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【 見つからない!高レベル放射性核廃棄物の最終処分場 : 日本 】

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処分の見通しもない大量の高レベル放射性核廃棄物を抱え込んでいる日本に、これ以上原発を稼働させる余裕は無いはず

最終処分場は地震が多発する不安定な日本の国土で、100,000年の間、高レベル放射性核廃棄物を『完全に』安全な状態で保管し続けなければならない

福島第一原発事故の被災地は汚染のひどさを理由に、他の原発の高レベル放射性核廃棄物まで背負わされる可能性が高い

 

ジュリアン・ライオール / ドイチェ・ヴェレ  2017年5月5日

 

日本の原子力産業界が作り出している高レベル放射性核廃棄物の処分場建設の候補地に挙げられている地方自治体が次々と拒否を表明する中、日本政府は尚も最も安全にこれらを埋設できる地下処分場の建設予定地を探し続けています。

 

これから100,000年の間、18,000トンの高レベル放射性核廃棄物を安全に保管できる廃棄物処分場を建設可能だと専門家が考える候補地について、日本政府はこれらを地図に落とし込む作業の総仕上げに入っています。

この地図は2017年6月に公開される予定になっていますが、日本政府は同時に日本全国でシンポジウムを開催し、なぜこうした施設が必要なのか説明した上で、この計画に対する国民の支持を得ようと考えています。

 

2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故の記憶は生々しく、未だに多くの被災者が苦境に立たされていることを考えれば、日本政府のこうした計画が国民の理解、あるいは支持をそう簡単に取り付けられるとは考えられません。

 

原子力発電所が排出する高レベル放射性核廃棄物の最終処分場を造る計画が日本の原子力産業界から最初に示されたのは2002年のことでした。

しかしその当時でも、この計画の受け入れについて具体的検討を行った地方自治体はほとんどありませんでした。

 

それから 15年が経過し、その間発生した福島第一原子力発電所の事故により、いくつかの原子炉の永久廃炉が決定し、高レベル放射性核廃棄物の最終処分場建設はいっそう差し迫った問題になっています。

 

▽ 放射能もれ

 

巨大地震によって日本列島の沖合で発生した高さ13メートルの津波が4基の原子炉に襲いかかり、大量の放射性物質が環境中に放出された福島第一原発の事故は、日本という国が多発する地震によっていかに不安定な状態にあるのかをあらためて強く認識させることになりました。

最終処分場はそうした国土で100,000年の間、高レベル放射性核廃棄物を『完全に』安全な状態で保管し続けなければならないのです。

 

京都に本部を置いて反原子力発電運動を続けるグリーン・アクション・ジャパンのアイリーン・ミオコ-スミスさんは、日本政府にはそれ程の事業を成し遂げる能力は無いと考えています。

「2011年に起きたことは、日本中のどこであってもこうした天災から逃れることはできないという事を教訓として私たちに伝えました。それ以外の都合の良い事実があるなどと考えることは、」

ドイチェ・ヴェレの取材にアイリーンさんがこう答えました。

福島第一原発の事故以降、原子力発電に対する国民の不信と反対意見は高いままですが、アイリーンさんは日本政府は対象となった自治体が首をたてに振るまで、補助金や補償金を釣り上げる使い古された手段を使って処分場の候補地を手に入れようとするだろうと考えています。

 

▽ 公金

 

「彼らはこれまでずっと何とか最終処分場の建設予定地を確保しようとしてきました。そしてその土地が候補地として充分な安全を確保できるかどうか、調査を受け入れただけで町や村に対して多額の資金を提供してきたのです。」

アイリーンさんがこう語りました。

「こうした資金欲しさからこれまで何人かの自治体の首長が調査を受けて入れてきました。最終的に処分場建設を受け入れるつもりは無かったとしても、調査が行なわれると決まっただけで、住民たちは直ちに激しく反発したのです。住民たちは激しい怒りを隠そうともしませんでした。」

「結局すべてのケースで自治体の首長は決定を翻しました。政府の提案を受け入れた自治体はただの一か所もありませんでした。」

「しかし私が現在恐れているのは、遅かれ早かれ日本政府が場所を決定し、自治体に対してはその受入れを一方的に命令することになる事態です。」

 

日本政府は最終処分場の安全確保には万全を期すと語っています。

そして活断層や火山活動による地震の影響がない場所の、地表から300メートル以上の地下に作られることになっています。

そして浸食や風化の恐れが無く、さらには油田や石炭層からも離れ場所に位置しなければなりません。

交通アクセス条件も考慮される必要があり、さらには海岸線から20km以内の場所が望ましいとされています。

 

▽ 高レベル放射性廃棄物

 

建設される最終処分場はガラス固化された高レベル放射性廃棄物を詰めたキャニスターを25,000個収容する能力が必要です。

2011年に福島第一原子力発電所が事故を起こしてから国内の原子炉はそのほとんどが停止していましたが、マグニチュード9.0の地震規模の天災にも耐えられるよう求める新たな安全基準をクリアした原子炉から順次稼働させる現在の政策が続けば、高レベル放射性核廃棄物の量は今後さらに増え続けることになります。

国際基督教大学で国際関係論を専攻するスティーヴン・ナジ准教授は、どの自治体が処分場建設を受け入れることになっても、日本政府が多額の補償金を支払わなければならないことだけははっきりしていると語りました。
「これまで全ての政権がそうしてきたように、あらゆる地方自治体に対し処分場建設を受け入れれば、地域活性化のために多額の政府資金を提供すると言って回ることになるでしょう。しかし福島の事故を目の当たりにした日本人の多くが、原子力発電に拒否感情を持つようになっており、行く先々で激しい抵抗に会うことになるでしょう。」
「私は日本政府内においても、原子力発電を段階的に廃止する方が望ましいという意見が強まっていると考えています。しかし現段階でそこまで踏み切るのは現実的ではないことが明らかです。」

 

政府が「最適候補地」を発表した段階で明らかになるでしょうが、高レベル放射性核廃棄物の最終処分場の建設にふさわしいとして挙げられるのは、本州の中心部ではなく、多分比較的人口の少ない東北地方か北海道ということになるでしょう。
東北・北海道ともに、地方の活性化対策が死活問題になっている市町村が多数存在します。

そしてさらに残酷な展開が予想されます。
福島第一原子力発電所周辺の放射能汚染は極めて深刻なため、結局、最終候補地として選ばれるのは事故の被災地にされた福島県内の市町村の可能性が高いのです。

 

http://www.dw.com/en/japan-seeks-final-resting-place-for-highly-radioactive-nuclear-waste/a-38709488

 

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