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【 フクシマ、危険にさらされる子供たち、脅かされる子供たちの未来 】〈4〉

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所要時間 約 7分

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繰り返し行われた調査・研究により、低線量の被爆の危険性は実証されている
低線量の被爆が長期間続けば、原爆症を上回る危険が生まれる
長期間の低線量被爆をしてしまった場合、人間の遺伝子が損傷してしまう可能性

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション 3月20日

私たちが検証してきた15か国の調査結果公開から2年後の2009年、ジェイコブの研究チームは、新たに8つの原子力産業労働者についての調査を行いました。
特に放射能に汚染されてしまった場所で働く労働者の被ばく状況を明らかにすることは、低線量ではあっても持続的に被ばくをしてしまった場合の結果について明らかにすることにつながりました。

そして総合的に分析した結果、崩壊速度が遅い放射性物質への被ばくの方が、健康被害が深刻である可能性が高まったのです。

例を挙げましょう。
ジェイコブの研究チームはそれまで行われた9つの研究結果をひとつの表にまとめあげました。
映像に映っている表は原子力発電関連施設労働者が死亡の危険のあるガンを発症する割合が、一般のそれを上回っていることを明らかにしています。
原子力発電関連施設労働者に関するそれぞれの研究結果はゼロの値に対し、どの程度危険性が増したのか、赤い点の位置と線の長さによって表示しています。

対照的に青色の点は原子爆弾の被爆(生存)者たちのガン発生リスクを表しています。
双方を比較した場合に整合性が保たれるよう、年齢、性別について調整してあります。
ご覧いただければわかるように、赤い点(線)はほとんど青い点(線)の右側に描かれています。
つまり原子力産業の労働者の発がんの危険性は、原子爆弾の被爆者よりも一段と高いものであることが解ります。

これは注目すべき重要な事実です。
なぜならこれまでの放射線被ばくの危険性に関するデータは、短時間に高い線量を被ばくした原爆症患者の研究に基づくものであり、短時間に高い線量を被ばくすることの方がより有害であると考えられていたからです。
しかしジェイコブ研究チームによる検証の結果、こうした考え方には大きな疑問が生まれました。

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ジェイコブ研究チームの論文については、雑誌『職業病と環境医学(Occupation and Environmental Medicine)』に掲載されたものを参照しました。

「最近の研究の結果、『低線量の放射線が日常生活の中で徐々に体内に取り込まれていく被ばく形態は、高線量を一気に浴びてしまう被ばくより健康への害が少ない。』とする仮定に疑問が呈されるようになりました。」
「ほぼ同じ累積量の被ばくをしてしまったと考えられる人を比較した場合、高線量を短時間で被爆した日本の原爆の被害者に対し、低線量を長時間浴びた人々の発がん割合は同程度かあるいは上回っている傾向があることが確認されたのです。

ジェイコブ研究チームのこのグラフは、これまでの発がんリスクモデルの矛盾を指摘することになりました。
これまで代表的なものとして認められてきた発がんリスク・モデルは、その数値が左(より安全である)側に寄っています。
2番目は私たちが始めに検証した、科学アカデミーの発がんリスクモデルです。
どちらの調査も、その多くを原爆被害者である被爆生存者が体験した、短時間の大量被ばくをベースにしています。
そして3番目の線は原子力産業労働者の、長時間にわたる低線量被ばくによる発がんリスクを表すデータは右に寄っており、ガン発症の危険性が原爆被害者のリスクを上回っていることを表しています。

NBC福島03
最新の包括的な分析の結果、以下の推論が成り立ちます。

すなわち、これまで代表的であった発がんリスクモデルは、長期間の低線量被ばくによる発がんリスクを低く見積もっている可能性があるのです。

科学は長期間の低線量被ばくがもたらす危険性について、目で見てわかる程のマクロ的な問題だけでなく、ミクロの視点における危険性についても明らかにしています。

最近の研究は長期にわたる低線量被ばくが、人間の遺伝子を損傷させてしまう危険性ついて、高い精度で明らかにできるようになりました。

染色体転座(染色体の一部、または全部がちぎれて, 他の染色体に結合した状態)は、 遺伝毒性を持つ化学物質や放射線によってDNA分子が損傷することによりDNA分子の再生不良が起き、遺伝子が損傷してしまう現象の事です。

染色体転座は染色体異常としても知られており、様々な種類のガンの発生原因になると考えられています。
すなわち、放射線が誘発する染色体異常は放射線がもたらすがん発生メカニズムの、原因の部分を形作っています。

Fukushima children
中程度~高線量の放射線が染色体異常を増加させることは、繰り返し実証されてきました。
一方、低線量の被ばくが遺伝子のどのような影響を与えるかはまだ不明であるとされてきました。

しかしこれまでご説明してきた、低線量の長期にわたる被ばくによる発がんのメカニズムが本当なら、低線量の被ばくであっても、ガン発症の危険性が上昇することを疑う理由はどこにあるというのでしょうか。

〈 第5回につづく 〉

http://fairewinds.org/cancer-risk-young-children-near-fukushima-daiichi-underestimated/
 + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

記事中に出てくる『遺伝子損傷』は極めて深刻な結果をもたらします。
遺伝子の中のDNAの配列はきわめて複雑な人体の設計図の働きをしていることが解明されつつありますが、放射線はそのDNAをずたずたに切り離し、配列をめちゃくちゃにしてしまう事が解ってきました。
それが妊娠、出産において深刻な結果につながることが解っています。
私個人はガンの発症より、その事の方がより深刻な事態だと考えています。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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