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福島第一原発4号機使用済み核燃料プール、日本人が知らない本当の危険《前篇》[フェアウィンズ]

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所要時間 約 14分

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【 使用済み核燃料プールは、本当に燃え上がるのか?! 】

フェアウィンズ 2012年8月19日


今回の特集では、フェアウィンズのチーフ・エンジニアであるアーニー・ガンダーセン氏が、アメリカ国立研究所が制作した、核燃料棒が空気に触れた場合どうなるか実験した、シュミレーション・ビデオを分析します。
国立研究所のビデオは、フェアウィンズが福島第一原発の事故について再三指摘してきたように、核燃料棒が空気に触れた場合には火を噴く、という事実を証明しています。
そしてガンダーセン氏は、もし福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールのミスが無くなるような事態に陥った場合、どのような結果になるかを議論しています。

[ビデオ映像]
アーニー・グンダーセン: こんにちは、フェアウィンズのアーニー・ガンダーセンです。
今日は使用済み核燃料プールの火災について、お話ししたいと思います。
使用済み核燃料プール火災は、ほんとうに発生するのでしょうか?
火災はどのような形になり、その結果引き起こされるのは?
そしてなぜ今、世界の専門家が福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールを注視しつづけているのでしょうか?

詳しいお話をする前に、まず2点ほど基本のおさらいをしましよう。

原子炉の中ではウラニウムが崩壊に崩壊を繰り返し、そのエネルギーの95%が熱に変換されます。これが核分裂と呼ばれる現象であり、特徴的なことは、たった一個の原子が信じられない程多量の熱を放出するという点です。核分裂の結果、残る5%の熱量を閉じ込めたままの物質が残ります。これが核分裂生成物と呼ばれるものです。


核分裂生成物の熱は5年間に渡り、徐々に冷めていきます。
ただし、最低で5年です。
5年間、核分裂生成物は冷やし続けなければなりません。

核分裂生成物が熱を出し続けるのは核分裂の一種ですが、ただしこの反応は原子炉の中では起きません。
使用済み核燃料プールの中で起きます。

ここで核燃料のウランが私の小指ほどの大きさの、ペレットの中に入れてあることを思い出してください。
そしてそのペレットが、長さ3メートル60センチある核燃料棒の中に入っています。


この燃料棒はジルカロイという物質でできていますが、これが問題なのです。
ジルカロイは空気中である温度以上になると、燃えてしまいます。
自然発火によるものですが、こうなると水では消すことができません。

ペレットが入った核燃料棒は束ねられた状態になっています。
この束の大きさはこのぐらい、そして高さは3メートル60センチです。
この燃料棒の束は原子炉内部から取り出され、使用済み核燃料プールに沈められます。


さあ、ジルカロイは燃えるのだという事を、ご理解いただけたでしょうか。
2011年4月、福島第一原発の事故の一か月後、フェアウィンズではジルカロイでできた棒が、空気中で燃えることをビデオでご紹介しました。
ビデオの中では、ジルカロイの破片がテーブルの上で、跳ねる様子が確認できるはずです。
ジルカロイ自身が発火しましたが、炎は見えません。しかし物理的には空気中での燃焼であり、内部に別の熱源を持っているわけではありません。

問題はこのような反応が、使用済み核燃料プールで発生するか?という事です。
世界中の専門家が懸念している、福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールで?
現在福島第一原発では、4基の原子炉が危機的な状況にあります。
しかし今や世界の専門家が注目しているのは、4号機の使用済み核燃料プールなのです。
なぜ?
いいですか、ゼネラルエレクトリック社製マークⅠ型原子炉では、使用済み核燃料プールには覆いがありません。
これが意味するところは、何かトラブルが発生しても、放射性物質が空気中に放出されないよう、抑え込むものが何も無い、という事です。


現在福島第一原発4号機では、原子炉格納容器の中から炉心がそっくりそのまま取り出され、使用済み核燃料プールの中に置かれています。
4号機だけがこのような状態になっています。

原子炉の炉心が原子炉から、原子炉格納容器からそっくり取り出され、使用済み核燃料プールの中に入れてあります。

これと関連して重要な点は、4号機の原子炉建屋が損傷しているということです。原子炉建屋の底にはふくらみができており、私はそれがオイラー・ストラト・バルジ(Euler strut bulge : 地震波による特有の変形?)と言われる変形現象の第一段階だと信じています。


これは明らかに地震による損傷です。
爆発では、このようなふくらみはできません。
指示の揺れによりこうした損傷が起きたものと思われます。

まとめてみましょう。
福島第一原発4号基では、原子炉の炉心が格納容器からそっくり取り出され、現在使用済み核燃料プールの中に置かれている。
そしてその外側にある原子炉建屋は、まず2011年3月11日に発生した地震そのものによる損傷を受け、さらに爆発による損傷も受けている。
これが現在、世界の専門家たちが、この先一体どうなるのか、4号機に注目している理由です。
〈つづく〉

http://www.fairewinds.org/ja/content/can-spent-fuel-pools-catch-fire
  + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

日付が8月とちょっと古いのですが、福島第一原発4号機の状況について、すでにご紹介したフェアウィンズの【 福島第一原発で今も続く事故、そして危険、その真実 】よりも詳細に述べられせていますので、改めてご紹介します。

私たちはこれから原子力発電を終わらせるために、『なぜ原子力発電を止めるべきなのか』という事について、多くの人と『議論』をしていかなければなりません。
その際、不可欠なのが正しい知識です。
この点、フェアウィンズのガンダーセン氏は、実にわかりやすく原子力発電の仕組み、そして福島第一原発の現状を説明してくださいます。
私は『技術者の良心』を、形にしたような方だと思っています。

ともあれ、なぜ福島第一原発の事故は『終わっていない』のか、なぜ4号機が一番危険なのか、一緒に学習しましょう。

なお、翻訳の際、オイラー・ストラト・バルジという言葉だけ、その意味を突き止めることができませんでした。
幸い長男が東北大学工学部大学院にいるので、尋ねてみましたが、知りませんでした。
どころか、オイラーの定理ほかの説明をされたのですが、理解できず、途中で遮らなければなりませんでした。
振動波の解析に関連があるようだ、というところまでしかわかりませんでした。
お詫び申し上げます。

そして以下のニュース。
21世紀の資本主義の正体を垣間見るような内容です。

かつての資本主義の資本は、一面では社会資本に通じる部分があり、資本の拡大が国民生活の向上と結びつく部分があった。
すつての日本で、高度成長により社会資本の整備が進み、国民全体の生活水準も上がったのが、その例です。


ところが、新自由主義の台頭以来、資本と実物経済とのかい離が始まり、資本の拡大イコール資本の自己肥大に過ぎなくなってしまった。

まさに以下のニュースで『ある人』が語るアメリカ資本には、自己の資産価値の拡大にばかり目が行き、アメリカの実体経済を活性化させ、国の立て直しに貢献しようなどと言う動機がまるで見えません。

この日本の資本家たちは、どうでしょうか?
最近やたらと声高に、当然のようにこの国の未来に関する発言を繰り返していますが、その本音がどこにあるのか、私たちは見極める必要があります。
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【 オバマ大統領の勝利。『ウォール街を占拠せよ!』の宿敵、金融界はどう出るか?!】

アメリカNBCニュース 11月7日

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サバンナ・ガスリー :
大統領選挙の結果が明らかになりました。
そこで今度はオバマ大統領の第2期に、アメリカの金融はどうなるのか?
NBCケーブルテレビの金融番組『マッドマネー(へそくり)』のホスト、ジム・クレーマーに話を聴いてみましょう。
おはようございます。

ジム・クレーマー : おはよう、サバンナ。

ガスリー「早速ですが、大統領選挙の結果を受け、金融市場では今後のどのような動きが見られることになるでしょうか?」

クレーマー「急激な変化は無いと思います。アメリカ市場の株価は選挙当日値上がりしました。しかしこれから先に起きる事態の中に、誰もが恐れているような事態が進行しているのではないか、という懸念があると思います。あるいはオバマ大統領が、誰もが予想しなかったような起死回生の秘策を打って来るのではないか、という期待を持っている人がいるかもしれません。
私はどっちも違うと思います。
これから先、アメリカの金融市場が直面しなければならない課題は、財政面で崖っぷちにいるという事であり、これに比べれば、オバマ氏とロムニー氏、いずれが大統領になっても、さほどの違いが表面化するようなことは無いと考えています。」


ガスリー「すでに私たちが直面している問題の他に、これから表面化してくるような課題はあるでしょうか?そして金融業界は堅実な商売を好みますが、これから先にある不確実な要素は何でしょうか?政府は歳出削減を行っており、これから先増税の可能性もあります。あなたはどのような不確定要素が、今後の経済に悪影響を与えると考えますか?」

クレーマー「ある人がこんなことを言っています。『もし君が国際市場で仕事をしているなら、アメリカ国内では何もするな。何かしたいのなら、その場所はアジアだ。アメリカ国内でやっている事業については、これ以上人を増やすな。人を雇うならメキシコ国内だ。今新たなビジネスを始めたところで、成功する確率は少ない。失敗する確率の方がはるかに高い。そしてあまり大きな声では言えないが、配当を目当てに有価証券を持ち続けることはやめた方がいい。個人退職年金に関する税制上の優遇措置も無くなる。いずれにしてもあらゆる項目に課税され、しっかり税金を支払うことになる。たまったものじゃない。』」

ガスリー「オバマ大統領は選挙期間中、共和党の主張とは逆に、富裕層への減税措置の廃止を訴えてきました。大統領は共和党の反対を抑え込めるでしょうか?アメリカ経済は現在、悪化ではなく回復吉用にあるように見えますが、その足取りは非常に危ういものです。増税の影響はありますか?」


クレーマー「現在アメリカ国内の失業率は非常に高いままです。できるだけ多くの人の雇用を確保しようとしていますが、ここで増税を行えば、失業率が再び上昇する恐れがあります。増税はまだ早いと思います、当面は失業率の改善に的を絞った方が良いと思います。」

ガスリー「大半の人々にとって大統領選挙は終了しました。結果を見て幸せな気分に浸っている人々もいれば、そうではない人々もいます。経済界はそうでは無い方なのですか?」

クレーマー「そうですね、住宅販売の現状を見て見ましょうか。FRBのバーナンキ議長の対応が良い例かもしれません。FRBは金利を低く抑え込んでおり、住宅市況は改善しています。取引も活発化してきました。
しかし金融界はそうではありません。私はエリザベス・ウォーレン(ハーバード大学の法科大学院教授。米政府の銀行救済策を評価し、議会に金融システム改革のあり方を助言するための、不良資産救済プログラム(TARP)などを監視する委員会の委員長を務めた。『ウォール街を占拠せよ!』運動の思想的指導者と言われることもある。)の動きに注目しています。彼女は金融界と対立する立場の象徴のような女性です。
金融界は不活発なまま、おとなしく税金を支払い、規制に対しては従順な態度をとり続けることでしょう。」

ガスリー「大統領選挙はこれまで、経済界に対しては厳しい態度をとり続けて来ました。関係の修復はあるでしょうか?」


クレーマー「これから大統領は、企業の経営者に対し突然電話する機会が多くなるだろうと、多くの人が語っています。大統領は何のためそうするのか、今のところ判断する材料はありません。」

ガスリー「NBCケーブルテレビの金融番組『マッドマネー(へそくり)』のホスト、ジム・クレーマーにお話を伺いました。ありがとうございました。」

http://today.msnbc.msn.com/id/3041440/vp/49724558/#49724558

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