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「この先どうなるかわからない」東京電力による事故収束作業は、すでに崩壊している[CNN]

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所要時間 約 8分

【 汚染水の漏出を続ける福島第一原発、地中凍結策を検討 】
汚染水、残された解決方法は海洋投棄、あるいは蒸発気化のみ?!

[リンク・コード]http://www.cnn.com/video/data/2.0/video/bestoftv/2013/08/06/pkg-stevens-japan-nuclear-plant.cnn.html
マット・スミス / アメリカCNNニュース 8月9日

8日水曜日、日本の安倍首相は政権閣僚に対し、福島第一原発の原子炉のメルトダウン以降続いていたとみられる汚染水の漏出を『速やかに、確実に』食い止めるため、原子炉建屋周辺の地中を凍結させる方法も含め、あらゆる対策を検討するよう命じました。

今回の安倍首相の指示は、この4半世紀で世界最悪の原子力発電所事故を起こした福島第一原発から、汚染水が太平洋に流れ込んでいることを東京電力が認めてから2週間を経て行われました。

「これは東京電力一社に任せておいて良い問題ではない。」
安倍首相は原子力事故対策会議の席上、このように語りました。
「国としてしっかり対策を講じていく」と語り、
事故処理を監督する茂木敏充経済産業相に対し、地下水が汚染された原因を解明し、海への汚染水流出を防止するための対策について、速やかにあらゆる選択肢を検討するよう指示した事を明らかにしました。

東京電力は汚染がひどい原子炉建屋付近の地中を凍らせ、凍土によるバリアを形成し、流れ込む地下水が放射性物質を発電所の外に運び出さないようにする方法を提案しています。

海側全景
「一般市民の間には汚染水問題に対する強い懸念があり、この問題は早急に解決する必要がある。」
安倍首相はこのように語りました。
「東京電力に任せるのではなく、国としてしっかり対策を講じていく。」

菅義偉内閣官房長官は、地中を大規模に凍結させる対策については先例が無く、この対策のため東京電力を援助することによりどれ程の国費が投入されるか、その規模はまだわからないと語りました。

「地中をとうけつさせるという大規模な対策を実施するということになれば、国が前面に出てリードしていく必要がある。」
菅官房長官はこう語りました。
「日本政府がこの事業を支援する必要がある。」

地中を凍結させるためには、様々な技術的な難題を解決しなければなりません。
破壊された原子炉建屋の周辺に何千本ものチューブを挿入し、そこから強力な冷却液を注入する作業もその一つです。
この技術はトンネルを掘る際に利用されたものですが、今回の福島第一原発においてはそれをはるかに上回る規模で実施する必要があります。

漏水防止護岸工事
2011年3月、東日本沿岸地区を壊滅させた巨大地震と巨大津波が福島第一原発を破壊して以来、東京電力はこれまでずっと汚染水問題と苦闘し続けてきました。

福島県沖の海水の放射線濃度の調査を続けてきた科学者は、その数値が高止まりのまま一向に低下する様子の無いことが、福島第一原発から汚染水漏れが続いていることの何よりの証拠であると、1年以上に渡り主張してきました。
しかし東京電力はこの7月下旬になるまで、表向きその事実を頑強に否定し続けてきたのです。

毎日数百トンと言うペースで生み出される汚染水を保管するため、東京電力は福島第一原発の敷地内に膨大な数の貯蔵タンクの建設を続け、さらに汚染水が敷地の外に漏れ出さないよう地下に防護壁も建設しました。

しかし東京電力の尾野昌之原子力・立地本部長代理は、いずれの対策も困難な状況に陥っていることを認めました。
「今や汚染水が福島第一原発の湾内に漏出し、我々にその制御が出来なくなっているのは抗いようのない事実です。」

その大部分は再利用されてはいますが、東京電力はメルトダウンした三基の原子炉の核燃料の再加熱を防ぐため、毎日数百トンの水を原子炉内に送り込む作業を2年以上に渡り続けています。

発電所を襲う津波
2011年3月に襲った津波は、東京の北方約240kmの場所にある福島第一原発を水没させ、原子炉の冷却装置を破壊しました。
その結果、1986年のチェルノブイリに次ぐ、世界史上最悪の原子力発電所事故が発生したのです。
原子炉のメルトダウンと水素爆発は、周辺の市町村を始め環境中に大量の放射性物質を放出しました。

事故による直接の死者こそいませんでしたが、福島第一原発の周辺40キロ圏から100,000を超える人々が避難を余儀なくされました。

東京電力は7月、原子炉建屋近くを掘削した試験用の井戸から、高濃度の放射性トリチウムが検出されたことを明らかにしました。
中には1リットル当たり500,000ベクレルという、極めて高い濃度の汚染水が採取された場所もありました。
日本で成人が飲んでも安全だとされているのは、1リットル当たり300ベクレルです。

事故発生当初から福島県沖の実地調査も含め、この問題に取り組んできたアメリカのウッズホール海洋科学財団のケン・ビュッセラー博士は、井戸から採取された水には同じく高濃度の放射性ストロンチウム-90が含まれていると指摘しました。
ストロンチウム-90は人間の体内でカルシウムと誤って認識され、骨の中に蓄えられてしまう性質を持っており、発がん性が高いことが知られています。

Ken Buesseler博士
ビュッセラー博士は現在福島第一原発から海洋中に漏出している放射性物質の量は、事故直後と比較すると1万分の1にまで低下していると語りました。

しかし東京電力が汚染水漏れを認めたこと自体は、科学者にとってさほどの関心事ではありません。
「私にとっての疑問は、漏出している放射性物質の量が、先月と今月を比較した場合にどうなっているかという事です。」
ビュッセラー博士は次のように続けました。
「そのことが明らかになっていない、その点もまた緊急事態の一端を形成しているものと考えています。」

原子力発電所の元職員である技術者のマイケル・フリードレンデルは、現在の状況から見て今後東京電力と日本政府が採用する可能性のある2つの選択肢に言及しました。
2つながら、日本を含め世界中の一般市民の怒りを買う可能性があります。

「海洋直接投棄、あるいは蒸発させてしまうという方法です。」

汚染水タンク02
「つまるところ、毎日毎日400トンの水をかき集めて長期間貯蔵するなど、そんなことをいつまでも続けられるはずがないのです。」
フリードレンデル氏がこう語りました。

アメリカ最悪の原子力発電所事故となったスリーマイル島の場合、合衆国政府の担当部局は汚染水の問題について、蒸発させる措置を実際に採用しました。

しかし福島第一原発事故は、スリーマイルとは比較しようが無いとフリードレンデル氏が語りました。

「私たちはこの先どうなるかわからない、まさにそんな場所に追い込まれてしまったのです。」

http://edition.cnn.com/2013/08/07/world/asia/japan-fukushima/index.html?iref=allsearch

居並ぶ巨大な汚染水タンク、東京電力による福島第一原発の事故収束作業の『失敗』を象徴

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所要時間 約 6分

【 福島第一原発、汚染水くみ上げを開始 】
『ワラにもすがる』類いの愚策を繰り返す東京電力
最早打つ手がない、そう表現すべきかもしれない
福島第一原発の敷地内にずらりと立ち並ぶ巨大な、ものすごい数の汚染水タンクは、東京電力のこれまでの事故処理が全く不適切なものであった、まさにその事を象徴するモニュメント

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アメリカNBCニュース 8月9日

レスター・ホルツ : 危険な状況に陥った福島第一原発の緊急事態についてお伝えします。
事故発生から2年半が経過した福島第一原発で、驚くべき新たな事態が明るみに出ました。
同発電所が放射能に汚染された水を海洋中に漏らし続けていることが今週明らかになり、今この瞬間にも放射能汚染水が海洋中に放出されています。
NBCの環境問題特派員のアン・トンプソンが、どのような危険がそこにはあるのか検証します。

アン・トンプソン : 福島第一原発の敷地内にずらりと立ち並ぶ、ものすごい数の巨大な汚染水タンクは、東京電力のこれまでの事故処理が全く不適切なものであった、まさにその事を象徴するモニュメントです。
その東京電力が、汚染水をこのタンク内に送り込む絶望的作業をまた始めました。

福島第一原発は巨大地震と津波により壊滅的被害を受けてから2年半、未だに放射性物質を環境中にばらまくようにして放出し、地下水を汚染し続けています。

100306
福島第一原発は現在も『活動中』の、環境にとって極めて危険な存在なのです。

毎日毎日、山地の方から流れ込む地下水が、漏出が続く使用済み核燃料プールや汚染された土壌に含まれる放射性物質をその中に取り込んで、放射能汚染水が作られて行きます。

その期間たるや、実に882日間という長きにわたり、毎日72,000ガロン(272,160リットル)の汚染水が海洋中に流出してしまったのです。
例を挙げれば、9日ごとにオリンピックプールをいっぱいにするだけの汚染水が海洋中に漏れ出していたことになります。

今週に入り日本政府は、現状が緊急事態であることを認め、東京電力とともに直接この問題の解決にあたることを表明しました。

アメリカには3.11のがれきなどが流れ着く事態となっていますが、海洋科学者は現在アメリカ沿岸では放射性物質は検出されておらず、米国西海岸に差し迫った危険は無いと語っています。
その中の一人は、太平洋の規模を考えると、アメリカまでの放射性物質の到達はまずは無いだろうと語っています。

ほんとうに危険なのは福島の人々です。
未だに多数の人々が、3基の原子炉がメルトダウンを起こした福島第一原発の近くで生活を続けています。

汚染水03
そして福島沖合で漁獲にも大きな脅威があります。
漁業は140億ドル(約1兆3,500億円)産業ですが、ウッズホール海洋科学財団の専門家は、ヒラメなどの一部の魚類には、未だに危険な値の放射性物質が含まれていると語っています。
その原因となっているのは、福島第一原発から汚染物質が継続的に流入しているからとしか考えようがありません。

今日、福島ではほとんど漁業は行われていません。

伝えられるところでは東京電力は現在、原子炉建屋がある付近の土壌を凍結させ、地下水がこの辺りに入り込まないようにする対策を検討しています。
地下に数マイルに及ぶ『壁』を建設しようとしているのですが、水の浸入を防ぐためにこれまでこのような対策が実施されたことはありません。。

私が取材をした科学者の一人は、この対策も『ワラにもすがる』類いの愚策のひとつだと酷評しました。
その証拠に、東京電力は今日この問題が発生することを予測すらできなかった、そう指摘しました。

最早打つ手がない、そう表現すべきかもしれません。

レスター・ホルツ : 控えめに言っても、非常に気がかりな状況です。アン、ありがとう。

http://www.nbcnews.com/video/nightly-news/52718251#52718251
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福島第一原発の事故発生以来世界各国の報道を見てきましたが、アメリカNBCニュースがここまで福島第一原発の事故収束作業について、ここまで厳しく『非難』するのは初めてだと思います。

福島第一原発の現状については『控えめに言っても、非常に気がかりな状況』である。
そのことをアメリカ人に教えられなければならない日本人に、原子力発電を扱う資格はあるのでしょうか?

【 福島第一原発の事故収束作業に、直接介入せざるを得なくなった日本政府 】《後篇》

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所要時間 約 8分

事故収束・廃炉作業の現場すら、原子力ムラの支配に任せた日本
先行きどうなるか考えず、愚劣な対策に金と時間を浪費し続けた東京電力
汚染水の海洋投棄、その準備を始めた日本政府

ニューヨークタイムズ 8月7日

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福島第一原発における汚染水の問題は、事故直後から明らかになりました。
山側から流れ込んでくる一日当たり数百トンの地下水が、汚染のひどい原子炉建屋の基礎付近に流れ込み、汚染されて海に流れ込んでいる事実が明らかになり、東京電力はポンプでその水をくみ上げなければならなくなりました。

地下水が流れ込む量を減らすため、井戸を掘って流量を減らすなどの対策を採ることは可能でしたが、東京電力の対応は後手に回り続けました。

さらに5月には、破壊された原子炉付近の複雑に入り組んだ配管から放射性物質が漏れ出し、地下水を汚染し、発電所の時地内に放射線量が突出している場所を作り出している事実が明らかとなりました。
このため、東京電力は化学物質を注入して、土壌を硬化させ、地中に『壁』を作る作業を開始しました。
この作業は東京電力が汚染水の海洋中の流れこみの可能性を否定した、そのタイミングで開始されたのです。

しかし、壁は汚染水のダムを作りだしました。
やがて収容限度を超えてしまった汚染水は、壁を乗り越えて溢れだしたのです。

8月7日水曜日、経済産業省は海洋中に流れ込んでいる汚染水の量は、一日あたり300トンに達するものとみられると発表しました。

汚染水流出
海洋中に流れ込んだ放射性物質の中には発癌性の強い放射性ストロンチウムのような物質も含まれており、いずれの量も安全基準を超えています。
しかし専門家は今回流れ込んだ量は、事故発生当時に放出された量と比較すれば、やや少なくなっていると語りました

今回政府が介入を決めたことについて、以下のような指摘を行う専門家もいます。
福島第一原発の敷地内には大量のタンクに膨大な量の汚染水が保管されていますが、最早これ以上を貯蔵することが不可能になりつつあります。
このため、比較的汚染濃度の低い汚染水を海洋投棄する、その対策を一般に受け入れさせるための前段としての処置である、と。

先週記者会見の席で、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、こうした処置を行うための布石とも取れる発言を行いました。
最終的には、『汚染水を排出することが必要になる』と語ったのです。

もしこうした措置が現実にとられることになれば、日本国内だけでなく、環太平洋諸国の懸念を呼ぶことになりそうです。

政府が介入することで汚染水問題は解決に向かうかどうか、前出の山口教授をはじめとする専門家はその点は疑問だと語っています。

政府が介入し、より大規模に事故処理が進むことになれば、指導的役割を果たすのは経済産業省になるでしょうが、経済産業省こそは東京電力やその他の原子力産業と不適切な関係を構築し、今回の事故を引き起こした遠因を作った張本人であり、その癒着は1960年代に最初の商業炉が稼働する以前から続いてきたのです。

110803
そして福島第一原発の事故収束作業現場には、もう一つ見過ごせない側面があります。
これまで現場は、日本のいわゆる『原子力ムラ』に属する原子力関連企業か、あるいは政治的に結び付きの強い大手建設会社によって独占されてきました。

事故発生当初から東京電力と日本政府は、スリーマイル島事故の収束作業の経験を持つ米国企業も含め、放射性物質の処理について実績のある日本やアメリカの企業が、福島第一原発の現場に参加することを拒絶し続けてきましたが、多くの専門家がそうした対応は誤っているとして長い間懸念を抱き続けてきました。

山口教授のような専門家は、福島第一原発の現場の実態を包み隠さず明らかにするためには、必要な外部企業を参加させる以外に方法は無いと語りました。

しかし日本政府が事故収束作業に実際にどの程度かかわるのか、あるいは相変わらず東京電力主体の作業を継続させるつもりなのか、明らかではありません。
安倍首相は閣僚を招集した席上、彼自身一般国民の懸念の的となっていると語った汚染水の問題について、どう東京電力をサポートすべきか、具体的な指示は明らかにしませんでした。

7日、原子力発電政策を推進してきた経済産業省の官僚は地方の報道機関に対し、政府は汚染された原子炉建屋付近の地下を凍らせ、地下水が流れ込まないようにする対策に、国が400億円の財政援助を行うことになるだろうと語りました。
一部の高級官僚はこの事業を行うため、再び少なからぬ国費が東京電力の支援のために費やされることになる可能性に言及しました。

廃炉作業01
「これほど大規模に土壌を凍結させ、水を遮蔽するための壁を築いたという先例は、これまで世界中のどこにもありませんでした。」
日本政府のスポークスマンを務める菅官房長官が会見でこう語りました。

氷壁を作ってこれ以上地下水が汚染されないようにする対策は、技術的には困難であっても最早手段を選んでいる場合では無い、すでにオリンピック・プール160個分の汚染水を貯蔵しているにもかかわらず、毎日数百トンと言うペースで福島第一原発の敷地内に積み上がっていく絶望的な状況下、何とか事態を打開すべく考え出されたものです。

この計画は、汚染がひどい原子炉建屋付近の土壌を凍結させ、この部分に地下水が入り込まないようにし、その上で汚染水の海洋中への漏出を止めようというものです。
そのためには地下30メートル、幅約2.5キロに渡る氷壁を地中に作りだす必要があります。
政府関係者はこれ程大きな規模で土壌を凍結させる試みは史上例が無く、とてものこと東京電力一社で出来る事業ではないと語りました。

しかし大規模に土壌を凍結させておくためには莫大な電気を必要とし、東京電力はもちろんのこと、日本政府であっても、これまで度々停電トラブルを引き起こしてきた福島第一原発で、安定した電源確保が可能なのかどうか懸念を表明しています。

福島第一原発の事故、それはそもそも巨大地震と巨大津波が福島第一原発施設内の電源装置を破壊したことにより、始まったはずです。

〈 完 〉


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この記事は大切なことを指摘しています。
すなわち、『日本の電力会社は原発事故を起こしたが、それを収束させることはできなかった』と言う事実です。

福島第一原発の事故発生から2年半、東京電力も、日本の電力業界も、そして日本政府も、まさにその事実を否定するために躍起になってきました。

しかしこれ程の大事故になれば世界の注目を浴びざるを得ず、次々に海外メディアによって数々の『隠ぺい』が白日の下にさらされることになりました。

『いつものあの手』で福島第一原発の事故を乗り切ろうとする考え、それを未だに捨てられずにいるのが日本の原子力ムラであり、それに対する世界の怒りは確実に高まってきたようです。

【 福島第一原発の事故収束作業に、直接介入せざるを得なくなった日本政府 】《前篇》

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所要時間 約 11分

安倍首相は、日本の原子力政策推進の熱心な擁護者
廃炉作業の期間を40年、費用を1兆円と試算したことが誤りである事を事実上認めた
2年半、福島第一原発の現場をかき回してきただけの東京電力を退場させ、正しい取り組みを行う以外の選択肢はもう無い

マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 8月7日

汚染水タンク03
まず最初はネズミが間に合わせの冷却装置のむき出しの配線をかじり、メルトダウンした核燃料を再び暴走させないために不可欠な、冷却装置に電気を送るための電源を停電させました。
そして次は、莫大な量の汚染水を一時的に保管するため急造された貯蔵施設から、その汚染水が漏れ出しました。

そして今度はほとばしり出る放射能汚染水がそれを遮るための防壁を乗り越え、大量に海洋中へと流れ出していることが明らかになりました。

最新のこの問題についての規模が明らかになり、7日水曜日国内での支持率の高い安倍晋三首相はその閣僚に対し、2011年世界史上2番目に最悪となる原子力発電所事故を起こした福島第一原発の事故収束のため、日本政府が直接対策に乗り出すよう指示しました。

日本の原子力政策の熱心な擁護者である安倍首相は、現在停止中の原子炉をできるだけ多く再稼働させるという彼の原子力発電推進策を救い出すことを、彼の経済再生プランの柱のひとつとしています。
そのためには原子力発電に対する国民の信頼を再構築する必要があり、そのためには国が直接介入するのが最も効果的であるとの計算を働かせたようです。

安倍首相の原子力政策推進への目論見は、東京電力が福島第一原発で事故を起こした事だけでなく、その後2年半に渡り、何度も事態を悪化させるミスを犯し、そのためにいっそう危険な状態になってしまったことを繰り返し隠ぺいしてきたことを明らかにされてしまい、ことごとく邪魔をされてきました。

「この問題について、東京電力一社だけにすべての責任を負わせるわけにはいかない。」
事故発生以降いち早く重大問題化し、最早対応が不可能になりつつある汚染水処理の問題を討議するため召集された閣僚との話し合いの中で、安倍首相はこう語りました。
「我々は、国家レベルでこの問題に対処しなければならない。」

汚染水04
しかしあらゆる場所で放射性物質の漏出トラブルが続いている福島第一原発の、世界的にも前例のない作業の中で、日本政府が大きな役割を果たそうとすれば、東京電力同様に収束が不可能であることを露呈してしまう可能性もあり、安倍首相にとって政治的に大きな賭けとなる可能性があります。

多くの専門家は日本政府が直接介入する必要を認めたことについて、安倍政権発足当初、東京電力による福島第一原発の事故収束・廃炉作業の期間を40年、費用を1兆円と試算したことが誤りである事を事実上認めたことになると指摘しました。
政府関係者や原子力産業界との不適切な関係を清算できずにいる東京電力に、福島第一原発の事故収束・廃炉作業の主導権を握らせてきたことが、結局は危険を増す結果につながった重大な過失であったとの批判が数多く寄せられています。

東京電力は事故収束作業を成功裏に進めることによって名誉を挽回し、日本の実業界における指導的立場の企業として生き残るため、福島第一原発の現場にしがみつきました。

しかし東京電力は事故直後から繰り返し発生した福島第一原発の危機状況について常に過少報告を行い、被害の拡大を隠ぺいし、しばしば対応を誤って事態を悪化させるというパターンを繰り返し、結局は信頼を失い続けることになってしまったのです 。

事故発生直後、炉心が過熱して危険な状態に陥っていたにもかかわらず、東京電力は海水によって原子炉が使い物にならなくなってしまう事を恐れ、冷却のため注水することをためらいました。
また、3基の原子炉がメルトダウンした事実を、発生から2カ月間認めようとはしませんでした。

東電委員会
地下水による汚染水発生の問題では、海外の専門家をメンバーに加えた社内改革委員会のメンバーからすら
「自分がどんな行為を行っているのかまるで理解していない。計画的に物事を進めようというつもりもない。そして人々と環境を守ろうという意思も無い。」
と、対応の遅さを批判されました。
しかし同委員会は一方では、東京電力の福島第一原発における事故収束・廃炉作業について、相応の努力をしていると評価しました。
しかし外部の専門家や一部の監視機関は、状況が錯綜し、複雑な難しい作業を強いられる福島第一原発の事故現場で、東京電力に遂行能力があるのかどうか、疑問を突きつけています。

「今回日本政府が介入を決定したことにより、東京電力が事故収束作業において繰り返し誤りを犯し、正しい情報提供を行ってこなかったことを、実質的に認めたことになります。」
京都にある同志社大学の、科学技術政策を専門にする山口栄治教授がこのように語りました。

「2年半、福島第一原発の現場をかき回してきただけの東京電力を退場させ、正しい取り組みを行う以外の選択肢はもう無いのです。」

〈後篇に続く〉


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いずれ翻訳するつもりですが、同じテーマについて報道したアメリカNBCニュースでは、環境問題の特派員が
「ずらりと並んだ福島第一原発内の汚染水タンクは、東京電力の事故収束作業がきわめて不適切なものだった、そのことを象徴するもの」
と語っていました。

さすがにここにきて、海外のメディアも、東京電力と日本政府に対し、いらだちと怒りをあらわにしつつあります。
当然でしょう。

尚、この記事は以下に翻訳した第一報が速報として掲載された後、大幅に改訂され、現在の形になりました。
改訂により非常に読み応えのある記事になりました。
ご参考までに第一報も掲載いたしますが、上記本編をお読みいただけば十分かと思います。

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☆★ お盆期間の掲載について ★☆
8月14日(水)、16日(金)、18日(日)を休載日とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いします。

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《第一報》【 日本政府、福島第一原発の汚染水問題の解決に、国としての取り組みを表明 】
果たして目的通り機能する「凍土遮水壁」を、作り上げることはできるのか?

ニューヨークタイムズ 8月7日

汚染水調査 1
8月7日水曜日、3基の原子炉がメルトダウンして以降、管理責任を持つ東京電力の度重なる過失により2年以上に渡り相次いで放射能漏れのトラブルをおこしている福島第一原発について、首相が日本政府として取り組みを開始するよう、指示を出しました。

最近明らかになった汚染水の太平洋への流れ込みについて「緊急の課題」と語った安倍晋三首相は、日本政府が福島第一原発の管理責任者である東京電力がこの問題を収束できるよう、国の予算を使う必要があると語りました。

この問題の重大性を示すものとして、経済産業省の担当者は、一日当たり300トンの放射能汚染水が福島第一原発の専用港内に流れ込んでいるものと思われると語りました。

先週日本の原子力規制委員会は、東京電力が6月に築いた『化学防護壁』が汚染水の漏出を止めることに失敗し、現在汚染された地下水がこの防護壁を乗り越えて太平洋にがれ混んでいるものとみられるとの見解を明らかにしました。

最新の汚染水問題は、今年に入り高濃度汚染水の漏出トラブル、ネズミが配電盤に入り込んだことによる停電トラブルが立て続けに発生した後、明らかになりました。
「この問題について、東京電力一社だけにすべての責任を負わせるわけにはいかない。」
官僚との話し合いの中で、安倍首相はこう語りました。
「我々は、国家レベルでこの問題に対処しなければならない。」

安倍首相自身は具体的にどのような対策を取るのか明言しませんでしたが、原子力発電政策を推進してきた経済産業省の官僚は地方の報道機関に対し、政府は汚染された地域の地下を凍らせ、地下水が流れ込まないようにする対策に、国が400億円の財政援助を行うことになるだろうと語りました。
この計画は、汚染がひどい原子炉建屋付近の土壌を凍結させ、この部分に地下水が入り込まないようにし、その上で汚染水の海洋中への漏出を止めようというものです。
そのためには地下30メートル、幅約2.5キロに渡る氷壁を地中に作りだす必要かあります。

政府の官僚はこれまでこうした試みが実行されたことは無いと語り、東京電力一社ではこれ程大がかりで複雑な作業をやり遂げることは不可能である事を認めました。

「これほど大規模に土壌を凍結させ、水を遮蔽するための壁を築いたという先例は、これまで世界中のどこにもありませんでした。」
菅官房長官が会見で語りました。
「その実現を可能にするためには、国が介入せざるを得ません。」

【 数字が明らかにする、ヒロシマ、そしてナガサキの惨劇 】

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所要時間 約 1分

当時の人口の半分が消滅した都市、ヒロシマ
17人ものノーベル賞科学者が参加して完成した大殺戮

ミシェル・ホール / CNN・ライブラリー 8月6日

広島01広島09
▽ 80,000
第二次世界大戦中、史上初めて原子爆弾が戦争で使われた1945年8月6日、日本の広島市で即死した人々の数です。
ウランを主な材料として作られたこの爆弾のコード名は、「リトルボーイ」でした。

広島12
▽ 192,020
広島への原爆投下によって死亡した犠牲者の総数です。
即死した人々、放射線による影響、その他の後遺症によって死亡した人、それらすべてを合わせた数です。
1995年、50回目の犠牲者追悼式典の際、公表されました。

広島16
▽ 3
広島に原爆が投下されたわずか3日後の1945年8月9日に、コード名「ふとっちょ」と名づけられたプルトニウム爆弾が長崎上空で爆発しました。
広島に投下されたウラン原爆と異なり、プルトニウム原爆はインプロージョン方式で起爆します。

長崎03
▽ 70,000以上
長崎原爆で即死した人々の数。

長崎05
▽ 5
長崎に原爆投下の後、昭和裕仁(ひろひと)天皇がポツダム宣言と無条件降伏を受け入れると発表した、その日までの日数。

ポツダム宣言
▽ 2
二度目の原爆投下目標の候補地、いずれも九州の長崎と小倉。 長崎が選ばれたのは、当日の天候のため。

長崎04
▽ 20億ドル
アメリカ合衆国が行った原爆研究開発プログラム、「マンハッタン計画」に費やされた費用総額の概算。

広島10
▽ 130,000
マンハッタン計画実施中の雇用総数。

マンハッタン計画
▽3
原爆の開発に関わった研究施設の数
オークリッジ国立研究所(テネシー州)、ハンフォード・サイト(ワシントン州)、ロスアラモス国立研究所(ニューメキシコ州)。

広島13
▽ 17
マンハッタン計画参加時点ですでにノーベル賞を受賞していた、あるいは後にノーベル賞を受賞した科学者の人数。

マンハッタン計画02
▽ 18,000
1945年7月16日にニューメキシコの実験場で爆発した原爆は、TNT火薬18,000トン分の威力を持っていました。

マンハッタン計画03
▽1,800フィート以上
広島市上空で、爆撃機B-29「エノラ・ゲイ」が、広島原爆「リトルボーイ」を投下した高度は、地上約1,800フィート(600メートル)でした。

広島17
▽ 9,700ポンド(約4.40トン)
広島原爆「リトルボーイ」の重量。

広島08
▽60,000フィート(約18,000メートル)
長崎原爆「「ふとっちょ」」が生成したキノコ雲の高さ。

長崎01
http://edition.cnn.com/2013/08/06/world/asia/btn-atomic-bombs/index.html?hpt=ias_t3
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実は掲載する写真を探すため、グーグルの画像検索で『 Hiroshima victims 』(広島 犠牲者)と入力し、検索しました。
次々出て来る写真に「これが、人間が同じ人間に対してすることか!」という思いを強くしました。
あまりに悲惨で、検索結果の写真は一点も使えませんでした。

17人ものノーベル賞受賞科学者が集まって作り上げた大殺戮の道具。
すべては「戦争を終わらせる」という大義の下に行われました。

その「戦争を始める」ことを、きわめて安易に考えているとしか思えない政治家が我が物顔に、声高に発言を繰り返す日本。

今日本では国の要職にある政治家が、「愛国心」や「敵愾心」を煽って軍備を強化しようとしています。
その先に何があるのか、本当に考えているのでしょうか?
実は自分たちにとって居心地の良い場所を作りたい、それだけが動機のような気がします。
それとも軍需産業の利権が、べったりと貼りついているのでしょうか?

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【 広島原爆投下68周年 】

アメリカCBSニュース 8月6日

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1945年8月6日、原爆が投下された後の広島で、放射線から身を守るためマスクをした子供たち。
1945年8月6日、当時の広島市の人口の半分に相当する、約140,000の人々が世界で初めての原子爆弾により死亡しました。
そして3日後の9日には長崎に2度目の原爆投下が行われ、70,000人が命を落としました。

そして被ばくが原因の放射線障害により、数えきれないほどの人々が長い年月の間、命を奪われて行きました。

http://www.cbsnews.com/2300-202_162-10017785.html
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【 慰霊祭前日の夕暮れ 】

アメリカNBCニュース 8月6日
(写真をクリックすれば、大きな画像をご覧いただけます)

広島04
68回目を迎える「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」前日の8月5日の夕暮れ、ドラマティックな夕日が原爆ドームの遺構を空の中に浮かび上がらせました。

原爆ドームは140,000もの人々が犠牲となった原爆を歴史に遺すため、大切に保存されています。
8月9日、長崎市への2度目の原爆投下でも70,000人が犠牲となり、その6日後日本は降伏しました。
広島05

いったいどんなテクニックについて、ナチスに学ぶべき点があるというのか?民主主義を密かに破壊するためか?

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所要時間 約 12分

【 麻生副総理のナチス発言、対する世界の反応 】
近隣諸国と人権問題の活動家などから、猛烈な抗議

AFP通信 / フランス24 8月1日

麻生
日本の麻生太郎財務大臣は、日本は第二次世界大戦前、ナチス・ドイツが憲法を国民が気づかないように変更してしまった、その手法を真似るべきであると発言したことが、大きな反響を呼んだため、8月1日、その発言を撤回しました。
この発言に対しては近隣諸国と人権問題の活動家などから、猛烈な抗議が寄せられました。

麻生外務大臣の発言は、第二次世界大戦以前にナチスが国民が気づかぬよう密かに憲法を変えてしまった手法を学ぶべきであると発言した以前にも、日本の政治家は論議の的にされないよう、靖国神社への参拝は秘密裏に行うべきであると発言し、批判を浴びていました。

1日の記者会見の席で、麻生外相は自分が誤解されていると語り、第二次世界大戦後に制定された現憲法の改正論議が「喧騒にまぎれて十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまった悪しき例」とならないように、というのが自分の真意だと語りました。
「ナチス政権に関する発言が、私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾である。」と、語り、「意見を撤回したい。」と語りました。

副総理も勤める麻生財務大臣がナチス・ドイツに関わるこの発言を行ったのは、1日月曜日、超保守派の政治家によって組織される国家基本問題研究所月例研究会の席上においてでした。

自衛隊
現在政権の座にある自民党に対し批判的な立場の人々は、戦後アメリカの影響を受けて制定された現在の憲法を改定し、強力な軍隊を持つことを可能にしようとしている自民党の姿勢に懸念を深めています。

第二次世界大戦中、日本がアジアの広大な地域を、そしてドイツがヨーロッパの広大な地域を占領下においたタイミングで、両国は軍事同盟を結びました。
そして1945年、この戦争が彼らの敗北に終わるまでに、ドイツ人種至上主義者のナチス・ドイツは約600万人ものユダヤ人の虐殺を行ったのです。

1910年に朝鮮半島を植民地化して以降、アジア各地で日本が行った軍事行動の数々が、現在この国の憲法が軍事力の保持を制限する理由になっています。

朝日新聞の英語版に掲載された発言記録を見ると、かつて麻生副総理は、自民党が提案内容について『静かに、広範な』議論を行ったにもかかわらず、年配の日本人の間で平和憲法改定への支持が少ないことを批判したこともありました。

「私は、憲法改正が喧騒にまぎれて、十分な国民的理解及び議論のないまま進んでしまう事を望みません。」
公表された正式のコメントの中で、麻生氏はこう述べています。

憲法改定は国民の間から広範な抵抗を呼びかねず、である以上「ナチス・ドイツはある日、誰にも気づかれないうちにワイマール共和国憲法をナチス憲法に書き換えてしまった。こうした戦術を我々も参考にすべきではないのか?」

菅官房長官
安倍政権の菅官房長官は、この問題について以下のように語りました。
「安倍晋三内閣としてナチス政権を肯定的にとらえるようなことは断じてない。日本は戦後、一貫して平和と人権を徹底的に擁護する社会を築き上げた。」
「この方針に変更は無く、尚も前進させていきます。」
菅幹事長はこう付け加えました。

麻生氏はこれまでにも放言が多く、そのたびごとに物議を醸してきました。
以下はその不用意な発言の数々です。
高齢者は日本社会のお荷物だと語り、謝罪したこともあります。
アルツハイマー患者を冗談の種にし(2008)、「独断と偏見かもしれないが、私は金持ちのユダヤ人が住みたくなる国が一番いい国だと思っている」と発言(2008)、また対立する民主党をナチスに例える発言(2008)を行ったこともあります。

1日木曜日麻生副総理は「十分な国民的理解や議論のないまま進んでしまった悪しき例として」ナチス政権を引き合いに出したのだと主張しました。
発言の経緯を詳しく見てみれば「ナチスやワイマール憲法の経緯を極めて否定的にとらえていることは発言全体からでは明らかである。」とも語りました。
「日本国憲法は国民全員のためのものであり、その改正論議を喧騒にまぎれて行うべきではないと考えている。」

Nazi01
1929年に始まった世界恐慌によってドイツ経済は破滅の瀬戸際に追い詰められ、ワイマール憲法は一時的に停止され、それを利用してヒトラーのナチス・ドイツは1930年代初頭、政権の基礎固めを一気に進めていったのです。
※ヒトラー内閣成立後間もない2月22日、国会議事堂放火事件が発生した。ヒトラーはヒンデンブルクに迫って民族と国家防衛のための大統領令とドイツ国民への裏切りと反逆的策動に対する大統領令の二つの大統領令(ドイツ国会火災規則)を発出させた。これにより、ヴァイマル憲法が規定していた基本的人権に関する条項、114、115、117、118、123、124、153の各条項は停止された。
ヒトラーとナチ党はこの大統領令を利用し、反対派政党議員の逮捕、そして他党への強迫材料とした。また地方政府をクーデターで倒し、各州政府はナチ党の手に落ちていった。〈ウィキペディア〉

そして1933年、アドルフ・ヒットラーは首相として、国家の全権を掌握してしまったのです。
この時は憲法を改定した訳では無く、諸制度を悪用したというべきでしょう。

野党各党の指導者は、麻生副総理の発言が正しい歴史認識を書き、国際社会における国家の利益を損なったとして批判しました。
麻生副総理の辞任を求める声もあります。

野党民主党の大畠章宏幹事長は麻生発言について
「ナチス政権の行為を賞賛しているとしか受け取れず、全く理解できません。」
社民党の又市征治党首代行は、次のように批判しました。
「麻生氏の史実に対する無知が明らかです。」
「ヨーロッパ各国においては、ナチス政権を賞賛すること自体が、犯罪にあたることを教えてやりたい思いでいます。」

Nazi02
ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を歴史にとどめ置くためのサイモン・ヴィーゼンタール・センターは、麻生氏に対し、ただちに発言の真意を明らかにするように迫りました。

「いったいどんなテクニックについて、ナチスに学ぶべき点があるというのか?民主主義を密かに破壊するためか?」
サイモン・ヴィーゼンタール・センターの副代表を務める、アブラハム・クーパー牧師(ユダヤ教のラビ)は、声明の中で怒りをあらわにしました。

「麻生副首相は、ナスス・ドイツの力への信奉が、第二次世界大戦当時の世界をたちまちに言葉には出来ない程の恐ろしい闇の中へと引きずり込み、あらゆる場所で人間性を破壊していったことを、もう忘れてしまったのでしょうか?」

韓国外務省のスポークスマンは、麻生発言が
「世界中の人々を傷つけてしまったことは明らかだ。」とコメントしました。
「日本の意政治指導者は、その発言と行動について、もっと慎重であるべきだと考えます。」

同じく第二次世界大戦前から日本帝国の軍隊による侵略と占領を受けた歴史を持つ中国の、外務省のスポークスマンは麻生発言が
「日本の成長と発展が、いったいどこに向かっているのか」
アジアの近隣諸国と世界各国が、日本に対する警戒レベルを上げる必要がある事を伝えるものだと語りました。

同スポークスマンは、戦争犯罪者として有罪判決を受けた14人の太平洋戦争を推進した指導者も含め、230万人の日本人戦没者を祀る靖国神社参拝に関する麻生発言についても批判しました。

靖国01
麻生氏は日本の国会議員たちに国際問題にならないよう、世界がその訪問を注視している8月15日前後を避けて、靖国神社を参拝するよう訴えました。

中国外務省のスポークスマンは最後にこう語りました。
「我々は日本が過去に行った歴史認識に対する約束事を守り、もっと真摯な態度で過去の歴史に向き合うよう要求します。そしてアジアの近隣諸国と国際社会の信頼を得られるよう、具体的措置を採るよう求めます。」

http://www.france24.com/en/20130801-japanese-minister-retracts-nazi-example-constitution-taro-aso
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今日9日の朝、テレビで「あまちゃん」を見るつもりでリビングに行くと、子供がFテレビのニュース番組をつけていて『Oが斬る』と言うコーナーをやっていました。
尖閣諸島付近での『出来事』についてFテレビがその時の映像を『独占入手』したもので、「皆さん、見てると腹が立ちますよ。」と言うコメントでした。

沖縄県だかの『住民』が尖閣諸島の魚釣島付近で『たまたま釣りをしよう』と言うことになり、現場に行って中国の海監に警告を受けた上、27時間以上『追い掛け回され、危険な目に遭った』という内容でした。

まず疑問に思ったのは、中国の監視船に『追い掛け回され』たのに、なぜ27時間以上も現場に留まったのか?と言う事です。
釣り?
中国の監視船を挑発し、その反応について映像を入手する目的であったのだろうことが、この一事でも明らかではないでしょうか?

案の定、その住民が市議会議員と言う政治的立場を持つ人間であることが、画面の下、隅の方に小さく表示されました。

ここで考えたのは、これはほんとうに『偶発事件』だったのか?と言う事でした。
Fテレビがその時の映像を『独占入手』した経緯は、実はこの市議会議員とFテレビが事前に打ち合わせの上、中国の監視船に対し挑発行動を行った、という辺りが理由ではないのか?
私の単なる個人的感想ですが、見当違いでしょうか?

このテレビ局の『大衆扇動』『大衆洗脳』の手口を、まざまざと見せられた、少なくとも私はそう思いました。

尖閣の問題も、竹島の問題も、福島第一原発の事故の後、急に大問題化しました。
『内政に大きな問題を抱え込んだら、ちょっとした外交上の問題を作り出し、国民の目をそらせ』
というのは、政治の常とう手段です。

周辺に豊かな海洋資源が眠っているかどうかは未知数ですが、尖閣諸島は4つの小さな無人島に過ぎません。
一方の福島では、未だに160,000人以上の方々が家と故郷を奪われたままなのです。

本当に大切なことを見失ってしまった国に、未来はあるのでしょうか?

【 放射線が汚染した故郷、放射線が台無しにした暮らし 】

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所要時間 約 8分

何もかも破壊されてしまった、福島県の農家
どこまでの放射線量なら人体に影響が無いのか、誰もが納得できる基準が存在しない

スヴェンドリーニ・カクチ / IPSニュース(イタリア) 7月30日

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渡辺よしひろさんと妻むつ子さんの日常は、2011年3月11日、マグニチュード9.0の地震とその後に襲った巨大津波により、福島第一原子力発電所で破滅的な原子炉のメルトダウンが発生して以来、全く別のものになってしまいました。

「破壊された福島第一原発からは高い濃度の放射性物質が放出され、私たちは暮らしを支えていたキノコ栽培をあきらめざるを得なくなりました。その結果私たちの農業収入は、80%も減ってしまったのです。」
IPSニュースの取材に対し、渡辺さんがこう答えました。

渡辺さんはさらに、家族が安全な食物だけを口にするよう、極端な程に気を使っているとつけ加えました。
放射性物質に汚染された食物を口にすれば、ガン発症のリスクが高まることになり、毎日「神経をすり減らすようにして」生活していると語りました。

日本政府が定めた安全基準により、1キログラムにつき100ベクレルを超える放射性物質を含む食品は販売することができません。
ベクレルは、食品中の放射性物質の量を表す単位です。

200年続いた渡辺さんの農園は、今は全く機能していない福島第一原発から55キロメートル離れた福島県伊達市霊山町にあります。
実質的には福島第一原発から100キロメートル離れた場所でも放射線による危険がある事が確認されていますが、計画的避難区域に指定されているのは、半径40キロ圏内の地域に限られています。
渡辺さんは、将来を見通すことが出来ない生活を強いられていると語りました。

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「福島第一原発の事故は福島の農業に、計り知れないほどの打撃を与えました。
放射性物質が広大な農地を汚染してしまい、日本国内の消費者は福島産の食品を可能な限り口にしなくなってしまったのです。」

福島県には日本で3番目に多い農家が存在し、多種多様な果物や野菜、そして加工食品を生産しています。

この農民たちにとって今最大の障害になっているのが、どこまでの放射線量なら人体に影響が無いのか、誰もが納得できる基準が存在しない、と言う点だと語りました。
国民みんなが納得できる基準の設定を誤ったことは、農業にとって致命的でした。

山地が多い地区で渡辺さんが栽培した数種類のきのこは、すべて許容値の10倍前後の1キログラムあたり700~1000ベクレルの放射性物質を含んでいました。

懸念を深める福島県の住民と科学者からなるグループが、食品に含まれる放射性物質について正確な量を調査する、独自の調査システムを立ち上げました(ニューヨークタイムズの記事をご参照ください → http://kobajun.biz/?p=1903 )。
この取り組みは福島産の食品の正しい状況を明らかにするとともに、今は政府の補助金に頼って暮らさなければならない福島県の農民の生活の立て直しをも目的としています。

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『放射線の被害から美しい故郷を取り戻す』会を率いる菅野学さんは、この取り組みは事故直後、NGO(非政府組織)として始めたものだと、IPSの取材に答えました。
このグループは大きな打撃を被った地元の農業の再建を目的としています。
この組織は現在90,000軒に上る農家の作物について、その放射線量を測定し、正確な数値に基づいて食べても安全であることを消費者に伝えています。
「ミルクが高い放射線量を示したように、牧畜業者は最悪の影響を受けました。しかし放射線量は下がり続けており、2年経てば何となるかもしれません。」
菅野さんがこう語りました。

福島県の農家ではいまキュウリなどの新たな作物の栽培に取り組んでいますが、消費者との直接取引による販売を志向するようになりました。
スーパーなどの店頭に『福島産』として並べるだけでは、消費者は誰も買おうとはしないからです。
農家の中には米の栽培を再開したところもあります。

しかし事故の代償はあまりにも高くつきました。

福島第一原発の周囲の帰宅困難地区や警戒区域で暮らしていた約150,000人の人々が、被ばくを避けるために『原発難民』として他の場所で避難生活を送っています。

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環境省は、放射性物質が降り注いだ地区の表土を削り取るなどする除染作業を行っていますが、この作業は最低でもあと5年以上かかる見通しとなっています。
被曝の影響を受けやすい小さな子供たちがいる家庭では、あらゆる事態に対し疑いの目を向けざるを得ません。

放射線から子供たちを守る会の代表、中山みずほさんはIPSの取材に対しこう答えました。

「福島第一原発の事故は食品の安全に関する概念を、根こそぎ変えてしまいました。特に放射能に汚染された農産物から、子供たちを守りたいと考える母親たちにとっては…」

自身4歳の子の母親である中山さんは、政府が定めた放射線に関する基準は徒に一般の親たちを混乱させるだけのものだと批判しました。
彼女たちのグループは子供たちを危険から守るため、政府が公表するデータを絶えず検証する作業を行っています。

「私たちが食品を購入する際の消費行動パターンは変わりました。政府の安全基準は私たちを守っては暮れない、そう割り切ることにより、優先課題は何と言っても安全、そして自己責任です。」
「日本政府が設定した放射線被ばく限度量が信頼できないものだと初めて知った時、私たちは大きな衝撃を受けました。」

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放射線による影響を受けているのは、農家だけではありません。
7月後半福島の漁業関係者の代表が、福島第一原発から出た放射能汚染水の太平洋への漏出を止めるよう、東京電力に対し抗議を申し入れました。

http://www.ipsnews.net/2013/07/fukushima-fallout-hits-farmers/
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作物を慈しみ、大切に育てるのが農業。
妻の実家が農家のため、見ているとそのことがよくわかります。
なんと言っても米作りが上手な人もいれば、とびっきりみずみずしい野菜を育てる人もいる。

それがある日、
「あんたが作ったものは、もう食えんよ。これから何年も、場合によったら何十年も…」
と言われることの理不尽さ。

そのつらさ。苦しさを万人が共有する覚悟を持たなければ、この国の真の再生は無いのではないでしょうか?

【 日本は戦前の暗黒社会を復活させたいのか? 国際社会で波紋を広げる財務相のナチス礼賛 】

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所要時間 約 8分

ナショナリズムを煽って戦前の暗黒社会の復活を謀るがごとくに振るまい、国際社会において日本のイメージを低下させ続ける政権与党自民党

ラナ・ミッター / ガーディアン 8月2日

麻生 1
再軍備についての麻生太郎外務大臣のコメントは、日本を再軍備に向かわせようとする勢力を勢いづかせようとするものであり、中国との緊張を一層悪化させる可能性があります。

「憲法改正はヒットラーに学べ?!」

日本の再軍備を禁ずる、第二次世界大戦後アメリカ占領下で編纂された日本国憲法を改訂したければ、ワイマール共和国憲法を密かに骨抜きにしたナチス・ドイツの手法を参考にすれば良い、これが日本の財務大臣という要職にある麻生太郎氏が7月末におこなった『提案』の要旨であるようです。

8月1日になって麻生氏はこの発言を撤回しました。
この発言は突如行われた訳ではありません。

日本が尖閣諸島と呼び、中国がダイユー諸島と呼ぶ東シナ海の不毛な島の主権を巡り、両国は1年以上に渡り論争を続けてきましたが、しばしばジェット戦闘機や艦船を繰り出して軍事的緊張が高まる場面も頻出しました。
日本と中国は1937年に始まり、未だに本質的解決に至っていない紛争の危機の新たな場面を作り出してしまいました。
日本の中国侵略に関する一連の清算を行い、その後永続させるべき平和的関係の骨格を作り上げることに、両国は1945年以降多くのことをやり残してしまいました。

紛争の始まりは、歴史に克明に刻まれています。

日中戦争 1
1937年7月7日北京郊外の盧溝橋で、日本の占領軍と中国国軍の間で戦闘が発生しました。
この戦闘をきっかけに、数週間のうちに戦火は中国各地に拡大して行きました。
日本は上海、広州、そして南京を占領し、史上悪名高い数千数万の一般人の虐殺が行われました。
約1,400万人以上の中国人がこの戦争の犠牲になり、8,000万人以上の難民が生み出され、中国は極めて高い代償を支払わなければなりませんでしたが、日本に対する降伏だけは拒否し続けました。
その抵抗は1945年の日本の無条件降伏まで続いたのです。

それから70年近くを経た現在に至るまで、両国は日中戦争についての完全な清算にも至らず、また双方ともに互いの国内政治、国際政策について認め合った訳でもありません。
中国においては未だに抗日戦争は、この国の精神的支柱のひとつとなっています。

慰霊碑が併設された南京‪大虐殺紀念館‬では、薄暗照明の中に浮かぶ数々の写真が、1937年12月日本軍に占領された当時の首都における大虐殺の恐怖を思い起こさせます。
そして今、中国全土ではビデオ・オンラインゲームが何万人もの参加者を集め、画面上に再現された日本軍を倒すために腕を競っています。
しかしこの中国における戦いへの見方は、まだかなりゆがめられたままです。 

東西冷戦の間、毛沢東の統治下にあった中国では、抗日戦争のかなりの部分、すなわち蒋介石率いる国民党軍の抵抗戦争の大部分が『公式』に忘れ去られていました。
具体的には1937年秋の激戦となった上海防衛戦では、187,000名もの国民党軍兵士が日本軍との戦闘で死亡しました。
しかし1949年の内戦で中国共産党が勝利すると、蒋介石とその残党は台湾に逃亡。
このためこれほどの戦いもその犠牲者も、抗日戦争勝利のためのどのような評価も得ることなく、歴史の狭間に埋もれてしまったのです。

日中紛争 2
こうした状況は、冷戦の終結とともに変わり始めました。
中国政府が台湾統一を国家の目標のひとつに掲げ、それとともに国民党政府が抗日戦争に果たした役割もまた、少しずつ再評価されることになったのです。

しかしそこには厳しい制限もあります。
抗日戦争の主役、そして勝利者は飽くまで中国共産党でなければなりません。
対日戦争継続のための国共合作は歴史上有名な事実ですが、公の場で語られることは滅多にありません。

中国の大衆文化において、善悪が明らかな日本との戦いは、まるで漫画のように万人にとって解りやすい通俗活劇になりました。
こうした背景に煽られるように、尖閣諸島では日中双方が「完全勝利」を収めようとし、緊張が高まりました。
日本側で緊張を煽ったものとしては、まずは政治家の責任をあげなければなりませんが、最近になって太平洋戦争は侵略ではなく、日本がアジア各国を白人帝国主義から『解放』した戦争であったとする考え方が、この四半世紀、徐々に浸透してきました。

漫画家の小林よしのり氏の劇画が大きく影響しました。彼は1992年に発表した『戦争論』の中で、日本軍をアジアの同胞の解放者のごとく描きあげ、65万部を売り上げました。

もちろん、日本は現在民主主義国家の一員です。
そしてナショナリズムを煽って戦前の暗黒社会の復活を謀るがごとくに振るまい、国際社会において日本のイメージを低下させ続けている政権与党自民党の中にも、そして最左派の日教組にも、日本の戦争中の行為を美化すべきではないという正論もあります。
しかし第二次世界大戦 =太平洋戦争中の日本軍の数々の非道を美化する動きについて、これ以上の歪曲を許せば、日本と周辺諸国との緊張はより深刻なものになってしまうでしょう。

日中間の紛争のそもそもの起源とその後の展開について、私はこの10年間調査と研究を続けてきました。
私はこう確信しています、現在の日中間の危機は1937年当時程は深刻ではない、と。

しかし類似点も多々あり、状況が切迫しているのも事実です。
そしてアジア地区には、東シナ海に浮かぶこの小さな島々を巡る大国間の争いを調停できるような他国間機構は存在しません。

アベ 3
1937年の日中戦争は、互いに対照的なイデオロギーを掲げて国家建設に邁進しようとしていた国家同士が、些細な事件をきっかけに勃発し、瞬く間に拡大していきました。
今日の政治家には、そのような誤りを再び引き起こさないようにする責任があります。

今回の日本の麻生外務大臣が行ったような発言は、アジア太平洋地区の平和を築いていくために、どんな役にも立たないのです。

http://www.theguardian.com/commentisfree/2013/aug/02/japanese-finance-minister-taro-aso-nazi-comments?INTCMP=SRCH
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今回の麻生発言は日本人が考える以上に、国際社会に波紋を広げています。
とあえず、英仏独、そしてアメリカの記事を順次ご紹介したいと考えています。

これまでも海外メディアによる批判をご紹介してきましたが、日本の一部の大手メディアは市民社会のために機能していないため、今回の発言が国際社会でどれ程大きな反響、いや反感を呼んでいるか、多くの日本の人々にとってぴんとは来ていないと思います。

また、第二次世界大戦=太平洋戦争中の日本軍について、国内では様々な「新解釈」が生まれ、それが「常識化」されようとしていますが、それを国際社会はどう見ているのか。

そのあたり、この発言に対する国際社会の反応、その真実をお伝えできれば、と思っています。

【 東電改革監視委員会、汚染水問題隠ぺいについて、失望と不満を表明 】

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所要時間 約 6分

自分がどんな行為を行っているのかまるで理解していない
計画的に物事を進めようというつもりもない
そして人々と環境を守ろうという意思も無い

AP通信 / ワシントンポスト 7月26日

広瀬謝罪01
破壊された福島第一原発を管理する東京電力は7月26日金曜日、事実が完全に明らかになるまで、一般市民に無用の不安を与えないようにするため、放射能汚染水が海洋中に漏出している事実の公表を故意に遅らせていたことを認めました。

東京電力は今週になって初めて汚染された地下水が太平洋に流れ込んでいる事実を認めましたが、専門家などは事故発生直後の2年以上前からその疑いがある事を繰り返し指摘していました。
福島第一原発は2011年3月に発生した巨大地震の後、引き続いて襲った津波が電源装置と冷却システムを破壊し、複数の原子炉がメルトダウンしました。

直後の4月、福島第一原発からは莫大な量の汚染水が太平洋に漏出しましたが、東京電力はその後、汚染水漏れの問題は解決したと主張し、汚染された地下水が海洋中に流れ込んでいることを7月22日まで否定し続けてきたのです。

廃炉01
東京電力はこれまでも福島第一原発に存在する問題とトラブルの発生について、報告の遅れを繰り返し批判されてきました。
福島第一原発内では事故後の安全確保について、未だに間に合わせの設備・機材を使っての対応が続いており、最近では原子炉設備の停電や汚染水貯蔵タンクからの小規模な水漏れトラブルなどが報告されています。

東京電力の広瀬直己社長は26日、汚染水が太平洋に流出している明らかな証拠が5月時点で確認されていたにもかかわらず、その発表が3カ月近く遅れた理由として、これ程大きな問題の公表について、社内の各部門における事実の確認作業が手間取ってしまったためだと語りました。

同社長はこの問題の責任を取るため、自身と相沢取締役副社長を1か月間10%の減俸処分とすることを発表しました。
「自ら進んで存在する危険について一般市民に告知することを行わず、発表することをためらったのは、これが重大発表にならざるを得ず、正確を期するためできるだけ多くのデータを集めようとしたため」だと広瀬社長が語りました。

「私たちは社会改革を実現しようとしてきたにもかかわらず、また同じ間違いを犯してしまいました。我々の努力が足りなかったことは明らかです。心からお詫び申し上げます。」

改革委員会
東京電力には4人の外部有識者による「原子力改革監視委員会」が設けられ、年4回の会議が行われますが、26日の会議ではこの汚染水漏れの問題に議論が集中しました。

改革監視委員会のデール・クライン委員長は、東京電力が汚染水問題を隠ぺいしていた事実について、失望と不満を明らかにしました。

かつてのアメリカ原子力規制委員会の委員長を務めたクライン委員長は会見の中で、こう批判しました。
「これら一連の行動は、自分がどんな行為を行っているのかまるで理解していない、計画的に物事を進めようというつもりもない、そして人々と環境を守ろうという意思も無いという事を表しているのです。」

25日木曜日には、日本漁場協同組合の岸会長は、東京電力は2年以上に渡り汚染水漏出の事実を否定するという背信行為を続けてきたと批判し、一刻も早く漏出を止めるための対策を取り、福島第一原発近くの海水の放射線量についてのモニタリングを強化するよう要求しました。

110808
東京電力が地下水と海水中の放射線量の急激な上昇を確認したのはこの5月ですが、海水の汚染は福島第一原発付近に留まっていると主張していますが、汚染がどこまで拡散しているのか、正確なことは解っていません。
現在福島沿岸で獲れた魚介類は国内流通市場、輸出、いずれからも除外されています。

http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japan-utility-says-reluctance-to-worry-public-delayed-disclosure-of-nuke-plants-leaks/2013/07/26/9364c412-f5d4-11e2-81fa-8e83b3864c36_story.html
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先週[フェアウィンズ]のガンダーセン氏のお話にもあったように、福島第一原発の事故収束作業をこれ以上、東京電力まかせにすることは国家的危機を超え、東アジア、北半球の危機につながりかねない様相を呈してきました。

ここにきて尚、原発推進を唱えてはばからない現政権にとっては、福島第一原発の事故がそこまで深刻であることを認める訳には行きません。
そして東電は福島第一原発内に大量の『部外者』が入り込むことにより、さらに不都合な事実明らかになることを恐れているのでしょう。

私たちは粘り強く、福島第一原発の『現実』を国内にねそして国際的に伝えていく必要があります。

【 海外の専門家からも厳しい批判が噴出 : 東京電力の汚染水流出隠ぺい 】

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所要時間 約 8分

東京電力が隠ぺいを行っているという批判は当たらない、むしろ無能と言うべきである
果たして東京電力には、住民と環境を守るという意思、そして計画はあるのか
福島の事故収束・廃炉作業には、第二次世界大戦を戦い抜くのと同じほどの困難さが伴う

田淵ひろ子 / ニューヨークタイムズ 7月26日

4号機01
7月26日海外から日本に来た原子力発電の専門家は、破壊された福島第一原発の施設内から放射能汚染水が漏れ出していた事実について、発電所を運営する東京電力が意図的にその事実の公表を遅らせていたことを厳しく批判しました。
東京電力はこれまで何週にもわたり、汚染水が太平洋に流れ込んでいる可能性を否定し続けてきましたが、7月22日月曜日なって一転、その事実を確認したことを発表しました。

2011年に3基の原子炉がメルトダウンを起こした福島第一原発が、周辺に及ぼす危険性について東京電力は、繰り返し過少に報告をしてきました。
そこに加えてのその隠ぺい体質を物語る今回の事例は、東京電力に対する怒りの冷めやらぬ市民に対し、あらためてその無責任ぶりを印象づけることになりました。

「東京電力きわめてお粗末な広報態勢からは、効果的意思決定プロセスが存在しないという印象を受けます。日本国民に対し必要な情報はすべて提供する、そうした能力の欠如が明らかです。その上、果たして東京電力には住民と環境を守るためのきちんとした計画はあるのか、そんな疑問すら湧いてくる状況です。」
東京電力の社内体質の改革に取り組む委員会の責任者に登用された、原子力発電の専門家であるデール・クライン氏がこう語りました。

廃炉現場 4
今回の批判は原子炉3号機付近から再び高い放射能を帯びた水蒸気が立ち上っているのを確認したにもかかわらず、その原因は未だ不明であると公表したことを受けてのものです。
先週、東京電力は水蒸気の噴煙があがっているのを確認したと発表した直後、水蒸気の噴出は止まったと発表しました。

原子力発電の専門家は、最悪の事態である原子炉内の燃料が再臨界に到ったとは考えにくいとの見解を明らかにしました。

しかし放射性物質の漏出は今も続いているものと見られ、新たに深刻な事態に至る懸念は払しょくされてはいません。
これについて東京電力は、素性気に含まれる放射性物質の量はそれほど高くは無いとしています。

クライン氏は厳しく非難する一方、東京電力が事故収束・廃炉作業について最大限の努力を続けているとも語りました。
さらにクライン氏は、報道関係者が福島第一原発の敷地内の汚染水の問題について繰り返し情報提供を迫ったことに触れ、東京電力が故意にすべてを隠ぺいしようとした事実は無いと語りました。

「これまで見てきた限りでは、東京電力が隠ぺいを行っているという言い方は正確ではありません。むしろ無能である、ということなのです。」
クライン氏は東電役員と会談を行った後、東京での定例記者会見でこのように語りました。

クライン氏は米国原子力規制委員会の元委員長です。

東電委員会
同じく東京電力の委員会に参加している、英国原子力公社の前議長であるバーバラ判事夫人は、より率直に語りました。
「私はこれまで日本の人々と個人的にいろいろ議論をし、東京電力が原子力発電所を運営するのにふさわしい企業として生まれ変わる途上にあると理解していました。」
「しかし、汚染水問題に関する広報活動が滞り、遅れが重なっていくことが常態化した点は論外であると言わなければなりません。」

福島第一原発の敷地内にある観察用の井戸で採取された水が高濃度の放射性トリチウム、ストロンチウム、セシウムを含んでいたにもかかわらず、東京電力側は数週間に渡り、この汚染水が近くの海脅威を与えることは無いと強調し続けてきました。

先週原子力規制委員会の委員長が、福島第一原発は事故直後から2年以上汚染水を海洋中に漏出し続けてきた可能性があるとの指摘を行いましたが、東京電力側は頑としてその立場を変えようとはしませんでした。

そして月曜日、東京電力は漏出の事実があることをようやく明らかにしました。
しかも観察用の井戸水は海の館長満潮に合わせて上下していた事実を明らかにし、観察用の井戸と海が『直結』していた事実も公表しました。

東京電力は各部門が様々な問題についてそれぞれの取り組みを行っていたが、部門間の連携がうまくいっていなかったという趣旨の弁解を行いました。

福島第一原発廃炉
事故発生当時は社長では無かった広瀬直美現社長は、汚染水漏れについては漁業関係者への迅速な情報提供を心掛けていたにもかかわらず、結局は遅れてしまったと語りました。
「きわめて恥ずべき事態です。」
広瀬社長は26日金曜日、このように語りました。
「残念でなりません。手元に情報があったにもかかわらず、それを生かすことが出来ませんでした。」

「関係する皆さんに潜在的な危険性について率先してお知らせすべきであるにもかかわらず、重大な事実を公表することについての恐れ、そしてその影響を懸念するあまり、このような結果になりました。」
「重大事故が与えた教訓を学んでいない、生かしていないと言われれば、その通りですと答えるしかありません。」

このような海外の専門家からの批判加え、2011年3月の巨大地震と巨大津波により発生した福島第一原発の原子力発電所事故について、東京電力が行っている事故収束・廃炉作業に対する懸念も積み上がる一方となっています。

近々数ヵ月の間、福島第一原発では原子炉付近から集めた放射能汚染水が、貯蔵用のタンクと臨時保管設備から漏れだすトラブルが立て続けに発生しました。

またネズミがにわか作りの配電盤のむき出しの電線をかじり、一基の原子炉で重大事故につながりかねない停電トラブルが発生し、間に合わせの現在の設備のもろさが露呈される事態となりました。

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24日水曜日には原子力規制委員会の田中俊一が、専門家が過去に例を見ない福島第一原発の事故収束・廃炉作業について、東京電力に対する援助が必要だと語りました。
「福島第一原発の事故収束・廃炉作業には、第二次世界大戦を戦い抜くのと同じほどの困難さが伴います。」
「東京電力は国内からの、さらなる援助を必要としています。何もかも東京電力任せにすることはできません。それでは問題は解決しないでしょう。」

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