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【 2020年東京オリンピック招致の贈収賄と不正、捜査結果を待つIOC 】《前篇》

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所要時間 約 8分

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2020年オリンピック開催地のはく奪と変更、その可能性はあるのか?
1998年のソルトレークシティ以来のIOCスキャンダル -「不正に関わった人間は必ず探し出す!」

オーエン・ギブソン / ガーディアン 5月13日

東京五輪図
2度に渡り国際オリンピック委員会(IOC)の委員を務め、世界アンチ・ドーピング機関を設立した事でも知られるディック・パウンド氏は
「今回のスキャンダルがどこにつながっていようとも」
フランスの検察当局が、2020年のオリンピック招致に成功した東京から巨額の不正資金の流れを解明すべきであると語りました。
IOCは、不正を行ったとして国際陸上連盟(IAAF)の会長職の辞任に追い込まれたラミン・ディアク氏の息子に7ケタの金額の不正資金が渡ったとされる疑惑について、現在捜査が行われていることを確認しました。

フランスの検察当局も、200万ドル(約2億2,000万円)以上の不正資金が贈収賄、汚職、そして悪質な資金洗浄という流れの中で取引された事実について、現在捜査を進めていることを認めました。
これらの資金はいずれも14年間にわたって国際オリンピック委員会(IOC)の委員を務め、その間大きな影響力を振るったラミン・ディアク氏の息子で、マーケティング・コンサルタントのパパ・マッサタ・ディアク氏ガ関係する銀行口座を経由したものです。

少なくとも150万ドル(1億6,000万円)に上る支払いが、別の贈収賄事件で問題となっている国際陸上連盟(IAAF)に関連する不正預金口座に流れ込んだ可能性について、ガーディアンは11日水曜日に報道しました( http://kobajun.biz/?p=27803 )。

東京五輪04
「私たちはこれまで国際陸上連盟(IAAF)内部で行われていた不正問題に焦点を合わせてきました。徹底的にその問題だけを追及してきたわけではありませんが、私たちはこの不正資金があらゆる問題に関わっていたという印象を持ちました。そうした事実が改めて明らかになったという事であり、今さら驚くにはあたらないというのが私の感想です。」
パウンド氏はこう語りました。

パウンド氏はロシアが国家ぐるみで関わっていたとみられるドーピング問題について、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)から独立した権限を与えられた調査委員会の委員長を務め、国際陸上連盟(IAAF)の腐敗暴き出しました。
「私たちは現在フランスの検察当局が行なっている調査範囲の拡大を思いとどまらせるつもりもありませんし、不正に関する捜査がどこまで波及するかそれを阻止するつもりもありません。どの時点でどの範囲まで訴追できるのか、それはフランスの検察当局が判断すべき問題です。」

5月12日木曜日、デイビッド・キャメロン首相がロンドンで国際的な腐敗撲滅サミットを主催しましたが、タイミングを合わせるようにしてロシアのドーピング問題の一層の拡大を示す新たな事実が明らかになりました。

東京オリンピック02
そして2020年オリンピック開催地を決定する際の不正と疑惑についてガーディアンが世界に報道したことに応えるように、フランスの検察当局はこれまでの捜査結果の詳細を確認しました。
フランスの経済部門の捜査関係者は2015年12月、不正な薬物検査を行ってドーピング疑惑を隠ぺいする見返りに100万ユーロ以上の現金を受け取った容疑で国際陸上連盟(IAAF)の捜査を行い、ラミン・ディアクの逮捕に至った一連の捜査の中で、2013年7月と10月に日本国内から不正資金口座に送金があった事実が明らかになったと、ガーディアンの取材に答えました。

パウンド氏は世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の設立時の会長を務め、1998年にソルトレークシティ冬季オリンピック開催に関わる贈収賄スキャンダルの調査を監督しました。
この事件は国際オリンピック委員会(IOC)の委員数名の追放に発展し、開催地決定プロセスに関する厳格なルールの導入されることになりました。
パウンド氏は現在のオリンピック開催地決定のための仕組みは、不正行為を防止できる校正で妥当なものだと確信しています。

東京五輪03
「国際オリンピック委員会(IOC)でソルトレークシティ事件が発覚してから、まもなく四半世紀が経とうとしています。あの事件以降オリンピック開催地決定に関してIOCは極めて慎重な対処を続け、透明性が保たれてきたと信じています。もし不正があったとすれば、それはIOC内部の人間ではなく、外部の関係者によるものだという事が遠からず証明されることになるだろうと考えています。」
パウンド氏はガーディアンの取材に対し、こう答えました。
「私自身は、IOCのメンバーは公正な立場を守るため、それぞれがベストを尽くしてきたと自覚していると考えています。しかしそれでも尚IOCの内部に不正に関わった人間がいるとすれば、私たち自身でその人間たちを探し出します。そして厳しい制裁を科すことになるでしょう。」

〈 後篇に続く 〉
https://www.theguardian.com/sport/2016/may/12/dick-pound-ioc-tokyo-2020-corruption
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【 ISISの無差別殺戮が作り出した母子家庭 】《4》

エリン・トリーブ、ソフィア・バルバラニ / アメリカNBCニュース 5月7日

yadiz08
夫をISISに殺されたヤジズ教徒の女性たちは、孤独に苛まれ社会の中で女性一人の力で生きていくことの限界にも直面させられています。
それでも彼女たちは母親として子供たちを守っていくことを改めて心に誓い、自らの勇気を奮い立たせようとしています。

「ISISが私たちの町に迫って来た時、夫は家の戸締りを厳重にし、私たちを山の中に逃がすため車を手配しようとしていました。
私たちは1週間山の中に隠れていましたが、そこでの暮らしは厳しく惨めで、しかも夫所在も解らず辛い思いばかりしていました。」
「夫を失った女性たちは皆、その時一緒に自分も死んだ方がましだったと考えています。
夫が必死の思いで私たちを逃がした後どうやって殺されたのかを考えると、私は何もかも投げ出したくなってしまいます。
それをかろうじて思いとどまらせているのが2人の娘です。
娘たちを放り出して、自分だけ死ぬわけにはいきません…」

21歳になったファトゥマ・アジズが夫を殺されたのは、彼女がわずか19歳の時でした。
妻と娘を山の中に逃がした後、ファトゥマの夫は村を守るために残りました。以来二度と夫からの連絡はありませんでした。
「私たちは財政援助を必要としています。私は政府が我々に与える食物を他に転売して、娘たちのミルクや衣服を買うための現金を手に入れています。」
「私が今生きているのは娘たち、そして夫のためです。娘たちをもう一度父親に会わせてあげたいのです。夫もこの娘たちのために、きっと生きていてくれていると信じています。」

yadiz09
http://www.nbcnews.com/slideshow/widowed-isis-yazidi-women-find-strength-motherhood-n569466

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