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【 3.11から1年、傷跡の癒えない日本 】

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「狭い国土に54基も原発がひしめくこの日本に、安全な場所などあるのですか?」アメリカCBSニュース

3月12日

原子炉建屋が爆発で吹き飛ばされ、3基の原子炉がメルトダウンを起こした福島第一原発の、半径20キロに設定された避難区域にはまだ誰も暮らすことができません。
この地区は巨大地震、津波、そして原発事故のまさに災害の三重苦にあえぎ続けています。
東京電力は福島第一原発を廃炉にするには数十年を要すると言っていますが、この地区が再び元通り、人も動物たちも安全に暮らせる場所に戻るまでの時間は明らかではありません。

福島第一原発の事故により、70,000人を超える難民が生まれてしまいました。
CBSのニュース特派員ビル・ホワイテイカーが普段は立ち入ることのできない避難区域に取材に入りました。
この区域は日本政府が発行する許可証無しでは入ることができず、自由な取材も許されません。

ホワイテイカーは事前に許可を取り、放射線レベルを監視するボランティアに同行しこの地域に入りました。
福島第一原発から2マイル(3.2km) 地点で、ホワイテイカーとその一行は放射線防護服の着用を求められました。
彼らは検問所を通過した途端、命の無い世界を目の当たりにしました。


かつて13,000 が暮らしていた農業の町小高に、行き交う人々の姿はありませんでした。
見る者をいちばん不安にさせるのは、町の姿が一見何事もなかったように見えることで す。
しかし近づいてよく見ると、混雑していた道路に面する商店はすべて捨てられていることがわかります。
商店の一つには『Let's Be Happy! - 楽しく生きよう』という看板が出ていました。
かつて平和な時代があったことの証しです。

信号機が点滅していますが、通りすぎる車両などはありません。
人々はこの通りに面する家から、あわてて逃げだしました。大きな街も、小さな集落も、すべてがゴーストタウンに変わりました。


唯一聞こえる音は、ガイガーカウンターの警告音だけです。
福島第一原発から1マイル(1.6km)の地点で、ガイガーカウンターのけたたましい警告音が鳴りだしました。3.8マイクロシーベル トを超えると危険だと言われていますが、この場所の放射線量は30.8マイクロシーベルトです。

ホワイテイカーとその一行は、とりあえずこの場所から急いで避難することにしました。
こうして彼らは3時間の間、避難区域内を行ったり来たりすることになったのです。

安全な場所に出る前に、彼らは福島第一原発から10マイル(16km) ほど離れた場所に住んでいた伊藤なおこさんとすすむさんに出会いました。
放射線の脅威と政府の避難勧告にもかかわらず、彼らはこの場所に住み続けています。
なおこさんの母親はアルツハイマーを患っています。なおこさんは自宅で最期の時を迎えたい、と語る母の願いを尊重することにしました。
「日本中どこへ行っても、原子力発電所だらけなのです。」

なおこさんがCBSニュースにこう語りました。

「狭い国土に54基も原発がひしめくこの日本に、安全な場所などあるのですか?」

http://www.cbsnews.com/8301-18563_162-57395780/a-rare-look-at-the-fukushima-daiichi-no-go-zone/?tag=cbsnewsMainColumnArea
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3月11日前後から、世界、特にアメリカの報道機関に日本に関する記事が一斉に増えたことはお話ししました。
この[星の金貨]でご紹介しようと思っている記事も10本を超え、翻訳作業も佳境に入っています。

と・こ・ろ・が…
この作業が精神的にずいぶんときついものであることに、今さらながら気づかされました。
翻訳作業そのものがきついわけではありません。
訳しながら記事を読み進むうちに、涙がこぼれてきて手が止まったりするのです。

何せここは仙台、被害の軽重は別にして3.11の被災地のど真ん中にあたり、ただでさえあらゆる情報が集まってきます。
そこにCBSが伝えた石巻市大川小学校のお子さんを無くされたご遺族の記事や、NBCが伝えた死に支配された大熊町の記事を訳すわけです。

そして今日の記事の最後にある、この言葉。
「狭い国土に54基も原発がひしめくこの日本に、安全な場所などあるのですか?」

正直、心も体も重くなってきます。
楽に生きるためには、こんな問題には目をつぶり気がつかないふりをすることでしょう。
まさに国民を守るべき原子力安全保安院も、厚生労働省も、文部科学省も、被災地の子供たちの問題に関しては、そろって『死んだふり』を決め込んでいるように。

しかし、それはできません。
とにかくできません、皆さんも同じだと思いますが…

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【 3.11災害後の日本を検証する 】〈第5回〉

▽ 政府の見解への挑戦
日本の国会が任命した専門家による政府機関から独立した強力な調査委員会は、政府が行った福島第一原子力発電所事故の調査結果に挑戦することになりました。

2012年1月、彼らの独自の調査が開始されました。
この調査には2011年 3月11日、津波が押し寄せる以前、福島第一原発の地震だけの被害がどの程度であった のか、その評価も含まれています。
国会での証人喚問の権限も持つ超党派の委員によるこの委員会は、10万人以上の人々に移住を余儀なくさせ、数十年間周辺の広大な土地を使い物にならなくさせてしまった原子力大災害の詳細を明らかにする、そのための努力を象徴する存在です。
そして3基の原子炉がメルトダウンを起こし、大量の放射性物質をまき散らしてしまった、その実態を明らかにすることよりも、業界の利益を守ることを優先する日本政府に対する批判が生み出したものでもあります。

福島第一原発を運営する東京電力の調査も含めたいくつもの調査が、原子力発電所の正常な運転に欠かせない冷却システムを破壊した、日本の北東部沿岸を襲った津波の予測を超えた規模こそが事故原因である、としてきました。

しかし日本国内、そして海外からは、東京電力は津波の歴史的記録を充分検証していなかったのではないか、また津波が襲った際に被害を最小限に抑えるための備えを怠っていたのではないか、という批判が寄せられています。

疑問はまだあります。
津波が襲う以前に、福島第一原発は巨大地震によってどこまでの被害を受けていたのか。
どのような証拠であっても、地震大国日本にある他の原子炉の安全性に対する疑問を投げかけることになり得るのです。
日本では津波よりも、地震の頻度の方がはるかに高いのです。

2011年12月の任命の後、福島第一原発事故調査委員会の黒川清議長が初めてのインタビューに臨み、彼らがこれから行う調査には聖域など存在しない、と語りました。
この委員会は東京大学の元医学部長で、政策研究大学院大学教授の黒川氏、そしてノーベル賞受賞者田中耕一氏を含む著名な人々が名を連ねています。

黒川氏が率いる委員会には、政府の原子力政策を公然と批判してきた数名の委員が含まれており、注目を集めています。
この中の一人、石橋克彦氏は地震多発国である日本の国土に、54基もの原子炉があることの地質学的危険性を指摘してきた地震学者です。

また委員の一人、バブコック日立の元原子力技術者田中光彦氏は、津波とは関係なく地震が与えた損傷が拡大し、メルトダウンにつながった可能性がある、と主張してきました。
東京電力はこの見解に異議を唱えています。
田中氏は、原子炉の設計に従事していました。
〈つづく〉

http://topics.nytimes.com/top/news/international/countriesandterritories/japan/index.html?scp=1&sq=fukushima%20surprise&st=cse

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〈この動画はアメリカNBC[ロックセンター]で3月7日放映されたもので、ニューヨークタイムズの記事と直接の関係はありません。
翻訳はありません、ご了承ください。〉

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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