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【 無報酬?! 強制労働?! 小学校1年生から始まる子供たちへの洗脳、そして労働 】

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所要時間 約 10分

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「世界が知らない、ウズベキスタンの綿花栽培の実態」

アメリカCNNニュース 2月21日

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あなたがもし「良心的消費者」であることを自認されるのであれば、世界で最も強権的な体制の下で、児童労働が行われている国について心にとどめ置く必要があります。
その国の名はウズベキスタンです。

変化の兆しも伝えられてはいますが、解決には程遠いというのが実情です。

「ウズベキスタンは非人道的行為の記録において、世界の中でもとびぬけてひどい記録を有する国のひとつなのです。」
こう語るのは、ヒューマン・ライツ・ウオッチで中央アジア地区を担当するスティーヴ・スウェドレー氏です。
「23年間に渡るイスラム・カリモフ大統領の長期政権は、いかなる反対勢力をも弾圧してきました。」

ウズベキスタンの何十万人もの学生たちは、秋の収穫期になると教室から連れ出され、無報酬か、あるいはほんのわずかな賃金をもらい、綿花の収穫に従事させられます。

収録されたビデオの中に登場するひとりの母親は、もし子供を収穫作業に従事させなければ、一人前の労働者の2週間分の賃金に相当する罰金を課せられるのだ、と語りました。
そして市民権擁護団体は、収穫作業に参加しなかった子供の机は教室から取り払われると話しています。

カリモフ大統領

カリモフ大統領


政府職員や民間企業の従業員もまた、この収穫作業に加わらなければなりません。
もしそうしなければ職を失う羽目になるという事を、これまでいやというほど目にしてきているのです。

ウズベキスタンの綿産業における強制労働は、ソビエト時代から続いています。
ウズベキスタン政府の高位にある官僚たちは、綿の収穫量から直接上前を撥ねるため、この悪しき慣習がずっと続いてきたのです。

農民は可能な限り綿の作付面積を増やすように命令され、国はそれを信じられないような安い価格で買い上げます。
そして『妥当な価格』でその綿は世界の市場に売られることになるのです。

「児童労働はソ連体制の下では、広く行われていました。」
ウズベキスタンの人権活動家であるエレナ・ウアリーバがCNNの取材に答えました。
「ソ連の崩壊によりウズベキスタンが独立して20年になりますが、児童労働が無報酬である事だけは
変わっていないのです。」
「子供たちも、その親たちも、ウズベキスタンの綿栽培は国の宝であり、世界に誇るべき産業だと教え込まれます。子どもたちはそのことを小学校1年生の時から教え込まれます。もし違うことを言う人間がいれば、国家の敵にされてしまうのです。」

ウアリーバのようなウズベキスタンの人権活動家たちは嫌がらせを受け、逮捕され、投獄されました。
ヒューマン・ライツ・ウオッチの現地事務所は閉鎖されてしまいました。
国際労働機関(ILO)は、綿の収穫作業の実態を調査することを拒否されました。

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収穫作業に駆り出された学生、そして一般の人々は、労働実態を記録されないように、携帯電話やカメラの持ち込みを厳しく制限されます。

今日、世界の130以上の衣類製造業者は、今後自社の製品にウズベキスタン産の綿は使わないことを明言しています。
この誓約は、強制労働を終割らせることに取り組んでいる『信頼できる原料調達を行うためのネットワーク(Responsible Sourcing Network)』のようなグループが、長年努力を積み重ねてきた結果によるものです。
各製造業者は消費者がこうした企業姿勢に目を向けるようになれば、企業への好感度も増すことになると考えており、ネットワークが用意した協定書にサインすることに前向きになっています。
企業にとっても、メリットのある事なのです。

「現代は透明性が求められる時代なのです。」

「今日は、透明度の時代です」
『信頼できる原料調達を行うためのネットワーク(Responsible Sourcing Network)』の責任者を務めるパトリシア・ユレヴィッツがこう語りました。
「強制労働などとは関係を持たない、消費者はそのことを約束するブランドを選ぶのです。」

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こうした圧力が状況を少しずつ変え始めました。

2012年、ウズベキスタン政府は綿の収穫に、小学生を使わないことを宣言しました。

しかしエレナ・ウアリーバは確かに幼い子供たちは姿を消したものの、中学生以上大学生までは相変わらず綿の収穫作業に従事させられているのを確認しています。
その上、ウズベキスタン政府が本当に宣言を守っているかどうかを確認することは容易なことではありません。

ウアリーバが次のように語りました。
「人権保護活動家が子供たちが働いている収穫現場に近づこうとすると、付近を武装した兵士がしていることに気がつきました。彼等は警察当局、そしてソ連時代の秘密警察であったKGBの後進の組織の兵士たちです。」

綿の収穫期、11~18才の学生が綿の収穫作業を行っている実態に関する報告を行ったところ、ウアリーバはタシュケントで逮捕拘留されました。

ワシントンにあるウズベキスタン大使館は、CNNによるインタビューの申し込みを拒絶しました。代わりに書面で回答してきました。

「綿の収穫に従事している人々に対する逮捕、殴打と拘留などに関する報告内容は、現実と一致していません。」
「ウズベキスタンの綿には優れた品質があります。収穫作業についての様々な報告は、その品質をねたむ国外の競争相手が、ウズベキスタンの取り引き環境を悪化させたり、その評判を落とすために行っている可能性があります。」

この回答書には農民たちも十分な対価を得ていると書かれています。しかし人権擁護活動家は、個人的に十分な利益を確保しているのは政府の官僚たちだと語りました。

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ウズベキスタン当局は、綿の収穫作業がソビエト時代の名残であると認めていますが、現在は政府による近代化の取り組みにより、状況は変わったと主張しています。
しかし活動家たちは、そんな事実は存在しないと一蹴しました。
「開かれた社会が建設されたわけでもなく、国外の企業が参入できるわけでもなく、報道関係者が収穫現場に入ることもできません。」
ヒューマン・ライツ・ウオッチのスウェドレー氏がこう指摘しました。
「そんな状況下、政府が実際に行っていることを確認するなど不可能です。そして子供たちに、人々に労働を強制することを止めさせることもきわめて困難です。」

こうしたハードルがあるにもかかわらず、「意識して」ウズベキスタン製の綿を使わないと誓った世界的なブランドの数が、1年間で60社から130社以上まで増えていることに、活動家たちは意を強くしています。

強制労働との戦いはまだまだ終わっていない、そう活動家たちは認めます。

自らのサプライチェーンついて改めて精査するとの誓約を、多くの企業が行ったことは目覚ましい前進です。
活動家たちは各国の政府、そして企業に対する圧力を形成し続けなければなりません。

しかし、100万人のウズベキスタンの学生たちのために最も望ましいことは何でしょうか?
それは世界中の消費者がこの事実についてきちんと知識を持ち、たとえ少々割高ではあっても、奴隷労働によって得られた原料を使った商品は購入しない、その態度を明らかにすることです。


動画のリンク : http://cnn.com/video/?/video/world/2013/02/21/cfp-pkg-clancy-uzbek-cotton.cnn

オリジナルの記事 : http://thecnnfreedomproject.blogs.cnn.com/2013/02/21/cotton-exporters-using-child-labor/?hpt=ias_t3
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写真集 : アメリカNBCニュース 2月25日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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