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子どもたちの甲状腺の問題が多発するフクシマ【 心配で、戻れるような状況ではない 】《後篇》

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所要時間 約 7分

95,000人の40%の子供たちの甲状腺に、超音波検査によって異常を認めた
「日本における甲状腺がんの発症は、2015年から本格化する」

デイヴィッド・マクニール / ザ・インデペンダント(英国) 6月2日

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「日本も旧ソ連も、政府機関はその国の人々がどれだけの被ばくをしたのか、その数値を明らかにはしていません。当然ながら、被ばく線量が高かったということが疑われます。そして特に女性と子供たちが、被ばくによる健康被害を受けやすいという事が解っています。」

「したがって、福島第一原発の事故で被曝してしまった人々の、本当の被ばく線量への疑問、そして健康被害への懸念は一生続かざるを得ません。」

ウィング博士のこの見解は、チェルノブイリについての著作がある、ロシアの病理学者のアレクセイ・ヤブロコフ博士も支持します。
ヤブロコフ博士の著作はチェルノブイリの事故が人々、そして環境に壊滅的打撃を与えたことについて述べており、今日において尚最も賛否両論の多い見解を示しています。
ヤブロコフ博士はその邦訳の出版のため、5月下旬に日本に滞在していました。

ヤブロコフ博士はチェルノブイリの事故による健康被害は、著しく過小評価されていると訴えています。
彼は東京における講演会でも、率直明快な見解を明らかにしました。

「私は日本における甲状腺がんの発症は、2015年から本格化するものと考えています。」

チェルノブイリの事故調査に関しては、当時のソ連政府が当初統計結果を改変し、事故を小さく見せようと工作したといういくつもの批判があります。

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福島県当局は、事故発生当時18歳以下だった360,000人について、一生の間健康調査を続けると約束しました。
2月、福島県は38,000人の健康調査を行った結果、甲状腺がんの発症を確認できたのは3例にとどまり、福島医科大学の甲状腺外科の鈴木真一教授は統計的には有意でない結果であったと述べました。
「福島第一原発の事故とガン発症の関連性を証拠立てることは難しいと考える。

この見解に対し、福島の親たちは不信感をあらわにしました。
2人の子のシングル・マザーである西高加奈子さんは、たくさんの親たちが政府や県の調査を信頼していないと語りました。

彼女は福島第一原発から約60キロほど離れた福島市で生まれ、成長しましたが、医師が彼女の娘のふうちゃんの体内から放射性セシウムを検出したのを受け、2011年5月、生まれ故郷を立ち去りました。

「私は娘の被ばく線量が、核爆弾の実験に立てあわされた人々と同程度だと言われました。」
彼女が当時の事を話してくれました。
「調査を担当した学者さんたちは、私たちに家に帰っても大丈夫だと言いました。でも彼らは自分自身のこどもを、福島の同じ場所に連れて行くでしょうか?」

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多くの親たちが鈴木教授の調査班が、95,000人の40%にあたる子供たちの甲状腺に、超音波検査によって異常を認めた点を指摘しました。
うち35%の子供たちは甲状腺に小結節または嚢胞が出来ていたのです。

この子供たちは福島第一原発周辺の、最も汚染のひどい場所で暮らしていました。

嚢胞と小結節はガンとは違う、そうした見解を明らかにした福島県に対し、確かにガンではないが、将来回避できない深刻な健康問題を引き起こす原因になり得る、藤本さんがそう指摘しました。

「私は福島県当局の見解は全く信用できない、そう思っています。」
「福島県は福島第一原発による事故の影響をできるだけ小さく見せるため、人々が元通りの場所で済み暮らすことを望んでいるのです。見え透いています。」

フクシマの親たちは福島県や日本政府によって雇われた科学者たちが、調査を始める前からどのような結論を出すか、予め決まっていたとして非難しました。
鈴木教授の調査班は昨年7月、『人々の不安を鎮静化させるために』調査を行うと表明していました。

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議論の結果、結論は真っ二つに分かれました。

ひとつは藤本さんたちの見解。
福島県や日本政府は、福島第一原発の事故の真実について過小評価を行い、事実の隠ぺいすら行っている。
一方で福島県や日本政府は、親たちの心配は過剰反応であるとする見解を明らかにする機会が増えています。
県や国の見解とはあまりに異なる発言をすると、風評を煽っていると非難される危険性も出てきました。

しかし国や県の科学者がどのような見解を示そうとも、藤本さんは福島に戻るつもりはないと、強い口調で語りました。

「現時点で明らかにはなっていない情報が、数多くあると思っています。私の子供たちにとっては、全てが明らかになった後になってから対策をとっても、その時はもう遅すぎるのです。」

〈 完 〉

http://www.independent.co.uk/news/world/asia/frightened-to-return-a-fukushima-fathers-story-8640818.html?origin=internalSearch
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宮城県の北西部、福島第一原発の事故後、牧草が放射能に汚染されていることが問題となった辺りで農業をしている知人が、このところ続いている『異変』に頭を悩ませています。

先月収穫した梅の実の放射能検査をしてもらったところ、1キログラム当たり77ベクレルの放射性物質が検出された、というのです。
現在の基準では1キログラム当たり100ベクレル以上が『食用には適さない』とされているので、安全基準上は「問題なし」ということになります。

問題は別にあります。
同じ木に生った梅の実の昨年の放射性物質の量は、15ベクレルだったという事です。
事故発生3年目の梅の実が、なぜ2年目の梅の実の5倍の放射性物質を含んでいるのか?
どうしてなのか?

もちろん、一農家でしかない彼が結論を出せる問題ではありません。
彼の自宅の庭には今年の春、まるでパイナップルの実のようなタンポポが生えました。
こんなものは生まれて初めて見た、と今年46歳になった彼が話していました。

「何も終わっていない、どころか汚染が一層ひどくなっている。ひょっとしたら、一番ひどい場面は、まだ始まってもいないのか知れない…」
怒りを込めて、彼が語りました。

 

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