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いずれハゲタカとハイエナは必ずやってくる

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東日本大震災の当日から数日間、仙台港付近では近くにあるキリンビール仙台工場が津波で破壊されたため、たくさんの缶入り飲料などが散乱していました。それを拾い集めて自宅に持ち帰る人も多数いて、窃盗なのかどうか問題になりました。法的には窃盗だろうし、ほめられた行為ではなかったかもしれません。しかし、これらを「返却」されたところで、キリンビール側とすれば商品として販売する事はできませんし、廃棄物として処分するにも多額の費用がかかります。中身を飲んだ後、空き缶はリサイクル等きちんと処理してもらえれば、「今回に限り不問」というあたりが妥当なのかもしれません。

赤十字寄付金付切手 1962年 フランス発行

赤十字寄付金付切手 1962年 フランス発行

しかし破壊された店舗の中に入り、商品等を持ち出すのは明らかに窃盗です。震災後数日して仙台市内のコンビニなどでは、店舗のガラス一面に内側から新聞紙が貼られ、異様な光景となりました。夜中新聞紙の隙間から中をのぞく人間や、駐車場に車を止め24時間態勢で店の周囲を見張る経営者らしき人の姿などは、文字通り「世も末」という感想をいだかせる光景でした。
しかし、こんな人たちとは比較にならない『悪』が今、闇の中で目を光らせていることを私たちは警戒しなければなりません。

5月2日月曜日、4兆円を超える第一次補正予算が参議院を通過しました。
東日本大震災からの復興のためには、国などは東北地方に対し巨額の投資をせざるを得ません。
こうした巨額の金が動く時、必ずその場に現れる『悪』がいます。
折しもテレビでは、災害地の復興のため5月の連休を返上して稼働する企業について報道されました。
また、被災地に関わりを持つ企業の中には、業務再開にあたり、まず被災地への無償提供するための製品を製造する事にした所もあります。
しかし残念ながらこうした善意のスタンスとは正反対の考えを持つ人間がいます。
ある者は政商として現れ、ある者は復興・建設にあたり法外な報酬を求めたり、あるいははっきりと詐欺などの反社会性力として現れます。
復興の中心を担うのは各自治体になりますが、自治体の金の使い方についてはその「ユルさ」がこれまでも指摘されて来ました。加えて解決しなければならない案件は山のようにあり、加えて人手不足の問題もあります。その分『悪』がつけ込む隙は大きくならざるを得ません。警察などはもちろん目を光らせるでしょうが、動けるのは往々にして被害が発生してからになります。

こうした『悪』が被災地に入り込めないようにするのは、今度の震災で再確認された地域の「連帯」であり「絆」であるはずです。
私が子供時代を過ごした昭和30年代は、日本の街町はそれこそ無数の連帯によって形成されていました。
ある日小学校低学年だった私が住んでいた町を歩いていたとき、背広を来た知らない男性に道を尋ねられました。すると近くで立ち話をしていた主婦3人程が走り寄って来て、男性を詰問し始めました。
「あんたどこの人?!」
「この子に何の用なの?!」
折しも子供の誘拐事件が発生し日本中の話題となっていました。
主婦たちは男性が本当に道を尋ねているのだと納得すると、今度はうるさい程詳しく道順を説明し始めました。
このようなコミュニティでは、犯罪目的で子供に手を出せるものではありません。

これから被災地に流れ込むお金につられて、ハゲタカやハイエナのような人間が入り込んでくるかもしれません。
被災地の復興や被災地で苦しんでいる人々に渡るべきお金を、こうした人間たちに奪われないようにするために、私たちは「連帯」や「絆」の大切さを再認識していかなければなりません。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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