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星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

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【 生かされなかった広島の教訓 】

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「日本の悪名高い、そして限度をわきまえない政治・財界・官僚の癒着と隠ぺいが、被爆者の原発に対する抵抗を闇の中に葬った」

グレッグ・ミッチェル アメリカCBSニュース 2011年8月

2011年春、歴史に残る巨大津波が福島原子力発電所を襲い、1945年に長崎に原子爆弾が投下されて以来最悪の原子力災害が日本で発生しました。
8月第一週、原子炉上部の放射線測定値が、それまでの最高の値に達していたことが報告されました。
幅広い地域へ放射線の拡散、そしてそのことへの恐怖は、日本と世界中の人々すべてに、1945年にこの国にいったい何が起きたかを、そしてその後途切れることなく続いている(ただし、たびたび水面下で)核兵器と原子力発電の脅威に向き合わせることになりました。

原爆投下66周年を記念して、8月6日のニューヨークタイムズの記事は原爆の生存者(被爆者)の、今年の新たな行動を取り上げました:反原発運動 - 原子力発電はこれまで日本で必要とされる電力の大きな部分を提供してきました。
一般の人々が暮らす広大な地域が大気中の放射能に被爆してしまい、永遠に汚染されてしまうかもしれない恐怖に適応できる人間(そしておそらくは母親の体内の子供たちも含め)など、世界中にいるはずがありません。

私の同僚ロバート・ジェイ・リフトンはニューヨークタイムズに『広島から福島へ』という題の論説を掲載しましたが、その中でこう指摘しました。
『人はきっとこう尋ねるだろう.....原爆を投下されるという経験をした後で、国が必要とする電力の約三分の一を原爆と同じ核エネルギーを利用して作り出すという、普通ならできない選択。日本人はどうしてそんなことができたのだろう?』
広島と長崎の生存者をはじめ、多くの抵抗がありました。
そこにも否応を言わせないやり方があったのです。
日本の悪名高い、そして決して限度をわきまえることなど無い、政治・財界・官僚の癒着と隠ぺいが。』

毎日新聞は現在82歳になる、長崎原爆被災者協議会の谷口理事長から話を聞き出しました。
話題が福島第一原発のことに転じ、『そこで続く危機的状況は、開きっぱなしの水門に似ている』という話題の間は普通の口調でとぎれとぎれに話していたのに、急に厳しい口調でこう語ったことに留意すべきです。
「核エネルギーと人類は共存できません。」
「わたしたち被爆者は、このことをずっと言い続けてきました。 しかしまだ、原子力発電の使用は表面上『平和利用』という名の下にカモフラージュされ、推進されてきました。いつ自然災害が発生するかなんてことは、誰にもわかりません。原子力事故は起きない、などとは決して言えないのです。」

偶然にも、私は米国と日本で、谷口氏に3度にインタビューをしています。
原爆投下後、数か月たってアメリカ人の撮影クルーによって撮られた彼自身の写真。
うつぶせに床の上に寝かされ、背中全体が真っ赤に焼けただれた姿、その記録のために彼はおそらく今日、被爆者の象徴的なシンボルとなっています。

2011年4月、谷口さんの長崎原爆被災者協議会を含む5つの被爆者団体は、原子力発電にまつわる『安全神話』の崩壊を宣言、これ以上の被爆を防止するために、政府のエネルギー政策の変更を求める声明を日本政府に提出しました。
82歳の谷口さんがいまだに理事を務める原爆被災者協議会が、『原爆の犠牲者に配布されている被爆者手帳と同様の、後になって被ばくしたことを証明できる、そしてまた人々に定期的な健康診断を提供する健康管理手帳を、原発内の作業員と近隣住民に配布することを要求する』声明を政府への送ったことを、毎日新聞が伝えました。

谷口さんはこう指摘します。数多くの被爆者が数十年にわたって、被ばくにより病気になってしまったり、ガンやその他の疾患に苦しんでいることを申し立てた際、政府が援助の手を差し伸べてくれるものとばかり思っていたにもかかわらず、結局は『打ち捨てられて』いたままにされた、と。
毎日新聞の記事は最後にこう問いかけています、
『現在福島で見えない恐怖と戦っている人々も、将来被爆者と同じ扱いを受けることになるのだろうか?』

福島第一原子力発電所の事故は、当然のことのように私に広島、長崎の両都市を訪問した体験を、再び脳裏によみがえらせました。
そしてこの事故以来、私はアメリカ政府の『隠ぺい』についても、調べ始めました。
私は孤立無援に陥ることはありませんでした。
国連研究所の上級顧問ナシュリン・アズィミは、私がニューヨークタイムズ紙に書いた論説文に触れ、こう語りました。
「核の問題に関しては、核兵器から原子力発電に至るまで、日米両政府が協力してこの問題を掘り下げなかったことは、まさに救いがたい程のものでした。」
「広島と長崎を原爆を使って壊滅させた後、自国内にも反対意見があったにもかかわらず、アメリカは核政策の拡大について、ほとんど間違った結論を引き出してしまいました。」

彼女は、私が前述のリフトンと共同執筆した『アメリカにとっての広島』の、苦心して記述した部分を引用しました。
「広島に爆弾を投下した直後、トルーマン政権によって数時間のうちに、被爆者の心を踏みにじるような大衆向け共同キャンペーンが開始されました。
長期にわたる放射線の影響への懸念について、アメリカ人の目をくらませる(のちには日本人の目も)陰謀が行われました。
お抱えの著名なジャーナリスト・メディアなどが動員され、熱心に「原子力時代の幕開け」について宣伝を行い、著者の言葉を借りれば、アメリカは完全に『核の罠』の中に落ち込んでいったのです。」

※なお、CBSの記事中最後に、『この記事において表明された意見は、すべて執筆者の見解によるものです』という注釈が添えられています。

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この記事を訳し終わった時、自分は猛烈に反省せざるを得ませんでした。
被爆者の方々が、どれほど理不尽に扱われ、つらい思いをされて来たのか、今日の今日まで知らずにいたのですから。
被爆者の方々が『語りべ』として、自らの被爆体験を私たちに伝えてくださっていたことは知っていました。
そのことは、日本が再び戦争に走らないため、核兵器が再び使われないようにするために、本当に大切なことだと思い、半ば感謝の念を持ってきました。

しかし、まさか、核エネルギーに関する『隠蔽』が66年も続いていたとは......
この記事が伝えるのは、救われなければならない被爆者の方々が、原子力発電所建設という利害のために、『故意』に打ち捨てられて来たのではないか、ということです。
アメリカ、そして続いて日本が行った隠蔽。
日本の隠蔽は原爆の被爆者のイメージが、決して原子力発電につながらないように、そのためのものだったようです。

被爆者の方々に本当に申し訳ないことをしてきてしまった、今はそんな言葉しか出てきません。

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動画【子グマのレスリングが国立公園内の交通を遮断】

アメリカNBCニュース 9月28日

そうですね、私たちは今夜、この国の国立公園が、スペクタキュラーを楽しむ場所であり続けている事を証明する映像をご紹介します。
国立公園以外の場所で、こんな昼間から、子グマたちがレスリングにたわむれている様子を、他の場所で見る事ができるでしょうか?
ジェフ・モリーヌーさんはハイキングの帰路、この光景に出くわしました。
母グマがさほど遠くない場所からこの様子を見守っていました。
20分程子グマたちはじゃれ合った後で、母グマと一緒に帰っていきました。
実際にこんなシーンが見られるなんて、素晴らしい事です。

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【 散らかったゴミを拾いながら、大陸を横断 】

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[ピックアップ・アメリカ!]

アメリカABCニュース 9月11日

これはよく見かけるクロスカントリーの遠征でありません。
アメリカの道のまわりに散らばるゴミを一気に片づけよう、というキャンペーンです。
『ピックアップ・アメリカ』は自称『ピックアップ・アーティスト』の25歳のジェフ・チェンと26歳のダヴェイ・ログナーの発案で始まりました。
「ピックアップ・アメリカは歩いてアメリカ横断をしながら、道のまわりに落ちているゴミを拾い集め、同時に『ゴミ・ゼロ』を訴えていくキャンペーンです。」
とログナーが語りました。

「誰もが自分たちが住んでいる場所に、ゴミが散らばっているのは誰だって見たくはありません。それが僕たちのウォークラリーの重要なポイントなんです。ゴミの問題は私たち人間社会共通の問題なんです。」
チェンがABCニュースに語りました。

この共通意識は、彼らが道を歩きながらボランティアを募集する際に役立ち、実行するたびその影響は広がり続けています。
51歳のロシア人のインターン、アレクサンダー・カピンは、チェンとログナーと一緒にゴミ拾いウォークラリーを楽しみました。

彼らが道路上の移動手段と指揮所として選んだのは、使用済み植物油を燃料にして走るスクールバスです。
このバスには6段ベッド、ソファー、キッチンが装備されています。

道々、彼らは意識を高めるために学校や特設ステージで、啓蒙活動も行います。
ウェストバージニア州で彼らは、首都圏の道路から1600ポンド(725キロ)のリサイクルゴミを集めて、分別の上処分しました。

「僕たちは、このピックアップ・アメリカを広めるのに一生懸命なんです。ただしそれだけでは不十分なので、他の教育プログラムも必要です。そうしないと、またゴミが散乱することになります。

それは時間のかかる作業です、2人はペットボトルや缶からタイヤや新聞まで、1日12時間ゴミを拾い続けます。
彼らの旅は、寄付と彼らがリサイクルを行った結果得たお金で賄われています。

チェンとログナーは平均すると、40フィート(12メートル)進むごとに袋がいっぱいになると言います。
これまでの一年半、彼らが集めたゴミの総量は60トンに上ります。

遠征を続けていくと、場所ごとの違いを探訪することにもなります。ピックアップ・アメリカは人々の購買行動について、『所変われば品変わる』というシーンを見せてくれます。

ボルティモアにはたくさんのリキュールの愛好者がたくさんいるようです...こうした傾向がすぐに解ります。メリーランド州の東側の海岸は、常にナッティライト(ビール)愛飲者が集まっていることで知られています。メリーランド州の西海岸と言うと、こちらはハドワイザー・ライトの愛飲者がたくさんいます。
しかし何と言っても、コカコーラとペプシをのむ人々が一番多いようです。
「でもバージニア州だけはマウンテン・デューの独擅場です、バージニアからオハイオ州のかなり奥の方まで。」

拾えるものならどんなゴミでも拾いながら、彼らの旅が続けば続く程、自分ちの取り組みが他の人々にどんなことを伝えることができるのか、少しずつ解ってきました。
「何かめざましい変革を求めても、期待は裏切られることでしょう。」とチェンが話します。
「私たちのような若者が、社会に訴えていかなければなりません、ここが私たちが暮らす場所であり、私たちが成長する場所なのです。
我々が住み良い場所を手に入れたいなら、自分たちの手を汚さなければなりません。私が見て来た限り、この旅に終わりはありません。」

彼らは来年にかけ、サンフランシスコまで旅する予定です。

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動画 – 訃報[スティーヴ・ジョブス死去]〈第3回 – 最終回〉

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アップル創設者は『私たちの時代のトーマス・エジソン』として知られていた

アメリカABCニュース 10月5日

ジョブスのこれまでの軌跡のハイライトは、よく知られている通りです。
一人の才能にあふれた若者はオレゴンのリード大学を21歳で中退すると、彼の両親のガレージでウォズニアックとアップルを始めました。
彼は、25歳すでに大富豪であり、1984年には26歳でタイム誌の表紙を飾りました。
そして30歳で、アップルを放りだされてしまいました。

続く数年間、1986年に彼はNeXTコンピュータを設立、後にピクサー・アニメーション・スタジオになったルーカス・フィルム(株)を買収しました。

彼は休みも与えず、納得のいく最終的な形ができるまで何度でも作り直しをさせる厳格な、そして時には鬼のような指導者と言われたこともあります。
彼は、デバイスの設計と美学は、ハードウェアやソフトウェアの中身と同じくらい重要であると語っています。

1996年、ジョブズなしで苦戦していたAppleは、NeXTの買収によって彼を再び迎え入れました。
そして彼は1997年 にCEOに就任し、アップルを目覚ましい成長軌道に乗せたのです。

2001年までに、商業的音楽業界は自ら膝を屈することとなりました。
デジタル録音技術は音楽のコピーや配信を自由に行えるようにし、それまでCDを購入していた数百万人の人々に、購入の必要性を失わせてしまったのです。
ジョブスはiPodとともに優位な地位を築きました。
ポケットに入るほど小さなコンピュータで洗練された操作機能を持ち、付属の白いイヤホンで、保存された何時間もの音楽を楽しむことができたのです。
彼はさらにiTunes Music Storeを立ち上げました。かれは大手レコード会社に音楽を一曲99セントで販売するよう説得しました。
こうして人々はもし一曲だけ聴きたいのであれば、もはや出かけて行って音楽CDを購入する必要がなくなり、デジタルファイルを購入し、iPodに保存して音楽を楽しむようになったのです。

「アップル以外の企業は、アップルにデジタル音楽を販売するしかありません。」
ビルボード誌の編集ディレクター、ビル・ワードは言いました。
「その他の企業は、コンピュータやスマート・フォンで利用可能なデジタル音楽を作り、販売する。Appleのすごいところは - こ れは誰も否定しようのないことだと思いますが、スティーヴ・ジョブスのすごいところなのですが – 作り出すものが刺激的で、シンプルで、しかも手間暇かけずに楽しめ る、という点だと思います。」
スティーヴ・ジョブスの前には、デジタル音楽は数学の授業に等しい物でした – 残念ながら永遠に休講してしまいましたが。

「疑いなく、音楽業界のラシュモア山について考えるとき - アフメット・アータガン(アトランティック・レコード創立者)とジェリー・ウェクスラー(リズム&ブ ルースのジャンルを確立し、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、ボブ・ディランなどのプロデュースを行った)、クライブ・デイヴィス(コロンビアレコード社長、自身プロデューサーとしてグラミー賞を4度受賞)やジミー・イォーヴァイン(ゲフィン・レコード、A&M社長、ジョン・レノンやブルース・スプリングスティーンのレコーディング・エンジニア)のような先駆者たちとともに – スティーヴ・ジョブスは重要な位置を占めています。」

2007年には、スティーヴ・ジョブスは、今度は携帯電話を革新しました。
アップルのiPhone は、 アイコン・タッチスクリーン式の手のひらサイズのコンピュータであり、音楽プレーヤー、メッセージ発信装置、デジタル財布であり、そして携帯電話でした。
大手の競争相手 - ブラックベリー、ノキアやモトローラなど - はiPhone の登場後、苦戦を強いられることになりました。

2010年に登場したアップルの新しいiPadは、 その本来の事業の共食いを始めました。
iPadは、タッチス・クリーン方式の、物理的なボタンを持たない新発想のタブレット型コンピューターでした。
映画を見ること、仮想本に目を通ことから写真を撮ることまで、ソフトウェア設計者が考えつくことなら、何にでも使うことができました。

▽ ジョブズの健康状態とアップルの健康状態

謎に満ちたカリスマ的人物、ジョブズは自身について語ることはほとんどありません。
しかし、彼の体は彼を裏切り始めていました。
2004年、彼はあまり例のない膵臓がんに冒されていることを、公に認めなければなりませんでした。
さらに2009年、彼は密かにメンフィスの病院で、肝臓移植手術を受けていたことが明らかにされました。

彼は3度、治療のためアップルを長期に休むことになりましたが、詳細は明らかにされませんでした。

情報源によれば、2009年、アップルの経営部門の責任者たちは、アップル社の経営状態と密接に関わり合うジョブズの健康状態について、『信頼関係に基づき』もっと詳しく明らかにするよう、彼を説得しなければなりませんでした。

ジョブズは3月には830億円の資産を有する資産家として、フォーブズ誌の109位に掲載されました。
2006年にピクサー・アニメーション・スタジオをウォルト・ディズニー・カンパニーに売却後、彼は同社の取締役の一人となっていましたが、最大の株主でもありました。
ウォルト・ディズニー・カンパニーはABC放送の親会社です。

アナリストは、ジョブズが重要な決断に関わっていることや、次席のティム・クックがジョブズが在籍の時も陣頭指揮をとって来たことから、ジョブズなしでもアップルの経営状態は良い、分析しています。

アップルはよみがえった歴史を持っています。ジョブズが2度目の長期療養を発表した後、2009年1月には株価は78ドル20セント下落しました。しかしすぐに上昇に転じ、最も価値が上昇した銘柄となりました。

2011年夏には株価が一時400ドルを突破し、アップルはエクソンモービルをあっさりと抜き去り、世界で最も価値がある会社となったのです。

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「原子炉の構造・管理方法など、福島第一原発が抱える問題がこれだけの事故を引き起こす主な原因を作った」

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【 世界の原子力発電の経済性、危険性の議論と福島の現状〈後編〉 】

アメリカCNNニュース 2011年9月11日

グリーンピースの核政策アナリストのジム・リッチオは、原子力エネルギーに反対する大衆意見の盛上りに言及し、併せて風力発電、太陽光その他の再生可能エネルギーの実用化の可能性が高くなっていることを指摘します。
米国原子力規制委員会(NRC)の副局長ジャック・グローブはCNNにこう語りました。
「アメリカ国内では以前と変わりなく、すべての原子炉が稼働しています。4か所の原子力発電所が新たに計画され、承認の様々な段階にあることに触れ、定期点検が全国の104原子炉で継続されています。」

さらに彼は福島第一原発の事故から教訓を得ようとする、特筆すべき努力があった、と話します。
アメリカ国内の原子力発電所の安全に役立てるため、そこで何があったのかを詳細に検討しています。
そにはNRCの職員がかつて明言したように、設計と危機の発生を知らせるパラメー タを確認するだけでなく、発電所の技術者が開始する必要のあるいくつかの手順を提供するために、すべての手順について『遅滞なく』確認することを含んでいます。

「原子炉の構造・管理方法など、福島第一原発が抱える問題がこれだけの事故を引き起こす主な原因を作ったのです。」
と、グローブは語ります。

彼は福島で発生した、高さ5.7メートルの海の壁が押し寄せ、その直後さらに巨大な津波が襲ってくる、などという災害が米国内で起きる事はあり得ないだろう、と話しました。

災害や人為的ミスに加えて、米国内の原子炉は時間の試練に耐えることができるかどうか、ということも課題になります。最も新しい原子炉でも建設されたのは1978年であり、中には1960年代に建設されたものもあります。
NRCは、いくつかの既存の米国原子力発電所について、20年間の事業継続をすでに承認しました。

こうした対応について、ウォルシュ教授などの一部の専門家は、時代遅れの構造そのままに改良も加えられず、そのまま老朽化した原子炉の危険性は明らかである、と危惧します。
これに対しグローブはこう反論します。
「公式に原子炉容器の寿命が40年と決められているにしても、これらの原子炉は何も手を加えられずに来たわけではありません。継続的に改良が加えられて来ました。」
原子炉がどれくらい問題なく、効果的に稼働できるかについて決定するためには、圧力容器内の圧力、炉心の腐食と原子力工場のコンクリートの強度などの問題が、特に重要であるとウォス教授は強調します。
「80年、100年もの間、原子炉を稼働させるのは可能でしょうか?」
「沸騰水型原子炉の蒸気タービンや原子力容器のヘッドは交換可能ですが、容器本体を交換することはできるのでしょうか?」
ウォス教授はこう問いかけます。

一方、他の国々は既に建設された原子炉を改良するよりも、新しい原子炉の建設計画を推進しています。それらの国々の中でも、チェコ共和国、スロベニア、ロシア、インドなどの国々には、福島の事故が発生した後も、こうした計画を見直す動きはない、とヴュージク教授は ベオグラードの地からCNNに語りました。
「これらの国々は完全に、原子力発電に依存しようとしています。特に中国とインドはそうです。原子力産業界がこの40年間に蓄積してきた、知識と知恵に基づき、彼らが安全な原子炉建設を行うことを願うばかりです。」

新しく建設された原子力発電所は、建設から数十年を経た原子力発電所よりも概ね安全である、と広く信じられています。
しかしながら技術がどんなに進歩しても、自然災害、人為的ミス、そして核分裂が持つ本来の不安定性などの、原子力発電固有の危険性は決して無くならないということを、原子力産業でさえ認識しています。

ヴュージク教授がこう語りました。
「どれだけの対策をとろうと、原子力発電には常に危険がつきまとうのだということを、私たちは理解しなければなりません。」
〈完〉

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スティーヴ・ジョブズ氏の追悼記事を訳しているうちに、ものすごく長いものだと気がつきました。
アメリカABCニュースの長い記事は通常ウェブサイトで2ページですが、この記事は3ベージありました。
今日は第2回とさせていただきましたが、可能であれば明日、残り全部をアップしたいと思っています。

ジョブズ氏の追悼については、ABCを始め、NBC、CBSなどでも新しいビデオが続々アップされています。
しかし56歳は......

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動画 - 訃報[スティーヴ・ジョブス死去]第2回 
アップル創設者は『私たちの時代のトーマス・エジソン』として知られていた

ジョブズ氏はここ数年健康上の深刻な問題を抱えており、アップルでの仕事を休むよう促されていましたが、相変わらず開発に携わっていました。

2004年に、膵臓癌にもかかわらず仕事に戻りましたが、2009年に彼は肝臓移植を余儀なくされました。
健康上の問題を抱えたまま数年後、2011年8月24日、彼はAppleの 最高経営責任者(CEO)を辞任したことを発表しました。

「これまで何度も言ってきたように、もし私がAppleのCEOとしての義務と期待に応えることができなくなる日が来た場合、わたしは自分からそのことを知らせるつもりです。」
とジョブズCEOは辞任の彼の手紙に書いています。
「残念ながら、その日が来てしまったようです。」
それにもかかわらず、ジョブズ氏は彼のために新しく用意された会長の地位につきました。
彼の死後、今日、彼の家族は声明を発し、卓抜な技術革新者の晩年の健康を気遣ってくれたすべての人々に感謝を表明し、このように伝えました。
「彼を偲び、追悼してくれる人々のために新たにウェブサイトを開設します。」

公的な生活において、彼は未来を作り出す人間として知られていましたが、一方私生活では家族に思いを寄せる人間でした。前述の声明では
「彼を支え、共感をもって彼を気遣ってくれた人々に心から感謝します。皆さんが私たちとともに嘆き悲しんで らっしゃることを存じ上げていますが、しばらくは私たちをそっとしておいていただけるよう、お願いいたします。」

世界で最も有名なCEOの一人は、ジョブズは個人の生活のプライバシーの保護には厳然と臨み、個人的なインタビューは拒否、家族をメディアなどから遮断していました。
ジョブズがCEOを辞任した後、
「彼がメディア好きであったことはありません。」
業界アナリストのティムバジャリン、クリエイティブ・ストラテジーの社長は、こう語りました。
「それが新製品発表のようにAppleに恩恵をもたらすものであれば、彼は進んでインタビューなどにも応じましたが、彼自身に関するインタビューに応じたことは無いはずです。」
アップルは公式の追悼行事等は予定していない、としていますが、従業員に対するクック現CEOのメモには
「会社はスティーヴの類まれな生き方をたたえる行事を、近く開催する予定である。」と伝えています。
カリフォルニア州クパチーノのApple本社前では、人々が肩を抱き合いながら涙を流していました。
ジョブズの顔写真を映し出したiPadの周りにはろうそくが灯され、参列した人々は極めて静かにたたずみ、ジョブズのメモリアルに見入っていました。
アップルのファンはニューヨークのアップルストアにも参集しましたが、警備担当者は花や宗教的な捧げ物の類は取り除くよう命じられている、と語りました。

「すべての彼の軌跡 - 彼の発明、テクノロジーとコミュニケーションの改革に対し、私はこの一言を言わずにはいられない、『ありがとう』と。」
マイアミから来たデビッド・デルトロ、37歳の献辞です。
〈つづく〉

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「技術がどんなに進歩しても、原子力発電固有の危険性は決して無くならない」

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【 世界の原子力発電の経済性、危険性の議論と福島の現状〈前編〉 】

アメリカCNNニュース 2011年9月11日

福島県双葉町はかつて、主に農民と漁師が暮らす町としてだけでなく、東京に電力を供給する大規模な原子力複合施設のある場所として知られてきました。
しかし強力なマグニチュード9.0の巨大地震とそれに続く津波は狂乱の数週間 – 長期にわたり制御不能となった福島第一原子力発電所から、大量の放射性物質の拡散を引き起こす危機的状況に陥るに及んで、世界が懸念しなければならない数々の問題の中でも、大きな部分を占めることとなりました。

「原子力発電所の事故は、それがどこで起きようと、世界中に影響を与えるのです。」
カリフォルニア大学バークレー校のジャス・ヴュージク教授は述べました。
「福島の影響は、間違いなく原子力エネルギー社会全体に及びました。」

答えは大きく異なりました - ドイツはその原子力エネルギー供給計画を放棄することを選択し、隣国のフランスは国内の需要電力の80%を供給する、原子力発電体制を維持しています。それでも、いくつかの例外はあるとしても、議論の枠組みはほぼ同じとなっています。
『原子力エネルギーは危険を冒してまで、利用する価値があるのだろうか?』
『それは、原子力発電設備を持たない国にとって、新たに導入するだけの価値があるのだろうか?』

マサチューセッツ工科大学の安全保障研究部門の安全保障の専門家であるジム・ウォルシュ教授は
「アメリカ国内の個人投資家による、多額の費用を要する原子力発電所への投資が無駄になるまでは、少なくとも数十年はかかるでしょう。」
と語ります。
ミシガン大学の工学教授であるゲイリー・ウォスは、こう語ります。
「福島の前だろうが後だろうが、簡単明瞭なことこそがこの国にとっては一番なのです。先進的取り組みを始めた国々に遅れを取る事になっても、あるいは先進性を失う事になったとしても、民間だろうが公的だろうが、原子力発電所が作られるのは需要があるから作られるのだし、それが米国経済なのです。」

アメリカを含めたいくつかの地域では、経済の低迷がエネルギー需要を縮小させ、新たなプロジェクトを立ち上げるための資本を減少させています。
しかしインドや中国のような国では事情が異なります。
エネルギー需要が急拡大する一方で、石炭など大気汚染を招くエネルギー源からの、切り替えを迫られている国々です。
コストと安全性のバランスや、エネルギー需給のバランスをとる事について、日本程ハードルが高い訳ではないのです。

福島第一原発の事故以前、アジアの総需要の30パーセントの電力が、原子力発電によって賄われてきました。
日本の経済産業省の報告によれば、54基の日本の原子炉のうち43基が、現在定期点検や福島第一原発の事故の影響により停止しています。
東京電力の西澤社長は先月、事故を起こした3基の原子炉を1月中に冷温停止状態にできる、との見通しを発表しました。その後3基とも廃炉になる予定です。

政府によると、こうした状況は夏の間の思い切った節電に寄与しました。
福島県内の原子力発電所によって供給される分を除いて、東京電力のエリアでの18パーセントを含め、日本全国で8%近い節電に貢献しました。
しかし、それはすでに国が行ってきた経済対策だけでなく、市民の努力の結果でもあります。

「それは容易な状況ではありませんでした。」
こう語るのは日産自動車の志賀COO(最高執行責任者)です。
同社は労働者に土日のかわりに木曜日と金曜日に休暇を取らせるなど、電力使用に工夫を凝らしました。
「これを持続するのは不可能です。この操業状況を続けていくのは不可能です。」

このようなエネルギー需要があっても、日本政府の菅前首相と後任の野田首相は、原子力発電を段階的に廃止する、と公約しました。

しかし、東京工業大学の核科学者である小澤正基氏は、いくつかの選択肢の中でも、これは誤った選択であると考えています。
人々が原子力発電をやめたいというのなら、我々は石炭を燃やすために19世紀に戻る準備をしなければなりません。」小澤氏は日本からの電子メールにこう書きました。
「日本の人々はイタリアやドイツのようではなく、フランスのように、より論理的かつ戦略的な選択をしなければならないのです。」
小澤はこのように、2022年までにすべての原子力発電所の閉鎖を決定した、今年のドイツの動きに言及しました。
数週間後の6月中旬、イタリアの有権者は国の核開発計画を前進させようとしたシルヴィオ・ベルルスコーニ首相の取り組みを拒否しました。

「ドイツやイタリアの選択を軽視すべきではありません。」
グリーンピースの核政策アナリストのジム・リッチオは、意見を述べました
「私の考えでは、アメリカでもいくつかの動きがありますし、今後ますます原子力に対する反対が表面化してくることになるでしょう。」
リッチオは原子力エネルギーに反対する大衆意見の盛上りに言及し、併せて風力発電、太陽光その他の再生可能エネルギーの実用化の可能性が高くなっていることを指摘します。
〈つづく〉

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今日はものすごく長くなってしまいました。
LC630以来のMacユーザーとしては、やはりスティーヴ・ジョブスの追悼のニュースは外せません。
と言って、今週はドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)→フランス/ル・モンド→アメリカCNNと、いわば〈反原発〉三部作的展開を予定していましたので、今さら変えると一週間の展開が曖昧になってしまいます。
そこで両方を前編後編に分けて掲載させていただきましたが、どちらも元々長い記事なので、ものすごく長くなってしまいました。

CNNニュースの方、サブタイトルは実は全編の結論部分なので、最初に種明かしをしてしまったようなものです。
それにしても「原発をやめたら、19世紀の暮らしに戻らなければならない」などとは、科学者らしくない乱暴な話です。
3年後あるいは5年後、ドイツやイタリアの人々の暮らしが19世紀に戻ってしまっているかどうか、ぜひご報告いただきたいものです。

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動画 - 訃報[スティーヴ・ジョブス死去] 
アップル創設者は『私たちの時代のトーマス・エジソン』として知られていた

2011年10月5日 アメリカABCニュース

iPad、iPhone、iPod、iMac、そしてiTunesの創作立案者、スティーヴ・ジョブスが56歳で死去したと、アップルが発表しました。

ジョブスは家族に看取られ、安らかに逝きました、と家族が声明の中で述べました。

ジョブスの家族もアップルも、彼が亡くなった場所と原因については明らかにしませんでしたが、ここ数年彼は膵臓癌と戦い、また肝臓移植を受けて いました。

アップル経営陣が発表した声明には、このように記されています。
「本日、スティーヴ・ジョブスが逝ってしまったことを、私たちは深く悲しんでいます。ジョブスの輝くばかりの才能、熱意、底力は、私たちの生活のすべてを豊かにし、向上させる無数の技術革新の源でした。世界はスティーヴ・ジョブスに、計り知れない恩恵を受けています。
彼の偉大な愛は彼の妻、ローリーン、そして彼の家族に向けられていました。
私たちの心は彼の家族と、彼からの贈り物に感動した人々とともにあります。」

アップル社のウェブサイトは、全面『スティーブ・ジョブズ1955年から2011年』という画像に切り替わっています。
画像をクリックすると、アップルの従業員と現在のアップルのCEO、Tim Cookが捧げたメッセージが現れます。

「アップルは一個の先見の明とクリエイティブな才能を失いました。と同時に世界は一人の素晴らしい人間を失いました。」と文章に書かれています。

「幸運にもスティーヴ・ジョブスと知り合い、一緒に働くことのできた私たちは、親友と感動的な助言者を失うこととなりました。ジョブスは彼だけが作り得たことを会社に残しましたが、彼の精神は永遠にアップルの基礎となることでしょう。」

ジョブズの死への反応はあらゆる場所から寄せられています、ホワイトハウスからも。

「ミシェルと私はジョブズが逝ってしまったことを知り、心から悲しんでいます。」とオバマ大統領は声明で述べています
「スティーヴはアメリカを革新した人々の中でも最も偉大な人間の一人です。勇気をもって他と違う考え方をし、世界を変えられると信じるほど大胆であり、しかもそれを成し遂げるだけの才能を持っていました。」

ジョブズは幼馴染のスティーヴ・ウォズニアックと1976年にApple Computerを共同設立し、世界初となるパーソナルコンピュータ、アップルIIを発売しました。
いち早くジョブズの死を知った後、ウォズニアック氏はABCニュースにこう語りました。
「衝撃的だし、残念だ。」

業界を見てきた人々はスティーヴ・ ジョブスを『発明の大家』と呼んでいます - おそらくはトーマス・エジソンと肩を並べる - コンピュータの世界を変革し、音楽とコミュニケーションの世界に足跡を残しました。

パーソナル・コンピュータ開発におけるジョブズのライバル、マイクロソフトの共同創業者のビル・ゲイツとポール・アレンは、彼の訃報に接するとすぐに、コンピュータ業界における彼の重要性を強調しました。

アレンはジョブスを「ユニークな技術の先駆者であり、驚くほど素晴らしい製品を作る方法を 知っていた発明家」だと讃えました。
ゲイツは、満腔の弔意を示した後、声明の中で特に以下の部分を強調しました。
「私たちは人生の半分以上、同僚だったし、ライバルだったし、そして友人だった。」

「この世界が、スティーヴほど深い影響を与える人間に出会うことはめったにない。彼が与える影響は、これから後の数世代に及ぶことだろう。」とゲイツは付け加えま した。
さらに彼はこう語りました。
「彼と一緒に働くことができた人間は十分以上に幸せだったと思うし、それは偉大な名誉となりうる。私は心から彼の死を悼む。」

最近のライバル、Facebookの 設立者、マーク・ザッカーバーグもまた、声明の中で述べています。

「スティーブが偉大な先輩であり、と同時に友人であったことに感謝しています。そしてあなたが作り上げたことが、世界を変えうる、ということを見せてくれたことを感謝しています。いなくなってしまったことを、心から残念に思います。」
〈つづく〉

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〈 日本の原子力発電に、幻滅はつきもの 〉【 日本人の静かな怒り〈後編〉 】

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『 一層不透明さを増す政府と東京電力の事態への対応 』

 

フランス / ル・モンド・ディプロマティーク 2011年8月

 

国際原子力機関(IAEA)は2008年、福島第一原発の構造は時代遅れの安全基準に沿ったもので、一回の大地震で『重大な問題』が起こりうる、と日本に警告していました。

さらに事故後の今年5月から6月にかけてのIAEAの調査では、点検の不備や改良された防御システムを別にしても、事故が起きた時点の災害対策プランでは、複数のプラントの事故には対処できなかったことがわかりました。
水素爆発の危険性も過小評価され、発電所内には緊急チームを保護するための耐震構造の建物はありませんでした。
そして、原子炉の状況を絶えず確認するための設備は、事故の影響を受けないように保護されてはいなかったのです。
津波の数日後には少なくとも3つの炉心がメルトダウンしましたが、ただの偶然と現場の作業員の献身的な作業により、死の灰が大規模汚染を引き起こす結果とはなりませんでした。
放射線被ばくによる直接死亡例がなかったということは驚きですが、長期的な影響への懸念は依然として続いています。

 

こうした心配は日本の人々の心の大きな部分を占め、その脳裏から離れる事はありませんが、政府と東京電力の事態への対処は一層不透明さを増し、『和』の心は地に墜ちています。
東北に住む人々のほとんどが不安に怯え、心の中で怒りの炎を燃え上がらせています。

これまでデモなどの動きは小規模で、目立たないものでした。
彼らが一斉に路上に出て抗議をしない理由について、ほとんどの人は(非公式な場で本音を話させても)『仕事があって時間が取れない』と答えます。
ほとんどの人が仕事中心に物事を考える日本では、これは驚くには当たりません。

 

しかし真実はもっと深いところにあります。
具体的行動だけからでは判断できないのです。
うわべだけは冷静に装ってはいても、恐怖と怒りの兆候を感じ取る事ができます。

先週行われたあるコンサートでは、ある歌手が彼のオリジナルのプロテストソングを歌いましたが、サビの部分の歌詞はこんなものでした。
『俺が一番やりたい事は地元で穫れたほうれん草を食べること、その放射線量が絶対零 - ゼロ - ゼロ・マイクロシーベルトになること! 』
新婚の山下夫妻は、将来子供を持つことの意欲について語ってくれました。
『100キロ先の原子炉で事故が続いているこの状況では『それはできない相談です。考えることすらできません......』

妊娠中の女性、長沼さんはこの数ヶ月、絶え間ない恐怖と戦ってきた、と語ります。
彼女は、あらゆる予防措置を取ってきました - 粉ミルク、根菜類。
しかし、大気中への放射性物質のテラ・ベクレルの放出後、彼女は恐怖を克服することができずにいます。
「おなかの中の赤ちゃんを守るためには、これだけでは十分ではありません。」
彼女は7月中旬、出産予定です。

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動画【 今度はドイツの人工衛星の出番です 】

アメリカNBCニュース 9月28日

どうかヘルメットはしまわずにおいてください。
9月24日、スクールバスサイズの人工衛星は地球に再突入後、太平洋に落下したため、私たちは生き延びる事ができました。
しかし別の衛星の出番が回ってきます。
ドイツの人工衛星がこの11月に地球に再突入を行う予定です。
そしてその後も宇宙軍団 - つまり地球の周囲をびっしり取り巻く大量の人工衛星の大群の存在を、あなたには受け入れていただかなければならなりません - からは、再突入が繰り返されることになります。
20,000個にものぼる衛星が周回を繰り返していますが、それらが永久にそこにとどまる事はできないのです。

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〈 日本の原子力発電に、幻滅はつきもの 〉【 日本人の静かな怒り〈前編〉 】

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「このままでは福島第一原発は事故を起こす - IAEAは2008年、一度の大地震で『深刻な問題』が起こりうる、と日本に警告していた」

フランス / ル・モンド・ディプロマティーク 2011年8月

日本人が福島第一原発で起きた事故について、街頭に繰り出してデモ行進をしないからと言って、怯えていない、あるいは憤慨していない、という事ではありません。
面と向かって抵抗するだけが、日本人の流儀ではないのです。

福島第一原子力発電所での状況は解決にはほど遠いものですが、北日本での生活にかつての静けさが戻ってきました。
北日本の海岸沿いの街に行って見るか、あるいは何度も余震に襲われる体験をしない限り、何が起きたのか本当に理解するのは難しいでしょう。

3月11日の災害の余波は毎日の暮らしに関わってきます、しかし『和』、社会の調和の重要性が失われる事はありません。
米欧社会は日本が合意を重んじ大勢に従う社会であることを知っていますが、一方、すべての決定とその実行方法が多くの人々の合意に基づいたものである、というのは誤解です。
こうした場合の『和』は意見の相違を意味します。この場合の『和』は全体の秩序を乱さないための道具でしかありません。
意見の相違は社会の中の目立つ出来事の一部分として、事前の了解事項の中に組み入れられます。こうして暗黙の了解が成立するのです。

村上春樹はしばしば東京における1960年代の学生デモについての著述の中で、彼らが行った『和』をかき乱す行為も、ちっぽけで、象徴的で、しかも無力だったと述べています。

私たちは今回の大災害に対する、日本の人々の冷静さを理解しています。
政府の地震に対する初動対応は広く批判を受けました、1990年代の阪神大震災の直後もそうだったように。
このことは、北日本で現政権に対する反感を醸成し、最近の都道府県の選挙での敗北につながりました。
菅直人首相は不信任決議は切り抜けたものの、さらに日本の彼自身が所属する与党民主党の中でも、支持を失っています。
彼はすでに『より若い世代』への政権委譲に同意し、辞意を表明していますが、もうしばらくの間 - 今すぐ彼をやめさせるのはやりすぎだ、という与党国会議員の考えの下 - 政権に留まります。
福島第一原発の危機だけが、彼の留任の理由となっています。

日本人が怒っていることはたくさんあり​​ます。
東京電力と担当政府機関の、安全性と透明性に対する姿勢に関する記録について考えてみましょう。
2002年8月29日に政府は、東京電力が故意に原子力発電所の定期検査について虚偽の報告書を提出した事、そして原子炉の修理記録の書き換えなどの体系的な隠蔽を明らかにしました。
結果として東京電力の17基の原子炉すべてが、再検査のために閉鎖されました。
東京電力の荒木浩会長、南直哉社長、榎本聡明副社長をはじめ、那須翔、平岩外四の2名の相談役が辞任に追い込まれました。
彼らは『1977年から2002年の約20年の間、当局への虚偽の技術データの提出を含む200の事例』について認めました。

今年、2011年2月28日には、東京電力は福島第一原子力発電所での、定期点検の手抜きと修理報告書について具申する報告書を、日本原子力安全保安院に提出しました。
東京電力は、6基の原子炉の温度制御弁を含む30箇所以上の特殊な部品、注水ポンプや非常用ディーゼル発電機などの冷却システムについて、きちんとした点検を行っていなかったのです。
これらの発電機が津波が襲った際に動作しなくなったことにより、冷却システムが稼働せず、危機は引き起こされました。

さらに国際原子力機関(IAEA)は2008年、福島第一原発の構造は時代遅れの安全基準に沿ったもので、一度の大地震で『重大な問題』が起こりうる、と日本に警告していました。
〈続く〉

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今日から2回に分け、フランスの日刊紙ル・モンドの記事をご紹介します。
8月の記事なので、菅前首相の部分など旧聞になりますが、ご理解の上お読みください。
また『和』についての解説などもちょっと?なので、読みにくい時は飛ばしてください。

それにしても〈 日本の原子力発電に幻滅はつきもの 〉という、サブタイトル、フランス人らしい辛辣さに満ちています。
「彼らがちゃんとやるとでも思っていたの?!」そんな声が聞こえてきそうです。

動画の方は、日本でも報じられているニューヨーク・ウォール街のデモの映像です。
彼らの気持ち、解ります。
[米国CEOはもらい過ぎ?! ( http://kobajun.biz/?p=697 )]でも一度ご紹介しましたが、アメリカの『1%』の人々の収入には、驚くばかりです。

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動画【 全米に広がる反ウォール街デモ 】

アメリカNBCニュース 10月3日

ニューヨーク、そして他の都市でも展開されている話についてお伝えします。

運動は一か月前にここニューヨークで、少人数のグループが国の経済問題に関 し、ウォール街を批判したことによって始まりました。
それが今や数万人の規模となり、全米に広がっています。
NBCのミシェル・フランゼンがウォール街の路上、数百人が逮捕されたにもかか わらず、集まり続けるデモ参加者とともにお伝えします。

レポーター : この中継映像に映っているプラカードを掲げ、行進する人々は、 企業の貪欲さと社会の不公平を目の当たりにし、同じ思いを持つ同士が連帯しました。
彼らは変化を望んでいますが、明確な要求や目標を持っているわけではありませ ん。しかし、それでも参加者は増え続けています。

「これはトリックルダウン経済だ!」
✳トリックルダウン方式 : 政府からのの資金は福祉事業や公共事業よりも、企業に直接配分した方が経済成長を促す、とする理論。

レポーター : このデモの参加者は仮装し、顔にペイントし、そして政府の腐敗と社会の不平等へ抗議しながら、ウォール街の金融機関めがけて集まり続けています。

「私たちが手にできるものなど何も無い!」

レポーター : そもそもの始まりは、マンハッタンの繁華街での小規模な座り込みでした。

「私は週に40時間、しっかり働きたいんだ!」

レポーター : 今世の中で起きているたくさんの物事に不満を持つ何千人もの人々が声を上げ始め、それが数日のうちに何百回も繰り返される大合唱へと膨れ上がっているのです。
これはまさに不満のるつぼです。

レポーター : この不満のるつぼは全国的な運動へと広がっています。シカゴ、 ロスアンジェルス、ボストンの抗議の声を上げる人々が路上にあふれだしています。人々は部分的にデイヴィッド・デグローのような反ウォール街の作家の影響も受けています。
「ここにいる人々は経済的な抑圧に対して、反撃しているんです。」

レポーター : 抗議の声を上げる人々は、最大の支持者を得たかもしれません。 鉄鋼、健康産業、運輸などの大手組合が支持し始めています。
「私たちは、一般労働者世帯の生活がどんどん先細りになっている、そのことに気づいてほしいのです。」

レポーター : ご覧のとおりです、彼らは非常に熱心に運動しています。今日、 マスクを着け、外見からは何もわからないようにした数名が逮捕されました。
けれども先週末に検挙された700名の人々は、そんなことはしていなかったはずです。

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【 日本政府は、放射線の影響を過小評価〈後編〉】懸念される新たな被爆差別の始まり

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ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送) 2011年7月

▽ 足跡を追う

専門家のチームが福島第一原発のメルトダウンの始まり以来、放射線レベルを記録し続けています。
このため、福島と周辺地域の全住民に対するアンケートの準備を行っています。
福島医科大学で行われた講演では、根本達也教授は、住民や専門家にこのように話しました。
「福島の住民の皆さんが3月11日以降、どこにいたのか思い出す事がたいへん重要です。調査が始まったらその事を書き留める必要があります。」
放射線の影響を受けた人々は、東京の近くの診療所にバスで運ばれました。
一人の女性が語りました。
「検査が終わったとき、正直ほっとしました。でも、福島ですぐに検査した方が、意味があったと思います。その方が自分たちが汚染されてしまったのか、大丈夫なのか、もっと早くわかったでしょうから。」

▽ 差別が始まる

食べ物も厳格なガイドラインを(EUのものと同じ)を用いて汚染の検査が行われていますが、一部の人々は依然として神経質になっています。
避難指定区域から避難の後、南相馬市で家族と一緒に暮らす一人の高齢者の女性は、
「もちろん、私も自分の事も心配ですが、もう年を取っています。私は孫たちの事の方がずっと心配です。」
メディアではある種の放射線が、癌を引き起こす可能性について取り上げられています。
彼女は彼女の子供や孫の健康について程は、自分自身の健康については心配はしていない、と語ります。
「私は今まで通り孫と会う事ができるかどうか、人々が私に対してどんな態度を取るか、という事の方を心配しています。義理の娘が孫を私から遠ざけようとしないなら、私は感染していないのでしょう、被爆者のようには。」

肥田舜太郎氏はこう語ります。
「日本の原爆症患者、被爆者として知られている人々は、差別を受けました。」
「それは広島原爆師投下後、被爆者が体験した最も忌まわしい事のひとつです。三世代を経た現在でも、尚、差別は存在しているのです。」
肥田氏は彼が1945年の原爆投下の犠牲者だった花嫁や新郎の祖父母から、しばしば結婚がとりやめになった、という電話連絡を受ける、と話します。

肥田氏は福島第一原発で起きたメルトダウンが、これと似た差別の始まりになるのでないか、と懸念を深めています。


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人間としてこの世に生まれ、差別されることぐらい辛いことは無いでしょう。
人類の歴史には、差別との戦い、という部分もありました。
原発事故が、差別まで生んでしまうかもしれない - 福島第一原発事故はかつて存在しなかった類いの差別を、人類の歴史に記録してしまうかもしれないと思うと、本当にやりきれません。

動画の方はここ2日程、アメリカのニュースのトップで扱われている、アメリカ生まれのアルカイダの幹部、アンワル・アル・アウラキ容疑者殺害に関するニュースです。
女性特派員のナレーションの要約を掲載します。
ところで、配信直後は放映されていたあるシーンが、今はカットされています。
キャスターのダイアン・ソイヤーさんが、いかにテロリストとはいえ、アメリカ国籍を持つ人間を、アメリカが無警告でミサイルを使って吹き飛ばす、というやり方に疑問を呈した部分です。
やはり犯罪者は法廷で裁くべきでは?!

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動画[アメリカ生まれのテロリスト、アンワル・アル・アウラキをアメリカはどのように捕捉・殺害したのか]

アメリカABCニュース 9月30日

イエメンの奥深く、潜伏していたアンワル容疑者。
しかし彼はその遥か頭上、アメリカの偵察衛星が24時間彼の隠れ家の監視を続け、武装した無人飛行機が近くを飛行していることに、気づくべくもありませんでした。
衛星は監視を続け、機会の到来を待って、待って、待ち続けたのです。
そしてその日、アンワル容疑者は白昼、隠れ家から外に出、そしてピックアッ プ・トラックに乗り込みました。
ピックアップ・トラックは走り出し、それと同時に数千キロかなたのヴァージニ ア州ラングレーのCIA本部が動き始めました。
彼らは無人攻撃機を配置につかせ、さらに大型哨戒機が追跡を開始、同時に2機の戦闘機が離れた位置の上空に待機しました。
そして9時55分、少なくとも3発のヘルファイア・ミサイルがアンワル容疑者の乗るピックアップ・トラックに向け発射されたのです。
ミサイルは命中し、ピックアップしラックは炎上、アメリカは完全な破壊を確認しました。

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【 日本政府は、放射線の影響を過小評価〈前編〉】放射線は多くの人々から生きる意欲を奪った

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ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送) 2011年7月

福島原子力発電所の事故担当大臣は、冷却システムの稼働により一部の住民が家に帰ることができるようになる、と発表しました。
しかし、専門家は日本政府が放射線被ばくの影響を、過小評価していることを懸念しています。
専門家らは、放射線の影響は、政府が発表しているよりも悪化していると警告します。

日本は今後数十年にわたって、福島原子力災害の影響と戦うことになります。
1945年の広島と長崎の原爆投下による放射線被ばく後、何十年もの間この問題はほとんど表に現れる事はありませんでしたが、いまや多くの日本人が、放射線によって引き起こされる病気の発症を恐れています。


広島・原爆症患者

細野原子力問題担当大臣は朝から晩まで、制御不能に陥った福島第一原発への対応に忙殺されています。
彼はできる限りの対応を行っている事を強調、7月17日には次のような発表を行いました。
「原子炉の冷却システムの安定稼働が始り、東京電力が計画した安定化への手順が動き出した。」
「これにより、もし専門家が水素爆発の可能性はもう無い、という判断を下した段階で、政府は非難している人々の帰宅を許可する事になるだろう。」

20キロ圏の避難区域のうち、南部の放射能測定値は法定限度を下回っています。しかし、北側はかなり高い値が計測されています。
現在、日本政府は住民の帰宅は安全になったとして、避難区域の縮小を検討しています。

▽ 『嘘』と『過小報告』

医師であり放射線の専門家である肥田舜太郎氏は、政府の『嘘』と『過小報告』について警告、人間の健康への放射線の影響に関する十分な説明を行っていない、として政府を批判しています。
彼は避難区域と放射線の安全レベルに関するこうした政府の見解は、一般市民の認識を誤らせる事になる、と確信しています。
肥田氏はこう話します。
「放射線レベルよりも、人体に蓄積される放射性物質の問題の方が重要なのです。線量の人体に対する悪影響はそれ程ではありません。」
肥田舜太郎氏は日本における数少ない放射線の専門家であり、放射能汚染によって引き起こされる健康被害はきわめて深刻である、と強く警告し続けています。

一人の専門家として、さらに特筆すべきは広島に投下された原爆被爆者の生き残りの一人として、彼は放射線の影響を知っています。
第二次世界大戦の終わり頃、放射線被爆の問題に正面から取り組まかったために犯された過ちと同じことが、福島第一原発の事故の後、現在の政府によって繰り返されるのではないか、と肥田氏は懸念しているのです。
「第二次大戦後、アメリカ占領軍は、日本人が公然と原爆の被害について語る事を禁じました。」
しかし、20年後も、30年後も、そして40年後も、たくさんの人々のガンの発症・進行が続きました。
そして多くの人が知らない事ですが、放射線はがんを発症させるだけでなく、人々の生命力を奪ってしまう事で死に至らしめるのです。
「現代の医学ではまだ解明されていませんが、私たちは、放射線は多くの人々から生きる意欲を奪ってしまった、そう確信しています。」
〈つづく〉
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ついに、というか、果然、というか、福島県内の一部の避難準備区域の制限が解除されました。
と、同時に福島県内の6ヵ所から、あってはならないはずのプルトニウムが検出されました。

色々な記事を訳すうち、福島第一原発が世界で最も老朽化した原発のひとつだ、という事が解ってきました。
これまで翻訳した中でこんな記事もありました。
「老朽化していく過程で原子力発電所は、重大事故は起きていなくとも、すでに汚染を引き起こしているかもしれないのです。トリチウム(放射性三重水素)が、アメリカ国内の原子炉の四分の三から漏れていたことが判明しました。」- アメリカABCニュース 2011年6月30日
トリチウムがどういうものかは、ウィキペディアなどで解説されています。

放射能汚染に関する解明は、1945年に始まったばかりです。
すべてが解っている訳ではありません、否、解らない事の方が多い、といわれています。
8月に起きたアメリカのマグニチュード5.8の東海岸『大地震』では、ノースアンナ原子力発電所の2基の原子炉が緊急停止しました。
損傷等は何も無かったはずですが、『放射能漏れは無かった』とアメリカ政府が発表したのは、一ヶ月間にわたる調査を終えてからでした。

今日から2日間、ドイチェ・ベレ(ドイツ国際放送)の放射線の健康被害に関する記事を、前編後編に分けてご紹介します。
動画の方、ちょっとギャップを感じますがご勘弁ください。

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動画【12頭のジャイアント・パンダの子どもたちのデビュー】

アメリカNBCニュース 9月29日

この何とも愛らしいシーンをご覧になった方は、いつまでも見ていたいものだとお感じになる事でしょう。
この12頭の子どものパンダはすべて、今年になっての中国南西部のジャイアントパンダ繁殖センターで生まれ、一般に公開されました。
さてかわいらしさは置いておいて、この施設は、パンダの繁殖に重要な役割を果たしています。今すでに絶滅寸前の危機を迎えている動物は108種を数えます。
この施設は1987年に6頭の野生のパンダを救出した時から始まりました。

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【 3.11から半年、先の見えない生活を強いられている被災者の間で、不安と不満が渦巻く 】

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今日はご覧いただいている[星の金貨]の、各記事の見出しの訂正を行いました。
その時々のニュースを翻訳してきましたが、中には自分の感情のほとばしるままに、タイトルをつけてしまった場合もありました。
そのため後になって、自分でもその内容が解らなくなってしまい、参照するのにあちこち自分で探しまわらなければなら無いはめに。
反省の上、一部の見出しを内容に即したものに訂正しました。

ところで、今日ご紹介するニュースは少し前のアメリカCBSニュースのものですが、同社のホームページから削除されてしまいました。
アップする前に翻訳の正確性を期すため、原文をもう一度確認しようと思ってサイト内を探したところ「すでに削除されました」のコメント。
普通なら短くても半年は、そのまま掲載されているはずなのですが......
日本のどこかからクレームがあったのかもしれませんが、さて、どの部分が問題だったのでしょう?
しかし、鉢呂経済産業大臣の辞任はいったい何だったのでしょう?
私はあのとき、「死の町」を作った責任の追求もまともにやらず、国民の望まない踊りを踊る日本のマスコミの性根を見た思いがしました。

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【 日本は地震、津波から6ヶ月を迎える 】
[ 第二次世界大戦以来、見たこともない破壊の後で ]

アメリカCBSニュース/AP東京 2011年9月11日

災害によって荒廃した東北太平洋側の海岸沿い、その北から南まで、被災地の人々は9月11日・日曜日、生き残った人々は一斉に祈りを捧げました。
彼らの生活と日本のすべてを変えてしまった3月11日の巨大地震と巨大津波が彼らに襲いかかってから、半年の月日が流れました。

世界が3.11同時多発テロの10周年記念行事を行う中、日本の子供を亡くした親たちは色とりどりの短冊をつるし、僧侶は破壊された建物の前で読経しました。
そして福島第一原子力発電所の事故の惨禍を見て、立ち上がった数千人の人々が、原子力発電の廃止を求めて通りをデモ行進しました。

午後2時46分ちょうどに、彼らは手を止めて、一分間の黙とうをささげました。

マグニチュード9.0の地震は、第二次世界大戦以来、見たこともない破壊を日本にもたらしました。
続いて発生した津波は東北地方をのみこみ、市や町を完全に破壊しつくしました。
津波は福島第一原子力発電所にも襲いかかり、チェルノブイリ以来最悪の原発事故を引き起こしたのです

約2万人が死亡または行方不明になっています。 80万世帯以上の家屋が全壊、または半壊。災害は企業活動、道路やインフラを完全に麻痺させました。
日本赤十字社は40万の人々が住む場所を失ったと推定しています。

半年後、物理的には回復の兆候が見えてきました。

がれきの多くは片付けられ、または一か所に集められ巨大な山を成しています。
港湾都市である気仙沼市では、津波によって内陸にうち上げられた多数の船舶が撤去されました。
ほとんどの避難者は、高校の体育館などの避難所から出て、仮設住宅やアパートに引っ越しました

日本の自動車や電子機器メーカーの製造工程で重要な部品の不足につながった、サプライチェーンの問題はほぼ解決されました。工業生産も、ほぼ地震前のレベルまで回復しています。

しかし表面的にはそうでも、先の見えない生活を強いられている被災者の間で不安と、不満が渦巻いています。
彼らの苦痛はいやが上にも増し、政府の対応の遅さと指導力の欠如に不満は増大する一方です。

気仙沼の漁師小松さんは、アワビの養殖事業を再開したいと考えています。
しかし、彼は福島第一原子力発電所からの海への放射能漏出について心配し、せっかく育ててもアワビが販売でき るほど十分な安全性が確保できるのかどうか不安を感じています。
彼は政府や自治体が地元の漁師のために、適切な放射線の情報を提供していないと話します。
「一体全体政府は、我々が置かれている非常に厳しい状況と、漁業に対する人々の放射線への恐怖について、しっかり考えているのでしょうか?」と語る小松ですが、彼もまた家を津波で失っているのです。

別の住民である80歳の菅原さんは、津波で妹を失い、現在は仮設住宅に住んでいます。
彼は彼の家を建て直そうとしていますが、ずっと不安定な状態のままに置かれています。
「私の家族は裕福な訳ではないのです。私は行政がこの地区についてどうするつもりなのか、できるだけ早く決めてもらいたい、と思っています。」

彼はもうしばらく、待たなければならないでしょう。
日本経済新聞によれば、被害の大きかった宮城、岩手、福島県内の各自治体が、再建計画についてはまだ原案ができている程度です。
深刻な災害が発生した31の市町村のうち、再建計画が確定したのは4つの自治体にとどまっていると日経新聞は伝えます。
災害の規模が大きすぎる上、日本政府の対応の遅さと、各自治体内部での意見の相違が復興を遅らせる結果となっています。

福島原子力発電所の緊急労働者は、来年早々に原子炉を冷温停止に持ち込む目標を達成するために、苦労を重ねています。
「我々は、原子炉を制御下に置くまでには至っておらず、状況は依然として困難である。」
原子力安全保安院の森山報道官は東京で発表しました。

福島市では日曜日、市民数十人が、福島第一原子力発電所からの放射の危険がチェルノブイリには遥かに及ばない、とした政府支援の国際会議の合意に反発しました。
抗議をした人々は、子供にとってのリスクを過小評価しようとしている、と会議の主催者を非難しました。

また、東京や大阪など主要都市でデモを行った市民、数千人に上る反原発を訴える人々は、国に原子力発電の廃棄を訴えました。
抗議を行った人々は経済産業省の前で、『原子力発電?さようなら』と書いた横断幕を掲げました。

災害や原子力危機の政府の対応への批判は、菅元首相の辞任につながりました。
元財務大臣野田佳彦はこの5年間で6番目の新しい日本の首相になり、その地位を引き継ぎました。
首相は復旧作業をスピードアップするため、多額の資金を用意することを約束し、彼の政権に対する信頼を獲得しようと、宮城、岩手両県の訪問に、土曜日の多くの時間を費やしました。
しかし夜半に及んだこの旅の間、早くも政府を窮地に陥れる事件が起き、政権の影を薄くしてしまいました。
野田政権の新しい閣僚の一人、鉢呂経済産業大臣が福島第一原発周辺の市町村について『死の町』と表現したことが、『避難している人々の心情に対し配慮に欠ける』との非難を受け、自ら墓穴を掘る形で辞任に追い込まれたのです。
新しい政府に対して、土曜日の先週リリースされた共同通信の世論調査では62.8パーセントの支持率を獲得し、力強いスタートに見えました。
しかし鉢呂経済産業大臣の辞任は、野田の指導能力についての信頼の低下と新たな疑問を生む事となってしまいました。
このような政治的配慮の無さが明らかにしたことは、復興への道のりが長いものになるだろう、ということです。

「破壊規模の大きさと影響を受けた面積の広大さを考えると、日本の復興は長く、複雑な道のりをたどらざるを得ません。」
日本赤十字社の近衛総裁は、声明の中で述べています。
「復興のためには、最低でも5年はかかるでしょうが、心の傷を癒すためには、さらに遥かに長い時間を必要とするでしょう。」

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