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【 原発廃止への本格的議論開始のきっかけとせよ – 小泉元首相の方針転換 】

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所要時間 約 10分

国会事故調査委員会報告書に基づく本格的議論は、未だに果たされていない
いま議論すべきは小泉氏の功罪では無く、原発廃止の是非についてである

編集委員会 / ニューヨークタイムズ 10月14日

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「日本の原子力発電所をゼロに!」
この呼びかけとともに、在任中高い支持率を誇ったかつての日本の首相、小泉純一郎氏が再び檜舞台に返り咲きました。
その大胆な方針転換は、国内にある原子力発電所のできるだけ多くを再稼働させ、あまつさえ日本製原子炉の輸出を促進させようという同じ自民党の安倍晋三首相の姿勢に疑問を呈することになりました。
小泉氏は、これ以上日本で原子力発電を続けることには将来性が無く、そもそも無責任であると考えます。

日本はその未来のため、この小泉氏の方向転換を有効に利用する道を模索すべきです。
発生から2年半が過ぎた福島第一原発の原子力発電所事故、こうした事故が二度と起きないよう、建設的な議論を始めるべき良い機会とすべきです。

先に国会は福島第一原発の事故について、独立の事故調査委員会を組織、委員会は今回の事故について『人間の手により作りだされたものである』と結論する報告書を作成しました。
ところがこの報告書について、肝心の国会ではほとんど議論らしい議論も無いまま、過去に追いやられてしまいました。

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小泉氏の方針転換は各方面に波紋を広げていますが、これは与党内にもさまざまな意見がある事を示唆するものです。
2001年から2006年にかけ、民間主導の規制緩和・自由化を推進した首相として、彼は『安価でクリーン』な原子力発電の熱心な支持者でした。
小泉氏は、原子力発電は今や最も金のかかる発電手段であると断言しています。
そして福島第一原発の事故収束・廃炉作業には数十兆円に上る費用を必要とするだけでなく、核廃棄物を処理するためにはいったいどれだけの費用が掛かるのか、全く不明な点を指摘しました。

さらに小泉氏は、経済成長を実現するためには原子力発電が必要だと主張する現政権の考え方も批判しています。

この国の政治的な風向きを読み取るのに非常に鋭敏な感覚を持っていた小泉氏が、ここに来て原子力発電所ゼロの主張を行っていることにより、15年続く経済停滞から今なお脱しきれずにいる日本において、原子力発電の全面廃止に向けた大きなムーヴメントが盛り上がる可能性があります。

福島第一原発の事故が発生してしまった現在、停止中の原子炉を再稼働させるためには、日本の原子力発電に対する国民の揺るぎない信頼が必要です。

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しかしもはや原子力発電に対する揺るぎない信頼などは存在しません。

世論調査によれば、安倍政権の支持者の間でさえ、大多数の日本人が原子力発電の継続に反対しています。
そして先週行われた世論調査によれば、調査を受けた日本人の76パーセントが、福島第一原発の現状について「コントロールされているとは思わない」と回答しています。

日本政府はこれ程の規模の地震と津波が襲ってくることは二度と無いだろうと考えています、千年に一度の出来事だったのだと。

その一方でこれから30年以内に、より人口が稠密な地域である本州中部から西日本にかけ、巨大地震と巨大津波が襲う可能性が60%から70%であると見積もっています。
そして東京から九州に到るその沿岸部には、原子力発電所が点在しているのです。

安倍首相は経済の停滞から日本が抜け出すためには、まず何よりも心理的にデフレ意識を捨て去ることが大切だと強調してきました。
確かにそうした心理状態を国家的規模で作りだすことが出来れば、停滞する経済からの脱出が可能になるかもしれません。

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この点について、小泉元首相は説得力のある論旨を展開しています。
もし政府与党である自民党が、原子力発電ゼロの日本を実現に向け動き出すことを表明すれば、
「日本の社会は世界にも例の無い、再生可能な社会を築き上げるという目標の下に、一致団結することが可能である。」
そして国民の意識は、すぐにでも前向きなものになるだろう、と。


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私も小泉政権の『際限もない自由化』がもたらした結果には一言も二言もあります。
しかし今はまず、原子力発電を止める議論をもっと活発に行う事の方が大切ではないでしょうか?
誰が議論のきっかけを作ったかは問題ではないと思います。
結果として日本の原子力発電を止める、それこそが目標であるはずです。

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【 原因不明の難病・奇病、疑われる遺伝子組み換え農園の農薬使用 】

AP通信 / アメリカNBCニュース 10月22日
(写真をクリックすれば、大きな画像をご覧いただけます)

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アルゼンチンの農夫ファビアン・トマシは農薬を散布機に入れる際、使うべき防護器具についてはどのような知識も持ち合わせてはいませんでした。
その結果47歳の彼は、生きた奇形骨格の標本のような体になってしまいました。
「私は手袋もマスクもせず、航空機で散布する農薬を何百万リットルも調合しました。 私は、農薬の害について何も知りませんでした。すべてが手遅れになった後、科学者に恐ろしい農薬の害について説明を受けたのです。」(写真下)

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学校教師のアンドレア・ドゥルエッタが暮らす町では、住宅地から500メートル以内の場所での農薬の散布が禁止されているにもかかわらず、彼女の家の裏口から30メートルほどの場所の大豆畑では農薬の散布が行われています。
つい最近、彼女の息子たちが裏庭のプールで遊んでいた際、全身に農薬を浴びせられる出来事がありました。

生まれたばかりの赤ちゃんを腎不全で失ってしまったソフィア・ガルティカは、原因を探るうちに、違法な農薬散布の存在に行き当たりました。
しかし、検査を受けた近所の子供たちのうち、80%の子供たちの血液の中に、農薬はすでに入り込んでしまっていたのです。

アメリカの遺伝子組み換え技術はアルゼンチンを世界第3位の大豆生産国に押し上げました。
しかしアメリカの化学製品が作り出したブームは大豆畑、綿花畑、そしてトウモロコシ畑の中にだけ留まることはありませんでした。

アルゼンチンの大豆生産の拠点となっているサンタフェ地区のガン発症率は、国内の他の場所の2倍~4倍という高さです。
国内の最貧困地区のチャコでは、バイオ技術による大豆生産が飛躍的に伸びると同時に、悲惨な先天性欠損症の子供たちの数が4倍に激増しました。

「率直に言って、農業生産方法の著しい変化が、病気の世界にも大きな変化を作り出してしまいました。」
こうした子供たちのための医療機関を共同で設立した小児科医のメダルド ・アビラ ・バスケス 博士がこう語りました。
「これまで健康に暮らしてきた人々の間に、突如高率のガン発症、先天性欠損症や難病・奇病の発症が見られるようになってしまったのです。」

多くの臓器に問題を抱えて生まれ、重度の障害者になってしまったカミラ・ベロン、2歳。医師は原因は農薬である可能性が高いと話しています。
カミラが暮らす地区では、大量の農薬が散布され、広域に渡り地下水が汚染されている可能性があります。(写真上)

モンサント社のラウンドアップなどの農薬の空の容器が、アルゼンチンのリサイクル・センターに捨てられていました。
ラウンドアップなどの主要成分であるグリフォセートは、アルゼンチン国内では1エーカー当たり、アメリカ合衆国の8~10倍という量が使われています。(写真下・以下同じ)
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住宅地近くの農地を耕すトラクター。住宅地周辺での農薬の散布は禁止されているが、AP通信の記者はトラクターの中に大量の農薬が積まれているのを目撃しました。
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バイオ工学大豆農園の敷地近くで、パチンコで遊ぶ少女たち。
アメリカ合衆国セントルイスに拠点を置くモンサント社が特許を持つラウンドアップの使用により、大豆、綿花、トウモロコシなどの作物の収量が飛躍的に増大すると約束してから17年になるアルゼンチン。
農薬の使用量は増え続け、農業省によれば1990年の900万ガロンから今日8倍となる8,400万ガロンにまで増加しました。
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5歳のアイーシャ・カノの全身には毛の生えた大きなほくろが無数にあり、医師はその原因について説明できずにいます。
医師によれば、このような症状の発現は、農薬の大量散布以前にはあり得なかったと語っています。
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チャコ地区で暮らす双子の姉妹のうち、右側のエリカは慢性呼吸器疾患を患っています。家には水道水がありません。
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