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【 自らを致命的危機に陥れる、人類最悪の選択 】《4》

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所要時間 約 10分

最悪の汚染物質、ホット・パーティクル

このような環境の中で人間が10年から15年呼吸を続けたら、どんな結果が待っているか…

1960年製のコンクリートと技術によって作り上げられたゲンパツが危険であっても、何の不思議もない

 

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション 2016年7月29日

 

続いての問題は核燃料に関するものです。

 

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これはウースター工科大学のマルコ・カルトーフェンが走査型電子顕微鏡を使って撮影したものです。

この研究の最も優れているところは、福島第一原発由来の放射性物質が300マイル(約480キロ)離れた場所でも確認されたという事です。

これによって福島第一原発の事故の影響がその周辺に留まるものではないことが明らかになりました。

300マイル離れた場所で、これは電気掃除機の紙パックの中から採取されたものです。

掃除機の描きパックの中にこの物質が入り込んでいるのであれば、同じリビングルームで呼吸している人なら – たとえ電気掃除機ほどの勢いで呼吸していないとしても – その肺の中にこの物質が入り込まんでしまっているはずです。

 

次の写真 – これらは動車の空気浄化フィルターを並べたものです。

これらのフィルターに付着している黒い点は、ホット・パーティクルと呼ばれる物質です。

左端のフィルター、もっと大きなプロジェクターでないと解りにくいかもしれませんが、注意してよく見てください。

このシアトル市内を走っていた自動車のエア(空気浄化装置)フィルターにもホット・パーティクルが1個付着しているのです。

 

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しかし明らかに最悪なのは、やはり福島市市内を走っていた自動車のものです。

人間がいったいどんな空気を吸入しているのか、その結果を自動車のエア(空気浄化装置)フィルターに端的に表していると言って良いと思います。

このような環境の中で人間が10年から15年呼吸を続けたらどんな結果が待っているか、それを教えてくれたのが神ならぬ、《2》でご紹介したスティーヴ・ウィング博士のスリーマイル島の事故後、人々の肺がんの発症率を追跡した研究結果でした。

しかしアメリカ原子力規制委員会の見解はどういうものだったでしょうか?

スリーマイル島の事故による健康被害は何も確認されなかった、というものでした。

 

福島第一原発の事故を検証するシリーズで、前回フェアウィンズは、子供たちの靴について調べました。

そして私たちは福島第一の周辺から7足の靴を手に入れました。

そしてそれをアメリカ合衆国国内の7足の靴と比較したのです。

基本的にアメリカの子どもたちの靴からは放射性物質は検出されませんでした。

 

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しかし日本の子どもたちの靴からは、検出の限界近くではあっても放射性セシウムが検出されました。

さて、子供たちの日常行動を考えてみてください。

靴ひもを結んだ手で食べ物をつかんだり、手を口の中に入れたりはしませんか?

放射性物質に汚染された靴は、日本中のいたる所にあるのです。

 

次に検証しなければならないこと、それはスリーマイルの部分的メルトダウンによって始まった原子力発電所の事故が、チェルノブイリの一基の原子炉の完全なメルトダウンを経て、フクシマの3基の原子炉の完全なメルトダウンへと悪化して行ったという事実です。

そして事故の発生間隔は短くなっています。

状況は明らかに悪くなっています。

 

ティアブロ・キャニオン原発は稼働して30年以上が経過しています。

これは1960年代に設計されましたが、原子力発電所というのは建設に信じられない程の時間がかかり、その上多くの場合計画よりも完成が遅れていきます。

その間建設技術は日進月歩の速度で進歩するため、原子力発電所が完成する頃には『時代遅れ』の設備になってしまうのです。

 

4号機キャップ

私たちの目の前にあるのは、1960年製のコンクリートと技術によって作り上げられた設備であり、そんなものが危険であっても何の不思議もありません。

私自身もその事を十分すぎるほど経験してきました。

時間の経過とともに原子力災害発生の可能性は高くなる一方だという第二の結論の背景には、こうした事実があるのです。

 

そして第3は原子力発電の核心部分に関わる事であり、原子力産業界の人間が一般市民には決して知られたくないと考えていることです。

 

ウランの原子が半分に割れる(放射性崩壊する)瞬間、信じられない程大きなエネルギーを放出するという事は、現在は多くの人が知っています。

この事実が原子力発電の開発原理となり、核兵器の開発を可能にしました。

ウランを採掘し放射性崩壊させることにより、人類は莫大なエネルギーを手にしたのです。

単にそれだけのことなら、福島第一原子力発電所であれほどの問題は発生しませんでした。

 

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しかしウランの崩壊はそれだけでは終わらないのです。

関係者も為政者も決して触れたくない事実がそこにはあります。

それは核爆発の中心となるものです。

核爆発の連鎖反応です。

それによって全熱量の93%が外部に放出されますが、7%の熱量が放出されないまま内部に残ることになります。

それは何百年もの間、物理的熱量と放射性熱量を蓄え続けるのです。

 

福島第一原発の原子炉のうち、安全に稼働を停止した原子炉では核分裂(連鎖)反応も停止しました。

現在核分裂反応を起こしているウラン燃料はありません。

しかし現場には未だ7%の問題が残されたままです。

7%というと、それ程深刻な状況ではないように感じられるかもしれません。

 

福島第一原発の2号機について検証してみましょう。

2号機の出力能力は400万馬力でした。

400万の7パーセントを計算すると270,000馬力という数値になり、その分の熱量を何とかしなければならないということになります。

そして原子炉の炉心にある核燃料は12×12×12という単位で構成されていますが、この規格の中に270,000馬力の熱量が閉じ込められており、この核燃料を安全に管理しなければなりませんが、事故現場ではそれが出来ません。

 

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福島第一原発で起きたのは巨大津波がディーゼル発電機を動作不能に陥らせ、そのために原子炉の炉心に冷却水を送り込むことが出来なくなったという事態です。

しかしたとえこのディーゼル発電機がエンパイアステートビルディング程の高さの位置に有ったとしても、福島第一原発の原子炉はメルトダウンに遭遇したはずです。

なぜ?

その理由をこれからお話します。

 

《5》に続く

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//world-in-danger

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すでに実際に原発の廃炉作業に着手したドイツのメディア、ドイチェ・ヴェレやシュピーゲル誌(いずれもオンライン)が繰り返し伝えてきたとおり、原発の廃炉費用のツケが国民に回ってくる気配が濃厚になってきました。

【 8兆円負担増 電事連、国費求める 】(毎日新聞)

http://mainichi.jp/articles/20161004/k00/00e/020/174000c?fm=mnm

しかし前回掲載した【 一向に増えない日本の勤労者の収入 】(エコノミスト)の記事を読み、各電力会社の給与体系が国内でもトップクラスであることを考えると、まずは電力業界が『本気で』身を切って見せなければならないと思います。

そして原発の稼働から半世紀、事態がこうなった途端、ゲンパツとズブズブの関係を続けてきたはずの政治家や経済界の人間がさっと身を隠してしまうのも腹立たしい限りです。

とにかくゲンパツの周囲には、不正義のにおいがムンムンとたちこめているという印象がぬぐえません。

 

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【 ハリケーン・マシュー、ハイチ、ドミニカ、キューバに甚大な被害 】

アメリカNBCニュース 2016年10月7日
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10月4日、ハリケーン・マシューが襲来したハイチ、レス・カイエス。(写真上)

 

10月4日、ハリケーン・マシューが襲来したハイチ、ポート・プリンス。(写真下・以下同じ)
caribb-210月4日、ハイチ、ポート・プリンス、強風に傾ぐココナッツの木。
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http://www.nbcnews.com/slideshow/hurricane-matthew-lashes-haiti-dominican-republic-n659546

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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