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米国の核戦争実施計画、その立案者が告発する!《2》

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所要時間 約 9分

ソ連と中国に25,000発の核ミサイルを先制攻撃する、それがアメリカの『核兵器戦略』の中身

ソ連と中国で3億2,500万人、ヨーロッパで2億人、日本を含むアジアで6億人、それがアメリカの『核兵器戦略』の『予定犠牲者数』

600万人を虐殺したナチスドイツのホロコースト、その100倍の規模の大虐殺を実際に計画していた米国の『核兵器戦略』

 

デモクラシー・ナウ 2017年12月5日

ダニエル・エルスバーグ :

アイゼンハワー大統領時代の核戦争実施計画の中身を知っている人間はほとんどいなかった、そのことにははっきりした理由がありました。

彼らは狂っていました。

計画を作った人間たちはアイゼンハワー大統領の命令による先制攻撃計画の実施を求めていました。

アイゼンハワー大統領はいかなる場合であっても、ソビエト連邦との間の限定戦争に関する計画は一切望んでいませんでした。

なぜならソビエト連邦との間で限定戦争だけを想定した場合、膨大な数の陸軍師団の増設や戦術的核兵器の大量配備すら軍が要求してくることは目に見えていたからです。

 

そこで彼はソビエト連邦との武力衝突について、あらゆる可能性を検討させました。当時西ベルリンへの地上の補給路として東ドイツ国内に残されていたベルリン回廊での衝突、東西両陣営の勢力が接するイランの国土、そしてユーゴスラビア。

もしたとえば東ドイツで戦争が始まった場合、アイゼンハワー大統領が全面戦争の指揮をとらなければならなくなる可能性について検討させました。

そしてソビエト連邦が初期の段階では核兵器を使用しなかったとしても、全面戦争が引き金となって核兵器戦争が始まるかどうかも検討させました。

 

こうして作成された戦争計画は、アメリカ側が先制攻撃を行う前提で作り上げられました。

そしてソビエト連邦と中華人民共和国のすべての都市を破壊することが必要だとさたのです。

ソビエト連邦と全面戦争になれば、中国との間でも全面戦争になる事態は避けることが出来ないため、中ソ両国の主だった都市すべて - その数は実に25,000という数字ですが - に対し核兵器による先制攻撃を行わなければならないと、この計画書には書かれていました。

このきちがいじみた先制攻撃は、記憶が正しければ、一切の事前通告なしに行われる予定でした。

準備が完了し次第、直ちに攻撃が行なわれることになっていました。

それはまるで膨大な量の核熱爆弾の大行進でした。

ソビエト連邦全土に、そしてソ連以外の場所にも大量に降り注ぐことになっていました。

衛星国、すなわちワルシャワ条約機構の加盟国に対しては、防空網、すべての都市、重要輸送拠点、あらゆる種類の通信網などが攻撃対象とされていました。

そうである以上、東ヨーロッパも全滅を免れることは不可能だったのです。

私は実際にこの計画書を見たとき、アメリカ軍の統合参謀本部がこの攻撃によっていったいどれだけの人間を殺すことになるのか、冷静に計算したとはとても信じられませんでした。

 

事実、この計画の作成に携わったスタッフであり私の友人でもあったアメリカ空軍の大佐達は、この攻撃によって発生する犠牲者の数については想定した数字を見たことがないと私に語りました。

私たちは核兵器を使って攻撃する目標の数、必要な航空機の数、そして関連するあらゆる種類の物を正確に把握しており、繰り返し様々な試算を行っていました。

しかしその中に何人の人間が殺されることになるのか、その計算結果はありませんでした。

そこで私はマックジョウジ・バンディ、ボブ・ケーマーの2人の補佐官に協力してもらい、ケネディ大統領の名で統合参謀本部に対する質問状を起草しました。

質問内容は次のようなものでした。

 

計画書にある第一次先制攻撃を実行に移した場合、どれだけの人間が殺されることになるのか?

 

まず、私はソ連と中国の2カ国に限って試算するように依頼しました。

当時私はこれだけの計算をするのは、相当困難な作業だと考えたからです。

統合参謀本部からも当惑したように次のような回答が来ました。

「答えを出すにはもっと時間が必要である。この問題について我々はこれまで検討をしたことが無い。」

 

しかし私は間違っていました。

そして空軍将校だった私の友人たちも同様でした。

実際には統合参謀本部からは迅速な回答がありました。

「3億2,500万人。ソビエト連邦と中華人民共和国2か国併せて、3億2,500万人が死ぬことになる。」

 

私はさらに質問を重ねました。

「関連死の数は予測できるか?」

数日後、再び統合参謀本部から回答がありました。
東ヨーロッパのソ連の衛星国で1億人、そして西側同盟国ではアメリカが撃ち込んだ25,000発の核兵器が撒き散らす放射性物質によって1億人、風向きによっても結果が違ってくるが周辺諸国でも多数の犠牲者が出る。

中立国であるはずのオーストリアやフィンランド、そして東側諸国と国境を接するアフガニスタン、日本、インド北部などでは合計6億人が死亡することになるだろう…

ところで、当時の世界の人口は30億人でした。

そしてアメリカ軍統合参謀本部のこれらの試算は犠牲者の数を過小評価していることが後に明らかになりました。

600万人を殺害したとされるナチスドイツのホロコースト…

実際にはそれがちょうど100回繰り返されたよりも多くの人間が殺されることが分かったのです。

 

もっと多くの犠牲者がカウントされていなかったことがはっきりとわかりました。

私はひとつの質問をし忘れていました。

すなわち、ソビエト連邦の報復攻撃によるアメリカ人と西側社会の犠牲者について尋ねることを失念していました。

当時、ソビエト連邦はアメリカ本土を攻撃できる核兵器を数百基装備していると考えられていましたが、これは誤りでした。

ソ連はそのほか、西ヨーロッパに対しても数百基、核兵器を装備していたのです。

いったん核戦争が始まれば、どう計算しても西ヨーロッパ諸国が攻撃を免れることは不可能でした。

当時アメリカは西ドイツを含む西ヨーロッパの防衛を行っていましたが、戦争が始まれば彼らを守るために、ヨーロッパ大陸を全滅させる計画を持っていたのです。

 

6億人、それは100回分のホロコーストです。

そして私がこの統合参謀本部の回答書を手にして呆然としていた時、彼らは恥じる様子も無く、いやそれどころか誇らしげに大統領にこう伝えたのです。

「ここに私たちがすべきことです。」

しかし私はこう思いました。

「これはこれまで存在していた中で、最悪の軍事計画です。こんなもの、狂っている!」

これらは架空の話ではなく、アメリカの軍が実際に計画したものなのです。

同僚でもあったハーマン・カーン氏は後にランド研究所を設立しましたが、これら核兵器による攻撃システムが『地球を終わりに向かわせる装置』であることを認めていました。

 

繰り返しますが、これは作り話ではありません。

地球を終わりに向かわせるための大量の核兵器はすでに存在しており、私自身多数の兵器の存在をこの目で確認していました。

 

《3》に続く

https://www.democracynow.org/2017/12/6/doomsday_machine_daniel_ellsberg_reveals_he

 

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