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『サイテーの』大統領に立ち向かう『怒れる女』たち – 世界中の女性たちがトランプに猛抗議《前篇》

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所要時間 約 9分

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アメリカの首都を中心にヨーロッパでも、アジアでも、アフリカでも

『サイテーの男』が大統領になった以上、世界中の女性たちも黙っている訳にはいかなくなった

 

アルジャジーラ 1月22日

 

1月21日土曜日、共和党候補の大統領が就任した翌日、数十万人の人々がアメリカ合衆国の首都に集まり、抗議の声を挙げました。

そしてこの抗議デモに呼応するデモがアフリカ、アジア、ヨーロッパ中の都市でも開催され、ドナルド・トランプ大統領に反対する声が世界中にこだますることになりました。

 

あらゆる年代の女性たち、そして男性たちが首都ワシントンをデモ行進しました。

そして女性の権利、出産に絡む権利、出入国管理などの問題についてそれぞれがそれぞれの意見をアピールしました。

デモには米国国会議事堂とホワイトハウスの間にある公園状の施設である国立モールを埋め尽くしてしまうほどの人々が参加しました。

デモ隊の一部はさらに、トランプ大統領が首都ワシントンに滞在する際の拠点としていたホテルやアメリカの資産家たちが居を構えているペンシルバニア通りの上にあふれ出しました。

 

抗議者たちは手に手にサインボードを掲げ、そこには「女性の権利は、すなわち人間としての権利です」「国境沿いの壁を撤去しなさい!二度とそんなものは作るな!」などと書かれていました。

中には大統領選挙期間中、テレビ討論の場でトランプが対立候補のヒラリー・クリントンを『nasty woman – イヤな女だ』と呼んだことを受けた「イヤな女たちを激怒させる、あんたみたいなサイテーの男が行く場所は地獄しかないわ!」というサインボードも掲げられていました。

 

女性平等党のリーダーを務めるソフィ・ウォーカーさんは、アルジャジーラとのインタビューの中で互いの連帯を表明するために集まって来たと語りました。

「私たちはドナルド・トランプが政治の場で提唱している憎しみと差別に抗議するために、ここに集まってきました。」

「そして私たちは現在、この国で盛り上がりを見せている外国人排斥ムードに対しても抗議するために、ここにいます。 さらには人種差別と女性蔑視、性差別を常態化させようとする動きに対しても抗議の声を挙げるため、みんな集まって来たのです。」

 

この日のデモの参加者の中には、大統領選の投票前にビデオ映像が公にされトランプ自身が関与を認めざるを得なくなった女性に対する性的暴力事件を象徴するものとして、ピンクの毛糸で編まれた「ニャンニャン」帽子をかぶった女性の姿が数多く見かけられました。

公開されたビデオの中で、トランプは相手の同意なしに女性の体をつかんだと語り、あまりの非道さに女性たちの憤激を買うことになったのです。

 

マサチューセッツ州から娘さんとともに旅してきたモニカ・モランさんは、トランプが家庭内暴力と性的虐待から女性を守るために制定された女性保護法(the Violence Against Women Act)に基づく基金に対する公的資金の提供を打ち切る恐れがあるために、今回の抗議行動に参加したと語りました。

「残念ながらアメリカでは4人に1人から3人に1人の割合で、生涯のどの時点下で家庭内暴力にさらされるという結果が明らかにされています。そうした場合に女性保護法と基金が彼女たちを現実に救済しているのです。トランプがこの制度に対する資金提供を打ち切れば、もっと多くの女性たちが殺されることになってしまうでしょう。」

アルジャジーラの取材にモランさんがこう答えました。

 

抗議デモがこれほどの規模で行われたことは、2016の選挙運動期間中に分断されてしまった傷あとがいまだ癒えることの無いアメリカにあって、女性たちの怒りの深さを改めて印象付けることになりました。

首都ワシントン治安当局はこの日のデモの参加者数を明らかにはしていませんが、主催者側はAFP通信社の取材に対し、アメリカ国内各所からの参加者は当初予想していた数の4倍に膨れ上がり、総計100万人に達することになったと答えました。

 

ロスアンゼルスでも同様のデモに50万人が参加したことを市警察当局が確認、ニューヨークでもほぼ同じ規模で抗議のデモが行なわれました。

他にもシカゴ、ダラス、サンフランシスコ、デンバー、セントルイスなどで大規模な抗議デモが行なわれ、さらにはアメリカ国内各所で抗議が巻き起こりました。

 

トランプは1月20日の大統領就任式の席上、『アメリカ・ファースト』をすべての政策において実現させるという就任演説を行い、これまで繰り返してきた性差別主義的発言、外国人に対する排外的発言とも相まって、アメリカ国内だけでなく世界中の自由主義者、左派その他の革新派の怒りを招きました。

 

〈後篇に続く〉

http://www.aljazeera.com/news/2017/01/women-world-protest-president-trump-170121134424671.html

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【 移民受け入れを止めるな!トランプが出ていけ! 】

トランプ政権の移民受け入れ凍結措置、全米の空港で抗議行動

 

米国NBCニュース 2017年1月29日

 

1月28日シカゴのオヘア空港にトランプの決定に抗議するために集った人々。(写真上)

1月27日金曜日、ドナルド・トランプ大統領はアメリカ国内でのテロを防止するため、イラク、シリア、イラン、スーダン、リビア、ソマリア、イエメンのイスラム諸国国民について90日間すべての出入国管理を停止するという行政命令に署名しました。

この措置に対する激しい抗議はたちまちアメリカ全土に拡大して行きました。

 

1月28日ニューヨークのジョン・F・ケネディ(JFK)国際空港にトランプの決定に抗議するために集った人々。(写真下・以下同じ)

トランプ大統領が出入国管理関する大統領令を発してから24時間、世界各国の出入国管理業務が対応に追われる一方、決定に対する反発も世界中に拡大しました。

大統領令により移民や難民申請を行うつもりであった人々は先が全く見通せない状態となり、綿密な調査を受けた結果すでに難民申請が受理された人々も法的に宙ぶらりんのまま、各地の空港で足止めされることになりました。

1月28日にニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港のターミナルの入口で、警官と向き合って立つ抗議者。

22日日曜日トランプ大統領は、自ら行った決定を擁護する声明を公表しました。

「アメリカは移民が作り上げた誇り高い国であり、我々は現在も抑圧から逃れようとする人々に共感と同情を持ち続けます。しかし、我々自身の市民と国境を守るために今回の措置をとることにしたのです。」

1月28日のニューヨーク、ブルックリンにある合衆国裁判所の前でプラカード掲げて抗議する人々。

1月28日サンフランシスコのSFO国際空港の到着ロビーに抗議のために集まった人々。

写真左側の女性が掲げているのは『移民受け入れを止めるな!トランプが出ていけ!』と書かれた紙。

http://www.nbcnews.com/slideshow/trump-out-refugees-ban-sparks-protests-airports-across-nation-n713746

 

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