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【 日本の六ヶ所村再処理工場、脅かされる日本の原子力関連施設 】〈2〉

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所要時間 約 8分

物理的な防御対策の強化、警備員の訓練強化、新たな緊急時対応プラン作成、日本だけが拒否
国民がゲンパツの本当の危険に気づかぬよう、安全対策は密かに、目立たぬように進めなければならない…

 

ダグラス・バーチ、ジェフリー・スミス、ジェイク・アデルスタイン、センター・フォア・パブリック・インテグリティ(公正中立の社会正義) / アメリカNBCニュース 2014年3月11日

六ヶ所村
▽圧力を強めるアメリカ、抵抗する日本

2006年、日本の北陸地方にある美浜原発で行われた緊急時対応の訓練を実際に目撃したアメリカ大使館の科学問題担当者は、この訓練では日本の警察が何ら適切な行おうとしなかった旨、米国国務省に極秘電報を送りました。
「6名の警察官が、軽装備の車両に乗って参加しただけであり、うち数名は車両の中で熟睡していた。」

この皮肉に満ちた観察報告の電文の内容は、2011年にウィキリークスによって暴露されたものです。
これは長年アメリカ政府が、日本の原子力発電所や原子力関連施設の警備を強化するよう繰り返し申し入れてきたにもかかわらず、一向に応じようとしない日本側に対するいらだちが混じっています。

アメリカ側が強く働きかけた背景には、9.11テロの実行犯たちは当初、アメリカ国内の原子力発電所に旅客機を突っ込ませる計画を持っていたことが、2002年に明らかになった事もありました。
これを受け米国原子力規制委員会は、米国内の各原子力発電所に対し、物理的な防御対策の強化、人間の立ち入りに対する監視の強化、警備員の訓練強化、そして新たな緊急時の対応プランを組み上げるよう命じました。

アメリカ原子力発電研究所によると、この結果米国内の原子力発電所の警備員は60%増加し、9,000人からなる防御態勢が採られることになったのです。
アメリカ政府は各国の原子力発電所についても同様の対策を取るよう、フランス、英国、ロシア、日本、中国などの各国に申し入れを行いました

しかし少なくとも、日本だけは抵抗したのです。
ブッシュ政権下でエネルギー省の上級官僚を務め、原子力規制委員会の委員長を務めたポール・ディックマン氏は、アメリカ政府が世界最大の規模を持つ新潟県の刈羽崎柏原子力発電所の警備体制の強化を、なぜ迅速に行おうとはとしないのか、東京電力に申し入れを行った際、同社の返答の内容に驚かざるを得ませんでした。
ディックマン氏によれば、東京電力の回答は次のようなものでした。

「私たちも現在、刈羽崎柏原子力発電所の警備体制の強化に取り組んでいるところです。しかしその作業をあまりに急げば、これまで安全な操業を行っていなかったために、これ程急いで警備体制を変更しているのだと、一般の人々からの誤解を招いてしまいます。そうした誤解を招かないよう、意識的にゆっくり作業しているのです。」

2001~2005年東京のアメリカ大使館の科学技術担当の上級書記官を務めたケビン・メア氏とアメリカ国土安全保障局顧問のフランセス・タウンゼンド氏は2005年、原子力安全・保安院の高官と東京で会談し、次のように申し入れました。
「日本の原子力発電所の警備体制はきわめて薄弱であり、テロリストの格好の攻撃目標になってしまいます。緊急に安全体制を強化してください。」

メア氏は対応した原子力安全・保安院の官僚の名前はもう忘れてしまいましたが、その返答内容だけは忘れることができません。
「日本では銃の所持は違法なので、テロリストからの脅威は存在しません。」

この答えを聞いたタウンゼンド氏はメア氏を振り返り、こう尋ねたと言います。
「彼は冗談を言っているのか?」
しかし原子力安全・保安院の官僚は彼の意見は、日本政府内で広く共有されているものだと真顔で返答しました。

「これこそが、私たちが直面させられていた現実でした。」
メア氏がこう語りました

タウンゼンド氏はインタビューに応じ、こうしたやり取りがあったことを確認した上で、こう語りました。
「日本人は原子力発電所に対する脅威について、常に日本人だけを念頭に置いて自分たちが隔離された状況にいると考えていたようです。ですからアメリカ側が世界標準で話をしても、一向にぴんとは来なかったようです。」

六ヶ所指令室
この種のものでは日本では初めてとなった美浜原発の訓練には、地元住民、原発の職員、自衛隊員、そして数名の警察官を含め、延べ2,000人が参加することになりました。
しかし、彼らは「実際に緊急事態が発生した場合には、役に立ちそうにない」マニュアルに忠実に従っていたに過ぎないと、アメリカ大使館の科学技術担当書記官が語りました。
この訓練では、事故の展開の中に『予想外の事態が発生する』可能性は除外され、実際のどのような攻撃がありうるかの検証もされていませんでした。

訓練は、北朝鮮が破壊工作員を送り込み、美浜原発に対し迫撃砲による攻撃を行ったとの想定のもとに行われました。
実際に、北朝鮮の工作員は日本海側の海岸から度々日本に侵入を繰り返していると言われています。

しかし日本の訓練には、アメリカ国内の原子力発電所の緊急事態訓練に含まれる、武装した部隊による敵勢力の掃討は含まれていませんでした。

2年後、米国のジョセフ・ドノヴァン臨時代理大使が日本の科学技術庁で2名の次官に対し彼自身が日本の核関連施設に関する幅広い懸念を表明した際、同氏自身がアメリカ政府に送った極秘電報には、
「日本の警備会社のガードマンが銃を携行することは、法律で禁止されている。」
と日本側が返答したことが報告されています。

ドノヴァン臨時代理大使は1960年代にアメリカとイギリスから日本に持ち込まれた兵器級のプルトニウムの核関連施設に武装した護衛が存在しない点に不安を表明すると、日本側は
「核関連施設が立地する自治体などに判断を任せているが、現在のところ武装した警官を配置する必要性を認める脅威は存在しない。」
と返答した旨、ウィキリークスが公開したアメリカ政府宛ての電文に掲載されていました。

原子力発電崩壊
科学技術庁の次官級官僚たちは
「核関連施設で働く職員たちの身元を詳細に調査することは、日本の国内法に触れるだけでなく、日本社会にある身分・差別に関する微妙な問題に触れることにもなり、そうした行為は避けなければならない。」
と語り、次のように付け加えました。
「しかし、ある程度の身元調査は行われているはずです。」

 

〈第3回に続く〉

http://www.nbcnews.com/storyline/fukushima-anniversary/japan-producing-huge-lightly-guarded-stockpile-plutonium-n49376

 

 

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