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【 核燃料の取り出し、そこにはどれほどの危険が潜んでいるのか?! 】〈後篇〉

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所要時間 約 6分

11,000本の使用済み核燃料が地上に散乱、その時起きることとは…
これまで人類が経験した中で、技術的に最も危険な作業になる
東京電力が作業をやり損なえば、施設内の全員が緊急避難、電子機器も正常に作動しなくなる

アンドレア・ジャーマノス / コモン・ドリームス / フェアウィンズ 10月24日

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長年原子力発電の問題に取り組んできたハーヴェイ・ワッサーマン氏は、使用済み核燃料棒は常時冷却し続けなければならないことを改めて指摘しました。

もし核燃料棒が直接空気に触れれば、ジルコニウム合金の被膜が発火し、大量の放射性物質を環境中に放出してしまうことになるからです。
あるいは燃料棒同士がぶつかったり、破壊された燃料棒が重なり合ったりすれば、爆発の可能性すら生じてしまいます。

「考えられる最悪のシナリオはこうです。」
ワッサーマン氏が続けました。
「原子炉建屋の上層階にある使用済み核燃料プールが、建物の倒壊により崩れ落ち、保管されていた核燃料棒が地上に投げ出されて破壊されます。
核燃料棒はその場で臨界に達し、繰り返し爆発が起きます。
その結果、2011年3月とは比較にならない程大規模な事故が起きてしまうのです。」

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ワッサーマン氏はこの作業はとてものこと東京電力一社に任せて良い物ではなく、国際的な問題として、多国間の連携により行うべきだとの意見をコモン・ドリームスに寄せました。

上述のガンター博士も同意見です。
「東京電力だけにこれほど危険な作業をゆだねるわけにはいきません。独立した国際的機関による監視と管理の下に、作業に取り掛かるべきです。」

福島第一原子力発電所原子炉4号機の使用済み核燃料の取り出し作業は、これまで人類が経験した中で最も危険な技術的作業になる可能性があります。

これまで積み上げられてきた事実により、世界が確信していることがあります。

ひとつ。
誰が見ても、これほど危険な作業、全てを完璧に行わなければならない作業を、間違いなくやり遂げる能力は、東京電力には無い。

もうひとつ。
東京電力は実際に起きていることを、逐次正確に世界に向け伝えることはしない。

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そして東京電力に代わって日本政府がそれを行ったところで、少しは状況が良くなるといういかなる証拠もありません。
世界中から選りすぐった科学者、技術者による特別な専門チームを編成し、予算に制限をつけることなく作業を行う以外、これ以上人々と国土を危険にさらさないようにする方法は無いのです。

4号機使用済み核燃料プールで事故が発生した場合、放出される放射性物質の量は『黙示録的』なものになるという表現が用いられています。
黙示録には地球全体の破壊を描写する一項があります。

実際、4号機使用済み核燃料プール全体が事故を起こせば、セシウムだけで広島型原爆14,000発分の放射性物質をまき散らすことになります。

東京電力がもし作業をやり損なえば、福島第一原発の施設内にいる全員が緊急避難をしなければならず、電子機器も正常に作動しなくなってしまいます。

瞬時に人を死に至らしめる数十億数百億キュリーの放射線が環境中、海洋中に放出されることになり、対策を取ろうにも危険すぎて、人間は近づくことすらできません。

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ワッサーマン氏の警告は、現実離れしているのでしようか?
放射性物質の権威、クリスティーナ・コンソロ博士も同様の危険性ついて警告しました。
最悪の場合、福島第一原発原子炉4号機の核燃料プールが、『黙示録的』状況を引き起こす可能性は充分にある、と。

ガンター氏の見方も、同様です。
「時間を無駄にはしていられません。再度巨大地震が発生し、耐震性が無くなっている4号機建屋を崩壊させてしまえば、その上層階にある使用済み核燃料プールも崩壊してしまいます。」
「もしそうなれば大量の使用済み核燃料が地上で臨界に達し、莫大な放射性物質が放出され、北半球、あるいは東半球全体に被害が及ぶことになってしまいます。」

ワッサーマン氏は、事態の重大さを考えれば、世界はその視線を福島から外してはならないと語ります。

この指摘は脱原発・反原発などの、立場による見解ではありません。
地球規模の運命を福島という場所が握っており、これから起きることを世界は逐一注視し続けなければならないのです。

もし11,000本の核燃料棒が地上に散乱する事態になれば、莫大な量の放射性物質が大気中と海洋中に放出され、恐ろしい程の数の生命が危険にさらされることになるのです。

〈 完 〉

http://www.commondreams.org/headline/2013/10/24-3
http://fairewinds.org/media/in-the-news/fuel-removal-potential-apocalyptic-scenario-says-commondreams-org
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この記事を読んで、自分が暮らしている90キロ先で、今何が始まろうとしているのか、どんな危険があるのか、はっきりと理解できました。

「この指摘は脱原発・反原発などの、立場による見解ではありません。」
この1行が心に重くのしかかりました。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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