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【 2020年東京オリンピック開催決定の裏に、巨額の不正資金 】《前篇》

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所要時間 約 10分

秘密口座へ1,300万ユーロ(約1億6千万円)の支払い、2020年東京オリンピック開催地決定の前後に
嫌疑のかかっている支払いについて、フランス警察当局が詳細に捜査中

オーエン・ギブソン / ガーディアン 5月11日

東京オリンピック01
日本の東京オリンピック招致のための対策チームからスキャンダルによって失脚した元国際陸上競技連盟のラミン・ディアク会長の息子が関係する銀行口座への7桁の金額の支払いが、2020年のオリンピック大会の開催地が東京に決定するまでの期間に行われたとの情報をガーディアンが入手しました。

この1,300万ユーロ(約1億6千万円)に上る巨額の不正資金については現在フランスの警察が詳細な調査を行っていると伝えられていますが、国際的イベントの開催地を決定する際の手続きとディアク氏の体制との関連がどのようなものであったのか、国際オリンピック委員会にその公正さについて重圧がかかることになりました。

そして2013年、2020年東京大会の開催を手にした際の日本に対しても、深刻な疑問が突き付けられることになりました。

たとえ何票であってもオリンピック開催地決定のための票が金で売買されたことを示す事実があれば、国際オリンピック委員会(IOC)にとっては、この上ない恥辱となります。
2002年に開催されたソルトレーク・シティ冬季オリンピック大会に絡む贈収賄スキャンダルが大問題となって以降、IOCは開催地決定の清廉潔白な手続きの実現を重要課題としてきました。

東京オリンピック
父親の方のディアク氏は1999~2013年、IOCメンバーを務めた後、2014年に名誉メンバーになりました。
同氏はロシアのドーピング疑惑が明らかになった後、その事実をもみ消すために100万ユーロ(約1億2,000万円以上)を受け取ったと告発され、2015年11月国際陸上連盟(IAAF)の会長を辞任しました。
ディアク氏は国際陸上連盟本部の腐敗についての捜査のため、政府の命令により現在フランスを出国することを禁止されています。

今年3月、ガーディアンはディアク氏に対するフランスの捜査が国際陸上連盟(IAAF)の問題から、2016年、2020年のオリンピック開催地決定に関わる競争にまで拡大したことを伝えました。

現在、嫌疑のかかっている取引は、2020年東京オリンピックの開催を実現するための組織、あるいはその取り組みに協力していた組織から闇の資金ルートを経てシンガポールの秘密口座に送金されたものであり、その総額は1,300万ユーロ(約1億6千万円に上っていると見られています。
この口座はラミン・ディアク氏の息子パパ・マサッタ・ディアク氏に関連するものです。
マッサタ・ディアク氏は現在国際陸上連盟(IAAF)のマーケティング・コンサルタントを務めています。

東京オリンピック02
2013年東京が競争相手だったトルコのイスタンブールとスペインのマドリードに勝ち、2020年オリンピックの開催権利を獲得した時点で、1999年から2015年までIAAFの理事長を務めていたラミン・ディアク氏はIOCの有力なメンバーでした。

10年以上に渡る国際陸上連盟(IAAF)の中枢で起きた腐敗と収賄は、今回の一連の告発の中心になっています。
世界アンチドーピング機関(WADA)に委嘱され今年1月に発表された独立機関による調査報告書は、ディアク氏と彼の息子でありマーケティング・コンサルタントのパパ・マッサタ・ディアク氏が国際陸上連盟(IAAF)の「隠された違法な支配機構」を運営するために、弁護士ハビブ・シス氏とどのように共謀していたかを明らかにしました。

2017年の世界陸上と2020年のオリンピック開催にカタールが名乗りを上げていた当時、マーケティング・パートナーである日本の電通の了解の下でスポンサー企業の獲得について自由裁量権を持っていたパパ・マッサタ・ディアク氏は、カタール政府に対し500万ドルの支払いを要求していた可能性があることをガーディアンが報道したことがありました。

東京五輪図
そして2008年1月、ガーディアンは、カタールが2016年のドーハでのオリンピック開催権利を得ようと運動していた当時、その取り組みに関わっていたと見られるパパ・マッサタ・ディアク氏が何かの『包み』を6人のIOCの有力メンバーに配布していたことを伝えました。

しかし今回の最新の予期せぬスキャンダルは、FIFAやIAAFなどの国際スポーツ組織のスキャンダルが次々と明らかにされる中、何より国際オリンピック委員会と現在その(IOC)会長を務めるトーマス・バッハ氏に衝撃を与えました。

嫌疑のかかっている支払いは開催地に東京が選出された前後に、多数回にわたって行われたものと見られています。
この件についての問い合わせに対し今回のオリンピック開催の誘致を行った日本オリンピック委員会の広報担当部門は、4月末から5月初めが連休のため業務を休んでおり、事実確認が出来ていないと返答しました。

東京オリンピック03
2020年東京オリンピック組織委員会は、今回の嫌疑に関する内容を把握していないと返答しました。
スポークスマンは次のように述べました。
「2020年東京オリンピック組織委員会は、今回の告発の内容をうかがい知る術がありません。私たちは最高の開催条件を提示したために、東京が開催地に選ばれたと考えています。」

〈 後篇に続く 〉
https://www.theguardian.com/sport/2016/may/11/tokyo-olympics-payment-diack-2020-games
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【 ハドソン川のフクシマ 】《2》を掲載する予定でしたが、衝撃的なニュースが5月11日付のガーディアン紙に掲載されたため、急きょこちらを翻訳し掲載することにいたしました。
掲載の更新時刻も変更しました。
後篇を引き続き掲載の後、【 ハドソン川のフクシマ 】については、16日以降順次掲載していく予定です。
[お詫び]
掲載当初、不正資金の総額1,300万ユーロを「16億円」と単位を誤って掲載していました。訂正した通り「1億6千万円」の誤りでした。
お詫び申し上げます。
[変更]
5月13日のガーディアン紙が再びトップでこの記事の続編を掲載しました。
この記事の後篇を掲載の後、そちらを翻訳掲載いたします。
【 ハドソン川のフクシマ 】《2》以降の掲載はその後にさせていただきます。

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【 ISISの無差別殺戮が作り出した母子家庭 】《2》

エリン・トリーブ、ソフィア・バルバラニ / アメリカNBCニュース 5月7日

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夫をISISに殺されたヤジズ教徒の女性たちは、孤独に苛まれ社会の中で女性一人の力で生きていくことの限界にも直面させられています。
それでも彼女たちは母親として子供たちを守っていくことを改めて心に誓い、自らの勇気を奮い立たせようとしています。
「私たちが住んでいた町がイスラム国(ISIS)に襲撃された時、夫は私に息子と娘を連れて逃げるよう頼みこみました。
夫はそこに残って戦わなければならないことが解っていたため、私は残りたかったのですが、子どもたちのことが心配でした。
結局私の家族は夫を残して避難しましたが、夫はその日のうちに殺されてしまいました。
2日後、親類が夫の遺体を回収しました。
彼は優しい心をもつ非常に穏やかで勇敢な男性でした。
葬儀の時、人々は口々に彼の勇敢さをほめたたえ、私はとても誇らしい思いをしました。
でも夫を失った私たち家族の生活は一変してしまいました。
夫を失った私に行動の自由はありません。
訪れる人もめっきりいなくなりました。」

現在35歳のパキザ・メルヘムが嫁いだのは12歳になったばかり時でした。
彼女は今、黒い喪服に身を包んだままです。(写真上)

「あの日私も撃たれて死ねばよかった…夫のいない生活の困難さに追い詰められた私は、時々そんなことを考えます。そんな時私を支えてくれるのか子どもたちです。私は何とか子供たちを支えていこうと思っていますが、子どもたちもまた私を支えようとしてくれています。
[今の状況]を考えれば、私が生き残るより夫が生き残ってくれていた方が良かったと思います。
男性なら再婚することが出来ますが、9人の子供たちがいる私は再婚することはできません。再婚すれば子供たちを夫の親類に任せなければならないからです。
私が持服を脱ぐのは、子どもたちが無事成人した時です。子供たちが皆成長して結婚して幸せになったら、その時私も喪服を脱ぐことが出来るでしょう。」

8人のうちの4人の子どもたちと一緒に。(写真下)
yadiz04
http://www.nbcnews.com/slideshow/widowed-isis-yazidi-women-find-strength-motherhood-n569466

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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