結成した同じヴァイオリン奏者のハカム・アナスさんがこう語りました。
「私たちは彼があっという間に殺されてしまうと思い、演奏をやめるよう何度も説得しましたが、彼は聞き入れようとはせず、演奏を続けました。」

 

ある晩、イスラム国(ISIS)の兵士たちがアメーンさんの自宅に乱入して楽器を破壊した後、血祭りに上げてやると脅しました。
アメーンさんはバクダットまで逃れ、危うく一命を取り留めました。

モスル市内からイスラム国(ISIS)の勢力を一掃するまでこれから約半年を必要とするという際どい状況を反映し、この日アメーンさんのコンサートにやってきた住民は20名ほどにすぎませんでした。
その大部分が若い人々です。
その一人、アブドラ・サイエルさんがこう語りました。
「これこそは、私たち若者が必要としているものなのです。」

 

http://www.nbcnews.com/news/world/iraqi-violinist-ameen-mukdad-plays-mosul-troops-battle-isis-n748836

【 あれだけ人の人が亡くなったのも、あれほどひどい原発事故が起きたのも… 】

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所要時間 約 6分

「東北で良かった」ただでさえ遅れがちな東日本大震災と福島第一原発事故からの復興に、さらなる混乱

巨大地震、巨大津波、そして最大規模の原子力発電所事故が重なった三重災害が「首都圏ではなく、東北地方を壊滅させただけで終わって良かった」

 

ロイター / ガーディアン 2017年4月26日

 

日本の今村雅弘復興大臣は、首都圏ではなく代わりに東北地方が巨大災害に襲われて『良かった』と発言し、辞任、事実上更迭されました。

 

4月26日、巨大地震、巨大津波、そして最大規模の原子力発電所事故が重なった三重災害が首都圏ではなく東北地方を壊滅させることになって良かったと発言した、安倍政権の閣僚が事実上更迭されました。

この大臣は2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故によって壊滅した被災地の復興を促進することが職務でした。

 

安倍政権の下では閣僚や与党議員が失言をしたり、あるいはスキャンダルが繰り返されてきましたが、今村復興大臣は相次ぐトラブルの最新事例を提供することになりました。

今村復興大臣は、マグニチュード9.0の巨大地震によつて巨大津波が発生し、約20,000人の人々が死亡・行方不明になった災害の損害規模について言及した後、こう述べました。

「これがまだ東北で良かった。」

 

この発言は今村復興大臣が今月4日、チェルノブイリ以降最悪の原子力発電所事故となった福島第一原発事故の自主避難者の帰還問題について記者会見の席上「本人の責任だ」と発言し、居合わせた記者たちを怒号した後、部屋を飛び出して批判を浴びた、わずか数週間後のできごとでした。

安倍首相も直ちにこれを非難し、首相自身として謝罪を行いました。

今村大臣の辞任が素早く決定した背景には、今回の発言に対しては与党内にも同情論が無く、さらには安倍政権が受ける打撃を最小限にとどめようとする意図があったものと見られています。

 

「東北の被災地の人々を傷つける極めて不適切な発言であり、本来被災者に寄り添って働かなければならない復興大臣への信頼を著しく損なう行為で、誠に遺憾です。」

今村氏が辞任を表明した後、安倍首相は記者団の質問にこう答えました。

 

今回の発言はただでさえ遅れがちな東日本大震災と福島第一原発事故からの復興という問題に加え、東北の被災地の産業がなかなか軌道に乗れずにいる事実を改めて浮かび上がらせることになり、政権側にとっては痛い失点となりました。

被災地では現在、多くの避難家族が故郷に戻ることをあきらめざるを得ない状況に置かれています。

 

同じく被災地の復興に尽力すべきはずの務台政務官は2016年9月1日、台風10号に伴う豪雨被害の視察で岩手県岩泉町を訪れた際、同行者に「おんぶ」されて水たまりを渡ったことが報じられ、物議を醸した上、今年に入って「長靴業界はだいぶもうかった」と発言した責任を取り、3.11の災害発生から6周年を迎える直前、辞表を提出し辞任せざるを得なくなりました。

 

さらに4月中旬、中川俊直経済産業大臣政務官は不倫と重婚に関する疑惑について一連の報道があり、辞任に追い込まれました。

中川氏は後に自民党も離党しました。

 

しかしこうした一連のスキャンダルに加え、首相自身にも森友学園を巡る疑惑が国内を騒がせたにもかかわらず、世論調査によれば安倍首相の支持率は尚50%前後を維持し続けています。

つい最近、自民党は総裁の任期を3年連続3期にまで延長し、安倍首相は2018年の現在の任期を終えた後も尚、首相の地位に留まり続けることが可能になりました。

安部首相は戦後最も長期に政権の座に座り続ける可能性が出てきました。

 

https://www.theguardian.com/world/2017/apr/26/japan-reconstruction-minister-quits-after-inappropriate-comment-on-disaster-zone

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今回のこの騒動、大臣辞任で決着がはかられているようですが、それで済む話でしょうか?!

こんな発言は大臣はもちろん、国会議員として、政治家として、そして人間としてどうなのか?!

ということを問うべきではないでしょうか?

【 日本の新テロ等対策 – 共謀罪法案、国家権力の一層の強化を狙う安倍政権 】

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所要時間 約 9分

与党は犯罪と戦うことが目的と主張、しかし拡大する疑念『真の目的は一般市民の自由のはく奪』

一般国民の基本的人権を守るべきことを明確に宣言している日本国憲法の理念を敵視する自民党

自民党の憲法改定草案は、日本の自由主義と民主主義を廃止するための設計図

民主主義の健全性を守るためには、国民が国家権力の増長を監視し続ける必要がある

 

エコノミスト 2017年4月20日

 

この数週間、日本の国会を犯罪を犯す『予定』を持つ人間たちを罰する法律の是非について討議を行ってきました。

安倍政権は「組織犯罪処罰法」を改正した新テロ対策法案の目的は日本をテロリズムから守る事だと主張しています。

しかし犯罪発生率が最低を記録し、最後の大規模なテロ犯罪の発生が20年以上前、そして2015年の1年間で銃犯罪による犠牲者が1名だけという日本にあって、テロ対策を強化する法律が必要だという主張には多分に無理があります。

 

そして日本弁護士連合会も、日本の警察機構がこれ以上強力な力を持つことに疑問を抱いています。

日弁連は日本の警察機構が犯罪のための共謀行為を摘発するためには、現行法で十分機能すると語っています。

いま批判的な多くの人々が、安定政権の座に座り続けている自民党の下心を疑っています。

 

「新テロ対策法案に対する必要性は非常に小さなものです、しかしこの法律が潜在的に持っている危険性は巨大です。」

野党民進党の階猛(しな たけし)衆議院議員がこう語りました。

この法案が成立すれば、個人の自由が侵害されることになると、彼は主張します。

「現在の政府は、憲法が保障する個人の権利を保護することよりも、国民に対し国家が自由に権力を振るう事かできるようにすることの方にきわめて熱心です。」

 

公平に見ても、これまで60年間日本の政治権力を握り続けてきた自民党は、個人より国家の権利を優先させる姿勢を隠そうとはしてきませんでした。

 

自民党は1947年に当時日本を統治下においていたアメリカの下で成立した、自由主義の理念に基づく日本国憲法を廃止したいと考えています。

自民党はその憲法の中で戦争の放棄をうたっている第9条を敵視しており、さらには天皇を国家元首の地位から象徴に変えてしまい、一般国民の基本的人権を守るべきことを高らかに宣言している日本国憲法の理念を忌み嫌っているのです。

 

自民党が新たに用意した憲法の改定草案はこうした理念を捨て去り、代わりに国民に対し国家を敬う姿勢を要求しています。

国歌と国旗に対しては、敬意を表さなければなりません。

国民の権利には常に「責任と義務」が伴い、一般市民は「公共利益と社会秩序に従わなければなりません。」

もしそのような秩序を守らないのであれば、言論の自由は制限されることになります。

 

明治大学のローレンス・レペタ氏によれば最も驚かされるのは、「想定される定義の要件がきわめて幅広く、しかも曖昧な条件の下で」首相に、国家非常事態を宣言する強力な権限を与えるとされていることです。

 

レペタ氏は、自民党の憲法改定草案が、日本の自由主義と民主主義を廃止するための設計図だと考えています。

 

自民党がしばらくの間野党の立場に甘んじていた時代に党内の強硬派によって編まれたこの憲法改定草案について、一部の自民党の政治家は個人的に行き過ぎることを認めています。

「誰もこの草案をまともに取り上げようとはしていません。

笹川平和財団(シンクタンク)の渡辺恒雄氏がこう語りました。

渡辺氏によればもし自民党が本当にこの草案を有権者に売り込もうとするのであれば、もっと魅力的な文書に変える必要があります。

しかし2012年に再び権力を奪い返した自民党は右傾化の姿勢を鮮明にし、この草案が公共政策にますます影響力を発揮しつつある現状を示唆しています。

 

2016年、国連の特別報告者(国連から、何らかの特別手続きに関して調査を行い、その報告を行う任務を与えられた人物 ※ALK http://eow.alc.co.jp/ を参照 )は、日本の安倍晋政権が、政権批判をしていた放送局を「偏向報道をしている」と決めつけ、放送法を盾に放送免許を取り上げると脅迫したことについて、非難する声明を明らかにしました。

 

2013年にはジャーナリスト、弁護士、学識経験者などがその必要性に疑問を呈し、一般市民が強硬に反対と抗議の声を挙げ続ける中、自民党は、政府がありとあらゆる情報について国家機密と指定できる権限を付与し、違反者に対しては厳罰を科すことが出来る特定秘密保護法を強行採決の上成立させました。

 

この法律は表向き日米間の安全保障問題に関する同盟関係の強化に貢献します。

アメリカはこれまで防衛政策上の機密情報が、繰り返し日本側から漏えいしてきたことに不満を募らせていました。

しかし実際には、特定秘密保護法が完全に合法的てべあるはずの主題、例えば福島第一原子力発電所事故により実際にざれほどの範囲が放射能に汚染されたのかといった資料を探し出したり、それを公開することが犯罪とされる恐れを生むことになりました。

 

自民党の林義政衆議院議員は、現実に日本を戦前社会に戻そうと考えている議員はほとんどいないと主張しています。

しかし一方で林議員は、一部の自民党議員が極右的政策を実現させようとしていることを認めました。

それでも林議員は2020年の東京オリンピックを安全に開催運営するために、新テロ対策法案、共謀罪を罰する法律は必要だと成立を支持しています。

 

衆参両院における自民党の圧倒的優位は、新テロ対策法案がさしたるトラブルもなく成立するだろうという事を意味しています。

それこそは一般的日本人を最も悩ませている、強力な野党勢力の不在という問題を浮かび上がらせるものだと民進党の階猛(しな たけし)衆議院議員が語りました。

 

自民党は国家権力が強大になり過ぎるという事に、きわめて鈍感であるように見受けられます。

しかし民主主義の健全性を守るためには、国民が国家権力の増長を監視し続ける必要があるのです。

 

http://www.economist.com/news/asia/21721213-ruling-party-says-its-fighting-crime-opposition-says-its-squeezing-civil-liberties-new?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227

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私がこの新テロ対策法案について考えているのは、特定秘密保護法と併せ、この二つが『序章』である可能性があるという事です。

この2つの法律に加え、これまで民主主義社会において当然の権利とされてきた抗議行動や抗議キャンペーンなどについて細部にわたり制限する法律を別に作れば、一般市民もジャーナリストも簡単に罪に陥れることが可能になる、一方で官僚側の専横が可能になる『ブラック社会』が到来することになります。

私たち日本人はそうした危機の到来を、深刻に感じ取る必要があると思います。

【 米国の東芝ゲンパツ事業の崩壊に続き、英国の展望も瓦解 】《後篇》

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所要時間 約 6分

計画の継続・実現が危うくなってきた英国の新たな原子力発電所建設

原発にとらわれるのではなく、電力事業の構造すべてを見直す時期が来ている

 

アダム・ヴォーン/ ガーディアン 2017年4月14日

 

技術やスキルの水準を維持するために必要なだけの原子炉建造が行なわれていないアメリカ、新世代の原子力発電所の建設に意欲を燃やす英国、しかしこの2国間には最新の技術経験と部品・部材のサプライ・チェーンに問題がある、という共通点があります。

 

サフォーク海岸にあるサイズウェルB原子力発電所が1995年に実際に稼働を始めて以降、英国では新しい原子力発電所の完成例はありません。

 

フランス国有企業のEDFは、サマセット州のヒンクリー・ポイント原子力発電所の建設事業において2基の原子炉を2025年までに稼働させる予定ですが、現場でコンクリートを注ぎ始めたここに至るまで、様々な課題を克服してきたと主張しています。

 

ヒンクリー・ポイントで建造中のEPR型原子炉は、同社がフィンランドで、そしてフランスのフラマンヴィルで建造している原子炉と同型のものですが、2か所ともすでに工期が遅れ、予算超過に陥っています。

英国内の各地で計画されている新たな原子力発電所の建設はすべて外国の企業が行なっていますが、本格的な建設作業に着手するまでまだ数年がかかる見通しです。

 

東芝はカンブリア地方にあるムーアサイド原子力発電所でウェスティングハウス製のAP1000型原子炉3基を建造中ですが、アメリカ国内の2か所の同型原子炉建設がウェスティングハウス社の経営破たんにより暗礁に乗り上げたことを受け、共同企業体の形で進めてきたムーアサイド原発の事業そのものの売却を検討していることを今週明らかにしました。

 

この発表に対し、韓国電力(KEPCO)が事業の買い取りを検討中だと2017年3月発表しました。

これを受け英国政府のグレッグ・クラーク商務長官が共同で原子力事業を行う件について話し合うため、4月早々韓国に向かいました。

 

しかし韓国が英国の原子力事業のパートナーとなれるのかどうか、確実な話ではありません。

5月に予定されている韓国の大統領選挙の有力候補2人は4月中旬、ともに原子力発電からの段階的撤退と再生可能エネルギーへの移行を支持すると表明しました。

さらにムーアサイドで韓国電力がすでに認可の下りているウェスティングハウス製AP1000型原子炉ではなく、自社の技術による原子炉製造をおこなうとすればその審査から認可までの時間を考えれば数年の遅れの発生は避けられそうにありません。

 

英国内の労働組合関係者は、ムーアサイドの問題については英国政府が直接に関与することによって、事業の継続性を担保する必要があると語っています。

英国内の組合の連合組織であるGMBのジャスティン・ボーデン書記長は

「今回の一連の騒動の根本部分にある最も大きな疑問は、この国の最も重要な電力供給の問題のすべてを、一体全体なぜ外国企業任せ、外国政府任せにしているのか?という事です。」

 

仮に計画中の原子力発電所の建設稼働が実現しなくとも、国内の電力需要を賄うだけの予備プランがあると英国政府は主張していますが、4月中旬になって東芝の経営危機がますます深刻になってきたことを受け、英国内には国のエネルギー政策そのものを見直すべきではないかという意見が強まっています。

 

「もはや別プランについて真剣に検討すべき時が来ています。」

ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(英ロンドン大学の代表的なカレッジ)エネルギー研究所のポール・ドルフマン教授はムーアサイド原発の計画はもはや実現不可能だと考えていますが、今回の騒動を見てこう語り、次のように続けました。

「もはや英国のエネルギー政策全般を見直すべき時に来ており、電力網の再整備、太陽光発電システムの本格的導入、エネルギー効率やエネルギー管理システムなどに関する総合的戦略について議論すべきです。」

 

4月14日に公表された報告書はもう一つの選択肢に光をあてることになりました。

これまで風力発電所の新設を認めないとの立場を謳ったマニフェストを保守党が撤回したことです。

英国政府はヒンクリー原子力発電所建設のためフランス企業のEDFに特恵的とも言える有利な条件を与えましたが、地元のスコットランドの風力発電業界団体による分析によれば、現地での風力タービンの建設や設備費用は補助金を全く必要としない程安くなっています。

 

計画通りに原子力発電所を完成稼働させられるのかどうか判断しなければならない英国政府は、風力発電の著しい技術的進歩とコストの低下を前に、エネルギー政策の再考を迫られているように見受けられます。

 

〈 完 〉

https://www.theguardian.com/business/2017/apr/14/toshiba-us-nuclear-problems-uk-cautionary-tale

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【 米国の東芝ゲンパツ事業の崩壊に続き、英国の展望も瓦解 】《前篇》

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所要時間 約 8分

莫大な額の予算超過に加え、『人』の問題がどんどん深刻化する原子力発電事業

経験を積んだ技術者の不在、部品のサプライチェーンの欠落がゲンパツ事業の未来を奪う

 

アダム・ヴォーン/ ガーディアン 2017年4月14日

 

2017年4月第2週、最早「健全な企業としての経営の継続」が困難に陥りつつあるという状況を東芝が表明させざるを得なくなった原因については、その実際の姿をアメリカ国内の小さな町の近くで目で確認することができます。

 

ジョージア州ウェイネスボロ郊外の原子力発電所で、そしてサウスカロライナ州ジェンキンズビルの原子力発電所で建設中の4基の原子炉です。

これらはいずれも日本の東芝本体が1兆円という一年間の欠損金額を計上しなければならなくなったアメリカの子会社、ウェスティングハウス社が建造しています。

いずれの原子炉もすでに建造予算を大幅に超過した上、完成時期も大きく遅れてしまい、アメリカ国内で建設が進む原子力発電所の中でも、とりわけ深刻な状況を浮かび上がらせることになりました。

そして東芝の損失額を一定範囲内に留めるため今年3月、ウェスティングハウス社がアリカ連邦法に基づく破産申請を行うに至り、破滅的状況は一気に頂点に登りつめることになったのです。

 

ジョージア州ウェイネスボロとサウスカロライナ州ジェンキンズビルの原子力発電所においてウェスティングハウス社が演じた致命的な失敗は、原子力発電所建設プログラムに乗り出そうとしている英国にまで深刻な波紋を広げることになりました。

 

専門家は著しい工期の遅れと、巨額に上る予算超過の問題を作りだしたのは、アメリカ国内において原子力発電所を建設する経験が極端に減少しているという事実だと専門家が指摘しました。

 

これについてコロンビア大学世界エネルギー政策研究所のリチャード・ネプヒュウ教授がこう語りました。

「私は今回のトラブルの原因を作ったものは、アメリカの原子炉製造技術と言うよりは、むしろ最近の経験不足によるものだと考えています。」

 

「アメリカ国内ではもう、技術やスキルの水準を維持するために必要なだけの原子炉建造が行なわれていません。こうした問題が原子力産業界全体における熟練技術者の減少に歯止めをかけられなくなった原因であることに、疑いをさしはさむ余地はありません。」

そしてウェスティングハウスの原子力発電所建設プログラムがもはや原子炉製造の分野で主流ではなくなたっことにより、

主流ではなくなったことにより、部品や部材を調達できなくなったことも原因の一つだと付け加えました。

さらには原子力発電の安全管理基準が厳しくなったことも、全体の工期の遅れの問題を一層深刻なものにしたのです。

 

巨額に上る東芝の損失は原子力事業の子会社のウェスティングハウスが、2015年原子力発電所建設事業を行うCB&Iストーン・ウェブスター社を買収し、2か所の原子力発電所建設事業の建設の遅れを取り戻そうとしたことが引き金になりました。

 

CB&Iストーン・ウェブスターの買収はまったくの裏目、どころか予想もしなかった損失を生む原因を作りだしました。

そしてウェスティングハウスと親会社である東芝を財務面での崩壊の瀬戸際にまで追い込んだのです。

2か所のプロジェクトのうちのひとつ、ジョージア州ヴォグトゥル原子力発電所建設を管理監督している機関は、ウェスティングハウス社の破産は建設計画がなお一層多くの「時間と資金」を必要とする結果につながると語りました。

 

これに対しサウスカロライナ州ジェンキンズビル近郊でヴァージルC原子力発電所の建設を行ってきた電力会社は今週、ここに至っては原子力発電所の建設そのものを放棄することも考慮しなければならない選択肢の一つであると表明しました。

先述のコロンビア大学のネフュー教授は次のように語りました。

「今回の経験からアメリカは原子炉建設については、異なる選択肢を用意しなければならなくなったかもとれません。より小型のモジュラー型原子炉、あるいは複雑な設計を避けたものでないと、今後計画の実現は不可能かもしれません。」

 

米国エネルギー省のリック・ペリー長官は今週G7サミットで「民間の最新の原子力技術開発を支持する」とする声明を公表、トランプ政権が原子力発電を支持することを表明しました。

この声明ではウェスティングハウスが建設を進めている原子炉ではなく、いわゆる次世代原子炉の開発支援を提案しました。

 

「ウェスティングハウスと東芝に起きた問題が強調しているのは、例えば小型モジュラー原子炉のような新しい、安全な、原子力技術開発にこれまでとは比較にならない規模で取り組まなければならないという事です。米国がもしそれをしないなら、最新の原子力技術のリーダーシップは他の国の手に委ねられることになります。」

 

『他の国』の筆頭にいて新たな原子力技術開発に野心を燃やしているのが英国です。

英国政府はこれから数十年の間の国内の電力需要を賄うため、新世代の原子力発電所の建設を進めようとしているのです。

 

〈後篇に続く〉

https://www.theguardian.com/business/2017/apr/14/toshiba-us-nuclear-problems-uk-cautionary-tale

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【 流氷シーズン?…いや、漂流氷山シーズンです 】

 

AP通信 / アメリカNBCニュース 2017年4月20日

2017年4月16日カナダ、ニューファウンドランド島フェリーランド近く、南海岸の沖合、別名『氷山通路』に今年になって初めての氷山がやって来ました。

フェリーランドのエイドリアン・キャヴァナ市長は、今回流されたきた氷山を見て、
「私が知る限り、これまでにこの付近で目撃された中で最大級の大きさのものです。」
「それにこれ陸地に近づいたのも、初めて見ました。これなら誰でも記念写真を撮影できます。」

今シーズン、これまでにない程多くの氷山が北大西洋航路に流れ込んでいることが確認されています。
カナダ通信社は、2016年は9月下旬までに687個確認されているのに対し、今年は4月時点ですでに616個が確認されています。

ペンシルバニア州立大学の地球システム・サイエンス・センターのマイケル・マン所長は、気候変動が漂流氷山の多発につながっている可能性があると語りましたが、一方では風向きやその強さも関係がある可能性もあります。
http://www.nbcnews.com/news/world/ice-meet-you-newfoundland-sees-first-berg-season-n748616

 

【 朝鮮半島危機、安倍首相、難民の受け入れと工作員対策について表明 】

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所要時間 約 7分

朝鮮半島危機が現実になった場合、韓国内にいる60,000人の日本人の避難計画について検討

武装した北朝鮮の兵士が朝鮮半島の難民を装って日本に入国する可能性とその対応について詳細に検討

 

山口まり / AP通信 / ワシントンポスト 2017年4月17日

 

2017年4月17日、衆議院委員会の席上、答弁する日本の安倍晋三首相。(写真上)

安部首相は朝鮮半島の危機が武力紛争などに拡大した場合、日本に朝鮮半島からの難民が流入する可能性があり、そうした事態に備えて日本政府が非常事態計画を作成していると語りました。

安部首相は日本政府が外国人の保護を含めた緊急対応方法を検討しており、受け入れ手順、避難施設の建設と運営方法、亡命希望者に対する検査方法などについて、現在検討中であることを議会の場で明らかにしました。

 

朝鮮半島で武力衝突が発生した場合、日本政府がどう対応するのかについてはこれまでも議会の場でしばしば質問されてきましたが、現在北朝鮮がここにきてミサイル開発を急激に加速させ、米国との緊張関係がかつてない程高まっている状況を受け、今回安倍首相が日本の対応方針を明らかにしました。

日本政府は併せて朝鮮半島危機が現実になった場合、韓国内にいる60,000人の日本人の避難計画についても作成に取り組んでいます。

安部首相は18日火曜日、北朝鮮への対応について米国のマイク・ペンス副大統領と話し合う場も設定しています

 

ペンス副大統領は韓国から東京向かう前、

「(北朝鮮に対する)戦略的な忍耐の時代はすでに終わりを告げた。」

と強い口調で語りました。

 

そして北朝鮮政府に対しさらなる圧力をかけ続けるドナルド・トランプ政権の方針転換について繰り返し明言しました。

こうした方針に対しい安倍首相は賛辞を贈り、戦争抑止力・日本の防衛拡大のため、アメリカ政府が核兵器と通常兵器いずれの使用も視野に入れている相互的な声明に言及しました。

「日本政府は米国政府、韓国政府と密接に協力し、(北朝鮮の)外交姿勢に変更を求めると同時に、そのために中国がより大きな役割を演ずるように促していきます。」

安部首相がこう語りました。

 

菅義偉官房長官は詳細は語りませんでしたが、国家安全保障会議の主要閣僚による北朝鮮で最新の事情の分析を行い、日本の対応を協議したことを明らかにしました。

 

共同通信社によれば、14日には国家安全保障会議のメンバーが、武装した北朝鮮の兵士が朝鮮半島の難民を装って日本に入国する可能性とその対応について詳細な検討を行ったと報じました。

この報道によれば、北朝鮮が大量発生した難民の中に武装した兵士を紛れ込ませて日本沿岸に上陸させ、国内でテロや破壊活動を行う可能性があります。

 

朝鮮半島にいる日本国民が避難する必要が発生した場合に備え、日本政府は韓国に民間あるいは自衛隊の航空機や艦船を派遣することも検討しています。

 

これに対し一部の批評家は、韓国内の一部には1910年の大日本帝国による朝鮮半島併合とその後の植民地支配に対する苦々しい記憶が残っており、自衛隊の軍用機や艦船を派遣することについては慎重な対応を必要とするだろうと語っています。

 

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/abe-japan-planning-for-refugees-in-event-of-nkorean-crisis/2017/04/17/2079b254-233f-11e7-928e-3624539060e8_story.html?utm_term=.ca8ce7f8abbf

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【 悲劇を切り抜けたアポロ13号のドラマから47年・記録写真を公開 】

 

アメリカNBCニュース 4月11日

 

1970年4月11日アポロ13号を載せ、フロリダ州ケープカナヴェラルのケネディ宇宙センターから打ち上げられるマーキュリーV型ロケット。(写真上)

 

1970年3月ラヴェル、ヘイズ、マッティングリーの3人の宇宙飛行士によって行なわれる予定だった月面探査の様子をNASAのアーティストが描いたもの。(写真下・以下同じ)

しかし彼らは月に着陸することはできませんでした。

実際には発射から約56時間後、酸素タンク2号機が爆発し、酸素タンク1号機が影響を受け故障する事態に陥りました。

そして彼らは200,000マイル以上離れた場所で電気、光、水の供給を絶たれてしまったのです。

1970年4月14日、月面着陸をあきらめ帰還を始めたアポロ13号が撮影した地球の写真。

1970年4月14日、一様に緊張した表情でアポロ13号の行方を見守る管制センターの職員たち。故障した宇宙船を地球に帰還させるため懸命の取り組みを続けていました。

アポロ13号が無事に帰還するよう祈りを捧げる英国、コベントリーの子どもたち。

1970年4月17日、地球に帰還を果たし着水したところを、アメリカ海軍の空母『硫黄島』のヘリコプターに救助されるアポロ13号のカプセル。

1970年5月1日シカゴの目抜き通りをパレードする3人の宇宙飛行士。

http://www.nbcnews.com/slideshow/houston-we-ve-had-problem-near-tragedy-apollo-13-n746446

【 働く人求ム!もうキレるような仕事はさせません… 】《後篇》

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所要時間 約 7分

日本の労働人口に占めるパートタイマーの割合の上昇は、結果的に平均賃金を低下させることになった

日本のインフレターゲットをクリアするためには、労働者の賃金引き上げが重要な前提条件

 

エコノミスト2017年4月6日

 

給与水準的にはあまり恵まれないことの多い高齢や女性の労働者の中にも、経済的機会を得ることで生活内容を改善している人々もいます。

東京のバーガーキングの外で誘導灯を振りながら車の誘導をしているアキラさん(仮名)は、そんな1人です。

73歳のアキラさんはお金を払ってジム通いをするよりは、むしろ仕事をして賃金を得る方が賢明な選択だと考えています。

70歳を越えても働き続けることによって、アキラさんは妻を連れて日光の鬼怒川温泉や草津温泉へのバス旅行を楽しむ余裕を手に入れました。

 

日本の労働人口に占めるパートタイマーの割合の上昇は、結果的に平均賃金を低下させることになりました。

雇用状況や労働者の平均収入などを反映した全就労者の名目雇用者報酬は昨年2.3%増加しましたが、今世紀に入り最大の上昇を記録しました。(下の表)

 

市場原理(要因)は、日本の労働実態の大きな動きには影響を及ぼしません。

日本銀行の調査報告によれば、日本の大企業の正社員の給与は、労働市場における人手不足にさほど影響は受けていません。

終身雇用制度によって身分を保証されている大企業の社員は、会社の業績が伸び悩んでいても解雇されることを恐れる必要はありません。

その代り業績が好調でも、特段の昇給も期待できません。

 

しかしこれら大企業の労働者も、これまでの物価上昇分を補う分の賃金の引き上げを求めています。

これに大企業以外の労働者の賃金も並行して上がることになれば、日本のインフレ率の上昇に多少の貢献をすることになります。

 

一部の企業は社員の定着率を上げ、雇用を維持するため賃金以外の特権を提供しようとしています。

これまでのように短期間に全国各地の支店から支店へと転勤を命じることを控え、一か所に定住することを認める企業も出てきました。

そして日本政府は現在、『プレミアム・フライデー』と銘打ち、毎月最後の金曜日、各企業の従業員に午後3時に業務を終了させることを奨励しています。

そして多くの組合が一週間当たりの労働時間の短縮についても交渉しています。

先月、各労働組合の連合組織である『連合』は、「繁忙」期間の時間外労働を100時間以内、通常は45時間以内とする労使協定を日本最大の経営者ロビーである経団連との間で取り交わしました。

今年度の後半、この協定内容がそのまま制度化される可能性があります。

 

しかし労働時間の短縮を実現するための障害は残されたままです。

オンラインで行われた調査では、東京都内の労働者で2月末に史上初の「プレミアム・フライデー」の企画に乗って、実際に仕事を終わらせることがてきたのは全体の4%に満たなかった事が明らかになりました。

法整備によって時間外労働を規制することは、実現がさらに難しい問題です。

 

2015年のクリスマス、当時日本最大の広告代理店である電通に勤めていた24歳の女性、高橋まつりさんがマンションの3階から飛び降りて自殺しました。

彼女は1ヵ月間に100時間以上の時間外労働を強いられていました。

しかし勤め先の電通の彼女の上司は、時間外労働の記録の改ざんを指示していました。

 

しかし今後どのような法規制が行なわれるにせよ、もはや過去の遺物のような労働環境が再現することは無いだろう、こう語るのは日本政府の働き方改革委員会の委員も務めたジャーナリストの白川桃子氏です。

宅配会社の一部も同じ結論に達しました。

 

宅配便最大手のヤマト運輸は現在従業員の時間外労働の削減に取り組んでおり、さらにこの27年間で初めて基本賃金のベースアップを行うと発表しました。
そして配達先の顧客が不在の場合には、数千個の受け取り専用ロッカーを駅などに設置する準備も進めています。
こうした対策を進めていけば、配達担当の社員が再配達に振り回され、貨物に八つ当たりするようなことも無くなるに違いありません。

 

〈 完 〉

http://www.economist.com/news/finance-and-economics/21720282-high-employment-combined-undemanding-workers-japans-labour-market?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227

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【 ガーディアン・アイウィットネス(目撃シーン)】

 

ガーディアン 2017年1月22日

英国イングランド北西部にある、大小多くの湖が点在する風光明媚な保養地であり、児童文学「ピーター・ラビット」シリーズ(ビアトリクス・ポター著)の舞台としても有名としても有名な湖水地方でのキツネ狩り。(写真上)

 

キンデルダイク(オランダの南ホラント州 ニーウ・レッケルラント基礎自治体内の地区で、ロッテルダムの南東約 13 km の位置にあり、レク川とノールト川に挟まれている)の運河でスケートをする女性。キンデルダイクの風車群は1997年に「キンデルダイク=エルスハウトの風車網」としてユネスコの世界遺産に登録されています。(写真下)

https://www.theguardian.com/world/series/eyewitness

【 働く人求ム!もうキレるような仕事はさせません… 】《前篇》

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所要時間 約 7分

ひっ迫する日本の労働者市場 - それなのになぜ、労働者の賃金は上がらないのですか?

従業員不足と需要の極端な偏りが、一部の労働環境を極端に劣悪なものにしている

 

エコノミスト2017年4月6日

 

日本では、きちんとしたユニフォームを身にまとい、礼儀正しく時間に正確な宅配業者の社員たちが全国を飛び回っています。

誰もがそう考えていただけに、そうした社員の1人が東京郊外のアパートに荷物を届けにやってきた際、荷物を受け取るべき住人がすべて不在という事態に遭遇し、キレた挙句大切なはずの荷物を投げつけたり叩きつけている映像を見せられた時は、皆一様に衝撃を受けました。

昨年の12月カメラ付き携帯電話で一部始終を撮影した映像は瞬く間に日本全国に伝わり、『荷物の怒り爆発』事件は一躍有名になりました。

騒ぎは全国規模で拡大し、日本最大の宅配業者の1社である佐川急便は顧客に向けあらためて謝罪を行いました。

 

しかし実は多くの日本人は、この映像の中の消耗した挙句怒りを爆発させてしまった主人公に、いたく同情していたのです。

 

日本国内の企業の10%以上が、一部の従業員に対し1ヵ月に100時間以上の時間外労働を度々させていることを認めました。

福井県にある原子力発電所の管理職は、2016年2月にその倍の200時間の時間外労働を余儀なくされた挙句、2ヵ月後に自殺してしまいました。

こうした問題は特に熟練したスキルを必要としないサービス産業で深刻化しています。

 

これまでの20年間で、インターネットを使った電子商取引が急拡大し、佐川急便のような会社が取り扱う小型貨物の数が激増しました。

昨年、そうした従業員の1人が上司の激しいいじめに遭い、自殺してしまいました。

 

厚生労働省が所管する独立行政法人である労働政策研究・研修機構が2015年に行った調査の中で、こうした長時間労働を強いられている労働者の中には、自分自身の能力の欠如が原因であると回答した人々がいました。

一方では、満足な結果を成し遂げるのに時間外労働は必要であると答えた、律儀な人々もいました。

 

しかしいずれでもない、誰もが最大の原因として挙げたのは別の2つの極めて明快な経済原則でした。

従業員不足と需要の極端な偏りです。

この2つの問題こそが、現在の日本の労働市場の状況を象徴するものなのです。

 

現在の安倍晋三首相が政権の座に返り咲いた2012年12月から現在まで、日本の生産年齢である15歳から64歳の人々の数は約380万人減少しました。

しかしその実、働いている人々の数は220万人増加したのです。

今やどんな職を探している人に対しても1.0人以上の求人があり、失業率は2017年2月現在で1994年以降最低となる2.8%と減少しました。

 

日本では今、人口減少が労働需要の上昇とぶつかりあっています。

この組合せによって本来実現されなければならないものは何でしょうか?

それは高率のインフレーションです。

 

供給がひっ迫している労働者はもっと高い賃金を要求していなければなりません。

高い賃金を支払わなければならなくなった企業の側は、それを商品の価格に転嫁して顧客に請求しなければなりません。

しかし、日本国内の労働者の賃金も商品の価格も、抑え込まれたままになっています。

 

企業側との賃金交渉において、日本の労働組合は話題になった佐川急便の男性が荷物に向かってぶつけて見せたような、攻撃姿勢は一切示しませんでした。

 

過去2年間ボーナスと時間外を除外する日本の労働者の基本給の低下こそありませんでしたが、その上昇率は2016年0.2%に留まり、日本銀行が設定したインフレ・ターゲット2%の実現の足を引っ張る要因のひとつにもなりました。

 

日本の労働賃金が伸び悩んでいる原因の一つに、労働者の増加があります。

2012年後半約680,000人であった日本国内の外国人労働者の数が、現在100万人以上にまで増加しているのです。

さらに重要なのは、この間女性と初老男性の就労者数が200万人以上増加したという事実です。

しかし日本の労働市場において補完的な役割を担っているこうした人々の立場は様々で、中には必要なだけの生活資金を収入として得られない人々もいます。

 

〈後篇に続く〉

http://www.economist.com/news/finance-and-economics/21720282-high-employment-combined-undemanding-workers-japans-labour-market?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227

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【 4月7日〜14日の報道写真から 】

アメリカNBCニュース 4月14日

 


2017年4月9日スウェーデン、ストックホルムにあるセルゲルス・トーク広場で、テロリズムに対する徹夜の抗議集会に参加した数千人の人々。
ビールを積んだトラックが高級デパートに突っ込み、英国人男性、ベルギー人女性、そして2名のスウェーデン人の4人が死亡しました。
容疑者はスウエーデン警察当局によれば、ウズベキスタンからの亡命希望者ですが、偽りの住所を届け出て受け入れを拒否されていました。(写真上)

4月9日の目黒川と満開の桜。(写真下・以下同じ)
4月9日シャンゼリゼの通りを走る第41回パリ・マラソンの参加者たち。
http://www.nbcnews.com/slideshow/week-pictures-april-7-14-n746816

【 福島発 : 新しい反人種差別ムーヴメント 】《4》

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所要時間 約 10分

『一緒に生きよう!(リビング・トゥギャザー)』は、すべての困窮者が互いに助け合うための共通の願い

日本には人種差別やその他の規準による差別が厳然と存在するという問題に、連帯して取り組む人権活動家たち

弱い立場の人々の人権を守ろうという活動を、今、世界的に連携させようという動きが進んでいる

 

ビビアン・ショー / アルジャジーラ  2017年3月12日

 

▽『一緒に生きよう!(リビング・トゥギャザー)』

 

2016年の秋、私は一人のアーティストに会うために新宿の同性愛者が良く集まる場所を訪問しました。彼の名はアキラ・ザ・ハスラー、バーテンダーとして働く時間帯の前に話を聞きました。

彼が働いているバーは、間口が狭くアパートの一室程度の広さしかありませんが、カウンターが入り口から店の奥まで伸びています。

ビンテージものティーカップが店内の棚にきちんと並べられていました。

政治的な問題も良く話題に上るこの店は、東京のちょっと変わった反人種差別主義者やファシズムと闘うアンティファ(Antifa)活動家に人気があります。

 

アキラはベテランの人権活動家であり、東京で展開されている反人種差別主義活動の場で、『一緒に生きよう!(リビング・トゥギャザー)』という考え方を一般社会に根付かせる運動において中核的役割を果たしています。

このキャッチ・フレーズは、1990年代日本で展開されたHIV問題啓発運動に由来します。

『一緒に生きよう!(リビング・トゥギャザー)』は、様々な市民活動の場に登場するようになりました。

私たちが選挙中に行われている署名運動の場に取材に行ったときは、ボランティアの人々が帽子の上に、カメラマンのギャラリーの開設に合わせて行われた記者会見の席上でも、2014年に東京で行われたノー・ヘイト・パレードの山車に乗った女装した男性もこのキャッチ・フレーズを高々と掲げていました。

 

『一緒に生きよう!(リビング・トゥギャザー)』という言葉には、単なるキャッチ・フレーズを超えた意味合いがあります。

外国人、同性愛者などの性的な少数者、命に関わる慢性疾患を抱え込んでしまっている人々、そして原子力発電所近くで暮らすことを余儀なくされ、常に不安に苛まれて暮らしている人々など、生きていくことが決して楽ではない人々の共通した概念なのです。

 

「結局私は、いくつかの条件に共通点を持つ人々が互いに親近感を抱いていると考えるようになりました。」

アキラ氏がこう語りました。

そして「普通の」日本人の中で普通と言う概念から外れてしまっているために、社会の中で様々な困難を抱え込んでしまっている人々を結びつける糸について話しました。

 

「私たちはこう考えています、『私には関係が無い』、そうした考え方は『一緒に生きよう!(リビング・トゥギャザー)』というポリシーには反する生き方だと思います。

 

東日本大震災で津波の被害を受けた広大なエリア、そして福島第一原発の事故の被害を被ったさらに広大なエリアでは未だに差復興再建の事業が続けられていますが、多くの問題が未解決のままであり、こうした地域で暮らす多くの人々が将来に対する不安を抱えています。

 

日本の反人種差別主義もまた、成長の過程で様々な困難に遭遇してきました。

3.11のできごとは多くの日本人にとって、それまで眠っていた意識を覚醒されるきっかけになりました。

しかしその一方、在日韓国朝鮮人やその他の少数派の人々は、日本に人種差別やその他の規準による差別が厳然と存在するという現実に直面させられることになったのです。

これに対し差別に反対する活動家たちは、より地域に密着した組織作りを目指して連携を深め、互いに支え合う体制づくりに一層の努力をするようになったのです。

 

ヘイトスピーチに反対する川崎市民の会は、こうした問題が地方都市においても緊急性を帯びてきていることを一般市民に持つ絶え寝るため、同市内の在日韓国朝鮮人組織の指導層との連携を図るようになりました。

さらに日本国内に組織的・機構的に存在する差別と闘うため、同性愛者の権利を求める活動家や難民の支援団体などとも共同歩調をとるようになってきました。

こうした中、ヘイトスピーチの集会やデモが徐々に下火になっていく中、これらの活動家たちはより健全な市民の権利の確立を目指し、さらなる活動の場を求めるようになりました。

そしてこれまで実際には人種差別の攻撃対象にされながら、この問題の中で取り上げられることが少ない人々に対し、活動家たちの視線が向けられるようになったのです。

 

1990年イラク戦争。『正義の戦い』をしたアメリカ軍の攻撃の犠牲者。

国際的に問題視されているシリアの難民危機と、日本人の漫画家が描いた難民の子どもたちをまるで思慮の浅い日和見主義者のように扱った冷酷な一群の排外的漫画作品もまた、これら活動家の中で軽視できない問題として大きく取り上げられるようになりました。

さらに沖縄において地元民を侮辱する発言があった事件についても注意が向けられました。

沖縄県民の多くが反対している米軍基地建設へのデモに参加するため、実際に数名の人権活動家が辺野古に出向きました。

 

人種差別と闘っている日本の活動家たちはしばしば、差別が全世界的な問題であると感じています。

活動家たちが着ている英語版のTシャツにはトレイヴォン・マーティンとアンジェラ・デービスの写真があしらわれています。

そして英国と北アメリカの対レイシスト行動集団(C.R.A.C)のツイッター・アカウントは世界中の利用者に向け、ジェスチャーで主張を伝えようとしています。

 

ツイッターに精通した活動家たちはさらに『ブラック・リヴス・マター』の活動家、アメリカのノースダコタ・パイプライン建設反対運動(NoDAPL)、ウーマンズ・マーチ運動その他の市民運動との連携も図っています。

 

移民排斥運動や国家主義など世界的な政治の右傾化傾向は、こうした活動家たちに自分たちの闘いがとりもなおさず民主主義を守る大きな戦いの一翼を担っているのだという認識を広めることになりました。

人種差別と闘う羽田勝男さんは、反原発運動の活動家として福島第一原発の事故以降今日まで国会前での抗議デモを続けている、数少ない人権活動家のひとりです。

羽田さんは未だに自分の過去について後悔をしています。

福島第一原発が事故を起こす前から、羽田さんは長い間原子力発電というものに疑問を抱いていましたが、彼自身の言葉を借りれば

「何も行動はしませんでした。」

 

羽田さんは今、日本国内の人種差別について似た感情を抱いています。

羽田さんが次のように指摘しました。

この10年間、インターネットの世界の隅の方で外国人の排斥、人種差別などの動きが蠢動を続けていました。

そして公共の場でヘイトスピーチが行なわれるようになったことで、羽田さんも、そして多くの日本人も衝撃を受け、心を揺さぶられ、そして行動する必要性を痛感するようになりました。

 

3.11以降、「深い後悔の念が心から去ることはありませんでした。責任を果たすためには、沈黙しつ続けることは間違いです。」

 

※ビビアン・ショーは人種、政治と文化を研究分野とする社会学者です。

〈 完 〉

http://www.aljazeera.com/indepth/features/2017/03/fukushima-gave-rise-anti-racism-movement-170310103716807.html

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差別というのはいわば自分の弱点を隠すための、サイテーの行為です。

ところでこれまで一日おきに新しい記事を掲載してきた【星の金貨】ですが、これまでの掲載本数が増えすぎて自分でも混乱することもあり、新規掲載日を(月)(水)(金)の週3回に固定させていただくことにいたしました。

次回の新しい記事の掲載は4月17日(月)とさせていただきます。

これからもよろしくお願いいたします。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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