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【 アベノミクスの成功により、日本は持続的成長を成し遂げる?立ちはだかる山のような課題はどうする? 】《前編》

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所要時間 約 9分

日本は予測していなかった別の不況に落ち込み、アベノミクスは追いつめられた状況にある
既得権勢力の政治的抵抗により構造改革は不発のまま、アベノミクスは暗礁に乗り上げている
景気後退、巨額の財政赤字、過度の円安による物価上昇、一皮むけば危機が現在進行形の日本経済

ガブリエル・ドミンゲス / ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 11月25日

アベノミクス01
日本の安倍首相は任期を2年以上残しているにも関わらず、12月14日を投票日とする抜き打ち選挙を指示しました。
首相の発表は日本経済がこの4年間で3度目の不況に陥った事を示す数値が明らかになった翌日に行われました。
日本の第三四半期の実績が大きく落ち込んだことを示すこの数字は、金融緩和、財政出動、構造改革を組み合わせた経済政策、アベノミクスの効果に対する疑問を大きいものにしました。

アジアで2番目に大きな規模を持つ経済大国の日本は、先進国中GDP割合で最も多額の国家負債を抱え、長期にわたる経済停滞とデフレーションに苦しんでいます。
安倍首相は衆議院の解散を宣言すると同時に、2015年10月に予定していた10%への二度目の消費税の引き上げを、2017年まで延期する決定をしたことを発表しました。

最新の日本経済の落ち込みは、今年4月に実施された5パーセントから8パーセントへの第一回目の消費税引き上げの後現実になりました。

投資顧問会社のIHSのアジア太平洋地区チーフ・エコノミストのラジブ・ビスワスは、ドイチェ・べレのインタビューに対し、安倍首相は例え今回の選挙に勝利したとしても、公約に掲げる経済改革を実現するために必要な政治的な支持を取り付けるのは、きわめて困難であると答えました。

GRPH Real GDP
質問(ドイチェ・べレ)
「日本は、この4年間で3度目の景気後退局面に落ちこみました。アベノミクスは失敗に終わったのでしょうか?」

ラジブ・ビスワス
「日本経済が予測していなかった別の不況に落ち込んでしまったことにより、アベノミクスは追いつめられた状況にあります。安倍首相は2015年10月に実施予定だった2度目の消費税引き上げの延期を始め、彼の経済政策に対する信任を問うとして衆議院の抜き打ちの解散総選挙を指示しました。
彼が直面している現実は、日本を持続的成長局面に導くためには途方もない作業をこなす必要があるという事です。

日本の先行きの景気見通しは厳しく、実態的人口統計学は著しい日本の高齢化と人口の減少を明らかにし、そしてOECD加盟国中対GDP比率が最も高い政府債務が、解決の道筋も無く手つかずのまま残されています。

質問
「日本に対し、安倍首相が進めてきた経済政策の恩恵は何かあったのでしょうか?」

ラジブ・ビスワス
「安倍首相の経済政策はアベノミクスと呼ばれ、金融緩和、財政出動(多額の公共投資・日銀の国債購入)、そして構造改革の3部門からなり、首相自身はこれを『3本の矢』と称しています。
このうち第1と第2の矢である金融緩和と財政出動については実施が比較的容易であり、安倍政権誕生と同時に日本経済は微増ながら成長局面へと移行しました。
しかし難しいのは最も重要な構造改革を進める第3の矢です。
なぜ難し以下といえば、既得権を守ろうとする強力な政治勢力が存在するからです。
財政出動の効果は目に見えて減少し、4月に実施された消費税の引き上げは日本経済を再び後退局面へと押し戻しました。
そしてGDPの額に等しい巨額の財政赤字問題を解決に向かわせるためには、数多くの難問と取り組まなければなりません。

それでも多国籍企業は日本銀行が行った金融の量的緩和措置が著しい円安につながったため、大きな恩恵を受けました。
日本の輸出高が増加に転じ、輸出業者は大きな恩恵を受けることになりました。」

景気悪化

質問
「日本国民は、ここまでの安倍政権の経済政策をどう評価していますか?」
ラジブ・ビスワス
「最初のうちは国民の多くの支持を得ていたアベノミクスでしたが、ここに来て最終的にこの政策が成功するのかどうか、国民の間の疑問が大きくなっています。

しかし安倍政権の対立政党である民主党が、今度の選挙で勝利を収める可能性は今のところほとんどありません。このことは安倍政権と自民党が引き続き政権を担当し、アベノミクス経済政策の基本であり続けるという事を意味します。
そうなったとき、もっとも重要な問題になるのが2015年10月から2017年4月まで2度目の消費税引き上げの実行を延ばすという安倍首相の意向です。

質問
「安倍首相が2度目の消費税引き上げを延期した理由は何でしょうか?」
ラジブ・ビスワス
「2014年4月の一度目の消費税引き上げが日本を不況に追い込んでしまったため、安倍首相は日本経済の弱い状況を考えれば2015年に予定されていた2度目の引き上げは、延期されなければならないとの決断を行いました。そして安倍首相は今のところ、政治的抵抗勢力の存在のせいで構造改革を行うための『第3の矢』を放てずにいます。

消費税引き上げの延期は経済の減速を緩和させるのに効果がある一方で、財政再建問題の解決を一層難しいものにします。消費税の引き上げ実施されないのであれば、日本政府は大幅な支出削減をしない限り、日本のGDP総額に匹敵する巨額の在赤字問題に関する解決の展望は見えてきません。

憲法解釈01

質問
「財政政策について、今年4月に第1回目の消費税引き上げを実行したことは、間違いだったのでしょうか?」
ラジブ・ビスワス
「日本の国会において消費税引き上げを行うために政治的合意を得るまでのプロセスは、多くの論議を呼び、繰り返し議論が行われました。
従って安倍政権としては、消費税をいつどのぐらい引き上げるべきかという議論を避けたいという意向があったのかもしれません。まして1回目の引き上げが消費支出に打撃を与え、国内総生産の数値を悪化させた以上、なおさらのことです。
現在の日本経済の状況から、消費税の引き上げについては何年もかけて少しずつ少しずつ引き上げていく方が良いという結論が出た場合、今度は巨額の財政赤字をどう減らしていくか、消費税の引き上げとは別の具体的な対策をとる必要に迫られることになります。」

〈後編に続く〉

http://www.dw.de/japans-economy-facing-major-challenges-ahead-of-snap-election/a-18084810
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先日お亡くなりになられた菅原文太さんは生前、日本の政治家が世襲化し、しかも貴族化していると憤慨されていた旨新聞で報じられていました。
ここ数日安倍首相とは何者か?ということを考えていました。
安倍首相の出自は疑いなく、文太さん言うところの世襲貴族政治家ですが、いつの間にか日本の首相の職をアメリカ大統領並みの強権発動を可能な地位に変えてしまいました。
その一方で、前回掲載のIPSニュースの【 非正規雇用の女性の貧困化を、一層深刻にしてしまったアベノミクス 】( http://kobajun.biz/?p=21053 )に象徴されるように、弱い立場の人々の痛みには無感覚であると思わざるを得ません。
安倍首相とは何者なのでしょう?
結論は正しい帝王学を学んでいない貴族のお坊ちゃんだと言うことです。

貴族のお坊ちゃんは、貧しい人、虐げられている人々の痛みを感じる感覚を持ち合わせません。
それでは人間として片輪であるということで、そこを矯正するために帝王学が生まれました。
帝王学はもうひとつ教えています。
自分という人間を前面に出してはいけない、まつりごとを恣意的に運営してはならない、ということを。
ロシア最後の皇帝ニコライ2世はこれを守らず、非業の最後を迎えました。

 

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