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【 帰れない町 – 故郷は『原子力ゴースト・ゾーン』 】

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所要時間 約 7分

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今や世界最低のドラマは日本の国会で演じられている、というのが正直な感想です。
新しい総理大臣が被災地の復興に尽力したい、と所信表明演説をしても、大事故を起こした原子力発電所建設事業を推進してきた自民党が難癖をつけ、すかさず邪魔をする。
「とにかく権力をこっちによこせ。」と言っているとしか感じませんが、どんなものでしょう?
そしてその様子をさも私たちの国、今の日本で最も重要な人間達の『政治』として、大々的に放送する大マスコミ。

塩野七生さんの「ローマ人の物語」を読むと、繁栄していた頃のローマでは、為政者達は国難が生じると直ちに小異を捨てて団結し、国の総力を挙げて問題を解決する様子が描かれています。
今の日本が2千年前の国に及ばない、というのは何とも情けない話ではあります。

当然ながら、苦しむのは国民、その様子が今日の英国BBC放送のこの記事に綴られています。
この記事も長いので、今日と明日、二回に分けてご紹介します。
特に「年老いた人たちはここに戻りたいのです。戻ってこの町で死にたいのです。」という部分には胸をつかれます。
そして「ゴースト・ゾーン(Japan's nuclear ghost zone)」の表現。
「死の町」と表現する人間より、「死の町」をつくり出した人間達の方を責めるべきだと思うのですが。

尚、この原稿の動画がありますが、埋め込みコードが提供されていませんので、残念ながらこのページ内ではご覧いただけません。
英国BBC放送のホームページに直接アクセス[ http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-14881476 ]し、ご覧くださるよう、お願いいたします。

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【 日本の原子力ゴースト・ゾーンの中で〈前編〉 】

BBCニュー ス 2011年9月13日
環境・科学担当特派員デビッド・シャクマン

空っぽの富岡町の中心部で動いているものは何もありません。
福島第一原子力発電所の大事故の後、人口16,000人の町は不気味なゴーストタウンと化してしまっています。
メインストリートの商店に人影はなく、バイクと車が打ち捨てられ、雑草がコンクリートの割れ目から伸びています。
日本ではどこにでもある飲み物とスナックの自動販売機に電源ははいっておらず、静かに立っています。

富岡町はこの3月、爆発した原子力発電所から放射能が漏出した際、直ちに設定された20キロ の立ち入り禁止区域内にあります。

逃げるために急いでいたのか、家々のドアが大きく開かれたままになっていました。
地震と津波によってめちゃめちゃになった窓や屋根は、まだ修復されていません。
自転車が一台、街灯に立てかけてありました。

我々はこの地区に降り注いだ放射線の量について、科学者や他のジャーナリストから十分な情報を得た上で、この地区への訪問を行っています。
富岡町が南に位置するのに対し、最悪の汚染は福島県の北西方向に向かいました。
それでも我々は、放射能の主な発生源である可能性が高い粉塵との接触を最小限にするため、専用に作られたオーバーオール、ブーツ、手袋、フェイスマスクで身を固めて行きました。

一般市民とメディアは、このゾーンに入ることを禁止されていますが、警察の検問所に近づいていきましたが、制止は受けませんでした。

▽ 放射線濃度

私たちは滞在中ずっとガイガーカウンターの電源を入れていました。避難エリアに入った途端数値が上昇しましたが、予測していたほどの数値ではありませんでした。

撮影のための3時間の訪問の間、放射線被ばくの量を最小に抑えるため手際よく作業を行いましたが、被ばく量は平均すると一時間当たり3マイクロシーベルトでした。
私たちの被ばく量は、胸部レントゲンの際に受ける半分の放射線量ということになるでしょう。

私たちのガイド、富岡町の農家を経 営する松村直人さんは、彼の故郷がどれほど苦しんでいるかを、世界中がその目で見てくれるよう熱望しています。
松村さんは事故直後にこの街を脱出した一人でしたが、避難所暮らしに耐えかね、退避命令に従うことなくこの町に戻りました。

今や松村さんはたった一人この町に残る『最後の富岡町民』ですが、この富岡町を再び人の住める場所に戻すことが、自らの責務だと考えています。
豚やそ 他わずかな動物だけが、その生存を確認されています。

「この町が再び、安全で平和な場所に戻ってほしいのです。」
静まりかえった町や草がぼうぼうのままの水田のわきを通りすぎながら、松村さんが私に語りかけ ました。
「ここには今や、ガスも水道も電気もありません。でも私の父や母を含め、年老いた人たちはここに戻りたいのです。戻ってこの町で死にたいのです。」
「この町で動物たちの世話をしているのは、もはや私一人だけです。」
家畜たちの運命はたった一度の出来事で大きく変わりました。
何十頭もの牛が人々の避難の後解き放たれ、あてどもなくさまよっています。

豚や養殖イノシシも逃げ出し、今では野生化してしまっています。
放射能汚染地区で私が見たたった唯一の生き物は、数匹の赤ん坊のイノシシたちでした。

しかし多くの家畜を悲劇が襲いました。飼い主の人々の避難はあまりに唐突で、家畜を開放する暇すらなく、その結果餓死を待つ他ありませんでした。
松村さんは私をある大きな農場に導きました。この町の牛は味と品質の高さで高い値段で取引されていたのです。

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南カリフォルニアからシロナガスクジラがえさを探して、何頭か集まっている様子をご覧ください。
シロナガスクジラは大きいものは85フィート(約25メートル)80トン程にもなる、地球最大の生物です。捕獲によって数が減少し、絶滅危惧種に指定されているため、今やどこの海に現れても大歓迎されます。

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