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【 40年続いた幻想を、粉々に打ち砕いたフクシマ 】《第1回》[フェアウィンズ]

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所要時間 約 9分

原子力発電の『可能性』、そのすべてをたった一日で粉砕したフクシマの現実
あなたの間近でフクシマの事故が現実にならないよう、あなた自身ができることに取り組んでください

フェアウィンズ 7月18日

フェアウィンズのアーニー・ガンダーセン氏が、国際的な外交官として知られ、国連開発計画の元特別顧問であり、人類の生存のための宗教指導者と議会指導者のための国際フォーラムを創設してその事務総長に就任し、1992年にリオデジャネイロで開催された議会地球サミット会議では事務局長を務めた松村昭雄氏と対談を行いました。

ガンダーセン氏と松村氏は今なお続いている福島第一原発の危機的状況を検証し、一日も早く東京電力を事故収束・廃炉作業から除外すべきであるとの一致した結論に達しました。

そしてガンダーセン氏が自らが原子力産業界で過ごした40年間を振り返り、たった一日の出来事がそれまでの考えを全く逆転させてしまった、「楽しき40年と恐るべき1日」についての経験について語りました。

ガンダーセン : こんにちは、フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションを主宰するアーニー・ガンダーセンです。今日に至り、私は自分自身が原子力産業界で得てきた経験を、少しばかり皆さんと共有したいと考えるようになりました。
42年前に私はレンセラー工科大学で学年でトップの成績を収め、原子力工学の学士号を得ました。
そして翌年には原子力工学の修士号を獲得しました。
私は原子炉を実際に操作する資格も持っていました。

スリーマイル事故
当時私は原子力発電が世界を救うことになると、本気で思っていました。
私は原子力技術の開発、そして原子力発電所の管理運営に心血を注ぎ、安全管理の特許を獲得するまでなったのです。
私は認められて上級副社長に就任し、原子力発電のすべてを知る立場に収まりました。

そして私は原子力発電の内部告発者になったのです。

私がそうしていた間に、まずスリーマイル島の事故が起き、続いてチェルノブイリで原子炉が爆発しました。
それでも私は原子力発電技術は安全だと信じていました。
いずれの事故も、原子力発電所を管理している側に問題があったと考えたのです。

ではなぜ私が内部告発を行うようになったのか、その時のことを振り返りましょう。
私は原子力発電の安全基準こそは白馬の騎士であると信じていました。
そして地平線の彼方からやってきて、当時悩み始めた私の心を救い出してくれるものと考えていたのです。
しかしそれは幻想に過ぎませんでした。
その事により、私はアメリカにおける原子力発電の管理・規制が不完全なものであることを理解したのです。
しかしまだ心の奥底では、原子力発電は安全な技術だと信じたい、そう考えていたと思います。

チェルノブイリ
さて、その後の私の人生は、NGO、つまり非政府組織などのために報告書や論文を提出することに費やされるようになりました。
それでもまだ心の底では、誰もが一生懸命前向きな取り組みを続ければ、原子力発電はいつか安全な技術として確立する日がやってくると信じていました。

そして福島第一原発の事故が発生しました。

福島では安全を確保するためのあらゆる技術が、競うようにして崩壊して行ったのです。

海水を使った冷却装置は機能しませんでした。

ディーゼル発電機は役に立たなくなりました。

外部電源も使えなくなってしまいました。

そして原子炉の故障。

原子炉格納容器の爆発。

環境中に放射性物質を拡散させないための防御装置も、役には立ちませんでした。

全ての『安全技術』が崩壊してしまったのです。

その事が原子力技術者としての私の後半生を決定してしまったと思います。

FR24 破壊された福島第一原発
今私は原子力発電は40年間夢を見続けた挙句、フクシマの一日によって現実に引き戻された、そう考えています。
原子力発電は私が人生の多くを捧げたものですが、あなたの間近でフクシマの事故が現実にならないよう、あなた自身ができることに取り組んでください。

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションは、ここでご紹介するような映像による情報提供を2年以上に渡り続けてきました。
今日ではその取り組みに対し、世界中で一定以上の評価をいただくようになりました。

私たちは単にニュースとして、福島第一原発の事実を伝えるだけではありません。
そこでいったい何が起きているのか、その事実が指し示す真実とは何なのか、分析と解説を進めることにより、他のメディアからは得られない『真実』をお伝えしたいと考えています。

ところで7月はフェアウィンズを立ち上げた月であり、妻のマギーや私たちの周囲には一緒に働こうというスタッフが集うようになりました。
これからも私たちが有意義な活動を続けられるよう、ふたつほどお願いしたいことがあります。

ひとつ目は、ご意見をお寄せいただきたいのです。
ツイッターやフェイスブックにもフェアウィンズのアカウントがあります。
また英語のほか、フランス語、ドイツ語、そして日本語のサイトもあります。

もう一つは活動資金へのご協力をお願いしたいという事です。
私たちの活動は無償では継続することができません。

ガンダーセン氏
マギーと私はフェアウィンズの活動を無償で行っていますが、スタッフが居なければフェアウィンズの活動を継続することは不可能です。
そして若干の必要経費もあります。
私たちの活動にご賛同いただけるのであれば、ぜひ一度ご寄付についてもご検討いただけますよう、お願いしたいと思います。

それでは、松村昭雄氏と私との対談が、あなたのために役立つことを願っています。

〈 第2回につづく 〉

http://fairewinds.org/media/fairewinds-videos/forty-good-years-and-one-bad-day
  + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

今日からフェアウィンズ、アーニー・ガンダーセン氏と松村昭雄氏との対談を4回に分け掲載いたします。
第一回はガンダーセン氏による序章とも言うべき内容で、対談そのものは明日日曜日の掲載をお休みさせていただいた後、29日月曜日の掲載からご紹介して行きます。

ガンダーセン氏は福島第一原発の事故について、これまで何度も重要な指摘をされてきました。
それがまず欧米のメディアに取り上げられて問題となり、それを見て日本政府や東京電力が対応を余儀なくされるという展開が見られます。
4号機の核燃料の問題を真っ先に指摘したのはガンダーセン氏であり( http://kobajun.biz/?p=2724 )、それを受けてまずアメリカの上院議員が来日して現地調査を行い、それに煽られるように当時の細野原発事故担当大臣が現地に入り、その後やっと東京電力が具体的対策を実施するという展開になった事は、私たちの記憶に新しいところです。

また、ガンダーセン氏とヘレン・カルディコット博士との対談は、私たちが知らない数多くのフクシマの現実を教えてくれました。( http://kobajun.biz/?p=5025 ~ http://kobajun.biz/?p=5436 )

さらには最も新しい『アメリカの除染の専門家が明らかにする、本当の汚染状況【 人の手によって作られ、人の手により悪化していく福島の危機 】〈第1回〉~〈第4回〉』( http://kobajun.biz/?p=11924 ~ http://kobajun.biz/?p=12039 )はお読みいただいたみなさんから大きな反響をいただきました。

今回もぜひ、ひとりでも多くの皆さんにお読みいただけるよう、細心の翻訳を心掛けたいと思います。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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