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【 極めて偏った教育を行う幼稚園のスキャンダルと日本の首相夫人 】《前篇》

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所要時間 約 8分

民主主義と平和主義を基本とする現在の教育制度を否定する『愛国心』教育

日本国内で影響力を増している右翼的教育を推進する運動、その暗い側面に注目が集まる

 

ジョナサン・ソブル / ニューヨークタイムズ 2017年2月24日

今や日本の政治スキャンダルの渦中にある塚本幼稚園では、戦前の日本に生きていた曾祖父の時代なら抵抗なく受け入れられていたかもしれない類いの、極めて保守的な教育を行っています。

彼らは旧日本軍の軍歌に合わせ、軍人さながらの姿勢で行進します。

こどもたちは19世紀日本で、天皇の名の下に制定された教育勅語の愛国的フレーズを復唱させられています。

こうした意図について、学園側は「世界で最も純粋な国」の子供たちに「愛国心と誇りを育てること」が目的だと語っています。

 

そして今、学園を経営する塚本氏と安倍晋三首相の妻を含むその国粋主義者である支援者たちに批判が集中する事態となっています。

この学園はきわめて偏狭な立場から中国人と韓国人に対する攻撃を助長する一方、日本政府からは違法な財政的援助を受けていた可能性があり、批判が集まっています。

 

強まる抗議の声は、日本国内で影響力を増している右翼的教育を推進する運動の暗い側面に注目を集め、国粋主義的な教育政策を進めてきた安倍政権を守勢に立たせることになりました。

安部首相は24日金曜日妻の昭恵氏が塚本幼稚園が母体となって開校の準備が進んでいる小学校の『名誉校長』を辞任したと国会で答弁しました。

 

この小学校は個人の学校経営者が日本政府から不当に安い価格で購入した土地に建設されています。

この経緯の詳細は今月になって明らかにされましたが、購入した側に一方的に有利な取引実態は、背景に政治的な特別の計らいがあったのではないかという疑惑を招くことになりました。

 

「妻も私自身も、この学校の許認可あるいは土地の取得にまったく関与していません。」

安部首相は国会でこう語りました答弁しました。

「私や妻がこの件に関与したというのであれば、私は政治家を辞任します。」

 

安部首相やその取り巻きの保守派の政治家たちは、これまで日本の教育制度を自由主義に偏り過ぎていると批判を繰り返してきました。

現在の日本の教育制度の下では左翼的立場の教師によって日本の第二次世界大戦中の事歴に関する『自虐的』史観が展開され、日本の伝統的価値観を軽視して個人主義や平和主義が必要以上に重視されているとして攻撃しています。

 

問題の渦中の人物、塚本氏は教育制度を戦前同様押し戻そうとする右翼的人物の中でも、その最右翼に属する人物である、こう語るのは東京の学習院大学で教育学を専攻する佐藤学教授です。

「そこにあるのは、平和主義と民主主義を基本理念とする戦後の教育制度の否定です。」

塚本幼稚園にあっては旧来の愛国心の顕彰は時に偏見による攻撃と見境がつかなくなります。

学校側は先週、「外国人の方に対して誤解を招く表現があったことをお詫び致します」とウェブサイトで謝罪しました。

子どもたちを通園させている保護者によれば、PTA会費に関する問題などありきたりな苦情を呈しただけで、「よこしまな考えを持つ韓国人やシナ人」たちが面倒に巻き込もうとしているなどと、狂信的愛国主義的な極端な表現を使って痛烈に非難されることもあります。
この保護者たちは学園側に疑問を呈すると「巧妙に潜り込んだK国・C国人等の元不良保護者である」などと籠池泰典園長から攻撃されると証言しました。
籠池園長は保護者に送付した文書の中で、「問題は、外見は日本人と変わらないが外国の考え方を日本の中に持ち込もうとしている人間たちの存在」だと主張していました。

 

安倍首相は自身の政治家としてのキャリアの中で、日本の教育制度を改めることを優先課題の一つに挙げ、塚本幼稚園のような取り組みであっても表現や手法が見た目に穏やかなものであれば、これまで擁護する立場を取ってきました。

日本のニュースメディアが入手した塚本幼稚園が新設しようとしている小学校の初期の広告パンフレットでは、籠池氏が校名に安倍首相の名を冠しようと提案していました。
籠池氏は結局別の校名を採用しましたが、安倍首相自身が自分の名を使わないよう要請したと語りました。

安倍首相は日本の歴史教科書の中で、大日本帝国時代にアジアで行われた残虐行為に関する記述を曖昧な表現にするなどの措置を支持、さらにさらに公立学校の一般教育の中で愛国心を育てるための『道徳教育』を行うとする法律を可決成立させました。

 

《後編に続く》

https://www.nytimes.com/Asia Pacific
Bigotry and Fraud Scandal at Kindergarten Linked to Japan’s First Lady

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個人的に私がいつも感じる疑問は、ちゃんとした日本語の文章も作れない人間たちがどうやって美しい日本の伝統を守るのか、という事です。

私が考える愛国というのは自分を育んでくれた身近なコミュニティや周囲の自然環境などをごく当たり前に大切にするという事であり、そういう意味では福島第一原発などはきわめて非愛国的です。

そして日々変わりつつある世界環境の中で、どうやったら日本の美や利点を無理せず維持できるかという工夫を考えるのが真の意味の国防であり、足元で拡大する子供たちの貧困問題などを放置したまま軍備にばかり多額の国家予算を注ぎ込むことが賢明な国防政策だなどとは、とても思えません。

 

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【 メトロポリタン美術館375,000の収蔵作品をデジタル化、無料提供 】《3》

 

NBCニュース2017年2月14日

ニューヨークのメトロポリタン美術館はそのコレクションをデジタル化し、無料で375,000点に上る画像データを公開しました。

いずれも公有財産として、無料でしかも制約なしで利用することが出来ます。

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(イタリア : 1598-1680)[バッカス祭・子どもたちと戯れるローマ神ファウヌス]

ベルニーニはイタリア、バロック芸術の彫刻分野における代表的芸術家です。(写真上)

 

1495-1505年ごろのユニコーンを描いたウール製のタペストリー。動植物はユニコーンの物語を描いたタペストリーの中で重要な役割を演じています。(写真下)

http://www.nbcnews.com/slideshow/met-digitizes-its-collection-releasing-350-00-images-free-n719661

 

【 想像を超えるひどい状況 – 福島第一原発 】

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所要時間 約 8分

想像以上に高い放射線量、想像以上にひどい損傷、次々動作不良に陥る調査ロボット

開始2時間で調査ロボットの累積放射線量が1,000シーベルトを超え、調査継続が不可能に

 

山口まり / AP / ワシントンポスト 2017年2月17日

 

破滅した日本の原子力発電所・福島第一原発、その原子炉のうちの一基の内部に送りこまれたロボットによる調査は、事故収束・廃炉作業に関してこれまで予測されていたより、はるかに困難なものになるであろうことを明らかにしました。

福島第一原発の所有者である東京電力は遠隔操作ロボット『スコーピオン』を原子炉2号機の格納容器内に送り組み、6年前にメルトダウンした炉心付近の状況について検証作業を行おうとしたところ、そこにあった放射性廃棄物のがれきを乗り越えようとしている最中に動作不良に陥ったと発表しました。

 

ロボットは線量計、温度計と2台の小型カメラを装着しており、若干のデータと映像を送ってきましたが、溶け落ちた燃料を発見することはできませんでした。

メルトダウンした燃料の状態と位置を確認することは、原子炉から放射性廃棄物を取り除く作業の鍵となります。

格納容器内で動作不良に陥ったロボットは、次回以降の調査を妨害しない場所にまで移動の上、放棄されました。

 

これまで数週にわたって予備調査が行われてきましたが、原子炉2号機についてはロボットが調査を予定している範囲内の内部構造上の損傷が目立つこと、そして格納容器内の放射線量が想定していた以上に高く、ロボットの設計と調査内容の変更が必要なことを示唆していました。

 

類似した調査はメルトダウンした他の2基の原子炉についても予定されています。

水中で動作する小型の防水ロボットが数週間以内に原子炉1号機に送り込まれる予定です。

しかし損傷が激しい原子炉3号機については、居並ぶ専門家も調査のための着手点すら見つけ出すことはできずにいます。

 

東電は溶け落ちた核燃料を取り除くための最適な、そして最も安全な方法を確立するため、メルトダウンした3基の原子力発電所と炉のそれぞれで、溶けた燃料の正確な場所と状態、そしてその他の構造上の損害状況を把握する必要があります。

東京電力の広報担当の岡村氏は、調査がまだ完全では無かったにもかかわらず、今年の夏には溶け落ちた核燃料を除去する方法を決定し、2021年には実際に作業に着手するというスケジュールにこだわって来たと語りました。

 

東京電力は現在、2011年3月襲った巨大地震と巨大津波がきっかけとなり、福島第一原発の3基の原子炉がメルトダウンを引き起こしたことを受け、その事故収束・廃炉作業に取り組んでいますが、作業が完了するには少なくとも数十年の歳月を必要とするとみられています。

福島第一原発の周囲では十万人を超える人々が自宅を捨てて避難しなければならなくなり、高い放射線量のため未だに多くの人々が自宅や故郷に戻れないままになっています。

 

2月始めには『スコーピオン』調査を行うための準備として、調査範囲のがれきを取り除くためのロボットが送り込まれましたが、稼働2時間でその累積放射線量が1,000シーベルトを超え、設計された耐久値を超えてしまい、2台のカメラが作動しなくなったため、作業を途中で打ち切らなければならなくなりました。

1,000シーベルトの放射線量は人間が浴びれば数秒で死に至ります。

設計当初のこのロボットの動作可能時間は10時間、または一時間当たり100シーベルトでした。

東京電力の調査担当者は、がれきの除去が不完全なこと、放射線量が極めて高いこと、そして構造上の損傷が著しいため今後の調査も思い通りにはいかない可能性があると語り、放射線に対しさらに耐久力の高いカメラや他の機材の開発が必要かもしれないと付け加えました。

 

東京電力は放射線量が極めて高いものの、外部への漏出は無いと語りました。

 

格納容器内で撮影された写真は、破損した部品などが溶けた金属用のもので覆われた状態のものを写しだしました。

2号機の格納容器の真下には溶け落ちた核燃料と思われる物質が壊れた部品などと一緒に溶解し、垂れ下がった状態で固体化しているのが確認されています。

 

https://www.washingtonpost.com/business/technology/robot-probes-show-japan-reactor-cleanup-worse-than-expected/2017/02/17/d17eea86-f4cf-11e6-9fb1-2d8f3fc9c0ed_story.html?utm_term=.731cfbff570b

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【 メトロポリタン美術館375,000の収蔵作品をデジタル化、無料提供 】《2》

 

NBCニュース2017年2月14日

ニューヨークのメトロポリタン美術館はそのコレクションをデジタル化し、無料で375,000点に上る画像データを公開しました。

いずれも公有財産として、無料でしかも制約なしで利用することが出来ます。

サンドロ・ボッティチェリ(イタリア : 1445-1510) Sandro Botticelli [聖ヒエロニムスの聖体拝領]テンペラ1496-97年頃

この絵はフィレンツェの織物商人フランチェスコ・デル・プグリエセの依頼で制作されました。

急進的な伝道者サボナローラの支持者であったプグリエセは、この絵の宗教的主題の完成度の高さに大いに満足したかもしれません。(写真上)

 

エルグレコ(ギリシャ-スペイン : 1541-1614)[盲人を癒すキリスト]油彩・1570年頃

彼は1567年に生まれ故郷のギリシャを出て、1576年にスペインに移住しますが、この作品はその間のローマ・ベニス時代に描かれました。

目に油を塗ることによって盲人を癒やしているキリストの奇跡を描いたこの絵の前景の2人は、盲人の両親だと考えられています。(写真下)

http://www.nbcnews.com/slideshow/met-digitizes-its-collection-releasing-350-00-images-free-n719661

【 英国政府のエネルギー政策に『大穴を開けた』東芝の原発ビジネス 】

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所要時間 約 11分

原発の新設を前提としていた英国のエネルギー供給計画、東芝の撤退で危機的状況に

原子力発電は時代の要求にはもう応えられない、その事実を証明した東芝の崩壊

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2017年2月14日

 

原子力事業の巨額の欠損について世界的にもその動向が注目されている東芝は、鍵となる収支報告と噂されている海外における原子力発電事業からの撤退の詳細について、いずれも発表を延期しました。

撤退が検討されている原子力事業の中には英国内の1カ所も含まれ、純損失額は5,000億円を超えるだろうと見られています。

今回の発表見送りにより日本国内では、この巨大コングロマリット企業の株価が8%下落し、巨額の財政危機がそのまま深刻な経営危機に発展する恐れがあるという観測が広がっています。

NHKは東芝の志賀重徳会長がアメリカの子会社ウェスティングハウス・エレクトリックが巨額の赤字の原因を作ったことの責任をとって辞任すると伝えました。

志賀氏はウエスティングハウスの前社長であり、辞任は予想されていたことです。

 

東芝は14日火曜日午後、綱川聡社長の会見の後、ウエスティングハウスの評価損の詳細を公表する予定でした。

しかし短い声明の中で東芝は今回発生した損失の詳細について発表するための「準備ができていない」と語り、以前に公表したものよりも同社の財政危機がはるかに深刻な可能性があることをうかがわせることとなりました。

 

東芝はその後、ウエスティングハウスにおける経営報告の不正行為について調査中であり、監査機関に対しては同社の正確な収支と原子力事業の評価損を確定させる作業のために1カ月間の猶予を求めたことも明らかにしました。

綱川社長は今月、ウエスティングハウス社が原子力発電所建設を行う企業を買収したことによって数千億円に上る財政損失が発生する可能性が発生したため、新規の原子力発電所を建設する事業を見直さなければならない事態に陥ったと発表していました。

 

14日東芝は国外の新しい原子力発電所建設事業からの撤退を正式に発表する予定になっていました。

それによって英国カンブリア州のムーアサイドで計画中の原子力発電所建設も、痛手を被ることになります。

セラフィールド近くのこの原子力発電所建設では、東芝の米国の子会社であるウエスティングハウスが100億ポンド(約1兆4,100億円)の予算でAP1000原子炉を建造する予定になっていました。

さらに東芝はムーアサイド原子力発電所の建設を行う予定になっていたNuGen社の株の60%の所有者です。

東芝がこのNuGen社の売却先としての可能性を探るため、韓国電力(KEP)社に接触したという噂があると日経新聞が伝えました。

 

英国における新しい原子力発電所の建設は数千人分の雇用を創出し、国のエネルギー安全保障の安定性を確実なものにするはずでした。

しかし東芝の一方的撤退によって、英国政府のエネルギー戦略には大きな穴が開くことになったと指摘するのは、シャドー・キャビネット(影の内閣・野党労働党側)の経済政策責任者のレベッカ・ロングベイリー氏です。

「英国政府のエネルギー政策はカオスの中に落ちこんでしまいました。私たちのエネルギー政策はますます自国の消費者ではなく、外国企業の利害関係者の利害に左右されるようになってしまいました。」

ロングベイリー氏はこう語り、次のように続けました。

「もし東芝の撤退が本決まりになったら、英国政府は直ちに介入すべきです。そしてムーアサイドとカンブリア州西部の住民のために公的支援と財政援助を提供するよう対策を採る必要があります。」

「そのためにはこの地区で雇用の維持と事業継続を目的としたエネルギー事業への補助金の代わりに、公共事業投資を促進する必要があります。労働党は電力供給の安定化と二酸化炭素排出量削減目標の達成のため、原子力発電の維持と再生可能エネルギー開発の拡大を支持しています。」

 

東芝が4月-12月の半期の決算内容の発表をキャンセルする数時間前、日経新聞はウエスティングハウスが原因となった巨額の損失と東芝自身のリストラ計画の不完全さのために、もはや健全な経営の継続が不可能となったことを発表する準備を進めていると報じましたが、その詳細は不明です。

「発表の遅れは、東芝が混乱しきっていることの証明です。」

ミョウジョウ・アセットマネージメントの代表取締役である菊池真氏がこう語りました。

「状況が好転したために東芝が発表を遅らせたのだとする予測は成り立たないと思います。これまで報じられてきたものよりも、さらに悪い結果になったものと市場は予想しています。」

発表の遅れは、東芝のアメリカにおける原子力事業の欠損金額が、グループの総資産を吹き飛ばしてしまうほどの金額、7,000億円程度にまで膨らんでしまったのではないかとの憶測を呼ぶことになりました。

 

ここ数十年で東芝は日本国内で20基の原子炉の製造に関わってきました。

しかし2011年3月に福島第一原発で3基の原子炉がメルトダウンを起こす事故が発生して以来、東芝が製造に関わった原子炉で稼働しているのはゼロです。

ウエスティングハウスは世界各国で91基の原子炉を製造しました。

67基は現役で稼働していますが、12基が廃炉になり、4基は長期間停止したままです。

 

英国のムーアサイド原子力発電所の建設から東芝が撤退することになれば、

「英国のすべての党派が国民が支払った何千億円もの税金がドブに捨てられることが無いよう、英国政府に対して必死の働きかけをしなければならなくなります。」

グリーンピース・ドイツの原子力専門部門の役員を務めるショーン・バーニー氏がこう語りました。

 

「すでに数十年前、原子力産業は数字的に事業の成立が不可能な、現実世界には合わないものになってしまっていました。

しかし各国の歴代の政権も、そして野党もその現実を無視して原子力発電の継続にこだわる共犯者であり続けました。

しかし今回の東芝のメルトダウンが結局、現実世界がどういうものであるかを証明することになったのです。」

 

もし東芝の負債総額が総資産を上回る結果があきらかになれば、その株式は東京証券所の一部上場企業から外されることになり、事業継続のための資金調達が一層困難になります。

建設事業から家電製造まで広範な事業を展開する複合企業である東芝は、業績が好調なフラッシュメモリ事業を売却することによって資金を調達する予定です。

190,000人の従業員を擁する東芝は2015年にも約1,500億円の不正会計疑惑が発覚し、決算の発表を2回延期しました。

スキャンダルに関連する一連の不祥事により、東芝は昨年約4,800億円の連結最終赤字に転落していました。

 

https://www.theguardian.com/business/2017/feb/14/toshiba-fuels-crisis-fears-delays-earnings-writedown-nuclear-westinghouse

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現在【 ゲンパツ…温暖化…核兵器…すべてが無くなる世界の実現へ!】を連載中ですが、その中でガンダーセン氏が述べられている現実を証明するニュースを連載を中断してご紹介します。

福島第一原発の事故以降、原子力発電所の運営というものがどれだけ無理をして続けられているか、それを証明する事実が次々明らかにされるようになりました。

戦争が国家間の紛争を解決するための最悪の手段であるのと同様、原子力発電も先進国におけるエネルギー供給手段として最悪のものであることが、日々証明されつつあるのではないでしょうか?

 

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【 メトロポリタン美術館375,000の収蔵作品をデジタル化、無料提供 】《1》

 

NBCニュース2017年2月14日

ニューヨークのメトロポリタン美術館はそのコレクションをデジタル化し、無料で375,000点に上る画像データを公開しました。

いずれも公有財産として、無料で制約なしで利用することが出来ます。

 

ジャック・ルイ・ダヴィド(フランス : 1748-1825)作[ソクラテスの死]油彩、1787年

神々の存在を否定し、若者たちを腐敗させる教育を行っているとアテネ政府から告発されたソクラテス(紀元前469-399年)は、その信条を捨てるか、コップ1杯のドクニンジンを飲んで自殺するか、いずれかの選択を迫られました。(写真上)

 

ピーテル・パウル・ルーベンス(オランダ: 1577-1640)、J・ブリューゲル兄共作[アケオロスの饗宴]木板に油彩、1615年頃

ルーベンスと彼の友人J・ブリューゲルは、1610-20年ごろ、神話や宗教的題材をとった作品を何点か共同制作しました。

アケロオスは川の神。(写真下)

http://www.nbcnews.com/slideshow/met-digitizes-its-collection-releasing-350-00-images-free-n719661

【 ゲンパツ…温暖化…核兵器…すべてが無くなる世界の実現を! 】《4》

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所要時間 約 8分

新大統領トランプのゲンパツ政策はどっちを向いている?

原子力ルネッサンスを放棄して再生可能エネルギーに投資すれば、地球温暖化防止を最速で実現できる

 

フェアウィンズ 2017年2月2日

 

ラジオ・エコショック(ES):ガンダーセンさん、あなたは新大統領トランプが原子力発電に対し好意的かそうでないか、原子力産業界での噂を耳にしたことはありますか?

 

アーニー・ガンダーセン(AG):

ああ、それは良い質問ですね。

両方の見方があるようです。

実は2週間前にも別の番組で同じ質問を受けたばかりです。

トランプは自分が本当の意味でのビジネスマンだと主張していますが、今では新しい原子力発電所を建設することは経済的にまったく意味を成しません。

ですから賢いビジネスマンなら新しい原子力発電所に投資しようとは思わないでしょう。

 

一方でトランプは自分は化石燃料の事業を支持すると宣言しましたが、石炭産業も経済的に成り立たなくなっています。ただし、化石燃料のくっさく採掘に力を注ぐようになれば、その分原子力発電に対する必要性は低下することになるでしょう。

 

トランプはさらにアメリカのためという事を強調しています。

今やアメリカ国内の原子力発電所建設に必要な資材はすべて中国で作られています。

もはやアメリカ国内には国内の原子力発電所建設に必要な資材を生産する能力はありません。

それは具体的にどういう事かと言うと、サウスカロライナ州で、そしてさらに南に下がってジョージア州で現在建設中の2、3か所で現在建設されている原子力発電所の資材や部品はすべて中国で製造されているのです。

大きな部品などはいったん解体されて海上輸送でアメリカに持ち込まれています。

アメリカ人労働者が担当しているのは現地で再び組み立てるという工程です。

レゴ・ブロックを想像してみてください。

アメリカ人の仕事は用意されたピースを組み上げてすくことです。

そこに至るまでの工程をすべてこなしているのは中国であり、韓国であり、そして日本です。

 

原子炉製造会社はウエスティングハウスですから、原子力発電所建設事業はアメリカ人の雇用創出に貢献していると思うかもしれません。

しかしウエスティングハウスを所有しているのは日本の東芝です。

同様にゼネラル・エレクトリック社を所有しているのは、日本企業の日立です。

 

これらの企業が所有する原子力発電所製造の主要部分が海外に移転して、すでにずいぶん時間が経っています。

 

さらにエネルギーの安全保障という点についてみてみましょう。

実際にアメリカ国内の原子力発電所で使われているウラン燃料のうち、国内産はわずか20パーセント前後です。

それ以外のウラン燃料を私たちはカナダ、オーストラリア、そしてロシアから輸入しています。

実はアメリカのウラン鉱山の所有者はロシア企業なのです。

従ってアメリカ国内の原子力発電所は、すべてアメリカ人以外が所有する鉱山からウラン燃料を購入していることになり、これではエネルギーの独立が成立しているとは主張できません。

もしトランプ新大統領が利口な人物なら、原子力発電を支持することは経済的に意味をなさないということになります。

 

しかしその取り巻きには原子力発電の支持者が数多くいます。

例えばエネルギー省長官に指名されたリック・ペリーは、テキサス州に核廃棄物処分場を建設しようとしている事業家たちと深いつながりがあります。

経済界は彼が何を言い出すか、聞き耳を立てています。

私たちも事の成り行きを注意深く見守る必要があります。

 

原子力産業は2050年までにさらに1,000基の原子炉を新設する必要があると主張しています。

しかし1,000基の原子炉を新しく作るためには8兆ドル(約900兆円)かかります。

この事実については、私たちはこれまで何度もフェアウィンズのサイト( http://www.fairewinds.org/ )でお伝えし、疑問を投げかけてきました。

私たちのサイトに掲載されている2分間の 『スモークスクリーン』をご覧いただくとお分かりいただけるのですが、1,000基の原発建設など途方もない資金の浪費以外の何ものでもありません。

 

ところで機会コストと呼ばれている支出についてみなさんご存知でしょうか?

手持ちの資金を何か一つのものに費やせば、他に資金を回すことはできなくなります。

私たちがもし8兆ドルの資金を1,000基の原発建設に投資するとしましょう。

まず第一にそれだけの数の原子炉を建造するとなれば、すべて計画通り進んでも35年の歳月を必要とします。

そしてその間、二酸化炭素の排出量はほぼ現在のまま増え続けることになります。

 

では別の選択肢として8兆ドルを再生可能エネルギー設備に投資したらどうなるでしょうか?太陽光発電システムや風力発電システムなどです。

すぐにでも二酸化炭素の排出量を激減させることが出来ます。

もし本当に地球温暖化を防ぎたいと考えているのなら、原子力発電所の建設に多額の費用をつぎ込むことは明らかな間違いなのです。

 

《5》へ続く -

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//ecoshock-interview-extreme-nuclear-dangers

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《⑦スーダン》

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

死と隣り合わせの武力抗争が日常化してしまった場所で困難を極める生活を強いられている人々はは、尚一層の窮地に追い込まれることになったのです。

 

米国はスーダンにテロ支援国家と断定し、ダルフールを巡って続いている内戦の責任の大半があるとして経済制裁を実施しています。

国連はこの内戦で最高300,000人が死亡したと伝え、2003年以降数百万人が難民化したとしています。

2017年1月9日ダルフール南郊のニアラで難民キャンプの警護をする国連平和維持部隊の兵士。(写真上)

 

2015年4月13日ハルツーム郊外の貧困地帯にある投票所で、国連監視の下での大統領選挙の投票をする女性。(写真下・以下同じ)

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

【 ゲンパツ…温暖化…核兵器…すべてが無くなる世界の実現を!】《3》

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所要時間 約 11分

原子炉が開発されたそもそもの目的、それは核兵器の開発

北朝鮮のアメリカに対する核攻撃、その具体的戦術とは?

 

フェアウィンズ 2017年2月2日

 

ラジオ・エコショック(ES):さて、私たちは全員、アメリカの新しい大統領ドナルド・トランプがアメリカの核兵器保有量を拡大させる方向であるという方針を表明したことをこの耳で聞きました。

そして核兵器の製造事業と原子力発電事業が深いところで密接につながり合っているという事は、私自身も目にしてきたことです。

アメリカの歴代大統領は核兵器開発技術の維持と発展のため、政策的援助と多額の助成金を原子力産業に提供してきました。

この点に関するあなたの認識はいかがでしょうか?

 

アーニー・ガンダーセン(AG):

お話しましょう。1945年8月、ヒロシマに投下された人類史上初の核兵器はウラン爆弾でした。

テネシー州にある巨大な設備を使って天然ウランを濃縮する作業が行なわれ、ヒロシマ型原爆が作られました。

長崎に投下された第2の原爆はプルトニウム爆弾でした。

このプルトニウムはハンフォードにあるアメリカ合衆国所有の原子炉から、後にはサウスカロライナの原子炉から得られたプルトニウムから作られました。

これらの原子炉の目的は発電とかそういう事ではなく、プルトニウムの抽出だけが唯一の目的だったのです。

 

これと同じことが今、北朝鮮で行われています。

北朝鮮にある原子炉の目的はプルトニウムの抽出です。

彼らは原子炉を稼働させてプルトニウムを取り出し、核兵器の製造に使っています。

この方法はインド、パキスタン双方がそれぞれ原爆を製造した方法でもあります。

実は彼らはいずれもカナダから原子炉を購入しました。

カナダ製の原子炉は、莫大な量のプルトニウムを算出するのです。

 

インドもパキスタンも核兵器製造目的では使用しないと誓約する書類にサインして原子炉を購入し、算出されたプルトニウムを使って原子爆弾を製造したのです。

このように原子炉とげんし爆弾は、密接不可分な関係を持っています。

 

ES:ガンダーセンさん、核兵器製造はあなたの専門分野でないことは承知の上でお尋ねしますが、原子力工学の技術者として、そして原子力発電が人間社会に及ぼす様々な悪影響と戦い続ける市民運動家のひとりとして、次のニュースについてどうお考えですか?

ロシアのマスコミは写真を添えて、彼らが巨大な新しいミサイルを開発したと報じました。

彼らはこの新型ミサイルがアメリカの弾道ミサイル防御網を突破することが可能であり、さらにはテキサス州全域を一気に破壊させられる核弾頭を搭載することが可能だと伝えています。

アーニー、この点についてどうお考えになりますか?

 

AG:世界に現存する核兵器のその大半を所有している国が2つあります。

それがアメリカとロシアです。

もしロシア人がアメリカを標的にして旧来型の核兵器の使用を決定すれば、我々の防御システムをすり抜けてくるミサイルも数多くあり、結局は私たちは破滅へと追い込まれます。

ロシア人がさらに強力な核兵器を使用すれば、やはりアメリカは破滅することになります。

いずれにせよ、ロシアとの間で核兵器を使用する戦争に突入すれば、アメリカは破滅するという事です。

ロシアも同様に破滅することになりますが、それによってアメリカが破滅から免れる訳ではありません。

 

私はトランプがこうした事実を、ことさら誇大に声高に強調していると感じています。

ちょうど今日、原子力工学の科学者たちが世界週末時計の針を2分30秒進めました。

世界の終りが2分30秒早まったという意味です。

トランプが打ちだしたアメリカの核兵器政策が、世界の安全を根本的に脅かすことになるというのがその理由です。

とりあえずここからは、世界最大の核兵器保有国であるアメリカとロシア以外についてお話をさせていただきます。

国としてはもっと小さなイラン、そして北朝鮮です。

北朝鮮は6~12個の核弾頭と数基の長距離ミサイルを保有していると見られます。

マット・スタインという著名なエンジニアがアメリカの施設である実験を行いました。

もし宇宙空間で核爆弾を爆発させたらどういう事が起きるか、というシュミレーションです。

 

ここでは核爆弾イコール都市を丸ごとひとつ吹き飛ばす兵器であるという考えを捨ててください。

もし地上250㎞の高さで核爆発を起こせば、直接地球上の施設が破壊されることはありません。

もっとひどいことが起きます。

強力な電磁パルスが地上に襲いかかり、電気を帯びたすべてのものをノックアウトします。

コンピュータはもちろん、ありとあらゆる種類のトランスの類、なにもかも。

被害はアメリカの東海岸全域に及び、影響は10~20年間に及ぶことになります。

冷蔵や冷凍などの技術もすべて使用不能となるため、1億人が命を失うだろうと言われています。

つまり核兵器を敵国の頭上で爆発させる事さえできれば、たった一棟のビルディングを破壊する事無く、あらゆるインフラを壊滅させることが可能なのです。

イランも北朝鮮も、今やその能力を手にしてしまっているのです。

 

パキスタンとインドの間にも、より小規模な戦争が発生する危険性が存在しています。

しかしこの小さな戦争は、双方が核兵器の使用に踏み切れば予想も出来ない規模の大量破壊につながる可能性があります。

 

ロシアとアメリカ、この両大国は核兵器の使用がすなわち自分たちの破滅だという事を理解しています。

私がより本当に懸念しているのは、自分たちは失うものは無いと考えるもっと小さな核兵器保有国の方です。

必要なインフラをことごとく破壊することにより、北朝鮮が私たちの社会を根本から突き崩す事は可能なのです。

 

《4》へ続く -

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//ecoshock-interview-extreme-nuclear-dangers

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ガンダーセン氏の指摘は、これまで何度も思いもかけない真実を教えてくれました。

たった数基の核弾頭とミサイルで北朝鮮がどうやってアメリカをこうげきするつもりなのか、これまでずっと疑問に思ってきました。

それが今回の記事でよくわかりました。

アメリカ東海岸の上空250キロで爆発させ、インフラを壊滅させる…

 

想像を飛躍させると、米軍の駐留経費を日本が支払えと主張していたトランプが手のひらを返したようになったのも、それが理由でしょうか?

つまり北朝鮮がアメリカに向けミサイルを発射したら、成層圏に入ってしまう前、できれば発射直後のタイミングで日本にそれを叩き落させないとアメリカが大変なことになってしまう訳です。

だからこそ、日本の国土に『アメリカを守るための』ミサイル防衛システムが必要だったのか…

『駆けつけ警護」は、実は成層圏での戦いだったとは…

しかし巨額の装備費用を支払うのは日本人です。

アメリカ製の高額な兵器を日本人の税金を使って次から次へと購入する安倍政権、増え続ける日本の借金。

こんなやり方しかないのでしょうか?

 

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《⑥イエメン》

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

 

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

死と隣り合わせの武力抗争が日常化してしまった場所で困難を極める生活を強いられている人々はは、尚一層の窮地に追い込まれることになったのです。

 

イエメンは2015年3月に火を噴いたアーベッド・ラッボ・マンスール・ハーディ大統領政府とシーア派反政府勢力との武力衝突をきっかけに内戦状態に陥りました。

混乱に乗じ、結果的にアルカイダは国内における支配地域を拡大しました。

2016年9月22日イエメン国内のサヌア、サウジアラビア空軍が主導的に行っている空爆によって破壊された工場の中に立つ男性。(写真上)

 

2016年1月24日にサヌアの病院で治療を待つ栄養失調の子供。(写真下・以下同じ)

2016年12月、ユニセフはイエメン国内で養失調に陥っている子供たちの数が「かつて経験したことが無いほど高くなってしまった」と報告しました。

緊急の対応を必要とされる子供たちの数は220万人に上っています。

少なくとも462,000人の子供たちが重度の栄養失調に陥り、年齢相応の体重に達していません。

2014年と比べその増加率は200%とまさに危機的状況にあります。

2016年3月25日にサヌアで墓参するシーア派民兵。

国連はイエメンでは一般人の死亡原因の半数が内戦によるものだと発表しました。

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

【 ゲンパツ…温暖化…核兵器…すべてが無くなる世界の実現を! 】《2》

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所要時間 約 12分

1日24時間1週7日間年間365日、福島の汚染された場所で暮らしている人々は今後どうなるのか?

処理済み汚染水の海洋投棄、太平洋の海水全部を使っての放射能の希釈作業は安全なのか?

『夢の原子炉』という神話に、莫大な資金と時間と労力を浪費してしまった日本

 

フェアウィンズ 2017年2月2日

 

ラジオ・エコショック(ES):あなたは2020年に開催予定の東京オリンピックで、一部競技を福島市などで行う事は安全だとお考えですか?あるいはあなたが《1》でお話になった福島の現状、つまり多くの日本人が長期間放射線被ばくをしてしまう恐れがあるという事実とオリンピック開催との関係についてどうお考えですか?

 

アーニー・ガンダーセン:あなたが今お話になった点はまさに重要な部分です。

福島県の汚染は重要な問題です。

すべての競技ではありませんが野球のいくつかの試合が行なわれる予定がすでに明らかにされているようです。

ということになりますと、一流のスポーツ選手が2週間ほど滞在することになるでしょう。

もし私たちが彼らの健康について懸念しなければならないとしたら、実際そうすべきだと思いますが、なぜなら私は今回の調査旅行において福島県内の行く先々で汚染が著しい場所に遭遇したからです。

もちろん私たちは短期に滞在するこれらスポーツ選手について心配をすべきでしょうが、では1日24時間1週7日間年間365日、2011年の事故発生以降2020年まで9年間この場所で暮らし続ける人々はいったいどうなるでしょうか?

アメリカ人の立場として2週間この地に滞在する選りすぐりのスポーツマンへの懸念をするよりも、その場所から出ることすら出来ずに窮地に陥ってしまっている福島の人々について懸念することの方が、人間としてとるべき態度だと私は思っています。

 

ES: あなた福島第一原発の敷地内に地下水が流れ込むことによって作りだされる高濃度の汚染水、超高濃度の汚染水をろ過して浄化しようとしている日本の取り組みについてしばしば書いたり話されたりしています。

そして福島第一原発の敷地内には巨大な貯蔵タンクが立ち並んでいます。

状況はいったいどうなっているのでしょうか?

 

ガンダーセン:おっしゃる通り福島第一原発の敷地内には、高濃度の汚染水を貯め込んだ貯蔵タンクが未だに大量に並んでいます

そこでの状況はどうなっているのでしょう。

私が特に心配しているのはセシウムとストロンチウムについてです。

タンク内にあるのはまさにビッチェズ・ブリュー、悪魔が作り出した恐ろしい液体です。

 

福島第一原発の現場で行われようとしているのは、この汚染水をフィルタのついたろ過装置に送り込んで放射性物質を90%から95%の割合で取り除き、それを別のタンクに送り込み、最終的には太平洋に投棄することです。

ここで問題になるのが1種類の放射性物質、トリチウムです。

トリチウムは水和性が非常に高く現在の技術ではろ過して取り去ることが出来ません。

そしてこれらタンク内には多量のトリチウムが存在しています。

つまりセシウムとストロンチウムを取り除く浄化作業を行った汚染水を、太平洋に放出しようとしそうです。

 

実際にこの作業が計画通りに進むかどうか、地元の漁師たちは信用していません。

日本政府は反対する漁師たちに様々な名目をつけて現金を支払い、太平洋へのろ過済み汚染水の投棄を認めさせようとしています。

しかし私に言わせれば、そうした行為は非良心的なものです。

 

ES:ところで私も福島第一原発とは太平洋を挟んだ反対側に住んでいるのですが、彼らが処理済みとはいえ放射性廃棄物を太平洋に投棄して良いのかどうかということに関し、発言権は無いようですね。

 

ガンダーセン:そのようです。私たちが学校に通っていた頃、こんな言葉を教えられました。

dilution is the solution to pollution(希釈は汚染の解決策である)

これこそ福島第一原発の事故現場を抱えこんでしまった日本人が、信じこませようとしているものです。

太平洋の西側、日本の側で放射性廃棄物を海洋投棄しても、広大な太平洋を渡ってアメリカ西海岸に到達するころには放射能の濃度も随分と希釈されることになります。

しかし私はこうした処理が適切な対応だとは考えていません。

私はこの問題について詳細に解説したことがありますが、たとえ『希釈』されたとしても放射能は人間を死に至らしめる危険なものです。

その量が高い低いに関わらず、放射線は人間の細胞に損傷を与え、ガンの発生原因を作りだします。

希釈されれば、ガンを発生される危険性も低下するのかという問題があるのです。

 

放射能汚染水を太平洋のような広大な水域に投棄すれば、その濃度は下がります。

その一方では放射性物質を含む水の量は一気に何十倍にも何百倍にも増えることになります。

その結果太平洋沿岸で生活している約20億人の人々が、みんなこの放射能汚染水と接する機会を持つことになってしまいます。

放射能の濃度は下がりました、しかしそれに触れる人口は一気に増えました。

結果どうなるでしょうか?

結論はガンを発症する人が出る、これは回避不可能だという事です。

 

ES:さて福島第一原発の事故が発生した際、きわめて危険な核物質であるプルトニウムが原子炉3号機で爆発しました。その直接的原因を作ったのは、英国やフランス同様、日本が繰り返し行なっていたプルトニウムを核燃料とする原子炉の実験だと考えています。

アーニー、これまで何兆円もの費用をつぎ込まれてきた日本の高速増殖炉のもんじゅに何が起きたのでしょうか?

 

ガンダーセン:まず第一に申し上げなければならないのは、福島第一原子力発電所のすべての原子炉内にはプルトニウムがあったという事です。

 

1基の原子炉は1年につき約500ポンド(約227キログラム)のプルトニウムをつくります。

福島第一原発の1号機は2年間稼働を続けていたため、炉内に約550キログラムのプルトニウムがありました。

原子炉2号機、3号機も同じです。

ただし原子炉3号機が他と異なるのは、核燃料として試験的にMOX燃料(混合酸化物燃料)を使用していたため、他の原子炉よりもプルトニウムの量が多くなっていました。

ウランとプルトニウムそれぞれの合計と比較すると、いずれの原子炉も莫大な量のプルトニウムを炉内に抱え込んでいました。

ですから私たちは1号機2号機3号機、すべての原子炉の状態について懸念しているのです。

 

さてもんじゅです。

もんじゅは稼働途中で停止させられ、計画が著しく遅れました。

もんじゅの稼働実績は1990年代の2ヵ月間だけです。

もんじゅは日本人がここにきてやっと実現をあきらめた高速増殖炉です。

しかし核燃料サイクル事業そのものは日本の原子力神話の一部として継続されています。

 

この核燃料サイクル事業を実現させることによって日本人はすべてのウランをリサイクルすることができると考えており、もし実現すれば使用済み核燃料の排出とともに積み上がっていく、核廃棄物処分場についての心配をする必要はありません、

 

大きな地震が多発する日本列島の中で、25万年もの間何かをしまい続ける場所を見つけるのは、本当に難しいことです。

そこで日本人が考え出したのが他の原子炉から排出されたプルトニウムをすべて燃焼させてしまうことができる、後には何も残らないという夢の原子炉という神話でした。

そしてもんじゅはその神話の核心部分のひとつだったのです。

結局もんじゅは10年間という完成までの工期が30年も遅れた挙句、ほとんど稼働実績も無いまま停止せざるを得なくなりました。

大変な話です。

数兆円という巨額の投資が行なわれましたが、もんじゅはお金と時間と労力の完全な浪費でしかなかったのです。

 

《3》へ続く -

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//ecoshock-interview-extreme-nuclear-dangers

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《⑤リビア》

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

 

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

死と隣り合わせの武力抗争が日常化してしまった場所で困難を極める生活を強いられている人々はは、尚一層の窮地に追い込まれることになったのです。

リビアという国もトリポリという場所も、2011年に長い間この地を支配してきたムアマル・カダフィが殺害され、権力の空白地帯となりました。

結局、支配権を巡って無数の武装勢力の抗争の場と化してしまったのです。

そして2014年、最終的に2つの対立する政治派閥に武装勢力が集約される結果となり、国土の東側と首都にそれぞれ別の政権が樹立されました。

昨年3月、トリポリに国連が後押しする第3の政権が樹立され、その存在を確立しようとしています。

2016年9月22日リビアのスルト、政府側の武装勢力とイスラム国(ISIS)の一派との武力衝突の現場。(写真上)

 

2016年9月21日リビアのスルト、イスラム国(ISIS)側の陣地に向かって発砲するミスラタのスナイパー。(写真下・以下同じ)

2016年10月4日のリビアの約12海里北の地中海で、プロアクディヴア・オープン・アームズのメンバーによる救助を待つ難民。

大量のアフリカ難民のヨーロッパ方面への脱出の窓口となっている国、それがリビアです。

自分の意思によってヨーロッパに向かう者も、押し出されるようにして難民化した者も、命がけで地中海を横断するための出発地となっています。

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

【 ゲンパツ…温暖化…核兵器…すべてが無くなる世界の実現を! 】《1》

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所要時間 約 11分

日本政府の福島第一原発事故の処理、その実態は電力業界・原子力産業の存続が第一

福島の原発難民の人びとを救済する誠意を完全に無くしてしまった日本政府

 

フェアウィンズ 2月2日

 

フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンは、核開発の極端な危険性について論じるため、アレックス・スミス氏がホストを務めるラジオ番組『エコショック』に出演しました。

「たとえ原子炉一基がアメリカ、あるいはヨーロッパで事故を起こしても、それによる死亡者数は地球温暖化の進行によって発生する異常気象の極端化によって死亡するあらゆる生物の数百万という数をはるかに下回るものだ。」

という番組関係者の発言に反論するためです。

 

アーニーはこうした主張の誤りを正し、原子力に関わるより多くの問題について指摘を行いました。

その中にはドナルド・トランプのアメリカは核兵器開発にもっと積極的に取り組むべきであるという主張、原子力発電事業と核兵器開発企業との関連、そして使用年限を過ぎた原子炉をなおも稼働させ続ける危険性についての言及もあります。

 

ラジオ・エコショック(ES)

通常であれば礼儀から言っても私はまずゲストの紹介を行います。

しかし今回は気候変動の問題について論じるのだという事を、まず最初に確認させていただきます。

この番組をお聞きの中には、原子力産業界にあまり厳しい態度で臨まないほうが良いという意見をお持ちの方もいらっしゃるようです。その理由はこれ以上の化石燃料の利用を避けるためにも、稼働中の原子炉はできるだけ長く利用した方が良いというお考えにもとづいているようです。

この番組の特派員のひとりがこう語ったことがあります。

「たとえ原子炉一基がアメリカ、あるいはヨーロッパで事故を起こしても、それによる死亡者数は地球温暖化の進行によって発生する異常気象の極端化によって死亡するあらゆる生物の数百万という数をはるかに下回るはずだ。」

 

こうなると当然の疑問がわいてきます。

私たちは地球の大気にこれ以上のダメージを与えないようにするため、古い原子炉も何もすべて稼働を続けさせなければならないのでしょうか?

お名前をまだ明らかにできないのですが、ゲストの方にうかがってみましょう。

 

アーニー・ガンダーセン(AG):

決してそうではありません。

これ以上さらに核兵器を増やし、旧式の原子炉まで稼働させ続けることをすれば、気候変動の問題をさらに悪化させる可能性があります。

ES:解りました。それではなぜそうなるのかという点について、これから詳しく検証していくことにしましょう。さてすでにお分かりの方もいらっしゃるとは思いますが、本日のゲストは原子力エンジニアのアーニー・ガンダーセン氏です。

福島第一原子力発電所の事故が発生してからずっと、そしてアメリカ国内の原子力発電所で危機一髪の事態が発生する度、ガンダーセン氏には繰り返しこの番組にご出演いただいてきました。

 

彼は原子力発電所に関わる事故やトラブルがある度、法定において証言を行うこの分野の専門家です。

ガンダーセン氏はかつて原子力産業界で働いていました。

そして彼の妻マギー・ガンダーセン氏によって設立された原子力問題に専門に取り組む啓蒙機関であるフェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション・システムのチーフ・エンジニアであり、科学者であることはすっかり有名になりました。

アーニー、ラジオ・エコショックへのご出演を心から歓迎します。

 

AG : またお招きいただき、ありがとうございます。

 

ES:あなたと一緒に取り上げなければならないのは非常に困難な問題だし、討論することすら難しい課題ですが、再びあなたと討論できることができ、大変良かったと思っています。
後半では私たちはドナルド・トランプについて必要なやり取りすることになっていますが、まずは発生から6年という歳月が過ぎたもう一つの巨大災害を取り上げましょう。
2016年、あなたが行った福島への調査旅行についてお話しくださいませんか?

AG : そうしましょう。ちょうど1年前の今日、私は福島にいました。そして約1ヶ月を費やして様々なデータを収集しました。

膨大な数の供給源からデータが集まり、非常に興味深い事実が明らかになりました。

私たちの調査旅行は航空運賃などは自弁でしたが、日本の人々が宿泊費などの費用を負担してくれました。

こうしてた国際的取り組みによって、非常に貴重なデータを手に入れることが可能になったのです。

 

今回の調査旅行を終えて私が強く感じたことは、まず第一に日本政府の自国民に対する人道にもとる扱いでした。

日本政府はまず東京電力の存続を決め、事故処理の第一目標に起きました。

次に電力業界、原子力産業界にこれ以上傷がつかないよう、対応をとっています。

そしてこれらに出資をした銀行が利息も含めた資金回収がうまくいくように、古くて劣化の進んでいる原子炉を再稼働させています。

 

しかし日本政府が進めている政策の中に、原発事故の被災者や一般国民への配慮はありません。

 

ひとつの実例をご紹介しましょう。

私は福島県内で医院を経営していた一人の医師に会いました。

福島第一原子力発電所の事故の後、彼は患者のカルテに診察した通りの事実を書き込みました。

放射線障害です。

しかし日本の医療行政は彼に病名をストレスに変更しなければ、保険料を支払わないと迫ったのです。

患者たちの髪の毛が抜け落ちるのも、鼻血が止まらないのも、全身の皮膚が赤くただれたようになったのも、すべて原因はストレスだとカルテに書き込むように求め、そうでなければ保険制度に基づいて当然支払われるべき保険料を支払わないと迫ったのです。

 

しかしこの医師には良心というものがありました。

彼は診断結果の書き換えを拒否しました。

そんな要求に屈するぐらいなら、医院を廃業してしまった方が良いと答えたのです。

 

これとは全く逆の事実にも遭遇しました。

私は調査旅行中たくさんの人びとと面接しましたが、その中のひとりの女性についてお話しましょう。

福島第一原発の事故発生以降、彼女は髪の毛が抜け落ち、2ヵ月間鼻血が止まらなくなり、全身の皮膚が赤くただれたようになったため、最初にご紹介した医師とは別の医療機関の診断を受けました。

この医師は大丈夫、ストレスが原因なのだからあまり心配する必要は無いと診断したのです。

 

私の見解を言っても良いですか?

原子力発電所が巨大事故を引き起こした後、2ヵ月間鼻血が止まらなくなったり髪の毛が抜け落ちりするのはストレスが原因ではありません。

それは放射線障害です。

 

もう一度言わせてください。

今回の調査旅行で私が得た最大の印象、それは日本政府の自国民に対する人道にもとる対応です。

 

《2》へ続く -

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//ecoshock-interview-extreme-nuclear-dangers

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この記事をアップした15日、安倍首相は米国大統領トランプとの会談を踏まえ国会で防衛費の大増額をするという趣旨の発言をしたようです。

一方では福島の原発難民となった人々の救済のため、これまでそんな気前の良い話は一度も聞いたことがありません。

まさに記事中にある通り安倍政権が『進めている政策の中に、原発事故の被災者や一般国民への配慮はありません。』

日本の政治はいったいどこちを向いているのでしょうか?

 

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《④ソマリア》

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

 

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

死と隣り合わせの武力抗争が日常化してしまった場所で困難を極める生活を強いられている人々はは、尚一層の窮地に追い込まれることになったのです。

 

イスラム過激派のひとつで東アフリカ地区におけるアルカイダの一派であるアル・シャバブは、ソマリアでイスラム原理主義による支配を確立させるため戦闘を繰り返しています。

2017年1月25日には首都モガディシュのホテルに対するテロ攻撃では少なくとも26人が殺害されました。(写真上)

弱体の政権を支えるため、アフリカ各国の軍で編成された連合部隊は数千人が治安の維持にあたっています。

 

2016年12月18日プントランド地区の海岸線のパトロールをする治安部隊。(写真下・以下同じ)

アル・シャバブの武装グループは、アフリカ連合部隊とソマリア政府軍の共同作戦によりソマリア南部からは掃討されましたが、今度は北部のプントランド地区で攻勢を強めています。

漁師は、2016年4月4日にモガディシュ近くの港で水揚げしたバショウカジキを頭の上にのせて運ぶ地元の漁師。

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

【 楽園のオキナワと軍事要衝の沖縄と 】《後篇》

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所要時間 約 9分

沖縄県民のほとんどは、中国と交戦関係に陥る危険が迫っているとも、その可能性があるとも考えていない

自分たちの土地が日本とアメリカによる二重植民地支配の下に置かれていると感じている沖縄の人々

 

エコノミスト 2017年2月2日

 

与那国島に自衛隊の基地が建設されることについては1,500人の島民の間で論争の的になりました。

住民投票ではこのうち5分の2以上が基地の建設に反対しました。

基地建設に賛成した住民の中からさえ、日本の右翼、中でも尖閣諸島を巡る争いの直接のきっかけを作った前東京都知事、石原慎太郎氏を非難する意見が相次ぎました。

結局は基地建設に合意する代わり、多額の経済支援を行うという条件が日本政府から提示され、防衛力強化のための基地建設は承認されたのです。

今後沖縄にはさらに多くの基地の新設が計画されています。

尖閣諸島の管理防衛強化のため、与那国島より人口が多い石垣島にはヘリポートの建設が検討されています。

 

つぎ込まれる多量の建設資材と有刺鉄線は、同盟関係においてアメリカ側の負担が大きすぎるのではないかと懐疑的になっているドナルド・トランプ大統領に、日本が本気で軍事力の増強に乗り出したことを確信させるかもしれません。

目下のところ安倍晋三首相のタカ派的政策は、誰の助けも必要としない程勢いを得ています。

 

しかし沖縄県民のほとんどは、中国と交戦関係に陥る危険が迫っているとも、その可能性があるとも考えていません。

沖縄の人々が憤慨しているのはそんなことではありません。

中国政府と日本政府が無人島の領有権を争って政治的緊張を大きくしていること、それを理由に日本のタカ派政権がさらなる紛争の火種になりかねない軍事拠点を拡大させる政策を採っていることに怒りを感じているのです。

 

沖縄(琉球)諸島南部にはわずか1ヵ所の小さいレーダー基地があっただけでした。

その状況は冷戦時代の日本列島の北端と対照的なものでした。

 

沖縄は日本の陸地面積のうち0.6%を占めるに過ぎませんが、日本にあるすべてのアメリカ軍施設の5分の3、そして53,000人いる米軍将兵の約半分のホスト役をつとめさせられています。

そして沖縄本島のほぼ5分の1の面積が、アメリカ軍基地に割かれているのです。

戦後70年間、沖縄はアジアのアメリカの軍事的プレゼンスを支えてきたのです。

 

琉球諸島にアメリカ人が初めて姿を現したのは1850年代の事です。

琉球ならびに日本と国交関係を開くため、彼らは砲艦(小型の軍艦)に乗ってやってきました。

そして第二次世界大戦の終盤、アメリカ人たちが再び姿を現しました。

今度の目的は日本本土への侵攻の前線基地を築くことでした。

 

第二次世界大戦(太平洋戦争)以前、当時の日本政府は沖縄固有の文化と言語を消滅させ、日本本土と変わらぬ体制を築こうとし、戦争末期にはアメリカ軍の『本土』上陸を阻止するため、沖縄全島ですさまじい防衛戦を展開しました。

あらゆる場所で酸鼻をきわめた戦いが展開され、沖縄の住民の4分の1が沖縄戦に巻き込まれその犠牲になりました。

 

生存者たちは、新たな主人アメリカ人の下で暮らしの再建に取りかかりました。

アメリカは南国の食べ物に好意を持っただけではなく、戦前の日本政府とは異なり沖縄固有の文化と習俗も大切にする姿勢を見せましたが、その背景には沖縄県民の日本復帰への願望を弱らせるという意図もありました。

 

結局1972年沖縄は日本に返還されましたが、米軍基地だけはそのまま残ることになりました。

この事実に沖縄は怒りを噴出させ、改めて沖縄県民となった人々は孤立感を深める一方で、小規模ながら独立運動も始まりました。

 

▽今日のスパム、将来のスパム

 

沖縄で行われる選挙では、沖縄の人々は、アメリカ軍基地の存在、基地で離着陸を繰り返す航空機などがたてる轟音や騒音、基地の関係者が関わる事故や犯罪にはっきりと反対の立場を表明する候補者が圧倒的に支持されます。

 

今週、沖縄県の翁長雄志知事は沖縄県民が激しく反発している、アメリカ海兵隊の移転先として建設準備が進む辺野古への基地建設の中止を求め、トランプ政権を説得するためワシントンへ飛びました。

しかしすでに新任のジェームズ・マティス米国国防長官は、アメリカと日本が軍事政策において協同歩調をとり続けることの重要性を再確認し、同盟関係を強化するべく日本に向かう準備が進んでいました。

 

東京では安倍首相を始めとするタカ派といえど沖縄問題の発言する際にはきわめて慎重に言葉を選ばざるを得ません。

そして沖縄本島の軍事基地を拡充強化することについては、努めて避けて通ろうとしています。

 

沖縄の人々は自分たちの土地が日本とアメリカによる二重植民地支配の下に置かれていると感じています。

そして悲しいことに中国との領土的緊張の悪化は、そうした支配が続くことを確実にしているようです。

観光客のパラダイスとして上昇を続ける人気と軍事拠点としての重要性の拡大という奇妙な取り合わせは、かかわりのある人々にとって神経にさわり続けることになりそうです。

 

〈 完 〉

http://www.economist.com/news/asia/21716063-geopolitical-tensions-grow-east-asia-so-does-discomfort-ryukyu-islands-okinawa

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《③イラン》

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

死と隣り合わせの武力抗争が日常化してしまった場所で困難を極める生活を強いられている人々はは、尚一層の窮地に追い込まれることになったのです。

 

2015年国際制裁をゆるめることと引きかえに先進6カ国は、イランの核開発活動を制限する画期的な協定に調印しました。

しかしドナルド・トランプはこの協定を「破滅的なものである」と非難し、廃棄すると誓いました。

2015年4月2日イランの首都テヘラン北部で先進6カ国との協定成立を祝うイラン人の家族。(写真上)

 

2016年10月12日アショウラの儀式で自分自身の顔と体に泥を塗り、嘆きの仕草をするシーア派イスラム教徒のイラン人女性。(写真下・以下同じ)

2017年1月10日のテヘラン、アキバ・ハシェミ・ラフサンジャニ前大統領の葬儀の場で、最新の選挙で穏健・改革派の勝利のスローガンを叫ぶ参列者たち。

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

【 楽園のオキナワと軍事要衝の沖縄と 】《前篇》

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所要時間 約 8分

平和主義は沖縄の人々にとっては、精神の奥深くしっかりと根を下ろした人格のひとつ

何事につけ武器をとって争うより、礼と義によって誰とでも共存していく方が賢明、それが琉球の選択だった

 

エコノミスト 2017年2月2日

 

毎年2月、北日本の海岸に流れついた流氷はぎしぎしと音を立てています。

しかし日本南端の沖縄では、農民が収穫のためサトウキビを切っています。

日本列島は南北に莫大な距離にわたっているのです。

北海道北部の宗谷岬からはロシア極東の島サハリンが地平線上にかすんで見えます。

そして沖縄本島がある先島諸島最南端の与那国島からは、時折台湾東部の山岳地帯を見晴るかすことが出来ます。

 

旧暦正月の季節、沖縄は全島挙げてお祭りムードに彩られ、休暇を過ごす人々でごった返していました。

 

沖縄は現在、様々な嗜好を持つあらゆる人々を受け入れることが出来る楽園としての評判をどんどん上げているところです。

冬でもさんさんと輝く太陽、免税店が並ぶ商店街、いかにも栄養たっぷりといった感じの地元産のファストフードの味は格別であり、これらを目当てに中国本土からパッケージツアーでやってきた家族連れの観光客たちが那覇空港に溢れ返っています。

 

さらに400kmほど南の台湾からサンゴ礁の広がる海をやってきたクルーズ船が入港した石垣島のメインポートには、地元特産の黒真珠目当ての観光客が続々と上陸してきます。

 

冒険的嗜好を持つ観光客の中には与那国島に向かう人々もいます。

彼らの目的はシュモクザメと一緒にタイピングを楽しむこと、あるいはメカジキ漁に出かけた地元の漁師たちが久部良港で水揚げする様子を見学することです。

与那国島は豊かな海の生命を育み続ける西太平洋の代表的潮流である黒潮の真っただ中にあるのです。

 

一方、安全保障分野では沖縄はあらゆるタイプの軍隊が駐屯軍する場所として知られています。

F-15戦闘機が発する轟音もまた間違いなく那覇での生活を特徴づけるもののひとつですが、観光客のほとんどはどれ程の軍事力が沖縄に展開しているか気づかぬまま通り過ぎていきます。

 

しかし平和の感覚は沖縄の人々にとって観光パンフレットに書かれた絵空事ではありません。

平和主義は沖縄の人々にとっては、奥深くしっかりと根を下ろした人格のひとつなのです。

 

かつて沖縄県知事を務めた太田雅英氏は、1879年に日本が併合するまで独立国であった琉球王国の主要な特色は「平和への傾倒と武器の欠如」であると語ったことがあります。

沖縄人は1816年に同地を訪れ琉球王国の礼儀正しさ、温和さ、そして一見した限り武器を持つ人がいないことに驚嘆した英国人の冒険家で海軍大尉のバジル・ホールをよく引き合いに出します。

後にホールは聖ヘレナ島にフランスを追放されたナポレオン・ボナバルトを訪ねた際、熱心に琉球王国の話をして元皇帝を困惑させたことがありました。

「しかし武器も無くてどうやって戦うのだ?!」

ナポレオンはこう叫びました。

 

もちろん、実際に武器が無かった訳ではありません。

しかし琉球王国は自分たちより大きな国力を持つ中国と日本両方の影響下にあり、人々にとっては何事につけ武器をとって争うより、礼と義によって共存していく方が賢明、それが琉球の選択だったのです。

 

今日にあっても平和というものは壊れやすいものです。

 

かつての冷戦時代、ソビエト連邦と向かい合う北海道が共産圏とのにらみ合いの最前線に置かれたように、21世紀の領土紛争の国際政治の場に身を置かされてしまっているのが沖縄です。

 

与那国島と台湾との距離は100kmほどしかありません。

台湾を巡ってもし中国とアメリカの間に武力紛争が起きた場合、日本が巻き込まれずに済む方法を見つけるのはきわめて困難です。

 

そして与那国島は現在中国側が領有権を主張し強硬な姿勢を強め続ける無人の尖閣諸島に最も近い人が住む島でもあります。

久部良港の背後の丘には金網フェンスと監視カメラで周囲をぐるりと取り囲み、自衛隊から派遣された160人の隊員が詰める新しい基地が建設されました。

 

この基地の役割は周辺の海域、および空域の監視を行うことです。

与那国島は新たに中国とのにらみ合いの最前線に置かれることになりました。

 

〈後篇に続く〉

http://www.economist.com/news/asia/21716063-geopolitical-tensions-grow-east-asia-so-does-discomfort-ryukyu-islands-okinawa

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《②イラク》

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

 

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

死と隣り合わせの武力抗争が日常化してしまった場所で困難を極める生活を強いられている人々は、尚一層の窮地に追い込まれることになったのです。

 

イラク国内に展開するアメリカ軍のバックアップを受けた政府軍が、イスラム国(ISIS)の拠点の一つモスルを奪還する作戦が開始されて3ヵ月以上が過ぎましたが、激しい戦火の中から大量の市民が避難する事態となりました。

人権保護団体は数十万人の一般市民が食物、水、燃料と医療が極端に不足している地域に取り残されたままになっていると警告を行っています。

2016年10月24日、モスルを巡る戦闘が激化し、カイヤラー付近に集まった自宅を捨てて避難してきた人々。(写真上)

 

2017年1月8日にモスル市内で戦闘中のイラク政府軍の特殊部隊兵士。(写真下・以下同じ)

2016年11月1日、モスル近郊のイスラム国(ISIS)支配地域にあった村から家畜を連れて逃れて来た男の子。

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

【 福島第一原発2号機・桁はずれの放射線量を確認、廃炉作業の先行きは?! 】

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所要時間 約 8分

桁はずれの放射線量が判明、東京電力の事故収束・廃炉作業の行方に暗雲

極めて危険な高い値の放射線の存在が、福島第一原発を廃炉にする取組を困難なものにしている

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2017年2月3日

 

約6年前福島第一原子力発電所の3基の原子炉がメルトダウンする事故を引き起こして以来、破壊された原子炉のひとつでこれまでで最高となる放射線量が測定される事態が明らかになりました。

 

この施設の所有者である東京電力によると、3月11日に襲った巨大地震と巨大津波がきっかけとなり、メルトダウンする事故を引き起こした福島第一原発の3基の原子炉のうちの1基、原子炉2号機内の一時間当たりの空間放射線量が530シーベルトに達していることが判明しました。

福島第一原発では現在数千人の作業員が発電所全体の事故収束・廃炉作業を行っており、完了まで40年を要するとされていますが、それがどれ程困難なものであるか、今回計測された桁外れの数値はその規模の巨大さを具体的に表現するものです。

 

今回計測された放射線量について専門家は『想像もできない』数値だと絶句していますが、2号機の同じ場所の計測数値は前回は73シーベルトであり、一気に数値が跳ね上がりました。

人間が一度1シーベルトの放射線を被ばくすると放射能疾患(放射能障害、放射線病)を引き起こし、ひどい吐き気に襲われます。

5シーベルトの放射線被ばくをすると1ヵ月以内に50%の割合で死亡します。

そして一度でも10シーベルトの被ばくをしてしまえば、ほぼ100%の割合で数週間のうちに死亡します。

 

東京電力は画像分析により、原子炉2号機の圧力容器の下部の1か所で、金属製のグレーチングが脱落し穴が開いた状態になっていることを確認できたことも明らかにしました。

幅1メートルほどこの穴は、津波が福島第一原発のバックアップ冷却装置を完全に機能停止に陥った後、超高温状態になって溶け出した核燃料が原子炉の底を突き破って流れ落ちたことによりできたと考えられています。

AFP通信の取材に対し、東京電力の広報担当の山岸氏は次のように答えました。

「予備の冷却装置まで破壊された後、炉心溶融が発生して溶けた核燃料が原子炉格納容器に穴を開けたのだと考えられますが、現段階ではすべて仮説に過ぎません。」

「私たちは今回の画像は非常に役立つ情報を提供してくれたと考えています。だとしても内部の状態が実際にどのようになっているか、さらに詳しい調査が必要です。」

 

極めて危険な高い値の放射線の存在は、問題なく福島第一原発を廃炉にする取組を困難なものにします。

東京電力が原子炉2号機の格納容器内に送り込む予定にしている遠隔操作ロボットは、累積線量が1,000シーベルトまで耐えられるように設計れています。

 

これは正常に動作できる時間が2時間未満に限られるという事を意味しています。

東京電力は遠隔操作のロボットがたとえ撮影が出来なくなった後でも、ある地点から別の場所に移動させることにより放射線量の変化を確認できる点まだ役に立てられると語った後で、放射線が原子炉の外側にまで漏れている事実は無いと語りました。

 

福島第一原発の現場で事故収束・廃炉作業にあたる東京電力とその協力会社は、最もひどい損傷を受けている3基の原子炉において、溶け落ちた核燃料の所在と状態を確認できていません。

これを安全に除去する作業は原子力発電が実用化されて以来、前例のない困難な作業になります。

 

溶けた核燃料の塊は損傷した原子炉の格納容器の底に堆積したと考えられていますが、放射線量が桁外れに高いため、エンジニアがその量や状態を正確に計測することを阻んできました。

1月末東京電力は、原子炉2号機の底の部分でウラン核燃料棒が溶け落ちたことによってできたと見られる、暗い色の物質の撮影に成功してその写真を公開、事故発生以来初めて一歩前進しました。

 

2016年12月日本政府は福島第一原発の事故収束・廃炉作業を完了させ、周辺地域をすべて除染し、被害を受けた人々に補償金を支払い、さらには放射性核廃棄物をすべて安全に保管するために必要な費用総額が21兆5,000億円に達するとする見通しを公表しました。

この金額は2013年に最初の資産を行った際の倍の金額です。

 

https://www.theguardian.com/environment/2017/feb/03/fukushima-daiichi-radiation-levels-highest-since-2011-meltdown

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【 トランプが入国を禁じた7カ国の人々の暮らし 】《①シリア》

絶え間ない紛争と生活の困窮にあえいでいる人々に、トランプ大統領から入国を禁止する命令が突きつけられました

 

米国NBCニュース 2017年1月30日

1月27日金曜日、トランプ大統領はテロリズム発生への懸念を理由に、イスラム教徒が多数を占める7つの国からアメリカへの入国を一時的に制限する大統領令を発しました。

国連は2011年にバシャル・アル・アサド大統領の支配に対する抗議行動に端を発した内戦により、これまで250,000人が死亡したと報告しました。

アサド政権は現在も続く内戦でロシアとイランから軍事援助を得ていることもあり、優勢を保っています。

2016年4月26日、シリア・アレッポ市内の反政府勢力に対する空爆で負傷し、救助される青年。(写真上)

2016年9月11日、政権側の大規模攻勢の直前、空爆が行なわれた地区から子供たちを避難させる人々。(写真下・以下同じ)

2016年末、長年アレッポ市東部を勢力下においてきた反政府勢力に対し、ロシア軍などを後ろ盾にした政権側が大規模な攻勢をかけ、大量の市民が脱出する事態となりました。

2016年12月17日トルコに脱出した後、シリア国内に残っている家族の到着を待ち続ける子供たち。

http://www.nbcnews.com/slideshow/conflicts-challenges-faced-7-banned-nations-n714296

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