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【 漂流する放射線 – 太平洋を汚染し続ける福島第一原発 】

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所要時間 約 11分

アメリカNBCニュース 4月2日

▽汚染はアメリカ西海岸に達する見込み

福島県原子力災害から漏れだした放射性物質が、東北地方沿岸から300km沖合の海洋中の小さな生物、そして海水中から検出されました。
これらの汚染の広がりは将来、新たな環境破壊問題を引き起こす可能性があります。

ウッズホール海洋科学研究所(WHOI)の研究者たちは、いくつかの場所で自然界に存在する量の数百倍から数千倍の放射性セシウムを検出しました。
この原因は海流によって生じる渦が『放射性のがれき』などを巻き込むことにより、放射性物質がその場所に集積されてしまったことが原因と見られています。

これらの結果は全米科学アカデミーの月報のオンライン版に4月2日月曜日に掲載されましたが、1年から2年をかけ、この汚染がアメリカ西海岸にも到達するものと見ています。
今回の調査と分析は、東日本沿岸の市町村が津波によって破壊され、その瓦礫、そしてさまざまな汚染物質が太平洋上をどのように移動するのかを突き止めるのにも有用であると見られています。
「私たちは電柱が漂流しているのも見つけました。」
今回の調査を率いる海洋科学者で海洋地形学者のケン・ビュツセラー博士が、ライヴ・サイエンスにこのように語りました。
「化学コンビナートの設備そのものや破壊された部品なども、海洋中に大量に流れ出してしまっているのです。」

▽漂流する放射線

2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震がひきおこした津波が、福島第一発電所から大量の放射性物質を太平洋に流出させてしまいました。
調査チームは6月に行った今回の調査で、『ドリフター(漂流者)』と呼ばれる海水中の放射線量を測定しながら、海流に沿って流されていく小さな装置を多数使用しました。

『ドリフター』は5カ月間漂流し、海流などによってどのように運ばれていくか、GPS監視装置によりその軌跡が逐一モニターされていました。
一方でチームは海洋中の動物プランクトンや小魚類を捕獲しながら、その放射性セシウムによる汚染の程度を測定していきました。

1960年代に行われた一連の核実験と1986年のチェルノブイリの事故により、少量のセシウム137(半減期が約30年)が海洋中に存在することは当初から予想されていました。
しかし現地の科学者が発見したのは、半減期が2年と短いセシウム134がセシウム137とぼぼ等しい量存在していたことでした。
当然ながら1960年代の核実験やチェルノブイリの事故の際放出されたセシウム134は自然界にはもう存在しません。
調査チームは今回、その数百倍から数千倍の放射能を検出しました。
海岸近くでは1立方メートル当たり最大3,900ベクレル、沖合372マイル(600キロ)の地点 では325ベクレルの放射能を検出したのです。

▽海流と渦のはたらき
大小の海洋事象はすべて、放射線の拡散によって影響を受けます。
たとえば日本の南部から北東を通り、アリューシャン列島に向け流れている海流の『黒潮』が、沿岸部から放射性物質を運び出す役割を果たしたことにより、放射能拡散の際一種の『境界線』として機能していることを突き止めました。
加えて黒潮の 端の方で発生している渦が、海岸線近くの数か所でセシウムなどの放射性物質を濃縮・集中する働きをしたことが、福島県南部における「ドリフター」の動きにより確認されたのです。
「私たちは大 気中における放射能の拡散状況がわかっていた上で、この調査に取りかかりました。したがって場所によっては3,000倍という濃度の放射能が検出され、事前の予想と全く違う結果が出たことは非常に興味深いことなのです。」
ビュッセラー 博士がこのように語りました。


〈福島第一原発内に積み上がる汚染水〉

▽福島第一原発が海洋中に放出したのは、1,900,000,000,000,000,000ベクレルを超える放射性物質

チームはまた、動物プランクトン、カイアシ類(小さな甲殻類)、エビ、魚など、この海域の生物中に放射性セシウムの蓄積を確認しました。
これらの生物にはセシウム137とセシウム134の 両方が発見されましたが、時には数百倍という濃度の海水の中で生息していた結果によるものと思われます。
検出された放射能の平均値は1キログラム当たり約10~15ベ クレルでしたが、総じてプランクトンなどの方が値が高く、魚類は低めでした。

しかしピュッセラー博士によれば、日本の『湿性』重量1キログラム当たり500ベクレル以下は食用可能とされる日本では、そのほとんどが『食品』として認められることになります。
ただし現在魚類の体内にあるセシウムは、ポリ塩化ビフェニール(PCB)や水銀のように、食物連鎖中でしだいに積み上がってはいきません。
水銀やポリ塩化ビフェニール(PCB)は生体内に長期に渡り留まる傾向があり、マグロがこれらに汚染された小魚を食べれば、食べた分の水銀やポリ塩化ビフェニール(PCB)がそっくりそのままマグロの体内に蓄積されます。
これと比較すると、セシウムは比較的早く体外に排出される傾向があります。

ウッズホール海洋研究所(WHOI) の遠征を行った研究者たちは、地球の全海洋中には約1.9ペタベクレル(1,900,000,000,000,000,000ベクレル)の放射性物質が存在していたと計算しています。
しかし福島第一原発が放出した放射性物質の量はこれをはるかに上回っており、その大部分は調査を行っていた6月中に拡散していきました。

調査チームはまた、銀110(一般的な銀の核異性体で半減期は約250日・崩壊によりカドミウムになる)を発見しましたが、それが福島第一原発からのものであるかどうかを突き止めることはできませんでした。
さらに別の調査によりストロンチウム90も検出されていますが、こちらはまだ調査結果が発表されていません。

海の教育協会における海洋学者のカーラ・ラベンダー・ロウは、海洋汚染に海流の動きがどのようにかかわっているのかまだ十分に解明されていないため、 こうした調査研究は重要である、と語りました。
「海流の実態について、私たちはその大まかな動きは把握しています。しかし汚染などが発生した際に、エリアご とに細かく検証を行うと、事前には予想していなかった思いがけない場所に影響が出ていたりするのです。」
カーラ・ロウはこのように語りました。

http://www.msnbc.msn.com/id/46932480/ns/technology_and_science-science/t/fukushima-radiation-headed-across-pacific-ocean/#.T4YiANkXR6a

[図解 : 福島第一原発事故によるアメリカ国土の汚染状況]
アメリカ合衆国環境保護局の検査機が、アメリカ国内の数カ所で福島第一原発の事故による微量の放射性物質を検出しました。
さらに西太平洋にあるグアム、そしてスペイン領マリアナを含む北マリアナ諸島でも検出されました。
同局によれば検出された放射性物質の量は、人間の健康に影響を及ぼすほどの量ではありません。

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お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、同内容のニュースをこの【 星の金貨 】でも一度掲載済みです(4月4日【福島第一原発事故・太平洋の汚染実態】全米科学アカデミー/ライヴサイエンスCom./http://kobajun.biz/?p=2158)。
再度掲載したのは上記記事掲載後も、『福島第一原発による海洋汚染』に関するお問い合わせを時々いただくため、別報道のものを掲載いたしました。

また、すぐ上の地図にある水色の点は、アメリカ合衆国環境保護局の検査機の設置地点です。
このうち黄色く塗りつぶされた州の観測器が、『福島第一原発由来の微量の放射性物質』を検出しました。
このうちサウス、ノース両キャロライナ州の観測器がこの放射性物質が『福島第一原発由来の』ものであることを突き止めた、とありますが、なぜ突き止めることか可能だったのかには触れられていません。

ところで、我が老いたる両親は魚が好物なため、月に一回程度仙台市の北にある塩竈市の仲卸市場に車で送り迎えをし、食べたいだけの魚の買い物を手伝っていました。
三陸沖は九州の玄界灘と並ぶ日本を代表する漁場。
この仲卸市場では、新鮮で美味しい魚を以下よりも安く購入できました。

しかし福島第一原発の東北太平洋の汚染が始まってからは、一度も行っていません。
福島第一原発の事故は東北の海に生きてきた人々から未来を奪い、庶民のささやかな楽しみまで奪い取っていきました。

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【 今年一番大きな月が出現 】

アメリカNBCニュース 5月3日

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ちょっとばかり迫力があり過ぎるかもしれませんが、実際にはどんな害もない巨大な物体が今週の土曜日に出現の予定です。

5月5日今週土曜日、月が今年一番地球に接近する予定です。
天文学者はこの事象を「スーパームーン」と歯磨きのコマーシャルのような名前で呼んでいますが、普段の満月より30パーセント明るく、14パーセント大きく見える、と語っています。

でも大丈夫、あなたの顔にオオカミの毛は生えてきません。
唯一心配されるのは、満潮時の潮位が最も高くなることだけです。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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