ホーム » エッセイ » 【 昭恵氏は公の場で真実を語るべきである 】
国民の62パーセントが昭恵夫人が国会で証言するよう求めている
政権寄りのメディアですら、安倍政権不支持の割合が支持を上回っていることを明らかにせざるを得ない状況
アルジャジーラ 2018年3月27日
2015年6月7日ドイツ、ガルミッシュ・パルテンキルヒェン付近での安倍晋三首相と安部昭恵首相夫人(写真)
かつては超保守主義者として知られる夫とは対照的に進歩的な考えを持っている点に注目が集まっていた安部昭恵首相夫人は現在、かつて関わりがあった国家主義教育機関への不正な国有地売却問題で、再び苦しい立場に追い込まれています。
日本の野党各党は国有地が国家主義教育機関である森友学園に、不当と言えるほど安く売却された不正便宜供与疑惑と事実を隠ぺいするため公文書が改ざんされた問題で、安部昭恵首相夫人が国会で証言を行うよう要求しています。
この一連の疑惑によって安倍首相への支持率はぼろぼろになっています。
日本の財務省は3月12日、安部昭恵首相夫人について言及している部分削除するなどして、取引に関する公文書を改ざんしたことを認めました。
一方昭恵夫人の夫である安倍首相は、自分自身並びに昭恵夫人が土地の売却手続きに介入したこと、そして隠蔽工作を命じたことを否定しています。
▽ 逆説的な見解
安部昭恵首相夫人は(55歳)は夫が2012年に首相に就任して以降、同性愛者の権利を訴えるパレードに参加したり、原子力発電の継続に反対したり、あるいは沖縄で予定されている米軍基地建設に反対して抗議者のもとを訪れるなど、自由主義的立場の人々の共感を得ていました。
彼女はまた小さなオーガニックレストランを経営しており、大麻を医療用途に限って合法化することに賛成する発言をしたこともあります。
こうした一連の行動によりにより、首相夫人は「身内の野党」というニックネームをつけられました。
しかし一方ではこれまで公の場では安倍首相の保守的な見解にこれまで以上に足並みをそろえる行動をとってきました。
さらには戦没者を祀る東京の靖国神社の参拝も行いました。
靖国神社には第二次世界大戦(太平洋戦争)後の連合軍の裁判所において争犯罪者として有罪判決を受けた戦争指導者も合祀されているため、中国と韓国は日本の過去の軍国主義の象徴と捉えています。
安倍首相自身は2013年12月に靖国参拝を一度参拝しましたが、その後は参拝することを控えています。
昭恵夫人を知る人は、一見すると彼女が逆説的な見解を持っていることについて別に驚く必要はないと語りました。
「彼女は理論や論理に基づいて行動するのではなく、心の命ずるままに行動する人なのです。」
NPO法人の代表を務める豊永さんがこう語りました。
▽ ノーコメント
3月に入り日本の政界では森友スキャンダルが爆発したため、彼女は直接この問題に関わる発言はしていません。
昭恵夫人は自分自身が置かれている立場についてまるで理解していないとして批判を浴びています。
3月9日の夕刻、森友事件に関わったされる近畿財務局の職員が自殺した可能性があると警察が捜査を続けていたこの日、昭恵夫人はある有名人が主催したパーティーに参加していました。
この時の様子がこの有名人のインスタグラムに投稿されたと地方紙が伝えました。
その後この投稿は削除されました。
同じ3月9日、前日に開催された国際女性デーのアートフェアで笑顔を浮かべた昭恵夫人の写真がフェイスブックに投稿されました。
支持するコメントが書き込まれた一方、「配慮に欠ける」「殺人者」などと昭恵夫人を厳しく批判するコメントも書き込まれました。
批評家などからは昭恵夫人は今は自制すべきだろうという意見が出ています。
保守派であり安部政権を支持するサンケイ新聞は、滝田真紀子記者の次のような論評を掲載しました。
「これまでの日本の首相夫人の誰とも異なる昭恵夫人のフリースタイルの生き方には、多くの人が魅了されてきた。」
「しかし、現在は行政が厳しい状況に置かれており、彼女の不適切な言動が政権の足元をすくう結果につながっている。」
滝田記者はこう続けました。
「現在の言動は首相夫人としての一線を越えてしまっており、自制を心掛けることが賢明ではないだろうか。」
安部首相は昭恵夫人が森友事件について国会で証言することを拒否していますが、3月26日発行の日経ビジネスの世論調査では、62%が夫人が国会の場で疑問に答えるべきだと回答しています。
同じ調査で安倍政権の支持率は42%に低下し、内閣に反対を表明する人の割合は49%に上昇しました。
昨年のこの事件が明るみに出るまで、昭恵夫人は安く払い下げられた国有地に森友学園が建設する予定だった小学校の名誉校長になる予定でした。
さらに昭恵夫人は天皇制を中心に置く戦前の国家主義教育同様のカリキュラムの下で教育を行っていた森友幼稚園を訪問していました。
https://www.aljazeera.com/news/2018/03/akie-abe-accused-land-sale-scandal-180326160533384.html
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タックス・ヘヴンという言葉がありますが、日本という国が詐欺まがいの行為や政治的ペテンのパラダイスになってしまっていることに怒っておられる方も多いと思います。
これは保守とかリベラルとかそういうレベルの話ではなくて、ただ単に本当かウソかという話です。
しかもこの記事にあるように大きな問題は『国有地売却における不正便宜供与』と『公文書の改ざん』と2つあるのに、27日の佐川長官の公文書改ざんについて「上からの指示はなかった」という国会での証言だけで与党自民党は全てが決着したかのような、いつも通りの『すり替え』を行おうとしています。
オノレの自己保身のために日本を詐欺漢のパラダイスにするな!
私たちはもっと怒るべきだと思います。