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【 福島の事故で次々と内部情報が暴露された後、秘密保護法制定に動く安倍政権 】

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所要時間 約 8分

秘密保護法案に関する安倍首相の答弁を、そのまま信じる一般国民はほとんどいない
民主主義に対する脅威、報道機関を脅迫し政府批判を封じ込める安倍政権
戦前の国権主義国家への回帰、その第一歩 - 後退を続ける日本の民主主義

デヴィッド・マクニール / ザ・インディペンダント(英国) 11月27日

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2011年4月、福島第一原子力発電所の事故現場でまだ火がくすぶっていた頃、無数のジャーナリストたちが発電所内の状況について何か手がかりとなる情報を手に入れようと躍起になっていました。
福島第一原発の南約40キロの場所にある駐車場では、事故の収束作業に取り組んでいた作業員たちがやっととれたと休憩の間、内部は混乱しきっており、危険な状態が続いているとインデペンダントの取材に答えていました。

当時作業員たちは消耗しきっており、東京電力の上層部にいた人間たちで現場の状況を的確に把握している人間はいませんでした。

事故からもうすぐ3年が過ぎようとしていた11月下旬、日本の議会は先のような受け答えも、取材も許されない、場合によっては違法になってしまうとして批判が相次ぐ特定秘密保護法案の成立を議決しました。

この法律は国家の各機関各省庁に対し、情報の公開を厳しく制限できる『国家機密』と認定する権限を与える事になり、国権・国家権力を一方的に大きくするものだとの批判が集中しています。
もし機密漏洩にあたると判断されてしまえば、最高で10年間刑務所に収監される事になってしまうのです。

安倍甘利
この法案について安倍首相は、報道機関の取材や国民の知る権利を制限する事が目的ではないと、批判をかわしました。
「この法案の趣旨については誤解があります。」
安倍首相は法案の議決に先立ち衆議院でこのように演説し、12月6日の法案成立に向け意欲を示しました。
「報道機関の日常的な取材活動を罰則の対象にすべきでない事は当然の事です。」

しかし議会を一歩外に出れば、安倍首相のこの答弁をそのまま信じる人はほとんどいません。
この法案に対しては、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、国際ジャーナリスト連盟、日本新聞労働者組合、日本弁護士会、その他のメディア関連機関の抗議を明らかにしました。

そして多くの学術関係者が、この法案を廃案にするように求める嘆願書に署名しました。

「この法案の規定は漠然としている上、対象のする範囲がきわめて広範囲に及ぶ恐れがあり、日本のジャーナリズムにとって大きな脅威となります。」
野党社民党の旧党首で弁護士の福島瑞穂氏がこう語りました。
福島氏はこの法案が政府内の『種々雑多な』秘密にまで範囲を広げて適用される可能性がある危険性を指摘しました。

Abe nationalist
必然的にこの新しい法律は、福島第一原発の事故において、様々な切り口から明らかにされた電力業界、原子力産業界、そして官僚機構との不適切な関係、癒着などの問題に関わって来る可能性があります。
こうした問題を報道関係者が暴露した場合、少なくとも3つの分野の『特定秘密』に抵触するとの新たな解釈が可能になるのです。
その結果取材・報道が著しく制限され、国民の目から事実が隠されてしまう、そうした批判があります。
すなわち外交・防衛上の『機密』に加え、テロリズムに対する脅威、国家公務員の守秘義務から、報道・取材が『違法』とされる可能性があるのです。

11月この法案が国会内で審議されていた間、政権の法案担当となった森晶子少子化担当大臣は質疑の中で、福島第一原子力発電所の状況についての情報が、テロリストに悪用される可能性がある以上、国家機密にあたると考えざるを得ないとの解釈を明らかにしたのです。
その解釈・判断は、各省庁の高級官僚に任される事になります。

日本政府は福島に関する議論は早々に切り上げ、中国などとの間で高まる国家的緊張の方に国家の関心事を移そうとしています。
そして日本の軍事上の重優な同盟国であるアメリカが、エドワード・スノーデン氏やブラッドリー・マニング氏の内部告発により外交的に窮地に陥ってしまった事を、今回の特定秘密保護法成立の理由のひとつとしてあげています。
米国政府は、内部告発によって始まったドイツなどとの外交不信の問題解決に未だに苦慮しています。

日中紛争 2
今年11月日本が沖縄の南方でこれまでで最大規模の軍事演習を行った際、特定秘密法が施行された場合どうなるか、その実例が見られる事となりました。
この法案に反対する人々は、日本の大手メディアはすでに増大する国家権力の前になすところが無くなっていると語り増したる

国境なき記者団によって毎年公表される『世界各国の報道の自由度調査』最新(2013年度)のランキングで、日本は先進各国から遥かに引き離され、リトアニアの次、ガーナの前、53位という順位でした。

「なぜこんな法律が必要なのでしょうか?」
一般市民の力を結集し国会議員の席を得た山本太郎氏が、こう疑問を投げかけました。
「現政権の本当の狙い、それは強権国家を作り上げる事なのです。」

http://www.independent.co.uk/news/world/asia/japan-cracks-down-on-leaks-after-scandal-of-fukushima-nuclear-power-plant-8965296.html
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日本は『世界各国の報道の自由度調査』のランキングが53位!
オリンピックやその他の国際競技の順位より、もっと大切な順位がまさに恥ずべき状態にあるようです。

私は学生時代に太平洋戦争の一連の歴史を見て、
「なぜこんな愚劣な戦争を始めたのだろう?軍部の勝手な暴走に対し、一般市民はなぜ抵抗しなかったのだろう?」
と強く感じた事を憶えています。

その「なぜ?」が、今目の前にある思いです。
そのうち治安維持法や大政翼賛会も復活させるつもりなのではないか、と危機感を新たにしています。
国民一人がもっともっと声を挙げていかなければなりません。

今月はジョン F.ケネディ大統領が暗殺されて50年です。
キューバ危機の際、そのケネディ大統領がとった対抗措置はキューバに核ミサイルを向けるのではなく、ソ連の首脳と直接交渉する事でした。

それが今の日本はどうでしょう?
軍備の拡充、そして特定秘密保護法案。
中国の態度も腹に据えかねますが、それに以上に問題なのは手玉に取られた挙げ句、民主主義の基盤を壊し続ける日本政府の方ではないでしょうか?

【 福島第一原子力発電所の核燃料アセンブリの取り出し : 東京電力は実現できる計画を立てているのか? 】

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所要時間 約 11分

東京電力の設定した目標 - 事故収束・廃炉作業の日程は、あまりに現実離れしている

AP通信 / ワシントンポスト 11月18日

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11月18日月曜日、東京電力福島第一原子力発電所の作業員が、破壊の跡が著しい原子炉建屋内から核燃料アセンブリを取り出す、非常に難しい作業を開始しました。
それはこれから何十年という時間がかかり、この先待ち受けている物が何であるのか確かな答えなどは無い事故収束・廃炉作業への、最初の一歩となる作業です。

質問 : 福島第一原子力発電所には、どれだけの量の核燃料があるのですか?
そして取り出しには、どれ程の年月が必要なのでしょうか?

答え : 原子炉1号機から4号機内に存在するのは、3,106体の核燃料アセンブリです。
1体ごとの核燃料アセンブリにはねウランを主原料とする核燃料ペレットを詰め込んだ核燃料棒が60本〜80本、挿入されています。
最終的なゴールは今後5年間で、1号機から4号機のすべての核燃料アセンブリを取り出す事です。

現在行われているのは、事故を起こし廃炉の対象となった4基の原子炉のうちの1基、4号機からの1,533体の核燃料アセンブリの取り出し作業です。
事故を起こした原子炉のうち、4号機だけはメルトダウンを免れましたが、これは4、5、6号機は2011年3月地震と津波が襲った際、稼働を停止していたためです。
原子炉4号機は当時炉心に核燃料アセンブリが装填されておらず、元々その場所にあった使用済み核燃料とともに、原子炉建屋内の地上30メートルの場所にある使用済み核燃料プールに保管されていました。
原子炉建屋は事故によって大きく損傷し、このため再度巨大地震が襲った際、倒壊する恐れがあるとして懸念が高まっていました。

4号機核燃取出 2
質問 : 核燃料アセンブリはどのようにして取り出すのですか?
取り出された際、核燃料アセンブリはどのような状態になるのでしょうか?

答え : 原子炉建屋の側面と上部を覆うようにして、現在鋼鉄製の巨大なフレームが建造され、その内部に一基のクレーンが設置されています。
このクレーンを使い、核燃料アセンブリを一体ずつプール内の専用ラックから引き抜き、今回特別に制作されたキャスク(密閉容器)に収納します。
この密閉容器は一度に22体の核燃料アセンブリを収納する事が出来、この容器を使って核燃料アセンブリを別の安全な場所に搬送するのです。

そしてもう一基、フレームの最上部に設置されたクレーンを使ってキャスクを核燃料プール内から吊り上げ、原子炉建屋の外で待機しているトレーラーに積み込みます。

キャスクは2体用意されており、交代で地面の上に直接建つより安全な共用プールに運ばれていきます。

東京電力は今回の作業を専門に行う作業員のチームを6人編成とし、全部で36名の担当者を選任しました。

一連の作業を完了させるには数日かかりますが、東京電力は2014年末までには4号機の核燃料アセンブリ取り出し作業を完了させたいと語っています。

質問 : 今回の作業にはどのような危険が伴いますか?

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答え : 核燃料プール内の核燃料アセンブリ、あるいは核燃料棒は引きちぎられたり、落下させたり、あるいは過度の振動などを与えたりすれば、内部から核燃料ペレットが散出する可能性があります。
これらの核燃料アセンブリは専用のラックからスムースに取り出せない可能性があるのです。
爆発の際、大きな破片が核燃料プール内に落下し、核燃料アセンブリや取り出し用の部品が損傷してしまった可能性があります。

そしてクレーンがキャスクを落下させる可能性もあります。
さらには事故後、核燃プールには火災炎上を防ぐため大量の海水が注入されたため、中には腐食してしまっている核燃料がある可能性もあります。

クレーンは安全対策として、取り出しの際一定以上の抵抗があった場合には、自動停止する仕組みを備えています。無理な力が加わって核燃料アセンブリが損傷するのを防ぐためです。

作業は水中で行われますが、水中カメラによって監視を続け、水中掃除機が小さな破片を回収していきます。

東京電力は昨年調査のため2体の未使用の核燃料アセンブリを回収しましたが、プール内の核燃料アセンブリはおおむね無傷である事を確認したと語っています。

質問 : 放射能放出の危険性はありますか?
答え : 東京電力と複数の専門家は燃料アセンブリまたはキャスクが輸送途上、地上に落下する事態が発生しても放射性物質が福島第一原発の外部に漏れだす可能性は極めて低いとしています。

2013年9月12日

2013年9月12日


現在福島第一原発の周囲数キロ以内に住んでいる人はいませんが、もし緊急事態が発生した場合には、移動距離が一日以内の場所にいる人々には、携帯電話などを使って避難を呼びかける事になっています。

質問 : 次のステップは、何ですか?
答え : 仮に事故を起こした1~3号機の核燃料アセンブリが物理的に取り出し可能だという事がわかっても、作業を行わなければならないエリアには、極めて高い値の放射線が充満しており、容易に近づける状態にはありません。
東京電力は次に3号機について、今回同様のフレームを原子炉建屋の周囲に建設し、上層階の核燃料アセンブリの取り出しを行い、2015年中には作業を終わらせたいとしています。
1、2号機については2017年の前期、この作業を終わらせる計画を立てています。

そして東京電力は1〜3号機のメルトダウンした核燃料の取り出しには、2020年の始めに取りかかるとしています。
しかし複数の専門家が、現在様々なトラブルが続発している事に加え、解け落ちてしまった核燃料の取り出しという作業そのものの困難さを考えれば、東京電力の設定した目標はあまりに現実離れしたものだとの指摘を行っています。

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質問 : 原子炉5号機と6号機はどうなりますか?
答え : 2011年3月地震と津波が襲った際、この2基は定期点検のため稼働停止中で、メルトダウンなどの事故は起こしませんでした。
しかし全体の状況を考えれば、この2基も廃炉される事になるでしょう。

Online: http://tinyurl.com/qyqk8e5
http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/removing-the-fuel-rods-at-japans-fukushima-nuclear-plant-whats-at-stake-and-whats-next/2013/11/18/00b63288-503b-11e3-9ee6-2580086d8254_story.html
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衆参両院を秘密保護法案が通過し、日本の先行きはいよいよ怪しくなってきました。
しかし安倍自民党が政権を取れば、このような「手」を次々打って来るだろう事は、最初からわかっていたはずです。
であればこそ野党各党は、昨年12月の衆院選、今年6月の参院選において、自民独裁だけは許さない、その事をまず何よりも優先して、可能な限りの選挙協力を行い、国民の意思を生かせる体制を作るべきでした。

しかし。
国民自らが自発的に立ち上がり、昨年の夏最高潮に達した脱原発行動。
そのうねりを目の前にしながら、野党各党は党利党略を優先し、受け皿を作る事にことごとく失敗しました。
繰り返しますが、安倍自民党は想定内の行動に出ているだけの話なのです。
その内容について、民主主義的立場から善いか悪いかと問われれば、それは悪いに決まっています。
しかし数の力の行使を許す体制を作ったのは、第一に国民の意思の受け皿を作る事にことごとく失敗した現在の野党だと私は思っています。
党首を辞任すれば、それで責任は無くなるのでしょうか?
冗談じゃない、私はそう思います。

英国労働党のように候補者の人格に徹底的にこだわった上で、一軒一軒の家々を回って丁寧に議論をしているでしょうか?
野党なのに、庶民に接する際に、まさか大物政治家と同じように横柄な態度を取っていたりはしないでしょうね?
米国のJ.F.ケネディのように、キング牧師のように、国家とは何か?徹底的に悩んだ事がありますか?

原子力発電の廃止は国民の半数以上が望んでいる。
しかし安倍自民党が作ろうとしているのは、原子力発電復活の受け皿で、脱原発の受け皿ではありません。

なぜこうなるかといえば、野党各党が自民党に比べ、明らかに『素人』だからでしょう。
政治のプロだと自認するなら、行き場が無くなってしまっている『国民の声』に力を与える仕組みを作らなければなりません。
相手は『財界の声』や『権門勢家の声』に力を与えるプロなのですから。

「私たちはやるべき事をやっている」?
冗談じゃありません、やるべき事などやっていないのです。
だから原発も止まらないし、秘密保護法案も設立してしまうのです。

小泉元総理が反原発に舵を切ったのは、たくさんの国民がそれぞれの立ち位置から声を上げ始めたからです。
個人個人が自分たちでネットワークを作り、声を上げているからなのです。

【 福島第一原発4号機『世界的規模の脅威』、世界はどう向き合うべきか 】

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所要時間 約 9分

アンドリュー C. レヴキン / ニューヨークタイムズ 11月18日

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事故を起こしている福島第一原発の、事故収束・廃炉作業に関する最新情報をお伝えしたいと思います。

(筆者は福島第一原発の事故後、その放射性物質の海洋中への流れ込みの状況、そして生態系と人類にどのような状況を及ぼしているか、出来るだけ正確にお伝えできるよう、随時情報をご提供しています。)

10月来、福島第一原発の原子炉4号機の核燃料取り出しについて、きわめて危険な状況が発生する可能性があるとのメッセージが反原発、脱原発の立場をとるブログに次々掲載されていました。
メッセージが伝えようとするところは、長年反原発運動に取り組んできたハービー・ワッサーマン氏のこの言葉に集約されています。

「世界中で気候変動の問題に関わっておられる、科学者諸氏にお伝えします。福島第一原発・原子炉4号機が与えている世界的規模の脅威から、目を離さないようにしてください。」

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彼は気候変動の解決に向け、最新型の原子炉の利用促進を訴えた4人の科学者の事を念頭に置いています。
ワッサーマン氏は東京電力が4号機の使用済み核燃料取り出し作業に着手する前に、国際社会がこの問題と実際に取り組むように求めています。
福島第一原発の事故について改めて詳細に検証し、世界がもっと深く考えるように求めたのです。

その福島第一原発では、今日、核燃料の取り出しが東京電力の手により実際に始まりました。

私は、憂慮する科学者連盟の原子力発電問題に関する責任者を務め、長年原子力発電の技術者を続けてきたデイヴィッド・ロックバウム氏に、ワッサーマン氏が警告している問題、すなわち東京電力が行おうとしている4号機の使用済み核燃料取り出し作業について、そして誰かがこの作業を東京電力に代わって行うべきかどうかについて質問しました。

彼のコメントをお読みいただく前に、まずは実際にとのような作業が行われるか、東京電力が制作したこの動画をご覧ください。

以下がロックバウム氏の見解です。

「原子炉4号機の核燃料プールから、より安全な場所に使用済み核燃料を移し替える作業は慎重に、そして安全に行わなければなりません。
しかし実際には原子炉4号機の核燃料プール内にある核燃料は、現在その実現を阻む問題を抱えています。

言い換えれば、現在行われている事だけが、今現実に起きている事なのです。

原子炉4号機の核燃料プールは地震と津波によって破壊され、そこに爆発による破壊が加わり、今度は大量の水が注ぎ込まれ続けました。
福島第一原発の作業員は、この一連の出来事の後、原子炉4号機の核燃料プールの状況を検証しました。

その結果、核燃料プールのある原子炉建屋の崩壊を防ぐため、足場にも似た巨大な鉄骨構造のフレームが建設されました。
これは大きな余震、あるいはこれまでの破壊によって、原子炉建屋が倒壊してしまうのを防ぐ事が目的でした。
そして作業員が核燃プールのある原子炉建屋の上層階からがれきや破片を取り除く作業を行いました。

4号機核燃取出し
この作業は核燃料の取り出しに備え、2つの目的から行われました。
ひとつは取り出し作業の際、障害となるがれきを取り除く
もうひとつは、放射能に汚染されたがれきを取り除く事で、作業現場の放射線量を下げる

昨年の秋、現場では放射性物質の放出の心配の無い未使用の核燃料を、使用済み核燃料プールから取り出す作業が行われました。
この燃料は4号機を再び稼働させる際に、燃料として挿入される予定の物でした。
現場ではこの作業を行う事により、フレームの上部に設置されたクレーンがスペック通りに動作するかどうか、そして取り出し現場を支えるために作られた構造物の強度が充分かどうかを確認したのです。
もし問題があれば、この『安全な核燃料』の取り出し作業による検証によって、それを最小のものにしようと言うものです。

そして今、東京電力は放射性物質を放出する恐れがある核燃料の取り出しに着手しました。
現在のところ、東京電力の作業は慎重に練り上げられた計画の下に進められています。

IND 福島第一原発
通常の場合なら、遮蔽されていない空間で使用済み核燃料を取り扱う事も、充分に安全性が確認されてはいない機器で核燃料を移送する事も、許されない行為です。
だからといって東京電力が、安全よりもスケジュールを優先したという事ではありません。
確かに時間はかかりましたが、不当な程長くかかったという訳でもありません。
実際の作業に取りかかる前に、解決すべき問題点が明らかになりました。

さて国際社会はどのような支援を行うべきでしょうか?

東京電力が正しい事故収束・廃炉作業計画を持っているかどうか確認する以外、実際の作業を遅らせてもするべき事はあるでしょうか?
ありません。

当面は干渉する事無く、東京電力の作業を見守るべきだと思います。
来年1月、アメリカが財政破綻の危機に再び陥っても、まずは自力での解決を図るべきであるように。」

http://dotearth.blogs.nytimes.com/2013/11/18/on-global-terror-and-the-fukushima-fuel-move/?_r=1
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福島第一原発の問題については、[フェアウィンズ]のガンダーセン氏の見解をまず第一と考えている私としては、訳し終わって何だか微妙な感想を持っています。
しかし、確かにあるがままに現実を見つめ続ける事こそ大切なのだと思います。

問題は日本の原子力行政が、これまで『あるがままの現実』を隠し続けてきた事です。
原子力発電所が出す核のゴミ、高放射性核廃棄物もそのひとつ。
実際にはいくら金を積んでも、日本国内のどこにも「地層処分」を受け入れる場所など無く、したがってその費用は「天井知らず」のはずなのです。
多額の『持参金』をつけてモンゴルに持ち込もうとしましたが、「それだけは要りません」と断られてしまいました。

また、福島第一原発から100km内外で暮らす私たちとすれば、4号機の核燃の取り出しの失敗による大事故は、すなわち生死を分ける問題です。
果たして「干渉する事無く、見守ること」が政界なのかどうか、難しい問題だと思います。

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さすがに4月に母親そして11月に父親と、7ヵ月のうちに両親を喪い、スケジュールの調整がどうしようもなくなりました。
出来るだけ掲載を休みたくはないのですが、明日27日(水)は掲載をお休みさせていただきます。
あしからずご了承くださいますよう、お願い申し上げます。

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【 NASA(アメリカ航空宇宙局)、地球内生命体による土星写真を初公開 】

アメリカNBCニュース 11月23日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

土星 1
少なくとも1枚、ミスタースポックの仲間が写っていますが、その他はすべて地球外生命体ではなく、地球で暮らす人々の写真です。
土星観察人工衛星カッシーニが「土星に向かってウェイヴしよう」キャンペーンのため撮影した1,600名の人々の写真のコラージュによって、この写真が作られました。
土星 2
土星 3

7月19日、カッシーニは太陽の逆光の中で土星の写真を撮影しました。(写真下)
土星 4
さらに太陽光をさえぎる事で、カッシーニは珍しい地球の写真撮影も行いました。
通常地球の撮影は太陽の順光の中で行われますが、カメラの高感度センサーが損傷してしまう可能性もあります。

カッシーニが太陽光を背景に撮影した写真を基に、NASAは今回のモザイク写真を制作しました。
実は基になった写真には地球と月も写っているのですが、目を近づけてよく見ないと解らないほどの光の点でしかありません。
(写真下)
土星 5
土星 6

【 JFK!テキサス州ダラス、運命を分けたあの日… 】

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所要時間 約 8分

アメリカという国全体が、起きてしまった悲劇の大きさをどう理解してよいのか、苦悩し続けた4日間
あの日から、世界の民主主義が歪み始めた…

アメリカCBSニュース 11月22日

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1963年11月22日午後1時48分、CBSニュースのウォルター・クロンカイトが『CBSニュース速報』の文字と黒い背景だけが映し出された画面を背景に、ケネディ大統領暗殺の第一報を伝えました。
「テキサス州ダラスでケネディ大統領の自動車パレードの車列に3発の銃弾が撃ち込まれました。

一分も経たないうち、クロンカイトは誰もが恐れていた続報を伝えました。

「ケネディ大統領の受けた傷は致命的なもののようです。」

JFK 2
それが4日間に渡る歴史的報道が開始された瞬間でした。
クロンカイトが眼鏡を外し、無念極まりないといった表情を見せた場面。
ジョンソン大統領が、国家の危機に国民が団結するよう呼びかける場面。
銃撃により致命的な傷を負ったL・オズワルドが、救急車に運び込まれる場面。

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そして最後は、星条旗に包まれた大統領の棺が、馬が引く弾薬車に乗せられ、アーリントン国立墓地に向かう場面でした。

「大統領が銃弾に倒れた瞬間、今日までの驚愕と悲しみの4日間が始まりました。アメリカという国全体が、起きてしまった悲劇の大きさをどう理解してよいのか、苦悩し続けた4日間でした。」
CBSニュースのチャールズ・コリングウッドが、4日間続いた特別報道の最後にこう語りました。
「報道の最後はアメリカに新大統領が誕生した事をお伝えする事でした。

JFK 3
世界各国の指導者、そしてこの国を訪れた特使たちが新大統領の誕生を受け入れてくれました。
この国が生き残るためには、それは必要な手続きなのです。」

「偉大な大統領は逝ってしまうかもしれません。しかしアメリカ大統領職が絶えてしまう事は許されないのです。」

CBSニュースの第一報は午後の連続ホームドラマが突然中断され、ケネディ大統領が重傷を負ったという報告が伝えられました。

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ジャクリーン・ケネディは彼女の夫を両腕で支え、こう叫びました。
「オー・ノー!」
その直後、車列は急に速度を早めたと、クロンカイトが伝えました。

大統領はパークランド・メモリアル病院に運び込まれましたが、銃撃の30分後には死亡した事を、クロンカイトが国民に伝えました。

「テキサス州ダラスから、、ケネディ大統領は約38分前、中部標準時午後1時、東部標準時間午後2時、死亡した事が正式に確認されました。」
このニュースを伝えたクロンカイトの口調はうわずり、努めて冷静になろうと苦慮している様子が話題になりました。

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シカゴ中心部では、CBSニュースのラス・ベンズリーがケネディ大統領の暗殺について人々の感想を聞いて回りました。
ある者はせっかくのクリスマスの飾り付けが運んできたものは、喜びでもなんでもなかったと語りました。
街の中心部に買い物にやって来たはずの人々は、その場に立ち尽くして呆然としていました。

暗殺の4時間半後に、エアフォース・ワンが大統領の棺、未亡人になったばかりのジャクリーン・ケネディ、36代アメリカ大統領に就任したリンドン・ジョンソンを乗せてワシントンD.C.に戻りました。
ジョンソンは離陸前、すでに大統領としての宣誓を済ませていました。

JFK 6
「私は最善を尽くします。それが私が出来る事のすべてです。」
ジョンソンは短いスピーチの中でこう述べました。
「そして私は神と、国民の皆さんの助力を必要としています。」

CBSニュースのダン・ラザーは後にアマチュアのホームムービー愛好家が撮影した、486コマのカラー映像を公開しました。
ラザーは最初の銃弾がケネディ大統領に命中し、次にコナリー・テキサス州知事が撃たれた様子を詳述しました。
「最初の弾丸が命中したとき、大統領はシートにもたれかかり、コナリー知事がたじろいでいる様子が映っています。上体を起こしていた大統領の頭を狙って飛来した2発目が、命中してしまったのです。」

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この一連のフィルムが『ライフ』誌に掲載された際、大統領の頭部に弾丸が命中し血を噴き出している写真だけは、ケネディ家の遺族に対する配慮から掲載されませんでした。

CBSニュースのチャールズ・フォン・フレムはマサチューセッツ州選出の上院議員だったケネディが、たとえ狂人であっても、現在のシークレット・サービスの警備体制では大統領の暗殺を防ぐ事は出来ないと語っていた事を憶えています。
実際、ダラスで
シークレット・サービスが果たした役割は、大統領の車列に付き添い、大統領への一般大衆の視線をさえぎる事だけだったのです。

【 ケネディ大統領テキサス州ダラスへの運命の旅 】
[アメリカNBCニュース]2013年11月22日

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【 50年を経ても尚色あせないケネディ大統領の演説 】
[アメリカNBCニュース]2013年11月22日

ボストン交響楽団の演奏会のため、ステージに上ったエーリッヒ・ラインスドルフ(指揮者)が聴衆にこう語りかけました。
「たった今、耳を疑う報道がありました。合衆国大統領が暗殺による犠牲者となってしまいました。急遽演目を変更し、ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』から、第2楽章の葬送行進曲を演奏します。」

50年前の恐ろしい出来ごと、携帯電話、インターネット、その他のポータブル機器など存在しない時代、ケネディ大統領暗殺の恐ろしいニュースは瞬く間に国中を駆け巡ったのです。
(ケネディ大統領の就任演説の全文は http://www.jfklibrary.org/JFK/Historic-Speeches/Multilingual-Inaugural-Address/Multilingual-Inaugural-Address-in-Japanese.aspx などをご参照ください。)

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【 数限りない人々のケネディ大統領への哀惜 】
[アメリカNBCニュース]2013年11月22日

2013年11月22日のダラスは冷たい風が吹き付ける凍えるような日になりました。
50年前、ジョン・F・ケネディ大統領が暗殺された日、ダラスは明るい日光に満ちあふれていました。
ケネディ大統領が暗殺されてからちょうど50年、この国はあの日の出来ごとを振り返るため、今立ち止まっています。

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JFK50年[アメリカABCニュース]2013年11月22日

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JFK Assassination Remembered

ケネディは『市民の権利』について、初めて正面から取り上げた大統領だった[アメリカCBSニュース]2013年11月22日

【 開始された核燃料アセンブリの取り出し作業、東京電力は危険性を否定 】

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所要時間 約 10分

何か起きれば、周辺住民には携帯電話その他で緊急警報
1~3号機の核燃料取り出し、できるかどうかはその時にならなければ解らない

ジャスティン・マッカリー(東京)、サイモン・ティズダル(福島)/ ザ・ガーディアン 2013年11月18日

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いかなる事故・トラブルが発生しても、放射性物質が環境中に放出されることになる、という指摘に対し、東京電力は1年以上を要する核燃料取り出し作業は安全であると主張しています。

巨大地震と巨大津波に襲われ、3基の原子炉がメルトダウンしてから2年半有余、福島第一原子力発電所の使用済み核燃料プールから燃料棒を除去する難しい仕事が開始されました。

1,331体の使用済みの、そして202体の未使用の核燃料アセンブリを取り出す作業が18日月曜日に開始されましたが、廃炉全体にかかる時間が最低でも30年と見られる中、18日月曜日に着手されたこの作業は1年以上かかる見通しです。

2011年3月、東北太平洋岸を襲った地震と津波により複数の原子炉が爆発、そしてメルトダウンを起こした福島第一原発の事故収束・廃炉作業を進めている東京電力は、今回の核燃料除去作業は廃炉の全工程の中でも特に重要な作業のひとつだと語っています。
そして4号機の原子炉建屋の最上層階から核燃料を取り出す作業によって、2011年3月以上の大事故が発生するという懸念を一蹴しました。

これに対し複数の専門家が核燃料アセンブリを含む物体同士の衝突、プール内あるいは密閉装置からの冷却水の喪失、あるいは作業中に大地震が襲うことなどにより、核燃料棒の再加熱の連鎖反応を引き起こし、大量の放射性物質する放出の危険性は解消されてはいないと警告しています。

第一大破壊
原子炉4号機は東日本大震災の発生時、定期点検のため停止しており、メルトダウンの事態は免れました。
しかし、2011年3月15日の水素爆発は原子炉建屋の壁と屋根を吹き飛ばしてしまい、さらに大きな地震が発生すれば原子炉建屋ごと倒壊してしまう危険が生まれました。
このため東京電力は原子炉建屋の側面と上部に巨大な鋼鉄製のフレームを建造して原子炉建屋の補強を行い、現在では東北太平洋沖地震と同程度の巨大地震が襲っても、倒壊することは無いと主張しています。

しかし核燃料をできるだけ早く、安全な貯蔵施設に移動させる必要性については認めました。

「爆発の後、取り組まなければならなくなった大きな課題の一つが、4号機の使用済み核燃料プールでした。もし核燃料プール内の水が蒸発して無くなってしまえば、大量の放射性物質があらゆる経路を伝って東京にまで飛散してしまいます。そのような事態は何としても避けなければなりません。」
東京電力で汚染水問題を担当する岡村課長代理は18日月曜日、ガーディアンの取材にこう語りました。

「今回の作業は大きな挑戦であり、その意味で今日は事故収束にあたっているチームは大きな成功を手にしました。」
こう語ったのは東京電力の広報を担当する一杉氏です。
「これは重要な瞬間です。原子炉の廃炉に向けて、大きな前進がありました。」

4号機核燃取出 2
一方で一杉氏は、津波が襲った際、あるいはそれに対処するための対策を取った際に損傷を受けたと見られる核燃料アセンブリが3体、使用済み核燃料プール内で確認されたと語りました。

一杉氏はさらに、爆発の際に核燃プール内に散乱したがれきについては、作業担当者はあらゆるケースに対応可能であり、がれきによって取り出し作業が危険に陥ることは無いとつけ加えました。
広瀬直己東京電力社長はね核燃料の取り出し作業が順調に滑り出しを見せたことに対し、
「私たちの作業の中で、重要な新たな段階の始まりを意味する」と語り、福島第一原発の作業担当者に対し、「独創性、努力と今回の作業を可能にした勇気」について感謝を表明しました。

東京電力は地上40メートルの高さにある核燃料プールから核燃料アセンブリを取り出し、水中で専用の密閉容器に収納する作業を行うため、特別に36名の技術者を選抜しましたが、取り出しを完了するのは2014年度の終わりになるものとみています。
取りだされた密閉容器は地上に降ろされ、離れた場所にある貯蔵施設(共用プール)にトレーラーで移送されることになります。

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今回用意された密閉容器は、それぞれ60~80本の燃料棒を挿入した核燃料アセンブリ22体を収納することが出来ます。
今回の作業では、使用済み核燃と比較して取り扱いが簡単な、未使用の核燃料アセンブリの取り出しに最初に着手しました。

「取り出し作業は午後3時18分から開始され、専用ラックから取り出した最初の核燃料アセンブリは午後3時57分、予定通りプール内に置かれた密閉容器に収納されました。
これも数多くの協力会社とそれぞれの作業担当者に入念な準備をしていただいたおかげです。」
東京電力は声明でこのように述べました。

しかし反原発運動に参加している人々は、毎日300トンもの汚染水が海洋中に流れ込んでいるにも関わらず、直ちに対応する事が出来ない東京電力が、事故・トラブルを起こす事無く、非常に難しい核燃料取り出し作業を完全にやりとげる能力を有するのか、疑問の声を上げています。
東京電力は高濃度汚染水を貯蔵するのに、欠陥のあるタンクを建造していた事についても、批判を浴びています。

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「危険な核燃料取り出し作業を安全に進める能力が東京電力には無い、その疑いがあり、したがって今回の核燃料取り出し作業には著しい危険がある、そういう事になります。」
反原発運動を展開するグリーンピースジャパンの、鈴木かずえさんがこう語りました。
「東京電力は貯蔵タンクからの汚染水漏れの問題も、福島第一原発から海洋中に汚染水が流れ込み続けている状況も、改善できずにいます。その東京電力が、核燃料の取り出し作業に限っては安全に作業を遂行できる、そのような見解には懸念を持たざるを得ません。」
「この作業でも東京電力が間違いを犯せば、現場の作業員は大量被ばくをしてしまい、膨大な量の放射性物質が環境中に放出されてしまいます。」

原子力規制委員会の田中俊一委員長はつい最近、今回の取り出し作業には大きなリスクがあると警告しました。特に取り出し作業中に核燃料アセンブリががれきなどが妨げになって、取り出し不能になった場合について懸念を表明しました。
「きわめて大きな危険が内在する作業です。」
田中委員長はこう語り、次のように続けました。
「ある意味、汚染水問題以上の危険がそこにはあります。」

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しかし東京電力は今回特別に製作された装置には、核燃料アセンブリの落下を防ぐための装置が内蔵されていると語りました。
また、少量の核燃料アセンブリが落下するような事態になっても、福島第一原発周囲の環境中に放射性物質が放出される事態にはならないと
付け加えました。

もし事故が発生した場合には、地元の行政機関が携帯電話や他の手段により、地元住民に緊急警報を送る事になっています。

4号機の核燃料プールからの燃料取り出し作業を問題を起こさず完了したとしても、東京電力の前にはさらに困難な作業が待ち受けています。
メルトダウンした3基の原子炉の溶け出した核燃料の位置と状況を特定し、それを取り出す作業です。

これらの燃料がある原子炉の中の放射線量は極めて高く、人間が入っていけるような状況にはありません。
さらにはこれほど放射線量が高い場所で、核燃料の取り出し作業を行う技術は現在のところありません。

福島第一原発上空
これらの理由から、1〜3号機の核燃料取り出し作業の着手は、早くても2020年までには始める事が出来ない。
東京電力はこのように語っています。

http://www.theguardian.com/environment/2013/nov/18/fukushima-nuclear-power-workers-spent-fuel-rod-removal
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私事で恐縮ですが、4月に母親が亡くなったのに続き、11月21日に父親が病没致しました。
病没といっても84歳の高齢で、病室でお世話していただいていた看護士さんと和やかに会話しているうち、いつの間にか事切れていたというほど穏やかな死を迎える事が出来ました。
【星の金貨】の掲載には出来るだけ影響が出ないようにしたいと考えていますが、突然の休載などの可能性があります。
その際はご容赦くださいますよう、お願い致します。

【 不安定な状況の下、進行中の危険な作業 : 福島第一原子力発電所 】

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所要時間 約 8分

発生している数々の問題が未解決のまま、開始された危険な作業
地元福島の住民の生活を脅かすような事態を、二度と引き起こしてはならない

アダム・ウィズノール / ザ・インデペンダント 11月18日

4号機核燃取出02
極めて慎重な作業を要する、地震と津波によって破壊された福島第一原発の核燃料の取り出しが始まりました。
事故収束・廃炉作業の完了まで数十年の期間が見込まれている福島第一原発で、今回特別に製作されたクレーンが、『不安定な状態にある』と指摘されている核燃料プールから、核燃料が収納されているこれも特注の密閉容器(キャスク)を釣り上げる作業を開始しました。

4号機使用済み核燃料プール内には、核燃料棒を数十本単位でまとめた核燃料アセンブリが1,533個存在します。
その核燃料アセンブリを水中で密閉容器に収納し、一個ずつこの容器を取り出し、トレーラーに積載の上、より安全な保管施設へ移送されることになります。

専門家はいずれの過程においても、人為的なミスが発生する可能性について警告しています。
さらにはこの作業過程で巨大地震が発生すれば、壊滅的な事故が発生する危険性があります。

ウラン製の核燃料棒は、どの過程においても直接空気に触れれば再加熱し、危険なレベルの放射線を放出する可能性があります。
東京電力は入念な準備と作業工程により、4号機からの核燃料の取り出しは、順調に開始されたと語っています。

工事遠景
2011年3月に地震と津波により、稼働中だった他の3基の原子炉の冷却装置が破壊され、結果的に3基ともメルトダウンを起こしましたが、4号機だけは定期点検のため稼働していませんでした。
しかし複数回の水素爆発により、原子炉建屋の屋根と壁が吹き飛ばされ、4号機もまた正常な機能を失ってしまいました。

原子炉建屋が破壊された後、東京電力は建物の補強工事を進めてきましたが、それでも多量の核燃料を抱え込んだままの4号機の核燃料プールの危険な状態は解消されてはいないと、複数の専門家が指摘しています。

東京電力は核燃料取り出し作業のため、4号機建屋に隣接し、かつその上部を覆うように巨大な鋼鉄製のフレームを建設し、そこに特殊なクレーンを取り付けました。
一個の核燃料アセンブリには通常60本から80本の燃料棒が挿入されていますが、202個の未使用のものを含め、このクレーンを使って1,553個の核燃料アセンブリを取り出し、安全な場所に移し替える作業は、少なくとも2014年いっぱいはかかります。

4号機核燃取出03
東京電力は使用済み核燃料に着手する前に、まず未使用の核燃料アセンブリを取り出すことを決定しました。
核燃料アセンブリの内一番端にある3セットが、2011年3月の事故の際、軽微ではあるものの損傷を受けているという報告があります。
専門家は2011年3月に起きた爆発によってがれきや破片が核燃プール内に入り込み、それらが核燃料を損傷させたり、場合によっては取り出し不可能な状態になっている可能性について指摘しています。
また、取り出し作業中に大地震が襲った場合についても懸念しています。

京都大学原子炉実験所の小出裕章助教はAFP通信社の取材に対し、「4号機の使用済み核燃料プールの状態は不安定なままである」ため、核燃料の取り出しのタイミングについては、もっと慎重に判断すべきであったと語りました。

小出助教はさらに、福島第一原発の事故収束・廃炉作業には、「前例のない困難な課題」がいくつも存在する可能性があると語りました。

日本政府の菅義偉官房長官は、英国BBC放送の取材に対し、なされるべきことがすべてきちんと行われるよう望むと語りました。
「日本政府は今回の取り出し作業が適切な指示の下、地元住民の生活を邪魔する事無く、スケジュール通りに進行することを願います。」

http://www.independent.co.uk/news/world/asia/fukushima-nuclear-plant-delicate-operation-underway-to-remove-uranium-fuel-rods-from-unstable-storage-facility-8946429.html?origin=internalSearch
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【 馬車で到着のキャロライン・ケネディ新任大使、皇居に降り立つ 】

アメリカNBCニュース 11月19日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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新任の米国駐日大使が着任の認証を受けるため馬車で皇居に向かう中、数千人の人々がキャロライン・ケネディを一目見ようと東京都内の沿道を埋め尽くしました。
先週日本に到着したケネディ氏は、皇居内で彼女の着任証明書を明仁天皇に提出しました。

この国がケネディ氏をこれだけ歓迎する背景には、彼女の父、暗殺された故ジョン・F・ケネディ米大統領に対する日本人の不朽の尊敬の念があります。

「日本人は歴代のアメリカ合衆国大統領の中、キャロライン氏のお父様に一番親近感を抱いています。
そうした感情を踏まえ、私もキャロライン氏の着任を心から歓迎したいと思います。」
菅内閣官房長官は15日金曜日にこのように語っていました。

キャロライン氏自身はツイッターで、皇居における式典に臨むことが出来、光栄だったと書きました。そして、「なんとも忘れがたい1日になりました!」と結びました。

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アメリカ屈指の富豪、J. ケネディが英国大使に任命され、ロンドンに着任した際撮影された家族写真。
左から、エドワード、ジーン、ロバート、パトリシア、ユーニス、キャサリーン、ローズマリー、そしてジョン・F・ケネディ。その右がローズ・ケネディ。
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政治家としての第一歩。1946年、戦場から戻ったジョン・F・ケネディは下院議員に立候補し、当選した。以降3期下院議員を務めた後、上院議員に当選した。
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1963年8月14日、マサチューセッツ州でくつろぐ、故ケネディ大統領一家。一番手前が当時5歳のキャロライン・ケネディ。(写真下・以下同じ)
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1963年11月25日、首都ワシントンの聖マシューズ聖堂から運び出される故ケネディ大統領の棺を見守るケネディ家の人々。
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アーリントン国立墓地に入るジョン・F・ケネディ大統領の葬列。
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http://www.nbcnews.com/slideshow/today/kennedys-legacy-35763018/

【 ついに開始、危険が待ち受ける困難な作業 – 福島第一原発 】

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所要時間 約 8分

場当たり的な対応に終始してきた東京電力、わずかなミスも許されない作業に着手
緊急の対応をしなければならない段階を過ぎた今も、東京電力は事故収束・廃炉作業を進めるための長期的な展望を明らかにしようとしない

ポール・アームストロング、ケヴィン・ボイト /米国CNNニュース 11月18日


破壊された福島第一原子力発電所を管理する東京電力は18日月曜日、破壊された原子炉建屋内の設備から、核燃料を取り出すという危険な作業に着手すると発表しました。

今回の工程は、巨大地震と巨大津波によって壊滅的被害を被ってから2年以上が経つ福島第一原発において、5兆円かかると見られている廃炉作業の第一段階の礎石を築くものであるとされています。

2011年3月に津波に襲われた時、東京の北約240キロの東北太平洋岸にある福島第一原発では、3基の原子炉の安全確保に欠かせない冷却装置が稼働不能となりました。
その結果3基の原子炉で炉心がメルトダウンするという、1986年のチェルノブイリ以来、最悪の原子力発電所事故が発生したのです。

18日月曜日、東京電力は原子炉4号機において、遠隔操作のクレーンを使った準備作業がすでに開始されていることを明らかにしました。
この後、約1,500個の使用済み核燃料アセンブリが、今回の作業のために特別に作られた密閉容器(キャスク)に入れられ、より安全な保管場所に移すために冷却用のプールから取り出されることになります。

この最高度の危険を伴う取り出し・移送作業が、どれ程の期間を必要とするかについてはすぐには明らかになりません。

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▽ その場しのぎの対応

福島第一原発における事故収束・廃炉作業ではこれまで次々と問題が発生し、東京電力の対応が繰り返し批判されてきました。

今年初め、日本の茂木経済産業大臣は東京電力の「その場しのぎの対応」を『もぐら叩きゲーム』に例えました。

その後政府は福島第一原発の汚染水漏れ対策の実施に直接介入し、これまで実施されることのなかった、ただしその効果も検証されてはいない対策に、470億円の国家予算を投入することを表明しました。
東京電力はかつてはこの発電所の要として稼働していた原子炉が破壊され、溶け落ちた核燃料が再加熱しないよう、毎日数百トンという水を注ぎこみ続けてきました。

しかしいったん核燃料に触れた水は高濃度に汚染され、東京電力はその汚染水をにわか作りの、構造上も問題の多いタンクに貯蔵しています。
一日にこのタンクに移される高濃度汚染水の量は400トンになり、現在までに1,000基以上のタンクが増設に増設を重ね、収納されている高濃度の汚染水の量はオリンピック・サイズのプール160杯分という量になっています。

汚染水タンク01
▽ 汚染水漏れは止まっていない

放射線濃度を東北沿岸で調査し続けている科学者は、一年以上汚染水漏れが続いている証拠があると語っていますが、東京電力は最近になってやっとその事実を認めました。

10月に東京電力は高濃度の汚染水を貯蔵しているタンクから300トンの汚染水漏れがあったと報告し、事態を重く見た原子力規制委員会は事故尺度レベル3の認定を行いました。
これは2011年3月以来、最も重大な事態が発生したことを意味します。
その後立て続けに、これら貯蔵タンクからの汚染水漏れが報告される事態となっています。

原子力技術者でアメリカの原子力発電所職員であったマイケル・フリードレランダー氏は、9月にCNNの取材に対し、東京電力が2年以上問題に取り組んできたにもかかわらず、結局は汚染水問題の解決に失敗した理由は、対応が常に緊急事態へのその場限りのものであり、事故全体を見通した抜本的なものでなかったためだろうと語りました。
「あの危機的状況の中では、できることと言えばとりあえず重油タンクのような貯蔵施設を急増しし、そこにため込む以外の方法はあり得なかったと思います。その点については、批判するつもりはありません。」

汚染水タンク
しかし、緊急の対応をしなければならない段階を過ぎた今も、東京電力は事故収束・廃炉作業を進めるための長期的な展望を明らかにしようとしない、フリードレランダー氏は最後にこう指摘しました。

http://edition.cnn.com/2013/11/18/world/asia/japan-fukushima-fuel-rods/index.html?iref=allsearch
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今週はどうやら世界の代表的メディアの、4号機からの核燃料取り出しに関する記事の翻訳に終始しそうです。
その分、お読みいただく皆さんには、「また同内容の記事か…中身は大同小異じゃないか?」と言われてしまいそうです。
翻訳している私自身、今、全てに目を通していただく必要は無いとも考えています。

私が考える【星の金貨】の目的のひとつは、福島第一原発に関する世界の一流メディアの報道を可能な限り多く翻訳・掲載し、記録性を高めることです。
その時々にあってはわずかな違いしか感じなかった記事に、後になってそれぞれ重要な示唆が含まれていた、ということがこれまでもありました。
今回がそれに該当するのかどうか、現時点ではわかりません。

しかし脱原発、原発廃止のための理論を可能な限り堅牢なものにするためには、網羅性もまたひとつの材料だと考え、今週の作業を続けることにします。

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【 アニヤ・クレメンセック作品集 】

ザ・ガーディアン(英国)2月10日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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地下街、そして地下鉄はドキュメンタリー・カメラマンに常に魅力的な題材を提供し続けています。
ライティングは粒子の荒いコントラストのはっきりしたものから、人工的で平面的なものまで様々です。

乗っている乗客の表情は千差万別で、街角で人々の表情をとらえる腕を磨くためには、地下鉄はまさにうってつけの場所です。

『チェロ奏者』は轟音を立てて通過する地下鉄と静かな人物の対比が見事です。素晴らしいシャッターチャンスをものにしていますが、やや平面的で、もう少しインパクトが必要です。(写真上)

『編み物』は人物が良く描けています。(写真下・以下同じ)
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『探るような目つき』には、残念ながら新味がありません。
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抽象的な作品の『人々の暮らしの下にあるもの』はここにある作品の中では最も魅力に乏しい作品です。
Anja04
対照的に、『うたた寝』は構図も良く、様々なものがよく伝わってきます。
Anja05
『疲れ切ったうつろな視線』はなお一層魅力的な作品です。
そこにあるものすべてが伝わってきます。
Anja01

【 いよいよ始まる最も危険で、困難な作業 – 福島第一原発 】

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所要時間 約 11分

数十年の年月、そして数十兆円を要する、事故収束・廃炉作業の最序盤
福島の仮設住宅「東京電力を信頼している住人など、一人もいない…」

アーロン・シェルドリック / ロイター通信 / 米国NBCニュース 11月12日

4号機核燃取り出し
福島第一原子力発電所では、高濃度の放射線を発する400トンに及ぶ核燃料を取り出すという、非常に難しい、そして先例のない作業が始まろうとしています。

損傷を受けやすく、しかもすでに損害を受けてしまっている可能性のある1,500個以上の核燃料アセンブリを、事故によって不安定な状態にある原子炉4号機の設備から取り出すという、最大限の慎重さを求められる作業は1年以上かかると見られています。
福島第一原発全体の事故収束・廃炉作業を完了させるには、数十年の年月、そして数十兆円の費用が掛かると見られています。
果たして東京電力にはその事業を前進させる能力があるのか、今回の核燃料の取り出しはその事を問う作業となるでしょう。

1本の燃料棒は重さが約300キログラム、長さは4.5メートルありますが、これが50本から70本挿入されているのが核燃料アセンブリです。
この燃料棒が直接空気に触れると、膨大な量の放射性物質が環境中に放出されることになります。

この危険な核燃料の取り出し作業について、経験を積んだ核技術者であり、現在はフェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションを主宰するアーニー・ガンダーセン氏は、つぶれたパッケージからタバコを引き抜く動作に例えました。

さらには原子炉1号機から3号機の核燃料の取り出しについては、炉心のメルトダウンが起きたため周辺の放射線量が極めて高く、作業は一層困難になることが予想されます。

第一大破壊
特に原子炉1号機と3号機は、4号機と比較するとさらに深刻な損傷を受けています。
2011年3月の地震と津波により電源と冷却機能が完全に喪失したことが、3基の原子炉のメルトダウンを誘発し、大量の放射性物質が環境中と海洋中に放出されました。

4号機の施設から核燃料アセンブリを取り除かなければならない、その緊急性は明らかです。
核燃料アセンブリは現在、地上18メートルの高さの使用済み核燃料プール内に収納されていますが、そのプールは鉄骨が折れ曲がり、傾いてしまっている原子炉建屋の中にあり、もう一度巨大地震が発生すればとても持ち堪えられないように見えます。

さらにその地震により核燃プールが損傷し、プール内に水が無くなってしまえば、収納されている核燃料が火災を起こし、2011年3月の事故の時以上の大量の放射性物質が放出され、南へ約200キロの場所にある東京までもが危険にさらされることになります。

「原子炉4号機の核燃料が完全に露出し、いかなる制御も出来なくなったばあにいには、今日までで最悪の放射性物質の放出が起きることになります。」
独立したコンサルタントであるマイケル・シュナイダー氏とアンソニー・フロガット氏は最新の『世界の原子力産業の現状』報告書にこのように書きました。

▽ 困難な試練

4号基構造物
東京電力は2011年に起きた爆発により屋根を失った4号機の原子炉建屋を支えると同時に核燃料を取り出すクレーンを設置するため、全体を覆い尽くすように巨大な鉄骨構造を建造しました。
東京電力は、この建造物は2011年規模の地震にも耐えられると語っています。

東京電力はこの2年半、核燃料の冷却を続けてきた使用済み核燃料プールから、爆発によって生じたがれきのうち、大きなものはすでに取り除きました。
しかし冷却は海水を汲み上げて行われたために、収納されている燃料棒が腐食してしまっている危険性もあります。

昨年東京電力は原子炉4号機の使用済み核燃料プールから、試験的に未使用の核燃料アセンブリを2個取り出しました。しかし未使用の核燃料は使用済み核燃料ほど危険なわけではありません。

核燃料を取り出す作業は原子力発電における日常的な作業ですが、福島第一原子力発電所には『日常的』だなどと言える状況はほとんど存在しません。

2011年3月の事故発生直後から数限りない種類の事故・トラブルを繰り返し、あらゆる分野から批判を受けている東京電力ですが、核燃料の取り出しについては、困難な作業になることは十分理解しているが、問題なくその作業を遂行できると語っています。

東京電力は福島第一原発の他の場所において高濃度汚染水が漏れ出している問題を解決するのに手間取っており、複数の専門家がこのまま事故収束・廃炉作業を東京電力に任せたのままにして良いのか、疑問を呈しています。

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東京電力は本格的な作業は11月中旬に始める予定だが、詳しい日時については暗然対策上明らかにできないと語っています。

「さらに難しい1~3号機の核燃料取り出しのため事前に経験を積んでおくという意味からも、最初に4号機の取り出しに着手することに、私も同感です。」
こう語るのは福島第一原発の1号機の建設にも関わった、ゼネラルエレクトリック社の元技術者・役員のデール・ブライデンボー氏です。
「今回の作業を行う事で、1~3号機の核燃料取り出しを可能にする手段について検証が可能になるはずです。」

▽東京電力をどこまで信じていいのか?

損傷した原子炉建屋を覆うように建設された鉄骨のフレームにはすでにクレーンが取り付けられており、厳重に密閉された容器に入れて、1,331個の使用済み核燃料アセンブリ、そして202個の未使用の核燃料アセンブリを核燃料プールから取り出すことになっています。
通常の作業において原子炉の炉心から核燃料を取り出す作業を行う原子炉建屋に備え付けのクレーンと付属の設備は、2011年3月の事故で破壊されました。

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核燃料アセンブリは10メートル×12メートルの大きさで、破壊された原子炉建屋の4階部分にある核燃料プールの中に収納されています。
極めて毒性が高いことで知られるプルトニウムなどの放射性物質を含む核燃料アセンブリは、このプールの水深7メートルの部分にあります。

「核燃料アセンブリは1個1個、慎重に取り扱わなければなりません。」
この作業の実施を承認した原子力規制委員会の田中委員長がこう語りました。

核燃料アセンブリはまず収納用のラックから引き抜き、一個ずつ鋼鉄製の密閉容器に移し替えられますが、再加熱を防ぐため、全て水中での作業になります。
放射線の漏出を防ぐために厳重に密閉された容器は、核燃料アセンブリが入った段階で約90トンの重量になりますが、クレーンで核燃プールから取り出され、地上で待つトレーラに積み込まれます。
そして100メートルほど離れた場所にある、損傷を受けていない建物の中の共用プールに収納されるのです。

東京電力によれば作業を行うのは、6名ずつの6チーム計36名で、それぞれが2時間ずつ3交代で目視、そして手動でクレーンを使いながら作業を行います。
東京電力スポークスマンの永井氏は、水曜日午後、重い密閉容器を移動するテストを行うと語りました。

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「2011年3月の水素爆発の際に多数のがれき・破片が使用済み核燃料プール内に落下しましたが、そのうち大きなものはすでに除去してあります。」
燃料の取り出しを担当する東京電力の社員、原氏が福島第一原発を訪れた記者にこう語りました。
「万が一、核燃プールの水位が下がるようなことになれば、核燃料の温度が急上昇してしまいます。」

正常な状態なら核燃料の取り出しに要する期間は100日程です。
東京電力は今回の4号機の核燃料アセンブリの取り出しを2年間かけて行う予定にしていましたが、緊急を要するとの指摘が相次ぎ、作業時間を半分に短縮しました。

「私たち全員が心配しています。これまで私たちは毎日福島第一原発からもたらされる、数々のトラブルのニュースに接してきました。そうした中で核燃料の取り出しが始まってしまう事を、私たちはみんな懸念しているのです。」
こう語るのは広野町で不動産業を営んでいた、61歳らなる賀沢一郎さんです。
賀沢さんは津波で自宅を失い、現在仮設住宅で暮らしています。

「みんな心配しているし、大きな事故が起きないように願っています。ここにいる全員、東京電力を信頼している人間など一人もいないのです。」

http://www.nbcnews.com/id/53534958/ns/us_news-environment/t/fukushima-now-tough-part/#.UolkvCdDFnU
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昨日掲載したニューヨークタイムズの記事とほぼ同内容で、同じように長い記事です。
ロイターはイギリスの通信社(現在はカナダの企業に経営権があります)ですが、やはりアーニー・ガンダーセン氏の指摘が引用されています。

どうやら世界は、東京電力はもちろん日本政府の発表よりも、ガンダーセン氏の指摘の方に信頼を置いているようです。
日本人としては喜べない話ですが、一方で少しでも福島の真実を明らかにして欲しいと願う立場としては、喜んでいい話かもしれません。

しかし原発停止を訴えるどの野党も、ガンダーセン氏を日本に招いて、国内の専門家ともども議論をする場を設けようとしないのはなぜなのでしょう?
原発停止の議論に力を与えるための方策を、もっとよく考えていただきたいものです。

【 日本の命運を賭けた、危険極まりない作業が始まる 】

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所要時間 約 10分

福島第一原発の前途に待ち受けるものが、いかに複雑で危険なものであるか、改めて強調
東京電力はこれまで何度も事態を的確に把握する事が出来ず、重大な失態を繰り返している

田淵ひろ子 / ニューヨークタイムズ 11月10日

4号機核燃取出し
それこそは2年半前、日本の福島第一原子力発電所が事故を起こし、制御不能に陥った時、アメリカの原子力当局を恐慌に陥れた理由のひとつでした。

原子炉4号機で水素爆発が起きて原子炉建屋の屋根が吹き飛ばされ、核燃料プール内にあった1,500セット以上の使用済み核燃料アセンブリが雨ざらしになってしまったのです。

これから10日のうちに、福島第一原発を運営する東京電力はクレーンを使い、プール内からこの使用済み核燃料アセンブリを取り出す、きわめて複雑な、そしてきわめて危険な作業に着手しようとしています。
この作業はすでに重大な遅れが生じている福島第一原発の廃炉作業において、重要な一歩となるはずです。

使用済み核燃料をより安全な場所に移動するため、緊張の連続となるはずの作業を行うのは36名の男性です。
6人ずつ6つのグループに分かれ、各2時間ずつ何か月もかけてこの作業を行います。

もう一つ別のチームが、クレーンでの取り出しの際、核燃料アセンブリがひっかかったりしないよう、あらゆるがれき・破片の撤去にあたります。

「現在私たちは最後の準備に取り掛かっています。」
広瀬直己東京電力社長は11月8日の記者会見の席上、このように語りました。
「我々は次年度の終了までに、この作業を終えたいと考えています。」

第一原発大規模工事
今回の作業は、2011年3月に発生した東日本大震災により3基の原子炉がメルトダウンするという巨大事故を引き起こした福島第一原発の前途に待ち受けるものが、いかに複雑で危険なものであるかを、改めて強調することになりました。

今回の作業は事故直後から、福島第一原発において最大の脅威となっていた問題に対処するものです。

事故直後と比較すれば、4号機核燃料プール内の使用済み核燃料の温度は下がっており、核燃プールのある原子炉建屋も補強工事が施されました。
しかし核燃プールは原子炉建屋の上層階にあり、再び巨大地震が発生した場合には、プールごと倒壊する恐れがまだ残っていると、専門家が警告しています。

一方で、核燃料の取り出しに着手することにも危険が伴います。

現場にいる作業員の被ばくしないよう、使用済み核燃料が発するガンマ線を遮断するため、作業は水中で行わなければなりません。
さらには、燃料棒の再加熱を防ぐことも水中で作業する理由のひとつです。

2011年6月18日

2011年6月18日


もし作業中に事故が発生すれば、使用済み核燃料が直接大気に触れることになり、最悪の場合、放射性物質が福島第一原発の敷地外に放出される恐れがある、そう警告する専門家もいます。
発電所の技術者はクレーンを使って核燃料アセンブリをプールから取り出し、水を張った巨大なキャスク(収納容器)の中に収納します。
キャスクはトレーラに載せ、地上にある共用プールに運ばれ、再び水の中に沈められます。

「きわめて大きな危険が伴う作業です。」
原子力規制委員会の田中俊一委員長が、11月上旬にこう語りました。
「核燃料アセンブリの取り扱いについては、慎重の上にも慎重を期さなければなりません。」

東京電力はこの作業を順調に開始することにより、地震と津波により福島第一原発で巨大事故を引き起こしてしまった事、およびその後の事故収束・廃炉作業において数々の失策を重ねたことにより失ってしまった信頼を、いくばくかでも回復したいと願っています。

しかし大量の地下水が原子力炉付近に流れ込むことにより、高濃度の汚染水が海に流れ出してしまう結果を読み誤ったように、東京電力はこれまで何度も事態を的確に把握する事が出来ず、重大な失態を繰り返しています。
その東京電力が、完璧に進めなければ2011年3月以上の惨禍を作り出す危険性のある作業を、果たしてやり遂げられるのか、疑問を持つ専門家もいます。

もし核燃料の取り出し作業において、たとえ小さなものであっても事故を起こせば、これ以上福島第一原発の事故収束・廃炉作業を東京電力に任せるのは止めるべきだという、国内外の世論が強まる可能性があります。

第一大破壊
「私にできることは、とにかく間違いが起きないように祈る事だけです。」
かつて原子力発電所で技術者を務め、現在は福島第一原発の事故収束・廃炉作業について監視する独立した機関の代表を務める河合康郎さんがこう語りました。

河合さんによれば、作業がうまくいくかどうかは、作業中に核燃料棒が損傷を受けるか否かにかかっています。
もし燃料棒を入れたキャスクが何らかの理由で落下する事故が起きれば、燃料棒が地上に投げ出されることになります。
問題はその際、作業員が全員避難しなければならない程の放射性物質が放出される事態が発生するかどうかという事です。
「もし核燃料が地上に落下した場合、素早く事態を雌雄衆出来るでしょうか?それとも、連鎖的に別の巨大事故へと発展して行ってしまうでしょうか?その点が非常に気がかりです。」
河合さんがこう語りました。
「あらゆる可能性があり、現時点で必ずこうなると言えることは何もありません。」

東京電力自体は、今回の計画については内部の技術者と国際原子力機関(IAEA)を含む外部の専門家によって、事前に綿密な検証が行われたと語っています。
しかし作業自体は飽くまで東京電力の手により、外部の監視が一切無い状態で進められることになります。

4号基構造物
東京電力は事前に充分な対策を取ったとしています。
福島第一原発では何か月もかけて、損傷している4号機の原子炉建屋を覆うように鋼鉄製のフレームを建造し、そこに核燃料をいれたキャスクを地上30メートルの高さにまで釣り上げることが出来るクレーンを取り付けました。

水中カメラは技術者が2011年3月の爆発の際に出来、そのまま残っているがれきを探し出す手助けをすることになります。
がれきが残っていれば、核燃料アセンブリが取り出せない可能性があります。
邪魔になるあらゆるがれきを実際に取り除く作業をするのは、ロボットアームです。

クレーンは万が一電源が失われた場合にも、持ち上げたものをそのまま持ち続けられるように設計されています。
釣り上げるキャスクは中身がいっぱいになった状態で約90トンの重さになりますが、このクレーンはその2倍の荷重に耐えられるよう設計されており、釣り上げるケーブルは二重構造になっています。

最も大きな懸念は核燃料の移送途中、大地震あるいは津波に襲われることです。
東北太平洋沖地震の大きな余震は現在も続いています。
10月には福島沖を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、小規模ですが津波も発生しました。

これに対し東京電力は原子炉建屋を覆う鋼鉄の構造物もクレーンも、2011年3月に襲ったのと同じマグニチュード9.0の地震に耐えられるとしています。

スリーマイル事故
かつてアメリカ省の高官で、1979年に事故を起こしたスリーマイルの事故収束・廃炉作業を担当し、現在は東京電力の社長の特別アドバイザーを務めるレイク.H.バレット氏は、福島第一原発の原子炉4号機の使用済み核燃料プールからの核燃料の取り出し作業に伴うリスクは大きくは無く、莫大な量の放射性物質が放出される事態は考えにくいと語りました。
そしてこの作業を完遂できれば、福島第一原発全体のリスクは軽減されることになると語りました。
「使用済み核燃料は地面の高さの安全な核燃料プールに保管する必要があります。」
「そうなれば全体の危険が軽減されることになります。」

福島の危機が始まったばかりの頃、アメリカ政府は4号機の使用済み核燃料プールの問題がある限り、日本政府が設定した避難区域では危険を免れることが出来ないとして、さらに一層遠い場所まで避難するよう、日本国内にいた自国民に勧告しました。
この対応については、未だに多くの日本政府の当局者が快くは思っていません。

これまでは4号機使用済み核燃料プールの核燃料が露出し、大量の放射性物質が放出される最悪の事態は起きてはいません。
そして東京電力は問題の使用済み核燃料プール内の各部の損傷は、軽微なものに留まっていると考えています。

【 核燃料の取り出し、そこにはどれほどの危険が潜んでいるのか?! 】〈後篇〉

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所要時間 約 6分

11,000本の使用済み核燃料が地上に散乱、その時起きることとは…
これまで人類が経験した中で、技術的に最も危険な作業になる
東京電力が作業をやり損なえば、施設内の全員が緊急避難、電子機器も正常に作動しなくなる

アンドレア・ジャーマノス / コモン・ドリームス / フェアウィンズ 10月24日

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長年原子力発電の問題に取り組んできたハーヴェイ・ワッサーマン氏は、使用済み核燃料棒は常時冷却し続けなければならないことを改めて指摘しました。

もし核燃料棒が直接空気に触れれば、ジルコニウム合金の被膜が発火し、大量の放射性物質を環境中に放出してしまうことになるからです。
あるいは燃料棒同士がぶつかったり、破壊された燃料棒が重なり合ったりすれば、爆発の可能性すら生じてしまいます。

「考えられる最悪のシナリオはこうです。」
ワッサーマン氏が続けました。
「原子炉建屋の上層階にある使用済み核燃料プールが、建物の倒壊により崩れ落ち、保管されていた核燃料棒が地上に投げ出されて破壊されます。
核燃料棒はその場で臨界に達し、繰り返し爆発が起きます。
その結果、2011年3月とは比較にならない程大規模な事故が起きてしまうのです。」

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ワッサーマン氏はこの作業はとてものこと東京電力一社に任せて良い物ではなく、国際的な問題として、多国間の連携により行うべきだとの意見をコモン・ドリームスに寄せました。

上述のガンター博士も同意見です。
「東京電力だけにこれほど危険な作業をゆだねるわけにはいきません。独立した国際的機関による監視と管理の下に、作業に取り掛かるべきです。」

福島第一原子力発電所原子炉4号機の使用済み核燃料の取り出し作業は、これまで人類が経験した中で最も危険な技術的作業になる可能性があります。

これまで積み上げられてきた事実により、世界が確信していることがあります。

ひとつ。
誰が見ても、これほど危険な作業、全てを完璧に行わなければならない作業を、間違いなくやり遂げる能力は、東京電力には無い。

もうひとつ。
東京電力は実際に起きていることを、逐次正確に世界に向け伝えることはしない。

汚染水プール
そして東京電力に代わって日本政府がそれを行ったところで、少しは状況が良くなるといういかなる証拠もありません。
世界中から選りすぐった科学者、技術者による特別な専門チームを編成し、予算に制限をつけることなく作業を行う以外、これ以上人々と国土を危険にさらさないようにする方法は無いのです。

4号機使用済み核燃料プールで事故が発生した場合、放出される放射性物質の量は『黙示録的』なものになるという表現が用いられています。
黙示録には地球全体の破壊を描写する一項があります。

実際、4号機使用済み核燃料プール全体が事故を起こせば、セシウムだけで広島型原爆14,000発分の放射性物質をまき散らすことになります。

東京電力がもし作業をやり損なえば、福島第一原発の施設内にいる全員が緊急避難をしなければならず、電子機器も正常に作動しなくなってしまいます。

瞬時に人を死に至らしめる数十億数百億キュリーの放射線が環境中、海洋中に放出されることになり、対策を取ろうにも危険すぎて、人間は近づくことすらできません。

fallout
ワッサーマン氏の警告は、現実離れしているのでしようか?
放射性物質の権威、クリスティーナ・コンソロ博士も同様の危険性ついて警告しました。
最悪の場合、福島第一原発原子炉4号機の核燃料プールが、『黙示録的』状況を引き起こす可能性は充分にある、と。

ガンター氏の見方も、同様です。
「時間を無駄にはしていられません。再度巨大地震が発生し、耐震性が無くなっている4号機建屋を崩壊させてしまえば、その上層階にある使用済み核燃料プールも崩壊してしまいます。」
「もしそうなれば大量の使用済み核燃料が地上で臨界に達し、莫大な放射性物質が放出され、北半球、あるいは東半球全体に被害が及ぶことになってしまいます。」

ワッサーマン氏は、事態の重大さを考えれば、世界はその視線を福島から外してはならないと語ります。

この指摘は脱原発・反原発などの、立場による見解ではありません。
地球規模の運命を福島という場所が握っており、これから起きることを世界は逐一注視し続けなければならないのです。

もし11,000本の核燃料棒が地上に散乱する事態になれば、莫大な量の放射性物質が大気中と海洋中に放出され、恐ろしい程の数の生命が危険にさらされることになるのです。

〈 完 〉

http://www.commondreams.org/headline/2013/10/24-3
http://fairewinds.org/media/in-the-news/fuel-removal-potential-apocalyptic-scenario-says-commondreams-org
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この記事を読んで、自分が暮らしている90キロ先で、今何が始まろうとしているのか、どんな危険があるのか、はっきりと理解できました。

「この指摘は脱原発・反原発などの、立場による見解ではありません。」
この1行が心に重くのしかかりました。

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