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好調?日本の経済政策、しかし条件次第では最後の大ばくちに?〈前篇〉

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所要時間 約 7分

ジェフ・ソマー / ニューヨークタイムズ 5月18日

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その輸出主導による日本の経済発展は、世界中から羨望の目で見られていました。
国内の不動産価格と株価は重力に逆らうように上がり続け、日本の資金は世界中に溢れ、ニューヨークの摩天楼、世界中の名門ゴルフコース、そして企業グループをまるごと買ってしまうほどの勢いで世界を席捲していました。

そしてバブルがはじけたのです。
1990年、日本ではその後20年以上続く経済の停滞とデフレが始まりました。
当然のことながら、海外の投資家も日本への投資は手控える方が賢明でした。
そして1989年の終わりには2,881であったTOPIX、東証株価指数が、現在はその半分以下にまでなってしまいました。

そして今、その失われた20年間が少なくとも『終わる』可能性があります。
日本の株式市場は、今再び特別の勢いを取り戻しつつあり、世界の投資家も少しずつ動き始めています。
今年だけで東証株価指数はドル換算で22%上昇し、ダウジョーンズ工業平均株価指数を始め、世界のほとんどの代表的な市場の伸びを上回っています。
円安も急速に進み、4年ぶりに1ドル100円台を突破しました。
この為替レートは多くの日本企業にとり、収益力と競争力の強化につながることになります。

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このままいけば、日本経済をインフレ局面に導くことになるかもしれません。
そうなれば、個人消費の拡大に弾みがつき、企業も積極的に設備投資を行なうことになります。

「今日本で起きていることは、革命なことなのです。」
世界最大の投資会社のひとつ、Pimco社の最高責任者であるモハメド・エル・エリアン氏がこう語りました。
「経済実験という事に関しては、第二次世界大戦終了以降、日本は何もしてきませんでした。」
現在、安倍首相と日銀の黒田新総裁が協力して展開している経済方針、『アベノミクス』に対する評価はいつはっきりするのでしょうか?
それは今、成功したように見えます。
しかしその政策は、日本国内においても、そして世界の舞台においても、予想を覆しつつあります。

最も重要なことは、新たな経済政策が日本経済を弱らせる一方だったデフレ・スパイラルを断ち切る可能性が出てきた、という点です。
2013年4月には、日銀の黒田総裁が、2パーセントのインフレを2年以内に達成可能だと宣言しました。
黒田総裁はマネタリーベース[民間(政府の支配に属さない家計・企業・銀行など)が保有している現金と、日銀当座預金(金融機関が日銀に預けている当座預金=支払い準備金)の合計。貨幣供給量を決定する基(base)になる貨幣量]を倍にすることにより、この野心的な目標を達成できる、としています。

日本銀行は長らく短期金利についてほぼゼロに近いレートを維持し続けて来ましたが、現在長期の国債とその他の証券を直接買い入れる政策を実施しています。
前述のエル・エリアン氏は現在日本が行っている量的緩和政策の規模はきわめて大きなものだと語りました。

「日米の経済規模を考えると、日本が行っている政策の規模はアメリカ合衆国連邦準備制度理事会のそれをはるかに上回っています。」

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ところでこの新しい通貨政策はうまく機能しているのでしょうか?
日本の通貨政策は時代にあったインフレ政策がとられないまま、長らく機能せずに来ました。
日本政府が発表した最新の経済指数によれば、今年3月、日本の消費物価指数は年率にして0.5%下落し、未だにデフレ傾向が続いていることを示しました。
一方で日本の債権価格がすでに1.6%上昇していることは、これからの2年間インフレ傾向が続くことを示唆しています。
「まだ数値には表れていませんが、日本の消費者心理は実際に変わりつつあるかもしれません。」
アメリカ国内に顧客を持つ投資信託会社マシューズ・ジャパン・ファンドの日本法人の責任者である石田泰三氏がこう語りました。
「個々のエピソードからそのことを感じ取ることが出来ます。日本の消費者は国内の投資信託商品に手持ちの資金をつぎ込み始め、ぜいたく品を購入するようになりました。」

「しかしこの状態がいつまで続くのか、慎重に見きわめる必要があります。」

〈後編に続く〉


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前篇だけ読むと、翻訳した当の本人の私ですら「何だか微妙な記事だなあ」と思います。
後篇に重要な結論が出てくるため、全編を一気に掲載することも考えましたが、いくらなんでも長すぎるため、前篇・後篇に分け、後篇は明日日曜日を休載日にせずに掲載いたします。
代わりに、27日月曜日を休載日とさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

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【 ビフォア&アフター : アメリカ、オクラホマ州トルネード被害の現場 】

アメリカNBCニュース 5月23日
(掲載されている写真は、クリックすれば大きな画像をご覧いただけます)

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5月20日、トルネードの直撃を受けたオクラホマ州オクラホマシティ南郊のモーア市周辺の衛星写真。

モーア市のショッピングセンター

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モーア市の医療センター

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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