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【 原子力の真実:広島、長崎から六ヶ所村再処理施設、安全保障関連法案…つながる一本の線 】《2》

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所要時間 約 7分

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核兵器の目的は一回の爆発で可能な限り多くの人間を殺すこと、その意味で広島、長崎への原爆投下は全くの成功
核兵器による武力行使を前提とした核保有国の『核抑止力』という考え方は、究極の威嚇に他ならない
広島・長崎の被爆者の方々の存在こそが、本物の『核抑止力』

金子千穂、フェアウィンズ理事会メンバー / フェアウィンズ 10月18日

FW Title 1
破滅的な威力を発揮した原爆による外傷を免れた人々も、その後の一生は『被爆者』として放射線被ばくによる恐怖に支配されるものになりました。
77歳の女性の被爆者は次のような体験を語られました。

「広島に原爆が投下された時、私は小学校の2年生でした。原爆投下後の数日間、私はいとこたちが一人ずつ死んでいくのを見送らなければなりませんでした。
私自身も秋になって、髪の毛が抜けていく体験をしました。
それでも両親の懸命の看護によって、私は命を取り留めることが出来、今日までこうして生きのびることが出来ました。」

「結婚して娘を妊娠した時、私は出産すべきか諦めるべきか、身を引き裂かれるほど悩みました。当時は放射線被ばくによる障害の発生については、まだ未解明でした。
最終的には出産を決意した私は、その後娘が健康に育っていくのを見てどれ程安心したことか…」
「しかしその娘も極めて特異なガンを発症し、45歳で亡くなってしまいました。それ以来ずっと、私は自分自身を責め続けています。」

核兵器の目的はただ一つ、一回の爆発で可能な限り多くの人間を殺すことです。
その意味で広島、長崎への原爆投下は、合わせて20万人以上という犠牲になった一般市民の数を見る限り、全くの成功と言って良い結果を残しました。

広島14
広島、長崎への原爆投下は日本との戦争を終わらせるために投下されたのではありません。
そのための交渉はすでに水面下で進んでいました。
アメリカ合衆国は自分たちが手にした破壊力を、ソビエト連邦に現実として見せつける必要があったのです。

ヒストリー・チャンネルにはこうあります。
「トルーマン大統領とその顧問の多くは、ソビエト連邦との外交交渉を有利に進めるための道具として、原子爆弾の技術を独占することを望んでいました。こうした意味から、日本への原爆投下は、アメリカ・ソビエト連邦の冷戦の第一撃とみなすことが出来ます。」

これ以降私たち人類は、文字通り壊滅的な威力を持つ核兵器テクノロジーの支配下に置かれることになったのです。

核兵器不拡散条約(NPT)は世界の大部分の国から代表が集まり、直接に話し合う機会を持つ場として代表的なものですが、現在インド、イスラエル、北朝鮮、パキスタン、南スーダンの5カ国が加盟していません。

しかしこれは私の個人的見解ですが、核兵器不拡散条約(NPT)では人類が手に入れるべき最も重要なゴール、すなわち広島・長崎以降たった一人であっても核兵器による犠牲者を出さないという到達点に行きつくことはできません。
最終目標の達成のためには、核兵器保有国によるウラン濃縮作業を中止すること、核兵器の新たな製造を止めること、備蓄されている核弾頭や核兵器の廃棄を行うこと、これらを実行する以外に方法は無いと考えています。

広島資料館
いわゆる『核抑止力』という考え方については、核攻撃があり得るということを前提としている以上、核兵器による威嚇のひとつの形だと思っています。

私たちは歴史から学んでいないのでしょうか?
兵器を作り続けたその先に、数多くの戦争や紛争が発生したという事実を。

今年4月広島と長崎の被爆者の方々が国連に滞在したおられた間、私は様々なお話を聞く機会を持ち、そしてある真実に気づきました。
被爆者の方々こそが、本物の『核抑止力』なのだと。

機会がある度、被爆者の方々が残酷で恐ろしい体験について誰彼と無く繰り返し語り続け、体に残された無残な傷跡を恥を忍んで人目にさらし、そして心に刻まれた消すことの出来ない記憶について絶望的な思いを吐露されて初めて、私たちは核兵器というものが人間をどれ程残酷な目に遭わせるものなのかを理解することが出来るのです。

広島平和記念資料館内
被爆者の方々のメッセージは聞く者すべての胸を打ち、そして誰もが理解できる明快なものです。

この世界に核兵器は不要である。
二度と戦争などしてはならない。

私も心から願います。
世界から核兵器が消えてなくなる日を。
世界から戦争が亡くなる日を。

-《3》へ続く –

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//nuclear-is-atomic
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【 10月27日までの報道写真から 】

アメリカNBCニュース 10月27日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

day01
10月24日に、トルコの海岸からディンギーに乗ってギリシャのレスボス島までたどり着いた後、ボランティアが提供した発熱式の毛布にくるまり、体を温めようとする中東難民の女性。(写真上)
国際移住機関によると、10月最終週には1日あたり平均約9,600人とこれまでで最大規模の難民がギリシャに流入しました。

10月24日晴天の日、黄色に染まったワイン用のブドウを育てるフランス、ボルドー地方の農園。(写真下・以下同じ)
day02
10月24日セルビア、ベルカソボ、クロアチア領内に入るため設けられた仮設のテント村で毛布にくるまっている男性。
現在も数千人の難民がバルカン諸国を移動中です。
DAY03
10月24日、オーストリア国境に向け難民たちを誘導するスロベニアの警官。アルプス地方の小国に殺到する難民の対応に追われる同国は、EU加盟各国に対し積極的な受け入れ措置を求めています。
Day06
10月27日、ギリシャのレスボス島近くまで来た過密状態のゴムボートから降りて、陸地を目指して懸命に泳ぐ中東難民の男性。
Day04
10月27日、アフガニスタンのタハル地方、地震で倒壊した自宅跡の門に立つ子供たち。
Day05
http://www.nbcnews.com/news/photo/today-pictures-october-27-n452596

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