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安倍首相が慰安婦問題を解決しようとしないのはなぜなのか?

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所要時間 約 9分

大統領トランプはアメリカ・ブランドの信用をかつてないほどに低下させ、世界のリーダーとしての地位は最低水準

トランプに最も近い安倍首相にも向けられる冷たい視線、従軍慰安婦問題についての謝罪を拒否して一層厳しいものに

安倍首相がヒューマンな感情に満ちた誠実な謝罪をすることなど、誰も期待していない

戦争犠牲者に対する人間的な思いやりの欠如により、安倍首相は国際社会における日本の評価を低下させている

ジェフ・キングストン / ワシントンポスト 2018年1月22日

 

ドナルド・トランプのアメリカ大統領としての務めぶりは、アメリカ・ブランドの信用をかつてないほどに低下させ、もはや世界のリーダーとしての地位も最低水準に落ち込みました。
一方で日本の首相である安倍普三氏は、そのトランプに最も近い先進国首脳であるというというだけでも世界から冷たい目で見られていますが、つい最近従軍慰安婦問題について韓国に対する謝罪を改めて拒否したことにより、向けられる視線はなお厳しいものになりました。
1930年代から1945年まで数万人の女性たちが日本軍によって売春婦として扱われ、悲惨な体験を強いられたとされるのが従軍慰安婦問題です 。

 

日韓関係については「その場所にいたことがある、それをしたことも認める」という側面があります。
互いとって敵でもあり味方でもあるという日韓関係は、両国の過去の時歴について相互に受け入れ可能な合意に達したことは一度もありません。
今日、真の和解は韓国の民主化が進むとともにさらに難しくなってきています。

1990年代まで韓国政府は1910年から1945年まで続いた日本の植民地支配のもとで被った屈辱的待遇や虐待に対する『暗黙の補償』として受け取ってきた経済援助の方を重要視し、日本政府とは飽くまで良好な関係を維持しようとしてきました。
そのため歴史的な論争を避けてきたのです。
しかし自由に選出された政府の出現は国民の中に根強く残ってきた憤りを表に噴出させ、韓国の人々はこれまで黙って耐えてきた問題の存在を認めるよう要求するようになったのです。
こうして韓国の政治家は、自らの政治的利益のために未解決のままくすぶり続けてきた問題に向き合うようになったのです。

 

日本側の事情も変わりました。
不都合な部分は曖昧にしたまま自国の歴史が無傷のものであるとの見解を捧げ持つ安倍首相のような修正主義者の登場は、日本政府と韓国政府との関係を複雑なものにしています。
日本の保守派も歴史という題材を使って自分たちの支持層を煽り立て、1931年から1945年まで続いた大日本帝國によるアジア侵略と植民地支配を正当化し、太平洋戦争を西欧列強の帝国主義からアジアを解放した戦争として定義し直そうとしています。
少なくともアジアの1,500万人の戦争犠牲者の霊は、この自分たちにだけあまりにも都合の良い解釈の変更に草葉の陰で怒っていることでしょう。

2015年末アメリカ政府からの圧力を受け、日米韓の3カ国の同盟関係を強化できるように歴史問題を克服するため、日本政府と韓国政府間で慰安婦問題を解決するための合意が成立しました。
合意について「最終的かつ不可逆的」との宣言が行われましたが、この外交的な欺瞞に対しては韓国国民から圧倒的に拒否感情を突きつけられただけでなく、戦争被害者へのいたわりもなく、破局に至ることが運命づけられていました。

 

日本政府は従軍慰安婦の生存者のために約900万ドルを支払うことを約束しました。
当時の生存者は46人いましたが、韓国政府はこれ以上外交問題として取り上げないことに同意しました。
さらに韓国政府は、ソウル在日本大使館と向かい合わせに市民団体が建てた慰安婦像の撤去を確実に実行することにも同意しました。
しかしこの彫像の移転は失敗し、釜山の日本領事館に隣接して設置された慰安婦像と同様、日本側を激怒させました。
この資金提供によって日本側がどのような見返りを得られるのか明確な規定はありませんが、韓国政府からの見返りはあるはずだとの見通しのもと、日本政府は資金調達を進めています。

しかし結ばれた協定は死亡した元慰安婦が補償対象に含まれず、合法性に欠けています。
さらに安倍首相は当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領に電話をしただけで公式の謝罪はしませんでした。
安倍首相がウィリー・ブラント元西ドイツ首相のようなヒューマンな感情に満ちた謝罪をすることなど期待もしていませんでしたし、膝を折って謝罪するとも思っていませんでしたが、日本の植民地主義の最も苦痛に満ちた負の遺産については、遺憾の意を私的な会話の中で示すよりもはるかに壮大な規模のジェスチャーが必要なはずです。

 

2017年5月の大統領選挙で韓国大統領に選出されたムン・ジェイン氏は就任直後、この協定の見直しを求めました。
2017年12月27日、韓国政府が新たに任命した委員会は次のように結論づけました。
「戦争中の女性の人権に関する国際基準はすでに確立されており、そこでは被害者となった女性の救済を何より優先すべきであるとされている。しかし今回の日韓両政府の交渉過程にはその原則は十分反映されていない。」
確かに歴史的にみて極めて不当な扱いを受けた人びとの救済に真摯に取り組むという努力は見られず、秘密のミサイルの取引のように、交渉は国民の目の届かない場所で進められました。。
正確に言えば、これがムン・ジェイン大統領が交渉プロセスと合意内容の両方に欠陥があると繰り返し不満を述べている理由です。

2018年1月4日、元慰安婦と会ったムン・ジェイン大統領は前任の朴政権の『裏切り』について謝罪しました。

日本を含む世界中の多くの人々が慰安婦たちの過酷な運命に同情するムン・ジェイン大統領の見解に同意していますが、もっとも許せないし感じているのは、欺かれたり強要されたりして軍の売春宿で働かされた女性たちが耐え忍んでいた悲惨な試練について、彼女たちの沈黙をカネで買おうとしたその姿勢です。

 

2018年の初頭、初め、ムン大統領は締結された協定を尊重することに同意したが、安倍首相に対しては心からの謝罪を行う等、問題の解決に向けもっと努力するよう促しました。
しかし 1月12日、安倍首相はこれを拒否し、東京は協定は法的にすでに成立したものだという立場をとっています。

 

日本政府は交渉プロセスを公の場ですべて明らかにしてしまったことは、協定そのものを弱体化させるものだとしてムン・ジェイン大統領への怒りを露わにしました。
日韓両政府が再び反目し合い、互いが互いを批判する形に戻ってしまったことは別に驚くべきことではありません。

しかし安倍首相は政治屋から政治家へと脱皮できる機会を自ら逃しているようなものです。
安部首相は韓国と協力して、慰安婦問題についてすべてを公にし、何より被害者の救済を優先し、その家族と支援者たちの擁護者のニーズに応える必要があります。

国際社会は戦争で女性だけが抱えなければならない苦しみがこれまで無視されてきたことを、これまでになく切実に理解するようになっています。
そして被害者にされた女性たちのトラウマに対処するための新しい規範を確立しつつあります。

 

現在日本は自分たちとすべての韓国人が無理なく受け入れることが出来る正しい歴史認識のもと、世界中の国々が戦争犯罪について適切な対応を促すことが出来る機会を得ています。

しかし残念なことに日韓の同盟関係にとって最も重要なはずの信頼関係は棚上げにされたまま、安倍首相は戦争犠牲者に対する人間的な思いやりの欠如によって日本に対する国際社会の評価を低下させ続けています。

 

 

※ジェフ・キングストンは、テンプル大学日本校のアジア研究部門の責任者です。

https://www.washingtonpost.com/news/democracy-post/wp/2018/01/22/japans-prime-minister-could-solve-the-comfort-women-issue-once-and-for-all-so-why-wont-he/?utm_term=.bfb40b404378

【 日本、年金の支給開始を70歳以上に引き上げ 】

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所要時間 約 6分

働き過ぎの歴史を刻んできた日本、年金支給開始を遅らせる措置はぎりぎりまで人間に労働することを強いることになる

高齢化による税収の減少は、安倍首相が目論む日本経済を再び活性させるという計画にさらなる障害をもたらす

 

ドイチェ・ヴェレ 2018年2月17日

安倍政権は公的年金の支給開始年齢を71歳以上に引き上げる計画を承認しました。

日本は労働力の不足、福祉費用の急増、高齢化に苦しんでいる。
日本政府は一連の法制度の変更の一環として、2020年4月以降、この計画を確定させると発表しました。現在、日本の人々は60歳から70歳の間の任意の時点で年金の受給を開始することができます。

ただし老齢年金は満65歳以降でないと受け取ることはできません。

 

制度変更の一環として、日本政府は約340万人の公務員定年退職年齢を現在の60歳から65歳に引き上げることも検討しています。

ただし、その引き上げは段階的に実施される予定になっています。

ジャパンタイムズによれば、日本政府は高齢者が一般的に以前の世代よりも身体的に健康的であるという事実を考慮し、多くの人が働き続けたり、地域活動に参加する意欲が高いとの見解を明らかにしています。

しかし日本はこれまで、一般的に労働者が働き過ぎだという歴史を刻んできており、今回の措置はぎりぎりまで人間に労働することを強いるものだという見解もあります。

 

▽ 老いていく国民

 

世界最高の平均寿命、そして最低の出生率という組み合わせによる人口構造の変化に、日本の社会福祉制度をどう適合させていくかという方法を見つけ出さなければならなくなる見込みです。

政府の積算によると、日本の人口は現在の1億2,700から今後40年間で8,800万人に縮小する見込みです。

この厳しい予測は各分野で深刻な労働力不足を引き起こすものと見られています。

安倍晋三首相は、社会的・経済的停滞の中で経済成長と生産性の向上を目指す「働き方」改革の一環として、高齢者が仕事に留まり、引退年齢に達した後も人生で活発に活動するよう後押しをしています。

ジャパンタイムズは安部首相の談話として、

「高齢化が進むことにより農村部では過疎化が一層進行することが予想されており、あらゆる世代の人々が広く積極的に参加できる社会を実現することが重要だ」

と述べたと伝えました。

日本の高齢化による税収の減少は、安倍首相が目論む日本経済を再び活性させるという計画にさらなる障害をもたらすことになると見られています。

 

▽ 各国に共通する高齢化の悩み

 

ロンドンに本拠を置く経済専門日刊紙のシティA.M. は欧州各国や他の国々でも、今後数十年間で同様の人口動態の変化が起きると予想されており、日本の変化については「社会福祉制度に仕掛けられた時限爆弾という問題に直面している多くの西側諸国も後を追うことになるだろう」

と書いています。

 

日本の制度変更はドイツやイタリアなど同様の課題を抱えている国々に、高齢化社会への移行に対処するためのヒントを提供するかもしれません。

中国や韓国をはじめとする他のアジア諸国も、2050年までには同様に人口の高齢化に対処しなければならなくなると予想されています。

 

http://www.dw.com/en/japan-plans-to-raise-pension-age-beyond-70/a-42629344

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先日、夜7時頃にドルチェ・グストのカフェインレス・コーヒーを淹れながら、つくづく便利な世の中になったなとしみじみ思いました。

私は夕方を過ぎて普通のコーヒーを飲むと寝付けなくなるのでカフェインレスなのですが、それもコーヒーショップと肩を並べるほどのコーヒーが自宅で数秒で用意できます。

子供の頃の暮らしと比べると、当時テレビ放映していたアニメ鉄腕アトムの『21世紀の世界』が今まさに目の前にあります。

 

「でもそのために70歳まで働かなければならないのか…」

一方では思わずそう呟き、複雑な思いにとらわれました。

便利で快適な暮らしを維持するためにはコストがかかります。

資産家でない限り、そのコストを払い続けるためには働き続けなければなりません。

 

しかし70歳まで働き続けるとなると、生きるために働くのか、働くために生きるのかわからなくなってしまいます。

都会で暮らしている方は全てにコストがついて回るので、そんな暇なことは考える間もないのかもしれません。

しかし私のように半分田舎に近い場所で暮らしていれば、海も川も山も、例えば30分も自転車をこぎ続ければ半日何の対価も支払わずに過ごせる場所に行き着くことができます。

そうした場所で必要なのは便利さではなく、その空間を楽しむことができる心です。

とはいえ、そうして出かけた自分の手にはスマートフォンがあって、そこには少なからぬコストが付いて回るわけですが…

 

今の日本、特に都市部で暮らす人々に必要なのは、働き方改革より「生き方」改革のような気がします。

日本、20,000人の亡命申請、受け入れは20人

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所要時間 約 9分

日本で救済される権利を獲得できたのは、庇護を申請した人々のうちのわずか0.1%

諸外国向けに演出される表の顔、足元の難民たちへの冷たい扱い、安倍政権の二つの顔

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2018年2月16日

亡命希望者の支援を行っている弁護士は、日本政府の方針が本当に亡命を必要としている人々を追い詰めていると語りました。

 

日本は昨年20名の亡命希望者を受け入れました。
しかし亡命の申請をしていたのは史上最大の19,628件であり、亡命の措置を深刻に必要している人々に対し、救済のための扉が不当に閉ざされたままになっているとの批判を生んでいます。
2010年以降日本政府は、難民申請が審査されている間、日本国内で労働することを許可するビザを持つ亡命希望者に働くことを許可してきました。
しかし政府のこの措置は思わぬ波及効果を生み、亡命ではなくただ単に日本国内での労働を目的とした『偽りの』亡命申請の記録的な増加につながったとしています。

 

今週発表された統計によると2017年の亡命希望者数は前年より80%増加し、例外とされた28件を除き約11,000件の申請が受け付けられました。

申請が却下された数千人の人々の中には、ブルンジ国内の民族対立による暴力を逃れて2001年に日本にやってきたジーンがいます。
17年後、ジーンは法的に宙ぶらりんの状況に陥っています。

難民支援の活動家は、彼は日本の難民に対する厳しい政策と移民に対する心理的抵抗の大きさの犠牲者の一人だと語りました。

フツ族のジーンは、ツチ族との戦いに加わることを拒否したことを攻められ、燃え上がるタイヤの山の中に投げ込まれました。
彼はなんとか脱出することには成功しましたが、右足には大きな火傷の跡が残りました。
この事件をきっかけに、ジーンはもう二度とブルンジには戻らないと決心することになりました。
「その当時、私は路上でトウモロコシと落花生を売るという、ただそれだけの生活をしていました。フツ族とツチ族がなぜ、そして何のために戦っているのか理解することはできませんでした。」
彼は東京の自宅近くで、ガーディアンのインタビューにこう答えました。

弁護士の鈴木雅子氏は、政府の方針が真に亡命を必要している希望者を追い詰めているとと述べた語りました。
「ジーンは現在までに亡命希望者として認定されなければならない人物です。」
鈴木弁護士はこう語りました。
「民族対立に起因するブルンジ国内の暴力が2016年以来劇的に悪化していることを考慮すれば、入国当局が彼に人道的救済措置を与えていないことは信じられない暴挙というべきです。」

 

日本政府当局は亡命申請の人数を減らそうとする措置を取り、政府は先月から申請の亡命希望者と認められた人々だけに働く権利を認める制限を開始しました。
再出願を行った亡命希望者と入国審査で不合格とされた人々は、滞在期限が過ぎた後は入国管理局に身柄を拘束されるリスクがあります。

認定NPO法人の難民支援協会の石川えり会長は、新たに導入された規制は安倍政権下で行われている難民への取り締まり強化の一環だと語りました。

安倍首相は2015年、シリアから難民を受け入れる以前の問題として、日本の国民、特に女性や高齢者の生活を改善すべきだと主張して論議を呼びました。

安部首相ら政権の一行は最近、リトアニアを訪問し、1940年に推定6,000人のユダヤ人の命を救うための取組を行った日本の外交官、杉原千畝(すぎはらちうね・1900年 - 1986年)氏に敬意を表す行事を行い、亡命者に対する厳しい姿勢と対照をなしました。

 

「日本政府は、日本で就労許可を取得するだけのために難民の認定を申請している人もいると考えています。」

主にアフリカ諸国からの難民の支援を行っているNPO法人の代表を務める石川さんがこう語りました。

石川さんたちが支援する難民の数は700人に上りますが、その申請はこれまですべて却下されました。

 

「基本的に亡命申請をする人々に対し、日本は門戸を閉ざしています。私たちが懸念しているのは、そうした中に本当に救済を必要としている亡命希望者がいるということなのです。」

日本の入国者収容所は拘留者に対して過酷な扱いをしているという批判を浴びています。

2006年以来、4人の自殺者を含め少なくとも10人が収容所内で死亡しています。

2016年大阪の収容所で40人以上の拘留者が生活環境の劣悪さや医療基準の低さについて改善を求め、ハンガー・ストライキを行いました。

「収容所内の環境は厳しく、その上拘束される機関について制限がありません。」

石川氏がこう語りました。

「人々は通常約1年後に仮放免されますが、就労は許可されず、いかなる社会保障を受ける権利もありません。」

 

日本では44年間最悪の労働力不足状態が続いていますが、日本人は大量の移民が入り込むことに対する嫌悪感を持ちがちだという精神文化を克服する可能性は低い、石川氏はそうつけ加えました。

「日本政府はそもそも移民という言葉が好きではありません。恒久的に住みつくというイメージがあり、日本社会の中で一部の人々が抵抗する理由がそこにあります。移民が増えれば日本社会の本質を変えることになるだろうと心配しているのです。」

ジーンからは記事にする際はファーストネームだけ公開するよう頼まれていますが、今なお燃え盛るタイヤの山の中に投げ込まされた歳に負った足の火傷の傷みに苦しんでいます。

そして彼はブルンジから脱出して以来、両親とも二人いた姉妹とも一度も会っていません。

 

彼は2001年1月、90日間の観光ビザで東京に到着し、やっと安全な避難場所にたどり着いたと思い、心からほっとしました。

当初彼は車で寝泊まりし、とある予備部品倉庫で働きながら目立たないように暮らしていました。

彼は、出入国管理当局から呼び出されて観光ビザの滞在期限が過ぎてしまっていることを通告されるまで、そんなことになっているなど思いもしなかったと語りました。

 

故国ブルンジに帰れば直ちに命が危険にさらされると考えている今年48歳になるこの男性は、直近では2011年に数か月に及ぶ収容所生活を送りました。

彼は現在、3回目の亡命申請の結果を待っています。

 

彼は日本に到着した直後に亡命申請を行いませんでしたが、その結果働くことを禁止され、日常行動について厳しい監視を受けています。

ジーンは現在東京のカトリック教会でボランティア活動をし、日本語を勉強しています。

それでもジーンは出入国管理当局が彼の未来を決定する審査を続けている間、日本人市民が示してくれた親切さに心から感謝しています。

その中には彼を自宅に招待してくれた夫婦もいました。

「私が知っている日本人は、みんなとても親切でした。

他国の見も知らずの人間にこれ程親切にしてくれるなど、とても信じられない思いでした。」

「彼らは私の事をまるで家族のように大切に扱ってくれました。

あの人たちがいなかったら、今ごろ私はどうなっていたか解りません。

私はそれほどまでに平和な国で暮らしているのです。」

 

https://www.theguardian.com/world/2018/feb/16/japan-asylum-applications-2017-accepted-20

 

【 日本と韓国、その本当の関係 】《後編》

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所要時間 約 9分

安全保障関連法案の成立により、日本の軍事力が韓国の防衛のために使われることは必然的状況になった

大言壮語を連発する安部首相のタカ派的国家主義政策は、韓国の防衛政策の国益にことのほか貢献している

 

道下徳成 / ニューヨークタイムズ[公募社説]2018年2月9日

 

韓国の産業基盤整備に一定の役割を担ってきた日本は、今日再び挑戦は当有事の際には韓国の防衛を担うことになる米軍を支援することによって、間接的に韓国の安全保障に貢献しています。

 

日本には現在約4万人の米軍が駐屯しています。

1950〜53年の朝鮮戦争では、第2次世界大戦後に日本に駐留していた米軍兵士がそのまま朝鮮半島に送りこまれ、米軍の戦艦、航空輸送機、戦闘機、爆撃機などが日本を拠点として出撃を繰り返しました。そして今日、朝鮮半島で武力紛争が起きれば米国は空軍の拠点として横田基地を、海軍の拠点として佐世保の基地を、そして海兵隊の拠点として沖縄の普天間基地など日本各地の主要な基地を再び使用し、韓国軍を支援する戦闘をいつでも開始できます。

 

さらに日本政府は、紛争の際に実行されるアメリカの軍事作戦を支援する用意がある

1997年米国と日本は、日本の自衛隊が、「日本周辺地域の状況に応じて、米軍に非軍事的な支援を提供する」ことに同意しました。

『状況』という言葉には当然朝鮮半島での武力紛争が含まれます。

長年にわたり韓国防衛のための日米協力は密接に行われてきており、一部の専門家はこうした関係について「バーチャル軍事同盟」が実質的に成立していると指摘しています。

そして北朝鮮が核兵器開発と軍事力の強化に狂奔し2003年初頭と2009年には危機的状況に陥ったにも関わらず、最終的に戦争に至らなかったのは、この仮想軍事同盟の存在によるものだと分析しています。

 

安倍首相が2012年に首相に復帰したことにより、日本の韓国への軍事的関与の強化は一方的なものになりました。

大言壮語を連発する安部首相のタカ派的国家主義政策は、韓国の防衛政策の国益にことのほか貢献しています。

安倍政権は2014年日本国憲法の制約の下で自国や米国や韓国を含む同盟国を守るために、軍事的行動の幅を広げられるように憲法を再解釈しました。

そして2015年には、朝鮮半島周辺の水域や空域で戦闘を行う可能性のある米軍に日本の自衛隊が援軍として戦闘に参加することを認可する安全保障関連法案を国会で可決成立させました。

この法案の成立により、例えばグアムやハワイを攻撃目標とする北朝鮮の弾道ミサイルを撃墜したり、朝鮮半島で水陸両用作戦を行う米軍を掩護するために掃海活動を行なったり対潜水艦作戦を実行できるようになりました。

言い換えれば、日本の軍事力が韓国の防衛のために使われることは必然的状況になりました。

もし意図的に無視されているのでないとしたら、こうした現実は実用的な理由から、概ねそのほとんどが過小評価されています。

韓国を守るという考え方は日本ではあまり一般的ではありません。

特にリベラルな平和主義者であるとされている人々の間では、ほとんど意識されていません。

さらに一部の日本人は自分たちの国が他国の戦争に引きずりこまれることを懸念しており、まして長年日本を批判し続けてきた韓国のために日本が犠牲を払わなければならないことの意義を測り兼ねています。

 

韓国人の一部にもかつて自分たちを植民地化した日本政府から安全保障上の援助を受けていることに不快感を感じています。

私が長年にわたり話してきた多くの韓国のジャーナリストや学者たちも、米国の安全保障へのコミットメントの重要性は喜んで認めていますが、日本がそのような貢献をする場合には真意を疑われるか、あるいは中の1人が語ったように『どうせ東アジア地区における覇権の確立が本当の狙いだろう。』と疑われてしまいます。

しかし、ムン・ジェィン氏が2017年5月に大統領に就任して以来、公式ルートの最高レベルでは状況が違ってきました。

当初ムン大統領は慰安婦問題を解決するために2015年に当時の韓国政府と安倍政権が合意したことを批判し、前政権よりも日本に対してより厳しい立場を取ると見られていました。

しかしムン政権はその後、慰安婦問題に関する条約の再交渉は要求しないと発表しました。

再び現実的な政治路線が採択され、新たな段階に入ったと言われる北朝鮮の脅威を前に過去の反目の記憶は遠くに追いやられることになりました。

 

それを裏付けるように平昌オリンピックの開会式の後、韓国のムン大統領と会談した安倍首相は

「北朝鮮は、日米韓の強い絆がいささかも揺るがないということを認識しなければならない。」

と語りました。

 

東京にある国立政策研究大学院大学の教授である道下氏は、国際安全保障研究プログラムの責任者を務めています。

 

https://www.nytimes.com/2018/02/09/opinion/japan-south-korea-friendly

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この記事を読んでいて、北朝鮮危機というものが誰が何のために『作り出したもの』なのかわからなくなってきました。

北朝鮮のキム一家が世襲による国家支配を続けようとする無理が歪みを生んでいるのか?

それとも世界から戦争の火種が消えしまうと不都合だと考える軍産複合体が仕組んでいるのか?

 

「増殖を続けるテロ集団と終わらない戦争、それを始めさせたのは大国の官制暴力」

というアルジャジーラの記事をご紹介したことがあります。( http://kobajun.biz/?p=29078 )

 

時代遅れの国家主義を煽り、世界最悪の隣国関係に陥る中国/北朝鮮/韓国/日本「世界規模では『終わった』はずの核兵器開発競争が、東アジアで再燃する恐れ」

同じアルジャジーラがこう指摘したこともありました。

( http://kobajun.biz/?p=28265 )

 

「平和と外交による紛争解決の実現にこだわらなければ、私たちは想像もできない規模の大量破壊の恐怖を繰り返す」

これはガーディアンに掲載された一文です。

( http://kobajun.biz/?p=28113 )

 

そして気になるのはニューヨークタイムズのこの指摘です。( http://kobajun.biz/?p=30012 )

「沖縄に駐留するアメリカ軍の主な任務は日本の国土の防衛だけではなく、アジア全域におけるアメリカの権益を護ること」

 

安倍政権が声高に主唱している自衛隊の軍事能力の強化について、その本当の目的が何なのかということに深刻な疑念が湧いてきました。

 

 

暴力によっては何も解決しません。

もっと厳密に言えば、20世紀後半以降の歴史は暴力によって何かが根本的に解決した事実が存在しないということを証明しています。

しかし暴力を正当化しようとする勢力がカネと権力、そして大勢の人間の血を欲しているという現実を、私たちは常に意識していなければなりません。

【 韓国国民の怒りを買った『日本は手本』コメント、米国NBCが謝罪 】

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所要時間 約 8分

ピョンチャン冬季オリンピックの開会式中継で、米国人コメンテーターが韓国の反発を買う発言

ガーディアン 2018年2月11日

 

米国NBC放送は、オリンピック報道番組の中で「アジア・アナリスト」であるジョシュア・クーパー・ラモーが、『日本は韓国の歴史に貢献した』と発言したことについて謝罪しました。

 

ラモーのコメントは一部の韓国の人びとからの怒りを買うことになりました。

彼らは日本が1910年から1945年の間植民地支配の下で日本が数々の非人道的行為を行ったと非難しています。

ラモーは2月9日に放映されたのNBCの冬季オリンピック開会式を中継する番組の中でこの発言を行いました。

ラモーは日本の植民地支配を認識していましたが、その上でこうコメントしました。

「日本は韓国にとって文化的、技術的、経済的な手本であり、国の発展のために非常に重要な存在であったことをすべての韓国人が理解している。」

ラモーは008年の北京オリンピックでも米国NBCの番組に出演していました。

彼はキッシンジャー・アソシエイツの共同CEOでもあります。

 

ラモーのコメントは韓国メディアに短くそっけない扱いをされました。

「1910年から1945年日本が植民地支配を行っていた間、多くの韓国人が強姦、強制労働、拷問、そして殺されたりして非常な苦痛を強いられました。

「戦時中の性的奴隷の犠牲者である慰安婦問題、この間に起きた多くの残虐行為の一つです。ラモーが示したような日本への評価に同意する韓国人はほとんどいないでしょう。」

米国NBC放送は週末になってラモーのコメントについて謝罪しました。

「金曜日に放映したオリンピックの入場行進の場面で、日本人の安倍晋三首相がオリンピックのために韓国を訪れたことは注目に値すると述べ、さらにこうコメントしました。

『安倍首相は1910年から1945年まで30年間韓国の植民地支配を行った日本を代表する存在だが、一方で日本は韓国にとって文化的、技術的、経済的な模範であり、国の発展のために非常に重要な存在であったことをすべての韓国人が理解している。』

これらのコメントによって韓国人が侮辱されたと感じていることを理解しています。」

このように謝罪しました。

 

これまでもオリンピックが開催される度、参加者による残念な行動やコメントが行なわれてきた長い歴史があります。

2016年のリオデジャネイロ・オリンピックで米国のゴールキーパーのホープ・ソロは、ブラジルで当時多くの人々を苦しめていたジカ・ウイルスを冗談のネタにして地元ファンから大きな怒り買いました。

北京オリンピックでは、スペインのバスケットボールチームが「細い目」のジェスチャーをしている写真が公開され、非難されました。

 

https://www.theguardian.com/sport/2018/feb/11/nbc-japan-korea-comments-winter-olympics-2018

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【 日本と韓国、その本当の関係 】《前編》

日本政府と韓国政府の関係はその重要性と反比例するようにうまくいっていない

 

道下徳成 / ニューヨークタイムズ[公募社説]2018年2月9日

2月9日朝、安倍晋三首相が平昌オリンピックの開会式に出席のため日本を出発し、かたわらムン・ジェイン韓国大統領との会談にも臨み、北朝鮮の脅威に対して両国と米国の同盟関係は『いささかも揺るぎの無いものであることを確認した』と語りました。

しかしその1週間前には韓国内では、1910〜45年の朝鮮半島の植民地化に起因する両国の緊張関係あるいは隣国関係について指摘し、今回の会談もこれまでと変わらないぎこちないものに終るだろうという評論が行なわれていました。

 

日本の従軍慰安婦(太平洋戦争の戦前戦中、多数の韓国女性が日本軍兵士に性的奉仕を強要されたとする問題)に対する戦争中の扱いについて、一部で報じられているのは日本政府がこの問題について適切な謝罪を行っていないことが関係をこじれさせているとしていますが、韓国との関係を悪化させることの危険性については毎日のように報じられています。

日本政府と韓国政府の関係はその重要性と反比例するようにうまくいっていません。

しかし両国の政府とも、互いに相手を不快に思う以上に大切なことがあることは十分理解しています。

 

国内の有権者からの支持を確実なものにするため、政治家は時に国家主義的論理を駆使することがありますが、日本と韓国の間では基本的には実用的・実務的な外交関係が築かれてきました。

安全保障の分野においては特にそうです。

北朝鮮が敵対的姿勢をますます強め、中国の軍事的台頭がもはやだれの目にも明らかになり、日韓の同盟関係の重要性が一層鮮明になっているにもかかわらず、この単純な事実が認められない状況が多発しています。

たとえば日本が韓国の防衛産業の発展を支援して来たというひとつの事実があります。

1960年代後半米国が行き詰ったとき、アメリカ政府は韓国の防衛力にまで手が回らなくなり、日本政府にそのギャップを埋めるよう求めてきました。

最初に各国政府は反ゲリラ活動のための装備を求めました。

これに対し日本政府は武器輸出が出来ないとしてこれを拒否すると、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領は日本からの財政的・技術的支援を利用して、韓国の重工業を整備することに方針転換しました。

結果的にこのことは韓国の防衛産業の基盤整備につながりました。

 

1965年の日韓関係正常化をきっかけに、日本政府は韓国に5億ドルの経済支援パッケージを提供しました。
朴政権は大規模な鉄鋼産業を整備に、5億ドルののうち約1億2,000万ドルを投資しました。
20年が過ぎましたが北朝鮮の通常兵力は依然として韓国を大きく上回っていました。
韓国の軍事力を北朝鮮と同等にまで引き上げるためには150億ドル以上の予算が必要だと当時の全斗煥(チョン・ド・ファン)政権が主張し、日本に対し「国家安全保障のための経済協力」を要請しました。
これを受け日本政府は1983年、40億ドルの韓国向け融資を発表しました。

 

《後編》に続く

https://www.nytimes.com/2018/02/09/opinion/japan-south-korea-friendly

 

【 自立を目指すフリーランサー、消えつつある日本型サラリーマンの伝統 】

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所要時間 約 11分

日本の職業社会に根を張っていた数々のタブーが今、徐々に姿を消している

経済的進歩を維持していくためには、イノベーションを繰り返し続ける必要がある

長期間海外で生活したり就労した経験を持つ若い人々は、より柔軟な働き方を目の当たりにした経験を持つ

 

エンマ・ウォリス / ドイチェ・ヴェレ 2018年2月3日

日本経済はこれまで不変だった労働文化の変革に恩恵を受つつあります。

今や日本人はこれまでの伝統の枠組みを壊し、人生と仕事を結びつける新しいモデルを取り入れ始めています。

それがフリーランサーです。

 

28歳の福島さゆみさんは、彼女が教師の職を捨てると決意した時の両親の反応について、次のように語りました。

「両親は私の頭がおかしくなったと考えたようです。」

 

日本では世界的金融危機が発生するまで職業については『終身雇用』が唯一当然のように見られていましたが、さゆみさんがとった行動は今では珍しいものではなくなりました。

ビジネス雑誌「フォーブス」によれば、今や日本社会において終身雇用制度の下で働いている労働者は全体の60%に過ぎません。

 

福島さゆみさんの世代にとって雇用は一時的です。

結果はそうでしたが、福島さんは理想の職業だった教職に就くまで相当の勉強と努力を重ねました。

午前7時から午後11時まで働いた後、福島さんは自分が消耗しきっていることに気がつきましたが、教員のほぼ全員がそうしたきつい仕事をしているという事実はどんな慰めにもなりませんでした。

福島さん

「教師は日本国内のあらゆることに責任を負わなければならい。」

福島さんはそう確信しています。

「子供たちの両親の中には、平日であるろうが休日であろうが夜な夜な電話してくる人もいました。」

結局福島さんは1年後に退職願を提出しました。

辞めた当時は、そのような決定がどのように否定的に費用化されるか予想もしていませんでした。

「教員を辞めた当時の私は、いろいろな意味で若かったと思います。本当に単純でした。たった1年で仕事を辞めるというのはタブーに近い行動でしたが、ごく最近は若い世代の人びとの多くがそうした選択をするようになりました。」

 

福島さんは英国人のボーイフレンドの選択を参考にして、フリーライターとしてのキャリアづくりに着手しました。

こうして彼女は増え続けるフリーランサーの群れに身を投じることになったのです。

教師以外にも自分の夢をかなえる方法があることに気づかせ、彼女の背中を押したのはフリーランスの映画製作者である英国人のボーイフレンドでした。

現在福島さんは現在、気に入ったところであればどこでも離れた場所にある日本の大企業の依頼による翻訳を続けながらフリーランスのパテント翻訳者になるためのトレーニングを続けています。

昨年依頼を受けたのはタイ、ヨーロッパ、そして日本国内各地の企業でした。

▽フリーランスという選択

 

自分が労働市場の一員となる際、敢えてフリーランスという選択をする日本の若者は増え続けています。日本の経済産業省は2017年、クラウドソーシング会社のランサーズ社の集計を基にフリーランサーとして働く人々が前年より約100万人増え1,120万人に達したと発表しました。

ランサーズ社は日本のフリーランサーが1年間で約18.5兆円の収入を得たものと推定しています。

 

日本政府も労働市場の変化の必要性を認識しているように見えます。

日本政府の作業部会のひとつが2016年以降、新しい雇用モデルを検討していますが、経済産業省はフリーランス人口が拡大すると予測しています。

 

フリーランス・アソシエーション・ジャパンで働く広報の専門家、平田まりさんは、国は経済の進歩を維持するために常時イノベーションを続けていく必要があると語っています。

技術革新が進んだことにより、企業の事務管理部門の仕事をフリーランサーにアウトソーシングすることが容易になりました。

ランサーズのようなクラウドソーシング・プラットフォームにアクセスすれば、必要とする人材のフリーランサーを簡単に見つけることができます。

 

▽ 働く人が主役になる社会

現在34歳の平田さん自身は、最初の子供を授かった時にフリーランスに転身しました。

そうして得た自由を愛していますが、彼女は負の側面について大きな懸念を感じています。

現実には大企業が提供する様々な補償が得られない生活は、日本のような管理社会では育児から住宅ローンの取得まで、人生においてさまざまな困難に直面することになりました。

「日本では社会保障制度を始めとするほとんどの制度は、フルタイムの正社員(正規職員)を念頭に設計されているのです。」

平田まりさんがこう語りました。

「正確に言うと、フリーランサーは一般企業が正社員に提供しているレベルの福利厚生を得ることはできないのです。」

 

こうした問題に取り組むために、フリーランス協会はフリーランサーにセーフティネットを提供するための独自の社会補償プランを立ち上げることを検討しています。

しかしほとんど銀行は個人に融資を行う際には、個人的な記録ではなく、その人が所属する職場の信用力によって判断するため、多くのフリーランサーが認証を得られずにいると言われています。

 

しかし海外生活が長かったり長期間海外で就労した経験を持つ若い人々は、より柔軟な働き方を目の当たりにした経験を持っているため、思い切ってフリーランサーの選択をする傾向にあります。

 

京都で生まれた小島愛さんは、米国の高校と大学に通った経験を持っています。

小島さんが学位を修了した際こう説明してくれました。

日本の大企業は社会経験を持たない『新卒』の学生を採用したがる傾向にあるため、型にはまった人間が多くなるのだと。

小島さん

オーナー企業のサラリーウーマン、そして外資系の多国籍業の法務職員として10年以上働いた後、小島さんは自分が思い描く人生に沿って仕事を設計できるのだということに気がつきました。

小島さんは最終的に京都で自分自身のベーカリーショップを開店することになりましたが、その前にフリーランスのパン職人として仕事を始めました

つい最近にはフリーランスのヨガの教師にもなっています。

 

小島さんはブーンという音をたてている業務用オーブンと2台の大型冷蔵庫が並ぶ小ぶりな調理場で、店の看板商品であるアメリカンスタイルの焼き菓子を忙しくパッケージする手止めずに話をしてくれました。

出来上がっているのはハート形のブラウニーと深皿焼きのアップルパイです。

彼女は未だ長時間働かざるを得ない状況にありますが、ビジネスは確実に成長しパン作りのレシピを公開することによって手数料収入も得られるようになりました。

彼女は最近、ベーカリーショップをより広く明るい場所に移転しました。

そこにはヨガ教室を開催することが出来る部屋が別に確保されています。

 

▽ 大名と藩士

 

長時間労働は自営業についてまわる危険のひとつだと、平田さんは言います。

一部の業種では、週100時間の労働ですら当たり前だと思われています。

フリーランスという立場が、彼らを使う側に悪用されるリスクもあります。

「日本企業には労働基準法に明確に定義されている記述に従わない傾向があります。」

平田さんがこう語りました指摘しました。

「日本の企業はフリーランサーを高度な技術を持つ専門家ではなく、ただ単に安価な労働者と見なしているという結論になります。」

 

賃金の支払いがトラブルになる可能性もあります。

一部の職場では口約束が一般的になっています。

労働した分の未払い賃金の支払いを求めても、それを受け採ることが困難になるケースがあります。

フリーランス協会やランサーズのような企業は、政府と協力してこうした状況を改善しようとしています。

平田さんはこうした取り組みが仕事の世界と社会の両方に影響を与えることを期待しています。

「現在、従業員と雇用する側との関係は江戸時代の藩主と藩士の関係に似て、『役務の提供と報酬』の在り方は封建的で家父長的傾向が強く、多くの従業員は上からの命令に盲目的に従わざるを得ない状況にあります。

私は日本の社会が一人一人の個人が柔軟な職業選択が可能になるよう願っています。

それが日本人がこうした問題を克服するための方法であり、「すべての市民のダイナミックな関与」を実現できる方法だと考えています。

 

 

http://www.dw.com/en/japans-freelancers-go-rogue-shun-salaryman-tradition/a-42428451

危機の時代のジャーナリズム《7》

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所要時間 約 9分

ジャーナリズムの本質は、市民一人一人が抱く疑問の答えを一緒に探すこと

一般市民に変革のための力を感じさせる、市民改革が可能だと感じさせる、それが信頼されるメディア

 

 

キャサリン・ヴィナー / ガーディアン 2017年12月8日

購読、寄付、メンバーシップを通じガーディアンをサポートしていただくことにより 、市民一人ひとりの方に私たちのミッションに参加していただけます。
私たちは読者のみなさんが報道コミュニティの一員であることを歓迎しています。
それはガーディアンを読む、聴く、見る、そして情報を共有する、匿名で情報を送っていただく、あるいは報道プロジェクトに参加していただくことを意味します。

 

そして私たちは公共の利益のために働いている組織であれば、それが報道機関でなくとも協働することができます。

私たちは無記名投票や一握りの大手メディアが終わりを迎えようとしているのに、そこにしがみつくのではなく、世界中の一般市民が参加する新しい形の報道のあり方を受け入れなければなりません。

 

エザン・ズッカーマンはこう述べています。
「もし新しいニュース組織が一般市民に変革のための力を感じさせることができれば、市民改革が可能だと感じさせることができれば、これまで何年もニュースメディアに対して感じることができなかった力強さと信頼を取り戻すことができるでしょう。」

ガーディアンは現在、広告主よりも読者の方々に資金的に支えられています。
これは別に新しいビジネスモデルというほどではありません。
それは読者の皆さんがガーディアンのジャーナリズムの何に価値を感じているか確かめるチャンスを与えられたということです。

誠実な報道をするためには時間がかかり、努力も必要です。
そして慎重に事実を明らかにし、確固たる意見を述べるための基盤をしっかりさせなければなりません。
読者が持つアイディアや主張について、徹底して耳を傾けなければなりません。
それも1日限りではなく。

 

私たちが読者から直接資金を得ているということは、最も意味のあるテーマに焦点を当てなければならないということです。
慎重に予算を使う必要があり、それによって生み出されるものは1世紀、ガーディアンを創刊したC.P.スコットが思い描いた「発行部数の多さを鼻にかけるようなことが決してない偉大な新聞」でなければなりません。

 

深刻な時代にあっては、単なるニュース以上に思慮深く示唆に富んだ特集記事にたいする欲求は、当然ながらこれまで以上に大きくなることてしょう。
私たちの読者はテクノロジー、経済、科学、芸術に対する造詣の深いジャーナリズムによって、自らも成長を遂げたいと願っています。
ジャンクなみの情報でぱんぱんに膨らんだメディアなど望んではいません。

 

読者が望むのは、私たちがどのような時代をどう生きているのか役に立ちしかも楽しめる報道です。
トレンドを見つけ出したり気分を高揚させてくれたり、人生を肯定し何に触発され何に挑戦しようとしているのかなど他の人びとが語っていることを伝えてくれることです。
報道は楽しめる内容を持った面白いものでなければなりませんが、それはあくまで誰かを嘲笑するのではなく読者とともに楽しむという点にこだわらなければなりません。
読者の関心事は悪用されたり売り買いされるべき商品ではないのです。

私たちは事実のみを伝えます。
読者は信頼出来る情報を望みそして必要としている以上、私たちは事実であるかどうかにこだわります。

 

これが私たちの基本姿勢です。

政治について一時的な興奮を煽るようなメディアへの信頼が低下するにつれて、ガーディアンに対する世界中の人々からの支持が増え続けていますが、それは私たちが事実を尊重と公平であろうとしているからだと考えています。

かつてガーディアンは紙面に対する「コメントは自由です」という革新的な考え方を電子媒体上に取り入れましたが、今日の優先しているのは「事実は神聖なものである」というポリシーを保証することです。

 

ガーディアンの企業構造は完全に独立してものであり、政治的にも商業的にも直接的に影響を及ぼす個人も組織も存在しません。

中立を指向するジャーナリストとしての価値観だけが、掲載すべき記事であるか無いかの判断基準です。

それは途切れることなく、確信をもって維持され続けています。

 

私たちは常に一般市民が疑問に思う事柄を追い続け、そこにある疑問、これまでいかなるメディアにも取り上げられなかった疑問を探しています。

誠実な姿勢のまま、記者たちはあらゆる状況に謙虚にアプローチしています

記者たちはこれまでその発言を取り上げられることが無かった人々を見つけ出し、虚心にその話を聞いています。

ガーディアンの記者たちは話を聞くべき場所を知るようになりました。

私たちは大都市や大きな立派な建物を出て、時間をかけて取材をしていきます。

ガーディアンの解説は事実に基づいたものでなければならず、ニュースと論説は明確に区別されなければなりません。

私たちが提供するのは今日の社会問題について存分に見聞きし、議論することができる空間です。

私たちは新たらしい技術が生まれて来る最前線にいて、それがガーディアンの報道姿勢と読者の生活に本当に役立つように利用する方法を考案して行きます。

それらすべてにガーディアンのロゴがつくことに誇りを感じてもいます。

 

望むものを大量に供給して読者を圧倒するのではなく、読者にとって真に価値がある記事を編集して行きます。

印刷された紙面においても電子版においても、ガーディアンは解りやすい解説、ひと目でわかるビジュアル、そして持続性のある情報提供を行います。

近頃はジャーナリズムが次々と現れるプラットフォームに優先順位をつけたがる傾向がありますが、ガーディアンはジャーナリズムの存在理由を優先させなければなりません。

 

《8》に続く
https://www.theguardian.com/news/2017/nov/16/a-mission-for-journalism-in-a-time-of-crisis
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この記事を読むと、中立報道の本当の姿勢が見えてきます。

いかなる影響も排除し「中立を指向するジャーナリストとしての価値観だけが」報道するための基準だとしています。

これを念頭に置いて日本のNHKについて考えてみましょう。

多数のツイッターなどを参照していると、現在のNHKが戦前同様の国策宣伝機関に陥りつつある姿が浮かび上がってきます。

国民全員から聴取料を徴収して成り立っているその経営方法は「いかなる影響も排除し、中立を指向するジャーナリストとしての価値観に基づく」報道をするためなのではないでしょうか?

 

ところが現在のNHKは「一般市民に変革のための力を感じさせることも出来なければ、市民改革が可能だと感じさせることもできない」メディアだと言わざるを得ません。

NHKの報道担当部門における裁量権をお持ちの諸氏には、この記事をじっくりとお読みいただき、良心に恥じることがないかどうかお考えいただきたいものです。

テロ、そして戦争 : 史上最大の隠ぺい《5》

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所要時間 約 10分

CIAによる対イラン工作について「二度とこの問題を取り上げるな…メモを破棄し、誰にも何も話すな…」それが当時の米国政権の要求

「イラクはすぐに片づく…次はイラン、シリア…」大量破壊兵器の保有を口実に次々と軍事侵攻することを計画していたアメリカ

 

デモクラシー・ナウ 2018年1月5日

私がアメリカを中心とする多国籍軍のイラク進攻について取材を進めていたまさにその時、CIAによる対イラン工作の問題が明らかになりました。

ご存知だと思いますが、イラクが大量破壊兵器を保有している可能性があるという事がイラク侵攻を正当化させた理由でした。

従ってイランが核兵器を保有しているのであれば、当然イラクの次はイランということになります。

それやこれやで私はイランの核問題とCIAによるイラン工作に関する記事を書くことは非常に重要だと考えました。

当時アメリカは翌年にはイランにも侵攻するという観測が行なわれていました。

 

「イラクはすぐに片づくだろう。次はイラン、シリア、そこらへんだろう…」

私はそうしたことはきわめて重要な問題であり、イラン、イラクいずれも密接な関連性がありニュース価値もあり、報道することは公共の利益のために避けて通ることはできないと考えていました。

 

しかし私がCIAに関する発言をするとすぐに、アメリカ政府の国家安全保障問題担当顧問だったコンドリーザ・ライスはニューヨーク・タイムズのワシントン支局長だったジル・エイブラムソンに電話をかけ、会見を要求しました。

そして、ジルと私は2003年の4月下旬または5月初めにホワイトハウスに行ったのです。

私たちはライスと当時CIA長官を務めていたジョージ・テネットに面会しました。

そして彼らは私たちに取材内容を発表しないよう強硬に要求しました。

ライスが私にこう言ったことを覚えています。

「この問題について二度とこれ以上電話などしてはならない。そしてメモを破棄し、この問題について誰にも何も話してはならない。」

しかしこうした圧力をかけたことで、彼らは私が取材した事実に間違いが無いことを証明した形になれました。

様々に話し合いをする中で、私が取材した事実と異なるとテネット長官が主張したのは、計画の失敗は実行段階でのミスによるものだという点だけでした。

ジルと私はこれ程までに頭ごなしの要求をされたことに驚きましたが、要は取材内容を一切公表するなという事でした。

しかし、繰り返しましすが、彼らの圧力は私の取材内容が正しいという事を証明することになったのです。

 

圧力をかけられ、私はなおさらすぐに記事を公開したいという思いに支配されました。

しかしちょうどその時は、皆さんが覚えておられるかどうかわかりませんが、ジェイソン・ブレアが引き起こしたスキャンダルによってニューヨークタイムズ全体に激震が走っていたときだったのです。

 

ジェイソン・ブレアはニューヨークタイムズの年若い新聞記者でしたが、少々問題を抱えていました。

彼の記事については疑問点が数多くあり、ニューヨークタイムズは危機的状況に追い込まれていました。

編集ガバナンスが問題となり、当時の編集主幹のハウエル・レインズは社を去らざるを得なくなりました。

そして暫定的に編集者が選ばれ、その後夏になって最後的にビル・ケラーが編集主幹に選ばれました。

そのため私は最終的にケラーに話を持ち込みました。

その結果ケラーはこの記事を公開しないことに決めました。

私は彼の結審を変えようと何度も試みましたが、彼の態度は頑ななままでした。

そしてその翌年にNSAによる国民全員の盗聴という問題が持ち上がってくることになったのです。

 

エイミー・グッドマン:そして、ニューヨーク・タイムズの編集主幹だったジル・エイブラムソンが2014年に放映された米国CBSのテレビ番組『60分(60 Minutes)』のインタビューで話をした時の様子をご紹介します。

彼女はジェームス・ライゼン氏が取材したイランの核開発計画を失敗に導くためのCIAの工作についての記事を傷つける努力についてこう語っています。

 

「ジル・アブラムソン:私は今となってはその事を後悔していますが、私の気持ちは公開しないという方向に傾いて行きました。

当時私たちは数々の大きな事件を扱っていましたが、私の中ではこの問題はさほど重要性は無いという結論に達したのです。

そうした決定をしたことを今は後悔しています。

私はともに働き、きわめて信頼のおける新聞記者であったジム・ライゼンを支持しなかったことを後悔しています。

エイミー・グッドマン:

これがニューヨークタイムズの編集主幹だったジル・エイブラムソンの発言内容です。

それではこの2つの問題が、ひとつはニューヨークタイムズに掲載されピューリッツァー賞を受賞したものであり、もうひとつはあなたの著作によって公開され、あなたが危うく刑務所送りになるところだった状況を説明しているわけです。
ジェームズ・ライゼン:

まあ、興味深い話ではあります。

お話した通り、一連のできごとは2003年のCIAによる対イラン工作が発端でした。

そして、2004年の国家安全保障機関(NSA)の問題へと続いて行きます。

 

そしてこれまでお話した通り、私はきわめて不満であり非常に憤慨していました。

ニューヨークタイムズの上層部が私が書いた記事を二度までも不掲載を決めた時 - それ以前にも私が書いた記事が採用されなかったことはありますが - このままでは私が取材を続けてきた事実を伝えることはできないと考えました。
9/11同時多発テロ以降の世界はテロが日常化してしまっていますが、そうした事実をきちんと伝えるためにはもうニューヨークタイムズの紙面だけでは無理だと考え、本を出版する決心を固めたのです。

2004年12月、国家安全保障機関(NSA)による大規模な盗聴事件の記事の不掲載をニューヨークタイムズが再び決定した後、私は自分の予定していた本の出版の準備に取り掛かりました。
私はニューヨークタイムズが不掲載にした二つの事実を世の中に対し明らかにしたかったのです。
私が言ったように、私はその論文に戻ってきました。
2005年の夏の終わり、お話しした通り私はニューヨークタイムズの上層部に再び掛け合いました。
私が取材した二つの大きな事件に関する著作をニューヨークタイムズ社が出版すべきだと迫ったのです。
しかし交渉はいつの間にか国家安全保障機関(NSA)の大規模な盗聴事件に絞られることになり、CIAによるイラン工作の記事は取り上げられなくなっていました。

 

そして結局、お話しした通りニューヨークタイムズ社はNSA事件の著作は出版しましたが、CIAの対イラン工作の本は出版しませんでした。
それは2005年の冬を迎え、核心部分の交渉のタイミングが遅くなってしまったからではありませんでした。
私たちの一連の話し合いの対象にならなかったのです。

そして私の本が出版されると、ブッシュ政権はCIAの対イラン工作、国家安全保障機関(NSA)による大規模な盗聴事件に関する私の取材源を特定しようと躍起になりました。

特にニューヨークタイムズに掲載されたNSAの取材源を特定しようとしました。
私が誰からその話を聞き出したのか、突き止めようとしていました。
後で気がついたのですが、ブッシュ政権が私の取材源を突き止めようと動いたのはそれで2度目でした。
彼らは著作の中の全ての章の中身を検証し、どれだけの問題があるか検証していましたが、それらはニューヨークタイムズの紙面には載っていませんでした。
彼らの狙いは私でした。
ニューヨークタイムズとは切り離していました。
そして最終的にCIAの対イラン工作の記事をターゲットにすることを決定したのです。

 

対イラン工作とは何の関係もない記事についてFBIの捜査官と政府当局者が調査を続けていた事実を私は分かっていました。
私は一挙一頭足を見張られているように感じていました。
彼らの眼中にはもうニューヨークタイムズはありませんでした。
大陪審は国家安全保障機関(NSA)による大規模な盗聴工作についてニューヨークタイムズに対する機密漏洩については刑事訴追しないことを決定しました。
その代わりに第二大陪審はCIAの対イラン工作に関する私の著作について訴追の検討を始めたのです。

 

《6》に続く

https://www.democracynow.org/2018/1/5/the_biggest_secret_james_risen_on

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日本の給与所得が低下、消費者支出に悪影響 – 日銀のインフレターゲットに暗雲

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所要時間 約 12分

「アベノミクス」は企業の整備投資を増やすことには成功したが、労働者の賃金を引き上げるという課題には成功していない

消費者物価と賃金の低迷は、持続的成長によってインフレが進行するというシナリオが実現しなかったことを証明した

 

スタンリーホワイト / ロイター 2018年2月7日
2017年12月、日本の賃金水準が5カ月ぶりに低下しました。

給与所得の減少は消費支出の削減につながる可能性があり、日本銀行が設定している2%のインフレ目標の達成が増々危ういものになっています。

 

低迷したままの賃金はまた、毎年行われる春の労使交渉で企業側に3%の賃上げを求めている日本政府があらためて難しい課題に直面していることを示唆しています。
安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」は、企業の整備投資を増やし、女性を労働市場に引き入れることには成功しましたが、依然として企業に賃上げを促すという課題には成功していません。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア・マーケット・エコノミスト、藤内修二氏はつぎのように語りました。

「名目賃金の上昇率は価格にまったく追いついていません。」

「これはアベノミクスの開始以来、ずっと問題になっていることです。政府の3%の賃上げ目標を達成することには相当な困難が伴います。」

 

インフレ調整後の実質賃金は昨年の12月、前年同期と比較して0.5%下落したと労働省のデータが示しています。

前の月の11月は0.1%とわずかな上昇を示していしまたが、2017年7月に1.1%の年間最大の減少以来、最大の減少となったを記録しました。

2017年の年間の実質賃金はマイナス0.2%となり、0.7%の増加を記録した2016年と比較して対照的な結果となりました。

12月の名目上の現金収入は前年同期比0.7%増加しましたが、前月の0.9%に比べ増加のペースが遅くなったというデータが公開されました。

同じ統計によれば12月の名目上の現金収入は前年同期比0.7%増加になりましたが、前月の11月が0.9%の増加だったのに対し、増加の幅が縮小しています。

賞与を含む臨時収入は12月には0.7%増加、前月の11月には年率換算で7.8%増加しました。

これは多くの企業が12月からひと月前倒しして11月に年末賞与を支払ったためだと見られています。

企業活動の強さのバロメーターである時間外手当の支給額は12月に0.9%上昇しましたが、11月の年率換算1.9%に比べるとこちらも低下傾向にあります。

 

一方日本銀行の統計によると、昨年の4〜6月の日本の出力ギャップは需要が生産を上回る幅がこの9年間で最大になりました。

日銀の関係者と外部のエコノミストなどはこの結果を見て、価格の下落傾向が年末に向けて終息し、

インフレが加速する肯定的な兆候と捉えていました。

しかし明らかになった消費者物価と賃金のデータは、持続的成長によってインフレが進行するというシナリオが実現しなかったことを示すことになりました。

 

企業側は製品価格の引き上げにより価格動向に敏感な消費者離れが進むことを警戒していますが、日銀の当局者は好調な経済成長率によりインフレ局面への転換が進むことを期待しています。

 

日本政府による正式な発表は次週になりますが、ロイター通信社の独自調査では日本経済は2017年10月から12月にかけての第4四半期まで8期連続の成長を遂げる見通しであり、約30年ぶりの連続経済成長が見込まれています。

 

https://uk.reuters.com/article/us-japan-economy-wages/japan-wages-fall-in-blow-to-consumer-spending-bojs-inflation-quest-idUKKBN1FR04I

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【 ビットコイン : これから先の運命と時系列ごとの評価 】

代表的仮想通貨について何か大きな動きがあったのはいつ?そして何があったのか?

 

アーサー・サリバン / ドイチェ・ヴェレ 2018年2月6日

上がったものは必ず下がる

古(いにしえ)の知恵はこう語りました。

それはビットコインにも当てはまるのでしょうか?

その答えを探るため、仮想通貨(正しくは暗号化技術に基づく仮想通貨)の価値が下落を続ける現在に至るまでの経緯をグラフにしてみました。

その我々はこれまでの劇的な旅を描いています。

 

もしあなたが1年間俗世間とはかかわりのない世界に住んでいたのであれば、ビットコインの話は驚異的なはずです。

しかし現実世界で暮らし仮想通貨に関心を持ち、その可能性に大きな期待を抱いていた人々にとっても、今やその評価はかなり混乱したものになっているはずです。

 

仮想通貨全体の動きを象徴する何か指標のものは無いかと模索する人は、ビットコインのこれまでの動きに注目すべきかもしれません。

以下のグラフはビットコインの価格が2010年7月から現在までどのように変化したかを示すビットコインスペシャリスト、コインデスク(CoinDesk)のデータに基づくものです。

ほとんど素人に近いマーケットウォッチャーでさえ、そのパターンを見分けることは簡単なはずです。2014年まではほぼ横ばいの状態が続いた後、2017年初頭から突如起伏が急激に上がり始めます。

外見上これ程起伏が激しいのはニューヨークのマンハッタンの夜景以外ありません。

 

これまでビットコインに関連して何か大きな動きがあったのはいつ?そして何があったのでしょうか?

これまで転換点となった出来事のいくつかを振り返ってみましょう。

 

▽はじまり

 

2008年8月18日:

ドメイン名bitcoin.orgが登録されました。

何かが起こりそうな予感がありました。

3ヵ月後、中本哲名で「ピアツーピアの電子通貨システム」(Bitcoin:Peer-to-Peer Electronic Cash System)というタイトルの謎の論文がオンラインで公開されました。
2009年1月3日:

中本氏が本当のところどういう人物なのかは明らかにされていませんが、彼はビットコインの登場を効果的に演出することにより有望な鉱脈を掘り起こすことに成功しました。

恐らくは金融危機に対する憤りから、彼もしくは彼女は1年以上を費やして怒っていた彼は、31,000行に及ぶ複雑なソフトウェアを書きあげました。

その目的は、従来の銀行システムや金融政策の手が及ばない場所に金融市場を創り出すことでした。

2009年10月5日:

最初の米国でのビットコインの為替レートは、ニューリバティ・スタンダード(New Liberty Standard)というサイトから発行されました。

この時点で、1ビットコインは1USドルの約7%の価値しかありませんでした。

 

2010年5月22日:

ビットコインを使用した最初の商取引が行なわれました。

以前に以前ビットコイン・ソフトウェアの制作に関わったプログラマーが10,000ビットコインでの2枚のピザを購入したのです。

いわゆる「ビットコイン・コミュニティ」では、5月22日はビットコイン・ピザデイーとして知られています。
2010年8月15日:

ビットコインの脆弱性が悪用され、セキュリティをかいくぐって無制限にビットコインを作りだしました。

数時間以内に問題は解決され、バグによって生成されたビットコインはすべて削除されました。
▽上昇局面へ

 

2010年12月27日:

最初の1年をビットコインは1ビットコインあたり$ 0.29ドル(0.23ユーロ)という評価で終えました。ちょうど1年前の1セント未満のという価値と比べると大きな飛躍になりました。

2011年4月12日:

この年の2月に1ビットコインイコール1米ドルという水準を突破しましたが、一度下落したもののその後は1ドルを下回ることは無くなりました。

投資家、エコノミスト、ジャーナリストすべてがビットコインに対し継続的に関心を払うようになり、従来の支持層である一定の範囲を超えてますます注目を集めるようになりました。

 

2011年11月14日:

ビットコインの乱高下の初期の兆候は2011年にすでに明らかになっていました。

6月6日の22.59ドルという高値から11月14日までに2.26ドルになり、90%の値下がりとなりました。この崩壊は6月19日世界をリードするビットコインの交換所のひとつで東京に本拠を置くマウント・ゴックスがハッキングされた後発生しました。

最終的には対処されましたが、投資家を驚かせることになりました。

セキュリティ、不安定な価格、犯罪の対象になりやすいという性格に対する恐れから、ビットコインはデフレスパイラルに入りました。

 

2013年11月29日:

ビットコインは2012年を通じて着実に価値を回復し、2013年に入るときわめて早いペースで上昇し、年末に向けて大ブームを起こして10倍の値上がりを数週間のペースで達成しました。

背景にあったのは中国人投資家の急増だと考えられています。

11月下旬にピークを迎えますが、2014年に入ると少しずつ値下がりして行きました。

ビットコインの価値は今後3年の間は800〜200ドルの間で、荒い値動きを続けることになると見られています。

 

http://www.dw.com/en/bitcoin-charting-the-life-and-times-of-a-cryptocurrency/a-42470161

テロ、そして戦争 : 史上最大の隠ぺい《4》

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所要時間 約 8分

世界を代表するメディアを自認するなら、民主主義の成り立ちや一国の政治を変えるほどの事実を報道するかどうかは極めて重要な問題であったはず

手が込んでいるにも関わらず、肝心な点がずさんだったCIAの対イラン工作

 

デモクラシー・ナウ 2018年1月5日

エイミー・グッドマン:
紆余曲折の末、ニューヨークタイムズに掲載されたブッシュ政権の大規模盗聴疑惑に関する記事であなたとエリック・リッチブラウ記者がピュリッツァー賞を受賞したのですね?
ジェイムズ・ライゼン:
そう、その通りです。私たちはさらなる追跡記事を書こうとしていました。

 

エイミー・グッドマン:
そして当然ながらニューヨークタイムズ社もピュリッツァー賞を受賞したのですね?
ジェイムズ・ライゼン:
そう、そう、でもそのことで自分は非常に割り切れない気分にさせられました。
私はこの記事を書いたおかげでニューヨークタイムズ社内における不服従分子だと思われたのですが、同じ記事で私も会社もピュリッツァー賞を受賞したわけです。
同じ理由でまず社内で戦うことを強いられ、次は外部から賞賛を具体的な形で受け取るというこれまでにない経験をすることになったのです。

エイミー・グッドマン:
ここにピュリッツァー賞選定委員会のコメントがあります。
「慎重で懸命な情報源を確保したことにより、秘密裡に行われた国内での盗聴疑惑を明らかにしたことにより、大規模なテロの防止と市民の基本的人権のどちらを優先すべきかという課題について、幅広い議論を喚起した。」
ピュリッツァー賞をしたことで当然ニューヨークタイムズ社もあなたと一緒に祝杯をあげたことと思いますが、彼らはあなたを祝福してくれましたか?後で謝罪などはありましたか?
ジェイムズ・ライゼン:
いいえ、謝罪はありませんでした。
祝杯をあげただけです。
この記事を書いたことで自分は随分奇妙な運命に見舞われたな、というのが正直な感想でした。
ほんの数ヶ月前までは、記事が公表される前に本が先に出版されることになったら私はニューヨークタイムズから解雇されるのではないかと危惧していました。
それが今や祝福される立場に変わったのです。

 

「この瞬間は、私の人生の中で最もやりきれない時間かもしれない。」
私はそう感じていましたが、口には出さないことにしました。
私はニューヨークタイムズ社主のサルツベルガーと編集主幹のケラーに言われた言葉を思い出していました。
「君がこの記事を書いたことで、我々がどれほどの面倒に巻き込まれてしまったことか…」
少なくとも私はその時点では、この記事に関してそれ以上何か交渉をするつもりはありませんでした。

エイミー・グッドマン:
謝罪と言えば当然、それはあなたに対してだけでなく、アメリカ国民に対しても謝罪が行われるべきものでした。
なぜなら『世界的新聞社』としての価値を自認するのであれば、民主主義社会の成り立ちや一国の政治を変えるほどの事実を報道するかどうかは極めて重要な問題であったはずです。
ジェイムズ・ライゼン:
その通りです。

 

エイミー・グッドマン:
さてニューヨークタイムズ社が記事の公開を押さえ込んでいたというのとは別の問題、もしこの情報源を明らかにしなければ刑務所行きだと脅された問題についてお聞きしたいと思います。
ブッシュ政権下でこうした脅威にさらされていたあなたは、オバマ政権になればすべてが変わると考えておられたようですが、事実は逆でした。脅威は大きくなってしまいました。
さてここにお迎えしているのは、ピューリツァー賞を2度受賞したジャーナリストであり、ベストセラー作家であり、現在はインターセプトの国家安全保障問題を担当する特派員を勤めるジェイムズ・ライゼン氏をお迎えしています。
ジェイムズ・ライゼン氏はそれ以前はニューヨークタイムズで働いていました。

さてジム、これまでブッシュ政権が国家ぐるみで行った盗聴工作に関するお話をうかがってきましたが、もうひとつの国家的陰謀についてお話をいただいてよろしいですか。

ニューヨークタイムズ紙が最終的に公表しないことを決定したイランに関わる問題です。

この件であなたには刑務所で一生を終わる危険が生じたのですね?

 

ジェームズ・ライゼン:

そうです。私は2003年CIAがイランの核開発計画に影響を与えようとする極めてずさんな計画を実行したという証拠を手に入れました。

CIAは政権内部の離反者のひとりからロシアの科学者が作成した設計図を入手し、これにアメリカの科学者が計画が失敗するように誤ったデータを書き込み、これを再び元の場所に戻すというものでした。

 

ジェームズ・ライゼン:
そうです。私は2003年CIAがイランの核開発計画を妨害するため極めてずさんな計画を実行したという証拠を手に入れました。
CIAは政権内部の離反者のひとりからロシアの科学者が作成した設計図を入手し、これにアメリカの科学者が計画が失敗するように誤ったデータを書き込み、これを基に製作すれば必ず失敗するというものでした。

そしてここにもう一人別のロシア人科学者が登場します。
彼は金欲しさにロシアの機密情報を密かにイラン側に売り渡す科学者を演じることになっていました。

しかし問題がありました。
この密かにアメリカに協力することになっていたロシア人科学者は偽の情報が書き込まれた設計図を見て、CIAに次のように指摘しました。
「これでは誰が見ても一目で偽物だと解ってしまう。」

 

しかしCIAはあくまで計画の実行にこだわりました、用意した『設計図』の欠陥が明らかであったにも関わらず…。
ロシア人科学者はこの設計図がウィーンの和平会議の席上イラン側の手に入る際、一通の手紙を添えたのです。
「この設計図には問題があるかもしれない。」
お解りですか、ロシア人科学者はイラン側が自分に疑いの目を向けないように、渡した設計図には欠陥があるという見解を添えたのです。

CIAがこの時行った工作全体の中で、結局この点が最大のポイントになりました。

イラン側の科学者たちがこの設計図をどう扱ったのか正確なところは知りようがありませんが、あらかじめ密かに欠陥があるということを知らされていた以上、からはそれを容易に判別し、偽の情報を除外して使える部分だけを利用したということは十分に考えられます。
どのような工作であれ、これではうまくいくはずがないのは自明のことです。

 

《5》に続く
https://www.democracynow.org/2018/1/5/the_biggest_secret_james_risen_on
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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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