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どこまで、いつまで続く、日本政府の「国民の声を無視」

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所要時間 約 10分

【 続く密室の謀議、国民の選択を捻じ曲げる日本政府 】
「理想が機能する原子力発電所などは、あり得ない」
原題 : 失ってしまった国民の信頼を取り戻すための、最良の方法とは

ダミアン・キャリントン / ザ・ガーディアン(英国)7月9日


密室の謀議は続けられ、内容の無い政府側のごく短い発表の後、あたかも国民が希望しているかのような演出が行われ、原子炉の再稼働が決まりました。

日本の国会の事故調査委員会は、国民はもはや日本政府の原子力推進政策について、どのような信頼もしていない、そう明らかにしました。

事故調の調査報告書にこう書かれていたからと言って、今さら驚くには当たりません。
日本政府のあまりに電力業界・原子力業界寄りの態度により、国民は政府が明らかにする情報を『信じるべきではない』という確信を持つようになりました。

たとえ国民の半数以上が、原子力発電からの撤退を強く望んだとしても、日本政府は最も愚かな選択、『悪魔のおすすめ品』の選択を、まるで国民自身がおこなったかのように、演出を続けるつもりなのです。


透明性を確保することにより事態は好転すると、国民の誰もが思っていますが、産業界は密室の謀議をやめるつもりはないようです。
かつて軍と核兵器産業が、そうした関係を続けていたことが良い先例です。
日本の福島第一原発で起きた事故のあまりの悲惨さに、あなた自身は、これからは公明正大であることこそが何より大切だ、と強く思っているでしょうが…

福島第一原発で三基の原子炉がメルトダウンを引き起こした根本原因は政府機関、原子力規制当局、そして東京電力の三者のもたれ合い・馴れ合い、そして危機管理体制が機能しなかったことに原因がある、と国会事故調査委員会の報告書は結論づけました。
そして報告書は、原子力事故から守られるべき国民の権利が踏みにじられていたことを明らかにしました。
そして今回の事故を「明らかに、人間が引き起こしたもの」である、と結論づけました。


この報告書に対するイギリスの原子力調査開発委員会(NRDAB)の見解は、読むのに数分もかからない、まさに悲しむべきものとしか言いようがありません。あまりに馬鹿げていて、笑うしかない、と言ったところでしょうか。

わずか150語程度のこの『会議報告書』は、会議の中身が何もなかったことを、端的に表現しています。議長は政府主任科学者のサー・ジョン・バッディントン、メンバーは官僚、学術関係者、そして産業界の代表。
今後のエネルギー政策に関する構想などは無く、政府が決めた今後の原子力政策を追認するためだけの機関です。
イギリス国内で新たな原子炉を建設する予定のフランスの国営企業、EDFのスタッフではないのか?という疑問がわいてくる程、その議事録には中身がありません。
ここに3月27日から4月24日までの議事録があるのですが、全部読むのに数分しかかかりません。

イギリスの原子力調査開発委員会(NRDAB)は国家の長期に渡る原子力政策について助言を行うための機関ですが、中でも重要な役割は、現在稼働中の原子炉の安全性を高めるための対策を検討する事で、今年新たに設置されました。


ここで思い起こされるのが、福島第一原発の事故原因となった、政府と原子力産業界の『密室の謀議』です。
事故が起きてしまうと、今度は事故そのもの、そしてその影響をいかに『過少に』伝えるかが、その謀議の対象になりました。
それ以上『密室の謀議』を続けることは、かえって逆効果である、と思われていたにもかかわらず、正しい情報伝達は行われませんでした。

日本政府はおそらくは、もはや国民の誰もが日本の原子力発電に対し、信頼を失っていることは知っているはずです。
国会事故調査委員会の報告書は、
「国民の健康と安全を最優先とし、常に安全性の向上に向けで自ら変革を続けていく組織になるよう、抜本的な転換」を求め、「高い独立性を維持」すべきである、と結論づけました。

しかし、組織の集団思考というものは、事故調査委員会が求める「信頼性を高めていく」という太陽のあたる道を進もうとはしない、それが現実であり、理想が機能する原子力発電所などはあり得ない、そう考えるべきなのです。
原子力発電に関わる人間と組織を見れば、その現実はショッキングなものですが、ショックを受けてばかりもいられません。

ドイツでは市民たちが協力し合い、自分たちで小規模な再生可能エネルギー発電設備を立ち上げ、自分たち自身で必要なエネルギーを賄う、そうした取り組みが始まっており、そのことに大きな感銘を受けました。私はそのことを自分の目で確かめ、それを記事にしました(【 『脱原発』後のドイツはどうなったのか?! 】「ドイツでは『脱原発宣言』 が、新たな技術開発と技術革新が国家的規模で進む一方、市民が望む社会正義の実現が進んでいる」http://kobajun.biz/?p=2454 で紹介済み)
。こうした市民同士の連携を、今後原子力発電をどうするかも含め、今後のエネルギー政策の議論に生かしていくべきなのです。


今あなたが住んでいる場所に存在する原子力発電所について、あなた自身がしっかり考えてください。
原子力発電を続けるためには、莫大な費用がかかり、求められる安全性をすべて確保するためには、いったい費用がいくらかかるのか、その金額はウナギのぼりです。
そしておびただしい量の、処理が完了するまで何十年、何百年、何万年もかかる放射性廃棄物の問題。

『最良の方法とは?』、もうその答えはおわかりですね!

http://www.guardian.co.uk/environment/damian-carrington-blog/2012/jul/09/nuclear-power-energy-secrecy?INTCMP=SRCH
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「アメリカ史上最悪の銃乱射事件発生、12名が死亡、59名が重態・重軽傷!」
私の海外報道のチェック方法の一つは、風呂につかりながら、NBC、CNN、ABC、CBS、Democracy Now などのニュースを、Pod Castでチェックする事です。
風呂に入る前、iPodに最新版をダウンロードし、防水スピーカーに入れて、風呂の中で視聴しています。
21日土曜日の夜もいつも通り、NBCから視聴を始めると、特別編成のニュースが放映されました。
現地時間20日夜、コロラド州デンバー近くの映画館で、『バットマン』の最新作を見に来た観客に向け、24歳の男が2丁のショットガン、2丁の拳銃を乱射し、無差別殺人を行いました。
私はこれまでもアメリカで銃乱射事件が起きる度、「誰もが簡単に銃を手に出来る以上、起きるべくして起きる」、だから銃社会から抜け出さない以上、この手の犯罪は無くならない、と思っていました。
しかし「銃の所持はアメリカの伝統の権利だ」という主張と、武器産業の思惑が重なり、出口は全く見えません。
私は「銃の所持はアメリカ社会の伝統の権利だ」という主張を聴く度、「それは18世紀、19世紀の話だろう!」と心の中で叫ぶのですが、どうにもなりません。

アメリカの銃社会、そして日本の原発社会。
終わらせなければ、悲劇は終わらない。
なぜそれがわからないのでしょうか?!

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【 マンデラ元大統領の歴史 】
アメリカNBCニュース 7月18日

ネルソン・マンデラ元大統領の、苦難の道のりについて、熱心に聴き入る南アフリカ共和国の子供たち。

【 難民キャンプ入所前の健康診断 】
アメリカNBCニュース 7月15日

南スーダンのバティル難民キャンプに入る前に、健康師診断を受ける北スーダンから避難してきた人々。難民キャンプではすべての物資が不足している。

 

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