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【 避けられたはずの事故 – 福島第一原発 】〈前篇〉

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福島第一原発、真の事故原因は「権限を持つ原子力安全保安院などの規制当局と御用学者が、原子力業界の手抜きを見て見ぬふりを続ける見返りに便宜供与を受け、互いにもたれ合う関係が伝統的に続いてきた」こと

マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 3月9日

日本の原子力規制当局である原子力安全保安院と、福島第一原発のオペレーター東京電力(TEPCO)が、3月11日にマグニチュード9.0の地震と高さ15 メー トルの津波は、それまでいかなる科学者が予測していたものよりもはるかに大きなものだったと、口を揃えて主張しています。
このような結論を認めたため、90,000人を超える人々に避難生活を強いている、3基の原子炉のメルトダウンについて、東京電力に責任は無いと主張することを許す結果となりました。

しかし、官民がぴったりと癒着している日本の原子力産業界にあっても、幾人かの内部の人々が以下のことを証言しています。

すなわちこれまで何度も、東京電力などが予測しているものよりはるかに高い津波が東北地方 を襲う危険性を複数の専門家が指摘してきたのに、東京電力も原子力安全保安院も無視を続けてきた。
その結果、防潮堤のかさ上げや非常時の予備電源を高台に設置するといった、必要な対策をとることを怠ってきた、と。

加えて、原子力業界は一般市民の安全を守ることよりも自分たちの利益を守ることを優先していたにもかかわらず、強力な権限を持つ原子力安全保安院などの規制当局と御用学者は、これを見て見ぬふりを続ける見返りに便宜供与を受け、互いにもたれ合う関係が伝統的に続いてきたことにも、事故の原因があった、としています。
福島第一原発の事故はこのような第二次世界大戦以降延々と続いてきた産業界と行政の癒着に対し、日本よいい加減目を覚ませ!と呼びかけるための厳しい警告であったのです。

「3月11日は戦後続いてきた日本のシステム、官僚が見返りを求めて国民ではなく、産業界の側に立って行政を行ってきた、その本質を暴露しました。」
こう語るのはかつての原子力政策を推進し、かつ管理も行ってきた経済産業省産業政策局出身の古賀茂明氏です。

警告を行ったにも関わらず無視され続けた人々の中の一人に、東京大学地震研究所教授を退官した島崎邦彦元教授がいます。
8年前、島崎元教授は影響力のある東北地方沿岸部の地震に関する内閣府委員会の委員として、東京電力が福島沿岸部を襲う可能性のある津波の高さを17フィート(5メートル)としていることに対し、少なくともその2倍の津波が襲う可能性を指摘し、福島第一原発が事故を起こす危険性について警告を行いました。

2004年2月19日のたった数分間の会議の議事録は、会議を主催する政府側の官僚が、島崎教授の警告は現実離れしたものだと決めつけ、これを直ちに除外するために迅速に行動したことを記録していました。
下された結論はこうでした。
『さらなる検討を要す』

この会議は他に13人の『学識経験者』がいましたが、この結論に反対した者はいませんでした。
2年後に公開された委員会の報告書にも、島崎元教授の警告に関する記載はありませんでした。
島崎元教授は委員会は安全性確保のために、東京電力に追加の投資を強いるつもりなど無かったのだ、と語りました。
「彼らは東京電力の『経費節約』のため、私を完全に無視しました。」
現在65歳の島崎元教授は語ります。

今回の事故原因は明らかな腐敗の中にあるというより、原子力産業界と原子力行政の内部の人間たちが、互いがかゆいところに手を届かせながら、何十年間もうまいことやって来た、そのもたれ合いの中にこそある、と元教授が語りまし た。
高級官僚が判で押したような見解を発表させるための、『学識経験者』による委員会という隠れ蓑を作り、原子力産業界が誰にも邪魔されずに、自分たちが好きなようにできる体制を作り上げてきたのです。

福島第一原発の事故以降、広い意味で評価されて良い改革の一つは、政府が日本の代表的な核監視機関であるべき原子力安全保安院を経済産業省から切り離し、核監視機関の信頼を取り戻そうとしていることです。
現在このための法案が議会で審議中ですが、日本の野田首相はNISAとして知られるこの原子力安全保安院を4月初めに、より環境保護志向の強い環境省の下に組み込むことを望んでいます。

しかしながら多くの人の意見が、戦後長く続いてきた政府と産業界との暗い関係 – 癒着を解消することを、環境省一省に委ねるのは荷が重すぎる、と言っています。
<つづく>

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本来なら土曜日と日曜日は原子力問題から離れた話題を掲載するはずなのですが、大飯原発に関わる原子力安全委員会の発表を受け、これら政府機関と『学識経験者らによる外部委員会』なるものの実態を告発する、ニューヨークタイムズの記事を今日と明日、前篇・後篇に分け掲載いたします。

実はニューヨークタイムズの記事が使う英語は、アメリカNBCニュースやABCニュースが使う英語に比べると、明らかに2段階は難しく、その分翻訳に時間がかかるため敬遠したいところなのです。
しかしその記事の内容の充実していることについては他を寄せつけないものがあり、やはり真っ先にご紹介したい、そこが痛いところ。

今回も原子力産業界、高級官僚、そして『学識経験者』たちとの癒着・もたれ合いの関係について、『腐敗』という抽象的表現に終わらせること無く、明快にそれぞれの役割を明らかにしている点など、日本のマスコミにはとても期待できないところです。

しかし明らかにしてもらった分、日本人としては『それほどにひどいのか?!』という新たな憤りを感じないわけにはいきません。
私たちの税金から高い報酬を受け取る高級官僚、その実態はどうなっているのか、明日の後篇もぜひお読みください。

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猫は飛べるのだ!【奇跡の猫シュガー、19階からジャンプ!】

アメリカCBSニュース 3月22日


救助隊は彼女のことを奇跡の猫と呼んでいます。
彼女の名前はシュガー。ボストンにある飼い主の高層マンションの19階の窓から、白い毛並みの良いボールとなって飛び出してしまいました。
そのまま下まで飛び降りた彼女、驚いたことに無事だったのです。
「私は窓の外を見るたび、いつも『わぁー、なんて高いんだろ!』って言ってたんです。」こう語るのはシュガーの飼い主であるブリタニー・カークです。
彼女は『生けるものは9回助けられる』という古い格言を信じています。
「でもシュガーはそのうちのひとつかふたつ、使ってしまったんじゃないかしら。ひょっとしたら、8つまとめて使っちゃったかも。」

動物救急センターのスタッフがシュガーについて詳しく調べましたが、肺の中に小さなかき傷のようなものを見つけた以外、目立った外傷も、骨折も、裂傷もありませんでした。
セ ターのスタッフはシュガーが飛び降りたのは、150~200フィート(45~60メートル)の高さだろうと見ています。

これを聞くと驚きますが、猫は9階『以上』の高さから飛び降りた方が、生き延びる確率が高くなる、という研究結果があることを動物救急センターのスタッフが教えてくれました。
「高い方がリラックスして、本来持っている能力を発揮することができるのです。ムササビと同じように手足を使うことができるのです。そうやって落ちるスピードを緩めることができるのですよ。」
レスキュー隊長のブライアン・オコナーが説明してくれました。

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【 アーノルド・パーマー・インビテーショナル初日ハイライト・ビデオ 】

アメリカUSPGAツアー 3月22日

石河遼君も出場の米男子ゴルフツアー(USPGAツアー)のアーノルド・パーマー招待、フロリダ州オーランド・ベイヒルクラブでの第1ラウンドのダイジェス
ト・ビデオをお送りします。
石川遼くん1イーグル、2バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73で、1オーバーの38位スタートとなったようですが、ビデオには登場するでしょうか?
タイガー・ウッズは出てきますよ。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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