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安倍首相、憲法の改定と自衛隊の強化について改めて決意表明

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所要時間 約 6分

自衛隊について国民は国際平和維持活動や災害救援のための非軍事的な貢献を強く支持
日本の有権者は憲法改定よりも賃金給与、教育費、そして日本経済の問題解決を求めている

ユージーン・ホシコ / AP 2018年10月14日

 

安倍晋三首相は10月23日、埼玉県の陸上自衛隊朝霞訓練場で行われた自衛隊の観閲式で、国際紛争を武力を用いて解決することを禁止している日本国憲法の改定を推進することについて、改めて決意表明しました。

 

安倍首相は約4,000人の自衛隊員を前に、隊員に誇りを持たせるためにも自衛隊の存在を明確に規定する憲法の改定が必要だと述べました。

「諸君自身の手で信頼を勝ち得た」
タキシードを着た安倍首相は隊員たちに向かいこう演説しました。
「すべての自衛隊員が強い誇りを持って任務を全うできる環境を整えることは、今を生きる政治家の責任だ。」

この日開催された自衛隊の観閲式では約260両の戦車やその他の軍用車両、そして40機の戦闘機が展示されました。

9月、与党自民党の総裁に再選されたことで安倍氏は首相最高3年の任期を務めることになり、宿願としてきた憲章改定を推し進める決意表明を行いました。

日本の保守派の多くが、現在の日本国憲法は第二次世界大戦後の敗北によって米国に押しつけられたものであり、屈辱的だと批判しています。

 

1954年自衛隊が設立された当時、当初世論はその役割について意見が二分されていました。
今日では、国民は国際平和維持活動や災害救援のための非軍事的な貢献を強く支持しています。

 

安倍氏は国際紛争の解決に武力を用いることを禁止している憲法第9条に、自衛隊の存在を明記する一文を追加したいと表明しています。
安倍氏が望むのは、日本の国軍の存在を明確に合法化することです。

これに対し憲法の改定に反対している人々は、日本の正規軍としての自衛隊の存在はすでに国内外において広く認識されており、憲法に違反するかどうかということはもはや問題にされておらず、憲法を改定する必要はないと語っています。

 

安倍首相が総裁を務める自民党はこれまで繰り返し第9条の解釈を緩和し、自衛隊の国際紛争の場での活動範囲を継続的に拡大してきました。
これに加えて安倍政権は2015年に安全保障関連法案を成立させ、アメリカをはじめとする同盟国(の軍隊)が攻撃を受けた場合には、自衛隊が武力を用いて援護できるようにし、戦後続いてきた日本の防衛に特化してきた役割を根本的に変更しました。

 

憲法を改定するためには衆参両院でそれぞれ3分の2の賛成を得た後、国民投票で過半数の賛成票を獲得しなければなりません。

日本国内のメディアの調査によると、日本のほとんどの有権者は憲法改定よりも賃金給与、教育費、そして日本経済の行方の方に高い関心を持っています。

 

https://apnews.com/55e995f9f19a48ef89989c29b1e9e604

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みなさんはアメリカ合衆国憲法の軍隊に関する定義をご存じでしょうか?

 

アメリカ合衆国憲法第1章
第8条[連邦議会の立法権限]
[第12項]陸軍を編成し、これを維持する権限。但し、この目的のためにする歳出の承認は、2年を超える期間にわたってはならない。
[第13項]海軍を創設し、これを維持する権限。
[第14項]陸海軍の統帥および規律に関する規則を定める権限。

 

お読みいただくと世界最強の軍隊はアメリカ議会の承認のもとに存在していることがおわかり頂けると思います。
そして[第12項]の「この目的のためにする歳出の承認は、2年を超える期間にわたってはならない」という文言は合衆国憲法成立当初は常設軍を持たない、という意味に解釈されていたようです。

 

しかし現在のアメリカ軍の編成を見て、
「あれは憲法違反だ」
と指摘するアメリカ国民は絶無ではないかもしれませんが、まず耳にすることはありません。

どうでしょう?こうして比べて見ると日本国憲法第9条は安倍首相が言うような「みっともない憲法」などではないことがよくわかりませんか?
「軍隊の存在を憲法に明記する必要性」など、アメリカですら認めていないのですから。

 

「お国のためだ」などと国民に戦争行為を強制する、それが国家として当然のことだと主張している自民党議員がいるようですが、その方が異常なのです。

憲法に国軍として自衛隊の存在を明記すれば、今度はそれを根拠に日本国内に徴兵制度が敷かれるかもしれません。

 

21世紀の現在、仮に日本と中国が最新鋭の兵器を叩きつけ合うような戦争になったら、どんな悲惨な事態になるか想像すれば誰にでもわかるはずです。

 

そんな戦場に『徴兵』によって家族を連れて行かれる事態に、あなたは耐えられますか?

 

 

靖国神社の宮司が天皇家を批判

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所要時間 約 7分

A級戦犯の合祀以降、裕仁天皇と明仁天皇ともに靖国神社を参拝せず
日本の『保守』と言われる人間達の多くが天皇家について本音でどう考えているかを垣間見せた事件

英国BBC放送 2018年10月11日

 

その在り方について国内外で論議が続く靖国神社は、同神社トップの小堀邦夫宮司が天皇陛下を強く批判する発言を行った後辞任することになったと発表しました。
小堀宮司は今上天皇である明仁天皇が靖国神社を一度も参拝していない事実を取り上げ、天皇陛下は靖国を潰そうとしている、私はそう信じていると語ったと週刊誌が伝えました。

 

東京にある靖国神社は明治以降の戦没者250万人の霊が祀られていますが、第二次世界大戦後戦争犯罪者として有罪判決を受けた戦犯も合祀(ごうし)されています。
このためことあるごとに近隣諸国、特に中国との間で緊張関係を作り出す大きな原因となっています。

今上天皇である明仁天皇は来年に退位する予定ですが、これまで一度も靖国神社を訪れたことがありません。
その一方で天皇陛下は、第二次世界大戦(太平洋戦争)で日本が敵とした国々との和解を進める取り組みに献身してこられました。
さらに明仁天皇は、中国と朝鮮半島における旧日本軍の行為について後悔の念を表明されるとともに、戦死者を慰霊するため太平洋に散らばる戦地もたびたび訪問してこられました。

これまでこうした行動に日本の右翼団体がしばしば反発する場面もありました。

 

6月20日に神社内の会議での小堀宮司の発言を暴露したのは週刊ポストでした。

小堀宮司は天皇を批判するという禁忌を破り、以下のように発言したと伝えられています。
「陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていく。現在の天皇陛下は靖国神社を潰そうとしている。」

小堀宮司はさらに次期皇后である雅子親王妃は神道を「嫌って」おり、明仁天皇が退位すれば、徳仁皇太子と雅子妃は靖国神社を参拝しないだろうとも語ったと伝えられています。

 

英国BBC放送のルーパート・ウィングフィールド・ヘイズ東京特派員は流出したこの発言について、日本の『保守』と言われる人間達の多くが天皇家について本音でどう考えているかを垣間見ることができるめったにない機会を提供することになったと語りました。

 

この後靖国神社は声明を発表し、小堀宮司の発言は「極めて不穏当」なものだったと言及し、小堀宮司が宮内庁を訪れ陳謝したことを明かにしました。
宮内庁は皇室関係の事務を監督する官庁です。
靖国神社は、今月中に新たに別の宮司を選出すると述べています。

 

明仁天皇の父で、第二次世界大戦当時の天皇であった裕仁天皇は、1978年にA級戦犯14人が合祀されて以降、靖国神社を訪れたことはありません。

A級戦犯の合祀以降、裕仁天皇と明仁天皇は靖国神社を訪れていませんが、安倍晋三首相を含む数十名の有力政治家は繰り返し参拝を行い、国内外の反発を誘発していました。
中でも中国は閣僚などが参拝をするたび、厳しい批判を行ってきました。

 

▽ 靖国神社とは
• 1869年、明治天皇の時代に建立
• 戦没者250万人の魂を祀(まつ)っています
• 第二次世界大戦中の首相で1948年に戦争犯罪人として処刑された東条英機元首相など、有罪判決を受けた数百人の戦犯も合祀されています
• 靖国神社側は、数千人の市民も眠っていると強調しています
• 中国と韓国は靖国神社を第二次世界大戦当時の日本の残虐行為を正当化する存在だと捉えています

 

https://www.bbc.com/news/world-asia-45821700
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この記事はすでにBBC放送自身の手によって日本語訳されたものが公開されていますが、以下の文章を綴りたかったこともあり『私訳』しました。
私もSNSに多数アップされていた小堀宮司の発言なるものを聞きましたが、これまで多くの時間を割いて戦没者の慰霊と日本の平和への祈念に人生を捧げてこられた明仁天皇に対し、なんという言い草か!と思いました。

 

第二次世界大戦の際、日本の軍国主義者が、国民に『天皇陛下万歳!』と唱和させておきながら、実は天皇を傀儡化してオノレらの欲望を国家に仮託し、それを遂げるための『道具』として利用したことは、戦後明らかになりました。
事実に気づいて反対を唱えたりする人間がいれば、特高警察や憲兵を使って残虐非道な『取り締まり』をするという悪逆さを持ちながら、戦後になると一転して自分が首謀者ではないと言い募ったその醜悪さを、日本人は決して忘れてはならないと思います。

 

ところが2018年現在の日本政界にもこの連中と同根の人間たちがいて、国民は『お国のため』いつでも命を投げ出す覚悟を持たなければならず、そのためには憲法を変える必要があるという蒙論を繰り広げ、それがあたかも『議論』であるかのごとく語るあたり、私に言わせれば構造的痴呆集団です。

 

私は天皇制については、2000年近く家系が明確な一族など世界史的にも類がなく、また誠実で仁慈溢れる今上天皇が生涯をかけて日本、そして世界の平和を訴えて来られたお姿を見れば、このまま続いていくことが最も自然だと考えています。

 

問題なのはその存在を利用しようとする人間たちの方です。

今ほどその姿が明確になっている時はありません。

掛け声だけの地位向上 : 現実と闘わなければならない日本の女性たち

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所要時間 約 9分

女性たちの意見を大きく取り入れることが『民意』を反映するということである
子育てに忙しく安い賃金でパート労働を強いられ、家計のやりくりに追われる日本の女性たち
日本のいたるところで権力を握って離さない『老人』たち、将来の日本にとって深刻な脅威になる


ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ 2018年10月5日

 

日本の男性優位の政治社会に割って入ろうとする女性たちの闘いがいかに困難なものであるかを、最近起きた二つの出来事が象徴しています。
批評家は女性が今以上に力を持つことに、安倍首相が実はためらいを持っていることを象徴するものだと指摘しました。

 

安倍晋三首相は、10月20日午後、片山さつき氏を地方創生と女性活躍担当大臣を任命するなどした新しい内閣名簿を発表しました。

しかし恒例の新政権の写真撮影では安倍首相の後ろに並んでいた女性は片山氏1人だけでした。

 

政治評論家は2012年に首相に再任された際の公約に明らかに違反していると指摘しました。

5年前男女平等を促進するために公表された安倍政権のスローガンは、「女性が一人だけでは充分ではない」と宣言するものでしたが、皮肉にもその内容は首相自身の手によって無効にされてしまいました。

▽「女性の役割を前進させる」

 

安倍首相は自民党が2012年に政権を奪還する直前、「社会における女性の役割を前進させる」と宣言し、女性がその潜在能力を発揮できる社会変化の実現を約束しました。

 

2014年には内閣に5人の女性閣僚を任命しましたが、この数字はその後の内閣改造によって1人にまで減少し、現在は政権中枢にいる女性政治家1人だけと明らかに後退しています。

 

日本の政治社会が女性の進出を阻んでいるというもう一つの例は9月28日、熊本市議会で女性議員である緒方ゆうか氏が、口の中にのど飴を含んだまま質問を行ったところ、突然議場から退出を命じられた事件です。

49名の他の議員は緒方氏の行動が「議会の品位を尊重する」必要性に違反するとの決定を行いました。この時の会場内の様子を伝えた報道では議長が休憩を宣言するまで他の議員の「怒号が飛び交い」、議場は「混乱に陥った」。

 

特別懲罰委員会が開催され、緒方議員が咳止めドロップを口に含んだまま質問を行ったことを謝罪しなければならないと決定しましたが、緒方議員は議場で咳き込まないようにするための治療目的であったことを理由に拒否しました。

▽ 議会への出席停止

 

再度懲罰委員会が開かれ、緒方議員が議場に戻るのを禁じる命令を出しました。

 

2009年から2012年にかけて民主党の政治家を務め、現在は早稲田大学社会科学部の教授を務める中林美江子氏は、日本の政界がこれまで女性の本当の声を取り上げて来ことはほとんどなかったと語りました。
「安倍首相が掲げたスローガンでは「女性が輝く社会」を実現させるというものでしたが、それが意味するところは当時も今も謎のままです。」

中林教授はドイチェ・ヴェレの取材にこう答えました。

「私の見方では、安倍首相は自分と同じ保守的見解を持つ女性たちを宣伝したいだけに過ぎません。でもそういう人を一般の本当の女性とは言いません。」

「日本の政治も政党も、本当に民意を反映するものではありません。なぜなら女性が政党政治に本当の意味で参加してはいないからです。」

 

中林教授によれば日本の女性たちは子育てに忙しく、給料の安いサービス業での長時間労働を強いられ、さらには家計にやりくりにも追われ、政治的な声をあげる時間を確保することが極めて難しい状況にあります。

 

それでも政界に進出できるのは裕福な家庭や特権的高学歴を背景に持つ女性たちです。
しかし国会議員や閣僚といった地位についても、女性の力は限られており、男性の同僚に一貫して従属せざるを得ません。

男性の既得権益は確立されており、一朝一夕に変わる可能性は低いようです。

「状況は悲観的です。」
中林教授が認めました。
「日本の政治制度も選挙制度も政党に本当の力を与えていません。日本で権力を握っているのは政党の幹部と重鎮と呼ばれる老人たちで、女性には発言する権利すらないのです。」

 

北海道文教大学のメディア・コミュニケーション担当講師である渡部淳(まこと)准教授は、政治キャリアを持とうとしている女性にとって、日本の環境は見た限りにおいて絶望的とも言える状況であることに同意します。

「これまでの安倍首相の様々な公約が、皆空手形であったことが証明されてしまいました。」
渡部准教授がこう語りました。

 

「これは人々の心をとらえる公約で実現すれば善政といえるものでしたが、たった1人だけの女性閣僚が任命された事実により、結局はスローガンだけのものであったことを人々に認識させたと思われます。」

 

母系社会は一般に、家計は女性に任され、家系は母親を通じて続いていくものとみなされています。
さらに、財産は母親から娘に相続されていき、夫は結婚して妻の家に婿に入る形が取られます。
男性は政治的または社会的問題に関する意思決定を任せられます。
母系社会ではこうしたやり方が均衡のとれた分担だとみなされています。

▽ なお悪いのは議会の状況

 

「東京でもこれだけ悪い状況ですが、地方はもっと悪いと思います。」
渡部准教授がこうけ加えました。

「地方都市や小さな町では50年もの間変わっていない政治的手法によって運営されています。地方議会の議席に座る人々は、不動の政治姿勢と信念を持っています。」

「独自の文化と価値観を持っており、それを変えようとも変わろうとも思っていません。熊本の様に女性の政治家があらわれ、それまでとは異なった行動をしたり疑問を突き付けたりすれば、彼らは怒り狂った様に反応するのです。

 

渡部准教授は日本の非都市部で権力を握っている『老人』たちが、様々な意味で将来日本にとって深刻な脅威になると考えています。
「こうした制度や彼らの態度は進化する世界から取り残されています。そのために私たちの社会にとって危険な存在であり、日本社会の進化の障害となり発展を遅らせています。」
「それは変える必要があり、すぐにでも変えなければなりません。」

 

https://www.dw.com/en/japanese-women-struggle-to-have-a-voice-in-politics/a-45767961

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前々から思っていることですが、太平洋戦争以前、女性たちがもっと堂々と意見を言える国であったなら、日本はあの愚劣で残酷な戦争をやらなかったのではないでしょうか?

子供たちを生み育てる女性たちは何より命の大切さを思つているでしょうし、私が知っている様々な理由で子供を持つことができなかった女性たちは、血がつながらなくても周囲にいる子供たちを大切にし可愛がっています。

 

彼女たちが戦前の政界にいたら大東亜共栄圏だの八紘一宇だのという現実離れしたスローガンのために、その大切な命を差し出せとは言わなかったかもしれません。(とはいえイナダとかスギタとか最近の日本には蒙昧な政治屋が現れ、その辺りの自信も揺らいでしまっていますが…)

 

ともあれ、この記事の論調には心から賛同します。

 

大阪市長「慰安婦」像を実質公認したサンフランシスコ市と姉妹都市を解消

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所要時間 約 7分

記念碑の公認に対し大阪市長は従軍慰安婦の存在は歴史的に正しくないと発言

世界各地に数十基ある慰安婦像、アメリカを代表する大都市に登場するのはサンフランシスコが初めて

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年10月4日

 

2017年にサンフランシスコで公開された「慰安婦」記念碑

大阪市は、60年にわたるサンフランシスコとの「姉妹都市」関係を一方的に終わらせました。
理由は日本が戦時中に性的奴隷として使役した女性たちを象徴するモニュメントが、サンフランシスコ市内に存在することに抗議するためです。

 

昨年2017年にサンフランシスコのチャイナタウン地区で民間団体が建てた「慰安婦」像を、サンフランシスコ市当局が公共の財産として認識することに合意した後、吉村博文大阪市長は同市との公式な姉妹都市関係を打ち切りました。

「慰安婦」像は1930年代初頭から1945年に日本が第二次世界対戦に敗北するまで、戦場の最前線の売春宿で働くことを強制された中国、韓国、フィリピンの3人の女性と十代の少女を象徴するものです。

 

「慰安婦」問題に取り組む運動家と一部の歴史研究家は、1932年から1945年に日本が敗戦を迎えるまでの間に軍用売春宿で強制的に使役された従軍慰安婦の人数は20万に達するとし、大部分は韓国、中国、東南アジア諸国の女性たちで、これに少数の日本人とヨーロッパ人が加わっていたとしています。

ロンドン・ブリード(London Breed)サンフランシスコ市長宛の10ページにわたる書簡で吉村氏は、歴史家たちは戦時売春宿の運営に大日本帝国陸軍が直接関与していたかどうかについてそれぞれ見解が異なっており、彫像にされた女性の姿には歴史的証拠がないと主張しています。

 

慰安婦像の碑文にはこう記されています。
「この記念碑は1931年から1945年の間にアジア太平洋諸国13カ国で大日本帝国によって「従軍慰安婦」という婉曲的な名の下強制的に性的に使役された何十万人もの女性と少女の苦しみを目に見える形にしたものです。こうしてた使役された女性のほとんどは、戦争中に捕虜収容所で死亡しました。」

 

吉村氏は第二次世界大戦やその他の紛争の際には世界中の各地で性的虐待が行われていたことを無視し、第二次世界大戦中の日本の行為ばかりがことさら強調されているとつけわえました。

「私は女性の尊厳と人権を守る活動に賛同しています。」
吉村氏はこう書いています
「しかし、女性の基本的人権を守ることを目的とするのであれば、日本の従軍慰安婦問題にある種特別な注意を向けさせるのではなく、世界中の兵士たちによってこれまでに性的暴力や虐待を受けたすべての女性たちに関心が広げられるべきことを提案します。」

ブリード市長の前任者のエドウィン・リー元サンフランシスコ市長は2017年にこの彫像の受け入れを決定し、その際吉村大阪市長は60年以上にわたって構築された互いに信頼し合う精神を破壊したとの不満を訴えました。
しかし吉村市長は昨年12月リー元市長のが亡くなると、正式な対応を保留していました。

 

これに対しブリード市長の事務所の声明では、1957年10月に始まった港湾都市同士の姉妹関係の打ち切りを決定したことは 『不幸』な出来事だと述べています。

 

従軍慰安婦像は近年韓国を中心に世界各地に数十基設置されていますが、アメリカを代表する大都市に登場するのはサンフランシスコが初めてです。
カリフォルニア州で最多の韓国系アメリカ人が暮らすグレンデール市では2013年に慰安婦像が建てられ、地元住民のミチコ・ギンガリーとコウイチ・メラが『日本の名誉』を守るため慰安婦像の撤去を求めて訴訟を起こしましたが成功しませんでした。

 

この問題について運動している人々は、吉村市長は歴史を歪曲しようとしていると非難しました。
「慰安婦像を理由に長年友好関係を壊してしまうことは理不尽である上、馬鹿げています。」
慰安婦正義連合(Comfort Women Justice Coalition)の共同議長であるリリアン・シング氏がこう語りました。
「大阪市長と日本の首相が歴史的事実の存在を恐れ、それを葬り去ろうとしていることを如実に証明しています。」

慰安婦像設置のために公的なスペースが提供されたことについて、日本国内では2015年に韓国政府と日本政府の間で交わされた「日韓間の慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」した合意の内容に反するとの批判が起きています

 

この協定には女性たちが受けた苦難に対する日本側の謝罪が含まれていたが、1965年の二国間の相互平和条約によってすべての補償問題は解決済みであると規定され、法的責任の存在は否定されました。

この際日本政府は元慰安婦を支援するため韓国政府が設立する「和解・癒やし財団」に10億円拠出することを約束しました。

 

しかし2018年9月、ムン・ジェイン韓国大統領は、この合意は韓国内の広い支持を受けていないために『機能不全』に陥っていると警告、資金が日本に返還される可能性があると語っています。

 

https://www.theguardian.com/world/2018/oct/04/osaka-drops-san-francisco-as-sister-city-over-comfort-women-statue

【 重要な課題を山積みにしたまま改憲に走るアベ政治 】

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所要時間 約 10分

現状のまま憲法改定を強行すれば、日本の経済改革は崩壊へと向かう

安倍氏は構造改革についてたくさんの話をしてきたが、身を入れて取り組んだことはほとんど無い
安倍政権の政策は日本の財政事情により持続不可能なものばかり

エコノミスト  2018年9月20日

 

若干の計算違いはあったものの、自民党総裁選の結果ははっきりと、そして楽勝という形で安倍首相の勝利を明らかにしました。
9月安倍晋三は自民党総裁選挙で3期連続で首位に立ち、党所属の議員票の69%を獲得しました。
自民党は日本の国会で過半数の議席を占めており、安倍氏は自動的に首相として3年間の任期を手にしました。

 

安倍氏はすでにそれまで連続2期に制限されていた自民党総裁の任期を自分の手で3期に延長しており、今度が首相として最後の3年間になるでしょう。

2019年の新天皇の誕生、そして2020年の東京オリンピック開催、安倍首相はこれらに加えこれからの3年間で何をしようとしているのでしょうか?

 

安倍首相は外交上の安全保障政策に固執しています。
彼は戦前軍国主義と植民地主義につき動かされ歴史に汚名を刻んだことにより出来上がったコンプレックスから日本を抜け出させ、国際紛争の場で日本が武力も含めどんな権限でも行使できるようにすることを強く願っています。

そのため安倍首相は、日本の平和主義の土台を築いた第二次世界大戦の敗戦後にアメリカが課した憲法第9条を廃止しようと長い間望んできました。

「憲法を見直すことは安倍氏の魂と血の中にあります。安倍氏を突き動かすマグマが入っているのです。」
ニュースレター「インサイドライン」を主宰する歳川隆雄氏がこう語りました。

 

しかし一方で安倍氏は現実主義者でもあります。
日本が平和主義から後退したことが明らかになれば、中国、韓国、北朝鮮を怒らせ、多くの有権者を警戒させることになるということが明らかになると、彼は若干の軌道修正に着手しました。

安倍首相は現在、日本が常設の軍隊の保持を禁止する条文、単に「自衛隊」の存在を正当化する一項を加えるよう主張するようになりました。

 

自民党とその連立与党である公明党は、憲法改定案を可決するのに十分な両院の過半数の議席を占めています。
しかしすべての国会議員が憲法改定に熱心であるわけではありません。
それでも尚憲法改定を押し進めると言うことになれば、安倍首相はそこに相当力を集中しなければならなくなります。
改定案はさらにその後、一層ハードルが高い国民投票での批准を必要とします。

▽ 安倍首相の『第一の公約』は経済問題だったはず

 

そのことは結局、安倍政権は経済政策に多くの時間を割くことはないという見方につながります。

安倍首相が、第3の任期中に30年間続いた日本のデフレに終止符を打つことができたと宣言することを願っている、歳川氏はそう考えています。

 

しかし日本経済は現在も尚、前例のない財政出動と金融緩和策に依存せざるを得ない状況にあるようです。
2012年に首相に就任して以来、安倍氏は構造改革についてたくさんの話をしてきましたが、身を入れて取り組んだことはほとんどありません。
最後の3年の任期もそのパターンが繰り返されるものと見られています。

 

首相は大企業が賃金の引き上げや国内の設備投資にこれまで溜め込んだ巨額の現金を投入ことを奨励するために、税法上の優遇措置を導入するかどうか迷ってきました。
さらに起業する人々への支援策、特に地方における対策については曖昧な話ばかり繰り返してきました。

事実、2018年初めに雇用に関する法律を修正した以降は、終身雇用制度の見直しを含めはっきりと違いがわかるような経済改革を再開する様子はありません。

同様に、これまで手厚い保護の下に置かれていた産業を自由競争の波にさらす取り組みに着手したものの、競争を加速させることについてはほとんど言及していません。

 

一方、安倍首相に最も忠実な同志であるはずの自民党議員の松島みどり氏ですら、安倍首相が日本の人口減少・高齢化の問題を無視していると認めています。
人口は1日当たり1,000人ずつ減少している一方、高齢化が進行し今や5人に1人は70歳以上です。
すぐに何か対策を取らなければ、労働者と消費者の両方が減少しているという最も深刻な理由で経済が萎縮している以上、安倍氏がいかなる経済政策を採用したところですべて無駄になってしまいます。

 

しかし安倍首相は労働力不足の問題を解決するために、大きな規模で移民を受け入れるつもりはないようです。
いや、むしろ移民の受け入れ拒否のチャンピオンといってよいでしょう。

 

日本国内の企業や団体はこれまでより多くの外国人労働者を雇っていますが、雇用期間は短期に限られ、従って家族とともに日本にいるわけではありません。
ただ新たに日本にやってきた人々も永住は許されないということを強調することだけはしなくなりました。

働く女性の割合は表向き上昇しており、労働世代人口の減少を補うのに役には立っています。
しかし日本の税制は結婚している女性にとって、特に収入の低い側(女性が多い)にとってメリットがありません。
女性が150万円以上の収入があれば途端に税金が重くなるため、多くの女性は非正規労働にのみ従事しています。

 

さらに自民党総裁選挙で安倍首相の対立候補が指摘しているように、安倍政権の政策は財政的に持続不可能です。
公的負債はGDPの250%に達しています。
政府は2025年にこうした収支のバランスをとる予定ですが、既に赤字はGDPの4.4%に達しています。
安倍首相は1年間後に消費税を8%から10%に引き上げるとしているが、それによって得られる歳入のほぼすべてが無料の託児所と保育園を設備する方針が既に決定しています。

 

さらに安倍首相は定年退職年齢を70歳にまで延長し、年金支給開始を遅らせることを可能にし、裕福な高齢者には医療費の自己負担割合を引き上げる方針も明らかにしました。
すべて財政上は歓迎すべきものですが、これからさらに積み上がると予想される日本の債務解消には見るべき成果は得られないでしょう。

「安倍首相が取り組もうとしていることはある程度は評価できますが、本当に問題を解決できるほどの効果はありません。」
と早稲田大学の中林美恵子教授がこう語りました。

 

悪いことに最後の任期ということから、さらには自民党内での後継者選びが激しくなると予想されることもあって、安倍首相が任期中に改革を達成することは難しいかもしれません。
そして来年には、参議院議員と多数の地方議会選挙が目白押しになっています。

 

もし安倍首相が自分の経歴を磨きたいと思っているなら、経済改革の手は抜かない方が身のためです。

 

https://www.economist.com/asia/2018/09/22/japans-prime-minister-has-a-lot-to-do-in-his-last-years-in-office

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この記事は既にご紹介した【 アベさん、経済再生の公約を反古にして改憲に走ったら、地獄を見ますよ… 】( http://kobajun.biz/?p=34495 )と同じ日のエコノミストの電子版に掲載されたものです。

これまでご紹介しただけで

アベノミクスが掲げた経済目標の大半が失敗に終わっている(ドイチェ・ヴェレ - http://kobajun.biz/?p=29815)

問われるべきは安倍首相の経済の実績「そんなものはあったのか?」(エコノミスト - http://kobajun.chips.jp/?p=28156)

大企業とそこに連なっている投資家と、中小企業や一般庶民との間にはっきりと格差を作ったアベノミクス(ニューヨークタイムズ - http://kobajun.biz/?p=25382)

などの指摘がありました。

 

政治の良心、それはアベ政治の下では『死語』なのでしょうか?

安倍首相が提案したキム委員長との会談、口で言うほど簡単ではありません

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所要時間 約 10分

日本と北朝鮮が話し合いによりさまざまな問題の解決を目指すことは、他の選択肢よりはるかに優れている

日本がこれまで行ってきた取り組みについて、安倍首相はもっと具体的な成果を得る必要がある

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ 2018年9月26日

 

安倍晋三首相は北朝鮮への敵対姿勢を劇的に軟化させましたが、日本国民の拉致問題は依然として両首脳間の主要なポイントになる可能性が高いままです。

安倍首相は9月19日の国連総会の演説で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会談する準備が整っていると述べ、北朝鮮に対するこれまでの強硬姿勢を軟化させました。

会談の実現により数十年続いてきた日本と北朝鮮の相互不信に終止符を打ち、「新たなスタートを」切ることができると語ったのです。

 

日本の政治アナリストは、安倍首相のコメントは、日朝の指導者間の会合を設定するため水面下で交渉が進んでいる可能性が高いことを示唆していると述べています。
安倍首相はちょうど1年前同じフオーラムで対照的な演説を行い、北朝鮮は外交の窓口を固く閉ざしていると警告した際、口調を幾分和らげ朝鮮半島の非核化に関する議論が「最大の関心事」だと語っていました。

しかし北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルの問題が解決されなければ、国家間の外交関係を正常化することはできないという日本政府の立場を繰り返し強調しました。

 

解決しなければならないもう一つの大きな課題は、1970年代と1980年代に北朝鮮の工作員によって拉致された日本人の問題です。

 

▽ 可能性を探る

 

テンプル大学東京校のアジア研究担当部門責任者のジェフ・キングストン教授は、安倍首相とキム委員長の会談については今年初めに日本側の首相側で浮上したとの見方を示しました。
そして首脳会談をどう設定するかという議論については、水面下で行われてきた可能性が高いと付け加えました。

「しかし安倍首相にとって問題なのは、ここ数ヶ月の間に北東アジア地区の問題に関して行われた外交交渉や首脳会談では、結局のところ安倍首相は完全に蚊帳の外に置かれているという点です。」
「この事実によって日本は外交の舞台から完全に外に追い出されてしまいました。」
キングストン教授がこう語りました。

 

これは安倍首相が北朝鮮に対して強硬な姿勢をとり、「最大減の圧力をかけ続ける」政策の最大の支持者であったことが影響しています。
「昨年のこの時期、安倍首相は北朝鮮の体制変更を求めていましたが、現在は体制の継続を保証する考えを明らかにし、際立った路線変更を行いました。」

「それは非常に賢明な選択であり、話し合いにより解決を目指すことはその他の選択肢よりはるかに優れています。」
キングストン教授がこう語りました。

 

「安倍首相はすぐにでも実現可能だと考えられる問題から協議を始めることもできますし、まずは何が解決可能な問題か探ることから始めることもできます。」

しかし日本側が恐れていることがあります。
1970年代と1980年代に北朝鮮は日本人の民間人を拉致し、日本に潜入させる北朝鮮のスパイに日本語と文化を習得させましたが、この問題に関する交渉ができなくなる可能性があるのです。

明治大学グローバル・インスティテュートの政治アナリスト・奥村淳氏は、拉致に関する意見の根本的な違いがそれ以外のあらゆる交渉をすべてご破算にしてしまう恐れがあると指摘しました。
「安倍首相は自分に直接影響が及ぶ問題については政治的にも個人的にも立場を変える人間ではありません。北朝鮮の非核化も拉致被害者の問題もその範疇に含まれる課題です。」

「私はこの会談は決して実現しないとは言いませんが、安倍首相がキム委員長と会談を行った以上は、この2つの問題について日本が何も収穫がなく終わるということは許されないことだと思います。

 

「そしてもう一つ忘れてならないのは、すでに中国とロシアが実質的に金正恩政権の北朝鮮制裁を緩和しているため、もはや日本との外交交渉はそれほど重要ではなくなっているということです。」

 

▽ 関係はさらにもつれる

 

日本政府と北朝鮮との関係は、1910年から1945年にかけて日本が朝鮮半島を植民地支配し、その間の日本の「過去の不正な行為」について謝罪し補償を行うよう北朝鮮が引き続き要求すれば、一層こじれる可能性があると奥村氏が語りました。

北朝鮮は公的に補償金額を明示していませんが、数十億ドル(数千億円)規模になるとの予想が大勢を占めています。

北朝鮮の国営メディアは、ここ数カ月安倍首相と日本について、非難するタイミングを一度も逃しませんでした。
安倍首相が国連演説を行う数時間前、国営の朝鮮中央通信は「野蛮な軍国主義的野心」を持つ日本が東アジア地区の「平和をかき乱している」と非難する報道を行いました。

 

「さまざまな内容の会談が予想されますが、いずれにせよ安倍首相は日本がこれまで行ってきた取り組みについて、もっと具体的成果が得られるようにする必要があります。」
奥村氏がこう語りました。
「安倍氏がこれらの問題について正直で誠実であることを疑うことはないが、私は問題の解決は危険な賭けになる可能性が高いと考えています。」

 

[写真]北朝鮮建国70年 : 姿を見せなかった大陸間弾道ミサイル

毎年9月9日の北朝鮮の建国記念日の軍事パレード、今年はやみくもな主戦論は姿を潜めました。
建国70周年を祝う今年は大陸間弾道ミサイルを誇示することを控え、国の経済的成果を強調したプロジェクトを展開するパレードを行いました。

北朝鮮の正式名称である朝鮮民主主義人民共和国は、第二次世界大戦が終結したその日に旧ソ連と米国が朝鮮半島を分断した3年後の1948年9月9日に建国が宣言されました。朝鮮半島は平和条約によってではなく、1950〜53年の朝鮮戦争が休戦したまま今日に至っています。(写真上)

9月9日、数千人の北朝鮮軍兵士が自走砲や戦車の後に続き平壌市内を行進しました。建国記念祝典ではこれまで何十年もの間、孤立した独裁体制につきものだった好戦的姿勢には欠けるものでした。
兵士たちの隊列のすぐ後ろには数千人の市民が金経済的な成果を誇示し、朝鮮統一を求めるスローガンを掲げていました。

兵士たちの後に続いた市民たちは北朝鮮のソフトなイメージを表現するため、花と国旗を手にしていました。
韓国のリスクグループのチャド・オキャロル(Chad O'Carroll)マネージングディレクターは、
「北朝鮮は建国記念パレードについて本気で軍事的色彩を弱めようと考えたようです。」
そしていかなる形でもパレードで大陸間弾道ミサイルを誇示したら、非核化への取り組みにに疑念を抱かせる結果に終わっただろう、と付け加えました。

9月18日に平壌で首脳会談を行うムン・ジェイン韓国大統領は、北朝鮮首脳が非核化を具体的に進めるよう説得するつもりです。
すでに金正恩委員長はドナルド・トランプの大統領任期中に非核化を実現させたいと述べており、トランプは「ともに成し遂げる」とツイートしています。

 

https://www.dw.com/en/proposed-abe-kim-meeting-easier-said-than-done/a-45645446

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『外交のアベ』ということが大分揶揄されているようですが、この記事にもある通り、すでにトランプと金正恩の会談が実現し、中国とロシアが実質的に金正恩政権の北朝鮮への制裁を緩和してしまった後に日朝会談を提案するなど、機会を逸したどころの話ではなく、これほどの外交的不手際はありません。

『機を見て敏なり』という言葉がありますが、外交の要諦のひとつだと思いますが、対北朝鮮アベ外交を見る限り、まるでなっていません。

ここ十年ほどを振り返っても、イギリスやフランスやドイツがこんな下手な外交を展開した例しはありません。

拉致問題解決という点でも最悪の展開になってしまいました。

拉致被害者のご家族のみなさんも、結局はパフォーマンスだけ、そして事件を自分の利害のために利用するだけの人物ではない別の首相を迎えた方が報われるのではないでしょうか?

米海兵隊員を父に持つ玉城デニー氏、沖縄県知事選挙戦の勝利で軍事基地との対決を約束

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玉城デニー氏の勝利は、日本における人種的多様性の拡大にもにつながっていく
玉城デニー氏の沖縄知事選の勝利は、安倍首相に政治的屈辱を与えることになった

モトコ・リッチ / ニューヨークタイムズ 2018年9月30日

 

米国軍事施設が集中している南西諸島の沖縄で選挙戦が終了し、9月30日日本人の母、米海兵隊の父を持つ玉城デニー氏が日本で初の混血の県知事に就任しました。
玉城氏の勝利は沖縄にある航空機の離発着等が頻繁に行われている海兵隊基地を宜野湾市から同じ沖縄本島の人口の少ない海岸沿いの地域に移転させるという日本政府と米国の計画の妨げとなります。

 

玉城氏が目指すのは沖縄から米軍基地を解消することです。
政権与党自民党の支援を受けていた佐喜真氏は、選挙直前まで宜野湾市長を務め、基地の移転計画を支持しています。

玉城氏(58)は、8月に膵臓がんの合併症で死亡したアメリカ軍の基地の存在を批判し続けてきた全沖縄県知事の翁長雄志氏の小西武氏の後任になります。

玉木氏はNHKの選挙速報で勝利を確認すると、選挙本部内にいた支持者に翁長前知事の遺志を引き継ぎ、安倍政権が進める新基地建設計画に反対することを表明しました。

(写真)沖縄の宜野湾市の米空軍基地内の海兵隊航空局の滑走路上のオスプレー機。

 

新知事は、米軍基地を沖縄からの撤去移転を望んでいます。

「小さな蟻も象の足を動かすことができるということを知っていただく必要があります。」
と玉城氏がこう語りました。

 

9年前アメリカ人との混血の日本人として初めて衆議院議員に選出された玉城氏は、沖縄本島北部の漁村である辺野古で新しい空軍基地の滑走路建設に使用される埋立処分の承認を認めない方針を明らかにしました。

 

日米両国の政府間で締結された合意では、新基地は島の南半分にある宜野湾市の中心部にある約1100エーカー(約4.45平方キロメートル・約1,346,000坪)に及ぶアメリカ海兵隊普天間基地の代替地として提供される予定になっています。

この場所は日本の本州からは約650マイル(約1,000km)南方にあります。

 

沖縄の人びとは長い間、騒音、暴力、航空機事故の脅威にさらされ続けながら、米軍基地の存在に抗議してきました。
沖縄には33のアメリカ軍関連施設があり、日本に駐留する全米軍の約半分の25,000人の兵士が駐留しています。

しかし玉城氏が主張するように、米軍基地を島から撤去させることは容易なことではありません。
日本政府を代表する安倍首相は、最高裁判所に対し玉城氏が新たな提出するいかなる異議申し立ても却下するよう強く迫る可能性があります。

 

さらに玉城新知事は沖縄県内の貧困率が高いことや、基地の存在と引き換えに日本政府から支給されている補助金に大きく依存していることにも取り組まなければなりません。

「沖縄県はこれまで十分な教育予算と開発予算を確保できませんでした。原因は貧困です。」
沖縄国際大学政治科学部教授の佐藤学氏がこう語りました。
「アメリカ軍の存在に対するいかなる種類の反対も、結局は資金を引き上げられることへの脅威によって押さえ込まれる可能性があります。」

 

玉城知事の誕生は日本人の母親を持ちハイチ系アメリカ人の父親を持つ大阪ナオミ選手が全米オープン女子テニス選手権大会で優勝してから1ヵ月も経たないうちに実現しました。

玉城デニー氏の勝利は、日本における人種的多様性の拡大にもにつながります。

「これらのすべての出来事が日本人であるということが何をいみするか、という議論に貢献することになります。」
日本の近代史を専門とするコネチカット大学のアレクシス・ダッデン(Alexis Dudden)教授がこう語りました。
「日本人とはただ単に人種的純潔性を意味するのだというきわめて固陋な考え方を示された際、現実の日本人の定義をもっと広げることにもなるでしょう。」

 

玉城氏を支持した理由についてNPO法人の社員、リマ・リンダ・徳盛氏(31)は、玉城氏が他の多くの沖縄人同様に複数のルーツを持った人物だったからだと答えました。、

 

今回の選挙では安倍首相周辺の有力政治家が次々と沖縄を訪問して選挙運動をしていただけに、選挙結果は安倍政権に支援された佐喜真氏の当選を予想していたアナリストを驚かせることになりました。

複数のアナリストが今回の沖縄知事選の結果は安倍首相に政治的屈辱を与えることになったと語っています。

「自民党は国家の影響力と予算と選挙後に実現させる公約などを総動員し、やれる限りのことをやってきました。」
上智大学の政治学者、中野耕一教授がこう語りました。
「それにもかかわらず勝つことができなかったという事実は、自民党にとって相当なダメージになりました。」

 

沖縄県選挙管理委員会は、最終的に玉城氏が396,632票を獲得し、対立候補の佐喜真氏の316,458票を圧倒したと発表しました。

 

https://www.nytimes.com/2018/09/30/world/asia/okinawa-governor-election-us-base

安倍首相派閥の国会議員の寄稿文を掲載した日本の雑誌、廃刊に

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同性愛者を「非生産的」と攻撃した51歳の議員を、「まだ若いんだから…」と不問に付した安倍首相

差別の先には迫害があることを、迫害の先に虐殺すら起こり得ることを歴史は証明している

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年9月26日

日本の有名な雑誌は与党自民党の右翼の国会議員によって書かれた同性愛者を攻撃する記事掲載し、激しい抗議を受けたあと廃刊することになりました。
『新潮45』は杉田水脈氏の見解をめぐって論争が続く中、出版元の新潮社が発行を中止すると発表しました。

 

掲載文中、杉田氏はLGBTの人々は「非生産的である」と述べ、これらの人々に対する公的福利厚生の提供について税金の使い途として疑問を呈しました。

杉田氏は同性カップルは「子供を産まない」と書いています。
「言い換えれば、彼らには生産性がなく、したがって国家の繁栄に貢献しない」

 

『新潮45』は激しい批判を浴びた後、最新版で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」というタイトルで一連の記事を掲載した直後から深刻な危機に陥いることになりました。

出版元の新潮社は謝罪しました。
「部数低迷に直面し、試行錯誤の過程において編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことはひていできません。このような事態を招いたことについてお詫び致します。」
朝日新聞が伝えました。

『新潮45』は出版社の社長である佐藤隆信社長の特別な介入によって廃刊が決まりましたが、佐藤氏は『新潮45』の最新号の原稿には「常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた」表現がもあったと認めています。

 

7月に登場した杉田議員の記事は、政治家やLGBTの権利を認めるよう運動している人々から激しい非難を浴び謝罪するよう求められました。
杉田議員が所属する政権与党の自民党は当初何らかの処分を行うことを拒否していましたが、後になってその見解が「性的マイノリティ」の権利を自民党が支持していること反するものであることを杉田氏自身がすでに理解しているとの見解を示しただけでした。

杉田議員と同じ派閥の安倍首相は、杉田氏の記事について公の場で謝罪をしていません。

 

安倍首相は9月中旬、「彼女はまだ若い」ため、辞任等を要求していないと語りました。
杉田議員は51歳です。

 

新潮45は1982年に創刊され、自らを「少し危険な」存在であると主張し、伝えられるところでは右翼的主張を展開するフォーラムを提供したり、政治的に正しいと言われることも敢えて批判するなどして新しい読者を得る試みを行ってきました。

杉田議員は過去、第二次世界大戦の戦前戦中に日本人兵士が従軍慰安婦を使役していたというのは韓国による捏造だと主張していました。
今回の論文掲載についてLGBTの権利を認めるよう運動している人々は杉田議員の謝罪を要求していますが、『新潮45』は杉田議員をかばう動きをしているとみられています。

 

新潮45の最新号に掲載された中の一つ、文学評論家の小川榮太郎による記事には、性的マイノリティの権利を保証されるのなら、男性が列車で女性に痴漢行為をする権利も社会が認めなければならないのかと疑問を持たざるを得なかったと書かれていました。

 

「この雑誌の編集チームは販売部数の増加にとらわれるあまり、記事の厳格なチェックを怠っていたようだ」
新潮社の伊藤幸人広報担当ディレクターがこう語ったと、毎日新聞が伝えました。

 

https://www.theguardian.com/world/2018/sep/26/shincho-45-japan-magazine-homophobia-mio-sugita-shinzo-abe

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なんだこの品性の低さは!

冒頭の写真を見て、うんざりしました。

何の因果でこんな下卑た写真を処理しなければならないのか、まったくもってうんざりしますが、元の記事のアイコンである以上仕方がありません。

 

時代が動くとき、この議員や問題になっている『文芸評論家』のような『権力迎合主義』ともいうべき人間が次々現れ、腐敗臭を放つ暗雲で時代を覆い隠してしまいます。

1930年代の大日本帝国ではこの暗雲に乗じて軍国主義が台頭し、無数の『権力迎合主義』人間が現れ、平和や自由や平等を求める人々を非国民と罵り、無数の命を無益に殺すことに手を貸しました。

この歴史だけは繰り返させない、その思いをできるだけ多くの日本人が共有したいものです。

 

近頃は諸欲が枯れてしまい、晴れた日に清々しい朝を迎えるようなことをこの上なく幸せに感じたりします。

反対に人間として腐敗臭を放っているような人間たちが権力に群がり、貪ったり差別を繰り返したりしている有様を見ると本当に腹が立ちます。

 

歴史は証明しています。

差別の先には迫害があることを。

関東大震災や第二次世界大戦では、迫害の先に虐殺すら発生しました。

差別などという行為ができるということは、人間として何ごとかが欠けている証拠でもあります。

差別は許さない。

万人の当たり前の思いではないでしょうか?

安倍首相に日本国憲法を改定できるだけの国民の負託はあるか?!《後編》

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所要時間 約 7分

安倍首相には社会の下の方で暮らしている人々の面倒をもっとちゃんと見てほしい

首相の権力が強くなりすぎて周囲にはイエスマンしかいなくなる。そんなことでこれからの日本は大丈夫なのか?

 

モトコ・リッチ/ ニューヨークタイムズ 2018年9月20日

公共放送のNHKが今月実施した世論調査では、今年秋に憲法改定法案が国会に提出された場合、憲法改定を支持する人はわずか18%に過ぎないことが明らかになりました
全体の3分の1がこの秋の国会にそのような議案を提出する必要はないと回答し、約40%はわからないと答えています。

 

安倍氏が自民党総裁として第3期の任期まで手に入れたことは、その政治的地位が劇的に転換したことの証です。
2006年から2007年まで第一次安倍内閣では不祥事が相次ぎ、選挙では致命的な敗北を喫するなど散々な結果に終わりました。

2012年に再び首相の座に返り咲くと、安倍氏はアベノミクスと名づけた経済政策の下で低金利政策と財政出動(主にインフラ整備)政策を推進し、経済再生に焦点を当てました。

 

二度目の安倍内閣の下で、自民党は衆参両議会における支配力を強固なものにしました。

「2012年に首相の座に返り咲く以前、安倍氏は成熟したスキルを身につけていました。」
京都大学で国際政治を専攻する中西寛教授がこう語りました。
「安倍首相の権力基盤は経済にあると考えられます。」

しかし減少と高齢化が同時に進行する人口問題、国家的経済規模の2倍以上にまで膨らんでしまった財政赤字ということを考えると、そしてもし世界規模の貿易戦争が拡大激化する方向に向かうことになれば、安倍首相の意のままになる分野は極めて限られたものになるはずです。

 

「ここから先には懸念材料がたくさんあります。そして安倍首相はすでにアベノミクスを通じて、広げられるだけ手を広げてきました。」
元衆議院議員で早稲田大学社会科学部教授中澤幹子氏がこう語りました。
「安倍首相はすでに使えるものはすべて使い切ったはずです。」

 

これまで日本の一般市民は安倍氏の経済政策の恩恵を受けてきたと必ずしも感じていません。

「何も変わりませんでした。」
東京に隣接する埼玉県在住の養護老人ホームの管理人、石森美輪さん(46)がこう語りました。
「少なくとも給料は上がりませんでした。私は安倍さんには社会の下の方で暮らしている人々の面倒をもっとちゃんと見てほしいと思っています。」

安倍首相はその経済計画の一環として多くの女性を職場に進出させ、女性たちが「輝く」社会を作り出すことの重要性を訴えてきたはずでした。
しかし批評家たちはその遅々として進まない進捗状況を指摘しました。
世界経済フォーラムのグローバル・ジェンダー平等性ランキングで、日本は144カ国中114位というのが現実です。

 

この事実についてワシントンにある外交問題評議会の日本専門家であるシーラ・A・スミス氏は次のように語りました。
「社会における女性の役割についての疑問に関し、安倍政権は私が思っていたよりもはるかに社会保守主義的傾向にあると思われます。」

 

野党の力が極端に弱い日本で安倍氏の政権運営が長期に及ぶことについては、安倍氏とその与党があまりにも多くの力を持ちすぎるという懸念が生じています。

「これだけ長く首相の座に留まり続けたら、もう誰も「いいえ」と言えなくなる状況に陥ってしまうのではないでしょうか?それが心配です。」
東京都内の歌舞伎劇場で助手を務める岩崎紀子(46)さんがこう語りました。
「首相の権力が強くなりすぎて、周りにはイエスマンしかいなくなる。そんなことで大丈夫なのでしょうか?」

しかし国際情勢が混沌とする中、国内的には政権が転覆するよりはましだとする意見もあります。
東京都内のデパートの生鮮食品売り場に勤務する天野進(57)さんがこう語りました。
「私たちの生活はそれほど素晴らしいとは言えませんが、悪いという程でもありません。」
「あまり急激に変わっても困りますから。」

 

[完]
https://www.nytimes.com/2018/09/20/world/asia/japan-shinzo-abe-election
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これから3年安倍政権が続いて本当に日本は「変わらない」のでしょうか?
心ある人々が懸念しているのは、その逆なのではないでしょうか?
平和憲法の下での日本は、ベトナム戦争のときもアメリカにどれほど圧力をかけられても『派兵』だけはできませんでした。
おかげで日本はベトナムの地で太平洋戦争で犯した過ちを繰り返すというリスクを回避することができたはずなのです。

 

戦場は人間の感覚を狂わせてしまいます。
ベトナムの地ではアメリカ軍はもちろん同盟各国の兵士たちも精神を壊し、現地で残虐な行為をするのみならず、狂気と荒廃を母国に持ち帰ることになってしまいました。
ベトナム、イラク、アフガニスタン…アメリカは大規模な海外派兵を重ねていくにつれ軍産複合体が影響力を強めていく一方で、心を壊し、結果的に人生まで壊してしまう人間の数が増え続けていったはずなのです。

 

戦争そのものに崇高さなどありません。
ドキュメンタリーではありませんが、『プライベート・ライアン』『バンド・オブ・ブラザース』『シンドラーのリスト』等々、繰り返し描かれてきたのは極限状態に置かれた人間同士が最後まで心を通い合わせる『人間としての崇高さ』であって、戦争そのものは野蛮で残酷で、しかも愚劣きわまりない行為です。

 

それを美化する人間を首相として据え置くことの危険きわまりなさを、自衛隊は正義軍となった以上徴兵は当然だと言い出しかねない状況を作り出すことの危険さを私は憂えています。

安倍首相に日本国憲法改定の負託はあるか?!《前編》

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所要時間 約 7分

自ら膨らませた財政赤字、追い詰められる国民生活、トランブ政権からの強力な圧力 - 得点の無いアベ政治
多方面に影響が及んだ森友・加計スキャンダル、成長しない日本経済、性差別…混迷する日本の社会と経済

 

モトコ・リッチ/ ニューヨークタイムズ 2018年9月20日

安倍晋三首相は9月19日、自民党総裁選挙で勝利を収めたことにより念願の日本の政治史上最長の首相になる可能性が現実のものとなったと同時に、宿願である平和主義憲法の改定に向けた意欲をたくましくしています。

 

安倍首相は相次いだ自分と関係のある政治的スキャンダル、停滞しままの労働者の賃金、そして特に北朝鮮の核開発問題に関すして明らかになったトランプ大統領に対する影響力の低下などいくつものマイナス要因を抱えながら、一人だけの対立候補に勝利しました。

この勝利により自由民主党総裁としての新たな3年の任期が63歳の安倍氏に与えられ、自動的に首相としての留任が保証されます。
2012年12月に選出されてから7年後の2019年11月まで在職していれば、20世紀初頭の明治時代に首相としての長寿記録を作った桂太郎を上回ることになります。

 

しかし安倍首相は幾つもの困難な課題を抱えこんでいます。
増え続ける国家的債務、気候変動に起因するとみられる自然災害の脅威の増大、急速に高齢化が進む社会、2020年の東京オリンピックなど見渡せば数かぎりない課題に直面しています。

安倍氏は自民党総裁の就任演説でこう語りました。
「みなさんと協力して、子どもたちの世代が希望と誇りを持てるような日本を引き継ぐため、全力を尽くしたいと思います。」

政治アナリストたちは安倍氏が安定した立場を利用して強い政治力を発揮できる背景にあるのは、それ以前めまぐるしく首相が交代することに日本国民が疲れてしまっていたという事情だと分析しています。

 

第二次世界大戦以降、日本の総理大臣の平均在任期間は約2年です。
一方の安倍氏は来年末までに首相に留まっていれば、第一次安倍内閣時代を含め在任期間が約8年の桂太郎を超えることになります。

 

安倍氏に批判的な人々は、多方面に影響が及んだスキャンダルや経済成長の低迷、あるいは長年約束してきた性差別撤廃のための対応に失敗するなど、事態がもつれてしまっていることに失望しています。

 

しかし今回対立候補として立候補した元防衛大臣の石破茂氏は、方針変更を正当化するだけの十分な支持を集めることはできませんでした

ワシントンにある外交問題評議会の日本専門家であるシーラ・A・スミス氏は、次のように語りました。
「日本の人々は安倍首相の3選を必ずしも手放しでは喜んでいないでしょうが、それじゃあ誰だったらもっとうまくやれるのか?答えを知っている人はいないと思います。」
「それが自民党内であろうと日本の有権者全体の話であろうと、トランプ政権の問題を別にしても目下日本が直面している全ての課題を考えれば、今はみんながリスクを回避することを優先すべきだと考えているのだと思います。」

 

トランプとの親密な関係構築を絶え間なく続けてきた安倍氏は、ニューヨークで開催される国連総会への出席の機会をとらえトランプとの首脳会談を行う予定です。
安倍首相は日本製の自動車関連製品に輸入関税を課すと脅かすトランプ政権の声明を受け、日米の二国間貿易交渉を受け入れるよう圧力を受ける可能性もあります。

トランプは大統領に就任してわずか1週間のうちに包括的貿易交渉であるTPP(環太平洋パートナーシップ)からの米国の離脱を決めましたが、安倍首相はアメリカを再び交渉に参加させるべく日本を率いてきており、二国間貿易交渉を諦めさせるためには合理的説明を求められることになるでしょう。

国内では、戦後アメリカによって占領されていた1947年に制定された日本国憲法の戦争放棄を宣言する条文の改定に着手しようとした段階で最大の試練に見舞われるでしょう。

安倍首相は自民党総裁選で3選を果たした際、「皆さんと一緒に憲法改正を進めたい」と述べました。
彼の祖父である岸信介元首相も平和憲法の平和主義条項の改定に取り組みましたが、失敗しました。
それゆえ、憲法の改定は安倍首相の最大の宿願となっています。

 

しかし事情に詳しい人々は、いかなる内容であっても憲法を改定するためには議会だけでなく一般国民の幅広い支持が必要であり、安倍首相は無視できないリスクに直面することになるだろうと見ています。

 

慶応大学で国際政治を専攻する細谷裕一教授が次のように語りました。

「もし国民投票で支持を得られなければ、憲法改正は安倍首相にとって自殺行為になるでしょう。」

 

《後編に続く》
https://www.nytimes.com/2018/09/20/world/asia/japan-shinzo-abe-election

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アベ3選の先に何があるか?

あってはならないのは私たちの生活の根本的転換、質的転換です。

憲法の改定は私たち戦後日本の社会と経済を大きく変えてしまう可能性、否、危険性があります。

 

今の日本社会は変わるべきなのか?

現代の世界事情と齟齬があるとしたら、それはどの点なのか?

『厳しさを増す安全保障環境』とは具体的に何を指すもので、現状のままでは状況はどのように変化する可能性があるか…

等々、憲法を変えるというのであれば、こうした問題について綿密で丁寧な議論が必要です。

 

それが「自衛隊は一生懸命やっているのに今のままではかわいそうだから、憲法に自衛隊は日本の正規軍だと明記しましょう。」

などというのは議論でもなんでもありません。

議論というのはそういうものではありません。

民主主義国家の首相の発言とは到底思えません。

 

 

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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